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     B.O.M.Newsletter #407web 2014年9月12日
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INDEX
 今月のお徳用お勧め……!!  
 新入荷リスト  
ブルーグラス新入荷  
 締め切り直前入荷、詳細は次号にて  
ブルーグラス新入荷  
 インスト新入荷  
 オールドタイム/フォーク新入荷  
 カントリー/ポップ新入荷  
 映像モノ新入荷  
 最近作/お勧め作、再入荷  
ブルーグラス最近作/お勧め作  
 インスト最近作/お勧め作  
オールドタイム/フォーク最近作/お勧め作  
 カントリー最近作/お勧め作  
お勧め発掘・編集最近作/お勧め作  
 映像ものお勧め作  
 楽器関連作品  
  ■ギター 
  ■バンジョー 
  ■マンドリン
  ■フィドル
  ■ドブロ 
  ■スティールギター
  ■ベース
教則もの/ソングブックお勧め  
輸入雑誌  
  ■フラットピッキン・ギター誌
  ■バンジョー・ニューズレター誌
  ■ブルーグラス・アンリミテッド誌
  ■オールドタイム・ヘラルド誌
月刊『ムーンシャイナー』  
B.O.M.ご利用方法  

  9月9日は中秋の名月、月が地球に一番近づく「スーパームーン」が観られたという。われわれにとってはその日はビル・モンローの、仏教でいう祥月命日、そしてその日から4日後の9月13日はモンロー生誕103年。
 ……もうあれから18年なんだなぁと思う。モンローが亡くなった年の前年、1995年には阪神大震災があり、ここ宝塚も大きな被害を受けました。あれからもうすぐ20年です。今年の夏も豪雨災害などで多くの人が亡くなられ、被害を受けました。心から、お見舞い申し上げます。
 そんな中でも、次々と素晴らしい音楽が届きます。日々のさまざまな忙しさや思いの中、ホッと大好きな音楽を聴く、その幸せはかけがえのないものです。そんなお手伝いを一所懸命に努めたいと思います。ご遠慮なくご意見、ご要望など、お寄せ下さい。よろしくお願いします。

 何だか「変な真夏」が過ぎた9月、どーかさわやかな秋であって欲しいと思います。今月もさまざまなフェスやイベントがあります。...go to live shows! buy studio releases!! で、今月もよろしく!!

◆月刊ブルーグラスジャーナル「ムーンシャイナー」
 創刊31年目、最新9月号(\540-)は10月に来日が決定したジェリー・ダグラス来日記念特集第二弾「ブルーグラスドブロの誕生〜ジョッシュ、マイク、そしてジェリーへ」、ジェリー・ダグラスのフラット&スクラッグス完全コピーバンド「アールズ・オブ・レスター」、福島いわき「鬼ヶ城フェス」へ行こう、久永雅史「あっという間に60年、後編」、ブルーサイド オブ ロンサム「フジロック登場」、水戸レストラン「ホワイト」さよなら、ウィンディシティーからブルーグラス便り@、大谷大学「森本晃行」、丹沢ブルーグラス「ケンタッキー制覇旅行H」最終回ほか、日米ブルーグラス情報満載の40頁!!
 月刊ムーンシャイナー定期購読は1年間(12冊)\6,300- 半年間(6冊)\3,450-。単冊\540-(+送料\78-)。定期購読は購読開始希望月をお知らせくだされば早速お送りします!! また情報提供、そしてご自由なテーマでのご寄稿など……、なにとぞムーンシャイナーにご協力を、よろしくお願いします!

■全国イベント・カレンダー
 以下、ムーンシャイナー誌9月号に寄せられたイベントです。なお、ここに掲載するのは、個別バンドのライブでは来日&国内ツアーのみ、ローカルではフェスやコンサートなど企画物イベントのみです。それ以外のライブなどはムーンシャイナー誌上をご参照ください。
◆9月13〜14日(土、日)茨城「第28回水戸ブルーグラス・フェス」茨城町、ポケットファームどきどき。
◆9月13〜14日(土、日)滋賀「伊吹山音楽祭2014」米原、伊吹薬草の里文化センター。1日券\3000-2日券\5000-(問)オフィスケンhttp://www.officeken.net/imf/
◆9月13日(土)大阪「バックウッズ・マウンテニアーズ結成50周年コンサート」池田市民会館。18時、前\2000-。ゲスト:福原照晃。(問)アビリーン072-762-5353
◆9月13日(土)兵庫「Sea Mountain」神戸垂水、旧グッゲンハイム邸。14時、\1000-大学生\500-高校生以下無料。PAなしでのんびり(問)佐々木由紀070-5503-5867
◆やぎたこ
 全国ツアーをつづけるルーラル・アメリカンな男女オールドタイム・デュオ
9月13〜14日(土、日)伊吹山音楽祭074-958-0105
9月15日(月)広島、ケンタウロス幟町店082-221-7330
9月17日(水)徳山、Ocean Boulevard(0834-32-4617)
9月19日(金)久留米、来雷軒
9月20日(土)大分、Scene(097-574-6613)
9月21日(日)長崎、ワインバー田舎095-823-9938
9月22日(月)伊万里、A-TRAIN(090-4994-6899)
10月1日(水)御茶ノ水 WoodstockCafe(03-3233-8015)
10月4日(土)土浦、すのっぶ029-824-0903
10月5日(日)東中野、cafeじみへん090-9242-6183
10月6日(月)大和市、TERRY'S(046-262-5511)
総合 (問)yanagi_yagitako@yahoo.co.jp
◆9月20〜21日(土、日)茨城「第11回上野牧場ドック・ワトソン・フェス」小美玉市、上野牧場0299-48-4141
◆愛媛・松山ブルーグラス会ライブ&ジャム会
9月25日(木)松山、Y's Cafe(089-933-5075) 19時半
10月6日(月)松山、スタジオowl(089-941-0036)19時
◆9月27〜28日(土、日)福島「第18回鬼ヶ城ブルーグラス・フェス&ワークショップ」いわき市、鬼ヶ城内「山村生活体験館」0246-84-2288。(問)吉田昌繁0246-26-2709(tel&fax) my262709@msn.com、長谷川渉0246-29-5385(tel&fax) http://homepage3.nifty.com/w-mandolin/
◆9月27日(土)兵庫「六甲ブルーグラス・タイムズ」神戸大学構内出光佐三記念六甲台講堂。神戸大学ブルーグラスが主催する社会人バンドとの交流フェス。(問)rokko.bluegrass.times@gmail.com
◆9月28日(日)愛知「ブルーグラス・ミーティング2014秋」北名古屋市総合福祉センター「もえの丘」。無料。地元社会人バンドや名大ブルーグラス・バンドなど多数出演(問)http://homepage1.nifty.com/allthatgrass/
◆10月4日(土)奈良「第11回奈良ブルーグラス・ナイト」橿原市八木、cafeAnges。18時。季節イベントでホストは奈良の「Good To Blue」(問)塩田090-4764-3564
◆TARO & JORDAN 来日
 超絶ブルーグラス・マンドリンと強烈アイリッシュ・ビートのオリジナル・インスト・デュオ
10月10日(金)浅草、nui
10月11〜12日(土、日)大阪、Sound Messe
10月14日(火)神戸、Triton Cafe
10月15日(水)岡山、城下公会堂
10月17日(金)福岡、with Stanley Smith
10月18日(土)大阪、クラブクアトロ Stanley Smith
10月19日(日)京都、磔磔 with Drakskip
10月21日(火)金沢、もっきりや with Stanley Smith
10月22日(水)名古屋、TOKUZO with Stanley Smith
10月23日(木)Taro-横浜with Stanley Smith
10月24日(金)Jordan- guitar workshop @Aki-san's
10月24日(金)Taro-東京with Stanley Smith
10月25日(土)Taro 東京 Stanley Smith(Live Magic!)
10月26日(日)東京 LIVE MAGIC!(Peter Barakan's)
◆ジョン・ショール来日
 『Catfish for Supper』で知られるギタリスト来日
10月11日(土)東京、ロッキートップ ブライアーズ
10月16日(木)京都、ギャラリーVEGA、北村 謙
10月18日(土)東京、ヤマハ銀座スタジオ 有田純弘
10月19日(日)東京、クロウフィッシュ赤坂 有田純弘
◆10月12日(日)東京「<BGサンデイ・ナイト>桔梗from東北大/アンライプンド ストリングプランカーズfrom名古屋大/リッキー&ファニーボーイズfrom名古屋大」銀座、ロッキー・トップ03-3571-1955
◆10月13日(祝)大阪「チチ松村の 第二回 乙女バンジョー祭り」中之島「なにわ橋駅」地下1階「アートエリアB-1」。15時〜18時、前\2,000-(学\500-)70名限定。出演:バンジョーアイ、かねだたつこ、佐々木由紀、スライスチーズ、ブルーナイツほか(13時からジャムやワークショップ予定あり)(問)fiddleandbanjo@nifty.com
◆10月18〜19日(土、日)岐阜「第5回多治見マウンテン・タイム・フェス」多治見、三の倉市民の里地球村。参加費\3500-。ルーツである第1回岐阜ブルーグラス・フェス(1975年)から40周年。(問)安川直樹0584-45-2176、naoworks@h2.dion.ne.jp
◆ジェリー・ダグラス・バンド来日
 ドブロ最高峰が4人編成バンドを率いて奇跡の来日!
10月25日(土)東京・恵比寿ガーデンホール 表4参照
10月26日(日)東京・恵比寿ガーデンホール 表4参照
10月27日(月)東京・ブルーノート、開演19時と21時半の2回公演。各前\7,800-(税込)
10月28日(火)大阪・梅田クアトロ、18時開場19時開演、前\6,500-(税込)w/ピーター・バラカン&渡辺三郎
◆10月25〜26日(土、日)兵庫「宝塚 秋フェス」三田アスレチック(079-569-0024)。25日15時〜翌昼。参加費\2,500-(大部屋無料開放)(問)BOM 0797-85-8384
 今月のお徳用お勧め……!!
 MONROE-SET BILL MONROE 『Bluegrass '87』『Live at Opry』2CD SET (本体\2,000)\2.160-

下記、2枚のアルバムをセットでスペシャル・プライスでご提供。(MONROE-SETとお申し出下さい。)なお1枚づつは正価にて販売しています。
  MCAD-31310 BILL MONROE『Bluegrass '87』CD\2,138-(本体\1,980-)

Long Bow/Mighty Dark to Travel/Music Valley Waltz/Old Crossroads/Old Brown County Barn/Stay Away from Me/Bluest Man in Town 他全10曲

1987年に発売されたビル・モンロー(1911-1996)の記念すべき初めてのCD作品。倉庫から発掘されたオリジナルの廃盤限定入荷につき、売り切れゴメン!! この年、76歳にしてインスト4曲、オリジナル新曲2曲(スタンダードとなった"Stay Away From Me"を含む)の衰えぬこの創作力。そしてジム&ジェシーやデル・マッカーリーらのゲストを迎えた再録スタンダード4曲の合計10曲、ビル・モンローのオリジナル・アルバムである。ブルー・グラス・ボーイズには、ちょうど交代期にあったウェイン・ルイスとトム・ユーイングのギター、バンジョーにはブレイク・ウィリアムズ、ベースにはテイター・テイトといった来日組に、フィドルはグレン・ダンカン(ツインでボビー・ヒックスや火を噴くバディ・スパイカーも参加)。貴重なビル・モンローのオリジナル・アルバムの発掘である。

  MCAD-42286 BILL MONROE『Live at Opry』CD\2,138-(本体\1,980-)

New Muleskinner Blues/Molly & Tenbrooks/Footprints in the Snow/Sittin' Alone in the Moonlight/Rawhide/Love Please Come Home 他全12曲

上記と同時に今年、同じ倉庫から発掘されたビル・モンローの1989年に録音/発表されたオリジナル・アルバム。グランド・オール・オープリのレギュラーとなにって50周年を記念したオープリでのライブ録音で、1948年録音の「ミュールスキナー」を1曲目に配し、2曲目からテイター・テイト、ブレイク・ウィリアムズ、トム・ユーイング、ビリー・ローズという、同年に第1回熊本カントリー・ゴールドに最後の来日をしたメンバーそのままの懐かしいライブだ。なんといってもモンローの正規アルバムが某倉庫で発見、上記『Bluegrass '87』(MCAD-31310 \2,079-)とともに、売り切れゴメン!!のチョーお宝盤!!

  COWAN-SET JOHN COWAN『Sixty』と『8,745 feet; Live at Telluride』CD2枚を(本体\2,750)\2,940-

 下記、2枚のアルバムをセットでスペシャル・プライスでご提供。(COWAN-SETとお申し出下さい) なお1枚づつは正価にて販売しています。
  COMP-4630 JOHN COWAN『Sixty』CD(本体\2,450-) \2,646-

 ジョン・カウワン、ニューグラスを象徴する声、この8月24日で62歳、マーティ・ロビンスの“Devil Woman”のすんげぇー歌唱力など、何ともポップな明るい最新作。ブルーグラスやカントリーといった音楽観を超越したNGRのジョンにしか歌えない歌、そして世界に通用するポップな(耳触りのよい)サウンドで聴く、“Miss the Missippi (and You)”……そして超豪華な客演陣(レイ・ベンソン、アリソン・ブラウン、サム・ブッシュ、クリス・ヒルマン、ジョン・ジョーゲンソン、アリソン・クラウス、バーニー・レドン、ヒューイ・ルイス、ジム・メッシーナ、レオン・ラッセル、ジョッシュ・ウィリアムズほか、制作はドゥービーブラザーズなどで知られるジョン・マクフィー)。ジョンの60歳を記念して制作された美しいアメリカン音楽集、大推薦...!!

   KOCH-4766 JOHN COWAN『8,745 feet; Live at Telluride』CD(本体\2,450-) \2,646-

 ニューグラス時代の名曲からロック、そしてジョン・コーワンにしか歌えない名唱“Dark As a Dungeon”などを収めたテルライドフェスのライブ、バンジョーにはゲストのベラ・フレックを含めスコット・ベスタルと伝説のレックス・マッギー、ギターにジェフ・オウトリー、マンドリンにダレル・スコット、フィドルにルーク・ブラとバーバラ・ラム、ドブロにランディ・コーアズらを配し唯一無二、あの「声」が響き渡る。

 新入荷リスト
 ■ニュースレター#407 新入荷ダイジェスト
  RC-105 THE NEW TRADITION『Live: Keith Whitley, Jimmy Gaudreau, Jimmy Arnold, Bill Rawlings』CD(本体\2,000-)\2,160-

 1970年代の「もっともセンセーショナルなライブレコーディング!」のひとつだと、プロデューサーのわたしは信じて疑わない……秀作。若いけれど歌心溢れるキース・ウィットリー(gt)、ブルーグラスバンジョーに1970年代以降のグルーヴを初めて与えたジミー・アーノルド(bj)、そしてカントリージェントルメンとセカンドジェネレーションでマンドリン職人という立場を確立したジミー・グドロー(md)、そして8月9日に72歳で亡くなったビル・ロウリングス(bs)、そしてそして7月20日に55歳の若さで亡くなったわが友ロニー・フリーランドの録音、わたしが1978年にプロデュースした1973年のニュー・トラディション唯一の公式録音ライブです。この4人が創る、ブルーグラスバンドとしてのグルーヴと、何よりもあまりに凄いキース・ウィットリーのボーカル(その後、伝説的なカントリーシンガーとなる)によって組みあげられるアンサンブルを堪能下さい。ブルーグラス新入荷参照

  REB-1846 LARRY SPARKS『A Classic 50th Celebration: Lonesome and Then Some...』CD(本体\2,450-) \2,646-

 ブルーグラス第二世代のもっとも重要なアーティスト、ラリー・スパークス(66)の最新作は、アリソン・クラウスやジュディー・マーシャルというふたりの歌姫、ボビー・オズボーン、カーリー・セクラー、ジェシー・マクレイノルズ、そしてビル・モンローという第一世代の偉大なミュージシャンをゲストに、デビュー50年記念の素晴らしいアルバム! バンジョーには2008年の川口市国際交流プログラムで来日したタイラー・マリンズ君に、デビッド・ハービー、ロン・スチュワートという申し分ない面子とスタンダード曲。今月の一押し!超オススメのトラッドグラス大秀作!! ブルーグラス新入荷

  COMP-4624 MICHAEL BARNETT『One Song Romance』CD(本体\2,450-) \2,646-

 1曲目からノーム・ピケルニー(bj)、クリス・エルドリッジ(gt)、ポール・コワート(bs)、そしてイーファ・オドノバン(v)というパンチブラザーズ人脈に、デドリーからのドミニック・レスリー(md)というメンツでの物凄い!演奏。ほかにティム・オブライエン、デビッド・グリア、マイク・バブらベテランたちや天才ルシャッド・エグルストン、サラ・ジャローズらを適材適所に配して12曲中インスト5曲、最先端からオールドタイムやケルトを感じさせる、全曲聴き応えが凄い21世紀ブルーグラス。15歳でジェシー・マクレイノルズのバージニアボーイズに参加、ツアーと毎週のオープリ出演という幸運なデビュー、そして東海岸ボストンに移りバークリー音楽院を中心に活躍、トニー・トリシュカ・バンドをはじめ現在はデビッド・グリスマン・セクステットとデドリージェントルメンのフィドラーとして活躍するマイケル・バーネットの超強力最新作。今月の一押し!超オススメの最先端グラス秀作、芸術の秋にお勧め、刺激的な音世界へどーぞ!! 

 ブルーグラス新入荷
  ROU-3577 MIKE AULDRIDGE, JERRY DOUGLAS, ROB ICKES『Three Bells』CD(本体\2,450-) \2,646-

 「谷間に三つの鐘が鳴る(Three Bells)」をタイトルに、おそらく、世界一美しい生ギターのトーンとタッチを味わい尽くすことのできるアルバムの誕生ではないだろうか……。というのも、左手には鉄の棒(バー)が1本、そして右手にはサムピックと人差し指と中指にフィンガーピックという枷(かせ)をはめられた中で、世界最高のドブロ・ギタリストたちが、病のために失いかけている仲間、その人のイメージを心を籠めて弾くのだから。その人はマイク・オルドリッジ、長年がんと闘ってきたが2012年、余命が幾ばくもないことを知ったジェリー・グララスが企画、マイクを囲んでロブ・アイクスを加えたドブロ三本だけで聴かせるドブロギターの魅力全開作品。インスト新入荷参照 

  HCR-001 HONEY COOKIES『Where is My Honey?』CD(本体\1,388-)\1,500-

 東京を中心に活躍するアコースティックストリングトリオ、ハニークッキーズの最新第2作、10曲中6曲がオリジナル(内1曲のインスト)。手塚洋輔(gt)と里美(bs)の手塚夫妻に、手島宏夢(fd)のトリオが、「聴いた人があったかい気持ちで笑顔になる」ようなサウンドを明るく楽しく演じる(ムーンシャイナー2011年10月号より)ことを目指して5年、2011年の前作ミニアルバムにつづく最新第2弾。定評のあるフラットピッキンギタリストである洋輔と、ブルーサイドオブロンサムはじめさまざまなバンドで活躍するフィドラー宏夢の素晴らしいインストパートもさることながら、キュートなボーカルでブルーグラスに新鮮な世界観を持ち込む里美、そしてホッコリするハーモニーなど、独自のサウンド作りに成功している。ブルーグラス新入荷参照

  HDR-01 TIM STAFFORD『Just to Hear the Whistle Blow』CD(本体\2,450-) \2,646-

 1990年にETSU(東テネシー州立大学)のアダム・ステッフィ(md)とバリー・ベイルズ(bs)とともにアリソン・クラウス&ユニオンステーションに参加、グラミー受賞作品『Every Time You Say Goodbye』でその後のAKUSのサウンド基盤を創ったと言われるティム・スタッフォード、そののちは1994年にブルーハイウェイを結成、今年の結成20周年には最新作『Game』(ROU-9170 \2,646-が10枚目を発表、そんなティムの最新ソロとしては第2作。ギターインスト6曲と歌モノ8曲をほぼ交互に全14曲、インスト“Red Wing”を除いてすべてオリジナル。そのギターは開放弦を巧みにフラットピッキンに取り込むデリケートなスタイル、そして歌はセルダムシーン系ウエストコーストロックや70年代のシンガーソングライター系列の1960年生まれの54歳らしい曲作り。アダムとバリーのほか、ロン・スチュワート(bj)とステュアート・ダンカン(fd)という絶品コアバンドによる秀作。ブルーグラス新入荷参照

  OMNI-1625 PETER ROWAN『Dharma Blues』CD(本体\2,450-) \2,646-

 ピーター・ローワンという偉大なブルーグラスシンガーにして、自由な魂を持った希有なシンガーソングライターが、インドと日本で書いた曲をまとめて発表した最新作。1978年発表のデビューソロのジャケットカバーを意識した最新作は、ギリアン・ウェルチとのデュオ3曲のほか、ジョディ・ステッカーがバンジョーのほか、ウード、タンボウラ(タブラ)、サロドなどギリシャからインドにかけての古楽器をあやつり、ネパールのマノーズ・シンがバンスリと呼ばれるインドのフルートなどが雰囲気を盛り上げ、デイブ・イーズリーのペダルスティールやジェファーソンエアプレインやホットツナで知られるジャック・キャサディのベース、パトリック・コーテのドラムスが作るサンフランシスコのアメリカンサウンドに玄妙なサウンドを加味して、仏教徒でもあるピーターの見事なボーカルと精神を浮き立たせる秀作だ。ブルーグラス新入荷参照

  PATUX-256 RUSS CARSON『Avenue of the Giants』CD(本体\2,450-) \2,646-

 1978年製ゴールドスター「GF-100W」を宝物のように弾くラス・カ−ソン、現在リッキー・スキャッグス&ケンタッキーサンダーのバンジョー奏者、最新第2作である。本作はケンタッキーサンダー加入前のバンド、オウディ・ブレイロック&レッドライン在籍時代、ツアーをともにしたバンド全員(オウディgt、ジェシー・ブロックmd、パットリック・マカビニューfd、ジェイソン・ムーアbs)とゲストボーカル(エディ・ローズ、ダレル・ウェッブ)にリードギターゲストのケニー・スミスらと創ったという気合いのこもったトラッドグラス集。J.D.クロウ→→トム・アダムズとつづくゴールドスター神話の若き継承者、クロウハンマーも良くするオールドタイミーな環境で育った第3世代のトラディショナリストのブルーグラスの本質を演じる真面目なバンジョーアルバムだよ。インスト新入荷参照

  AMA-1086 DAROL ANGER『e-and'a』CD(本体\2,450-) \2,646-

 永遠のフィドル小僧、ダロル・アンガーがやってくれました!楽しい楽しい若手を集めたブルーグラスフィドル集!! デラ・メイのコートニー・ハートマン(g)、ギブソンブラザーズのジョー・ウォルシュ(m)、アンクル・アールやピーター・ローワン&トニー・ライス・カルテットで知られるシャロン・ギルクリスト(bs)、そしてブルーグラスとクロウハンマー双方を見事にこなすバークリー音楽院2012年卒、注目のルーカス・プール(bj)というメンバーで、ケニー・ベイカーやジョン・ハートフォード作をはじめ、さまざまなタイプのフィドルチューンを縦横無尽なアレンジで聴かせる、楽器好きな人にはたまらない楽しい音遊び! インスト新入荷参照

  PETIMAR-2 CEDAR GROVE『Harley Bray, Pete Martin, Shera Bray』CD(本体\2,450-) \2,646-

 技術より心のこもったバンジョー&マンドリン・インスト2003年の秀作が入荷である。1960年代、日本の学生ブルーグラッサーに人気のあったブルーグラス・ジェントルメン。「涙の小道(Pathway of Teardrops」はオズボーンより、こちらが最初だったと思う。なんともホノボノとしたコーラスとコード進行が若者たちの心をつかんだのだろう。そのブルーグラス・ジェントルメンのバンジョー、ハーリー・ブレイが奥さんシーラと、マルチプレイヤーでジャズプレイヤーでもあるというピート・マーティンと組んだ、実に品の良い、ホッコリと気持ちが豊かになるインスト集。インスト新入荷参照

  COMP-4631 V.A.『Dear Jean: Artists Celebrate Jean Ritchie』CD2枚組(本体\2,750-) \2,970-

 現在91歳のジーン・リッチー、アパラチアの炭鉱地帯ケンタッキー州ペリー郡バイパー生まれの偉大なトラッドフォークシンガーに捧げられた全37曲。ティム・オブライエン、ジョン・マカッチェオン、スージー・ボーガス、キャシー・マティア、サム・アミドン、ステュアート・ダンカン、ブリン・ブライトによって録音された驚くほどトラッドな1曲目“Black Waters”(アパラチア開発で汚染される水の歌)からジーン自身の“The Peace Round”まで、マウンテンダルシマーやオートハープなどとともに、ピート・シーガー、ジュディ・コリンズ、サム・アミドン、ジャニス・イアン、ペギー・シーガー、キャシー・フィンク&マーシー・マークサー、デイルアン・ブラッドリー&アリソン・ブラウンほか、明確なアパラチアからのメッセージを持った素晴らしいアメリカン・フォーク企画作品。オールドタイム/フォーク新入荷参照

  FIDDLE-103 QUEBE SISTERS BAND『Every Which-a-Way』CD(本体\2,450-) \2,646-

 テキサス州フォートワース出身の美人三姉妹のトリプルフィドルとトリオハーモニーがウキウキ楽しいウエスタンスウィング!のクエビー・シスターズの最新第三作。ムーン・マリカン、フレッド・ローズ、ハンク・ウィリアムズにトンプソンなどの王道……そして何故かアンディ・スタットマン!!やビル・モンローなど、カバーを中心にジョーイ・マッケンジー(g)とゲビン・ケルソー(bs)のリズムに乗っかって、フィドルを主役にテキサスミュージックの明るく楽しく元気よく!で爽快な秋空のような作品。カントリー新入荷参照

  OVCD-87 HANK WILLIAMS『The Garden Spot Programs, 1950』CD(本体\2,750-)\2,970-

 20世紀のカントリー音楽を代表するシンガーソングライター、ハンク・ウィリアムズのきわめて貴重なラジオ・トランスクリプション(地方ラジオ局などの放送用にスタジオライブで収録された番組)の15分番組4本が発掘された。スタジオ録音なので非常に音も良く、なおかつハンクとドリフティングカウボーイズが頂点に立とうとする絶頂期の素晴らしいライブである。何よりもハンクの溌剌とした張りのある声と、メチャ上手ボーカル。こののち、数々の大名曲を送りだしながらも、生活が荒んで行く前、子宝も授かりおそらく充実していたハンクの様子が嬉しくなる録音だ。カントリー新入荷参照

  RCSI-1122 JASON ROBERTS『That's My Home』CD(本体\2,450-) \2,646-

 現代ウエスタンスウィングのトップバンド、アスリープアットザホィールで19年間、フィドルを担当してきたジェイソン・ロバーツが独立、自身のバンドとして初のアルバムという。一族が音楽と深くかかわり、あのジョニー・ギンブルも妻の一族という名門!?生まれのサラブレッドによる純正ウエスタンスウィング作品である。カントリー新入荷参照

  MC-5310 CHARLEY PRIDE『Country Charley Pride/ Pdide of Country Music』CD(本体\2,750-) \2,970-

 1966年、黒人カントリーシンガー、チャーリー・プライドのセンセーショナルなデビュー盤『Country Charley Pride』と、トップ10ヒット2曲を出した1967年の第2作『Pdide of Country Music』のLP2枚をCDにした、カントリー音楽界にとっての歴史的な作品である。カントリー新入荷参照

  SHA-621D ROSCOE HOLCOMB『The Legacy of Roscoe Holcomb』DVD(本体\3,150-)\3,308-(白黒、フルスクリーン、1時間40分)

 「ハイロンサム」の語源であるロスコー・ホルコムの遺産と題された、マウンテンミュージックの真髄を伝えるきわめて貴重な映像集。ボブ・ディランが、「俗化していないコントロール感覚がロスコーを最高のシンガーたらしめているんだ!」と看破したように、20世紀の毒牙にかかる以前のケンタッキー音楽が収められている。映像新入荷参照

 締め切り直前入荷、詳細は次号にて
  MCR-004 ALAN MUNDE & BILLY BRIGHT『Bright Munde』CD(本体\2,450-) \2,646-

 アラン・マンデの最新作は、マンドリニスト、ビリー・ブライトとの共演作。バンジョーとマンドリンだけの録音で、10曲の折時になると2曲のトラッド、そしてビルモンチューンの全13曲集。「ダグ・ディラードとディーン・ウェッブのふたりのジャムを聴きながらバンジョーを学んでいった私にとって、もっとも親しみのあるセットなんだ」というアラン、どんな内容か、次号をお楽しみに……。

  PATUX-258 RED ALLEN & FRANK WAKEFIELD『WDON 1963』CD(本体\2,450-) \2,646-

 ブルーグラス第一世代のビッグネームたちとは一線を画す、すなわち大手レコード会社とは縁のなかったものの、ブルーグラスの真髄に限りなく迫ったレッド・アレン。フランク・ウェイクフィールドというビル・モンローの烈しさをさらに煽ったマンドリン天才とともに1963年、カントリージェントルメンが結成されて5年、ブルーグラス・アンリミテッド誌のピート・カイケンダル(bj)、バンジョーセットアップのパイオニア、トム・モーガン(bs)とともに残したホットなラジオライブ。解説は次号にて。

  ROU-5773 EARLS OF LEICESTER CD(本体\2,450-) \2,646-

 10月に来日するジェリー・グダラスがプロデュースした1954年から1965年までのフラット&スクラッグス録音を完全コピーという、第一線アーティストにはあるまじき行動を嬉々として演じるジェリー、ティム、チャーリー、ジョニー、ショーン、バリーの6人。詳しくはムーンシャイナー9月号、または次号ニューズレター参照!!

 ブルーグラス新入荷
  REB-1846 LARRY SPARKS『A Classic 50th Celebration: Lonesome and Then Some...』CD(本体\2,450-) \2,646-

Will You Be Satisfied That Way/Journey To the Light/Bitterweeds/(Going Up Home To Live In) Green Pastures/Loving You Too Well/Savior's Precious Blood/Letter From My Darling/We Prayed/Dim Lights, Thick Smoke/In Those Days/I'm Gonna Sing, Sing, Sing/In the Pines (Live Recording, 1995).

 アリソン・クラウスとジュディー・マーシャルというふたりの最高の歌姫を伴った“Green Pastures”、このすばらしいトリオハーモニーと、乙女たちvsラリー三様のソロだけでも満足しそうなラリー・スパークス最新作は、さらにボビー・オズボーン、カーリー・セクラー、ジェシー・マクレイノルズ、そしてビル・モンローという第一世代との共演も収めた50周年記念の素晴らしい内容のトラッドグラス作品だ。1964年、スタンレーブラザーズに参加してから50年、1947年9月25日生まれというから今月67歳、まだまだ脂の乗り切ったラリーだ。
 川口市国際交流プログラムに来たときは高校生だったタイラー・マリンズ君の素晴らしいバンジョーイントロで始まるジミー・スキナー作のスタンダード名曲“Will You Be Satisfied That Way"の一曲目から、初期のオハイオブルーグラス界でウェイクフィールドと並び称せられたドロシー・ハービーの息子でギブソンマンドリンの復活に尽力したデビッド・ハービーのマンドリン、近年フォギーマウンテンフィドルで話題のロン・スチュワートのフィドルという申し分ないバックアップを得て、スタンレーの“Loving You Too Well"、モンローの“Letter from My Darling"、フラット&スクラッグスの“Dim Lights Thick Smoke"など、御三家ものを揃え、さらにハンク・ウィリアムズの“Sing, Sing, Sing"からビル・モンローとのデュオ“In the Pines"で終える全18曲。 ……1995年9月9日のビーンブロッサムでのライブ録音というから、モンローが84歳で亡くなるちょうど一年前の貴重な記録だ。……ビルの音程は、おそらく現代テクノロジーで修正されているとは思うけれど、それでもハイロンサムな魂がこもった歌声とタイミングには「ブルーグラスの父」の常なる偉大さがいかんなく聴き取れる鳥肌ものだ。
 ブルーグラス第二世代のもっとも重要なアーティストは誰か!? 立場によって様々だろうが、「トラッドグラスの」という注釈をつければ、おそらく誰もがうなずくのはデル・マッカーリー(75)とラリー・スパークスのふたり! デルは、その出自に明らかなように、ビル・モンローのハイロンサムを継承した精神性の高い孤高の厳しさを湛える一方、ラリーはスタンレーとフラット&スクラッグスのポップ性……というか、俗物性!?を受け継いでいつもカッコ良く決めようとおばさん達に流し目を送っている、ようにわたしには聴こえる。そこがカーター・スタンレーやレスター・フラットの系譜にある偉大なところで、あくまでも「南部の田舎」のスターであるという……その垢抜けなさが1950年代以来のアーリーブルーグラスの真髄を感じさせるのだ。
 そして、カーターやレスターに負けず劣らず、そのボーカルとタイミングが、「めちゃ上手い」のだ。その上に、ギターが、しびれるほど「うまい」……この押し出し感は1960年代のクラレンスとも通じ合う、そう、ドン・レノらと同じブルーグラスギターの基本なのだと思う。
 かつて名盤の誉れ高かった『Silver Reflection』は、確か25周年記念作品だった。ピーター・ローワンらのような世界観や時代性など、音楽を創造していく華々しさはないし、さらにオハイオ、インディアナ、ケンタッキーなど一部の地域での人気以上には評価されなかったものの、それだからこそ第三世代のシビアなミュージシャンにとってはかけがえのないブルーグラスの真髄を感じさせる稀有な本物アーティストとして尊敬を受ける。その50年の音楽は、一地方音楽だったブルーグラスの素晴らしいお宝なのだ! 深く味わい聴くべし!

  COMP-4624 MICHAEL BARNETT『One Song Romance』CD(本体\2,450-) \2,646-

It'll Be Alright/Change Her Mind/Hopped the Train To Hudson/It Wasn't Meant To Be That Way/Little Darlin'/More Strangs/Dig Dig Dig/Raindrops and Puddles/Bottom of the Barrel/Light Me a Lantern/New Barnes/One Song Romance.

 現在、とんでもないレベルに達したブルーグラスフィドル界から若手ナンバーワンのブルーグラスフィドラーと言ってよいマイケル・バーネット、全曲オリジナルで12曲中インスト5曲、自身もボーカルを担当する素晴らしい作品。この完成度の高さともちろんミュージシャンの質、さらにはオールドタイム、ケルト、スウィング、ブルーグラスなどさまざまなルーツ音楽を基調にした素晴らしいオリジナル楽曲のバラエティ……今のブルーグラスのひとつの最先端の典型を知るチョーお勧め、凄い作品だ。
 12曲目のアルバムタイトル曲はイーファ・オドノバンのボーカルに、アルバムのコアバンドであるノーム・ピケルニー(bj)、クリス・エルドリッジ(gt)、ポール・コワート(bs)のパンチ三人衆にドミニック・レスリーによる自身の出身州歌“Tennessee Waltz”をめちゃメランコリックなラブソングほか、1曲目には自身のボーカルにイーファを迎え、目の回るような音の洪水の中で聴かせる21世紀ブルーグラス、2曲目ではオールドタイムなフィドルイントロでティム・オブライエンとイーファのデュオの“Change Her Mind”、そして3曲目ではコアバンドによる目くるめくブルーグラスインストほか、天才チェリストのルシャッド・エグルストンをリードボーカルに迎えたコミカルな“Dig Dig Dig”ではデビッド・グリアを迎えた彼ならではのスペーシーなスウィングギター、デビッドのギターをフィーチャーした強烈な“Bottom of the Barrel”ではマイク・バブ(bs)とドミニクとのホットな四重奏団など……ほかにもハープ界の新星メーブ・ギルクリストを迎えたワルツ、サラ・ジャローズとのデュオなどなど、その多彩な才能が充分楽しめる。
 ナッシュビルに生まれ育ち、10歳からクリスタル・プロウマンに師事してフィドルをはじめ、14歳でオウブリー・ヘイニーの勧めでチャーリー・クッシュマン、ブライアン・サットン、コディ・キルビーらをバックにソロ『Lost Indian』を発表、15歳でジェシー・マクレイノルズのバージニアボーイズに参加、ツアーと毎週のオープリ出演という幸運なデビュー、そして東海岸ボストンに移りバークリー音楽院を中心に活躍、トニー・トリシュカ・バンド(最新作『Great Big World』(ROU-9143 \2,646-)では基本バンドに参加)をはじめ、現在はデビッド・グリスマン・セクステットとデドリージェントルメン(ラウンダーから発売された『Roll Me, Tumble Me』(ROU-9174 \2,646-)は衝撃作だ!)のフィドラーとして活躍するマイケル・バーネットの超強力最新作。

  RC-105 THE NEW TRADITION『Live: Keith Whitley, Jimmy Gaudreau, Jimmy Arnold, Bill Rawlings』CD(本体\2,000-)\2,160-

Love Please Come Home/Ballad of Forty Dollars/Mr. Bojangles/Nine pound hammer/Old Dogs, Children and Watermelon Wine/Sally Gaudreau//Last Thing on my Mind/I Know What It Means to be Lonesome/Paradise/John Hardy/All the Good Times Has Past and Gone/O.B.S.

 本作は1988年、“When You Say Nothing at All”など3曲つづけてナンバーワンヒットを飛ばしカントリーシンガーの頂点に立ったものの翌1989年、34歳の若さでアルコールによって命を奪われたキース・ウィットリーが1973年、それまでのリッキー・スキャッグスとともに過ごしたスタンレー・ブラザーズの庇護のもとを離れて、初めて自分の音楽を歌いはじめたときをビビッドに捉えた故ロニー・フリーランドの録音である。ちなみに本作とは関係ないが、“When You Say Nothing at All”はのちにアリソン・クラウスがカバーし、1995年に初のトップ10ヒットを記録、また1999年にはアイルランドのローナン・キーティングがジュリア・ロバーツ主演の映画『ノッティングヒルの恋人』のサントラとして録音、エンディングテーマとして使用されヒットしている。
 さらにバンジョーを8ビートノリで初めて弾き切った天才楽器奏者ジミー・アーノルド(本作のオレンジブロッサムスペシャルほかのエゲツナイ上手さを聴くべし!! 彼もアルコールやドラッグなどのために1992年、40歳のクリスマスの日に亡くなった)。しかし彼の遺したバンジョーアルバム(現在は編集された)『Riding with Ol' Mosby』(REB-7513 \2,139-)を聴けば分かる、ブルーグラスバンジョーを志す者必聴作品である。
 そして北部コネティカットから職人ジミー・グドローのマンドリンとキレのいいテナーに、ジミーと高校時代からブルーグラスした故ビル・ロウリングス(bs)が加わった本作。ちなみにグドローは1969年、カントリージェントルメンの日本ツアー(未遂)のためにジョン・ダッフィの代わりに急遽メンバーとなりこの世界にやって来たという……。
 本作は、リラックスしたように見えて、そのキースとふたりのジミーが丁々発止、しかもキースの歌を見事にサポート、のちのJ.D.クロウ&ニューサウス時代やカントリーで成功したときよりも、深みや上手さは及ばないだろうが、その真摯さが胸を打つ。選曲も見事だ……トム・T.ホールの“Old Dogs, Children and Watermelon Wine”は涙なくしては聴けないぞ……!?と、プロデューサー我ながら思う。ぜひ、聴いてみてください。

  HDR-01 TIM STAFFORD『Just to Hear the Whistle Blow』CD(本体\2,450-) \2,646-

Whiskey Island/Just to Hear the Whistle Blow/Janet's Song/Worry's Like a Rockin' Chair/Father Nelson/On the Ledge/Poodle on the Dashboard/Dimes/Red Wing/Hideaway Hotel/It Ain't the Mountain/Morgan's Way/Isaac Morton's Revenge/Back in the Day.

 1994年にブルーハイウェイを結成、今年の結成20周年には最新作『Game』(ROU-9170 \2,646-)が10枚目を発表、東テネシー本拠ながらDCグラスのセルダムシーン伝統を受け継ぐような同バンドの実質的リーダー、ティム・スタッフォードの最新ソロ第2作である。1990年にはETSU(東テネシー州立大学)のアダム・ステッフィ(md)とバリー・ベイルズ(bs)とともにアリソン・クラウス&ユニオンステーションに参加、グラミー受賞作品『Every Time You Say Goodbye』でその後のアリソンのサウンド基盤を創ったと言われるティム、そのギターの腕前と見事なソングライティングをいかんなく発揮した最新作である。
 1960年生まれというから54歳、アリソン・クラウスに参加して名が知られるようになったのは30歳という遅咲き。というのもETSU以外、あちこちの大学で勉学に励みアメリカ史の博士号も取得したという。そんな視点から、トニー・ライスの伝記『Still Inside: The Tony Rice Story』(2010)(BOOK-46 \4,104-)をキャロライン・ライトと共同執筆している。
 このティム最新作はギターインスト6曲と歌モノ8曲をほぼ交互に全14曲、インスト“Red Wing”を除いてすべてオリジナル。そのギターは開放弦を巧みにフラットピッキンに取り込みかつ、C9thチューニングやDADGAD、さらにはドロップDなども駆使したデリケートなスタイル、そして歌はブルーハイウェイを聴けば分かるセルダムシーン系発想でウエストコーストロックや70年代のシンガーソングライター系列の1960年生まれの54歳。アダムとバリーのほか、ロン・スチュワート(bj)とステュアート・ダンカン(fd)という絶品コアバンドによる秀作。
 ちなみにティムにはブルーハイウェイのほか、スティーブ・ガリーとの2010年の素晴らしいコラボCD作品『Steve Gulley & Tim Stafford: Dogwood』(RHY-1066 \2,646-)がある。
 また、ティムの定評あるギターテクをタブ譜にしたリードギター教則本『Tim Stafford: Acutab Transcriptions Vol.1』(TS-TAB 本体\3,800-)は、アリソン・クラウス&ユニオン・ステーション時代の名作『Everytime You Say Goodbye』(ROU-0285 CD\2,750-)からのリード・ギター5曲をはしめ、ブルーグラス・ハイウェイ結成後の『It's a Long, Long Road』(REB-1719 CD\2,750-)からギター・インストを含む5曲、『Wind to the West』(REB-1731 CD\2,750-)から4曲、そして『Midnight Storm』(REB-1746 CD\2,750-)から4曲、他に"Reuben"や"Rebecca"のスタンダード等全23曲、トニー・ライスを基にした現在フラットピッキンのデリケートなセンスが学べる優れモノだ。

  OMNI-1625 PETER ROWAN『Dharma Blues』CD(本体\2,450-) \2,646-

River of Time/Raven/Dharma Blues/My Love Will Never Change/Wisdom Woman/Arise/Restless Grave/Vulture Peak/Who Will Live/Snow Country Girl/Illusion's Fool/A Grain of Sand.

 ほぼ50年前、ビル・モンローのブルーグラスボーイズに雇われたボーカリストとして初の大卒シティーボーイ、ピーター・ローワン。モンロー在籍時から大名盤とされる『Bluegrass Time』(1966)に参加、また現在なおブルーグラススタンダードの大名曲“Walls of Time”を書くなど、すでに24歳にしてそのブルーグラス才能は全開。
 ブルーグラスボーイズを退団後1967年、デビッド・グリスマンとサイケデリックロックのはしり、アースオペラを結成、同じレーベル仲間のザ・ドアーズの前座を務めるが小ヒットの残すのみで1969年に解散。そののち、グレイトフルデッドと並ぶジャムバンドのパイオニアとも言われるブルースプロジェクトの流れを組むルーツフュージョンバンド、シートレインに参加、あのプロデューサー、ジョージ・マーティンがビートルズ以外に初めてプロデュースした『Seatrain』(1970)と『Marblehead Messanger』(1971)を残し小ヒットも記録するが、リチャード・グリーンとともにミュールスキナー結成のために退団。1973年、ドラムスをバンドメンバーにした初めてのブルーグラスバンドと言われるバンドでアルバム『Muleskinner』(OXCD-6009 \2,970-)(1973)を発表。同年、ジェリー・ガルシア(bj)とグリスマンたちと組んだオールド&インザウェイのライブアルバム『Old & In The Way』(1975発売)は、もっとも売れたブルーグラスアルバムのひとつとして記録されている。
 1974年からは弟、ローリンとクリスとザ・ローワンズを結成、アサイラムからポップなウエストコーストロック作品を三枚(解散後にも二枚の計五枚ある)を残し1977年に解散している。そののち、リチャード・グリーンとトニー・トリシュカやアンディ・スタットマンらを伴って日本ツアーしたり、テックス・ローガンやフラコ・ヒメネスらとツアーしたり、ジェリー・ダグラスと組んで来日したり、2000年代に入るとトニー・ライスとコンビを組み、また最近はキース・リトルを頼りに新境地のブルーグラスアルバムの発表をつづけている。
 そんな偉大なブルーグラスシンガーでありソングライターであるピーターが、1978年のデビュー盤『Peter Rowan』で聴かせたテキサスからメキシコといったクロスカルチャー自由人の面目躍如、その36年前のアルバムカバーを意図的に模倣して今回、仏教徒としての立場と思想からインドと日本滞在中に書かれた曲を中心に新録音された素晴らしいコンセプトアルバムだ。ブルーグラスという、ごく狭小な背景を持つ音楽を愛すがゆえに持ち得た自由な世界観……、その矛盾するような感覚こそ、ブルーグラスの深ーーい魅力でもあることを、佐渡島からのフェリーや熊本の霊巌洞(れいがんどう、武蔵が「五輪書」を書いたところ)で悟ったピーター・ローワンからわれわれは教えられたような気がする。 素晴らしい声量と息遣い、ブルーグラスをはるかに超えたアーティストの魂が聴き取れる秀作である。私的なことで恐縮だが、ここでギリアンと歌う“Snow Country Girl”はたしか、小泉八雲の怪談にインスパイアされたとか言ってピーターはよく、家に泊まっていたときに亡くなった母に聴かせていた思い出がある。
 今年72歳なんて、信じられない若々しいボーカルと精神力に圧倒される「ダルマ ブルース」。アルバムタイトルにも使われる「ダルマ」とは、あの達磨さんではなく、インドのあらゆる宗教の根幹をなすコンセプトで、仏教における法のことだという。あの達磨さんも目指したものということか……!? 仏教徒であるピーター・ローワン快作だ。

 インスト新入荷
  ROU-3577 MIKE AULDRIDGE, JERRY DOUGLAS, ROB ICKES『Three Bells』CD(本体\2,450-) \2,646-

Silver Threads Among The Gold/North/Till There Was You - Moon River/Dobro Heaven/Sunrise Serenade/The Perils of Private Mulvaney/The Three Bells/For Buddy/The Message/Panhandle Rag/I'm Using My Bible for a Roadmap.

 1955年、フラット&スクラッグスに参加したジョッシュ・グレイブズがアール・スクラッグスのバンジョー奏法を学んで生まれたブルーグラスドブロ。そののち1972年にマイク・オルドリッジが発表したアルバム『Dobro』で、ジャンルを越えたあたらしいアコースティック楽器の仲間入りをしたと言って過言ではないドブロ(詳しい歴史はムーンシャイナー誌8月号と9月号の連載参照)。
 マイクを含め、今やロック/ポップ界のメジャーアーティストとなった10月に来日するジェリー・ダグラスと、ブルーグラスドブロのトッププレイヤーとして活躍するロブ・アイクスの3人が心を込めてマイクのために、「谷間に三つの鐘が鳴る(Three Bells)」をタイトル曲に、鐘の音のように清らかなコンセプトアルバム。
 19世紀後半から20世紀初期に大ヒットした“Silver Threads Among The Gold”を1曲目に、11曲目のレノ&スマイリーでヒットしたゴスペル“I'm Using My Bible for a Roadmap”まで、ドブロという左手には鉄の棒(バー)が1本だけという、不自由な楽器をここまで弾きこなす至芸に驚嘆! 3人三様の技術には、ドブロという楽器の性格が持つ独特の音並びやピッキングインパクトに自分の音楽の糧になる音のヒントが一杯詰まっている。その音楽性を楽しみながら2012年12月28日、74歳の誕生日の1日前にこの世を去ったブルーグラス界きっての紳士、マイク・オルドリッジの優しく暖かい音楽を偲びたい。ドブロのみならず、アコースティック楽器ファンにお勧めの秀作である。

  PATUX-256 RUSS CARSON『Avenue of the Giants』CD(本体\2,450-) \2,646-

New York Chimes/Things In Life/Let Me Rest At The End of My Journey/Charlie's Neat/Heartbreak Hall Of Fame/Pat Made Me Do It/Stone Cold/Daddy's Dream/Letters Have No Arms/Montana Cowboy/New River Train/Avenue of the Giants.

 キーが「Bナチュラル」で、ジャック・クックがモンロー時代から歌った“Let Me Rest At The End of My Journey”を弾き切り、歌いきった後にブレイクし、そこから2弦と1弦開放から「チャンチャンチャン」と5度に上がって行くブルーグラスバンジョーの快感って、分かりますよネ!! 「これこそブルーグラス!」って。するとその次には、パトリックのフィドルと自身のクロウハンマーでのオールドタイム・フィドル&バンジョー。かと思えば、ダレル・ウェッブをボーカルゲストにコンテンポラリーブルーグラスをひとひねり……。現在リッキー・スキャッグス&ケンタッキーサンダーのバンジョー奏者ラス・カーソン、元マウンテンハートのジェイソン・ムーア(bs)のプロデュースでの最新ソロ第2作である。
 オープンバックバンジョー製作家でフィドルとバンジョー奏者だという父、グレン・カーソンのもとに育ち、10歳でアール・スクラッグスを聴きバンジョーを志す。ラスが創ったステッカーに曰く、「on the 8th day... God made Earl」。高校卒業後、ゴールドハートとレッドラインを経て、そして今はリッキー・スキャッグスのケンタッキーサンダー。
 本作はオウディ・ブレイロック(gt)のレッドライン時代の昨年に録音されたど・トラッドグラス志向作品。前述のとおり、そしてご覧の選曲通り、トニー・トリシュカのブルーグラスバンジョーやトラッド曲もさるものの、特筆すべきは、父の製作したバンジョーを手に若いフィドラー、パトリック・マカビニュー(fd)と組んでのオールドタイム・フィドル&バンジョー、またブルーグラスセットではジェシー・ブロック(md)のマンドリンがソロ、バックアップともに心にくいピッキングを披露してくれる。
 「D」や「C」チューニングなど、フレキシブルなメロディに対応するチューニングをうまく使い、またインストとボーカルを半々に、バラエティある構成にしている。若いバンジョー奏者が、自身のルーツをしっかりとわきまえてあたらしい音楽を創っていく……いいですねぇ!!
 なおラス・カーソン、2011年のデビューCD作『Last Chance』(PATUX-219 \2,646-)、当時の評には、「若手ソリッドバンジョー奏者のアルバムに、自由奔放なドミニク・レスリー(m)とジェイク・スタージェル(g)が凄い」とある。在庫あり。

  AMA-1086 DAROL ANGER『e-and'a』CD(本体\2,450-) \2,646-

The Gravel Shore/Farewell to Trion/Fiddler's Pastime/Homer the Roamer/Denver Belle/La Ville Des Manteaux/Pogo Big/Scarborough/High Ham/Canyon Moonrise/Grey Owl.

 フィドルチューンの広大な世界はブルーグラスにとってのもっとも大切なバックボーンである。ムーンシャイナー誌でさまざまに検証しているように、ヨーロッパのからのフィドルとアフリカからのバンジョーが出会ったことで生まれたリズムとコードに乗ってアメリカ南部で疾走しはじめたのがオールドタイムであり、ブルーグラスである。そんな出会いのさまざまなパターンを現在の若手トップミュージシャンが楽しくアレンジして聴かせる。
 現在、奨学金を受けながらバークリー音楽院に通う、繊細なタッチの上品なフラットピッキンを聴かせるデラメイのコートニー・ハートマン嬢、クロウハンマーチャンピオンでもありブルーグラスのスリーフィンガーでも素晴らしい才能を聴かせる2012年に奨学金でバークリー音楽院を卒業したルーカス・プール、そしてバークリー音楽院最初のマンドリン専攻生として2011年に卒業したのちトップバンドに上り詰めたギブソンブラザーズを支え自費制作ソロアルバム『Sweet Loam』(RSCI-1082 \2,646-)も好評だったしたジョー・ウォルシュ……なんと若手3人が、ともにバークリー音楽院で准教授でもあるダロルの薫陶を受けて来た新世代のブルーグラッサー達とのアルバムというわけだ。
 1076年春、デビッド・グリスマン・クインテットのフィドラーとして初来日したときから、まったく変わらないフィドルオタク、永遠のフィドル小僧ダロル・アンガーももう60歳の還暦だ。バイロン・バーラインに憧れてフィドルを弾きはじめ、ジャズやニューエイジなどでも活躍、1985年にはチョッとヒットもしたジャズ系弦楽四重奏のパイオニア、タートルアイランド・ストリングカルテットを結成したが、ベースはいつもフィドルチューン。
 フィドルチューンの楽しさ、あたらしさを目一杯、楽しみませんか、楽器小僧の連中と一緒に...!!?

  PETIMAR-2 CEDAR GROVE『Harley Bray, Pete Martin, Shera Bray』CD(本体\2,450-) \2,646-

Cedar Grove/East Virginia blues/Kaiser's waltz/A tune from my 7th album/Lost Indian/Roger's breakdown/Black diamond/Rod's reel/Banjo polka/Pickin' on a flat rock/Acorn Hill breakdown/Chinatown.

 1954年に兄弟ネイト(md)とフランシス(bs)とともに、レッド・クレイブンズ&ブレイブラザーズを結成したハーリー・ブレイ(bj,bs)が妻のシーラ(gt)とマルチプレーヤーのピート・マーティン(md,fd)とのトリオで2003年に創った非常に上品なインスト集。
 ブルーグラス・ジェントルメンとしてメジャーのリバティから1962年1月に唯一のアルバム発表、日本盤も発売されたが、当時日本の学生たちが「涙の小道(Pathway of Teardrops」やネイトのマンドリンによる「マラゲーニャ」や「ラバー」に注目したが、すぐにカントリージェントルメンの「サンライズ」に話題は移ったようで、ほとんど知られることなく終わった彼ら。しかし、彼らが1960年から63年までイリノイ州クリントンで放送した早朝ラジオショウはジョン・ハートフォードの尽力によってラウンダーから2枚のCDとして発表されている。
 そんな彼ら、1950〜60年代イケイケの若いブルーグラス時代にあってユニークなアレンジとデリケートな音作りが信条だった彼ら、ここで聴かれるハーリーの硬質だけれど味わいのあるバンジョーにはそんな抑制されたミュージシャンシップが紡ぐメロディの美しさが味わえる。“East Virginia Blues”のDチューニングでのチューナーアレンジ、ドン・ストーバーの名曲“Black Diamond”ほか、どの曲もピートの趣味の良いマンドリンの音使いとともに、近年のドッキマリの超テクサウンドとはまったく対照的な熟年ピッカーの素晴らしい「良きお手本」となるであろう大人のインスト作品。

 オールドタイム/フォーク新入荷
  COMP-4631 V.A.『Dear Jean: Artists Celebrate Jean Ritchie』CD2枚組(本体\2,750-) \2,970-

(Disc 1)
Black Waters/Now is the Cool of the Day Molly Andrews/The L&N Don't Stop Here Anymore/Morning Come, Maria's Gone/Lord Bateman/High Hills and Mountains/Young Man Who Wouldn't Raise Corn/West Virginia Mine Disaster/With Kitty I'll Go/I Celebrate Life (Spoken Word)/Pretty Betty Martin/Shady Grove/The Cuckoo/Thousand Mile Blues/Blue Diamond Mines/The Bluebird Song/Go Dig My Grave/Jubilee.
(Dicc 2)
One I Love/Let the Sun Shine Down on Me/My Dear Companion/Last Old Train's A-Leavin'/Wintergrace/Pretty Saro/Fair Nottamun Town/Golden Ring Around the Susan Girl (Instrumental)/I've Been a Foreign Lander/One More Mile/Farewell to the Mountains/I've Got a Mother/Jemmy Taylor-O/Brightest and Best/Hangman/Jackaro/Who Killed Cock Robin?/Twilight A-Stealing/The Peace Round.

 1922年、ケンタッキー南東部のカンバーランド山系、炭鉱の町ハザードを郡都にするペリー郡出身、フォーク音楽研究者からはノット郡のコム家と並ぶケンタッキーのバラッド継承家族として知られ、なんと1917年にはあのセシル・シャープがジーンの姉たちからバラッドをコレクションしているという、そんな家庭で14人兄弟の末っ子。ドック・ワトソンの1歳、アールの2歳年上という世代である。
 オールドレギュラーバプティストの唱法や伝統曲を学びつつ育ち、教育熱心な両親のもと大学(ここでグリークラブやクワイアーに参加、ピアノを習ったという)を卒業、小学教師などをしている中、アラン・ロマックスと出会い、1948年にはウィバースやウッディ・ガスリーと共演するなど、ニューヨークのフォークシーンに登場。1949年と50年にはアラン・ロマックスの求めに応じて、数時間に及ぶ歌や物語り、そして家族の歴史などを録音、1952年にはエレクトラレコードと契約、3枚のアルバムを残している。ジーンは夫のジョージ・ピッコウ(1922-2010)とともにアパラチアン(マウンテン)ダルシマーの復活にも多大な貢献をしている。
 ティム・オブライエン、ジョン・マカッチェオン、スージー・ボーガス、キャシー・マティア、ステュアート・ダンカン、ブリン・ブライトによるど・トラッドな1曲目“Black Waters”(アパラチア開発で汚染される水の歌)ほか、マクレーンファミリーバンドのルースとアリスの歌う“High Hills and Mountains”やロビン&リンダ・ウィリアムズとジョン・ジェニングズの“The L&N Don't Stop Hear Anymore”、ジャニス・イアン“Morning Come, Maria's Gone”、ジュディ・コリンズとエリック・ワイズバーグの“One I Love”、キャシー・フィンク&マーシー・マークサー“My Dear Companion”、マグパイの“Farewell to the Mountain”ほか、ジーンの書いた素晴らしい知られざる名曲たちや、オールドタイムから生まれた若手スター、サム・アミドン“Cuckoo”、デイルアン・ブラッドリーとアリソン・ブラウン“Go Dig My Grave”、キャシー・マティア“Jubilee”、ロビー・オコンネル“Pretty Saro”、ジーン自身が歌うオスカー・ブランドとの1985年の共演ライブ“Who Killed Cock Robin?”などのリッチー家に伝わったバージョンによるトラッド曲など全37曲。大推薦の真摯にして見事なアメリカンフォークソング集となっている。

 カントリー/ポップ新入荷
  FIDDLE-103 QUEBE SISTERS BAND『Every Which-a-Way』CD(本体\2,450-) \2,646-

Every Which-A-Way/Yearning (Just for You)/Goin' Away Party/I Can't Go On This Way/Flatbush Waltz/Green Light/How High the Moon/Cold, Cold Heart/If I Talk to Him/Jesse Polka/Wayfaring Stranger/It's a Sin to Tell a Lie.

 グレース、ソフィア、ハルダのクエビー三姉妹。業界裏話だけど、トムスキャビンの麻田さんが初めて見たときから「日本に呼びたい!」と言い続けた可愛いお嬢ちゃんのコンテスト(テキサス)スタイルをベースにしたトリプルフィドルと、アンドリューズシスターズのようなトリオハーモニーで、アメリカ音楽がもっともキラキラしていた1930〜50年代のスタンダード曲を中心に楽しく明るいアレンジで聴かせる彼女たちももうお姉さんたちになった。1998年、7歳、10歳、12歳の3姉妹が全米フィドルチャンピオンのジョーイとシェリーのマッケンジー夫妻からレッスンを受けはじめたというから今、23歳から28歳かな。麻田さんの夢は、皆さんのサポート次第ですよネ……!? Buy Studio Releases! and Go to Live shows!!(ムーンシャイナー標語より)
 最新第三作の本作も、そのジョーイのアグレッシブなソックリズム(サイドギターなどという)とベース(ゲビン・ケルソー)のリズムに乗って、スウィングする(ゆったりレイドバック)というよりはドライブする(突っ込む)3姉妹、ウエスタン・スウィングのノウハウそのままなのだが、なぜかブルーグラスっぽい乗りが楽しい。ハンク・ウィリアムズからスタンダード、そしてブルーグラスインストなど楽しい選曲でテキサスミュージックの明るく楽しく元気よく!を届けてくれる。
 そう、しかし意外なのだが、チョッと暗いイメージの東欧からの移民が多かったというテキサス。ジョーイと3姉妹がブルーグラスファンであることは彼らのバイオ、お気に入りアーティストの最後に、「...the Beatles and Hot Rize.」とあるから疑う余地はないのだが、それにしてもアンディ・スタットマン“Flatbush Waltz”を取り上げるのは、そんな東欧の血が呼ぶのかもしれない……などと、ま、そんな憶測は別として、彼らの持ち込んだポルカがテキサスの広大な原野と気候と共鳴して生まれたのだろうテキサス・フィドル。その代表曲“Jesse Polka”の素晴らしいこと……!? クエイビー3姉妹の明るさと元気が聴く者を幸せにしてくれる快作。

  RCSI-1122 JASON ROBERTS『That's My Home』CD(本体\2,450-) \2,646-

I Hear You Talkin'/That's My Home/My Last Dime/How it Lies, How it Lies, How it Lies/Everybody's Somebody in Luckenbach/Avalon/Lest We Forget/Dark Town Strutter's Ball/A Texas Honky Tonk/Jesse Polka/Texas Sandman/Bye Bye Blackbird.

 祖父であるバック・ロバーツは、ロバーツ・ブラザーズ・リズムェアーズと全米をツアーしたテキサスウェスタンスウィング名誉の殿堂入りしているという環境に育ち、ウエスタンスウィングフィドルの第一人者、ジョニー・ギンブルも妻の一族という名門ロバーツ家!?生まれのサラブレッド、ジェイソン・ロバーツ、19年間に渡って現代ウエスタンスウィングのトップバンド、アスリープアットザホィールで活躍(レイ・ベンソンはジェイソンが16歳のときから待って、18歳の高校卒業と同時にバンドに入れたという)、独立して自身のバンドとしての初アルバムだという。
 リック・マクレのギター、ジョニー・コックスのスティールギター、アルバート・クエイドのベース、マイケル・モリスのドラムスで立ち上げたジェイソン・ロバーツ・バンド。ウエスタンスウィングのシンガー必須の滑舌のいい伸びやかなボーカルで、シンディ・ウォーカーの1曲目のミディアムの軽ーいスウィングから、2曲目のタイトル曲はトラッドながら、リボン・ヘルムのアレンジというスローバラード、そして3曲目ビル・アンダーソンのホンキートンク……など、またスタンダードの“Avalon”やテキサスフィドル名曲“Jesse Polka”など、最後には快調な“Bye Bye Blackbird”まで、粋なスウィングフィドルとともに聴かせる。

  OVCD-87 HANK WILLIAMS『The Garden Spot Programs, 1950』CD(本体\2,750-)\2,970-

The Garden Spot Jingle/Lovesick Blues/A Mansion On The Hill/Fiddle Tune/I've Just Told Mama Goodbye/Closing: Oh! Susanna/The Garden Spot Jingle/Mind Your Own Business/Lovesick Blues/Fiddle Tune/At The First Fall Of Snow/Closing: Oh! Susanna/The Garden Spot Jingle/I Can't Get You Off Of My Mind/I Don't Care (If Tomorrow Never Comes)/Fiddle Tune/Farther Along/Closing: Oh! Susanna/The Garden Spot Jingle/I'll Be A Bachelor 'Til I Die/Wedding Bells/Fiddle Tune/Jesus Remembered Me/Closing: Oh! Susanna

 絶頂期を迎えていた1950年、ハンク・ウィリアムス(1923-1953)の溌剌としたボーカルと、ドリフティング・カウボーイズのホットな演奏によるレアなラジオ・トランスクプション盤(音質はすこぶる良い!)。1949年6月11日にグランドオールオープリデビューを飾ったばかりのハンク、それから約半年後の1950年2月、この貴重な録音は全米の小さな放送局に送られた15分番組のスタジオライブ録音のうち、アイオワ州のKSIB局に送られたもの4本が、奇跡的に残っていたのだという。
 1949年、オープリのデビューで6回のアンコールを受け、一気に千ドル(現在では一万ドル相当)のギャラが取れるようになったというハンクとドリフティングカウボーイズ、妻オードリーとまだ1歳に満たないハンク・ジュニアとともにナッシュビルでの初めてのクリスマスを過ごしたという絶頂期のハンク。“Mansion on the Hills”などの新曲があるものの、リスナーの聴きたがるのは、まだ衝撃のオープリデビューの記憶があたらしい“Lovesick Blues”……その歌の上手いこと。こののち1953年1月1日に亡くなるまで、次々と有名ヒット曲を残していくものの、生活が荒んでいったハンクのミュージシャンとしての魅力は、この頃が頂点だったのかもしれない。

  MC-5310 CHARLEY PRIDE『Country Charley Pride/ Pdide of Country Music』CD(本体\2,750-) \2,970-

(Disc 1)
Busted/Distant Drums/Detroit City/Yonder Comes a Sucker/Green, Green Grass of Home/That's the Chance I'll Have to Take/Before I Met You/Folsom Prison Blues/The Snakes Crawl at Night/Miller's Cave/The Atlantic Coastal Line/Got Leavin' on Her Mind.
(Disc 2)
In The Middle of Nowhere/The Last Thing On My Mind/Just Between You And Me/Apartment #9/Spell Of The Freight Train/I Know One/I'm Not The Boy I Used To Be/A Good Woman's Love/Silence/Take Me Home/Touch My Heart/Best Banjo Picker.

 アメリカって、なーんも変わらない昔から同じだったり、ときおり思いもしない凄いダイナミックなことが起きる予測できない国でもあると、つくづく思う。人種差別は日本人が想像するよりもはるかに厳しかったり、また驚くほどそーでもなかったり(日本人の差別意識の方が、ぼくは怖かったりする)。そして21世紀の今日、こんな早くにアメリカに黒人大統領が生まれるなんて、思いもしなかった人も多いだろう。1966年のナッシュビル、黒人がカントリースターになるなんて、ほとんどの人が考えもしなかったと思う。……それが、「ストン」と生まれてしまうのだ。
 1966年、黒人カントリーシンガー、チャーリー・プライド(1938-)のセンセーショナルなデビュー盤『Country Charley Pride』と、トップ10ヒット2曲を出した1967年の第2作『Pdide of Country Music』のLP2枚をCDにした、カントリー音楽界にとっての歴史的な作品である。仕掛けたプロデューサーは、ギタリストでありRCAの大プロデューサー、チェット・アトキンス、昨年8月に亡くなったサン・レコードで活躍後ナッシュビルに移り晩年にはブルーグラッサーの保護者!?でもあったジャック・クレメンツ、そして70年代にはレスター・フラットはじめブルーグラスも担当したボブ・ファーガソン。
 黒人だろうが、白人だろうが、アジア人だろうが、心のこもった本物の歌を歌えば評価される。それがアメリカの、今でもいいところだと思う。ちなみにブルーグラスファンは気になる最後の曲“Best Banjo Picker”でアグレッシブなバンジョーでいちびっているのはソニー・オズボーンです。

 映像モノ新入荷
  SHA-621D ROSCOE HOLCOMB『The Legacy of Roscoe Holcomb』DVD(本体\3,150-)\3,308-(白黒、フルスクリーン、1時間40分)

 ボブ・ディランが、「俗化していないコントロール感覚がロスコーを最高のシンガーたらしめているんだ!」と看破したアメリカ民衆音楽の宝物、ロスコー・ホルコム(1912-1981)の貴重なドキュメント映画2本と10曲のライブを収めた、まさに「ロスコー・ホルコムの遺産」映像作品である。
 ニューロストシティランブラーズのジョン・コーエンによって1962年に発表された『The High Lonesome Sound』と、同じく2010年に発表された『Roscoe Holcomb from Daisy, Kentucky』の2本のドキュメント映画と、1961年から72年にかけて収録されたライブ画像をまとめたもの。
 ビル・モンローよりも1年若いのだが、ケンタッキー州デイジーというカンバーランドギャップに程近いイースタンケンタッキー炭鉱地帯の山深いアパラチアで、同地方に伝わる宗派オールドレギュラーバプティストの伝統的なファルセット唱法を受け継いでいるとされ、ディランのほか、エリック・クラブトンもファンであることを公言、デイジーから州を越えたバージニアのラルフ・スタンレーなども大きな影響を受けているという。
 ここに遺された1960年代のケンタッキー、しかも閉鎖されたアパラチアでの生活と音楽、そして何よりロスコー・ホルカムという人間の存在自体が、われわれが愛する音楽の根っこの部分にあることが感じられるオールドタイム/ブルーグラス音楽の宝物である。自分の音楽の本質を探している方には、素晴らしいヒントを与えてくれる秀作である。

 最近作/お勧め作、再入荷
 (すでに新入荷で紹介済の作品たちです)
 ■月刊ムーンシャイナー特集/関連作品
(最新9月号、記事や特集などの話題作品です)
  RC-121 JOSH GRAVES『Just Joshin'』CD(本体\2,450-)\2,646-

 ジェリー・ダグラス来日記念特集第2弾は「ブルーグラスドブロ誕生……」とくれば、何がなくとも「アンクルジョッシュ」こと、ジョッシュ・グレイヴズ。ハッキリ言って、ドブロ奏者必携の神棚!?アルバム。1963年に発表されたブルーグラス・ドブロの創始者ジョッシュ・グレイブス(1927-2006)とジェイク・ターロック(1922-1988)、フラット&スクラッグス時代の唯一のデュオ・アルバムが3曲の未発表インスト録音を含めてわがレッドクレイから初CD化されている。バックにはカーティス・マクピーク(bj)に、オリジナル・ブルーグラス・バンドのチャビー・ワイズ(f)、ハワード・ワッツ(bs)ら。ジョッシュのリードにジェイクのテナーのデュオ・ボーカル物と"Dobro Rhumba"や"Just Joshin'"などブルーグラス・ドブロ必須6曲のドブロ・インストで構成された、ブルーグラス・ドブロ史にとってきわめて貴重な全15曲の録音。ブルーグラスドブロ奏者は必携の1枚! 

  ROU-5773 EARLS OF LEICESTER CD(本体\2,450-) \2,646-

 ジェリー・ダグラス来日記念特集第3弾は「アールズ・オブ・レスター」。10月に来日するジェリー・グダラスがプロデュースした1954年から1965年までのフラット&スクラッグス録音を完全コピーという、第一線アーティストにはあるまじき行動を嬉々として演じるジェリー、ティム、チャーリー、ジョニー、ショーン、バリーの6人。詳しくはムーンシャイナー9月号、または次号ニューズレター参照!!

 ブルーグラス最近作/お勧め作
  SMM-1012 LAURIE LEWIS & KATHY KALLICK『Sing the Songs of Vern & Ray』CD(本体\2,450-)\2,646-

 おー!!なんと素晴らしい企画アルバムなんだ! 「バーンとレイ」というたったひとつのバンドの存在が、サンフランシスコのトラッドブルーグラス伝統を生んだのだろう。バーン・ウィリアムズの胸を掻き毟られる……あのテナー、その音楽のツボをよーく承知し、女声ながらその感情を見事に再現、聴かせてくれるローリー・ルイスとキャシー・キャリック共演の最新作。ヘイゼル&アリスが1960年代、モンローに捧げたようなハイロンサムアルバムを成したように、ローリーとキャシーは、バーンが愛したフォスターやカーターファミリーを中心に女性がトラッドグラスの真髄を演じる素晴らしさを聴かせる秀作。

  MH-1565 DOYLE LAWSON & QUICKSILVER『Open Carefully, Message Inside』CD(本体\2,450-) \2,646-

 驚くべき進化を遂げるドブロのジョッシュ・スウィフト、モンロー精神を体現しつつもフレキシブルなフィドルのジェイソン・バリー、若手バンジョートップランナーのジェシー・ベイカーに代わっても見劣りしないジョー・ディーン、新加入して一年三ヶ月のダスティン・パートル(gt,v)、そして加入一年のエリ・ジョンストン(bs)……、ほんとうにクイックシルバーを見ていると米国ブルーグラス界の底知れぬミュージシャン層の広さ深さに恐ろしささえ感じる。ブルーグラスって、そんなに簡単な音楽じゃないんだよ、実に!!
 なのに、このレベルをキープしつづけるドイル・ローソン、ことし70歳、ジミー・マーティンからJ.D.クロウを経て、1971年にジミー・グドローに代わってカントリージェントルメンに参加、1972年に人気絶頂のカンジェンとして初来日を果たしている。そののち、カンジェリのサウンドクリエーターとして実力を発揮しはじめ、1979年には独立してクイックシルバー結成、アカペラコーラスをはじめ、ブルーグラスゴスペルのあたらしいアンサンブルで人気バンドになり、そののちの素晴らしいメンバー達の働きと相まって現在最高のブルーグラスバンドとして認められている。ドイル・ローソン、……あなたは偉大だ!!

  RW-0002 Roland White Band『Straight-Ahead Bluegrass』 CD(本体\2,450-) \2,646-

 ローランドの最新作は自身名義では、『I Wasn't Born to Rockn'Roll』(1977、大名盤!! TSQ-2400 CD\2,430-在庫あり!)、『Trying to Get To You』(1994)、『Jelly on My Tofu』(2002)につづく第4作目である(その間、素晴らしいCD付きマンドリン教則本『Approach to Bluegrass Mandolin』Book+CD\6,264-もある)。……ローランドのマンドリンは一聴するだけではチョッと詰まったような感じを持たれるかもしれないが、それはすべてアイドルだったビル・モンローの精神的引っ掛かりに追従し、かつ独自のコード分解とリリース(歌にも表れる放り投げ!?)感覚によるものだと(ここでも早速2曲目でその典型が聴けるヨ)わたしは思っている。
 本作ではビル・モンロー・スタンダードを中心に、フラット&スクラッグスやスタンレーなど、妻のダイアン・ボウスカ(gt,v)、長年の朋友リチャード・ベイリー(bj)という最良の理解者でありローランド同様の穏やかなバンド創設メンバー三人に、ブルーグラス研究でも知られるジョン・ワイズバーガー(bs,v)、ナッシュビルで「フィドルハウス」を経営するブライアン・クリスチャンソン(fd,v)という5人、アルバムタイトル「真っ直ぐなブルーグラス」を体現するには相応しいメンバーだ。
 今春76歳になったローランド・ホワイト、日本人のような細やかな感情と気遣い、おそらくその丁寧な英語にも見られる米国最東北端メーン州のフランス語圏で育ったゆえだろうか?奥ゆかしさ……、その音楽性とともに日本人が大好きな、おそらくナンバーワンのブルーグラッサーではないだろうか? ローランドもそれに応えるように、日本人に対しては特別な情義を持ち、現にこの8月1日から3日、酪農学園大学ブルーグラスOBの山本容子さんが主宰するニューヨーク州北部ニューパルツで催された「盆踊り」にも平塚研太郎とともにニューケンタッキーカーネルズを名乗って出演している(ムーンシャイナー7月号特集「NYから、ご麺ください」参照)。

  COMP-4634 MICHAEL CLEVELAND & FLAMEKEEPER『On Down the Line』CD(本体\2,450-) \2,646-

Too Late For Goodbyes/Fiddlin' Joe/Just Call Me Crazy/Come Along Jody/Johnny Thompson/That Ol' Train/The Sunny Side of Town /Jack O' Diamonds/Over On the Other Side/When the Warden Turns the Key/Me and My Fiddle/She Ain't Sayin'/The Garden Wall/The Orange Blossom Special.

 12歳でクリス・シーリやジョッシュ・ウィリアムズ、コディ・キルビーとともにデビュー、“Wheel Hoss”を弾き切ったマイケル・クリーブランド(1993 Bluegrass Youth Allstars で検索)。
 ……あれからほぼ20年、マイケルはほかの三人と比るとトラッドグラス一直線。この7枚目となる最新作、地元の気心の知れたミュージシャンと再編したフレームキーパーが素晴らしい。リードボーカリストで、若いころのトニー・ライスとそっくりな声質のジョシュア・リチャーズ(gt)、バンジョーとドブロにはデイルアン・ブラッドリーやカール・シフレットらにいたグレン・ギブソン、10歳でマンドリンを手にしたというネイサン・リバーズ、そしてタイラー・グリフィス(bs)というメンバー。それぞれの持ち味をジェフ・ホワイト(ビンス・ギルやチーフタンズ)がトラッドグラスとして見事にまとめている。
 ジョンの息子ジュリアン・レノン作“Too Late for Goodbye”のソリッドグラスアレンジを一曲目に、テックス・ローガン作の“Come Along Jody”をマンドリンとのデュオ、やはりテックスの大好物だった“Jack O' Diamonds”ではオープン"A"チューニングのソロなど、病床にあるテックスへの心のこもったプレゼントだろうか!? また、おそらくマイケルが一番私淑しているのだろうベニー・マーティンの8弦!?フィドルの“Me and My Fiddle”、そして最後、ありそうでなかったマイケルの“Orange Blossom Special”など、「これでもか!」とぶっ飛ばす曲がズラーっと、イケイケマイケルの魅力が一杯。チョッと夏バテかな!?と、この頃元気のないあなたに、メチャくちゃアドレナリンをドォーパァーと注入!!
BCR-040 FELLER & HILL『Here Come Feller & Hill  ブルーグラスとクラシックカントリー(1940〜1960年代のホンキートンク系カントリー)の双方には明らかな使用楽器とサウンドの違いこそあれ、底辺に流れる生活感覚や文化には大きな差はない。フェラー&ヒルはそんなギャップを見事に埋める素晴らしいバンド。ファロン・ヤングの“Forget The Past”やディレイニー&ボニー“Never Ending Song of Love”、ベンチャーズの“10番街の殺人”などや、バッカルーズに愛を込めた“Ballad of Buck and Don”などの楽しいアレンジなど全13曲、オールドファンを飽きさせない選曲も秀逸。
 ボーイズ・フロム・インディアナという小洒落たローカルバンドのホルト兄弟の妹だという母に育てられたトム・フェラー(m)。ケンタッキー生まれのクリス・ヒル(bj)は、おばあちゃんからスタンレーブラザーズを叩きこまれ、叔父さんからクロッグダンスを教えられて育ち、21歳のときエディ・アドコックの“Matterhorn”のイントロを聴いてバンジョーをはじめるも、両親の教えに従ってスタンレーブラザーズしか弾かない日々を3年過ごしたのち、ドン・レノとスクラッグスをマスターしたという変わり種。ふたりとも、ジェイムズ・キング・バンドやカール・シフレット&ビッグカントリーショウ、ロンダ・ビンセントなどで活躍後、ワイルドウッド・バレイ・ボーイズで出会い、意気投合! ブルーグラスとクラシックカントリーファン大絶賛のコンビである。
ェラーと出会い、意気投合! ブルーグラスとクラシックカントリーファン大絶賛のコンビである。

  DBFS-4427 DRY BRANCH FIRE SQUAD『Don't Forget This Song』CD\(本体\2,450-) \2,646-

 これ以上にないトラッドサウンドを標榜、本物のブルーグラス、その核心を哲学するロン・トーマソン率いるドライ・ブランチ・ファイアー・スクォッドの最新作は上記、「忘れてはいけない曲」集……。久々に聴く“All the Good Times Are Past and Gone”や“Highway of Sorrow”。ハイロンサムの極めつけ“Dark As the Night”やドック・ワトソンに書いたインスト“Watson's Blues”などの趣味のいいモンローソング。“I've Always Been a Rambler”や“Black Jack Davey”など素晴らしいトラッド、ボビー・オズボーン作のフラット&スクラッグス名曲“Pain in My Heart”のほか、最後の2曲、ロンの味わい深いマンドリンインスト“Uno”とDBFSの由来をジョークる“Stranger In a Strange Land”(ただし、あまりの田舎弁の高級ジョークで理解不能!?)まで、40年になろうというベテランバンドの深いコクと味を楽しませてくれる。

  UM-08 RHONDA VINCENT『The House with the Red Light』CD(本体\2,450-)\2,646-

 次々とあたらしいプロジェクトを発表するロンダ・ビンセント最新作は女性ベストセラー小説家ナンシー・B.ブルーワーとのコラボ。ナンシーの最新小説『The House with the Red Light』から、ロンダとともに書き下ろした6曲と超有名ヒム6曲、ザ・レイジのすばらしい演奏での全12曲集。ノースカロライナ出身、ブルーグラスファンで、南部の生活を背景にクリスチャンの価値観をベースにした恋愛小説で知られるナンシーの新作小説に沿った物語で、マウンテンハートのリードシンガー/ギタリスト才人ジョッシュ・シリングとカントリー女性レベッカ・リン・ハワード、そしてロンダのバンドのギタリストであるジョッシュ・ウィリアムズらをデュエットハーモニーに、ハードドライブなしの全編にとても優しい物語(どんなのか知らないけど、小説は読まない方がイメージが広がるかもネ……もっとも英語版しかないけど!?)を聴かせる。“In the Sweet By & By”、“Just A Closer Walk With Thee”、“Old Rugged Cross”や“Amazing Grace”など、後半の有名ヒム集、ゲストのティム・クロウチのフィドルがあまりに美し過ぎるゾ!!

  RCSI-1116 JAKE LANDERS & HERSCHEL SIZEMORE『For Old Times Sake』CD(本体\2,450-) \2,646-

Shadows of My Heart/The Last Request/Cabin in C 今やブルーグラススタンダード“This Is the Girl I Love”やモンローの“Walk Softly On My Heart”など、1960年代のディキシージェントルメン(DG)、そのスムースなボーカルとソングライティングに定評のあるジェイク・ランダーズと現代マンドリンの端緒を開いたハーシャル・サイズモアーのふたり名義で発表された素晴らしいトラッドグラス名演。ジェイクの伸びのあるボーカルに、まとわりつく様なトリオハーモニー、そして実に美しい大人なハーシャルのブルーグラスマンドリン! ジェイクのオリジナルとスタンダードを上手く混ぜ合わせ、趣味のよいトラッドグラスを堪能させてくれる。
 マーティンギターのネックを握る年輪が刻まれた手……このすばらしいトラッドグラスアルバムに相応しいジャケットだ。76歳と79歳の主役ふたりがすばらしい、フィドルレスながら正調!?トラッドグラスを丁寧に演じる、ホッコリ系トラッドファンにはお勧めのさわやかブルーグラス秀作である。

  RBST-008 MIPSO『Dark Holler Pop』CD\(本体\2,450-) \2,646-

 昨年夏、来日してさわやかな若いブルーグラスを聴かせたノースカロライナ州立大学チャペルヒル校出身の3人トリオのミプソ(MIPSO)。バンジョーやフィドルのゲストを迎え、卒業して初アルバムの本作がビルボード誌ブルーグラスチャートに初登場5位という快挙だ。アパラチアの自然を背景にしたウエストコースト系ロックのノリの現代的な爽やかさが若者たちに受けるのだろう、数百人規模のライブハウスを満員にしながら快進撃をつづけている。
 一昨年、そして昨年と2年つづけて来日したテナーとマンドリンのジェイコブ・シャープ君、一昨年に調査したデータをもとに「日本ブルーグラス」をさまざまな角度から論じた卒論で無事卒業。叔父がバンジョー奏者ヒュー・ムーアというジョセフ・ターレル君のギターとボーカル。そしてベース奏者のウッド・ロビンソン君。全曲がオリジナルだが、おじさん達には“Rocking Chair Blues”や“When I'm Gone”のようなトラッド曲や“Carolina Calling”などのように70年代シンガーソングライターにインスパイアされたようなオリジナルバラッドがとても楽しい。また、大きな字で歌詞がプリントされており、しかもどの曲もわりと平易なイメージで、彼らが何を伝えようとしているのか、そしてノースカロライナの若者たちが何を求めているのかが、分かるような気がする。日本のブルーグラスバンドもこんな爽やかなフォークロックっぽいウエストコースト風ノリでやると、わんさかとライブハウスに女の子が詰めかけるかもしれないぞ。頑張れ! 優しいブルーグラスを聴きたい人に、お勧め!!
 ちなみに昨年来日時のドキュメント映画が完成、素晴らしい出来で現在全米のフィルムフェスに参戦中(トレーラーは“Mipso In Japan”で検索!)

  HESS-2014 CLAY HESS BAND『1』CD(本体\2,450-) \2,646-

 9歳でトニー・ライスの“Manzanita”を聴いてギターを弾きはじめたというクレイ・ヘス。超速フラットピッカーとしてリッキー・スキャッグスのケンタッキーサンダーからマウンテンハート、そしてシエラ・ハル&ハイウェイ111などで活躍したクレイ、前作CD『Rain』(Hess-2012 \2,646-)につづいて、自身のバンドとしてのデビュー作(BOMで紹介するのは第3作目)。チョッとハスキーで朴訥な感じのするボーカルと、現代フラットピッカーらしいコードの音色を繊細にまとめられたアンサンブルが、意外とあっさりとしたストレートブルーグラスで表現される。
 カール・ジャクソンやバリー・ベイルズほか、現代のソングライターたちのブルーグラスソングに交じってテンション一杯のモンロー名曲“No One But My Darlin'”やハンクの“Six More Miles”など、ハイロンサムとブルースを見事にこなす。スクラッグス/オズボーンの正統グラナダトーンを思わせるミッチ・バンジョーを使うザック・ギルマー、若いマンドリン弾きにはいつも驚かされるという期待にたがわぬニック・キーン(リック・ヘイズ・マンドリン)、ベースはロンダ・ビンセントやロンサム・リバーバンドなどを経てきたベテランのアール・ヒース。活きがいいけれど疲れない現代ブルーグラス。なお、マーティンギターがクレイ・ヘス・モデルD-18を製作しているが、ここではリック・ヘイズのギターをエンドース、使用しているという。いるが、現在はリック・ヘイズのギターをエンドースしている。

  PR-1503 NEWTOWN『Time Machine』CD(本体\2,450-)\2,573-

 J.D.クロウのニューサウスが育ったケンタッキー州レキシントンに生まれた、透明感のある美しくデリケートな女性ボーカル、ケティ・ペン・ウィリアムズ(f)を軸に、とても趣味のいいサウンドを創るニュータウンの最新第2作。夫のジュニア・ウィリアムズのバンジョー(うまい!)にボーカル、これまたともにケティのボーカルとフィドルと同様にバランスの取れた素晴らしいもの。ギターとボーカルのC.J.ケインのすばらしいオリジナル6曲(とてもいい!!)を提供、マンドリンのクリント・ハードも素晴らしい。ベースにはカナダからテリー・ポイリアー。“Handsome Molly”を下敷きにしたようなガイ・クラーク作の“Dubblin' Blues”は秀逸だ。ほかにレボン・ヘルムの“A Train Robbery”(ポール・ケナリー作)などもカバー。すばらしい女性と男性ボーカルに、今では当然のようなスーパーピッキンが素晴らしい若い新バンドだ。

  COMP-4633 FRANK SOLIVAN & DIRTY KITCHEN『Cold Spell』CD(本体\2,450-) \2,646-

 前作『On the Edge』(\2,646-)で、21世紀のニューグラスリバイバルといった勢いでぶっ飛ばしてくれたワシントンDCを本拠にする現代の「DCグラス」(2年連続でワシントン地区音楽協会の最優秀ブルーグラスバンド受賞)。昨秋IBMA最優秀バンジョー奏者を受賞したマイク・マンフォード、同じくIBMAモメンタム賞の最優秀器楽奏者に選ばれた若者クリス・ラクェット(gt)を擁した凄いバンドで、あたらしいブルーグラスのマーケットに飛びだそうという意欲作、コンパスからの第二作、バンドとしては第三作になる最新作。
 ロックっぽいフィーリングとエネルギーでフランクのボーカルが冴える“Say It Isn't So”を一曲目に、ハイロンサムでブルージ―な“No Life in this Town”(ジョン・カウワン参加)、素晴らしいギター間奏を聴かせるブルースロックっぽい“She Said She Will”、バンジョーインスト“Yeah Man”とマンドリンインスト“Chief Taghkanic”、ピュアプレイリーリーグのカバー“Country Song”では、かつてのNGRの“Lonesome Fiddle Blues”を思わせるジャムが楽しい、そして最後“Missing You”はサム・ブッシュを迎えたロカバラード……、あたらしいキャリアを築きつつあるフランク・ソリバン&ダーティキッチンの全力投球、意欲作である。

  PATUX-249 AL JONES『Hard Core Bluegrass』CD(本体\2,450-)\2,646-

Calling Your Name/Cheap Love Affair/Nancy/Homesick/Love and Wealth/Rainbow/I Can Never Shed Another Tear my Darling/As Long as I Live/Iron Curtain/Stone Wall/My Friend Frank/This World is not my Home.

 心から出るままに声を絞れば、こんな節ができる……といった風の81歳、公然の秘密というビル・モンローの息子、アル・ジョーンズのテナーボイスに込められたブルーグラスソウル。この選曲を見れば分かろうというセンス、一曲目のアール・テイラー“Calling Your Name”、二曲目にはビル・モンロー“Cheap Love Affair”、そしてジミー・マーティンの“Homesick”やフラット&スクラッグス“Iron Curtain”……、そのほかトラッド系スタンダードと自身のオリジナル3曲。どれもこれもトラッドファンを唸らせる見事な選曲だ。
 そしてインスト“Rainbow”で聴かせるバックアップメンバーの確かなこと! パタクサントレコードのオーナー、トム・ミンテがアーリーブルーグラスティストに満ちたトテトテ・マンドリンとメチャ渋ボーカル、大ベテラン:トム・ニールの見事なバンジョーメロディの拾い方、若いにもかかわらず50年代フィドルを再現できるパトリック・マッカビニュー、ジョッシュ・グレイブスのテイストを壊さないラス・フーパーらジェリー・スタインバーグ(bs)。スタジオライブの一発録音でオーバーダブなしという音は、フレーズこそ違うがその気合いはアーリーブルーグラスそのもの。あるのボーカルのように、心を込めて音楽に向き合えば自然と生まれるグルーヴだろう。素晴らしい!
 もうひとり、トラッドグラスを演じているというカロライナ・ローズことグロリア・ジーンがアル・ジョーンズの妹だと分かったのは2002年のことだという。モンロー家は一切そのことを認めてはいないが、ふたりとも、そんなことは全然意に介さないという。アル・ジョーンズは、「ブルーグラスの父」の生物学上の息子である以上に、トラッドグラスの正真正銘の精神を受け継ぐ子供なのだ。
 ちなみにアル・ジョーンズ、1976年にラウンダーからフランク・ネセサリー(1935-2011)とコンビを組んで素晴らしいトラッドグラス作品を発表、ビル・キースのソロ作品にもゲストボーカルしていたのをご記憶の方も多いだろう。そんなフランクとの1985年LPアルバム『Traditional Bluegrass At Its Best』(WEB-0113LP \972-)の在庫がある。ご希望の方にはCDRに焼き付けてお送りします。)

  REB-1845 JUNIOR SISK & RAMBLER'S CHOICE『The Heart of a Song』CD\2,573-(本体\2,450-)

 2012年IBMAアワードで最優秀アルバムと収録曲の"A Far Cry from Lester & Earl"が最優秀ソングのダブル受賞! 感激のあまり、人目もはばからずライマン公会堂のステージで男泣きしたジュニア・シスク。デル・マッカーリーとラリー・スパークスを継ぐ次世代の「本物」とささやかれるダニー・ペイズリーと並んで現在トラッドグラスの両巨頭といわれるジュニア・シスク&ランブラーズ・チョイスの2011年作品。その田舎(ヒルビリー)っぽいボーカルが胸をかきむしる中、趣味の良いロールとトーンを聴かせるのは若手ジェイソン・デイビスほか、ビリー・ホウクス(f)とクリス・デイビス(m)、ジェイソン・トムリン(bs)が、さすがに現代風の切れのいいプレイでジュニア・シスクを盛り上げる。件の最優秀ソング "A Far Cry from Lester & Earl"は……。

It's hard to tell which way the music's going,
And sometimes I wonder how long it will last,
I still listen to all the words and the music,
But it ain't nothing like it was in the past
 (Chorus)
 We got too far away from Carter and Ralph,
 And the love of a sweet mountain girl,
 We're way down below that high lonesome sound,
 And a far cry from Lester and Earl

In the Shenandoah valley of Virginia,
In our little cabin home on the hill,
Stay down to earth, don't get above your raisin',
And it's alright if that's the way you feel...

 日本でも誰かやってますか……?
  JBB-2014 RENO & HARRELL『Reno Bound』CD(本体\2,250-)\2,430-

Reno Bound/Gift of Love/Ex Misses Jones/Sweet Miss Sarah Jane/A Dollar Down/Verizon to Verizon/Watchin' NASCAR/Mountain Road/Gold Digger/Mister Bottle/Black Diamonds/Big Train. 全12曲

 1964年に結成された父親たち時代のリノ&ハレルはベニー・マーティンのフィドルを加えて、ドン・レノ(1927-1984)の音楽センスに溢れた独自のモダンなサウンドだった。そんなドンの呼吸と音楽を見事に受け継いだ息子たち。父のバンジョーテクニックをさらに拡大していくドン・ウェイン、サム・ブッシュのエネルギーそのまんまのデール、トリオでレノ・ブラザーズというバンドも組んでいた長男ロニーも同様、ふたりは父親譲りの烈しいテクニシャンだ。
 一方、ビル・ハレル(1934-2009)の息子、1991年にパインキャッスルからソロデビュー、5枚の素晴らしいブルーグラス作品を残しているミッチ・ハレル、ワシントンDC地区で活躍する素晴らしいトラッドグラスシンガーだ。とてもなめらかな美声で知られた父よりもストレートなボーカルは、本作の大半を占める父親たちのカバーで本領発揮、デールとドン・ウェインとのトリオハーモニーもすばらしい。リズムギターにクレイ・ジョーンズ、フィドルにロビー・ウェルズ、ベースとハーモニーボーカルにロン・スピアーズという強力な助っ人を配し、ミッチのオリジナル2曲以外、ほとんど父親たちのカバー。チョーお勧め!ブルーグラス作品です!!
 ちなみに親父たちがコンビを組んでキング/スターデイに遺した1967年から72年までの録音はすべて、DON RENO & RED SMILEY and Bill Harrell『1963-1972, Complete King Starday Recordings Vol.3』CD4枚組(本体\4,860-)に収められている。素晴らしい個性とエネルギーがぶつかる名演揃い、廃盤までに是非入手されんことをおススメ……!!

  COMP-4627 SPECIAL CONSENSUS『Country Boy: a Bluegrass Tribute to John Denver』CD(本体\2,450-)\2,646-

 ジョン・デンバー曲集と聞いて引くんじゃない! しかもスペシャル・コンセンサス……知らんなぁ!?なーんて言うんじゃない!! たとえば、“Thank God I'm a Country Boy”をインストにしちゃって、グレッグ・ケイヒルのバンジョーにアリソン・ブラウンが絡んだツインで凄いハッピーなアドリブ合戦、あのバディ・スパイカーとマイケル・クリーブランドのツィンフィドルがハイテンションでイキまくり、ついには最後に全員が“Thank God I'm a Bluegrass Boy”と叫ぶとか……、あの“Take Me Home, Country Roads”をジョン・カウワンが歌い、コーラスでテナーに回りその一番高いところをヒットしているとか……、その間奏の見事な現代ブルーグラスセンスによるアレンジとか……。ロンダ・ビンセントが“Sunshine on My Shoulder”を絶唱するとか……、ピーター・ローワンが歌う“Rocky Mountain High”なんて聴きたくないですか? ゲストにはほかに、男声にジム・ローダーデイル、女声群にクレア・リンチ、デールアン・ブラッドリーなど! そしてなにより、IBMA(国際ブル―グラス音楽協会)理事長を長年務めたとてもいい奴グレッグ・ケイヒルが率いるバンドメンバーのリック・ハリス(m)とダスティン・ベンソン(g)のバカ上手さ!! ほんわか爽やかなジョンデンバー歌曲をここまでブルーグラスる手腕に脱帽しよう。チョー楽しいお勧め作品!

  SF-40199 SELDOM SCENE 『Long Time... Seldom Scene』CD\2,646-(本体\2,450-)

 あのセルダムシーンの名曲の数々が戻って来た!! しかも、エミルー・ハリスとオリジナルメンバーのジョン・スターリングとトム・グレイ、そして弁の息子パンチブラザーズのクリス・エルドリッジをゲストに迎えて! 7年ぶり、素晴らしいシーンの最新作です。……たしかに、ジョン・ダッフィ(1934-1996)のいないシーンは興味ないという人の気持ちは分かります。しかし、ルー・リード(m)がダッフィを充分髣髴させてくれる……以上にルー自身の歌のうまさに加え、本来のリードボーカルであるダドリー・コンネル(g)の凄さ、そしてなーんと!ドブロのフレッド・トラバースの歌が素晴らしいこと!! そう、一級のボーカリストを3人も抱えているのです。サウンド的には唯一のオリジナルメンバー、ベン・エルドリッジの鈴を転がすようなバンジョーと、フレッドのマイク・オルドリッジ(1938-2012)を思い起こさせてくれる甘いトーンのドブロが懐かしいシーンサウンドを再現、ロニー・シンプキンズが手堅いベースでリズムを支える。16曲に及ぶ本作の選曲はまさにシーン40年のヒット曲集...!!
 オリジナルメンバーのジョン・スターリングがあの2曲、“Wait a Minutes”と“Mean Mother Blues”でカムバック、ビル・モンローの“Little Georgia Rose”をトム・グレイを迎えたタイトなフォービートドライブを再現、さらにエミルー・ハリスまでが“Hickory Wind”を歌うという全16曲の超々豪華版! もうこれはじっくりと楽しんじゃうしか、ショーがナイッショ!!? ちょー!!お勧めですよ!
 ムーンシャイナー2012年1月号に林 剛さんと大塚 章さんによる「セルダム・シーン40周年記念コンサート・リポート」と「ジョン・ダッフィの思い出の特集号がある(MS-2903 \540-)。また本CDについている36頁小冊子には“What Am I Doing Hangin' Round”の解説でブルーグラス45の名前が出てきたりして……なんか嬉しいシーンの歴史やメンバー達の寄稿などを含む素晴らしいものだ。

 インスト最近作/お勧め作
  PATUX-250 V.A.『The Patuxent Banjo Project: The Best of Washington DC/ Baltimore, MD/Northern VA/ Southern PA』CD2枚組(本体\2,750-)\2,970-

 「DCグラス」と呼ばれる、米国でブルーグラス文化が最初に花開いた首都ワシントンDC地域のバンジョー奏者40名が思い思いのバンジョー愛をまき散らす!?すばらしい2枚組CDである。何が素晴らしいって、ナッシュビルやブルーリッジ系のような小賢しいスタジオノウハウ――いわゆる「完璧主義」――とは正反対の――実に「人間主義」とも言える――生身の音が次から次へと飛び出す嬉しいオーガニックサウンドだから!!
 一曲目に昨年IBMA最優秀バンジョー賞を受賞したマイク・マンフォードが「1972年、カントリーガゼットのアラン・マンデによるスクラッグススタイルとレッドホットなメロディックブルース奏法の見事なブレンド」と評する“Hot Burrito Breakdown”を持ってきて、2曲目には76歳のロニ・ストーンマンが兄スコッティ・ストーンマンとバズ・バズビーの書いた“Going Home”、そして3曲目にトム・アダムズとマイケル・クリーブランドのフィドル&バンジョー“Sugarfoot Rag”で幕を上げる、まさに「DCグラス」バンジョー万華鏡!! そのほか出演は、エディ・アドコック、ビル・エマーソン、ケビン・チャーチ(ポーターの息子)、そして米国ブルーグラス界の大御所ピート・カイケンダル(ロバーツ)のカンジェン系列、ビル・ランクル、ディック・スミス、ディウィー・ファーマー、トム・ニールらのデル系列、ビクター・ファータド、マーク・シャッツ、ポール・ブラウン、キャシー・キャリックなどの著名なクロウハンマー奏者、そのほか、1955年に大事故に遭ったアール・スクラッグスのトラを務めたドン・ブライアン(マック・ワイズマン・バンド)、ビル・モンローのバンジョー奏者ながら独自のバンジョー音楽観を持つスティーヴン・ウエイド、ユニークなマーク・ディレイニーやフレッド・ゲイガーから若手のケイシー・ヘンリーやラス・カーソンまで総勢40ピッカーズ大集合。パーフェクトなスーパーピッキンとは対極の人間的なオーガニックサウンドがぎっしりと楽しめる。
 バックアップのフィドルとマンドリンのマイケル・クリーブランドさえ、生々しい音に終始するのは、プロデューサーのトム・ミンテとマーク・ディレイニー……おそらく「ナッシュビルやブルーリッジなんかとは違うんじゃ!」という本物志向の気概で創ったに違いない!?バンジョー傑作である。

  MH-1523 DANNY ROBERTS 『Nighthawk』CD(本体\2,450-)\2,646-

 ザ・グラスカルズのマンドリン奏者ダニー・ロバーツの素晴らしい最新ソロ第2作。1曲目からモンロー風ストンプで度肝を抜くギターソロを聴かせ、2曲目のタイトルトラックはカンジェンの“Nightwalk”を思わせる“Nighthawk”はサム・ブッシュのフィドルとマンドリンがカッコイイ! サム以外に、マイク・コンプトンとロニー・マッカーリーのマンド仲間、そのほかクリスティン・スコット・ベンソン女史、オウブリー・ヘイニー、ジミー・マッティングリーらを配して現在ナッシュビル最良のアコースティック/ブルーグラスのトーンとアンサンブルを聴かせてくれるマンドリン作品。

  ROU-9143 TONY TRISCHKA『Great Big World』CD(本体\2,450-)\2,646-

 トニー・トリシュカの最新第17作は「ブルーグラッース!」、バランス感覚を持ったエンターテイメントだ。基本バンドには、クリス・シーリとの衝撃的デュオ作で知られるマイケル・デイビス(g)、モンローマンドリンのマイク・コンプトン(m)、14歳でジム&ジェシーでデビューし現在デドリー・ジェントルメン/デビッド・グリスマン・クインテットの凄感性マイク・バーネット(f)にスキップ・デイビス(bs)。そしてゲスト陣にはアンディ・スタットマン、ラス・バレンバーグ、ノーム・ピケルニー、クリス・エルドリッジ、スティーブ・マーティン、女性ボーカリストにイーファ・オドノバン、アビゲイル・ウォッシュバーン、ジャズ/ブルース歌手キャスリーン・ラッセル、そしてボブ・ディランやレボン・ヘルムのギタリスト、ラリー・キャンベル(g)やオールマンブラザーズのオテイル・バーブリッジ(bs)に息子ショーン(drums)とのコンボまで……、これはどんな音が詰め込まれているのか、ハラハラ期待しながら楽しむっきゃないでしょ!! ウッディ・ガスリー“Do Re Mi”、フォスター“Angelina Baker”のマイケルとイーファのデュオ、“Wild Bill Hickock”を歌うフォーク界の重鎮ランブリン・ジャック・エリオット(語りで俳優ジョン・グッドマン登場!)、モンローの海賊テープで初めて聴いたという“I Wonder Where You Are Tonight”は基本バンドの正しいブルーグラス(つまり、個性のカタマリごっこ)などなど、ホンマ聴きどころ満載の13曲。ぜったい、オモロイ!!

  SH-4105 BRYAN SUTTON『Into My Own』CD(本体\2,450-)\2,646-

 これはこれは!至福のときが過ごせるトップミュージシャンによる現代ブルーグラスインストの一典型、ブライアン・サットン最新第5作。たとえば一曲目トラッドフィドル曲、ブライアン・サットンのシュアなフラットピッキンにつづいて、クリアなステュアート・ダンカンのフィドルとノーム・ピケルニーの超絶バンジョーが会話をはじめると、つづいてサム・ブッシュがまだ若いモンには負けんぞ!とばかりおしゃべりに加わり、ベースのデニス・クロウチも巻き込んでの特級ブルーグラスジャム。そして2曲目、最近歌いはじめたブライアンが、ロニー・マッカーリーのテナーを迎えてさらりと聴かせるブルーグラスソング。3曲目にはブライアンが尊敬するノーマン・ブレイクに捧げたオリジナル……など。 いわゆる「緊張と緩和」というんでしょうか、中にはクロウハンマーソロでのオールドタイミーなボーカルもの、伝説的ジャズギタリストのビル・フリーゼルとのデュオバトルにデニス・クロウチを加えたトリオによる前衛ラグ、ロニー・マッカーリーとのモンロー/ワトソンの再現などなども加え、うまく曲を並べて、ただテクニックの応酬のみではない自身の音楽観に正直な作品だ。
 ブライアン曰く、「われわれの音楽はとても伝統的なものだ。わたしはドックのスタイルが大好きだしそれから離れたくないと思う一方、フラット&スクラッグス命で何も変えたくないというミュージシャンにもなりたくない。そのちょうど、中間がわたしのいたい場所」。 歌も含めて「自分にしかできない音楽」を探してみたという。21世紀版ハッピーミディアムな楽しいブルーグラス作品である。ムーンシャイナー誌ブライアン・サットンのカバーストーリー、2009年8月号「最速のフラットピッキン……!?」(\540-)で特集あり。

 オールドタイム/フォーク最近作/お勧め作
  JRLA-0007 バンジョーアイ『唄の島』CD(本体\953-)\1,029-

 10月13日(祝)、大阪で開かれる「チチ松村の乙女バンジョー祭り」にゲスト出演が予定されているバンジョーアイのデビューミニアルバム。
 沖縄ブルーグラスの救世主……!? とにかく、バンジョーの音色に惚れ込み、曰く「アール・スクラッグス大好き過ぎて中毒」という彼女、三線をバンジョーに持ち替え、芸名も「Banjo ai」と変更(以前から、ボーカルユニット「N'jami(ンジャミ)」やソロ「Taka-Chan」としてポップ系ロックシンガーとしてCDシングルやミニアルバムなど発表している)、今回バンジョーアイとしてのデビュー作品は4曲入りのミニアルバム。
 曰く、「この沖縄からは様々な思いで島を離れて行く人たちがいます。(中略)そんな旅立つ人の沖縄への想いを含めて詞を書いているうちに、自分自身のこれまでの生活からの卒業、新たな旅立ちという意味も込めた歌になりました。1曲目の“唄の島”ではさまざまな想いを胸に沖縄を離れていく人たちの気持ちや、自分自身の新たな誓いなどを綴ります。ふるさとへの想いを歌った“佐敷Road”、沖縄民謡“てぃんさぐぬ花”、ブルーグラスと歌をミックスさせた“沖縄Breakdown。沖縄の風に包み込まれるような4曲をお楽しみください」と。
 基本はJ-Popながら、沖縄という地方性とバンジョーという道具で大きく、そして日本ブルーグラスの救世主にもなって欲しいぞ、頑張れ! みんなで応援しよう!! ムーンシャイナー2014年3月号特集(\540-)あり。

 カントリー最近作/お勧め作
  LDR-1007 SUZY BOGGUSS『Lucky』CD(本体\2,450-)\2,646-

/The Bottle Let Me Down/If We Make It Through December/Someday When Things Are Good/Sing Me Back Home/You Don't Have Very Far to Go 他全12曲

 最近作『American Folksong Book』が、歌詞集も含めて大好評だったベテラン女性カントリーシンガー、スージー・ボーガスの最新作はマール・ハガード曲集。都会的なインテリジェンスを感じさせるタイプのボーカルで歌われる濃いーいマール・ハガード(1937-)の世界観がとても新鮮である。保守的に見られがちなマール・ハガードだが、リベラルの代表であるジョーン・バエズやグレイトフルデッドもカバーするように、その歌にはフツーの人々の本当の生活が見事に歌い込まれ、しかもここにも収められている“Today I Started Loving You Again”や“Silver Wings”、“The Bottle Let Me Down”や“Sing Me Back Home”など、メロディも美しい。
 カントリーソングのもっとも重要なのは、いかに物語を語る/歌うかということ。そしてそれをシンガーが全人格を現わして表現することだと、ムーンシャイナー2013年6月号と7月号のジョージ・ジョーンズ追悼特集で紹介した。1970年代にイリノイ州の田舎町で青春を過ごし、エルトン・ジョンくらいしか知らなかったのが大学時代にジェイムズ・テイラーやエミルー・ハリス、ボニー・レイットらを知り、卒業後に自費制作アルバムを作ったという彼女。1989年、彼女のメジャーデビューアルバムのタイトルが『Somewhere Between』というマールのカバーだったという彼女が歌うマール・ハガードのカントリーソング。泣きの入らないチョッとポップな彼女がいい……。

  RCSI-1109 JONI HARMS『From Oregon to Ireland』CD2枚組(本体\2,750-) \2,970-

 オレゴン出身の女性ウェスタン・スウィング/ホンキースタイルのカントリー歌手として安定した人気を誇るジョニ・ハームスの最新自費制作盤はアイルランドでのライブ。米国では1990年にメジャーデビュー、アルバムからシングルヒットを2曲出したが、2000年からはメジャーを離れ、独立した活躍でウエスタン音楽協会からも高い評価を受け、ヨーロッパとオーストラリアで根強い人気を持つカウガールシンガーという。この最新作は、そんな彼女がアイルランドの素晴らしいシーリン・ファミリーカントリーバンドをバックにとても「カントリー」らしいスカッとした気風のいい彼女の18番を中心に全22曲を聴かせるライブ。アイルランドバンドのレベル、高いです。

 お勧め発掘・編集最近作/お勧め作
  JASMD-3540 V.A.『Country Brothers - The Brother Bands of Country Music』CD\2,138-(本体\1,980-)

 「カントリー(田舎)音楽における兄弟バンド」と名づけられた1920年代から50年代まで、アメリカンハーモニーのベースとなったさまざまな南部ブラザーデュオを軸にした絶妙なコンピレーション23曲集。モンローブラザーズからベイルズ・ブラザーズ、1927年にバンジョーとカズーでヒット"Salty Dog Blues"を出したアレン・ブラザーズ(同曲は本作ではフラット&スクラッグスが手本としたモリスブラザーズ版を収録)や多分にテキサス的に洗練されたローンスターカウボーイズなどのラグタイムやジャグバンド系列サウンド、ユニークなドブロを伴ったディクソン兄弟の「ラリッたネズミ」からメイナーズ兄弟のストリングバンド音楽ほか、ラウズ兄弟のオリジナルとされる"Orange Blossom Special"やドック・ワトソンで知られるデルモアの"Nashville Blues"ほか、スタンレーブからルービンまで登場の楽しい兄弟物コンピレーションである。
 デュエットハーモニーのときの声の同質性はもとより、20世紀はじめの移動距離の必然から生まれた家族音楽、さらには当時の女性エンタメビジネスの難しさなどから「ブラザーデュオ」のみならず、20世紀前半に「ブラザーバンド」が圧倒的に多かったことを証明する数々のバンドたちが一望できるとともに、20世紀後半にはポップ/ロックという名のもとに拡散していったアメリカンルーツ音楽のベースである「家族音楽」の最初のメガヒットを一望する秀作だ。

  RW-0001 NEW KENTUCKY COLONELS『Live in Holland 1973』CD(本体\2,450-)\2,646-

 1973年夏、末弟クラレンス・ホワイト(gt)が事故で亡くなる2ヶ月前、兄のエリック(bs)とローランド(md)、そしてハーブ・ピーダセン(bj)とともにオランダをツアー。本作は、そのときに彼らのブルーグラス魂を爆発させた、2013年夏にローランド・ホワイトが初めて発表した未発表ライブである。クラレンスの生ギターが縦横に駆け巡り、そのリズム/ビートに引っ張られるようにローランドのマンドリンとハーブのバンジョー、そしてエリックのすばらしいスラップベース。全員がブルーグラスをすることに集中していくさまが手に取るように感じられる貴重な、そして素晴らしいブルーグラス録音である。

 映像ものお勧め作
  SHA-604DVD V.A.『High Lonesome: The Story of Bluegrass Music』DVD(本体\3,150-)\3,402-(カラー95分)

 久しぶりのレター登場、再入荷です。ビル・モンローの語りで“Back in the days of my childhood, in the evening when everything was still...”とはじまる感動的な「ブルーグラス音楽の物語り」。「ブルーグラスとは何か……」創ったブルーグラス第一世代の本人たちが紹介、様々な賞を獲得したもっとも優れた作品とされる1991年、劇場公開ドキュメンタリー映画のDVDだ。ブルーグラスの生まれた風景が、そして世界に広まる様子が、貴重な映像(1971年のモンロー&フラットの再会/仲直りシーンは感動だぞ)やサム・ブッシュ、ジミー・マーティン、アリソン・クラウス、故ジョン・ダッフィらへのインタビューと共に見事に描かれている。素晴らしいナレーションはマック・ワイズマンだ。字幕なしの英語版だが、ブルーグラス・ファンなら、必ず持っておきたい映画である。

  VES-13058D TONY RICE『Video Collection』DVD(本体\3,150-)\3,402- (カラー、62分)

 1970年代以降のブルーグラス・ギターを根底から変えたトニー・ライスのフラットピッキン・ギターのスリルと興奮を1992年のマールフェスのライブ映像から編集した全15曲。現在は声につづいて手の障害でギターを弾けなくなり困窮していると伝えられるトニー・ライスだが、まだ歌も歌えた1992年の貴重な映像集。サム・ブッシュ、ベラ・フレック、ジェリー・ダグラス、マーク・オコナー、マーク・シャッツを引き連れたジャムは20世紀ブルーグラスの宝物!!1970年代ブルーグラス・ファンの必須アイテム! ちなみにムーンシャイナー誌では、2010年に発表されたトニー・ライスの自叙伝『Still Inside』(Book-46 \4,104-)の特集として2010年6月号(MS-2708 \540-)でトニーの1955年マーティンに関する特集、また昨年IBMA名誉の殿堂入りしたときの感動的リポートとスピーチは2013年11月号(\540-)がある。

  VES-13044 DOC & MERLE『An Intimate Documentary』DVD(本体\3,150-)\3,402-(カラー、85分)

 アパラチアの伝承音楽を世界中に知らしめた最大の功労者、ドック・ワトソン。一歳年下の親友、アール・スクラッグスを追うように亡くなったのは2012年5月29日、享年89。その人柄のにじみ出たクリアなギターピッキンと、何より慈愛に満ちたボーカルが世界中にアパラチアン・トラッドの素晴らしさを広めたのだ。そんなドックの絶頂期、コンサートやアットホームなジャムセッション、盲目であることを感じさせない日曜大工をしながらのインタビュー、古い写真や映像などを集めドックの音楽(16曲収録)と素顔に迫ったドキュメント秀作。1970年に収録されたTV番組がボーナス映像(Shady Grove/Peach Pickin' Time in Georgia/Black Mountain Rag/Tom Dooleyほか全8曲)。1985年10月23日、自宅農場のトラクター事故で亡くなった息子マール・ワトソンの思い出に捧げられた秀作映像ドキュメントは、「まるで近所に住む古くからの友人のように感じられる」と、地元紙が評したドック・ワトソンというミュージシャン/人間を活写した「Intimate(親密な)」映像の決定版!

  BYGF-9122 V.A.『Herschel Sizemore: Mandolin in B, A Tribute to a Bluegrass Legend』DVD(本体\2,750-)\2,970-(カラー、55分)

 1979年、デル・マッカーリー初来日時のメンバーでの演奏とインタビューではじまる本編、ハーシャル・サイズモアという、ブルーリッジ地方のマンドリン界で圧倒的な影響力と支持を受けるミュージシャンズ・ミュージシャン。近年は「Key of B」のマンドリン名曲にしてジャムスタンダード“Rebecca”の作者として知られる彼が、夫婦揃ってガン宣告を受けたため2012年2月19日、仲間や彼を慕う若者たちが集まって開かれたベネフィットコンサートの模様と、彼の経歴や人となり、すなわちそのスムースさとトーンを紹介するビデオ。デル・マッカーリーやセルダム・シーン、ブッチ・ロビンスとジョン・ロウレス、サミー・シーラーと旧ジョンソン・マウンテン・ボーイズなど、9セッションによる演奏9曲と、パンチブラザーズとしてコンサートに出演していたクリス・シーリーをはじめ、デビッド・グリスマン、J.D.クロウやドイル・ローソンらのインタビュー(字幕なし)で構成された感動DVD。DVDの売り上げはハーシャル・サイズモア名義でブルーグラス・トラストファンド(IBMAが創設した互助基金)に寄付される。

  SHA-212D DAVID GREISMAN QUARTET『Classic Dawg』DVD(本体\3,150-)\3,402-(カラー、58分)

Cedar Hill/Dawg Funk/Minor Swing/Janice/Opus 38/Solo Base/Gator's Dream/Dawg Grass/Blue Midnight/Dawgology/Gypsy Medley/Dawg Jazz.

 1976年、衝撃的な来日と共に世界中のブルーグラス/アコースティック界にまったく新しい価値観と可能性を持ち込んだデビッド・グリスマン。ジャズ界で高い評価を受けていた1983年、モントリオール・ジャズ・フェスでのデビッド・グリスマン・カルテットの貴重なライブ映像。2回目の来日メンバーと同じ、ダロル・アンガー(f)、マイク・マーシャル(g)、ロブ・ワッサーマン(bs)を率いて次々と初期ドーグ音楽を聴かせる。
 なお、1976年に結成されて25年目の2001年、初期メンバーを集めデビュー盤全10曲を順に演じきり、さらに3曲を追加した全13曲ライブ78分ライブCD『DAVID GRISMAN QUINTET: 25th Year Reunion Concert』CDR(\2,646-)\2,646-、またドーグ誕生30年を記念したムーンシャイナー特集号2006年5月号(MS-2307 \540-)でグリスマンとトニー・ライス特集などもお問い合わせください。

  KMA-0011D LOU REID & CAROLINA 『20th Anniversary Concert: Live at the Down Home』DVD(本体\3,500-)\3,780-

 ルー・リード&カロライナが20周年を記念して昨年発表したライブCDのDVD映像盤。セルダムシーンでは62歳という若さで早世したジョン・ダッフィ(1934-1996)のパートを完ぺきにこなすルー・リード。シーンと並行して活躍する彼自身のバンド。キーof“B”のブルーグラス賛歌“Grass Lover”ではじまり、アカペラゴスペルからスタンレー、そして長いルーのキャリアで知られるヒット曲など、ゲストに当時リッキー・スキャッグス・バンドのバンジョー奏者であったジャスティン・モーゼズのすばらしいフィドルを迎え、いわゆるブルーリッジ系の軽快/快調な、標準5人編成ブルーグラスのライブ。

  SHA-622D V.A.『You Are There - Classic Early Films of Legendary Performers 1952-1954』DVD(本体\3,150-)\3,402-

 1950年代中頃、なんと35mmカラーフィルムに収められたビル・モンローとブルー・グラス・ボーイズ!(ジャッキー・フェルプスg、チャーリー・クラインbj、アーニー・ニュートンbs、そしてトリプルフィドルにレッド・テイラーとゴードン・テリーとボビー・ヒックス) このDVDは明らかにこの貴重なビル・モンローの映像6曲(ニコリともしない強面モンロー)、そしてハンク・ウィリアムスで現存するたった4曲の白黒フィルムを収めることを目標に作られた作品!
 ほかに、スマートで溌剌としたベニー・マーティンの素晴らしい切れのフィドルが堪能できる“Me and My Fiddle”、そしてアイラとチャーリーのルービン・ブラザーズが2曲“I Don't Believe You've Met My Baby”、“Love Thy Neighnor”、グランパ・ジョーンズが奥さんのラモナと登場して5曲、あと、サム&カーク・マギー、ストリングビーン、ロンゾ&オスカーなど、意図的に当時流行のホンキートンク人気シンガーを加えずにオールドタイムの伝統に則したアーティストばかりを集めている。「アナタはそこにいた!」……60年前、ブルーグラスもカントリーも、ロックという世界規模の商業主義に見舞われる直前、まだ音楽がかろうじてラフなまま生きていた時代の超貴重なお宝必見ビデオ。
 ビル・モンローは前述のメンバーでDVDのオープニング“Close By”、テリーとヒックスのツィンフィドルとなり“You'll Finf Her Name Wreitten There”、そして画面に現れないがおそらくクラインがフィドルに持ち替えテリーとツィン、そしてボビー・ヒックスが素晴らしいバンジョー!を聴かせる“Little Georgia Rose”、モンロー、フェルプス、クラインのトリオで“A Voice from On High”、チャーリー・クラインがボビーとツィンフィドル、ジャッキー・フェルプスがなんと!ツーフィンガーで超高速バンジョー間奏を聴かせる“Roanoke”(ギタリスト不明)、そして“Swing Low Sweet Chariot”の6曲。1960年代以降、洗練されて行くテクニックとは裏腹に失われて行ったミュージシャンの個性が、この1950年代には縦横無尽に有効利用されている。ベーシストのドラムス不要のインパクトも凄い。2度と戻れない(再現すらできないだろう)あの世界、「アナタはそこにいた!」んだ。強力お勧めDVD!!

 楽器関連作品
 (楽器奏法や教則など、さまざまなご相談に関してはミュージシャン歴豊富なスタッフがアドバイス、また楽器につきましても、本体やパーツ/アクセサリーなど、ビンテージを含めて各種取り扱っています。お気軽にお問い合わせください)
 ■ギター
  OXCD-6023 CLARENCE WHITE『33 Acoustic Guitar Instrumentals』CD\2,646-(本体\2,450-)

ブルーグラス・フラットピッキン・ギターに無限の可能性を与えることになるクラレンス・ホワイトがリード・ギターに取り組みはじめた1962年、ロジャー・ブッシュのリズムギターをバックに、スタンレーブラザーズのジョージ・シャフラー・スタイルのクロスピッキン奏法を中心に収めたホームレコーディング33曲集。地味ではあるが、クラレンス・ギターの原点として、そのベーシックを学ぶ第一歩。

  OXCD-6033 BUSH, LATHUM & WHITE『Legendary Kentucky Colonels' Trio』CD\2,646-(本体\2,250-)

 1964年というから、あの『Appalachian Swing』(現在廃盤)を発表した翌年、クラレンス・ホワイト、ビリー・レイサム、ロジャー・ブッシュの3人が練習しているところを収めたチョー貴重な録音。

  GAT3-0608 KENNY SMITH『Return』CD\2,573-(本体\2,450-)

 フラットピッキン・ギターのあたらしい世界を、デビッド・グリアとともに開拓していくフロントランナーのひとりケニー・スミス、『Studebaker』(SH-3869 CD\2,646-)以来14年ぶり、2枚目の2011年作ギターアルバム。アダム・ステッフィ(m)、バリー・ベイルズ(bs)、オウブリー・ヘイニー(f)、ジム・デンマン(bj)の基本セットと、自身の1935年製マーティンD-18、同年製の珍しいギブソン・ジャンボのプロトタイプ、そして伝説的なノーマン・ブレイクの1933年製マーティン・シェイデッドトップD-28という名器3本を使い分け、さらにトラッド・フィドルチューン有名曲"Black Mountain Rag"や"Billy in the Lowground"、"Arkansas Traveler"、"Cumberland Gap"、"Leather Britches"などを軸にオリジナルを配した楽しい作品。フラットピッキン・ファンにお勧めの秀作。

 ■バンジョー
 (ムーンシャイナー連載のチチ松村「バンジョー祭り」、世界のバンジョー音楽をお見逃しなく!!)
  PC-1147 V.A.『Ultimate Pickin'』CD(本体\2,450-)\2,646-

Clinch Mountain Backstep/Sally Ann/Steel Guitar Rag/Home Sweet Home/Dear Old Dixie 他全20曲
 スコット・ベスタルが中心になって1990年代に活躍をはじめたスーパーピッカーたちが発表したインストシリーズ、2005年に発売のベスト集が限定入荷。スコットのバンジョーほか、ジェフ・オートリー(g)、ウェイン・ベンソン(m)、オウブリー・ヘイニー/リッキー・シンプキンズ(f)、ロブ・アイクス/ランディ・コーアズ(d)、マーク・シャッツ(bs)、現在第一線のベテランたちが上記ほか超有名インスト曲で遊ぶ至福のブルーグラス・インスト集。

  COL-86355 BELA FLECK & FLECKTONES『Live at the Quick』CD(本体\2,450-)\2,646-

 2002年に発表されたベラ・フレック&フレックトーンズのライブ。ベラの究極スリーフィンガー・メロディ"Big Country"ほか、バッハのバイオリン変奏曲3番のインプロバイズや、コープランドの"Hoedown"、"Amazing Grace"のイプロバイズのほかフレックトーンズ・オリジナルが収められており、おそらく結成12年目にしてフレックトーンズが至った結論としてのライブを収めた作品と思われる。

 ■マンドリン
  SAR-2253 BUTCH BALDASSARI『A Days in the Country』CD(本体\2,450-)\2,646-

 2009年1月、56歳の若さで亡くなったブッチ・バルダサリが1994年に発表した、自身のマンドリンを軸にナッシュビルのトップミュージシャンとの優しいトラッドをテーマにした作品。ジェフ・ホワイトとの“Little Rosewood Casket/Old Spinning Wheel”、マーク・シャッツとの“Angeline the Baker/Miss Macleod's/Little Rabbit”、ランディ・ハワードとの“Azalea Waltz”、マイク・バブとの“Pass Me Not”、フレッド・カーペンターとの“Black Mountain Aire”ほか、耳に馴染み易い曲を中心に、ブッチの美しいロイド・ロアが絶妙の指離れで鳴る超一流の音を聴かせる癒やし系インスト集!

  RCSI-1098 HOMER & JETHRO『Playing It Straight/It Ain't Necessarily Square』CD(本体\2,750-) \2,970-

 本作はカントリーコメディデュオとして知られるホーマーとジェスロが、1960年代にRCAに残した2枚のマンドリンジャズ・インストアルバムのCD化。ジェスロのマンドリニストとしての資質は、後にデビッド・グリスマンやサム・ブッシュによって再評価されたように、圧倒的な存在感で迫ってくる。限りなく廃盤に近い貴重盤につき、シビアなマンドリンファンは必携!!

■フィドル
  RC-113 JIMMY CAMPBELL『Pieces of Time』CD(本体\2,450-)\2,646-

 2003年、事故で他界したザ・サイドメンのフィドラー、ジミー・キャンベルが97年に、わがレッドクレイレコードから発表した最高作。マイク・コンプトン(m)、ロニー・マッカーリー(g)、ダナ・カップ(bj)、マイク・バブ(bs)らのバックに、ビル・モンローが参加、ビルの最後の録音でもある(モンロー最後の録音のひとつが日本のレッドクレイにあるって、ちょっと凄くない……!?)。"Down Yonder"、"Jenny Lynn"、"Soldier's Joy"他、すばらしいケニー・ベイカー系の正統派ブルーグラス・フィドル集。

  CO-2733 KENNY BAKER & BOBBY HICKS『Darkness on the Delta』CD(本体\2,450-)\2,646-

 1980年発表、ボビー・ヒックスとのツイン・フィドル集。ケニーがブルーグラス・フィドルに目覚めたのがビル・モンロー一連のツイン/トリプル・フィドルのインスト。そのボビーがビル・モンローのブルー・グラス・ボーイズで1950年代に録音した"Roanoke"や"Panhandle..."などを含む、ちょっとスウィンギーでオシャレなツイン・フィドル集。バックアップはアレン・シェルトン(bj)、バック・ホワイト/ラリー・スレッジ(m)、ベニー・ウィリアムズ(g)、ロイ・ハスキーJr.(bs)というメンツ……。

 ■ドブロ
  RC-121 JOSH GRAVES『Just Joshin'』CD(本体\2,450-) \2,646-

 1963年に発表されたジョッシュ・グレイブス(1927-2006)とジェイク・ターロック(1922-1988)、フラット&スクラッグス時代の唯一のデュオ・アルバムが3曲の未発表インスト録音を含めて、わがレッド・クレイ・レコードから初CD化。バックにはカーティス・マクピーク(bj)、チャビー・ワイズ(f)、ハワード・ワッツ(bs)ら。ジョッシュのリードにジェイクのテナーのデュオ・ボーカル物と"Dobro Rhumba"や"Just Joshin'"など6曲のドブロ・インストで構成された超貴重な全15曲。ブルーグラス・ドブロ奏者必携/必聴/必写の1枚!

 ■スティールギター
  TRPCD-0601 石田新太郎&シティライツ『ウエスタン・スペシャル〜西部劇主題歌集』CD(本体\2,381-)\2,572-

荒野の七人/帰らざる河/ジャニーギター/駅馬車/アラモのテーマ/デビー・クロケットの歌〜黄色いリボン/OK牧場の決闘/ローハイド他全16曲

  TRPCD-0603 石田新太郎&シティライツ『ウエスタン・スペシャルII〜カントリー名曲集』CD(本体\2,381-)\2,572-

Gelta Dawn/Rose Garden/Silver Wings/Wildwood Flower/砂に書いたラブレター/Tennessee Waltz/北風/End of the World/Country Roads 他全17曲

 寺内タケシが2005年にプロデュースしたウエスタン、つまり西部劇映画の主題歌集(0601)とカントリー名曲集(0603)。スティール・ギタリストの石田新太郎を中心にしたインストと彼のボーカル、そして娘、石田美也のボーカルをフィーチャーしたシティライツに寺内もゲスト出演する。

 ■ベース
  K2B2-3569 BUELLGRASS『All Strung Out. Adventures in Buellgrass』CD(本体\2,450-) \2,646-

 ジャズ・ベーシストのビュエル・ネイドリンガーが率いるビュエルグラスの1982年から2005年までの未発表曲集。ビル・モンローとセロニアス・モンクらの作品を演じた1曲目から4曲目は96年録音のダロル・アンガーとリチャード・グリーンらとの弦楽四重奏。99年録音の5曲目から7曲目はトラッドグラスやブラザー・デュオで、天才ダニー・バーンズ(bj)やロバート・ボウリン(f,m,g)との録音。2005年録音は、ルーシー・ドーンフェルドらとオールドタイムのクルーヴを弦楽五重奏にアレンジ。そして最後、11曲目から13曲は1982年の、アンディ・スタットマン、リチャード・グリーンらとのライブでの「ダニー・ボーイ」など。どこを切ってもスリリングでユニークな楽しい演奏が楽しめる。 

 教則もの/ソングブックお勧め
  下記のほか、教則モノに関しては演奏レベル/ニーズに応じて、ご相談ください。また、スタッフは全員、バリバリ!?ピッカーです。どんなことでもお気軽にお問い合わせください
  MB-20145BD 『American Mandolin Method Vol. 1』Book+CD(本体\3,900-)\4,212-
MB-20146BD 『American Mandolin Method Vol. 2』Book+CD(本体\3,900-)\4,212-


 高校時代を日本で過ごしたブライアン・ウィックランドが、大ヒット教則本『American Fiddle Method』(MB-99471BD 本体\3,900-)につづいて発表した初心者向けマンドリン教本とCD。仲間である中西部のマンドリンのスーパーピッカー、ベン・ウィンシップをパートナーに、「最初にマンドリンを手にした」との想定で分かりやすくガイドする。ブライアンが曰く、「バイオリンと同じだけど、車のバックシートでも、ベッドに寝転がっても弾けるのが魅力!」というように、さしづめ日本では「コタツで弾ける」可愛い楽器マンドリン……ちょっとお気軽に、あなたもはじめて見ませんか?
 第1部では“Boil 'em Cabbage Down”(いわゆる「キャベツ」)から“Turkey in the Straw”(「わらの中の七面鳥」)まで、初心者に正しいマンドリンの弾き方を1から教える。第2部では“Liberty”から“Beaumont Rag”まで、正しく中級の曲に挑む。 

 
  HL-307116 DAILEY & VINCENT『Songbook』book(本体\3,400-) \3,672-

Cumberland River/By the Mark/Girl in the Valley/Head Hung Down/I Believe/More Than a Name On a Wall/My Savior Walks with Me Today/On the Other Side/Poor Boy Workin' Blues/When I Reach That Home Up There/Winter's Come and Gone/Tears Ago.

 現在、サイコーのハーモニーを誇るデイリー&ビンセント、ギリアン・ウェルチとデビッド・ロウリングス作で彼ら最初のヒット曲"By the Mark"ほか、上記12曲のソングブック。ピアノ譜、ギターコード、そしてボーカル/ハーモニー譜のA4版72頁。

  HL-306304 HANK WILLIAMS『Complete』Book(本体\3,800-)\4,104-

 偉大なシンガー/ソングライター、ハンク・ウィリアムズが生涯に発表した全128曲の作品をピアノ譜とギターコードを付けた304頁の歌集。

 輸入雑誌
 ■フラットピッキン・ギター誌
  米国産、隔月刊の掲載全タブ譜対応CD付きフラットピッキン・ギター誌。ブルーグラスからスウィング/アーリージャズまで。一冊でさまざまなフラットピッキン奏法が学べる人気雑誌。

  FGM-18.5 最新「2014年7〜8月号」CD付き70頁Tab-Book(本体\2,500-)\2,700-

Home From The Forest/Stony Point/Kool Kitsch/The Push by Brad Davis/Over The Waterfall/More Pretty Girls Than One/Beautiful Brown Eyes Part II/Back To Georgia/Say Old Man/Lucy Campbell/True Life Blues.

 ホームスパン教則の総帥ハッピー・トラウムをカバーに、上記初心者から上級者までのタブと音源、ジョー・カーによる「G」でのリズムギター、ブラッド・デイビスのナッシュビルギターテク、インプロバイズからダン・クレアリーのコラムまで、フラットピッキンギター上達に関するあらゆる情報満載の70頁。

  FGM-18.4 「2014年5〜6月号」CD付き70頁Tab-Book(本体\2,500-)\2,700-

Cheat Mountain, Ebeneezer & Johnny Don't Get Drunk/Chinquipin Hunting/Cottage Hill/Durang's Hornpipe/Elzic’s Farewell/Falls of Richmond/Indian Corn/Jaybird /Little Billy Wilson/Mississippi Sawyer/New Five Cents/Kentucky Lake/Old Grey Mare/Rock The Cradle Joe/Sail Away Ladies/Sally In The Garden/Sally Johnson/Shove The Pig's Foot/Squirrel Hunters/Ways of the World.

 以上20曲、ありきたりのフィドルチューンではなく、チョッとシビアでクロートっぽいオールドタイムチューンの数々をレパートリーにしてみませんか? 最新号はまるごと一冊、「オールドタイムチューン」号です。挑戦のし甲斐がありますよ!

  FGM-18.3 「2014年3〜4月号」CD付き70頁Tab-Book(本体\2,500-)\2,700-

Dooley/Bitter Creek/Pupville/Constitution March/Golden Slippers/Beautiful Brown Eyes/Neenah/Neal Gow’s Lamentation/Toy Heart.

 ザ・ディラーズのロドニー・ディラードをカバーストーリーに、ビッグ・スミスのギタリストやデビッド・マラビラら、ダダリオの「NSアーティストカポ」紹介などの特集に上記、各コラム(初心者から上級者までさまざまな切り口で)で取り上げた曲のタブ譜とCD音源。

  FGM-18.2 「2014年1〜2月号」CD付き70頁Tab-Book(本体\2,500-)\2,700-

Pretty Bird/Little Girl of Mine in Tennessee/San Antonio Rose/Pupville/John Hardy/Little Annie/Stetson’s #2/Long Journey Home/Sand Coulee Reel/Soppin’ The Gravy/Cotton Patch Rag/We Live In Two Different Worlds.

 ギリアン・ウェルチの相方で、アグレッシブなダウンピッキンで知られるデビッド・ロウリングスのカバーストーリーほか、マウンテンハートのセス・テイラー、アラン・ジャクソン・バンドのスコット・コニー、そして楽器ルシアーのケン・フーパーらの特集。それに上記、それぞれに初心者やコード分解、ナッシュビルスタイルなど各コラムに応じたタブ譜集。

 ■バンジョー・ニューズレター誌
  世界唯一の米国産バンジョー専門月刊誌。毎号タブ譜満載(ウェブサイトから「MP3」で音源入手可!!)、バックナンバーもお問い合せ下さい。探しておられるタブ譜の曲名や演奏スタイル、またお気に入り奏者の特集も探します。収蔵曲のCDやDVDなども在庫していますので、お問い合わせください。

  BNL-14/08 最新2014年8月号 \648-

 J.D.クロウが引退を決めたとき、残されたニューサウスがJ.D.の後釜として指名した若手ジャスティン・ジェンキンズ(現グラスタウン)をカバーストーリーに、彼の“Messin' with Sasquatch”とグラスタウンでの“Grass Stain”のタブ譜ほか、カポで有名なトム・マッキーニーのカポ話、アール・スクラッグスは1982年5月20日のジャムから、なんと!“Amazing Grace”、トム・アダムズはレスター・フラット名曲“Love Gone Cold”のローポジとハイポジ、初心者は“Wild Bill Jones”ほか、充実のクロウハンマーのタブ譜を含むバンジョー情報満載の32頁。 

  BNL-14/07 2014年7月号 \648-

 バンジョー界の鬼才、クロウハンマーとスリーフィンガー奏法でパンクから前衛ジャズまでをこなすダニー・バーンズ(53)をカバーストーリーに、そのタブ譜は“Falling Hard”、そのほかトム・アダムズ“Nine Pound Hammer”、トニー・トリシュカ“Purple Trees of Colorado”、ビル・エマーソン“The State Line”、アール・スクラッグス“Landslide”ほか、クロウハンマーのタブ譜を含むバンジョー情報満載の32頁。

  BNL-14/06 2014年6月号 \648-

 マーティーカ・レイク16歳、弟ウィリアム12歳とともにフラット&スクラッグスの完コピを目指す女子高生がカバー。ハッキリ言って、その完璧なエコーのかけ方とともに、メチャ上手い(Martteka Lake で検索)。弟はもちろん、サムとフィンガーピック、声変わり前なのにレスターしているゾ!? ほかに「アフリカからアパラチアへ」というプロジェクトのジェイミ・ストーン特集とタブ“Soundiata”、ナッシュビルのブログレ奏者チャールズ・バトラーのインタビューとタブ“Joy”、ほかタブ譜は、トム・アダムズ“East Virginia Blues”のハイポジション、マーティ・カトラー“Gold Rush”、アール・スクラッグス“Buck Creek Gal”ほか、クロウハンマーのタブ譜を含むバンジョー情報満載の32頁。

  BNL-14/05 2014年5月号 \648-

 イェン・クルーガーのカバーストーリーとタブ譜は“Night Sky”と“The Three Laughing Monks”の2曲ほか、トム・アダムズはヘンリー・マンシーニの“Moon River”、アール・スクラッグスはブラザーオズワルドとのジャムにおける“Crazy Blues”(“Dear OLd Dixie”と同じコード進行をどう始末するか!?)、バックアップはノーム・ピケルニー“Lonesome Moon Light Waltz”、初心者は“Beautiful Brown Eys”ほか、クロウハンマーのタブ譜を含むバンジョー情報満載の40頁。

  BNL-14/04 2014年4月号 \648-

 ブルーグラス史家、ニール・ローゼンバーグ博士のカバーストーリー。タブ譜は、トム・アダムズのアレンジするTVドラマシリーズ『フレンズ』のテーマ曲“I'll Be There for You”、フレッド・ゲイガーはダロル・アンガー『Fiddlistics』から“Dysentery Stomp”、ジャネット・デイビスによるビル・モンローの“Lonesome Moonlight Waltz”のリードとバックアップ、イアン・ペリーのフィンガーボード探検には“Alabama Jubilee”などのほか、クロウハンマーのタブ譜を含むバンジョー情報満載の32頁。

 ■ブルーグラス・アンリミテッド誌
  米国最大のブルーグラス月刊専門誌。お探しの記事などバックナンバーもお問い合わせください。

  BU-14/09 最新2014年9月号 \1,080-

 カバーストーリーはブルーグラス第一世代の中でも、もっともオリジナルブルーグラスバンドに近いマック・ワイズマン、今年5月に89歳を迎えた今も、1950年代と同じキーで歌っているとの事、素晴らしい! そのほか、セルダムシーンのダドリー・コンネル、昨年10月10日に永眠したジム・シューメイト追悼、楽器やCDなどの通販会社、エルダリーインストゥルメンツなどの特集ほか、米国ブルーグラス情報満載の64頁。

  BU-14/08 2014年8月号 \1,080-

 ローリー・ルイスをカバーストーリーに、ジェイムズ・アラン・シェルトン追悼、ミッチ・ジェインの思い出、レイモンド・マクレイン、グレイフォックスフェスの主催者メアリー・ダブほか、米国ブルーグラス情報満載の64頁。

  BU-14/07 2014年7月号 \1,080-

 バルサム・レンジのカバーストーリーほか、アダム・ステッフィ、ジャック・タトルのハワイとブルーグラス、ジム&バレリー・ゲブハートほかの特集記事と各種コラムのほか、米国ブルーグラス情報満載の72頁。

  BU-14/06 2014年6月号 \1,080-

 ロンダ・ビンセントのカバーストーリーほか、ジョージ・シャフラー追悼、ドン・リグスビー、アリス・ジェラードらの特集記事と各種コラムのほか、米国ブルーグラス情報満載の76頁。

  BU-14/05 2014年5月号 \1,080-

 デビッド・グリスマンのカバーストーリーほか、ブライアン・サットン、ジョン・マキュエン、アイリーン・ケリーの特集記事と各種コラムのほか、米国ブルーグラス情報満載の76頁。

  BU-14/04 2014年4月号 \1,080-

 デル・マッカーリーのカバーストーリーほか、ロスト&ファウンドの故デンプシー・ヤング、ミシェル・ニクソン&ドライブ、マーク・シャッツ、昨秋IBMA特別功労賞を受けたマクレイン・ファミリー・バンドなどの特集記事と各種コラムのほか、米国ブルーグラス情報満載の68頁。

 ■オールドタイム・ヘラルド誌
  内容の濃いアメリカンルーツ/オールドタイム音楽専門誌。アメリカ伝統音楽研究に必読の良書!!バックナンバーが揃っています。お問い合わせください。

  OTH-1309 最新第13巻9号 \1,296-

 ウエストバージニア州エルキンズのオーガスタヘリテージのコーディネーター、「伝統は過去から生ずるものだが、それは現在に起こっているものなのだ」というゲアリー・ミルネスのインタビューは、ウエストバージニアの音楽伝統とアパラチアにおけるドイツの影響についての2冊の著作が知られているという彼のこれまでのさまざまなリサーチをまとめたメイン特集。そのほか、オスカーシュミット社との訴訟で「オートハープ」を一般名称と勝ち取ったジョージ・オーゼイ(Orthey、オージーかな!?)と彼のオートハープ、ウォルト・コーケンのハイウッズ・ストリングバンド物語連載「Tales from the Woods Vol.8」、女性ギタリスト写真集など、アメリカンルーツ音楽情報満載の54頁。 

  OTH-1308 第13巻8号 \1,296-

 ブルーグラス女王と呼ばれる「ロンダ・ビンセント:ミズーリのオールドタイムとブルーグラスのクロスロード」をメイン特集に、若いストリングバンド(ベースの代わりにチューバ)のドランケン・キャットフィッシュ・ランブラーズや今年のフェスやキャンプ一覧ガイドなど、アメリカンルーツ音楽情報満載の52頁。

  OTH-1307 第13巻7号 \1,296-

 19世紀初頭以来のモンタナのフィドル伝統特集のほか、ノースカロライナのフィドラー、ハワード・ジョインズ(1908-1981)、ウォルト・コーケンのハイウッズ・ストリングバンド物語連載「Tales from the Woods Vol.6」はニューヨーク州の学生街イサカにて、ポール・ウェルズの屋根裏写真コレクションは「ハウのバイオリン教室」など、アメリカンルーツ音楽情報満載の52頁。

  OTH-1306 第13巻6号 \1,296-

 1927年のビクターレコード主宰のブリストル・セッションの翌1928年、ブリストルからわずか25マイルのジョンソンシティでコロムビアが行ったセッションの特集ほか、1970年代にホットマッドファミリーで活躍したバンジョー奏者リック・グッド、ウォルト・コーケンのハイウッズ・ストリングバンド物語連載「Tales from the Woods Vol.6」はトミー・ジャレル訪問、ポール・ウェルズの屋根裏写真コレクション古いフィドラーの写真から見るフィドルの持ち方考察など、アメリカンルーツ音楽情報満載の52頁。

  OTH-1305 第13巻5号 \1,296-

 インディアナ州セイラム出身で1930年に8曲、フィドルとバンジョー、ハーモニカ、ジョーズハープ、ジャグなどの楽器を使って録音を残したニコルソンズ・プレイヤーズ。これまで謎だった彼らのことを調べたトニー・ラッセルの力作ほか、ウォルト・コーケンのハイウッズ・ストリングバンド物語連載「Tales from the Woods Vol.5」はノースカロライナ州チャペルヒルでのファジーマウンテントの出会い、ポール・ウェルズの屋根裏写真コレクションは「フィドルとフルート」バンド集、など、アメリカンルーツ音楽情報満載の52頁。

 月刊『ムーンシャイナー』
  1983年11月の創刊以来、毎月発行を続ける日本唯一のブルーグラス月刊専門誌、もうすぐ32年目です。
■定期購読:1年¥6,300-半年¥3,450-
 お申込はお葉書やお電話、ファックスやメールでご希望の購読開始月をお知らせ下さい。バックナンバーも含めて、いつからでもご自由です。
■バックナンバー:各¥540-。
 下記以外にも、アーティストや知りたい事をお知らせ下さい。掲載号を探してお送りします。

  MS-3111 最新2014年9月号(通巻371号)\540-

 ジェリー・ダグラス来日記念特集第二弾「ブルーグラスドブロの誕生〜ジョッシュ、マイク、そしてジェリーへ」、ジェリー・ダグラスのフラット&スクラッグス完全コピーバンド「アールズ・オブ・レスター」、福島いわき「鬼ヶ城フェス」へ行こう、久永雅史「あっという間に60年、後編」、ブルーサイド オブ ロンサム「フジロック登場」、水戸レストラン「ホワイト」さよなら、ウィンディシティーからブルーグラス便り@、大谷大学「森本晃行」、丹沢ブルーグラス「ケンタッキー制覇旅行H」最終回ほか、日米ブルーグラス情報満載の40頁!! 

  MS-3110 2014年8月号(通巻370号)\540-

 10月に来日が決定したジェリー・ダグラス歓迎特集第一弾「ハワイアンギター誕生125年からドブロについて」、久永雅史「あっという間に60年、前編」、小野田浩士りバンジョー巡礼の旅U「アール・スクラッグス・センター訪問」、ジョージ・シャフラー追悼「クロスピッキンギター編」、オー!シスタージャンボリー2014リポート、40年目を迎える「札幌ブルーグラスフェス」、バックウッズマウンテニアーズ50周年記念ライブ、学生プロファイル#18 酪農学園大学「矢島佑記」ほか、日米ブルーグラス情報満載の40頁!!

  MS-3109 2014年7月号(通巻369号)\540-

 ジム・ミルズのプリウォーギブソン・バンジョー訪問記「小野田浩士りバンジョー巡礼の旅T」ほか、ノーム・ピケルニーの「IBMA演説」第3回は現在米国ブルーグラス事情の最終回、続・レスター・フラット生誕100年特集、追悼ジョージ・シャフラー「ウォーキングベース編」、2014年度新入生歓迎特集号C「ブルーグラスとロックの深淵」、美星ブルーグラス ミーティングの25年、フォギーマウンテン・フィドル列伝「アート・ウーテン」、山本容子「N.Y.から、ご麺ください」、神戸大学「矢野晃輔」などの特集ほか、日米ブルーグラス情報満載の40頁!!

  MS-3108 2014年6月号(通巻368号)\540-

 レスター・フラット生誕100年特集ほか、ノーム・ピケルニーの「IBMA演説」第2回目は驚きの現在米国ブルーグラス事情、来日するETSUブルーグラスプライドバンド紹介、追悼・宮崎勝之、2014年度新入生歓迎特集号B「カントリーミュージック入門」、ネッシー・エクスペディション米国ツアー最終回「ビル・モンローの故郷でフェス」、東北大学「野崎 廉」などの特集ほか、日米ブルーグラス情報満載の40頁!!

  MS-3107 2014年5月号(通巻367号)\540-

 ノーム・ピケルニーのブルーグラスコミュニティーへの愛と21世紀のブルーグラスについて語る「IBMA演説」前編をカバーストーリーに、ハンバートハンバート「佐藤良成インタビュー」、レオナ2ndCD「Love and Peace」、アーニャ・ヒンクル日本ブルーグラス紀行「関西編」、2014年度新入生歓迎特集号A「フォークミュージック入門」、フォギーマウンテンフィドル列伝C“We'll Meet Again Sweetheart”、草の根ブルーグラス広島しまなみ「追悼・続木敬修」、北海道大学「川口浩平」などの特集ほか、日米ブルーグラス情報満載の40頁!!

  MS-3106 2014年4月号(通巻366号)\540-

 北大トリオのアメリカ冬フェス体験記「ウィンターグラス」のほか、2014年度新入生歓迎特集号「ブルーグラス入門」、J.P.マティス「日本ブルーグラスと人生最良の一週間」、大野真「大学4年どっぷりブルーグラス」、名古屋大学「小杉大智」など若者特集ほか、新岡雅巳「音の暴力復活!」、西宮フォートワースジャンボリーへのお誘い、乙女バンジョー「続アビゲイル・ウォッシュバーン」、丹沢サークル・ケンタッキー制覇ツアーリポートCなど、日米ブルーグラス情報満載の40頁!!

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