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      B.O.M.Newsletter #428
                  2016年6月16日 
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目   次

 新入荷リスト  
  ■ニュースレター#428 新入荷ダイジェスト 
  (ブルーグラス) 
   (インスト)
   (カントリー/ロック&ポップ)
   (映像新入荷)
新入荷作品、詳細解説   
   ■ブルーグラス新入荷
   ■インスト新入荷
   ■カントリー/ロック&ポップ新入荷
   ■映像モノ新入荷
最近作/お勧め作、再入荷  
   ■月刊ムーンシャイナー特集/関連作品
   【ムーンシャイナー6月号レビュー紹介作品】
最近作/お勧め作、再入荷  
   ■ブルーグラス最近作/お勧め作
   ■インスト最近作/お勧め作
   ■オールドタイム/フォーク最近作/お勧め作
   ■カントリー最近作/お勧め作
   ■お勧め発掘・編集最近作/お勧め作
   ■映像ものお勧め作
楽器関連作品  
   ■ギター
   ■バンジョー
   ■マンドリン
   ■フィドル
   ■ドブロ
   ■ウクレレ
  レッド・クレイ・レコーズ  
   *こちらもお忘れなく
日本のアーティスト  
教則もの/ソングブックお勧め  
楽器、その他  
定期刊行雑誌  
   ■バンジョー・ニューズレター誌
   ■ブルーグラス・アンリミテッド誌
   ■オールドタイム・ヘラルド誌
月刊『ムーンシャイナー』  
B.O.M.ご利用方法  
LATE ARRIVAL  


  いつの間にか、ビル・モンローのビーンブロッサム、ラルフ・スタンレーのヒルズオブホームに次いで、世界で3番目に古いブルーグラスフェスとなってしまったけれど、今年も8月4日から7日までの4日間、第45回記念と銘打って、宝塚ブルーグラスフェスを開催します。……なんで記念かって? よー分かりませんが、語呂もいいことだし、50年まで持つ自信ないし……なーんて。とにかく今年もやりますのでバンドエントリーは7月1日から15日。よろしくお願いします。

■月刊ブルーグラスジャーナル「ムーンシャイナー」
  最新6月号は先月につづいて、ちょうど40年前の1976年5月7に初来日ツアーをした「デビッド・グリスマン・クインテット+ビル・キース&リチャード・グリーンの衝撃!」後編、読者投稿集とまったく同じ時期にスタートした「ドウグとアップル、新説アメリカ文化大革命!?」をカバーストーリーに、マール・ハガード追悼「ふたたびブルーグラスとカントリー」、北大カルテットの「Wintergrass 2016体験記」後編、第一世代ブルーグラス夢の座談会「Grassroots to BluegrassD〜ソニー・オズボーン」、第45回記念 宝塚ブルーグラスフェスに向けて、モンローズ ミュージックの軌跡K、酪農学園大学「早川 柚」ほか、日米ブルーグラス情報満載のブルーグラスだけの月刊誌です!
 発行33年目を迎えている月刊「ムーンシャイナー」定期購読は1年間(12冊)\6,300- 半年間(6冊)\3,450-。単冊\540-(+送料\78-)。定期購読は購読開始希望月をお知らせくだされば早速お送りします!! また情報提供、そしてご自由なテーマでのご寄稿など……、なにとぞムーンシャイナーにご協力を、よろしくお願いします!

■全国イベント・カレンダー
 以下、ムーンシャイナー誌6月号に寄せられたイベントのうち、ニューレター発行時に有効なイベントです。なお、ここに掲載するのは、個別バンドのライブでは来日アーティストおよび国内バンドの遠征ライブやツアー、ローカルではフェスやコンサートなど企画物イベントのみです。それ以外のライブやコンサート、全国各地の定期イベントなどは月刊ムーンシャイナー誌をご参照ください。
◆6月25〜26日(土、日)茨城「第10回 上野牧場カーターファミリーフェス」小美玉市納場・上野牧場(0299-48-4141)
◆6月25〜26日(土、日)富山「第15回北陸ブルーグラス・フェス」南砺市城端(じょうはな)桜ケ池公園自遊の森0763-62-3360。参加費\3000-(2日間)\2000-(日帰り)。(問)竹内090-1636-1943、t7755@kind.ocn.ne.jp、嶋090-2038-8860、vrai@ruby.ocn.ne.jp
▼6月25日(土)長崎「ブルーグラス・ナイト」浜町、ジミーズグレイスランド095-893-8607
◆6月26日(日)神奈川「第18回リリーピッキンパーティ」横浜、緑公会堂。11時45分開演。出演者はペン参照(問)http://yellow.ap.teacup.com/lppyokohama/
◆7月2〜3日(土)長野「こまがね高原ブルーグラス サマーフェス」駒ケ根市赤穂・駒ケ根ファームス(駒ケ根IC下車3分)6頁広告参照(問)実行委員会0265-81-1166
◆7月2日(土)東京「トゥデイ from 神戸」銀座、ロッキー・トップ03-3571-1955
◆7月2日(土)東京「第4回オーシスタージャンボリー」曙橋・バックインタウン。12時開場13時開演。\2,000-(+drink & food)(問)furukawa@shibaura-it.ac.jp(古川)
◆7月3日(日)名古屋「Bluegrass Meeting 2016 Summer Vol.21」もえの丘(北名古屋市総合福祉センター内)11時開演。地元社会人と学生ブルーグラスバンド多数出演。(問)All That Grass http://homepage1.nifty.com/allthatgrass/
◆7月13日(水)大阪「大阪マンドリンサミット:大西一由、平井秀道、中西 強、秋元 慎ほか」大阪BGナイトの中でマンドリン競演。難波千日前、アナザードリーム(06-6211-5729)
◆7月16〜17日(土、日)北海道「第28回ラッキーフェス@札幌 石山」札幌、吉田観光農園。https://www.facebook.com/ groups/311927322290089/
◆7月16〜17日(土、日)新潟「新潟ジャズストリート:ブルーグラスコーナー」16日16時〜21時「カフェりんく」(中央区西堀、025-201-8808)、17日12時〜18時「カポタスト」(中央区米山、025-250-0290)にて、新潟県の7バンド出演。
 新入荷リスト
 ■ニュースレター#428 新入荷ダイジェスト
 (ブルーグラス)
  MFR-160527 JUNIOR SISK & RAMBLERS CHOICE『Poor Boy's Pleasure』CD(本体\2,450-)\2,646-

 米国ブルーグラス界で現在、もっともトラディショナルなブルーグラスが歌えるシンガーのひとり、ジュニア・シスクの最新作はマウンテンハートのスーパーピッカー、アーロン・ラムジーのプロデュース。現在ブルーグラスのバードトライビングな乗りをバックに、アパラチア・ネイティブの素晴らしいボーカルをご賞味あれ。詳細はブルーグラス新入荷参照
  COMP-4668 SPECIAL CONSENSUS『Long I Ride』CD(本体\2,450-)\2,646-

 1975年から活躍をはじめて40年、大好評だった前作『Country Boy: A Bluegrass Tribute to John Denver』につづく最新作もアリソン・ブラウンのプロデュースで、リッキー・スキャッグスのヒット“Highway 40 Blues”をデラメイとの素晴らしいコラボを聴かせるほか、全編に1970年代人間に心地よいブルーグラスに仕上げている。詳細はブルーグラス新入荷参照
  MR-1292 FIDDLING LEONA『On My Own』CD(本体\2,314-)\2,500-

 今年も5月終わりから6月半ばにかけて全国ツアーしたフィドリン・レオナの最新第3作。夫であるJ.P.マシス(bj)ほか、アーロン・ジャクソン(gt)、ジェイソン・クロウフォード(bs)らを核にトラッドフィドルチューン2曲を除いて、全曲がレオナとJ.P.のオリジナルである。詳細はブルーグラス新入荷参照
  JRLA-0009 バンジョーアイ『Love Always』CD(本体\1,852-)\2,000-

 沖縄で活躍するバンジョーアイ、シングル、ミニアルバムにつづいて最新第3作は、これまでに発表した5曲を含む、初の10曲入りフルアルバム。“Flint Hill Special”の完璧なカバーで始まる「Banjo Aiのテーマ」から、今回挑戦したのはベラ・フレックの“White Water”と沖縄がコラボする「Boiling Water」! ほかにスクラッグスの代表曲“Foggy Mountain Special”と“Foggy Mountain Breakdown”2曲のほか、全編にバンジョーが心地よい素晴らしい沖縄J-ポップだ。詳細は後日。
  COMP-4662 MOUNTAIN HEART『Blue Skies』CD(本体\2,450-)\2,646-

 ジョッシュ・シリング(gt,piano)とアーロン・ラムジー(md)という才人ふたりに、フラットピッキンの鬼セス・テイラーとチェリーホームズの末っ子、左利きフィドルのモリー・チェリーホームズが加わった超強力ラインアップとなったマウンテンハート、30代になったばかりのジョッシュを中心に20代の感覚があたらしいサウンドを生んだ、2010年の実験的自費制作盤『That Just Happened』以来、アリソン・ブラウンのコンパスレコードから最新第8作である。詳細はブルーグラス新入荷参照
  TGE-78440RICKEY WASSON『Croweology:The Study of J.D. Crowe's Musical Legacy』CD(本体\2,450-)\2,646-

 今年後半一番の話題作!!J.D.クロウ&ニュー・サウスのボーカル&ギタリストを15年間勤め上げたリッキー・ワッソンが満を持して発表したJ.D.クロウ・トリビュート作品。ワッソン(g)在籍時にニューサウスで一緒だったこともあるロン・スチュアート(bj,f)、ハロルド・ニクソン(bs)、彼らとはボックスカーズのバンド仲間でも有るアダム・ステフィ(m)を基本バンドにゲスト・シンガーを招いて、ニューサウスの代表曲を演じる。ダン・ティミンスキー、ドン・リグスビー、モー・ピットニー、スティーブ・ガリー、詳細はブルーグラス新入荷参照
 (インスト)
  ACD-84 THE DAVID GRISMAN SEXTET CD(本体\2,450-)\2,646-

 1976年、日本のブルーグラスファンに衝撃を与えた5月の来日公演(ムーンシャイナー誌5〜6月連載大特集!各\500-)を果たしたデビッド・グリスマン・クインテット。それから40年、同じジャケットデザインで聴かせる40年目の最新第11作である。本作もブルーグラスはもちろんハッピーなフィドルチューン的発想からなにやら悲しげなジプシーやユダヤという背景を背負ったヨーロピアンムード、またマンドリンバンジョーを使ったラグタイムっぽいアーリージャズ、カリビアンなボサノバ……、ドウグのメロディセンスとスピリットは健在だ。インスト新入荷参照
  RC-113 JIMMY CAMPBELL "Pieces of Time" CD(本体\1,980-) \2,138-レッド・クレイ・アーカイブ・シリーズ

Down Yonder/Watson's Blues/Texas Quickstep/Jenny Lynn/Soldier's Joy 他全12曲
 ケニー・ベイカー・スタイルの継承者としてブルーグラス・ボーイズ、ジム&ジェシー、オズボーン・ブラザーズ等を渡歩き、2003年、事故で他界したザ・サイドメンのフィドラー、ジミー・キャンベルが97年に、わがレッドクレイレコードから発表した最高作が新たにアーカイブ・シリーズのカタログに加えられることになりました。マイク・コンプトン(m)、ロニー・マッカーリー(g)、ダナ・カップ(bj)、マイク・バブ(bs)らのバックに、ビル・モンローが参加、ビルの最後の録音でもある。素晴らしい正統派ブルーグラス・フィドル・アルバム。インスト新入荷参照
 (カントリー/ロック&ポップ)
  HOTR-7338 V.A.『Remembering Kitty Wells』CD(本体\2,450-)\2,646-

 まだカントリーがアパラチアのヒルビリー音楽を体現していた1950年代、女性として初のナンバーワンヒット“It Wasn't God Who Made Honky Tonk Angels”を産み出し、2012年7月に亡くなったカントリーの女王、キティ・ウェルズ(1919-2012)へのホンキートンク充溢の追悼アルバム。ロレッタ・リン、ザ・ホワイツ、ロンダ・ビンセントほか、ハートオブテキサス・レコードの代表アーティストが彼女の代表曲をクラシック・カントリー・スタイルで演じるお勧め作品。詳細はカントリー新入荷参照
  R2-554096 CYNDY LAUPER『Detour』CD(本体\2,450-)\2,646-

Funnel Of Love (恋のとりこ/Detour(回り道feat. Emmylou Harris)/Misty Blue/Walkin' After Midnight夜更けに歩けば)/Heartaches By The Number(恋はつらいね)/The End Of The World(この世の果てまで)/Night Life(feat. Willie Nelson)/Begging To You/You're The Reason Our Kids Are Ugly(feat. Vince Gill)/Fall To Pieces/Want To Be A Cowboy's Sweetheart(feat. Jewel) /Hard Candy Christmas(feat. Alison Krauss)全12曲
 スーパースター、シンディ・ローパーがヴィンス・ギル、エミルー・ハリス、ジュエル、アリソン・クラウス、ウィリー・ネルソン、ジュエルらとのデュエットを含むナッシュビル録音、クラシック・カントリーのカバー・アルバム。
  FLR-69621 DARRELL SCOTT『Couchville Sessions』CD(本体\2,650-)\2,862- 

サム・ブッシュ・バンドでマルチプレーヤーとしてデビュー、ソングライターとしての凄さはあとから分かっていったというダレル・スコットの最新作は、サザンロックからオルタナロックの自由な世界を創る。ガース・ブルックスやディキシーチックスなどでメガヒットを飛ばしたのち、ティム・オブライエンと組んで活発な創作活動をつづける、それだけの経済的バックを活かして妥協のないサウンドを創っている。ハンク・ウィリアムズ“Ramblin' Man”、ジョニー・キャッシュ“Big River”、ピーター・ローワン“Moonlight Midnight”、タウンズ・バンザント“Loretta”、ジェイムズ・テイラー“Another Grey Morning”のカバー5曲、それぞれのまったく新しい感覚をお楽しみください。
 (映像新入荷)
  TIKI-006 BRUCE MOLSKY『Can't Stay Here This a-Way』DVD(本体\3,300-)\3,564-7月上旬入荷予定

Shelving Rock/Old Virginia/Fiddle Or A Dram/Metis Set/Brothers And Sisters/Red Rocking Chair/Tie Your Dog, Sally Gal/Flying Indian/Come Home/Morgan On The Railroad/Married Man'S Blues/Laughing Boy Set/Polly Put The Kettle On/Bye Bye Little Girl/We'Ll Have A Way Hoeing Corn/Solly'S Favorite-
現在、最もアクティブに活動を続けるオールドタイム・ミュージシャンの一人、ブルース・モルスキーの最新映像集。様々なチューニングによるフィドル、バンジョー、フィンガーピッキング・ギター、ボーカルをフィーチャーしたビデオ。
   『ハウ・トゥ・グロウ・ア・バンド ~パンチ・ブラザーズの作り方』7/20発売 予約受付中
パンチ・ブラザーズ (出演),
マーク・ミアット (監督)
収録時間:本編88分+映像特典173分

PCXE-50637 ブルーレイ (本体¥4,800-)\5,184-
PCBE-54308 DVD(本体¥3,800-)\4,104-

 ブルーグラスを超えて「史上最高のストリングバンド」と呼ばれるパンチ・ブラザーズ。彼らの初アルバム『Punch』発表の2008年2月26日前後の初の英国ツアーや米国ツアーの様子を中心に、前人未踏の音世界を創る様子を丹念に追ったドキュメンタリー映画『How To Grow a Band』(88分)と、その本編ではカットされた映像をほぼ3時間(173分)に渡って収めたボーナス映像が日本語字幕付きで7月20日に発売される。インスト新入荷参照
 新入荷作品、詳細解説
 ■ブルーグラス新入荷
  TGE-78440 RICKEY WASSON『Croweology:The Study of J.D. Crowe's Musical Legacy』CD(本体\2,450-)\2,646-

East Virginia Blues/For Lovin Me/She's Gone, Gone, Gone/Home Sweet Home Revisited/You Can Have Her/You Can Share My Blanket/I'm Walkin'/Railroad Lady/You Are What I Am/Ten Degrees and Getting Colder/God's Own Singer/Ramblin' Boy/Cryin' Holy Unto The Lord全13曲

 今年後半一番の話題作!!J.D.クロウ&ニュー・サウスのボーカル&ギタリストを15年間勤め上げたリッキー・ワッソンが長年、J.D.の元で学んだことを形として表したJ.D.クロウ・トリビュート作品。10代の頃からジミー・マーチンの下でソリッドなサニー・マウンテン・ボーイズのサウンドを徹底的に学び、独立後はレッド・アレンやドイル・ローソン、ラリー&トニー・ライス兄弟等とケンタッキー・マウンテン・ボーイズからニューサウスへ、カントリーやシンガーソング・ライターのレパートリーを積極的に取り入れて70年代以降のブルーグラスのトレンドをセット、キース・ホィットリーという不世出のカントリー歌手を輩出したことでも知られる。ブルーグラスの歴史の中でJ.D.が果した功績を今一度、検証して、名うてのミュージシャンと共に後世の手本となるような演奏を残しているという点で、J.D.やドイル・ローソン、トニー・ライス等が第一世代のブルーグラスを演じたブルーグラス・アルバム・バンドと同じ様な役割をしていると云えるだろう。ワッソン(g)在籍時にニューサウスで一緒だったこともあるロン・スチュアート(bj,f)、ハロルド・ニクソン(bs)、彼らとはボックスカーズのバンド仲間でも有るアダム・ステフィ(m)を基本バンドにゲスト・シンガーを招いて、ニューサウスの代表曲を演じる。ニューサウスのライブ・イン・ジャパンの1曲目の印象が強烈な"East Virginia Blues"ではダン・ティミンスキーのハイ・リードとリックのバリトンとローテナー、アダム・ステフィのマンドリンも特筆すべき。カナダのシンガーソングライター、ゴードン・ライトフットの"For Lovin Me"やフライング・バリットの"God's Own Singer"、トム・パクストン"Ramblin' Boy"のフォーク、シンガーへソングライター系のレパートリーではリックのバリトン・ボイスのリードが冴える。ロン・スチュアートのミディアム・テンポにおけるバンジョー・のお手本のようなプレイも聞き物。メジャーカントリー歌手、モー・ピットニーのリードとダン・ティミンスキーのテナーによるレフテイ・フリーゼルの"She's Gone,Gone,Gone"("Railroad Lady"と並んでキース・ホィットリー、ジミー・グッドロウを伴った二度目の来日公演のハイライトの一つだった)ではカントリー・ヒットのブルーグラス・アレンジのひとつの典型。ロドニー・クロウエルの"Home Sweet Home Revisited"では同時代にブルーグラスを南部の田舎音楽というイメージからより洗練されたスタイルに昇華させたもう一方のヒーロー、セルダム・シーン同様に幅広いリスナーにアピールする洒脱なサウンド、この曲の収録されたニューサウスの通称『Old Home Place』からは"I'm Walkin'""You Are What I Am""Ten Degrees and Getting Colder""Cryin' Holy Unto The Lord"の全5曲を取上げている点でも、如何にエポック・メイキングな作品だったかが伺える。ジミー・マーチンのソリッドグラスを更に推し進めたという印象の"You Can Have Her"。75年の初来日以来、カントリー・ガゼット、セルダム・シーン、ニューグラス・リバイバルと共に日本のブルーグラッサーたちに大きな影響を与えたニューサウスのサウンドがリック・ワッソンと、その仲間たちによって再構築されて次の世代に引継がれていくことだろう。
  MFR-160527 JUNIOR SISK & RAMBLERS CHOICE『Poor Boy's Pleasure』CD(本体\2,450-)\2,646-

Lonnie Ray/Longneck Blues/Hang A Wreath/Land On Our Feet/In This World But Not Of It/Jimmy, JD and Paul/Walking In The Blueridge/I Watched You Go/Poor Boy's Pleasure/Cold In Carolina/What About Me Lord/Ain't Gonna' Work Tomorrow.

 現在の米国ブルーグラス界でもっともトラディショナルなブルーグラスが歌えるシンガーといえば、別格にデル・マッカーリー(デルはトラッドというよりモンローやフラットのように独立した存在と化しているが)を置いてみると、ダン・ペイズリーとこのジュニア・シスクがすぐに思い浮かぶ。惜しいことに、スタンレー由来のジェイムズ・キングは今春、亡くなった。もちろん、トラッドシンガーなどというくくり自体がこの20世紀に機能するか否かは別にして、だが。……どこが?と言われても困るのだが、ダンはアパラチアの山から都会へ出ざるを得なくなった寂しい男を、そしてジュニアはアパラチアの山に留まらざるを得ない寂しい男を歌うことができる……という説明ではいかがだろう。
 「貧者の一灯」とでも訳そうか、ジュニアの最新作はなんと!マウンテンハートのスーパーピッカー、アーロン・ラムジーのプロデュース。2枚のソロアルバムが評判の良かったジェイソン・デイビスをバンジョーに、ジェイミー・ハーパー(fd)、ジョナサン・ディロン(md)、カメロン・ケラー(bs)……、なんでこんなに名前も知らない連中が強烈に上手いのだ!?などといっても始まらない。もう20世紀ではないんだ。われわれはこのJ.D.クロウとトニー・ライスがセットしたニューサウス系ドライブを楽しむしかない。かつてのシスクのヒット曲“A Far Cry From Lester & Earl”ラインの新曲、“Jimmy, JD and Paul”(ティム・スタッフォードとバリー・ベイルズというユニオンステーションコンビの作)、そして最後にはカーターファミリーからフラット&スクラッグスで知られる“Ain't Gonna' Work Tomorrow”の超ドライビングブルーグラス……どの曲もジュニア・シスクのトラッドボイスにしっくりとくる、アーロンの抑えたプロデュースが素晴らしい!!
  COMP-4668 SPECIAL CONSENSUS『Long I Ride』CD(本体\2,450-)\2,646-

Long I Ride/Life Stories/Highway 40 Blues/New Shenandoah/First One To Know/Fireball/Where The Wild River Rolls/Jesus Is My Rock/Baby I'm Blue/Time For Movin' On.

 大都会シカゴ、ブルーグラス不毛の地と言われる中西部を本拠に1975年から活躍をはじめて40年間、フルタイムでバンドを率いてきたリーダー、グレッグ・ケイヒル(bj)。そのブルーグラスへの愛と確信に報われるようにIBMAでは皆んなから推されて長い間、会長も務め、学校でのブルーグラスプログラムで大きな成果を上げたグレッグ。1970年代からやってきた、すなわちセルダムシーンらのワシントンDCグラス的な時代感、タテ乗りでないリズムの心地よさなど、グレッグらしい優しい音のすみずみに、きっと同年代のリスナーとの共通点が見つかるだろう。
 リッキー・スキャッグスのヒットで知られるラリー・コードル作“Highway 40 Blues”では女性ブルーグラスのデラメイと素晴らしいコラボを聴かせたり、ロブ・アイクスのドブロを迎えた“Fireball”では、プロデューサーのアリソン・ブラウンとグレッグのバンジョー奏者大喜びのツインアレンジ……どうして皆こんなに上手い!?!? オールドタイム系ながらマイク・コンプトンとの共演やギブソンブラザーズへの曲提供で知られる趣味のいいジョー・ニューベリーのスウィング曲ではバディ・スパイカーとマット・コムがツインフィドル……など、素晴らしいバンドメンバーとともにゲストも楽しめるアリソンタッチの作品にしている。前作の大ヒット作『Country Boy: A Bluegrass Tribute to John Denver』とともにお勧めのスペシャル・コンセンサス。
  MR-1292 FIDDLING LEONA『On My Own』CD(本体\2,314-)\2,500-

I'm Never Cold/I Was Your Lady//Bill Cheatham/Yamanote Line (山手線)/The Rider/Cold, Tired, and Hungry/Japanese Storyteller/A Dream/空耳 - Salami Meat/5 minutes/Angeline The Baker.

 ブルーリッジとクリンチに囲まれたジョンソンシティに住み、今年も5月終わりから6月半ばにかけて全国ツアーしたフィドリン・レオナの最新第3作。ツアーは故・国本武春のラストフロンティアのメンバーであった3人、夫であるJ.P.マシス(bj)、アーロン・ジャクソン(gt)、ジェイソン・クロウフォード(bs)とのカルテットで、高い完成度を見せたが、本作でもその3人を核に(ジェイソンが2曲ですばらしいマンドリンを聴かせる)、トラッドフィドルチューン2曲を除いて、全曲がレオナとJ.P.のオリジナルである。コミカルな「山手線」やオールドタイミーな「空耳」……、そして国本に捧げられたインスト「Japanese Storyteller」など、ラストフロンティアのメンバーとバンドを組むことに、特別な意味があったというレオナ、彼女の思いはムーンシャイナー5月号特集に詳しい。
  COMP-4662 MOUNTAIN HEART『Blue Skies』CD(本体\2,450-)\2,646-

Blue Skies/Miss Me When I'm Gone/Maggie's Farm/No One to Listen/She'll Come Back to Me/Addicted/The Bad Grounds/Have You Heard About the Old Hometown/I Can't Get Over You/Hurting.

 1999年、ドイル・ローソンのクイックシルバーから離脱したスティーブ・ガリーとバリー・アバナシーを軸に、アダム・ステッフィとジム・バンクリーブというオールスターバンドでスタート(途中でギターにクレイ・ジョーンズなど参加)。しかし2006年から2007年にかけて、ガリーがジョッシュ・シリング(gt)に、ステッフィがアーロン・ラムジー(md)に交代、……しかしこのふたりが凄かった。
 ピアノも操りソングライターとしても一級のマルチプレイヤー、ジョッシュ・シリングは2007年1月のマウンテンハートとしてグランドオールオープリでデビュー、そこで歌ったオリジナルソングでスタンディングオベーションとアンコールという非常にまれな評価を受けたという才人。ジョッシュが加入してすぐ、ルーラルリズムからアルバム『The Road That Never Ends (The Live Album)』(2007)をガリー以外のメンバーで創ったのも、ジョッシュの才能を認めたからに他ならない。またアーロン・ラムジーは、ランディ・コーアズのアルバムで頭角を現した21世紀のスーパーピッカーのひとりで元々はベース奏者からマルチピッカーとなった才人(トニー・ライスとともにニューサウスに捧げた2012年ソロ作品『Gathering』は秀逸!)。そんなふたりに刺激されたように、トニー・ライスがマウンテンハートをバックに共演をはじめたのもこの2008年頃だ。さらに近年、フラットピッキンの鬼セス・テイラーやチェリーホームズの末っ子、左利きフィドルのモリー・チェリーホームズが加わった超強力ラインアップとなったマウンテンハート、30代になったばかりのジョッシュを中心に20代の感覚があたらしいサウンドを生んだ、2010年の実験的自費制作盤『That Just Happened』以来、アリソン・ブラウンのコンパスレコードから最新第8作である。
 ガリー/アバナシーと時代のソウルフルなブルーグラスから一転、ジョッシュとアーロンの現代的な感性を生かし、さらにサザンロック系のマーケットを意識した音作りで、サザンロックの雄マーシャル・タッカー・バンドや今春来日したテデスキ・トラックス・バンド(マールフェスではサム・ブッシュらと共演)らのオープニングを務めるなど、これまでのブルーグラスバンドにはない広範な活躍でファンを増やしている。
 そんな新生マウンテンハートの最新作は随所に超一級ブルーグラスピッカーの片りんを見せるものの、ジョッシュのオリジナルを中心にディラン“Maggie's Farm”のカバーや、今やカントリー界のセンセーションといわれる元スティールドライバーズのクリス・ステイプルトンとの共作など、バンジョーレスにピアノを多用した、全体には素晴らしく出来たサザンロック調ブルーグラスといった趣き。今年のブルーグラスグラミー受賞のスティールドライバーズやインファマス・ストリングダスターズらとともに、まったく新しい若者マーケットを開拓しつつある21世紀ブルーグラスのひとつの方向である。
 ■インスト新入荷
  ACD-84 THE DAVID GRISMAN SEXTET CD(本体\2,450-)\2,646-

Bells Of Camoglia/The Purple Grotto/Newly Wedding/Slinky/Horn Pipe Dream/Waltz For Gigi/Dawg's Bounce/Hannah & Rio/Del & Dawg.
 1976年、日本のブルーグラスファンに衝撃を与えた5月の来日公演(ムーンシャイナー誌5〜6月連載大特集!各\500-)を果たしたデビッド・グリスマン・クインテットはファーストアルバムを録音、翌年発表され世界を驚かせた。それから40年、その間、米ジャズ誌「ダウンビート」などで高い評価を得、アコースティック弦楽器の演奏スタイルや録音に関してまで大きな影響を与え、現在では普通になったクラシック音楽とジャズやブルーグラスを結び付ける重要な役割を果たした。それは、ちょうど時と場所を同じくして立ち上げたスティーブ・ジョブズらのアップル社とともに20世紀後半のもっとも大きな革命と位置付けることもできると思う(ムーンシャイナー6月号「ドウグとアップル、アメリカ文化革命……!?」参照)。それほどの革命サウンドだったと、リアルタイムで接することができたわたしは考えている。
 本作は、今年3月に71歳を迎えたそんなデビッド・グリスマンのあたらしいオリジナル作品を集めたドウグ(DGQ)、40年目の最新第11作である。1977年衝撃のデビュー作以来、前作『Dawg's Groove』(在庫あり\2,646-)から10年、本家ドウグ音楽11作目である。40年で11作(CD3枚組)という、信じられないほどの寡作は、故ジェリー・ガルシアとのフォークブームへのノスタルジーを載せたコラボや、先祖返りとでもいうべきトラッドグラスへの異常な執着心を見せるさまざまなアーティストたちとのコラボなど、グリスマンのライフスタイルに、……5月号で紹介した山と積まれた選択された靴下の中から、何の躊躇なく日本を選び事もなげに履いたあのヒッピー魂に、由来するのだろうか? マイペースを守りつづけた強靭な精神力とマンドリンへの愛情を思わずにはいられない。同時にグラント・ゴーディとマイケル・バーネットという、ブルーグラス界の若い逸材を擁した2010年代前半の録音がないことには残念な気もする。
 ドウグ前半の第4作にあたる『Mondo Mando』(1981)以降、1990年の5作目『Dawg '90』でマット・イークルのフルートと才人ジョー・クレイブンのパーカッションを導入してから、チョッとブルーグラス界とは疎遠になったきらいのあるドウグ、それでF5スタイルのフラットマンドリンに全身全霊のパワーを込めて創る「一音入魂」のサウンド。とても親しみやすいシンプルなメロディを基礎に組み立てていく段階でさまざまなルーツ系音楽のノウハウを組み込んでいく。本作でもブルーグラスはもちろんハッピーなフィドルチューン的発想からなにやら悲しげなジプシーやユダヤという背景を背負ったヨーロピアンムード、またマンドリンバンジョーを使ったラグタイムっぽいアーリージャズ、カリビアンなボサノバ……、ドウグのメロディセンスとスピリットは健在だ。
 ジョン・ダッフィやサム・ブッシュといった、その底抜けな明るさや偉大な業績には心底、敬意を表するが、ビル・モンロー以来の芸術的な創造音楽にとてもでかい穴を明けたのは、まぎれもなくデビッド・グリスマン、そして今、クリス・シーリ……モンローとグリスマン、そしてシーリによってわれわれのブルーグラスが世界の音楽界で普遍化されていくことを知っておきたい。ちなみに、そんな偉大なデビッド・グリスマンの原点を知ることができる1976年の初ソロ作品『Rounder Album』は、ブルーグラス史に残る必携の宝物アルバムである。
  RC-113 JIMMY CAMPBELL "Pieces of Time" CD(本体\1,980-) \2,138-
(レッドクレイ・アーカイブ・シリーズ )

Down Yonder/Watson's Blues/Texas Quickstep/Lonesome Old Farmer/Woodstock Hornpipe/Jenny Lynn/Fiddlers Blues/Old Tennessee River/Chilly Winds of Shannon/Soldier's Joy/Ebenezer Scrooge/Blues for Casey. 

ブルーグラス・ボーイズ、ジム&ジェシー、オズボーンと渡歩いて、同世代のナッシュビル在住のブルーグラッサーとのバンド、サイドメンとして活躍、2003年に不慮の事故で、40歳の若さで亡くなったジミー・キャンベルのブルーグラス・フィドル最後の作品であり、9月に他界したビル・モンローの最晩年の録音の一つとなってしまった作品。モンロー・ミュージックの精神性(嫌な言葉だが…)と彼のマンドリンへの「思い」(ここで聴かれるモンロー自身の「執着」とも思えるピッキングを目の当たりにした時、これも空虚な表現?)を知る最後の手がかりとなってしまった作品である。ビル・モンローは「フィドルこそブルーグラスの最も重要な楽器だ」という。60年代にそう語った時、当時花形楽器の位置を得つつあったアール・スクラッグスのバンジョーに対する牽制である、という見方がされ、事実そんな状況にあったのだろう。が、70年代に入り、ケニー・ベイカーによってブルーグラス・フィドル・スタイルが確立された時、ビル・モンローの言葉が証明され、サム・ブッシュやアラン・マンデによってマンドリンやバンジョーにもそのスタイルが継承された時、第2世代のブルーグラスが始まった。70年代後半のデビッド・グリスマンの音楽もフィドル音楽とジャズの関連なくしては語れない。この作品はビル・モンローのフィドル・ミュージックを体現しようと試みられた作品で、モンローが愛したトラッド・フィドル・チューンの数々、そしてモンローの未発表曲を含むオリジナルが半数以上を占めている。多くの人がモンローの驚異的なオリジナル曲の量産を目撃しているが、私自身も1976年にモンローとミズーリへのツアーに同行した時、毎夜ノックと共にケニー・ベイカーの部屋に新曲を披露しに来るモンローを経験している。彼は所在なげに様子を見て、「ところで、こんなのどうだい」と思い浮かんだメロディーを弾いて見せる。もちろん、そんな中から数多くのブルーグラス・スタンダードが生れ、今も生れつつある。結果的にはこのコンセプト、本来はケンカ別れ(2年ほど前に仲介者の尽力で仲直りしている)したケニー・ベイカーがやるべき仕事なのだろうが、その後継者として、奏法的にもベイカーのスタイルを見事に継承したジミーが最晩年のモンロー・ミュージックを体現するのを聴く事は、モンローの音楽の終着点として大きな意義を持つだろう。ジミーはブルー・グラス・ボーイズに参加した後、ジム&ジェシーのメンバーとしてグランド・オール・オープリをはじめ、各地のフェスで活躍する一方、今では伝説となったザ・サイドメンの一員としてナッシュビルのダウンタウンのライブ・ハウス、ザ・ステーション・インで毎週火曜日、当時、その数を増した大学生を中心にした観客にブルーグラス・フィドルの真髄=ケニー・ベイカー・スタイルを聴かせた。この作品のメンバーはビル・モンロー(m)、ロニー・マッカーリー(g)、ダナ・カップ(bj)、マイク・コンプトン(bs)、マイク・コンプトン(m)…、最後のモンロー・ミュージックを演じる最も相応しいメンバーだろう。ありがとう、ビル・モンロー…。
 ■カントリー/ロック&ポップ新入荷
  HOTR-7338 V.A.『Remembering Kitty Wells』CD(本体\2,450-)\2,646-

It Wasn't God Who Made Honky Tonk Angels(Loretta Lynn)/How Far is Heaven(The Whites)/Mommy For A Day(Rhonda Vincent)/We Missed You(Bill Anderson)/Searching(Ronnie Milsap)/Making Believe(Wanda Jackson)/Amigo’s Guitar(Mona McCall)/A Tribute To Kitty Wells(Justin Trevino)/Will Your Lawyer Talk To God For You(Norma Jean)/There Must Be Another Way To Live(Amber Digby)/Oh So Many Years(George Hamilton IV)/You Don’t Hear(Georgette Jones)/It’s All Over But The Crying(Jan Howard)/The Lonely Side Of Town(Dottsy)/Kitty Wells Started It All(Tom T. Hall)/Dust On The Bible(Joe Paul Nichols)全16曲

 まだカントリーがアパラチアのヒルビリー音楽を体現していた1950年代、女性として初のナンバーワンヒット“It Wasn't God Who Made Honky Tonk Angels”を産み出し、2012年7月に亡くなったカントリーの女王、キティ・ウェルズ(1919-2012)へのホンキートンク充溢の追悼アルバム。ロレッタ・リン、ザ・ホワイツ、ロンダ・ビンセントほか、ハートオブテキサス・レコードの代表アーティストが彼女の代表曲をクラシック・カントリー・スタイルで演じる。
 戦後の日本人男性には、「レディーファースト」という言葉で知られるアメリカの女性たち、しかし南部、とくにアパラチアという閉鎖社会に閉じ込められた女性たちシチュエーションはきわめて過酷なものであったことは近年よく知られる。そんな中から、カントリーシむンガーには珍しいナッシュビル生まれで、15歳のときから大切に育てられた……という感のキティ・ウェルズ、「酒場の女」という、当時にしては刺激的なキャッチフレーズで登場したものの、その清楚なアパラチア感を持ち続けたまま大物シンガーとなっていったように思う。そんな戸惑いが(誤解にせよ)素晴らしい映像で観られた『KITTY WELLS AND JOHNNIE & JACK』(DVD \3,402-、ショット・ジャクソンのフェンダー社スティールギターとドブロ、レイ・クリスプまたはベニー・マーティンのフィドルを擁したバックバンドというお宝!!)とともに、彼女が遺したレガシーをメインストリームカントリーとは一線を画した、いわゆる「ホンモノ」のホンキートンクカントリーを提供しつづけるハートオブテキサスレコードが発表。全カントリーファンにお勧めの、女性カントリーに捧げられた秀作。
  FLR-69621 DARRELL SCOTT『Couchville Sessions』CD(本体\2,650-)\2,862-

Down To The River/Waiting For The Clothes To Get Clean/It's Time To Go Away/Big River/Love Is The Reason/Ramblin' Man/It's About Time/It's Another Day/Moonlight Midnight/Morning Man/Come Into This Room/Loretta/Another Grey Morning/Free (This Is The Love Song). 全14曲

 サム・ブッシュ・バンドでマルチプレーヤーとしてデビュー、ソングライターとしての凄さはあとから分かっていったというダレル・スコットの最新作は、サザンロックからオルタナロックの自由な世界を創る。ガース・ブルックスやディキシーチックスなどでメガヒットを飛ばしたのち、ティム・オブライエンと組んで活発な創作活動をつづける、それだけの経済的バックを活かして妥協のないサウンドを創っている。ハンク・ウィリアムズ“Ramblin' Man”、ジョニー・キャッシュ“Big River”、ピーター・ローワン“Moonlight Midnight”、タウンズ・バンザント“Loretta”、ジェイムズ・テイラー“Another Grey Morning”のカバー5曲、それぞれのまったく新しい感覚をお楽しみください。
 ■映像モノ新入荷
   『ハウ・トゥ・グロウ・ア・バンド ~パンチ・ブラザーズの作り方』7/20発売 予約受付中

●PCXE-50637ブルーレイ (本体¥4,800円)\5,184-
●PCBE-54308 DVD (本体¥3,800円)\4,104-

パンチ・ブラザーズ (出演),
マーク・ミアット (監督)
収録時間:本編88分+映像特典173分

 ブルーグラスを超えて「史上最高のストリングバンド」と呼ばれるパンチ・ブラザーズ。彼らの初アルバム『Punch』発表の2008年2月26日前後の初の英国ツアーや米国ツアーの様子を中心に、前人未踏の音世界を創る様子を丹念に追ったドキュメンタリー映画『How To Grow a Band』(88分)と、その本編ではカットされた映像をほぼ3時間(173分)に渡って収めたボーナス映像が日本語字幕付きで7月20日に発売される。
 歴史に残るバンドのドキュメント映画にゲストでコメントするのはレッドツェッぺリンのジョン・ポール・ジョーンズやクラシック界のヨーヨー・マ、そしてジェリー・ダグラスら。また10歳くらいのクリス・シーリが弾く強烈な“Huckleberry Hornpipe”ほか、貴重なアーカイブ映像など。クリスのほか、ノーム・ピケルニー、クリス・エルドリッジ(クリッター)、ゲイブ・ウィッチャー、グレッグ・ギャリソンとポール・コワート(2009年に交代したベーシスト)ら、彼らの最初の出会いは、いわゆる「一目惚れ」だったという凄いミュージシャンたち、彼らの素顔や音楽への感性など、さまざまな角度から知ることができる。ボーナス映像ではライブ演奏が収められているほか、とてもシビアな練習の様子、撮影期間中に手に入れたロイド・ロアー#75316の調整風景やメンバー全員のインタビューなど、興味深い映像が満載だ。
 天才クリス・シーリが実質上のリーダーではあるが、全員がイーブンにギャラを分け合い、自分たちの音楽を創るという抑えがたい衝動に突き進んで行く姿を捉えた痛烈な音への願望に溢れた希有な音楽ドキュメンタリーである。今どきの若者が、全身全霊をかけて音と対峙する……ライブ中心の映像ではないが、「なるほど、前人未到の音を創っていくとは、こういうことなのか!」と納得の作品。おそらく1946〜47年、ビル・モンローへのブルーグラスボーイズをドキュメントしていたら、アールを中心に同じような光景、というか魂/精神の発露が観られたのかも知れないと感じてしまう。
 現にジェリー・ダグラスは、「彼らは“Bluegrass Breakdown”を1948年(実際は1947年)のビル・モンローの演奏と寸分たがわず再現することができるんだぜ」と述べたあと、しばらくして当時のブルーグラスボーイズとまったく同じ楽器編成で演じられる「バッハ/ブランデンブルク協奏曲 第3番 G major」の完璧にブルーグラス楽器であるにもかかわらず感動的に芸術音楽なこと! また、クリス・エルドリッジが見せるトニー・ライスの完コピやノーム・ピケルニーのJ.D.クロウ、またクリス・シーリがバンジョー頭(ポリリズム)で紡ぎ出すメロディとビート、……等々、旧世代!?には不可解とも思えるパンチブラザーズの音創りが分解されていき、その音楽の構造、そして、わたしにはブルーグラスらしさがより強く感じられる。本編のはじまりが、彼らが口ずさむジミー・マーティンの“Ocean of Diamonds”であることが、すべての解でもあるのかもしれない。
 パンチブラザーズの音楽を、「ブルーグラスじゃない」とか、「理解不能」と耳を閉じるのは簡単だ。しかし1971年にニューグラスリバイバルが登場したときに、完全に耳をふさいだ人たちはそののち何十年も、ワクワクするチャンスを逃してきたこともあったように思う。もちろん無理する必要はないし、好き嫌いも自由だろうが、自己啓発の意味も込めて理解しようとすればできることもあるのではないだろか。この日本盤字幕付映像作品は、パンチという21世紀のアコースティック音楽のリーダーたちを理解するにはとてもすばらしいチャンスを与えてくれると思う。決して音楽エンタメ映像ではないが、音楽を創るという過程が見事に描かれたすばらしい音楽ドキュメント映像であり、音楽を心底から志す者には、とてもインスパイアーされるすばらしい作品である。
 最近作/お勧め作、再入荷
 (すでに新入荷で紹介済の作品たちです)
 ■月刊ムーンシャイナー特集/関連作品
 (最新6月号、記事や特集などの話題作品です)
  [祝夏の宝塚ブルーグラス・フェスティバル45年]

RC-106 V.A.『The 8th Takarazuka Bluegrass Destival』 LP+CDR\2,322-(本体\2,150-)

Fastest Grass Alive/Oh, Las Vegas/Help/Blue & Lonesome/Lonesome Feeling/Could You Love Me One More Time/Roll in My Sweetbaby's Arms 他全14曲

 1979年夏、もっともホットだった時代の宝塚ブルーグラス・フェスの記録。全国から集まった若者が、ゴローショーの「スーダラ・ブレイクダウン」に笑い転げ、タイムスリップした重鎮シャギー・マウンテン・ボーイズの登場に驚き、20代最後の年を迎えた笹部益生&大西一由や渡辺三郎&AHOに、当時の若者たち、奥沢明雄、ブルーグラス・ナッツ、弟マウンテン・ボーイズ、キープ・オン・グラス、グラス・ストアー、サウスバウンド、ハンプティ・ダンプティ・ヒポポトマス、相撲スペシャルら、学生たちのほとばしるようなブルーグラスがめちゃくちゃ爽快だ。あれから30年、今年も38年目の宝塚ブルーグラス・フェスの季節だ。 
  COMP-4616 NORM PILKELNY『Plays Kenny Baker Plays Bill Monroe』CD(本体\2,450-)\2,646-

8月に来日が予定されているパンチ・ブラザーズのノーム・ピケルニー(bj)が、ステュアート・ダンカン(f)、ロニー・マッカリー(f)、ブライアン・サットン(g)、マイク・バブ(bs)という最強の面々を従えてケニー・ベイカーの名作をフル・カバーという話題作。
  FF-160401 THE STRING BAND『The Lost Tapes: Jimmy Akazawa/ Shin Akimoto/ Hikaru Hasegawa』CD(本体\1,000-)\1.080-

 ほぼ30年前の若者たち、ジミィ赤澤(fd)/秋元 慎(md)/長谷川 光(gt,bj,bs)の3人によるフィドルチューンやジャズスタンダードなど、有名インスト集。カセットテープに4CHマルチ録音されたものをデジタル・リミックス、若さにとひたむきな音楽希求に溢れた演奏は、とんでもなくイキイキと聴き応えがある。トラディショナル音楽へのリスペクトとブルーグラス・ミュージシャンとしての矜持が見え隠れする。失われた1980年代の日本のアメリカン・ルーツ音楽の一つの軌跡として貴重な記録である。
 【ムーンシャイナー6月号レビュー紹介作品】
  NONE-553734 MICHAEL DAVES『orchids and violence』CD2枚組(本体\2,750-)\2,970-

クリス・シーリーとの強烈なブラザーデュオ・スタイルでトラッド・ブルーグラス・ファンの度肝を抜いたマイケル・デイブスの最新作。サラ・ジャローズ(m)、ノーム・ピケルニー(bj)、ブリタニー・ハース(f)、マイク・バブ(bs)等のブルーグラス魂炸裂他。
  MH-1650 LONESOME RIVER BAND『Bridging the Tradition』CD(本体\2,450-)\2,646-

 『Carrying the Tradition』で90年代ブルーグラスを牽引したロンサム・リバー・バンド、前作『Turn On A Dime』の好評を受け*ての最新作はオーセンティックとコンテンポラリーと非常にバランスの取れた王道ブルーグラス、正に次の世代への橋渡しを意識した秀作。
  ROU-9111 JOSH WILLIAMS『Modern Day Man』CD(本体\2,450-)\2,646-

 J.D.クロウのプロデュースで、現在はロンダ・ビンセント&ザ・レイジでギタリストとして活躍をつづけるジョッシュ・ウィリアムズの通算8枚目、ふたりのヒーロー、トニー・ライスを尊敬する楽器テクを持ち、キース・ウィットリーに私淑する味のあるバリトンボイスを持つ彼の前作『Down Home』から6年ぶりの最新作。
  MFR-160318 RICE & MENZONE ALLIANCE『Something Out of the Blue』CD(本体\2,450-)\2,646-

 トニー・ライスの弟として、兄ゆずりのシュアーなフラットピッキンとそのライス流派リズムに高い評価を持つワイアット・ライス、その最新作はバンジョー奏者ダン・メンゾーンとの共演で、インストと、ラッセル・ムーアやドン・リグズビーら豪華ゲストの歌ものが半々の楽しいブルーグラス作品。
  REB-1863 JOE MULLINS & RADIO RAMBLERS『Sacred Memories』CD(本体\2,450-)\2,646-

 ドリー・パートンが書き、リッキー・スキャッグスとシャロン・ホワイト夫妻とフラットロンサムの女性ふたりをゲストに迎えた素晴らしいタイトル曲ほか、バンドメンバー全員がすみずみまで音配りをして組み上げていく見事なバンドサウンドで聴かせる素晴らしい正統派ブルーグラスバンドによるブルーグラス・ゴスペルの秀作。
  JBB-2015 SOUTH CAROLINA BROADCASTERS 『Tell Me Truly』(本体\2,450-)\2,646-

サウス・キャロライナ・ブロードキャスターズの第5作目。トリオながらしっかりとしたタイトなリズムと典型的なストリングバンド・スタイルながらオールドタイムからアーリー・ブルーグラス、ケイジャン、本作ではカントリー・ジェントルメン"Silence of Tears"、ゲイラックス・ブルーグラスの巨人、カレン・ギャリーエアンの"Days Of Grey And Black"等、ブルーグラス寄りの選曲が新鮮。
 最近作/お勧め作、再入荷
 ■ブルーグラス最近作/お勧め作
  JW-316 JEFF WHITE『Right Beside You』CD(本体\2,450-)\2,646-

 このところ、次々と発表されるブルーグラスを知り尽くしたベテランたちの心のこもったアルバム、その最高の一枚が届いた。今年59歳になるジェフ・ホワイト、なんと18年ぶり、自費制作の最新ソロ第3作。奥さんも日本語ぺらぺらという親日家、チャーリー・クッシュマン、マイケル・クリーブランド、ビンス・ギル、ロニー・マッカーリー、ダン・ティミンスキ、ジェリー・ダグラス、アリソン・クラウスほか、気心の知れたバンド仲間たちのバックアップで入魂の超お薦めブルーグラス作品。
  MCM-0019 DEL McCOURY BAND『Del and Woody』CD(本体\2,450-)\2,646-

 アメリカの偉大なソングライター、ウッディ・ガスリー未公開の詞を、ワシントンポスト紙が「人間国宝」と呼ぶデル・マッカーリーが曲をつけて発表する超話題作。現在最高のブルーグラスバンドとして尊敬を集めるデル・マッカーリー・バンド、入魂のバンドサウンドは絶頂期のフラット&スクラッグスを思わせ、今回のコンセプトは何故かF&Sの大好きな『Songs of Our Land』を思い出させてくれた。
  MH-1642 THE BOXCARS『Familiar with the Ground』CD(本体\2,450-)\2,646-

 現在ブルーグラスのトップグループのひとつ、その中でもトラッドグラスサウンドにこだわりを持つコンセプトのボックスカーズの最新第4作である。現在サイコーのサイドマンふたり、ロニー・スチュワート(bj,fd)とアダム・ステッフィ(md)を抱えた超特級バンドに相応しい、じつに見事なアンサンブルに乗って奇をてらわずに意表を突く面白いアレンジ満載、その完璧なタイミングのコントロールはとても楽しめるおススメバンドだ。
  SG-2014 STACY GRUBB『From the Barroom to the Steeple』CD(本体\2,450-)\2,646-

Wish I Didn't Know Love/Can't Let You Go/Six White Horses/Cold On the Ground/(Falling Like A) Leaf in a Summer Storm/Gone Away from Me/Because You Love Me/Straight Line/Spirit of the Mountains/Time/All That Matters/Beautiful Girl全12曲

 女性ブルーグラスの新星、ステーシー・グラブの最新作。アリソン・クラウスにも通じるエンジェリック・ボイス、プロデュースにツアーも共にしたクレイ・へス(g)を迎え、スコット・ベスタル、ロン・ブロック、ティム・クロウチ、アーロン・ラムジー、ランディ・コーアズといった腕利きがサポート、自身の7曲のオリジナルに加えてジョン・ペネル、マーク・サイモス、アラン・ジョンストンといった売れっ子ブルーグラス・ソングライターが楽曲を提供。ソリッドなブルーグラス作品に仕上がっている。
  REB-1805 RALPH STANLEY II『Carrying On』 CD(本体\2,450-)\2,646-

Ain't It Hard/Single Girl/You Will Never Be Mine/Arizona Line/Welcoming Tomb/Mountain Dew/Devil's Little Angel/I Am The Way I Am/Prettty Woman/Are You Proud Of America/Carrying On/Map Of God's Highway 全12曲  

この度、ラルフ・スタンレーの引退を受けて、正式にクリンチ。マウンテン。ボーイズを引継ぐことになったラルフIIの2004年作。ジョン・リグスビー(m)、ジェイムズ・アラン・シェルトン(g)、スティーヴ・スパークマン(bj)などレギュラー陣に、ティム・クロウチのフィドルを加えて、クリンチ・マウンテン・ボーイズ伝統のサウンドに、ヒーロー、キース・ウィットリーのスタイルを完全に自分のものとした、自信に満ちたヴォーカルで、父ラルフや伯父カーター作品にカーター・ファミリー・ソング、自作オリジナルなどを、典型的なスタンレー・サウンドから得意のカントリー・テイストまで、落ち着いたブルーグラス作品に仕上げている。インスト曲"Arizona Line"でははじめてのリード・ギターも披露している。父ラルフが2曲でテナーをつけ、トム・T&ディキシー・ホール作の"Welcoming Tomb"ではケニー・スミスのリード・ギターとジョッシュ・ウィリアムズのマンドリンがフィーチュアされる。
  DDCD-00721 V.A.『Constant Sorrow: A Tribute To Ralph Stanley』CD(本体\2,450-)\2,646-

 89歳の高齢を迎えて正式にリタイアを表明したラルフ・スタンレーの最近作。ラルフの孫、ネイサン・スタンレーがプロデュースするカントリースターたちをメインにしたラルフに捧げる最新12曲集。ラルフ名義でレッドツェッぺリンのロバート・プラントやエルビス・コステロらロックスターも巻き込んでトラッドなマウンテンミュージックの重厚さを強調したスタンレーサウンドに忠実な音作りとなっている。全12曲の主役は、ラルフ・スタンレー2世とネイサン・スタンレーの親族ほか、リッキー・スキャッグス、ビンス・ギル&レベッカ・リン・ハワード、ジェフ・ベイツ、マーティ・レイボン&ソニヤ・アイザックス、ジェフ&シェリ・イースター、ザ・ルイス・トラディション、チャーリー・マッコイ、ジミー・フォーチュン、ジーン・ワトソン、そして最後12曲目“Darkest Hour”で最高の演唱を聴かせるロンダ・ビンセント!
  MH-1650 LONESOME RIVER BAND『Bridging the Tradition』CD(本体\2,450-)\2,646-

 『Carrying the Tradition』で90年代ブルーグラスを牽引したロンサム・リバー・バンド、前作『Turn On A Dime』の好評を受けての最新作はオーセンティックとコンテンポラリーと非常にバランスの取れた王道ブルーグラス、正に次の世代への橋渡しを意識した秀作。
  ROU-9111 JOSH WILLIAMS『Modern Day Man』CD(本体\2,450-)\2,646-

 J.D.クロウのプロデュースで、現在はロンダ・ビンセント&ザ・レイジでギタリストとして活躍をつづけるジョッシュ・ウィリアムズの通算8枚目、ふたりのヒーロー、トニー・ライスを尊敬する楽器テクを持ち、キース・ウィットリーに私淑する味のあるバリトンボイスを持つ彼の前作『Down Home』から6年ぶりの最新作。
  THR-9001 HOT RIZE『When I'm Free』CD(本体\2,450-)\2,646-

 1980年代のネオトラッドグラスをリードしたホットライズが19年ぶりの新作にして24年ぶりのスタジオ制作に挑んだ話題作。1979年、ビル・モンローのカバー“Blue Night”を1曲目に、フラット&スクラッグスのスポンサー、マーサホワイト製粉社のふっくら膨らむキャッチフレーズをバンド名に、焼きたてのビスケットをジャケットにした『Hot Rize』でデビュー。ティム・オブライエンという、ハートフォード/ローワンに並ぶブルーグラス界が生んだ最高のシンガーソングライターでマンドリニストがストレートブルーグラスを演じるバンドだ。スーツとレトロなタイに身を包み、ニューヨークやコロラドの先進都会派ヤッピーの圧倒的支持を受け、1980年代のもっとも影響力のあったバンドとして21世紀にブルーグラスを持ち上げた功労者でもある。「端正なトラッドグラス」という表現がもともハマる、ティム(md,fd)にピート・ワーニック(bj)、ブライアン・サットン(gt)、ニック・フォスター(bs)とのカルテットのさすが!素晴らしいスタジオ作品。
  COMP-4664 FRANK SOLIVAN『Family Friends & Heroes』CD(本体\2,450-)\2,646-

 前作『Cold Spell』がグラミー候補となったカントリージェントルメン/セルダムシーンの伝統を継ぐ、現在のDCグラスのトップランナー、フランク・ソリバン&ダーティーキッチン最新作。あのデル・マッカーリーをテナーに迎えてロイ・オービソン(ジュリア・ロバーツ!?)の“Pretty Woman”から、ジョン・カウワンを迎えてジョン・デンバーの“Leaving On A Jet Plane”、またビル・モンロー・バンドのリードシンガーの定番ソング“Dark Hollow”ではサム・ブッシュとふたりだけの至福のマンドリンデュオ@key of "D"!ほか、IBMA最優秀バンジョー受賞のマイク・マンフォードや若手超絶フラットピッカー、クリス・ルケットをメンバー擁し、2014年IBMA最優秀インストグループ受賞のスーパーピッカー集団。DCグラスのモダングラスという伝統を見事に受け継ぐトップグループ、ぜひお試しあれ……!! 
 ■インスト最近作/お勧め作
  MFR-160325 SECTION HOUSE『A Collection of Instrumentals』CD(本体\2,450-)\2,646-

 現在、ナッシュビル周辺にたむろする若手ブルーグラスのスーパーピッカーたち、高校生のときにシエラ・ハルと来日ツアーしたコリー・ウォーカー(bj)ほか、若者に絶大な人気を誇るマウンテンハートの核となるアーロン・ラムジー(md)と同バンドのドブロとベースを担当するジェフ・パーティン(bs,db)、同バンドにもいたジェイク・スタージェル(gt)、クレア・リンチ・バンドでマルチプレイヤーとして活躍をするブライアン・マクドウェル(fd)。シビアなオールドタイムフィドルチューンアレンジを立て続けに3曲ほか、オリジナルをはさんで「スーパーマリオ“Koopa's Road”」から“Foggy Mountain Breakdown”(key pf G-minor)まで、これほどまでに進化したブルーグラスのテクニックをお楽しみください。 
  SH-4017 CHRIS THILE『How to Grow a Woman from the Ground』CD歌詞付(本体\2,450-)\2,646-

 祝パンチ・ブラザーズ来日!! パンチ・ブラザーズ誕生前夜、現在の若者ブルーグラスを背負って立つ才能と魂が詰まっ た大秀作。ほぼ全員が当時25才、ブルーグラスの未来を背負っていくスーパーピッカーらによる凄いスタジオ・ ライブ一発録り!! 70年代の「ミュールスキナー」などに匹敵する、21世紀ブルーグラスのマイル ストーン作品となるだろう1枚。ムーンシャイナー06年9月号(MS-2311 \525-)特集。
  COMP-4616 NOAM PIKELNY『Plays Kenny Baker Plays Bill Monroe』CD(本体\2,450-)\2,646-

 パンチブラザーズのバンジョー奏者ノーム・ピケルニーのブルーグラス・バンジョー・アルバム。ブルーグラスフィドルの一典型を創ったケニー・ベイカーがビル・モンローの有名インストをカバーした1976年のブルーグラス史上に残る名盤『Kenny Baker Plays Bill Monroe』(CO-2708 \2,646-)を、現在ブルーグラスの最高峰であるノームのほか、ステュアート・ダンカン(f)、ロニー・マッカーリー(m)、ブライアン・サットン(g)、マイク・バブ(bs)がそのまんまカバー。あらゆる種類の先入観を飛び越えて、自らの心の動きを音に載せていくその自由な発想とテクニックには完全脱帽、そこまでに至る努力と愛情にただただ感動で、1970年代おじさん達ニヤニヤ・ウキウキの大秀作!!  ちなみにノームの前作『Beat The Devil and Carry A Rail』(COMP-4565 \2,646-)は、素晴らしいオリジナルを中心にした21世紀ブルーグラスバンジョー傑作にして激しくお勧め! アールやベラも登場するその超豪華なプロモビデオ(Bluegrass Diva で検索)とともに大推薦!!
 ■オールドタイム/フォーク最近作/お勧め作
  SH-1067 MUTUAL ADMIRATION SOCIETY CD (本体-926-)\1,000- 売り切れ御免

パンチ・ブラザーズで来日するクリス・シーリがニッケル・クリーク時代に発表したトード・ザ・ウェット・スプロケットのボーカリストであるグレン・フィリップスとの2004年発表のコラボレーション作品。プロデュースはライアン・アダムズやカウンティング・クロウズや近年のエミルー・ハリスなどとの仕事でも知られるイーサン・ジョンズ。ブルーグラス界で活躍した子供時代から驚異的なスーパーピッカーでありながら、アメリカのティーン・アイドルとも騒がれ、前作の2枚はあわせて150万枚を売り上げ、世界に飛び出したニッケル・クリークと、一方、14才でトード・ザ・ウェット・スプロケットでデビュー、将来を嘱望されながらもスーパースターしての成功には恵まれなかったグレン・フィリップスは、危うげで瑞々しい感性による弾き語りで自らの世界を確立して5度の来日を果している。グレンの広がりのある歌の世界とニッケルクリークによる完璧なアコースティックが出会う。目先のテクニックや曲の派手さを捨てて、全編に内的な精神性と、グレン曰くのアコースティック美学を追求する…。
 ■カントリー最近作/お勧め作
  RBR-021 ERIC BRACE & PETER COOPER『C&O Canal』CD(本体\2,450-)\2,646-

C&O Canal/John Wilkes Booth/Boulder to Birmingham/Blue Ridge/He Rode All the Way to Texas/Rainy Night in Texas/If That's the Way You Feel/Been Awhile/Love Was the Price/Boat's Up the River.
 70年代のシンガーソングライターたちの空気を見事にブルーグラスに反映させたセルダムシーン、そんなシーンを高校生時代にかぶりつきで見ていたふたり、音楽評論でも高名なエリック・ブレイスとピーター・クーパーが、ナッシュビル一級のサイドメンたちと創った、「われわれからあの時代、あの場所、そしてあの人たちへの“Thank You”」。ジョン・スターリング、エミルー・ハリス、アリス・ジェラード、そしてスタンレーら名曲を、軽いアコースティック・カントリーポップで演じる。
  MCM-0008 MERLE HAGGARD『The Bluegrass Sessions』CD(本体\2,450-)\2,646-

 カントリーとブルーグラス、使用楽器の違いを除いたもっとも大きな違いを端的に言ってしまえば、歌手がすべてのカントリーとバンドサウンドであるブルーグラスということだろう。そんなカントリーの世界にあって、20世紀後半のもっとも偉大なカントリーシンガーと呼べるのは、男性ではジョージ・ジョーンズとこのマールがダントツだろう。アメリカンアイコンとまで称されたジョニー・キャッシュやソングライターでもあるアウトローを自任するウィリー・ネルソンらはともに超偉大だが意味が違うとわたしは思っている。そんなマールが2007年、唯一発表したブルーグラスアルバムである。ロニー・レノのプロデュースで、カール・ジャクソン(gt)、マーティ・ステュアート(md)、ロブ・アイクス(db)、チャーリー・クッシュマン(bj)、オウブリー・ヘイニー(fd)、ベン・アイザックス(bs)らの手練れが迎え撃つ。
  BCD-15740 MERLE HAGGARD『Same Train, Different Time: A Tribute to Jimmie Rodgers』CD(本体\3,100-)\3,348-

 1969年、絶頂期のマールが発表した2枚組LPの25曲に2曲追加した全29曲、「カントリー音楽の父」といわれるジミー・ロジャーズ(1897-1933)に捧げる作品。ロイ・ニコルスとジェイムズ・バートンのギター、そしてノーム・ハムレットのスティールギターが素晴らしいバックアップを聴かせるのも聴きどころである。ジミー・ロジャーズを知るには、もちろんオリジナルが一番だが、ベイカーズフィールドサウンドというカントリーの特徴的なフレージングも含めた本作は聴きやすい入門作品でもあろう。
 なお、1970年にはウエスタン・スウィングの創始者、ボブ・ウィルスに捧げる『A Tribute to the Best Damn Fiddle Player in the World (or, My Salute to Bob Wills)』を発表、自身もフィドルを弾きはじめたマール、カントリー音楽の道を創ってきた先達へのリスペクトと歴史への畏敬の念には素晴らしいものがある。
  RCSI-1139 MICHAEL MONROE GOODMAN『The Flag,The Bible & Bill Monroe』CD(本体\2,650-)\2,862-

Wretched Woman/I'm Just Country/Tinkerbell Love Song/It Never Rains/The Flag, The Bible, & Bill Monroe/If She Knew/Yay! Friday/Concerts in My Underwear/Drunk Again/She Was Mine/Let It Ride/Rosine I Cry/Maple Inn

 両親がビル・モンローと友達(自分の子供のミドルネームにモンローとつけるほどの)だった事から幼少の頃よりモンローと交流があったというケンタッキー生まれのカントリー・シンガー、マイケル・モンロー・グッドマンの2枚目のアルバム。アルバム・カバーの裏面のストローハットを被せて貰って、モンローに抱きかかえられる本人の写真にぐっとくる。ケンタッキー・フライド・ホンキー・トンクと称されるメジャーでは聞かれなくなった正統派カントリー。ビル・モンロー賛歌"Rosine I Cry"ではハイロンサム・サウンドによるブルーグラスも聞ける。両親がビルと同じ教会に通う友人だったという。そのミドルネームもさることながら、タイトルは「国旗と聖書とビル・モンロー……」と歌う愛国ソング。音楽はちょっとブルーグラス風もあるが、ペダルスティールをメインにした、いわゆるホンキートンクカントリー作品である。
 ■お勧め発掘・編集最近作/お勧め作
  ROC-3323 RENO & SMILEY 『Live '57』 CD(本体\2,450-) \2,646-

1957年7月17日、絶頂期にあったドン・レノとレッド・スマイリーのメリーランド州ライジングサンのカントリー音楽野外ステージ、ニューリバーランチでの素晴らしいライブ全25曲集。超スピードのアグレッシブな演奏で観客を次々と興奮の中に巻き込んでいく、と同時に泣かせる歌で聴衆の琴線に訴え、そして神への帰依で身を締める……時代がどう変わっても南部アメリカ田舎式エンタメの神髄をどーぞお楽しみください。 
  ROC-3276 BILL MONROE『Live 1964』CD(本体\2,450-)\2,646-

 1964年8月録音というビル・モンロー(1911-1996)の貴重なドック・ワトソン(7曲)とブルーグラスボーイズ(20曲)とのライブ集。前衛パンクのような抑えがたい衝動に溢れたブルーグラスを率いるビルが、ドック・ワトソンという希有なアパラチアントラッドシンガーと出会ったことで自身のルーツを見直す結果となり、そのことがのちのモンロー伝説につながる一歩手前、1966年名盤LP『Bluegrass Time』に至る直前の、まだまだ粗削りなこの日の演奏の中にキラリと光る気高さへの序章を感じる。ブルーグラスの本質を知る大推薦!!
  ROC-3299 JIMMY MARTIN & the Sunny Mountain Boys『Live 69 & '71』CD(本体\2,450-)\2,646-

ジミー・マーティン、1950年代初期のビル・モンローの「ハイロンサム」サウンド形成に多大な貢献をし、そののちJ.D.クロウやビル・エマーソンら、偉大なバンジョー奏者を擁してバンジョーロールを尖鋭化した「ソリッドグラス」サウンドを創造した「キングオブブルーグラス」こと、ジミー・マーティン(1927-2005)。ジミーがまだ40歳代はじめの血気盛んなころ、バンジョーに前半1969年のライブはクリス・ワーナー、後半1971年はアラン・マンデやフィドルにチャビー・ワイズを配したイケイケのソリッドグラスライブ全25曲集である。
  M-109 THE KENTUCKY COLONELS『The New Sound of Bluegrass America』CD(本体\2,750-)\2,970-

Three Finger Blues/I'll Be Coming Home Tomorrow/If You're Ever Gonna Love Me/Banjo Picking Fever/I Might Take You Back Again/Memphis Special/Cabin in the Sky/Leroy's Ramble/Howdy Hoss/Won't You Call Me Darling/Rainbow Shining Somewhere/420 Special/Just Joshing/To Prove My Love to You/Just Like Old Times/Buck's Run/I Hear Him Calling 全17曲

 ケンタッキー・カーネルズが1963年に発表したデビュー・アルバムが遂にCD化。カントリー・ボーイズという名前で、ベイカーズフィールドのTV局からオン・エアされていたジョー・メイフィスの番組にレギュラー出演していた彼らが、メイフィスとそのパートナー、ジョニー・ボンドの肝いりで録音したアルバム、たまたまウェスト・コーストをツアーしていたスタンレー・ブラザーズが制作に関わったといういわくつきのもので、発売に際して初めてケンタッキー・カーネルズを名乗っている。ただ、このときローランド・ホワイトは兵役のためバンドを離れており、クラレンス、ビリー・レイ・レイザム、リロイ・マック、ロジャー・ブッシュの4人に、メイフィスが連れてきたゴードン・テリ―がゲスト・フィドラ―として加わっている。まだまだ発展途上の時期にあったカーネルズ、本場のブルーグラスに接する機会もさほど多くはなかったであろう、そんななかで、フラット&スクラッグスの影響を色濃く映し出したサウンドに若さと熱気を感じさせるオーソドックスなブルーグラスを懸命に演奏する姿がよく窺える。リズム・ギターに徹したクラレンスのGランにハッとさせられる瞬間に、のちのギタリストぶりを垣間見る想いがある。オリジナルLPには、62年11月のセッションで録音された15曲中の12曲と、数ヶ月後にシングル盤として制作された"Just Joshing""To Prove My Love to You"が収録されていたが、今回のCDには未発表に終った3曲も収められている。オリジナルのアート・ワークを再現したLPレコード仕様。
  RW-0001 NEW KENTUCKY COLONELS『Live in Holland 1973』CD(本体\2,450-)\2,646-

 1973年夏、クラレンス・ホワイトが事故で亡くなる2ヶ月前、兄のエリックとローランド、そしてハーブ・ピーダセンとともにオランダをツアー。本作は、そのときに彼らのブルーグラス魂を爆発させた、2013年夏にローランド・ホワイトが初めて発表した未発表ライブである。クラレンスの生ギターが縦横に駆け巡り、そのリズム/ビートに引っ張られるようにローランドのマンドリンとハーブのバンジョー、そしてエリックのすばらしいスラップベース。全員がブルーグラスをすることに集中していくさまが手に取るように感じられる貴重な録音である。
 ■映像ものお勧め作
  SHA-212D DAVID GRISMAN QUARTET『Classic Dawg』DVD (本体\3,150-)\3,402-(カラー、58分) 

 祝結成40周年!!1976年5月、衝撃的な来日と共に世界中のブルーグ ラス/アコースティック界にまったく新しい価値観と可能性を持ち込んだデビッド・グリスマン。1983年、モントリオール・ジャズ・フェスでのデビッド・グリスマン・カルテットの貴 重なライブ映像。ダロル・アンガー(f)、マイク・マーシャル(g)、ロブ・ワッ サーマン(bs)を率いて次々と初期ドーグ音楽を聴かせる。 
  SHA-605D STANLEY BROTHERS/DOC WATSON『Pete Seeger's Rainbow Quest』DVD (本体\3,150-)\3,402-(白黒120分)

 この後、1年以内に他界してしまうカーター・スタンレーを擁したきわめて貴重なスタンレー・ブラザーズの映像。フォーク・ブームも落ち着きを見せはじめた1960年代中頃、ピート・シーガーがホストとなって収録されたTVシリーズ『レインボウ・クエスト』から2本分、スタンレーズとドック・ワトソンがゲスト。ジョージ・シャフラーのリード・ギターを伴ったスタンレー・ブラザーズの"Worried Man Blues"、 "Clinch Mountain Backstep"、"I'm Thinking Tonight Of My True Love"ほか、「カーターが動いてる!!」だけでも超値打ちものだ。そして、ドック・ワトソンはオールドタイマー、クリント・ハワードのギターとフレッド・プライスのフィドルを伴って、"Lee Highway Blues"、"Daniel Prayed"、"Rude and Ramblin' Man"ほか。ともに、現在では望むべくもない雰囲気が漂った、とても貴重なアパラチア音楽のお宝映像である。
  SHA-604DVD V.A. 『High Lonesome - The Story of Bluegrass Music』 DVD(本体\3,150-)\3,402-

本国では劇場公開もされた、レイチェル・リーブリングが制作した、ブルーグラスのソウル、真髄を見事に伝えるドキュメンタリー映画。今回、DVDヴァージョンが発売された。ビル・モンローのハート、ソウルを、マック・ワイズマンのナレーションと、スタンレー・ブラザーズ、フラット&スクラッグス等ファースト・ジェネレーションから、サム・ブッシュ、アリソン・クラウス等今を代表する若い世代まで、夫々のブルーグラスへの想い、パフォーマンスで熱く綴った必見の作品。
  SHA-623D KITTY WELLS AND JOHNNIE & JACK DVD(本体\3,150-)\3,402-

 クラシックカントリーファンにはお勧めのキティ・ウェルズと彼女の夫、ジョニー・ライトのデュオ、ジョニー&ジャックの貴重な1950年代カラーフィルムをまとめたもの。キティの“Making Believe”やジョニー&ジャックの“Poison Love”をはじめ、カントリー音楽がまだシンプルで誠実な様子が観てとれる貴重なライブは、ショット・ジャクソンのフェンダー社スティールギターとドブロ、レイ・クリスプまたはベニー・マーティンのフィドルを擁したバックバンドで、歌に比重が大きいヒット曲狙いのカントリーながら、ブルーグラスに近い、いわゆるマウンテンな雰囲気を漂わせている。1950年代後半の貴重なカントリー音楽のカラー映像集である。
 楽器関連作品
 ■ギター
  MFR-160318 RICE & MENZONE ALLIANCE『Something Out of the Blue』CD(本体\2,450-)\2,646-

 トニー・ライスの弟として、兄ゆずりのシュアーなフラットピッキンとそのライス流派リズムに高い評価を持つワイアット・ライス、その最新作はバンジョー奏者ダン・メンゾーンとの共演で、ギターソロをたっぷりフィーチャーしたインストと、ラッセル・ムーアやドン・リグズビーら豪華ゲストの歌ものが半々の楽しいブルーグラス作品。 
  VSR-003 CARPENTER & MAY CD(本体\2,450-)\2,646-

We Can Work It Out/Cherokee Shuffle/Lady Be Good/What a Wonderful World/Blue and Lonesome/First Day in Town/Miss the Mississippi 他全12曲

 ナッシュビルのバイオリン・ショップのオーナーでトニー・ライス・ユニットのオリジナル・メンバー、フレッド・カーペンター(f,m)とジョン・コーワン・バンドで2007年に来日、その驚くべき適応力に舌を巻いたティム・メイ(g)がコンビを組んだ第1作。有名フィドル・チューンからガーシュイン、ルイ・アームストロングからビートルズ、ジミー・ロジャーズからビル・モンロー、そしてケニー・ベイカー等々、楽しみ一杯なレパートリーをベースのチャーリー・チャドウィックとのトリオで演じ切るすばらしいアルバムである。ギターの6弦を隅から隅まで理解すると、きっちりとしたアンサンブル音楽が出来るもんなんだ。すばらしい音楽アルバムだ。
 ■バンジョー
  RH-0002 長谷川 光 "Show By Banjo" CD(本体\2,800-)\3,024-

Earl's Breakdown/Blue Bell/Foggy Mountain Stomp/Solo Flight/Nuage   他全12曲 

 ザ・ストリング・バンドで30年前の音源が発掘された1992年の作品。彼が一人で全ての楽器とコンピューターの打込みで仕上げた、トラッド&ソリッド・ブルーグラスからジャズ、オリジナルまで、様々なコンセプトで聞きやすく楽しいバンジョー・アルバム。現在はジャンゴ・ラインハルト・スタイルのギタリストとしてトラッド・ジャズのシーンでも活躍中の彼が、アール・スクラッグス、ドン・レノと正統派のバンジョーをしっかりと学んで創り上げた自由な音世界。
  PATUX-275 BILL RUNKLE『Lonely Tonight』CD(本体\2,450-)\2,646-

 ビル・ランクル!?……そう、デル・マッカーリーの大名盤『High On A Mountain』(1973)のバンジョー奏者にしてデル名曲“I'm Lonely Tonight”を書いた人物。自身のバンド、スミスホロー(ラリー・コナーg、ジュディ・ウィンターズbs)を率いての最新、おそらくデビュー作。ゲストに若手フィドラー、パトリック・マカビニューとマンドリンのジェフ・キッド。そしてデルにつづくトラッドボイスの旗手といわれるダニー・ペイズリーが“I'm Lonely Tonight”で特別ゲスト。ラルフ・スタンレーの“Hard Times”、ドン・レノの“Green ...”ほどには崩さない“Black Mountain Hop”などのDチューニング曲などのほかオリジナル含めた10曲と歌もの3曲の全13曲。1970年代の雰囲気に包まれたスリーフィンガーバンジョー作品である。
  REB-1651 BILL EMERSON『Home of the Red Fox』CD(本体\2,450-)\2,646-  

カントリー・ジェントルメンで来日して、美しい端正なスリーフィンガーロールで一世を風靡したビル・エマーソン、1990年リリースのバンジョー・インスト作品。トニー・ライス(g)、ジミー・グッドロウ(m)、マーク・シャッツ(bs)という当時のトニー・ライス・ユニットの鉄壁のバックに加えてジェリー・ダグラス(d)、ジム・ブキャナン(f)という腕利きを加えて、ジミー・マーチン時代の"Sweet Dixie""Theme Time"やジェントルメン時代の"Welcome To New York"他、エマーソンのオリジナル曲を披露。トニーのリード・ギターもたっぷり聴ける。
  PATUX-261 VICTOR FURTADO CD(本体\2,450-)\2,646-

Fly Around My Pretty Little Miss/Bonaparte Crossing The Rhine/Fortune/Durang's Hornpipe/Chilly Winds/Hangman's Reel/Shove the Pigs Foot a Little Farther in the Fire/The Ghost on Hippie Hill/Catlettsburg/John Brown's Dream/Dark Rider/Florida Blues/Quince Dillon in High B/Gypsy/The Peace of the Woods.

 メロディクなプレイでテクニシャン振りを発揮するクロウハンマーバンジョー奏者、バージニア州フロントロイヤル生まれのティーンエイジャー、幼い頃からマウントエアリーのフィドラーズ・コンベンションなどに出入りし、日本人オールドタイマーの井上ケンとも親交があるというビクター・ファータドのセルフタイトルによるデビュー作、ネイト・リース(f)、ダニー・ナイスリー(g)、マーク・シャッツ(bs)等を迎えて現在進行形オールドタイムの若者たちのシーンを垣間見るには打ってつけのアルバム。
 ■マンドリン
  COMP-4663 MATT FLINNER TRIO『Traveling Roots』CD(本体\2,450-)\2,646-

 クラスター・プラッカーズのバリンジャー・ファミリーと共に来日、ギルクリスト・マンドリンの最高の音色を引き出していたマット・フリナー(m)とマーチン・フラット・トップギターの可能性を広げるロス・マーチン(g)、コロラドのトラッド・グラス、オープンロードに居たエリック・ソーリン(bs)によるブルーグラスをベースに幅広い要素を取り入れた非常に洗練されたニューアコースティック音楽。グリスマンやマイク・マーシャルが推し進めてきたサウンドを更に進化させたという印象。
  RCSI-1082 JOE WALSH 『Sweet Loam』CD(本体\2,450-)\2,646-

Ain't No One Like You / Solly's Little Favorite/Wolfcat Breakdown/Mole in the Ground/Emily's Welcome to Portland/I Shall Be Released/Bob's Bucket/Early/Hold Whatcha Got/Sunday Morning Reel/I Remembered When I Knew/Oh, Babe it Ain't No Lie
全11曲
 バークリー音大初のマンドリン専攻として故ジョン・ミゲーンの薫陶を受け、卒業後はギブソン・ブラザーズのメンバーとして活動後、現在はダロル・アンガー、グラント・ゴーディ等とのミスターサンて゜活躍するジョー・ウォルシュ、2011年リリースのソロ作。ダロル・アンガ―(f)を共同プロデューサーに迎えてギブソン・ブラザーズ、ダロルが率いるリパブリック・オブ・ストリングスをゲストにニュー・アコースティクに加えて、ティム・オブライエンにも通じるバーサタイルなボーカルも披露。オールド・タイム調のメロディを巧く活かした唄とマンドリンとストリングスの絡みが美しいグレッグ・ブラウン作"Ain't No One Like You〜"、サム・ブッシュ同様に素早い指捌きでクリアーなトーンを産み出す"Wolfcat Breakdown"他オリジナル曲、古いトラッド曲に美しいコードを施した"Mole In The Ground"、レイドバックした雰囲気が絶妙のディラン"I Shall Be Released" 、ギブソン・ブラザーズが2曲、エリザベス・コットン"Oh,Baby It Ain't No Lie"等、ルーツ音楽にも造詣の深いところを示している。
 ■フィドル
  NF-90611 FLETCHER BRIGHT & BILL EVANS with Special Guests NORMAN & NANCY BLAKE『Songs That Are Mostly Older Than Us』CD(本体\2,450-)\2,646-

 ジョン・ハートフォードもこよなく愛したテネシー州チャタヌーガの伝説的なフィドラー、フレッチャー・ブライトの見事なフィドルをフィーチャー、バンジョー博士として知られるビル・エバンズ、そしてフィドルチューンの研究家!?でもあるノーマンとナンシーのブレイク夫妻が10曲で参加した、とても品のあるフィドル集。フレッチャーのホットなボウイングとビルのコントロールの効いたバンジョーで、アーサー・スミスがリファイン、ハウディ・フォレスターらを通じて受け継がれたテネシーフィドルの伝統を見事に楽しませてくれる。 
  SH-3787 BYRON BERLINE "Jumpin' The Strings"CD(本体\2,450-)\2,646-

Nickle Creek/Honeymoon Waltz/Teetotaler Reel/Midnight Waltz/Cuttin' Horse/Zig Zag/Pick-A-Dilly/Trail of Tears Waltz/Leaving Town/Indian Hill 他全21曲  
 テキサス・フィドルをブルーグラスの世界に持ち込み、カントリー・ガゼットで一世を風靡したバイロン・バーライン、1990年リリースのフィドル集。ストレートなブルーグラスからスゥイング、ワルツ等々、バラエティに富んだオリジナル。アラン・マンデ(bj)、ジョン・ヒックマン(bj)、デニス・キャプリンガ―(bj)、ダン・クレアリー(g)、ハワード・イヤーウッド(g)、リック・クンハ(g)、ジョン・ムーア(g)、ジョー・カー(g)、グレッグレイツ(steel g)他。
 ■ドブロ
  COMP-4639 ROB ICKES & TREY HENSLEY『Before the Sun Goes Down』CD(本体\2,450-)\2,646-

 先頃、創立メンバーの一人だったブルーハイウェイを脱退したブルーグラスドブロ第一人者のひとりロブ・アイクスとハンク・ウィリアムズを思わせる正統ホンキートンクから超スーパーピッキンブルーグラスまでトレイ・ヘンスリーの強烈ギターとうまいボーカルによるコラボ作品。マイク・バブ(bs)とジョン・ガードナー(drums)という鉄壁リズムにアンディ・レフトウィッチ(md,fd)かオウブリー・ヘイニー(fd)、ロン・ブロック(bj)など適材適所でブルーグラスやカントリーという枠を飛び越えたレパートリーとアレンジ、南部田舎音楽の美味しいとこ取り。オリジナルは1曲に抑え、ジミー・マーティンやレスター・フラット/ビル・モンロー、そしてマール・ハガード(なんと3曲)やボブ・ウィルスなどのカバーに、スティーブ・レイ・ボーンのブルースやインストではロブがラップスティール、トレイがエレキに持ち替えてバディ・エモンズの“Raisin' the Dickens”など、ギター、ドブロはもちろんフィドルも聴きどころ満載、ボーカルも素晴らしく、商業主義に毒されないカントリーファンにも楽しめる作品となっている。
 ■ウクレレ
  RCSI-1141 高田耕治『Ukulele Theme Park No.3、饗宴:夢弦の風』CD(本体\1,000-)\1,080-

San Francisco Bay Blues/Old Fashioned Love/Pua Lililehua/Uke Talk/L-O-V-E/Blue Muu Muu/Song For Anna/My Blue Heaven

 岡山出身で関西学院大学のブルーグラスナッツから、1972年のブルーグラス45として渡米したフィドラー、高田耕治。谷ゴローと並ぶ笑いのキャラクターとして関西のブルーグラスを大いに笑かせたのち愛知県で教職に就き、定年退職後にはじまったウクレレ三昧。バンジョー奏者でもあるルシアー、西貝 清さん制作の夢弦堂ウクレレ(テナー、ソプラノクィーン、ソプラノ)、OMサイズのギター、5弦バンジョーウクレレ、フィドルを駆使したウクレレによるポピュラーソング集。
  レッド・クレイ・レコーズ
日本のブルーグラス系インディーズとして1972年の『It's A Crying Time』を皮切りに数々のアルバムを発表してきたレッド・クレイ・レコードのカタログがアーカイブ・シリーズにあらたに2タイトルが加わりました。 
  new RC-113 JIMMY CAMPBELL "Pieces of Time" CD(本体\1,980-) \2,138-

Down Yonder/Watson's Blues/Texas Quickstep/Jenny Lynn/Soldier's Joy 他全12曲

 ケニー・ベイカー・スタイルの継承者としてブルーグラス・ボーイズ、ジム&ジェシー、オズボーン・ブラザーズ等を渡歩き、2003年、事故で他界したザ・サイドメンのフィドラー、ジミー・キャンベルが97年に、わがレッドクレイレコードから発表した最高作。マイク・コンプトン(m)、ロニー・マッカーリー(g)、ダナ・カップ(bj)、マイク・バブ(bs)らのバックに、ビル・モンローが参加、ビルの最後の録音でもある。素晴らしい正統派ブルーグラス・フィドル・アルバム。  
  new RC-114 宮崎勝之 "Man-O-Mandolin" CD(本体\1,980-) \2,138-

Big Country/Bill Cheatham/St.Anne's Reel-Ned Kendall's Hornpipe-Whiskey BeforeBreakfast-Maid Behind the Bar/Kansas City Railroad Blues/Texas Cropshooter  他全13曲

 2014年に急逝した神戸出身のマンドリン・ピッカー、宮崎勝之がロニー・マッカーリーのプロデュースでナッシュビル録音された思い入れと華麗なテクニックが一杯の作品。ロニーのギターとジーン・リベアのベースを基本リズムに、デビッド・グリアのリード・ギター、リチャード・ベイリーのバンジョー、リッキー・シンプキンスのフィドル、ロブ・アイクスのドブロ、それにケニー・マローンのパーカッションとアラン・オブライアンのボーカルという超豪華メンバーで、日本人ここにあり、の嬉しい作品。
  *こちらもお忘れなく
  RC-105 THE NEW TRADITION『Live: Keith Whitley, Jimmy Gaudreau, Jimmy Arnold, Bill Rawlings』CDR(本体\1,980-) \2,139-

Love Please Come Home/Ballad of Forty Dollars/Mr. Bojangles/Nine pound hammer/Old Dogs, Children and Watermelon Wine/Sally Gaudreau//Last Thing on my Mind/I Know What It Means to be Lonesome/Paradise/John Hardy/All the Good Times Has Past and Gone/O.B.S. “When You Say Nothing at All”など

3曲つづけてナンバーワンヒットを飛ばしカントリーシンガーの頂点に立ちながら1989年、34歳の若さでアルコールによって命を奪われたキース・ウィットリーとバンジョーを8ビートノリで初めて弾き切った天才楽器奏者で、同じくアルコールやドラッグなどのために1992年、40歳のクリスマスの日に亡くなったジミー・アーノルドという2人の不世出のミュージシャンと、北部コネティカットから職人ジミー・グドローのマンドリンとキレのいいテナーに、ジミーと高校時代からブルーグラスした故ビル・ロウリングス(bs)による幻のバンドが残した唯一のアルバム。
  RC-104 RED ALLEN CDR(本体\1,980-) \2,139-

If I Should Wander Back Tonight/Don't Wake Me Till It's Over/If That's the Way You Feel/We Can't Be Darlings Anymore/Roustabout/Sweet Love Ain't Around/Letter To Tom/Weeping Willow 他全14曲

伝説のブルーグラス・ボーカリスト、レッド・アレンのレッド・クレイから1976年リリースされた名盤。米国でお蔵入りしたカウンティ・レコードのレッド・アレン三部作となるはずだった一枚を探り当て、アナログ盤で発表されて以来再発はされずまさに伝説のアルバムとされていた。フランク・ウェイクフィールド(M)、ドン・ストーバー(BJ)、ケニー・コセック(F)、ケビン・スミス(Bs)、ハーレー,グレッグ,二ール・アレン(vocals)。
  RC-103 TONY RICE『got me a martin guitar』CD-R(本体\1,980-)\2,138-

Freeborn Man/Faded Love/Salt Creek/Doin' My Time/Windy and Warm/John Hardy/Nine Pound Hammer/Lonesome Ruben.
 70年代から現在に至るまでのフラットピッキング・ギターのスタイルをセットした偉大なギタリスト=トニー・ライス、あまりにも有名なブルーグラス・ギターの歴史を変えた我がレッドクレイからの全世界デビュー作。
  RC-107 稲葉和裕 「Shore To Shore」CD(本体\1,980-)\2,139-レッドクレイアーカイブシリーズ

You Left Me to Cry/Cry,Cry,Darling/No Mother or Dad/Kill The Shanghai Rooster/All I Ever Loved was You/My Lonely Heart/Picture on the Wall/My brown-eyd Darling/Emortions/Arkansas Traveler/TroublesAround my Door/Got Put Rainbow in the Cloud/Have You Come to Say Goodbye?全13曲

ブルーグラス・ランブルを率いて活躍中、稲葉和裕(bj,g)のデビュー作。西海岸ブルーグラスのベテラン、サンディ・ロスマン(m)、エド・ネフ(f,m)を招いて、赤木一孝(g)、今井達也(bs)、アンドレ佐藤(d)と共に50年代ブルーグラスの名曲を演じる。
  RC-115 Billy &Terry Smith『Voices Of The Mountain』CD(本体\2,450-)\2,646-

On The Lonesome Wind/Demon In My Bottle/Dead Dog (On The Side Of The Road)/Sunday Afternoon (As Far As I Can See)/A Child Again/You Are Everything/Never Looking Back/To Be Your Man/Crazy Heart/Hurtin' Hauntin' Memory/Get Right Or Get Left/Voices Of The Mountain全12曲

日本とも縁の深いブルーグラス系ソングライター、ビリー・スミスと現在グラスカルズで活躍するテリー・スミス、ゲストにガイ・クラーク(共作含む)、アール・スクラッグス(渡辺英之、チャーリー・クシュマンとのトリプル・バンジョー含む)を招いた1999年発売のレッドクレイ作品。デル・マッカリーが取上げた"On The Lonesome Wind"、ジェームス・キングやロンサム・リバー・バンドで知られる"Crazy Heart"、オズボーン"A Child Again"等々、多くのアーティストにカバーされる名曲の数々を収録。エンジニアにデビッド・ファーがソン&マーク・ハワード、サポートにデビッド・グリア、ロバート・ボウリン、チャーリー・クシュマン、ロニー・マッカリー他、最高のスタッフでビリー・スミスのオリジナル・ソングを中心に聞かせる。
 日本のアーティスト
  DM-2015 PETE DENAHY & HIROKI MAETA『Hiroshima Jam Session』CD(本体\2,000-)\2,160-

 ムーンシャイナー誌2月号で特集したオーストラリアの日系人ピート・デナヒーと広島の前田宏樹のコンビによる一発録り、1曲目のオリジナルを除いて、スタンダード(トラッド)ブルーグラス名曲を中心にした生々しい「生音」をとらえたジャム作品。ピートのボーカルとギターに前田のマンドリンというセットをメインに、ピートがオールドタイミーなグルーブにブルーグラスなツイストを織り込んだフィドル(4曲)やマンドリン(最後の1曲のみ)に持ち替えたインストやオールドタイムソングを散りばめ、ふたりだけということを感じさせない聴き応えを作っている秀作。
  CGM-102 坂本 健『Sound of Strings: Ken Sakamoto』CD(本体\2.200-)\2,376-

Wing of Wind/Junk Boat/Blue Sky/Swallow/モンゴルの馬(banjo version)/Lunch Box/Mountain Funk/Pockets of Gold/Sunset City/South Wind.

 2月号のメイン特集は高知出身、東京でミュージシャンとして活躍する坂本 健、フィンガーピッキンギターと5弦バンジョーをメインにした13年ぶりになる最新第2作オリジナルインスト8曲とトラッドアイリッシュ2曲の全10曲集。ブルーグラス出身で、カントリーやアイリッシュなどの影響を受けながらアジアンテイスト溢れる独自の感性が持ち味だ。フィドルの茂泉次郎(5曲)、二胡の吉田悠樹(2曲)、ティンホイッスルの内野貴文(1曲)のリード楽器に、河合徹三(ebs)、山田智之(perc.)のほか、坂本がバンジョー(オープンバック含む)、ギター(エレキ含む)、マンドリン、フィドルなどをこなす。
  FF-160402 ディセンバー『Her Bright Smile Haunts Me Still』(本体\1,852-)\2,000-

新潟県燕市の渡辺尚登&美恵子夫妻によるデュオ、ディセンバーのCDアルバム。アメリカ東南部山岳地帯、アパラチア地方に伝承されている、オールドタイム・ミュージックをこよなく愛し、新潟地域限定では有りますが、ライブ演奏を堅実に続けられている。美恵子夫人の味わい深い歌を極上のギターサウンドで包み込んだ、お二人の独自のサウンド。 TSK-001 池上 寿美子『空へ 〜いつもそこにある風景』CD(本体\2,000-)\2,160-  ピアノと同様の構造を持つ打弦楽器のハンマーダルシマー、おそらく5千年以上前の中東に起源を持つものの世界中に類似の楽器が存在し、ハンマーで鉄弦を叩く幽玄な響きが特徴で、それぞれに民俗楽器として各地の音楽文化に彩を添えている。北米には18世紀から19世紀にイギリスから持ち込まれ、1960年代半ばからアパラチア音楽にも使われ始めたという。アパラチアからケルト、そして北欧などのフィドルチューンなどを経て、オリジナルな世界を創る池上 寿美子のソロデビュー作。
  SHMI-1003 LAST FRONTIER featuring 国本武春『Sushi & Gravy』CD(本体\2,667-) \2,880-

Tears of Samurai/Gonna Paint the Town/No Use to Cry/Nanny Goat/The Next New Heartbreak/Cry from the Cross/Hikyaku's Love/The One Who Leads Me Home/Atcatraz Island Blues/I Live in the Past/Chinese Caravan/A-Janaika/Shami-Jo.

 ブルーグラスと三味線……、これが違和感なく合うことに驚かれた方も多いだろう。日米ライブハウスを暴れまわった三味線ブルーグラス、「ラスト・フロンティア」の2005年作品である。「浪曲界のプリンス」と日本メディアなどで呼ばれる国本武春、高校時代にブルーグラスにハマッたという彼が1年間、ETSU(東テネシー州立大学)にブルーグラス留学、アパラチアのもっとも濃いエリアのブルーグラスと浪曲を合体させた新しいエンターテイメントを提示する。2001年のETSUブルーグラス・プライド・バンドとしても来日したJ.P.マシス(現ケンタッキー州ハザード大学ブルーグラス科で教鞭をとりながら毎夏、妻のフィドリン・レオナと来日している)のパワーバンジョーとダニエル・ボナー(現ETSU学部長)のボーカルとリードギターにはますます磨きがかかり、アーロン・ジャクソン(m)とケン・トーマス(bs)に、ゲスト・フィドラーとしてレイモンド・マクレーンを迎えた作品。ビル・モンローやスタンレーズの名曲とメンバー各自のオリジナルなど、若さ溢れるホットなストレートブルーグラスを聴かせてくれる。  55歳、そのあまりに早いご逝去が惜しまれる。
  EJ-001 EIRE JAPAN『Frankie Gavin/ Paddy Keenan/ Junji Shirota』CD(本体\2,778-)\3,000-

 昨秋、日本ツアーも行ったアイリッシュユニット「エアージャパン」、2015年10月発売のデビュー作。城田じゅんじ(gt,bj)をキーに、ふたりの共演はアイリッシュ音楽界の大事件というアイリッシュ音楽界の重鎮、フランキー・ギャビン(fd)とパディ・キーナン(uilleann pipes,whistle)のトリオ。アンディ・スタットマンの作品も取り上げられた、非常にバラエティに富んだ洗練されつつもワイルドなアイリッシュが堪能できる秀作である。
  MNJS-0003 内藤希花 & 城田じゅんじ『Through the Wood』CD(本体\2,778-)\3,000-

 アイリッシュデュオの最新第4作は、ライ・クーダーから学んだ曲を最初の1曲目と最後14曲目に配し、ケニー・ベイカーで知られるアパラチアントラッドも含むほか、「ゴスペル2曲を含むアイリッシュ、スコティッシュ、アメリカンオールドタイミーなど、全14曲入りのインスト集」。技術/知識を習得し、楽器を弾くことの楽しさが伝わる作品だ。
 教則もの/ソングブックお勧め
  ACB-8 DAVID GRISMAN『The Book of the Dawg Vol.3: Dawg Jazz』Book77頁(本体\3,800-)\4,104-

Rattlesnake/Dawg Patch/E.M.D./Blue Midnite/Dawgola/Hot Club Swing/Dawgma/Dawg Jazz/Steppin' with Stephane/Svingin' with Svend/Mad Max/Dawg Daze/Learned Pigs/Grateful Dawg/Jazzin' with Jazzbo/Dawg after Dark/Limestones/Cinderella's Fella/Dawg's Groove/Swang Thang全20曲

 デビッド・グリスマンの音楽ルーツを音符とマンドリンタブ譜、そして写真やコメントで追っていくという趣向の教則本。今回はトニー・ライスのラウンダー・デビュー作に提供した"Rattlesnake"、DGQの初期からの主要レパートリー"E.M.D."他、ジャズ・スタイルで演奏されてるドウグ音楽のオリジナル20曲を収録。すばらしいマンドリン教則タブ譜集。
  CDWAT-CG99 MERLE WATSON『Fingerpicking, Flatpicking and Slide』CD2枚組+TabBook(本体\4,800-)\5,184-

Spike Driver's Blues/Southbound/Will the Circle Be Unbroken/9 Pound Hammer/Last Thing On My Mind/Windy & Warm/Deep River Blues/Wabash Cannonball/Miss the Mississippi and You/Salt Creek/Red-Haired Boy他全30曲

 1985年に事故で他界したマール・ワトソンのフィンガーピッキン・ギターを中心に、スライ ド・ギターと、父ドックとのツイン・フラットピッキンを収めた教則作品。ミシシッピ・ジョ ン・ハートからマール・トラビスといったベーシックなフィンガーピッキンを基礎にオープン・ チューニングも含めて通常スピードとスローで収めた有名14曲、それにスライド10曲、フラット ピッキン5曲。ドックが9曲で参加し、2人のツイン・ピッキンも教授する。
 楽器、その他
 *楽器の修理、メンテナンス等、承ります
 皆さんのお手持ちの楽器の調整、修理、等々、長年の経験で培ったノウハウを駆使して適材適所にて弾きやすくて音の良い良い状態にしてお返しします。バンジョーのヘッドの交換、マンドリンのブリッジ、弦高調整、フィドルの弓の張替え等々、何なりとご相談ください。
 [GHSバンジョー弦]
 硬質な個性的なサウンドで愛好者も多いGHSのステンレス・スチール・バンジョー弦です。
MISC-PF140 J.D.クロウ・スタジオ・ライト(00095 011 012 020w 0095)(本体\750-)\810-
MISC-PF135 J.D.クロウ・ステージ・ライト(010 011 012 020w 010)(本体\750-)\810-
MISC-PF170 レギュラー・ライト(009 011 013 020w 009)(本体\750-)\810-
MISC-PF175 S.オズボーン・ミディアム・ライト(011 012 013 022w 011)(本体\750-)\810-

 巻線にフォスファーブロンズを使ったライトゲージ。倍音が豊かに響くのが特徴です。
MISC-PF150 ブロンズ・ライト(010 012 014 022w 010)(本体\750-)\810-
 
 定期刊行雑誌
 ■バンジョー・ニューズレター誌
  世界唯一の米国産バンジョー専門月刊誌。毎号タブ譜満載(ウェブサイトから「MP3」で音源入手可!!)、バックナンバーもお問い合せ下さい。探しておられるタブ譜の曲名や演奏スタイル、またお気に入り奏者の特集も探します。収蔵曲のCDやDVDなども在庫していますので、お問い合わせください。
  BNL-16/06 2016年6月号 \950-

カバーストーリーは最新作『Songs of banjo』が大好評のアリソン・ブラウン、グレッグ・ケイヒルによる充実したインタビューとタブ譜は同アルバムから"Song of the Banjo"。アール・スクラッグスのコーナーは1981年のライブ・ジャム・セッションからジミー・ロジャースの"Waiting For A Train。初心者コーナーでは"Amazing Grace"を題材にコード弾きでメロディを浮き上がらせるアレンジ。フレッド・ガイガーによるフレッド・ジャズ・バンジョーのコーナーではタブ譜、映画『いそしぎ』のテーマ。ジャネット・デイビスのバックアップ・バンジョーではCSN &Yの"Helplessly Hoping"ケン・パールマンによるメロディック・クロウハンマー他、バンジョー情報満載の40頁。
  BNL-16/05 2016年5月号 \950-

カバーストーリーはバンジョーやフィドルを駆使したソロパフォーミングが評判のシンガーソングライター、"ミーン"メリー・ジェームス、タブ譜"Good Time Gal"。オクラホマ州オクラホマシティにあるアメリカン・バンジョー・ミュージアム訪問記。トム・アダムスによるアール・スクラッグスのギター・スタイル、タブ譜"God Loves His Children""I'm Going to Make My Home Heaven""So Happy I'll Be"。ロン・コディによるメロディク・スタイルはモンローの"Tennessee Blues"。J.D.クロウのコーナーではタブ譜"Sin City"。スペシャル・コンセンサス結成40周年記念コンサート・レポートとグレッグ・ケイヒルによるタブ譜"Jacklene"。ケン・パールマンによるメロディック・クロウハンマー他、バンジョー情報満載の40頁。
  BNL-16/04 2016年4月号 \950-

カバー・ストーリーはケニー・ベイカーと共に円熟期のビル・モンローの音楽を支えたブッチ・ロビンスのジャック・ハットフィールドによるインタビューとタブ譜"Rural Retreat""Wake Up"、ビル・エバンスによるシングル・ストリング・ワークショップてはタブ譜"Whiskey Before Breakfast"、トム・アダムスのコーナーではGチューニングで弾くKey of Cの曲でタブ譜"Grandfather's Clock"、オールドタイム・ウェイのコーナーではカウンティ・レコードの集大成とも言えるCD4枚組ボックス・セットをリリースした社長ディブ・フリーマンのボブ・カーリンによるインタビューとタブ譜"June Apple"、ジャネット・デイビスのバックアップバンジョーではビル・エマーソンのプレイを元にした"What A Day"バンジョー情報満載の40頁。
 ■ブルーグラス・アンリミテッド誌
  米国最大のブルーグラス月刊専門誌。お探しの記事などバックナンバーもお問い合わせください。
  BU-16/06 2016年6月号 \1,080-

カバー・ストーリーは結成25周年を迎えるサードタイム・アウト。カーリー・セクラーの評伝を出版したペニー・バーソンズ。今年で50回を迎えるビーンブロッサムと現在のオーナー、ドワイト・ディルマン。ブルーハイウェイを離れたロブ・アイクスとトレイ・ヘンズレーによる新しいデュオ。知られざるレッド・アレンのレコーディングとしてグレン&ビビアン・ワトソンの1959年のシングル盤他。
  BU-16/05 2016年5月号 \1,080-

 最新作『Weighted Mind』で新境地を切り開いた、現在最も才能有る若き女性マンドリン・プレーヤー、シェラ・ハルがカバーストーリー。カナダ人の優れたブルーグラス・ソングライターでコメディアンとしても知られるマイク・オライリー。バージニアの新世代女性ブルーグラス・バンド=ゴールド・ハート・シスターズ。サードタイム・アウトのフィドラー=ジャステン・へインズ。
  BU-16/04 2016年4月号 \1,080-

 クロウハンマー・バンジョーやあらゆるフォーク・インストルメンタルを駆使してアパラチアのトラディショナル音楽を伝えるデビッド・ホルトがカバー・スリー。先頃、素晴らしいブルーグラス・バンジョー・アルバムをリリースしたアリソン・クラウス&ユニオン・ステーションのロン・ブロック。コメディアンとしても知られるエド・ヘルメスがオーベリン大学時代に組んだロンサム・トリオ。リッキー・スキャッグスやシェラ・ハル他、数多くのサイドメンを勤め、自身のバンドを立ち上げたスーパー・フラット・ピッカー=クレイ・へス他。
 ■オールドタイム・ヘラルド誌
 米国産アメリカンルーツ/オールドタイム音楽専門誌。アメリカ伝統音楽研究に必読の良書!!バックナンバーが揃っています。お問い合わせください。
 月刊『ムーンシャイナー』
  1983年11月の創刊以来、毎月発行を続ける日本唯一のブルーグラス専門誌。日米ブルーグラスのホットな話題から、音楽の真髄を探求する月刊誌。
■定期購読:1年¥6,300-半年¥3,450-
 お申込はお葉書やお電話、ファックスやメールでご希望の購読開始月をお知らせ下さい。バックナンバーも含めて、いつからでもご自由です。
■バックナンバー:各¥540-   下記以外にも、アーティストや知りたい事をお知らせ下さい。掲載号を探してお送りします。
■ムーンシャイナー
  MS-3308 2016年6月号(通巻392号)\540-

デビッド・グリスマン・クインテット「1976 年来日の衝撃!」後編、「1976 年、ドウグとアップル、アメリカ文化革命……!?」、北大カルテットの「Wintergrass 2016 体験記」後編、モンローズ ミュージックの軌跡K確執と災難、ふたたびブルーグラスとカントリー「マール・ハガード追悼に寄せて」、第45 回記念 宝塚ブルーグラスフェスに向けて、第一世代ブルーグラス夢の座談会「Grassroots to Bluegrass」D「ソニー・オズボーン」、酪農学園大学「早川 柚」、日本ブルーグラス年表#100「1985 年」、ブルーグラス史観アメリカ音楽史概論#73「1926 年B、ビング・クロスビー」、成田勝浩のロンサム・エアポート百三十四話「通勤電車」、レコード・レビュー、コンサーツ&フェスティバルズ。
  MS-3307 2016年5月号(通巻391号)\540-

 5月号は、ちょうど40年前に初来日ツアーをした「デビッド・グリスマン・クインテット+ビル・キース&リチャード・グリーンの衝撃!」前編、5月末から6月にかけて全国ツアーする「フィドリン・レオナ&ゼム」、ハワイで活躍する早川治とスモウニンジャーズ来日と「アム・インフォーク」、北大トリオの「Wintergrass 2016」体験記前編、ザ・ストリング・バンド(ジミィ赤澤/秋元慎/長谷川光)ロストテープス発掘、国際カントリー音楽会議のススメ、モンローズミュージックの軌跡K、琉球大学「伊藤友弥」、成田勝浩のロンサム・エアポート百三十話「中途半端」、レコード・レビュー、コンサーツ&フェスティバルズ。
  MS-3306 2016年4月号(通巻390号)\540-

4月号はステュアート・ダンカン「フィドル マニア」、フレット ランド(有田純弘、鬼怒無月、竹中俊二)「フラットピッキンの限界……」、アニー・スタニネッツ・インタビュー後編、ナッシュビルフリーウェイ登場!東 理夫、「第2回 古都鎌倉でブルーグラスミュージックを楽しむチャリティコンサート」、モンローズミュージックの軌跡Iメジャーシーンへ、東京セイクレッドハープ「歌いに来ませんか?」、アメリカン エンターテイメント物語E「ストリートパフォーマンス」、オープン ストリング デパートメント来日!!、第一世代ブルーグラス夢の座談会「Grassroots to Bluegrass」C「メルビン・ゴーインズ」、バンジョータブ「春が来た」、東北大学「橋詰和樹」、日本ブルーグラス年表#98「1985 年」、アメリカ音楽史概論#71「1926 年@」、成田勝浩のロンサム・エアポート百三十二話、レコード・レビュー、コンサーツ&フェスティバルズ。
 B.O.M.ご利用方法
  ビー・オー・エムのニューズレターはどなたでもご利用いただけます。ご注文をお待ちしています。
1). このニューズレターで紹介する商品は、ニューズレター発行時点で、すべて在庫しています。
2). ハガキやお電話、ファックス、Eメイル等で、6桁お客様コード番号とお名前と共に、ご希望の商品コードをお知らせ下さい。
3). 通常ご注文から1週間以内にはお届けします。ただ、レター掲載時には充分な在庫を心掛けていますが品切れになった場合、再入荷を期して発送が遅れる場合もありますのでご了承ください。
4). 基本送料は下記の通りです。 CD/DVD 全国均一、1枚\185-、2枚\220-、3枚以上、もしくは\8,000-以上お買い上げの場合、送料全国無料!! (ただし、特定地域、特定商品などについては、別途加算の場合があります。お問い合せ下さい)
5). お支払は、品物を受け取られてから1週間以内に同封請求書(代金+送料+消費税)をご確認の上、郵便振替や銀行振込でお願いします。

●郵便振替=01160-8-74352
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  ●SH-00003 BRYAN SUTTON『More I Learn』CD(本体\2,450-)\2,646 予約受付中

Walkin Across This Land/Backwater Blues/Arkansas Traveller/Play Me A Record/Virginia Creeper/Chase The Moon/The Secesh/Time Has Come/The More I Learn/Presbyterian Guitar/Hills For The Head/You're Gonna Make Me Lonesome When You Go

 ブライアン・サットンのシュガーヒルからの第6作目。サラ・ジャローズやダークス・ベントリーのエンジニアを務めるブランドン・ベルを迎えてナッシュビルにあるザック・ブラウンのサザン・グラウンド・スタジオ録音。クリス・エルドリッジ(g)、サムソン・グリスマン(bs)、ノーム・ピケルニー(bj)、ケーシー・キャンベル(m)、マイク・バーネット(f)、ティム・オブライエン(v)他、
  ●PC-1200 SISTER SADIE CD(本体\2,450-)\2,646-

Unholy Water/Don'T Tell Me Stories/Don'T Let Me Cross Over/Ava'S Fury/Falling/Now Forever'S Gone/Look What I'M Trading For A Mansion/I May Be A Fool/Not This Time/All I Can Do/Mama'S Room/Blood Red & Goin' Down

デイル・アン・ブラッドレィ(g)、ティナ・アデア(m)、ディーニ―・リチャードソン(f)、ジーナ・ブリット(bj)、ベス・ローレンス(bs)という実力は女性ブルーグラッサーがステーション・インの一晩限りのギグをきっかけに誕生した新ユニット。5度のIBMA年間最優秀女性ボーカルに輝くデイル・アン、自らのバンドを20年間に亘って活動を続けてシュガーヒルからソロ・アルバムをリリースしているティナ、幼少の頃からコンテストで鳴らし、13歳でオープリー・デビュー、ビンス・ギル、ボブ・シーガーやチーフタンズ等々、メジャーシーンでも活躍するディーニー、現在、グラスタウンのメンバー、瀬戸大橋のも滞在していたジーナ、ドーター・オブ・ブルーグラスやマーク・ニュートン等々、数々のセッションに参加するベスという面々が意気投合、ストレートなブルークラスを演じる。