HOME PAGE | ご注文|NEWSLETTER INDEX
 



   B.O.M.Newsletter #397web
 2013年11月18日


 PDFファイルは印刷版のフーオーマットでごらんいただけます。
またプリントアウトしてお読みいただけます。



PDFファイル

INDEX

今月の特選作品
今月の注目作品
ブルーグラス新入荷
ブルーグラス発掘&編集モノ新入荷
2013年IBMAアワード話題作
B.O.M.特選コーナー
お勧め作品
インスト新入荷
各楽器別お勧め作品
オールドタイム&フォーク新入荷
フォークお勧め作品
カントリー新入荷
カントリー発掘、編集モノ新入荷
カントリーお勧め作品
映像新入荷
映像ものお勧め作品
楽器、その他……
輸入雑誌
月刊『ムーンシャイナー』
B.O.M.ご利用方法

  なんか、最近、米ブルーグラス界が凄いことになっています。時代を画するような作品が次々と生まれているんです。……自分がついて行けるとか、行けないとか、そんな問題ではなくて、これからあと、何年か分かりませんが、自分の居場所を含めて、ホクホク出来る精神の浮揚態勢を整えるのに、とても重要な時期に来ていると思うんですよね。
 サムやトニー、リッキーやティムらが60歳前後、そして、クリスやノームらが30歳前後、彼らが第一世代のモンロー、フラット&スクラッグス、そしてデルやピーターらのブルーグラスを大きく膨らませ、今、そんな天才たちのそとから聴きやすくてポップで楽しい作品が次々と生まれているんです。
 浦島太郎も楽しそうでいいですが、いつまでも、自分なりの現役でいたくないですか? そのコツはただ一つ、あたらしい音に「ホクホク」することだと、わたしは思っています。ところで……、

◆月刊ブルーグラスジャーナル「ムーンシャイナー」、最新11月号(\525-)から第31巻、31年目を迎えます。全国のブルーグラスファンの皆さん、ありがとうございます。ここまで続けられたのは、読者のみなさんのお陰、そして無償で協力してくるライターやフォトグラファーの皆さんあってのことです。心から感謝します。こからも、もうしばらく頑張ろうと思うので、よろしくお願いします。
 最新11月号(\525-)は、IBMA名誉の殿堂入りのセレモニーで「奇跡」を起こしたトニー・ライスのスピーチほか、第24回IBMAアワードショウ・リポート、マイク・コンプトン「ビル・モンローの魂」12月来日、ブルーグラス☆ポリスのデビューCD『BG★PC』、馬渡浩の札幌ブルーグラス物語り@、やぎたこ『I'll be home someday』、きたむらいづみ「彦根にアメリカーナ」、ハゥトゥプレイブルーグラス!その伍ほか、、日米ブルーグラス情報満載の40頁!!
 月刊ムーンシャイナー定期購読は1年間(12冊)\6,000- 半年間(6冊)\3,300-。単冊\525-(送料\76-)。定期購読は購読開始希望月をお知らせくだされば早速お送りします!! また情報提供、そしてご自由なテーマでのご寄稿など……、なにとぞムーンシャイナーにご協力を、よろしくお願いします!

■全国イベント・カレンダー
 以下、ムーンシャイナー誌に寄せられたイベントです(個別バンドのライブ=来日&国内ツアー/企画物以外=は誌面にて)。日本のブルーグラスコミュニティを元気にする標語は、「Buy Studio Releases! ...and Go to Live Shows!!」。……日本ブルーグラス・コミュニティを元気に、楽しく...!! 所得税を払わなくてよい米国籍通販より、所得税を払いたい!日本企業をよろしく、ね!!
◆ブルーグラス・ポリス北海道取り締まりツアー他
11月17日(日) 札幌 月寒サムズバイク(011-851-6886)
11月18日(月) 札幌 LOG(011-737-5388)
11月25日(月) 銀座ロッキートップ(03-3571-1955)
12月9日(月) 曙橋バックインタウン(03-3353-4655)
村田食堂と一緒に今宵限りのスペシャルライブ
12月30日(月) 銀座ロッキートップ(03-3571-1955)
今年も一年間応援ありがとう大忘年ライブ!
(問)http://bgpc.tyonmage.com/
◆やぎたこ
 ルーラルアメリカンな男女オールドタイムデュオ
11月17日(日) 大阪池田市 アビリーン072-762-5353
11月23日(土) 京都嵐山 音や075-862-1225
13:00〜 ¥2,000 with シノ&ビーンズ
11月24日(日) 大阪桃谷 マルコハウス06-6718-1612
12月7日(土) 千歳 カトマンズクラブ0123-42-3511
12月8日(日) 札幌 Jack in the box 011-736-7736
12月14日(土) 美濃加茂 ワンダーランド0574-25-2281
12月15日(日) 名古屋 なんや052-762-9289
12月21日(土) 松本 マイシャトー0263-86-0959
12月25日(水) 湘南台 中華三番0466-45-3777
(問)http://homepage2.nifty.com/m-yanagi/yagitako/top.htm
◆11月23日(土)大阪「いい夫婦の日ライブ」東淀川、オッピドム06-6151-8106。田頭、磯山、中村ご夫妻ほか、出演者(夫婦)募集中
◆11月30日(土)東京「第5回はっぽんミニフェス、プレッツェルxプロッツェル(東北大学)、ナッシングビーツ、ハニークッキーズ」国立・はっぽん(042-572-8888)。17時半開場18時半開演、\3,000-(1drink+1plate)
◆11月30日(土)神奈川「第36回ビッグ・マウンテン・オープリー」伊勢原市民文化会館小ホール。11時45分、無料。http://www2h.biglobe.ne.jp/~foj/BMO.htm
◆11月30日(土)岡山「倉敷ブルーグラス忘年会2013」イオンモール倉敷東「五六八(ごろはち)」。18時、\5000-〜6000-。飲み放題、食べ放題、楽器持参で弾き放題、歌い放題。料理準備の関係で要予約。(問)池田基彦0866-93-9669、lindalou_bluegrass@mac.com
◆チチ松村「バンジョー好きが集まる会」
      〜同時開催:乙女バンジョー祭り〜
 ムーンシャイナー誌コラム「祝バンジョー祭り」の連載100回記念イベント。日本一のバンジョーファン、ゴンチチのチチ松村を囲んで語り、聴き、弾き尽くす……、音楽ファンに楽しいバラエティ。
12月7日(土)大阪・府立江之子島文化芸術創造センター(06-6441-8050)、15時〜ウォームアップジャム、17時〜本番
12月8日(日)東京・ロッキートップ(03-3571-1955)、13時〜ウォームアップジャム、14時〜本番
 参加費は大阪/東京とも、一般\1500学生\500高校生以下無料(その他チャージ不要)
総合(問)0797-85-8384、fiddleandbanjo@nifty.com
◆12月7日(土)兵庫「第54回三田ブルーグラス・ナイト」三田、キー・ラーゴ079-562-6080。19時半、無料
◆マイク・コンプトン来日
 モンロースタイルのマンドリンとその魂を受け継ぐマイク・コンプトン来日ツアー
12月8日(日)熊本・TSUTAYA Music Cafe モリコーネ(096-354-1155)「with稲葉和裕&本山和彦bs」開場17時開演18時、\3500-(問)ホワイトオーク0798-72-0984
12月10日(火)徳島・寅家(088-677-3233)「with秋元慎、サーティグラスほか」。開場18時開演18時半、前\3000当\3500-(問)島田090-1175-0019、生杉090-4975-1426
12月11日(水)東京・バックインタウン(03-3353-4655)「with稲葉和裕&近藤友宏bs」。19時半〜、\4500-(問)ホワイトオーク0798-72-0984
12月12日(木)名古屋・リトルビリッジ(052-732-7210)「with 秋元慎」開場18時半開演19時半、一般\4000-学生\3500-(問)中村090-5638-8216
12月13日(金)大阪・アナザードリーム「with 高木バスコ&秋元慎」開場19時開演19時半、前\4,000当\4,500(d別)(問)秋元慎0797-87-0561(B.O.M.内)
12月15日(日)神戸・神戸酒心館ホール(078-841-1121)「カントリー・クリスマス・コンサート2013」with稲葉和裕&ブルーグラス・バディーズ。開場14時半開演15時、前\4000当\4500-(問)ホワイトオーク0798-72-0984
◆12月21日(土)東京「石川修次/原さとし/青木研、明治大学リバティアカデミー、レクチャー&コンサート『世界の民族音楽を聴く……バンジョーの響き、その誕生から現在まで』」明治大学駿河台校舎、14時、\1000-(問)明治大学リバティアカデミー 03-3296-4423。
今月の特選作品
(B.O.M.スタッフ一押し)
  RCH-2016 V.A.『Christmas the Mountain Way』CD+DVD2枚組\2,888-(本体\2,750-)

Joy to the World/Silent Night/In the Sweet By and By/Away in the Manger/Go Tell It on the Mountain/Amazing Grace/Jingle Bells 他全14曲

 2012年放映のブルーグラス・クリスマス特別番組を音と映像(コンサートとアーティスト・インタビューも含む)に収めた徳用盤。今秋10月に来日、ジム&ジェシーやビル・モンローのバンジョー奏者で、有名インスト曲集などで知られるマイク・スコットをホストに、IBMA最優秀女性ボーカルを5度獲得しているデイル・アン・ブラッドリーや、クイックシルバーからマウンテンハート、グラスタウンなどで知られるスティーブ・ガリー、アーリーブルーグラスの名曲発掘でトラッドグラス道をいくオウディ・ブレイロック、人気カントリーグループのシェナンドーから古巣のブルーグラスに戻ってきたマーティ・レイボンらのボーカリストに、ブルーハイウェイのジェイソン・バールソン(bj,g)ほか、クリント・ハード(m)、ブランドン・ゴッドマン(f)、ビック・グレイヴズ(d)、ブライアン・ターナー(bs)の基本バンド。ケンタッキー州パインビルのベルシアターで収録、デイルアンとスティーブによるタイトル曲につづいて"Joy to the World"から"Silent Night"ほか、次々とクリスマススタンダードがブルーグラスで演じられる音と映像で楽しめる作品。
  JBB-2013 TERRY BAUCOM『Never Though of Looking Back』CD\2,573-(\2,450-)

 何と言っても一曲目からサム・ブッシュ独特のメロディーの創り方が全編に渡って快感!久々のブッシュ節マンド全開(近年の創られ過ぎトーンではない、NGR時代を髣髴する生音が懐かしい!?)。またサムがリードを歌うフラット&スクラッグスの小ヒット名曲“Just Ain't”のご機嫌なこと! ジェリーのドブロからジョッシュ・グレイブスの魂と弾き方ノウハウのイロハが溢れ出ているぞ!この作品、何と言ってもそれ、サムとジェリーの全編参加でしょ!!? 「昔を振り返るなんて、思っても見なかった」というタイトル通り、ジェリー・ダグラスとスティーブ・ブライアント(ebs)というふたりに、アルバムの売りと思われる2曲目“Martha White, Lester and Earl”にウェス・ゴールディングの曲を持ってくるという、リッキー・スキャッグスだけが参加を見送ったブーンクリーク時代回顧作品ともいえそうな楽しいアルバム。ジョン・カウワン、バルサム・レンジのバディ・メルトン、ジョン・ランドール・スチュワート、デビッド・メイフィールド、マーティ・レイボンらゲストによるボーカル作品である。
  今月の注目作品
(主な新入荷のダイジェスト。詳しいアルバム紹介は各項目のコーナーにて)
  ROU-9150 STEVE MARTIN & EDIE BRICKELL『Love Has Come For You』CD\2,573-(本体\2,450-)

 大推薦です。今年秋のIBMA参加での大きな収穫のひとつ……成田発デルタ航空の機内オーディオ、なんと最近は「アメリカーナ」というジャンルがあり、その中の一枚目のおススメCDがこれ。一曲目の“When You Get to Asheville”がはじまると「何っ!!」。見事なクロウハンマーにオトナな女性の素晴らしいボーカル。そののちも全編がバンジョーと凄い女性ボーカル。そう、ハリウッドスターのスティーブ・マーティンとポール・サイモンの奥さん、エディ・ブリッケルのコラボ最新作だった。プロデューサーはジェイムズ・テイラーを発見、数々の名曲を生み出したピーター・アッシャー……、なるほど! 米国ではブルーグラスにカテゴライズされているけど、オールドタイム/フォーク新入荷参照
  COMP-4614 THE BANKESTERS『Love Has Wheels』CD 2,573-(本体2,450-)

 昨年、自費制作盤として紹介した前作『Looking Forward』(COMP-4611 \2,560-)がアリソン・ブラウンの目に留まってコンパスから全米デビューしたバンケスターズ、美人3姉妹に父母、そして長女の婿というファミリーバンド。何と言っても昨年、IBMAに新設されたモメンタムアワードの第1回ボーカル部門受賞者となったエミリーがカバーする“Cups”(When I'm Gone)のウキウキ楽しいこと!!(オリジナルはカーターファミリー!シエラ・ハルも登場するプロモビデオは必見「bankesters, cups」で検索)。「アリソン・クラウスがジェネレーションX(1960〜70年代生まれ)らのためにブルーグラスに光沢を与えたというなら、バンケスターズはミレニアリスト(21世紀世代)たちのためにニューグラスをふたたびヒップなものにしようとしている」とある評はちょっと褒めすぎ!? でも、さわやかでモダンな女性ボーカルファン、必聴。ブルーグラス新入荷参照
  ROU-9168 STEEP CANYON RANGERS『Tell the Ones I Love』CD\2,573-(\2,450-)

 今年、前作『Nobody Knows You』(ROU-0648 \2,573-)がグラミー賞を受賞、また今年のIBMAアワードショウのホストを務め、またスティーブ・マーティンとエディ・ブリッケルとともにIBMAワイドオープンブルーグラスのトリを務めた、現在もっとも知られるブルーグラスバンドとなったスティープ・キャニオン・レインジャーズ最新作。ウッドストックにある故リボン・ヘルムのスタジオでラリー・キャンベルが制作、インテリ系ブルーグラス!?というあたらしい志向を目指す風のオリジナル作品集。今秋発表と同時にビルボード・ブルーグラスチャート第1位となっている。ブルーグラス新入荷参照
  SKFR-5004 RICKY SKAGGS & BRUCE HORNSBY『Live: Cluck Ol' Hen』CD\2,573-(本体2,450-)

 印象的なジャケット! 6年前にコラボしたふたりの強烈ライブ! リッキーはブルーグラスからカントリースーパースターとなり、そしてまたブルーグラスに戻り、現在、ブルーグラスのトップエンターテイナーとして、またビル・モンローのブルーグラスを継承する第一人者として活躍。一方ブルースは、兄たちとロックバンドを組んだのち、1984年に自身のザ・レインジでルーグラスフェスの情景をロマンチックに描いた“Mandolin Rain”などでポップヒットを飛ばして以来、ロック、ジャズ、ブルーグラスを行き来する即興演奏家としてボブ・ディラン、ロビー・ロバートソン、クロスビー、スティルス&ナッシュ、ベラ・フレック、ボニー・レイットなど協演、地位を確立している。トップブルーグラスバンドのライブ、その揺るぎない圧倒的なアンサンブル(ドライブとフレージングが絡み合う様は究極の至福!)の中でトラッドブルーグラスとインプロバイズミュージックが見事に響き合う、ふたたびリッキーがやりたくなったのも無理からぬ刺激的なライブ! ふたりはこの11月もニューヨークでツアーをこなしている。
  ACD-80 DAVID GRISMAN BLUEGRASS EXPERIENCE『Muddy Roads』CD 2,573-(本体2,450-)

 今もバリバリのドーグを演じつつ、常に自身のルーツであるオールドタイムとブルーグラスの真実を伝えつづけるデビッド・グリスマン、本作品は「15歳のわたしの音楽魂に刻印された(中略)曲と歌への臣従の礼です」という、クラレンス・アッシュリーとドック・ワトソンらのフィールドレコーディングに捧げられた彼のソウルミュージック。グリスマンの地元ミュージシャンらとアパラチアン・オールドタイムをきわめてストレートな、「素」のままで聴かせる伝統的なブルーグラスサウンド。
  MRR-9839 PETE GOBLE & ANDY BALL『Back to Jubilee Road』CD\2,573-(本体2,450-)

 1960年代からオズボーン・ブラザーズらに、今ではスタンダードとなっている曲(“Big Spike Hammer”や“I'll Be Alright Tomorrow”ほか)を提供、近年ではティム・オブライエン(“Coleen Malone”やグラミーを獲得した“Fiddler's Green”)、ドイル・ローソンやロンダ・ビンセントらが競って取り上げるブルーグラス・ソングライター、ピート・ゴーブルの2000〜2004年当時に未発表だった曲を子供時代からの友人というアンディ・ボール(故マロ川端とともに来日している)が録音したもの。素晴らしい新曲の宝庫である。ブルーグラス新入荷参照
  BGPC-0001 ブルーグラス☆ポリス『BG★PC』CD\1,575-(本体\1,500-)

 箱根ブルーグラスフェス人気投票で3年連続ナンバーワンを獲得した若手ブルーグラスバンドのデビュー作。近年元気な学生ブルーグラスサークルの中、北大、東北大、神大の精鋭OB/OGが集まって結成されたブルーグラス・ポリス、超ストレートなトラッドグラスからジェイムズ・テイラーからザック・ブラウン、そして上田正樹といった新旧カバーほか全8曲。エネルギー全開のパワーが気持ちいい。ムーンシャイナー11月号特集、ブルーグラス新入荷参照
  PC-1186 LORRAINE JORDAN & CAROLINA ROAD CD\2,573-(本体2,450-) なお数量限定のプロモDVD“Back to My Roots”付きCD+DVDは\2,888-

 トミー・ロング(g)のすばらしいバリトンボイスをメーンボーカルに、2001年にETSU(東テネシー州立大学)バンドで来日したジョッシュ・ゴーフォースのフィドルとプロデュース、ベン・グリーンの趣味の良いバンジョー、そしてバンドリーダーではあるが縁の下の力持ちに徹するマンドリンとテナーのロレーン・ジョーダン。大人の落ち着きあるボーカルとハーモニー、そして具合の良いトーンのサウンドアレンジで素敵なブルーグラスを創っている。なおむ前作でヒットした“Back to My Roots”のプロモDVD付き特価\2,888-が数量限定であります。本作からのブルーグラス/ビル・モンロー賛歌“That's Kentucky”もヒットの兆し!? ブルーグラス新入荷参照
  KMA-0011 LOU REID & CAROLINA 『20th Anniversary Concert: Live at the Down Home』CD\2,573-(本体2,450-)

 62歳という若さで早世したジョン・ダッフィ(1934-1996)のパートを完ぺきにこなすルー・リード。彼自身のバンド、カロライナが20周年を記念して発表したライブアルバム。キーof“B”のブルーグラス賛歌“Grass Lover”ではじまり、アカペラゴスペルからスタンレー、そして長いルーのキャリアで知られるヒット曲など、軽快/快調な標準5人編成のソリッドグラスのライブ。ブルーグラス新入荷参照
  UNI1871102 BELA FLECK『Impostor』CD\2,573-(\2,450-)

 バンジョーに関するあらゆる大望というか、野心というか、……否、ベラ・フレックの場合、自然な欲求だったかもしれない様々なジャンルへの挑戦、というより興味。そして55歳の今、発表した本作はベラ・フレックが書き下ろした交響曲「バンジョーとシンフォニーオーケストラのためのコンチェルト“The Impostor”」と「バンジョーと弦楽四重奏のためのクインテット“Night Flight Over Water”」。共演するのはジャンカルロ・ゲレーロ (Giancarlo Guerrero)指揮のナッシュビル・シンフォニーと、ニューヨークの若手四重奏団ブルックリン・ライダー。全バンジョーファンに聴いていただきたい驚きのバンジョーテクと妙なるバンジョートーンが究極の音楽表現、古典芸術音楽の楽譜に残された。インスト新入荷参照
  RCSI-1094 HANK SINGER『Play Fiddle Play』CD\2,543-(本体\2,450-)

 ナッシュビルの一流スタジオ・ミュージシャン。テキサスのホンキートンク王道、ウエスタンスウィングバンドをバックにテキサス・スタイルをベースにしたフィドルを聴かせるハンク・シンガーの最新フィドル集。インスト新入荷参照
  SH-4093 SARAH JAROSZ『Build Me Up from Bones』CD\2,573-(本体2,450-)

 22歳になった天才少女サラ・ジャローズ最新作。ニューヨークタイムズ紙は、「アコースティック音楽界のもっとも有望な若い才能と広く認められている、シンガーソングライターでマンドリンとクロウハンマーバンジョー名手は、商業主義と批評家の厳しい指摘の双方の微妙なバランスを保つテイストと平衡感覚を持ったまれな天才である」と、高く評価する。1991年生まれで10歳のときに初めての楽器マンドリンを手にしたというサラ、明らかにニッケルクリーク世代のあたらしいブルーグラスの才能を、アリソン・クラウスのエンジニア/プロデュースで知られるゲイリー・パチョーザとともに花開かせる。オールドタイム/フォーク新入荷参照
  FHR-1067 SOUTH CAROLINA BROADCASTERS『Short Time to Stay Here』CD\2,573-(本体\2,450-)

 一曲目、極上のマーティンギターがリズムを刻む中、女性二人と男声の迫力ハーモニーでカーター・ファミリーの“When I'm Gone”でノックアウト! ラフなストリングバンド音楽と小粋な南部ヒルビリー音楽をミックスしたようなユニークなサウンドが秀逸なサウスカロライナ・ブロードキャスターズ。よく知られている歌にも、素晴らしいメッセージを持った詩があるという主張を、カーターファミリーやハンク・ウィリアムズほか、実にプレインなソロボーカルや思いっきりの声量コーラスで発揮する「歌」をメインに、荒々しいストリングバンドサウンドで元気の出るアルバム。オールドタイム/フォーク新入荷参照
  WP-128 HARVEY REID『Autoharp Waltz』CD\2,573-(本体2,450-)

 フィンガーピッキン・ギタリストとして知られるハービー・リード、これまで様々なアルバム、28枚を発表してきた彼の2枚目となるソロ・オートハープ集。12曲のインストと4曲の歌物、トラッドからカーターファミリー、サイモン&ガーファンクルからオリジナルまで、素晴らしいテクニックを駆使してオートハープのさまざまな表情を弾き出すすばらしい作品だ。インスト新入荷参照
  BACM-417 TENNESSEE RIVER BOYS『Paul & Roy / Curtis McPeake & Benny Williams』CD\2,573-(本体2,450-)

 ともにテネシー・リバー・ボーイズを名乗るふたつの異なるバンドをカップリングした貴重な音源集。特筆すべきは1963年にLP『Good Ole Mountain Music』として発表されたカーティス・マクピークとベニー・ウィリアムズのカンバーランドレーベルに録音された10曲。ブルーグラス発掘新入荷参照
  SBD-0019 KIMMIE RHODES『Covers』CD\2,543-(本体\2,450-)

 ワイノナやウィリー・ネルソン、マーク・ノップラーやピーター・フランプトンをはじめ、多くのアーティストに曲を提供して生きたソングライターとして知られるキミー・ローズ、シンガーとしても15枚のアルバムを発表している。曲を提供するひとり、エミルー・ハリスは、「キミーは、深い魂をたたえた、可愛い子供の声を持っています。彼女は、今こそ必要とされるわれわれが自然に持つ天使の心に触れるのです。まだそれを経験されたことのない方は、自分自身の心に従って、あなたのリスニングライフに取り込んでみて下さい」と手放しで推薦する。そんな彼女の初の有名アーティストたちの楽しいカバー集。カントリー新入荷
  KYH-1949 KENTUCKY HILLTOPPERS『Live WKIC Recordings from 1949』CD\2,573-(本体2,450-)

 イースタンケンタッキーの1949年、炭鉱地帯ハザードのラジオ局WKICから放送されたケンタッキー・ヒルトッパーズのソフトでオシャレなウエスタンスウィング系カントリーが65年前のノスタルジックな気分を煽ってくれるクリアで楽しいライブ。カントリー発掘新入荷参照
  JIMC-03 V.A.『The Librarian and the Banjo』DVD\2,888-(本体\2,750-、本編56分+ボーナス40分)

 ディーナ・エスプタインというシカゴ出身の女性図書館司書がバンジョーのルーツを徹底検証、人種差別にさらされてきたバンジョーの本来の姿を明らかにした過程とその成果をベラ・フレック、エリック・ワイズバーグ、トニー・トリシュカやカロライナ・チョコレート・ドロップスらのインタビューもまじえながら、おもに学問的な見地から紹介する感動的なドキュメンタリー作品。残念ながら英語版であり、演奏場面も多くはないが、バンジョーを愛するすべての人に観て欲しい感動の秀作である。映像新入荷参照
 そのほか新入荷……、詳細は次号以降にて
  FLR-479904 TIM O'BRIEN & DARRELL SCOTT『Memories and Moments』CD 2,573-(本体2,450-)

 13年前に初めてコラボ作品『Real Time』を発表したふたり、今春紹介したカントリーやフォーク名曲のカバー中心のライブ『We're Usually a Lot Better Than This』(FLR-478923 CD\2,573-)につづく、3枚目となるコラボアルバム。ガース・ブルックスやディキシーチックスらにヒット曲を提供してきたブルーグラス出身のスーパーピッカーにしてファーストクラスのソングライターであるふたり、最新作ではハンク・ウィリアムズ“Alone and Forsaken”とジョージ・ジョーンズ“Just One More”、そしてジョン・プライン“Paradise”(プライン自身も参加)のカバー以外はふたりのオリジナル。詳細は次号にて。メチャホットな前作ライブもお忘れなく!!
  REB-1847 CHRIS JONES & THE NIGHT DRIVERS『Lonely Comes Easy』CD\2,573-(本体2,450-)

 ロン・ブロックや故ブッチ・バルダサリらとのウエアリーハーツ、有田純弘らとのボストンシティリミッツなどで活躍したベテラン、クリス・ジョーンズの最新作。詳細は次号。
  ROU-9134 JAMES KING『Three Chords and the Truth』CD\2,573-(本体2,450-)

 カーター・スタンレーの系統を引き継ぐボーカリストの中で、もっとも高い評価を持つジェイムズ・キングの最新作。そのタイトル、「スリーコードと真実」、カントリーのアイコン的シンガーソングライター、ハーラン・ハワードの名曲がアルバムの質を語っている。ジョッシュ・ウィリアムズ(g)、ロン・スチュワート(bj)、ジミー・マッティングリー(f)、ジェシー・ブロック(m)、ジェイソン・ムーア(bs)という鉄壁のバックアップに、ダドリー・コンネルとドン・リグスビーというハーモニーパートナー! まだ聴いてないげと、ひょっとしたらジェイムズの最高傑作かも……という予感? 詳細は次号。
  ADAIR-2013 TINA ADAIR BAND『'Born Bad』CD\2,573-(本体2,450-)

 アリソン・クラウスが日の出の勢いでスターダムを駆け上っているとき、シュガーヒル・レコードが発見、ジェリー・ダグラスのプロデュースでデビューした抜群の女性ボーカリスト、ティナ・アデアー。13年の沈黙を破ってのカムバック作品。アリソンの向こうを張る勢いでデビューしただけの素晴らしい美声はまったく衰えず、より深みを増している。夫のティム・ディッシュマン(g,bs)、そしてディリー・マンドリンとしても知られるルシアー、シム・デイリー(bj)に、ドイル・ローソンのフィドラーだったブランドン・ゴッドマン(f)とランディ・コーアズ(d)が助っ人で、素晴らしいコンテンポラリーな女性ボーカルを聴かせる。詳細は次号にて。
 ブルーグラス新入荷
  ROU-9168 STEEP CANYON RANGERS『Tell the Ones I Love』CD\2,573-(\2,450-)

Tell The Ones I Love/Stand and Deliver/Bluer Words Were Never Spoken/Come Dance/Camellia/Graveyard Fields/Boomtown/Mendocino County Blue/Hunger/Lay Myself Down/Take The Wheel/Las Vegas. 12曲

 ノースカロライナ大学の学生バンドとしてスタート、2006年にIBMA最優秀新進バンドを受賞、2009年にバンジョー奏者として音楽界にカムバックした映画俳優スティーブ・マーティンと出会い、翌年からツアーをともにするようになり、2011年には共同でポール・マッカートニーやディキシー・チックスラがゲストの秀作アルバム『Rare Bird Alert』(ROU-0660 \2,573-)を発表、その年にIBMA最優秀エンターテイナーを受賞、そして翌12年、バンド単独の前作『Nobody Knows You』(ROU-0648 \2,573-)がグラミー賞を受賞……という夢のような出世街道を突っ走ったスティープ・キャニオン・レインジャーズの最新作。タイムズ紙世界大学ランキング調査で50位以内(日本からは唯一東大のみランクイン)というノースカロライナ大学チャペルヒル校で初めてブルーグラスを弾きはじめたというグレアム・シャープ(bj)、ウッディ・プラット(g)、チャールズ・ハンフリー(bs)、マイク・グッジノ(m)、リジー・ハミルトン(f)が1998年に結成、2004年にリジーが抜け、クラシック畑出身のニッキー・サンダーズが加わる(今年夏からカホーン奏者マイケル・アッシュワースが参加)。バンド結成から15年、初心者学生バンドからレベルを経て、ラウンダー・レコードでブレイク、そのまんま、バンドの充実度と合致している。トラッドなブルーグラス様式を踏襲しつつも、グレアムのソングライティングに新鮮なテーマやインテリジェンスを感じるのは、さすがUNCチャペルヒル。さらに最新作ではウッドストック・マウンテン・レビューにも参加、ボブ・ディランのネバーエンディングツアーで広く知られ、近年はリボン・ヘルム・バンドのリーダーとして故リボン、近年のグラミー受賞作2枚を制作したニューヨークのカントリー/ブルーグラス系マルチスタジオミュージシャン、ラリー・キャンベルが全面的に制作、ザ・バンドを思わせるような“Camellia”など、意欲的なサウンド作りにも挑戦、コアなブルーグラスファン以上のマーケットを視野に入れたあたらしいステップに挑戦している。これまでの南部系やニューグラス系のバンドとは違った、都会のインテリ層に受け入れられる、あたらしいアプローチが新鮮である。
 ちなみに、わたしがもっとも評価するのは、バンドがノースカロライナ大学の学生バンドとして、メンバーの誰もが一からブルーグラスをはじめたということ。同じ大学の後輩で今年5月に卒業、プロを目指すと宣言したジェイコブ・シャープのミプソ、今年の夏に仙台から大分までをツアーした彼らの最新作が、なんと!ビルボード・ブルーグラス・チャート初登場第8位という、アメリカのブルーグラス界が劇的に変化しつつある今、ムーンシャイナーを読んできっちりフォローしよう......ネ!?
  COMP-4614 THE BANKESTERS『Love Has Wheels』CD 2,573-(本体2,450-)

Love Has Wheels/Cups (When I'm Gone)/Love Don't Give Up on Me Now/Time and Love/Found/Reluctant Daughter/Guardian Angel/Storms/I Gotta Have You/One Room/She's a Stranger/Rise Up.

 とにかくさわやかな三姉妹のハーモニー、昨年の第1回IBMAモメンタム(はずみ/勢い)アワード最優秀女性ボーカルを獲得したエミリー・バンケスター(f,clawhammer bj)を軸に、3姉妹とも歌えてハモれるところに父母、そして長女の婿カイル・トリプレット。とにかく、エミリーがカバーする世界ヒット曲“Cups (When I'm Gone)”(オリジナルはカーターファミリー)の気持ちいいこと……ニューグラスリバイバルでお馴染のケニー・マローンのパーカッションにシエラ・ハルのマンドリン、そして楽しいプロモビデオ(bankesters cups で検索)。サム・ブッシュ・バンドのスティーブ・モウジンがプロデュースし、エミリーの受賞につながった2012年秀作『Looking Forward』(COMP-4611 \2,560-)につづいて発表されたザ・バンケスターズの最新作は、アリソン・ブラウンがプロデュース、前述のケニー、シエラのほか、ジョッシュ・ウィリアムズとジム・ハースト(g)、ロブ・アイクス(d)らが脇を固めて、メリッサ・トリプレット(bs)のちょっと大人ボーカルに自身の赤ちゃんをテーマにした曲などのオリジナル2曲を収めている。末娘のアリシャはまだちょっと幼さを残した舌足らずの魅力、今はバンドを去った長女から受け継いだマンドリンを頑張って勉強中だという。もちろん、発展途上の3姉妹、でもとても楽しみなブルーグラス界……応援してあげません?。
 (閑話休題)この10月、上海でブルーグラスをしに行っていたのだが、ホテルの隣のファミリーマートで青島ビールを買おうとしているとどこで聴いたフレーズが耳に飛び込んできた。「...You're gonna miss me by my walk/ You're gonna miss me by my talk/ Oh, I know you will miss me when I'm gone」あれっ! すぐにこの部分は分かった、カーターファミリーの“Will You Miss Me When I'm Gone”だ! なんで!?上海のコンビニで、カーターファミリー...!? しかも超ポップな女性ボーカル。嬉しくなって、それ以来、耳について離れない。調べてみると、日本未公開の米ヒット映画『Perfect Pitch』で(アカペラが主題の青春映画で主役がオーディションに向かう時に)女優アナ・ケンドリックが歌ってヒットしたもの。……カーターファミリーのメロディというか、アパラチアンケルトは、いつの時代にも、けっこう世界に通用するメロなんだよね、きっと。だから、ぼくら、みんなここにいるんだよね……!? (ムーンシャイナーでは紹介しましたが、4年の上海通いの成果として来年、中国初のブルーグラスバンジョー教則本が出版されます。次世代ブルーグラッサーの日中交流を願って)
  ACD-80 DAVID GRISMAN BLUEGRASS EXPERIENCE『Muddy Roads』CD 2,573-(本体2,450-)

Muddy Roads (old-time)/The Train That Carried My Gal/The Lone Pilgrim/Walkin' Boss/Handsome Molly/Willie Moore/The Cuckoo Bird/I'll Rise When The Rooster Crows/Omie Wise/The Roving Gambler/Crawdad/Trouble In Mind/Blue Ridge Mountain Blues/Shady Grove/Your Long Journey/Muddy Roads. 16曲

 「15歳のとき、近所に住む友人であり、メンターであったラルフ・リンズラーが東テネシーのショウンズであたらしく録音してきた伝説的なオールドタイム・ミュージシャン、クラレンス“トム”アッシュリーと近在の友人たち――クリント・ハワード、フレッド・プライス、ゲイザー・カールトン、そしてドック・ワトソン――のテープを聴かせてくれた。ラルフの台所で聴いたその日の経験は、今日までわたしの音楽魂に忘れることのできない印を刻み込みました。この作品は、ドックとクラレンスとラルフ(全員亡った)へのわたしの個人的な心に刻まれた記憶であり、ずいぶん昔に彼らが演奏した時代を越えた曲と歌への臣従の礼です」とデビッド・グリスマンが書いている通り1960年9月、ラルフ・リンズラー(1934-1994)がフィールドレコーディングしたクラレンス“トム”アッシュリー(1895-1967)、のちに『 Old Time Music At Clarence Ashley's 』などのLPで発表された音楽は、現在は2枚組CD『Original Folkways Recordings of Doc Watson and Clarence Ashley, 1960-1962』(SF-40029 CD2枚組\3,623-)として未発表20曲を含めた48曲が再発され、ドック・ワトソンという逸材の発見とともにフォークブームの真っただ中に現存する本物の「フォーク音楽」として都会の若者や、何と日本の学生たちにまで大きな衝撃を与えている。グリスマン世代、つまりピーター・ローワンやジェリー・ガルシアら、日本でいう団塊の世代にとってこれらの音楽は、ニューロスト・シティ・ランブラーズの録音とともにバイブルであった。グリスマンが「臣従の礼(homage)」とまでいう、そんな世代への愛しみ深い音楽を奏でるのは、キース・リトル(bj)、ジム・ニューナリー(g)、チャド・マニング(f)という気心の知れたジャム仲間に息子のサム・グリスマン(bs)。とても今風の耳には新鮮な/またはあまりに「素」な、驚くばかりの1960年代サウンド……ホンマに好きな音楽を正味演じる、68歳のグリスマン、心のふるさとサウンドである。
  MRR-9839 PETE GOBLE & ANDY BALL『Back to Jubilee Road』CD\2,573-(本体2,450-)

Jubilee Road/All My Daddy Left Me/Railroad Balladeer/Fiddler's Green/How Strong Do My Walls Have To Be/No Room Inside Your Heart/Apple Trees and Honey Bees/Texas Tornado Rose/When They Write Those Country Songs/Love Me As You Love the Rain/That Fork In the Road/Do You Ever Wonder/My Fairweather Friend Called Love/Thief in the Night/I Can Make Her Whisper/Come On In. 16曲

 ピート・ゴーブルのブルーグラス・ソングはオズボーンズの“Big Spike Hammer”(あの……ヘイヘイ「デラ・メイ」というフレーズを生んで、女性バンドまで出来てしまった曲だ)や“I'll Be Alright Tomorrow”(クレア・リンチが最新作でカバーしている)からラリー・スパークス“Tennessee 1949”、またホットライズの大名曲“Coleen Malone”やティム・オブライエンがグラミーを獲得した“Fiddler's Green”など、そのストーリー性と親しみやすいメロディーで高い評価を受ける。多くの曲を作曲仲間のリロイ・ドラムと共作しているが、リロイは2010年に他界したという。一方のアンディ・ボールは、祖父がフラット&スクラッグスのいるビル・モンローを見たという根っからのブルーグラス生まれで、ロンサム・リバーバンド在籍時にマロ川端の招きで来日、全国各地をツアーしている。10歳のときから家族を通じてピート・ゴーブルと知り合っていて、2000〜2004年当時大学生だったアンディがこれらの未発表曲を、中には全部の楽器を自分が担当して録音したのだという。ちなみにアンディ、今はカナダのアルバータ大学で博士号取得のため勉学に励んでいるという。録音以降、ティム・オブライエンやドイル・ローソン、ロンダ・ビンセントらが、本作に収められている曲を録音しているという。本作には3曲、同郷のソングライター、ロブ・ミルズによるカントリーソングも3曲収められている。味わい深いピートのブルーグラスソングを堪能できる秀作である。
  SKFR-5004 RICKY SKAGGS & BRUCE HORNSBY『Live: Cluck Ol' Hen』CD\2,573-(本体2,450-)

How Mountain Girls Can Love/Toy Heart/Bluegrass Breakdown/Darling Corey/The Way It Is/The Dreaded Spoon/Gulf Of Mexico Fishing Boat Blues/Sally Jo/Little Maggie/White Wheeled Limousine/Cluck Ol' Hen. 11曲

 ともに1954年生まれのリッキー・スキャッグスとブルース・ホーンズビー、ブルーグラスの継承者とグレイトフル・デッドの流れをくむ即興演奏の大家。メジャーシーンにいた大物ふたり、ライブツアー最終日の模様を登場後の司会から収めた生々しいライブ作品。リッキーのケンタッキーサンダーのメンバー、とくに若手のふたり、コディ・キルビー(g)とアンディ・レフトウィッチ(f)の凄いこと凄いこと。バンジョーにはジム・ミルズ(現在はジャスティ・モーゼス)、そしてポール・ブルースター(g)の絶好調ハーモニーで完璧なビル・モンローやスタンレーを聴かせつつ、ブルースのピアノが見事に収まっているのだ。1986年、アルバム『The Way It Is』がポップヒット、タイトル曲は公民権運動をテーマにしたリベラルなモノ、またアルバムの中に収められた兄と行ったブルーグラスフェスの情景をロマンチックに描いた“Mandolin Rain”が大ヒットしている。そのときから始まったのだろうブルーグラス界との縁は1990年、ニッティ・グリティ・ダートバンドとの“Valley Road”でグラミー賞最優秀ブル―グラス録音を獲得するまでになっている。当時、ブルースのブルーグラスグラミー受賞に違和感を持つ人も多くあったが、振り返ってみれば、米国音楽という大きなくくりの中で評価されるグラミー、何がブルーグラスかを決めるのは、ハッキリ言って、聴き手である各個人とマスコミと一体となった大手メディアなのだと割り切った方がいい。たとえばこのブルーグラス作品においても、コディ・キルビーのリードギターに見事に反応するブルース、さすが「インプロビゼーショナル・マルチジャンル」ピアニスト、そのスリリングなアドリブは見事にケンタッキーサンダーに溶け込んでいる。だってピアノも弦が鳴ってるんだから……。それでもこれだけ違和感のないのは、ケンタッキーサンダーの分厚い音だろう。そしてブルースを刺激するコディはもちろん、アンディ(f)のすばらしいインプロバイズ、堂々たるリッキー・スキャッグスの反応、そしてジム・ミルズのバンジョーは直線的だが一定したドライブを刺激する。“How Mountain Girls...”から“Toy Heart”の出だし、ふたりのブルーグラスへの愛情が一杯に感じられると思いきや、“Bluegrass Breakdown”の早さ、その凄さ、まるでサーカスの見せ所アクロバット!? そしてブルースのトラッド“Darling Corey”から、現在なお盛んにサンプリングされるという“Way It Is”などのブルースのすばらしいこと……!! おおきなブルーグラスをお楽しみください。マーティ・ステュアートの撮った刺激的なビル・モンローの写真をジャケットに、リッキーが昨年、クラブトンがヒットさせた“Change the World”の作者ゴードン・ケネディーとの共同制作した意欲作『Music To My Ears』(\2,560-)につづく、ブルーグラスという音楽を大きくした!?……リッキーが何か、われわれに語りかけている……21世紀になった今、ビルもアールもいない今、ブルーグラスという音楽が、どうすれば音楽としての輝きを保ち続けるのか……、ベラやクリスらと同じ次元で考えはじめているよーナ……!? リッキーが大きくなっていくぞ...!?
  BGPC-0001 ブルーグラス☆ポリス『BG★PC』CD\1,575-(本体\1,500-)
Lonesome Road Blues/There Ain't Nobody Gonna Miss Me/Chicken Fried/Tatsuya's Breakdown/Bartender's Blues/梅田からナンバまで/White House Blues/99 Years. 8曲

 ムーンシャイナー11月号特集された北大、東北大、神大の精鋭OB/OGが集まって結成、箱根ブルーグラス・フェス人気投票で3年連続ナンバーワンを獲得したブルーグラス☆ポリスのエネルギー全開デビュー作。トラッド有名曲からジミー・マーティン、モンローソングからホットライズまで、最先端の若者にしてはマジメ!?なストレートブルーグラスに、ジェイムズ・テイラー作ジョージ・ジョーンズ歌の大ホンキートンクソングや最近ブレイクしたザック・ブラウンのカントリーロック、そしてリードシンガーの出身地・大阪に敬意を表したか?上田正樹の日本語曲にオリジナルのバンジョーインストの全8曲。ポリスという名は体を表す?通り、マンドリンの平澤諒太のぶっ飛びフレーズと、横濱バンジョー祭りの第2回バンジョープレイヤーコンテスト優勝者である桑原達也のやんちゃぶりがこのバンドの本質的な志向を目指し、フィドルの若林優子がニコニコしながら糸の切れた凧のように宇宙遊泳しているその取締りに、大阪出身札幌経由東京在住という染田屋光高、アメリカンロックとカントリー好きなブルーグラスシンガーといった意外と常識人のリードボーカルが平泉友誠のベースとともにバンドをクールに落ち着かせている……といった風だ。エネルギー全開のイケイケパワーを内向きにコントロールするブルーグラス特有の内省があれば(ハーモニーが増えれば)、さらに面白くなるに違いない。21世紀に入ってから、日本の学生ブルーグラスがとても賑やかだ。毎年、200人ほどの18-19歳の若者が、それまで完全に無知だったブルーグラス楽器/音楽に取り組み始め、中にはそれを人生としてしまう人が続出する……ということは、この予定調和第一の停滞した日本KY社会における奇跡かもしれない。この社会にあって、少人数のアンサンブルでありながら、さらに個人が突出する事を求められるブルーグラスの魅力を若者が理解するのは、ある意味、当然なのかもしれない。そんな相反する価値観を形にして見せるポリスは、そんな若者たちの期待の星なのだ。われわれも応援しなくては……!?
  KMA-0011 LOU REID & CAROLINA 『20th Anniversary Concert: Live at the Down Home』CD\2,573-(本体2,450-)

Grass Lover/Amanda Lynn/Mountain Girl/Time/Lost In A Memory/Lord Have Mercy (On My Soul)/I Call Your Name/She's More To Be Pitied/Long Black Veil/I Couldn't Find My Walking Shoes/Carolina Moonshine Man/When It Rains/Christmas In The Blue Ridge 13曲

 ドイル・ローソン&クイックシルバーの創設メンバーであり、そのテナーボイスでクイックシルバーを一流バンドに持ち上げた後、リッキー・スキャッグスのカントリースーパースターとしての最盛期を支え、ジョン・ダッフィ(1934-1996)の急逝でそのパートを完ぺきにこなしてセルダム・シーンのメンバーとして活躍するルー・リード。自身のバンド、最初はテリー・バウカムやクレイ・ジョーンズらとはじめたカロライナが20周年を記念して発表したライブアルバム。カントリー・ジェントルメンやセルダム・シーンを通じて知られる“Long Black Veil”の熱唱からもうかがえるように、ジョン・ダッフィを強く意識するルー・リード(m)。両親ともにバンジョー奏者で8歳のときから父の作った子供用バンジョーで弾きはじめ、バンドには9年間在籍しているというトレバー・ワトソン。過去11年間、カロライナに出入りしてきたというバリバリフラットピッカーのケビン・リチャードソン(g)。そしてルーの妻でもあり、2002年にギタリストとしてバンドに参加、2005年以来ベースに転向したクリスティー・リードという気心の知れたカロライナの面々に、全編でフィドル/ドブロで協力するのはマルチプレイヤーとして知られ、現在はリッキー・スキャッグスのケンタッキーサンダーのバンジョー奏者であるジャスティン・モーゼズ。その名の通り、ノース・カロライナ州のブルーリッジ山脈の東側ユニオン・グローヴを本拠にするベテランバンドである。昔の話だが1971年、渡米したブルーグラス45の取り巻きファン!?のひとりだったソバカスだらけのルー・リード(本名)、そののちレベルからアルバムも発表(1977年)したサウスバウンドというバンドを組み、そしてカントリージェントルメンを辞めたドイル・ローソンが満を持して組んだ新バンド、クイックシルバーのベーシストとして参加、その強烈なテナーが印象的なゴスペル“On the Sea of Life”で名をあげ、メジャーカントリーのリッキー・スキャッグス・バンドに就職、マルチプレイヤーぶりをいかんなく発揮してヒット曲“I'm Just a Country Boy”のバンジョーでも知られる。そののち、セルダム・シーンにギタリストとして参加、ジョン・ダッフィとのバンドが「人生のハイライトだった」というルー、1996年のダッフィ急逝で図らずもダッフィの代役を務め、今日に至っている。
  PC-1186 LORRAINE JORDAN & CAROLINA ROAD CD 2,573-(本体2,450-) なお数量限定のプロモDVD“Back to My Roots”付きCD+DVDは\2,888-

That's Kentucky/Living with the Shades Pulled Down/Livin' Like I'm Dying/You Won't Ever Forget Me/All We Ever Do Is Say Goodbye/Song of the French Broad/I Heard You Call His Name Last Night/Bluegrass Barn/Hold Me One More Time/Suitcase of Your Heart/I Saw the Golden Stairs/Liza Jane. 12曲

 ブルーグラスの故郷のひとつ、ノースカロライナに本拠を置くロレーン・ジョーダンとカロライナロード。何と言ってもメーンボーカルのトミー・ロング(g)のすばらしいバリトンボイスが売り。バンドリーダーのロレーンは女性だが、リードボーカルは取らずにマンドリンチョップとマネージメント/ブッキングに徹する縁の下の力持ち。その手腕は、女性ブルーグラッサーを集めたドーターズ・オブ・ブルーグラスで知られ、バンドとしては前作から“Back to My Roots”がブルーグラスチャートのナンバーワンとなるなど、着実にカロライナロードの株をあげている。トミーのボーカルの魅力を引き出すサウンドの要になるのはジョッシュ・ゴーフォース(f)。2001年、そう千葉フェスと宝塚フェスを訪れた1ヶ月のちに「9.11」があった年、留学中の井上太郎(m)も来日したETSU(東テネシー州立大学)バンド出身、映画『歌追い人(Songcatcher)』でもフィーチャーされ、そののちデビッド・ホルトやローラ・ブージンガーの右腕としても活躍するマルチプレイヤーだ。そしてバンジョーのベン・グリーン、1973年からチャーリー・ムーアと活躍、6枚のアルバムを残したという大ベテラン、そののち、カントリー&ダンスバンドでエレキギターを弾きを経てロスト&ファウンドやジェイムズ・キング・バンドなどでバンジョーしてきた根っからのミュージシャン、そのアールの捉え方には一家言を感じる素晴らしいバンジョーピッカーだ。ベースにはデールアン・ブラッドリーの息子ジョン・ブラッドリー、ベレア大学ブルーグラスアンサンブルの一員として来日、八ヶ岳カウンティフェアに来日しているという。トラッドグラスを標榜するバンドとして、非常によくまとまった、素晴らしい落ち着きのあるブルーグラスを聴かせてくれる。なおむ前作でヒットした“Back to My Roots”のプロモDVDを付けて特価\2,888-にて数量限定分のオーダーをお受けします。
 ブルーグラス発掘&編集モノ新入荷
  BACM-417 TENNESSEE RIVER BOYS『Paul & Roy / Curtis McPeake & Benny Williams』CD\2,573-(本体2,450-)

Paul Boswell & Roy Prior: You’re All Alone Tonight/ Spring Of Love/ You’ve Been Cheatin’ On Me Darlin’/ I Was Only Pretending/ The Shape My Heart’s In/ You Made The Break/ The Way You Lied To Me/ Don’t Ever Tell Me/ Wicked Love/ Flower Of Old Tennessee/ I’m Lost Without You/ Meet The Lord Half Way/ There Will Be No Disappointments/ Every Dog Must Have It’s Day/

Curtis McPeake & Benny Williams: Bluegrass Music’s Really Going To Town/ Angel Band/ Log Cabin In The Lane/ Rocky Road Blues/ Live And Let Live/ Footprints In The Snow/ Muleskinner Blues/ The Master’s Bouquet/ Gathering Flowers From The Hillside/ Blue Moon Of Kentucky.

 テネシー・リバー・ボーイズという名義で録音されたふたつの異なるバンド。ポール&ロイは盲目のデュオで、マンドリンとエレキギター、フィドルなど、1950年代のヒルビリーッぽいカントリーソングは今では聴くことのできないノスタルジーにあふれた14曲。一方、カーティス・マクピークとベニー・ウィリアムズは、ともにビル・モンローのブルー・グラス・ボーイズを経験したふたりが1963年7月に録音、発表されたLP『Good Ole Mountain Music』。1955年のクリスマスにアール・スクラッグスが大きな自動車事故で入院したときにレスター・フラットの相方を務めたというカーティス・マクピーク、現在もベラ・フレックらが信頼するバンジョー博士であるように、当時からアールの片腕を務めたカーティスの音楽センスが楽しめる録音だ。ベニー・ウィリアムズ(1931-2007)は、10代でマック・ワイズマンで初仕事をしたのちレノ&スマイリーやスタンレー・ブラザーズ、フラット&スクラッグスなどを経て1961年、ビル・モンローに初めて雇われ、最初はギターとボーカル、のちにはフィドルで活躍、カーネギーホールでのバディ・スパイカーとのツインフィドルは伝説である。ここではベニーの歌と曲に寄ってフィドル、カーティスのバンジョーとドブロがメインのブルーグラスヒット曲集といったところ。演奏自体はラフなジャム風だが、カーティスのバンジョーを楽しむことのできる数少ない作品として紹介しておこう。
 2013年IBMAアワード話題作
【祝ブルーグラス名誉の殿堂入り】
  ●トニー・ライス
RC-103 TONY RICE 『Got Me A Martin Guitar』CD \2,079-(本体\1,980-)

 ご存知、我がレッドクレイからリリースされたトニー・ライスの1973年デビュー盤、オリジナルジャケットでCD化
  ●ポール・ウォーレン
KOCH-7929 FLATT & SCRUGGS『AT CARNEGIE HALL』CD\2,573-(本体\2,450-)

 ポール・ウォーレン大活躍のフラット&スクラッグスの超名盤1962年12月カーネギーホールコンサートのライブ作品、未発表音源も満載にてCD化。
    【祝2013年ブルーグラス生涯功労賞】
●イースト・マウンテン・ボーイズ
RCSI-1057 THE OZAKI BROTHERS『Till We Meet Again』\2,573(本体\2,450-)

 日本ブルーグラスパイオニア、イーストマウンテンボーイズのメンバー尾崎ブラザーズのデビュー作
 【2013年 IBMAアワード候補、受賞作品には★】
  ●ギブソン・ブラザーズ
COMP-4599 GIBSON BROTHERS『They Called It Music』CD\2,573-(本体\2,450-)

(★年間最優秀エンターティナー、★年間最優秀ボーカル・グループ、年間最優秀アルバム、★年間最優秀ソング、年間最優秀ゴスペル)
  ●バルサム・レンジ
MH-12952 BALSAM RANGE『Trains I Missed』CD?2,573-(本体\2,450-)

(年間最優秀エンターティナー、年間最優秀ボーカル・グループ、★年間最優秀アルバム、年間最優秀ソング、年間最優秀ゴスペル、)
  ●ブルー・ハイウェイ
ROU-9107 BLUE HIGHWAY『Sounds of Home』CD\2,573-(本体\2,450-)
(年間最優秀エンターティナー、年間最優秀ボーカル・グループ、年間最優秀インストルメンタル・グループ)
  ●デイリー&ビンセント
ROU-9141 DAILEY & VINCENT『Brothers Of The Highway』CD\2,573-(本体\2,450-)

(年間最優秀エンターティナー、年間最優秀ボーカル・グループ、年間最優秀男性ボーカル)
  ●デル・マッカリ−・バンド
MCM-0017 DEL MCCOURY BAND『The Streets of Baltimore』CD\2,573-(本体\2,450-)
ACD-79 DEL & DAWG『Harcore Bluegrass in the Dawg House』CDR\2,573-(本体\2,450-)

(年間最優秀エンターティナー)
 
  ●ドイル・ローソン&クィックシルバー
MH-1461 DOYLE LAWSON & QUICKSILVER『Roads Well Traveled』CD\2,573-(本体\2,450-)

(,年間最優秀ボーカル・グループ、年間最優秀ゴスペル、年間最優秀インストルメント)
  ●ボックスカーズ
MH-1462 BOXCARS『It's Just A Road』CD\2,573-(本体\2,450-)

(★年間最優秀インストルメンタル・グループ)
  ●サム・ブッシュ・バンド
SH-4055 SAM BUSH『Circles Around Me』CD\2,573-(本体\2,450-)

(年間最優秀インストルメンタル・グループ)
  ●パンチ・ブラザーズ
NONE796277 PUNCH BROTHERS『Who's Feeling Young Now ?』\2,573- (本体\2,450-)

(年間最優秀インストルメンタル・グループ)
  ●フランク・ソリバン&ダーティ・キッチン
COMP-4602 FRANK SOLIVAN & DIRTY KITCHEN 『On The Edge』\2,573- (本体\2,450-)

(年間最優秀インストルメンタル・グループ、年間最優秀レコードイベント、年間最優秀新人)
  ●クレア・リンチ
COMP-4610 CLAIRE LYNCH『Dear Sister』CD\2,573-(本体\2,450-)

(年間最優秀アルバム、★年間最優秀女性ボーカル)
  ●スティールドライバーズ
ROU-9122 THE STEELDRIVERS『Hammer Down』CD\2,573-(本体\2,450-)

(年間最優秀アルバム)
  ●ピーター・ローワン
COMP-4600 PETER ROWAN『The Old School』CD\2,573-(本体\2,450-)

(年間最優秀アルバム)
  ●ジュニア・シスク
REB-1851 JUNIOR SISK & RAMBLERS CHOICE『The Story of the Day That I Died』CD\2,573-(本体\2,450-)

(★年間最優秀男性ボーカル)
  ●トム・アダムス他
ROU-0638 V.A.『Foggy Mountain Special: A Bluegrass Tribute to Earl Scruggs』CD\2,543-(本体\2,450-)

(★年間最優秀インスト)
  ●マーティ・レイボン
RUR-1097 MARTY RAYBON『Southern Roots & Branches』CD\2,573-(本体\2,450-)

(★年間最優秀ゴスペル)
  ●テリー・バウカム
JBB-2013 TERRY BAUCOM『Never Though of Looking Back』CD\2,363-(本体\2,250-)

(★年間最優秀イベント)
  ●アダム・ステフィ
OR-1469 ADAM STEFFEY『New Primitive』CD\2,573-(本体\2,450-)

(★年間最優秀マンドリン)
  ●ロブ・アイクス
ROU-0402 ROB ICKES『Hard Times』CD\2,573-(本体\2,450-)

(★年間最優秀ドブロ)
  ●バリー・ベイルズ
ROU-0665 ALISON KRAUSS & UNION STATION『Paper Airplane』CD\2,573-(本体\2,450-)


(★年間最優秀ベース)
  ●ジェイソン・カーター
MCM-0017 DEL MCCOURY BAND『The Streets of Baltimore』CD\2,573-(本体\2,450-

(★年間最優秀フィドル)
  ●ブライアン・サットン
SH-4040 BRYAN SUTTON & Friends『Almost Live』CD\2,573-(本体\2,450-)

(★年間最優秀ギター)
  ●マイク・マンフォード
COMP-4602 FRANK SOLIVAN & DIRTY KITCHEN『On The Edge』\2,573-(本体\2,450-)

(★年間最優秀バンジョー)
  ●エリック・ギブソン
COMP-4599 GIBSON BROTHERS『They Called It Music』CD\2,573-(本体\2,450-)

(★年間最優秀ソングライター)
  ●ロニー・レノ
BCSX-400 V.A.『Reno's Best of Bluegrass Box Set』DVD4枚組\4,725-(本体\4,500-)

(★年間最優秀ブロードキャスター)
  ●ビル・モンロー・ビーンブロッサム・ブルーグラス・フェスティバル
RUR-1090 V.A.『Bill Monroe 100th Year Celebration Live at Bean Blossom』CD\2,573-(本体\2,450-)

ブルーグラスフェスの聖地、ビーンブロッサムでのビル・モンロー生誕100年記念フェスのライブ
(★年間最優秀イベント)
 【2013年 IBMAモメンタム・アワード】
  ●クリス・ルケット
COMP-4602 FRANK SOLIVAN & DIRTY KITCHEN『On The Edge』\2,573- (本体\2,450-)

(★年間最優秀インストルメンタリスト)
  ●ロバート・グリア
PC-1174 TOWN MOUNTAIN 『Steady Operator』CD\2,573-(本体\2,450-)


(★年間最優秀ボーカリスト)
  ●タウン・マウンテン
PC-1174 TOWN MOUNTAIN 『Steady Operator』CD\2,573-(本体\2,450-)

(★年間最優秀バンド)
 B.O.M.特選コーナー
  月刊ムーンシャイナー誌の特集関連の音源ほか、新旧問わず、今月のBOMからの特選作品たち!
  ■最新ムーンシャイナー2013年11月号より
 今月から31年目!……ありがとうございます!!
 特集はIBMAアワードショウとトニー・ライスの奇跡のスピーチほか、マイク・コンプトン来日など。
  RC-103 TONY RICE『got me a martin guitar』CD-R\2,070-(本体\1,980-)

Freeborn Man/Faded Love/Salt Creek/Doin' My Time/Windy and Warm/John Hardy/Nine Pound Hammer/Lonesome Ruben.

 11月号の表紙は今秋9月のIBMAアワードショウでのトニー・ライス。発声困難だった喉、努力の成果として19年前の声を聴かせてくれた感動のスピーチ。本作は、わがレッド・クレイ1973年発表のトニー・ライスのデビュー作。1971年、米国のフェスで見たトニー・ライスに衝撃を受け、何度もの手紙のやり取りの末、1972年に契約成立、恥ずかしいほどの低予算ながら、意気に感じてくれたのか、すばらしいギターアルバムを創ってくれました。あまりにも有名なブルーグラス・ギターの歴史を変えた日本発トニー・ライスのデビュー作を、1973年のオリジナル・ジャケットでいかがですか? ブルーグラスギタリスト必携の1枚!
  BOOK-46 TONY RICE『Still Inside』Book315頁\3,990-(本体\3,800-)

 上記のデビューアルバムでブルーグラス・ギターの世界を変えてしまった偉大なトニー・ライス。彼のすべてが本人の口述と、家族や友人たちの証言によってつづられる究極の伝記本。
  RCSI-1074D J.D.CROWE & NEW SOUTH 『Live from The Festival of Bluegrass & The Studio of KET』(2時間)DVD\2,888-(本体\2,750-)

Rock, Salt and Nails/Old Home Place/9 Pound Hammer/10 Degrees and Getting Colder/Beaumont Rag/Sin City/Train 45. plus 15 songs from 1999 Festival of Bluegrass. 全21曲

 伝説的な1975年のJ.D.クロウ&ニューサウス、トニー・ライス、リッキー・スキャッグス、ジェリー・ダグラスを擁したとき、唯一残るケンタッキー教育テレビでの映像(30分)が初DVD化!! しばらく前からニューサウスのライブ会場で自分たちが販売していたのだが、リージョンコード指定がされており日本では見られなかったため、B.O.M.が特別にリージョンフリーを限定生産してもらったというモノ。このメンツでのニューサウスはわずか一年ほど(日本公演含めて)しか活躍しなかったが、このバンドを境に米国ブルーグラスのバンドアンサンブルが劇的に大変革をしたといわれるほどの影響を残した、まさにチョー貴重映像である。そのメンバーのものは30分のTV番組で短いが、本DVDには1999年当時のJ.D.クロウ&ニューサウス(リッキー・ワッソン、ドワイト・マッコール、フィル・レッドベター、カート・チャップマン)によるケンタッキー州レキシントン郊外の『Festival of Bluegrass』(かつて日本からのブルーグラスツアーで知られる)からの15曲もオマケに収められた全21曲が楽しめる。
  COMP-4602 FRANK SOLIVAN & DIRTY KITCHEN『On the Edge』CD\2,573-(本体\2,450-)

 今年のIBMAアワードショウのサプライズはマイク・マンフォードの最優秀バンジョー奏者。受賞理由のひとつに、メチャクチャ活きのいいこのバンドの存在が大きい!……ここ2年で最前線に飛び出してきた圧倒的なボーカルとマンドリンテクニック(フィドルもすごい)は、ジョン・カウワンとサム・ブッシュ直系のニューグラス魂を持つフランク・ソリバン。カリフォルニア生まれのアラスカ育ちのマルチプレイヤーでもあるフランク、バンド名からも推察の通りグルメシェフにして米海軍バンドのカントリーカレントに6年間在籍してキャリアを磨き上げてきたというつわもの。本拠にするワシントンDCのベテランバンジョー奏者、大塚章とも行動を良くともにするマイク・マンフォード、趣味の良い若いギタリスト、クリス・ラクィッタにベースとテナーボーカルにダニー・ブースといったバンドに、ロブ・アイクスのドブロをゲストに、ティム・オブライエンやメガン・マコーミック(知る人ぞ知る女性フラットピッカー)も参加、胸がスカッとするスリリングな16部音符が駆け巡るニューグラス強力盤。
  RCSI-1057 尾崎ブラザーズ『Till We Meet Again』CD\2,573-(本体\2,450-)

You Left Me to Cry/Tennessee Border/When I Stop Dreamin'/My Old Ky Home/Remember Me 他全13曲

 10月号での日本の戦前・戦後の洋楽受容などの特集につづき、日本ブルーグラスのパイオニア、イースト・マウンテン・ボーイズがIBMA特別功労賞を授与された様子をリポートしている。本作は、イースト・マウンテン・ボーイズのボーカルを担ったブラザーデュオ、尾崎恭(80)のギターと尾崎恒(78)のマンドリンによる見事な、2012年作の初デビュー作品だ。失礼ながら、とてもお年とは思えない、かくしゃくとしたボーカルとハーモニー、そしてリズム感。バックアップ陣にはクリス・シャープ(g)とジョージ・バックナー(bj)にケビン・カーバーグ(bs)という2008年来日組に、マット・コム(f)と小島慎司(d)が趣味のいい演奏を聴かせ、笹部益夫と坂本愛江(ソロカントリー作『Someday』\2,500-)がハーモニーサポートする。……1958年10月17日、日本で、いや、おそらく北米以外で初めてブルーグラス・サウンドを志したイースト・マウンテン・ボーイズが誕生した。尾崎兄弟や故ドン佐野ら、そのメンバーの誰も「ブルーグラス」という認識はなく、大阪のブルーグラス・ファン/コレクターであった故・有田達男という人のビジョンだったという。後年、彼らの演奏に接したジミー時田や東理夫をはじめ、直接の後輩にあたる立命館大学の野崎謙治など、関西や関東の学生が「ブルーグラス」を志向、1960年代以降の学生ブルーグラスの隆盛を見るにいたる。そんな歴史はムーンシャイナー誌にて……。尾崎ブラザーズの特集はムーンシャイナー2012年5月号(\525-)にて。
  BGPC-0001 ブルーグラス☆ポリス『BG★PC』CD\1,575-(本体\1,500-)

 箱根ブルーグラスフェス人気投票で3年連続ナンバーワンを獲得した若手ブルーグラスバンドのデビュー作。近年元気な学生ブルーグラスサークルの中、北大、東北大、神大の精鋭OB/OGが集まって結成されたブルーグラス・ポリス、トラッドグラス中心にエネルギー全開のパワーが気持ちいい。ブルーグラス新入荷参照
  ROU-0618 EARL SCRUGGS with Family & Friends『Live at the Ryman』CD\2,573-(本体\2,450-)

 春に開かれたアール・スクラッグス・ワークショップ「アールの日」のリポートが8月号から連載。最新9月号では「シラブルで弾く」という意味の解明、10月号と11月号では「シラブルで弾く」現実。本作はアール・スクラッグス2008年発表、最後の公式録音ライブアルバム。“Salty Dog Blues”から“Lonesome Reuben”まで18曲、1945年12月にビル・モンローのブルーグラスボーイズの一員としてデビューしたライマン公会堂で2007年、83歳で初めて自身の名を冠したコンサートで、フラット&スクラッグスやアール・スクラッグス・レビューのお得意レパートリーを、息子ゲイリー(bs,v)とランディ(g)のほか、ロブ・アイクス(d)、フート・へスター(f)、ジョン・ジョーゲンソン(g,m)、ジョン・ランドール(g)、ジョン・ガード―ナ―(drums)と。
  YTM-102 やぎたこ『I'll Be Home Someday』CD\2,000-(本体\1,904-)

 日本のフォークからボブ・ディラン、そしてウッディ・ガスリーからカーターファミリーらを経由して、最近、アパラチアの陰影に辿りついたというシンガーソングライターの「やなぎ」と「辻井貴子」の男女デュオを11月号で紹介している。フォスターやジョンハートフォードの名曲も含め、ギター、オートハープ、マウンテンダルシマー、バンジョー、マンドリン、フィドルなどを駆使しながら原曲のイメージに沿ったアレンジで原語で聴かせる。1950年代末から60年代初めにかけてアメリカの都会の若者たちが辿ったのと同様の道を歩んでるような……、まさに21世紀初頭の「オーブラザー現象」日本版のような彼ら。日本のブルーグラス/オールドタイム系男女デュオとはまた違った新鮮な切り口で、フォスターやカーターファミリーを中心に、われわれにはなじみの曲の数々を聴かせてくれる。そんな彼ら聴いていると、60〜70年代の日本フォーク/ニューミュージックを演じた人たちが自分のヒットにかまけずに、もっとというか、もう少し、その原点にリスペクトを払っていてくれれば……、なんて思ってしまう。
  ISG-2011 きたむらいづみ『Izumi』CD\2,800-(本体\2,666-)

 2011年に2枚目のアルバムを発表した北村が、地元の彦根市で開くコンサートのリポートを寄せている。2002年のデビュー作『Sweet Grass』(CD\2,800-)につづく、北村いづみの第2作。そのフォノジェニックなボーカルを、奥沢明雄がアレンジと共同プロデュース担当して、ジミー・ロジャーズからプレスリー、ジャズやブルーグラスのスタンダードなどの5曲を散りばめつつ、フォスター"Hard Times Come Again No More"の日本語詞、そしてオリジナルが6曲、バランスよく配したポップな作品に仕上げている。バンジョーを弾きはじめた中学生の頃、70年代後半には確かマリア・マルダーに私淑し、関西のリズム&ブルース界でも活躍していた。そんな彼女が、家庭が落ち着いたのち、ブルーグラス・フェスに戻ってふたたび歌いはじめてから創りはじめたと思われるオリジナルの数々では、自分の音楽ルーツである自然や山をロマンチックに歌い込む。カントリーには尾崎孝のスティールやドブロ、徳武弘文のギター、宇戸俊秀のキーボードなど。ブルーグラスでは有田純弘(bj)、岸本一遥(f)、竹内信次(m)らに、渡辺茂(bs)、高橋結子(drums)らがリズムを支える。ムーンシャイナー2012年1月号に北村自身、2月号に奥沢明雄の寄稿した特集がある。
 【マイク・コンプトン12月来日】
  ビル・モンロー・スタイル・マンドリンとミシシッピ・デルタブルースの大家、マイク・コンプトンが来日。ツアー詳細はレター冒頭「全国イベント・カレンダー」参照。
  RCSI-1083 MIKE COMPTON & JOE NEWBERRY『Live』CD\2,573-(本体\2,450-)

 モンローとブルースをこよなく愛して一スタイルを成したマンドリンの名手マイク・コンプトンと、オールドタイム・バンジョーの名手にしてシンガーソングライター、ギブソン・ブラザーズでヒットした“Ring the Bell”や"Help My Brother"などの作者でもあるジョー・ニューベリー(本作ではほとんどギターを担当)のふたりだけで創られた、すばらしく充実したライブ作品。フィドルチューン"East Tennessee Blues"をイントロに、モンロー名曲"Rocky Road Blues"や"Kentucky Waltz"やブルース"Sittin' On Top of the World"、そしてジョーのオリジナルなどを配し、エンターテイメントとしてのライブを楽しませる秀作に仕上げている。マイクは、"Evening Prayer Blues"でのブルースソロから"Kentucky Waltz"でのロマンチック(!?)な表現まで、モンロー・マンドリンの新境地を拓いていく……、おそらくジョン・ハートフォードの薫陶によってミュージシャンとしての視野を拡げてきた彼が、まったくひとりで創り上げた2011年発表の前作CD『Rotten Taters』(\2,573-)を越えて、あらゆるシチュエーションでの自信に満ちている。最後のクロウハンマーバンジョー&マンドリンによる"Fly Around My Pretty Lil' Miss"が凄いノリは、このデュオはこの興奮から生まれたのか?と思わせるすばらしさだ。
  RCSI-1051 MIKE COMPTON『Rotten Taters』CD\2,573-(本体\2,450-)

 ビル・モンロー・スタイル・マンドリニストとして知られるマイク・コンプトンが、トラッド・ブルーズを中心に、バディ&ジュリー・ミラーのカバーと自作曲などをマンドリンの弾き語りで聴かせるソロ・パフォーマンス。オーストラリアのルシアー、ポール・ダフ製作のF-5(2011年)マンドリンとH-5(2009年)マンドラを使用、昨年夏オーストラリアでのスタジオ・ライブ録音。近年のテクノロジー(音程修正など)を使わず、生身のアーティスト、マイク・コンプトンを聴かせるという生録音、ディープなファンにはこの上ない究極のソロだ。
 お勧め作品
 (すでにニューズレターで紹介済みの作品です)
 ■今、旬な最新/最近作たち……
  MH-1462 BOXCARS『It's Just A Road』CD\2,573-(本体\2,450-)

 IBMA最優秀インストグループ賞を軽々と!?獲得したそのドッキマリが最初の曲、ジェリー・リードの気色いい"You Took All the Ramblin' Out of Me"で、バンジョーイントロから「バチーン」と耳に飛び込んでくる。出来すぎのアンサンブルと各楽器の呼吸、そしてジョン・ボウマン(f)の実にあっさりとしたブルーグラスボーカルがホッとさせてくれる。これは、やっぱ、21世紀の今、ブルーグラス・メインストリームを代表するサウンド/アンサンブルに違いない。ほかに"Coal Miner's Blues"などカーターファミリーが2曲、ビル・モンローの"Never Again"はバリバリのソリッドグラスに(ジャケットのハンク・ウィリアムズ作は誤り)、1920年代のジャズブルース"Trouble in Mind"はアダム・ステフィ(m)のバリトンボイスで、キース・ギャレット(g)のオリジナルが3曲、ロン・スチュワート(bj)のオリジナルが2曲(内1曲はバンジョーインスト)、ハロルド・ニクソン(bs)もしっかりお仕事をして非常に選曲バランスも良い。ブルーグラスで大切な縁の下の力持ち、すなわち、サイドマンと呼ばれるバンドのメンバーたち、そんな中でも飛びっきりの面子を集めたことで、あっという間にトップバンドとなったザ・ボックスカーズ。1曲目のジェリー・リードから最後のカーターファミリーストレートグラスまで、実に安心して聴いていられる、1970年代のニューサウスサウンド直系、現在メインストリーム・ブルーグラスアンサンブルの最高峰だろう。
  SMM-1008 ALICE GERRARD『Bittersweet』CD\2,573-(本体\2,450-)

 1960年代初頭、ビル・モンローの強力な後押しでヘイゼル&アリスとして、初の女性ハイロンサム・サウンドを提示。それは1970年代以降、本作のプロデューサーでもあるローリー・ルイスをはじめアリソン・クラウスまで、女性ブルーグラスの隆盛の基礎を創ったといわれるコンビのひとり、アリス・ジェラードの最新作。最高のアコースティック・ミュージシャン、ブライアン・サットン(g)、ステュアート・ダンカン(f)、トッド・フィリップス(bs)、ロブ・アイクス(d)、トム・ロザム(m)をバックに、アパラチアンバラッドからブルース、軽ーいスウィング、そしてホンキートンクなど、「正味」の女性ボーカルを聴かせてくれるアリスのソロとしては第3作目。ジャンルに無関係な、それでも自身が背負ったアパラチアのムード一杯の、例えば、エリザベス・コットン(かつてパートナーだったマイク・シーガー家のメイドで、フォークブームで大ヒットした"Freight Train"の作者。1893-1987)が、「死んだときには土に埋められるよりも、友人たちが岸に並んで見送られるように川に流されたい……」と言ったことや、トミー・ジャレル(現代オールドタイムを支える人たちに大きな影響を残したノースカロライナのフィドラー/バンジョー奏者。1901-1985)の家でジャムをしていたときにやって来たご近所さんが、「何か泣ける曲を頼むよ」と言ったことなど、アリスが人生の中で印象に残った言葉や光景を曲にしたという10曲の新曲と3曲の再録。1987年から2003年まで、オールドタイム音楽の季刊誌『Old Time Herald』の編集長としてアメリカ伝承音楽の発掘と保護に大きな貢献を残したアリス、79歳とはとても思えない、すばらしくかわいい人の素敵なソロアルバムだ。
  ROU-9167 RON BLOCK『Walking Song』CD\2,573-(本体\2,450-、歌詞付)

 ロン・ブロック、49歳、ミュージシャン/アーティストとしてもっとも充実する年代に差し掛かった、ブルーグラス界でもっとも才能のあるサウンドクリエーターであり、なおかつもっとも信頼される人格者のひとりである。デル・マッカーリーとラリー・スパークスを信奉するというアリソン・クラウスも、精神的には多分にユニオンステーションの実質的なリーダーであると想像されるロンの影響を受けていることは間違いないはずだ。おそらくAKUS全体がロンのブルーグラス/音楽思想を志向していると言ってもいいと、わたしは感じている。で、そのバンジョーは、スクラッグス・スタイルの王道を独特のロールとチョーキング、そしてなんとも言えないトーンで装飾していく非常にオリジナルな奏法で、なぜかすばらしく知的で音楽的。本作は全編にバリー・ベイルズのベースに、ステュアート・ダンカン(f)がオールドタイムフィールを創りつつ、ジェフ・テイラーのアコーディオンが深みを与え、1曲目のキャッチーなポップ調ながら美しい情景が目の前に広がるのタイトル曲にはサム・ブッシュ、2曲目のマウンテンモダルなオールドタイム風インストにはシエラ・ハル、3曲目のダウントゥアーシーなゴスペルにはマイク・コンプトンなど、そして4曲目ではギターだけの弾き語り(軽快なモダンブルーグラスにぴったり)……など、バラエティに富ませている。後半にはジョン・ジョー・ケリーのボーランなどを加えたケルト系の重厚な曲を配しつつ、もちろん!フラット&スクラッグスのDVDシリーズで多くのバンジョーピッカーがアール信奉をあらたにした“Shortnin' Bread”この1曲で、ロンのバンジョーとギター(メチャすごいフラットピッキン!)はもちろん、ステュアートとシエラの第一世代ブルーグラスへの理解と愛情を胸一杯に吸うことができるこの1曲だけでも値打ち!! そしてハーモニーには、ケイト・ラズビー、スザンヌ・コックスやコックス・ファミリー、そしてAKUSメンバーのダン・ティミンスキとアリソン・クラウス……、ブルーグラスアルバムとして、最先端の知覚と完成度を持ったすごい作品だと思う。ライナーノーツに付された各曲のメンツと歌詞を眺めながら、超お勧め!!
  LOR-580 KATHY KALLICK『Time』CD\2,573-(本体\2,450-)

 ローリー・ルイスとともに1975年に女性バンド、グッドオール・パーソンズを結成、サンフランシスコの女性ブルーグラス/オールドタイムのパイオニア、自身がメンバーとして17枚目のアルバムという女性ブルーグラスの大ベテラン、キャシー・キャリックの最新作。自身のオリジナル4曲のほか、ビル・モンローからバーン・ウィリアムズ他、トラッドスタンダードに各楽器のインストなど、ブルーグラス・バンドとしてのアイデンティティをきっちりと押さえた秀作。モンローの荘厳なゴスペル"Lord Protect My Soul"やモンローシンガーの定番"Dark Hollow"などで聴かせるトラッドグラスへの畏敬、
宝塚フェスにもよく来ていたアニー・スタニネック、トラッド無視でめちゃくちゃ弾きまくっていた少女時代から一転のフィドル、驚くばかりの成長振りで聴かせるアーサー・スミスの"North Carolina Breakdown"、そして歌も1曲、ローズ・マドックスやマイク・シーガーで知られる"Old Black Choo-choo"も抜群! また、キャシーの母親がマウンテンダルシマーで歌っていたというトラッド"Long Time Travelin'"ではクロウハンマーバンジョーを弾いてキャシーとオールドタイミーなデュエットを聴かせる。バンジョーとドブロのグレッグ・ブースも趣味の良いタッチで、インストにはすばらしいドブロのオリジナル"Shuckin' the Acorns"を聴かせる。ベテランのトム・べケニーは30年前にダーンゴーンのメンバーとして録音した自作曲"Old Red Mandolin"。ベースのダン・ブースもデルモア曲"I'm Lonesome Without You"とバーン&レイの"Thinkin' of Home"でリードボーカルを聴かせる。大ベテランらしい落ち着いたアルバム作りと、トラッドグラスへの忠誠と同時にオリジナル、とてもバランスの取れた秀作である。
  MFR-130423 SPINNEY BROTHERS『No Borders』CD\2,573-(本体\2,450-)

 全米ブルーグラス・チャート(毎月ムーンシャイナー掲載)でトップの常連になっているスピニー・ブラザーズ今夏の最新作。1960年代、日本の学生バンドもよく取り上げたケンタッキートラベラーズの"The Moon Saw Me Crying"や、カーター・スタンレーのスタンダード"Think of What You've Done"などのカバーほか、現在のブルーグラスソングライターたちのストレートなブルーグラス曲を取り上げ、丁寧なトラッドグラスサウンドを聴かせる14曲集。アラン(g)とリック(bj)のスピニー兄弟にゲリー・ダリンプル(m)、ダリル・ヘッブ(bs)というメンバーに、トラッドグラスサウンドに合わせてアグレッシブながらもストレートなブルーグラスフィドルに抑えたロニー・スチュワートとドブロにロブ・アイクス(d)、そして1曲のみだがスピニー兄弟が崇拝するスタンレー・ブラザーズ直系のラルフ・スタンレーUがボーカルで参加、ストレート(古風!?)なブルーグラスサウンドがとてもいい。ロン・スチュワートのフィドルがブルーリッジ系のときとはまったく違ったフレージングになるのも聴きものである。
  HW-1264 SUTTON, HOLT & COLEMAN『Ready For The Time』CD\2,573-(本体\2,450-)

 ノースカロライナのブルーリッジ地方に伝わる古謡や1930年代以降のスタンダード曲を、1960年代以降にドック・ワトソンが全米、そして世界に紹介した手法、そのままを、ドックと同じノースカロライナ出身で現在最高のフラットピッカーのひとりであるブライアン・サットンと、ドックの晩年14年間のツアーパートナーだったクロウハンマーバンジョー奏者デビッド・ホルト、そしてドックのバンドのベーシストとして17年間、のちにはセルダム・シーンでも活躍したT.マイケル・コールマンの3人が再現する。目の覚めるようなブライアンのフラットピッキンも、こんなトラッドなベースがあってこそ味わい深いものになっていく(彼のクロウハンマーバンジョーもすばらしいぞ!)。デビッドはオールドタイム出身ながら、かつてTVライブシリーズ『Fire on the Mountain』(1984-87)、そして『American Music Shop』(1990-91)などのホストで幅広い人脈と音楽許容量を持ちながら、ここではマウスボウやスプーン、ウォッシュボードやハーモニカなども担当して、3人ともに脇役としての立場が多かったであろう、そんな控え目な性格に彩を添えている。デビッドのオリジナル“Hotel Wall”は、ドックとともにツアーしているときにホテルの壁越しに聴こえてくるギターの音を思い出しながら、サム・ブッシュ(m)、イェン・クルーガー(bj)とクレア・リンチ(v)を迎えたブルーグラススタイルで演じている。ドック/トラッドフォーク・ファンにはお勧めの、気持ちの一杯詰まった暖かい作品だ。
 ちなみにドック追悼アルバムとして、ジャック・ローレンス『Arthel's Guitar』(GRR-1003 \2,5733-)、クルーガー・ブラザーズ『Remembering Doc Watson』(DTM-025 \2,573-)などの秀作がある。
  RUR-1108 AMERICAN DRIVE CD\2,573-(本体\2,450-)

 J.D.クロウが昨年一杯でツアーサーキットからの引退を発表、残されたニューサウスに若手バンジョーのジャスティン・ジェンキンズを加えた新バンド、アメリカン・ドライブのデビュー作。14年間、J.D.の右腕としてニューサウスを支えたリッキー・ワッソン(g)の深いバリトン・ボイスとシュアなリードギターは、ときにトニー・ライスを思わせる落ち着きを聴かせる。トラッドグラスの雄ジム・マッコールの息子で、ユニオン・スプリングスを経てチャーリー・ウォーラー&カントリージェントルメンに参加、1996年からニューサウスに参加したドワイト・マッコール(m)のスカッとしたテナーボイスのベテラン。そのふたりに、マット・デスペイン(d)とカイル・パーキンス(bs)。そしてJ.D.の後を埋めにやってきたのがブルームーン・ライジングからグラスタウンを経た若手ジャスティン・ジェンキンズ、本作では切れのいいバンジョーで、ニューサウス・サウンドを継承している。ベテランソングライターのピート・ゴーブルやビル・キャッスルらの新曲のほか、1959年にビリー・グランマーがヒットさせビル・モンローもカバー、折からのフォークブームに乗って、モンローにとっては珍しいチャートヒットなったポール・クレイトン作の"Gotta Travel On"やドン・ウィリアムズの1977年ヒット"Some Broken Hearts Never Mend"のカバーなど、トニー・ライス/リッキー・スキャッグス在籍時以来のハッピーミディアムなサウンドが快調だ。
  RCSI-1090 CHURCH SISTER『There's You』CD\2,573-(本体\2,450-)

 12歳のときに出したデビュー作はさておき、16歳で発表したこの作品、そのエンジェリックボイスとハーモニーにはさらに磨きがかかり、間違いなく彼女らのアイドルであろうアリソン・クラウスに近づこうという気概が一杯のさわやかな作品だ。バックにはマンドリンのアダム・ステッフィ、1988年にロスト&ファウンドでデビューしたベテラン・バンジョー奏者ジョディ・キング、ジョディとラリー・コードルのロンサムスタンダードタイム(LSDT)でのバンドメイト、マールフェスのギター優勝者でもあるジョッシュ・ピケット(g,bs)、現在はブレイク・シェルトンやマルティナ・マクブライドなどとツアーするLSDTのOGでもあるジニー・フリーノア(f)が、プロフェッショナルな音を創り出す。ハンク・スノウの“Aching Hearts”やルービンの“Angels Rejoice”ほか、ロンダ・ビンセント作“One Step...”やカール・ジャクソン作“Homecoming”など、そしてアダム・ステッフィの美しいイントロによる“Bury Me Beneath the Willow”での、のびのびとしたサバンナのボーカルとアドリブを聴くだけで値打ち……なのだ。
  MFR-130514 EXPEDITION SHOW『Stormy Horizon』CD\2,573-(本体\2,450-)

 テネシー州スパルタ、そう、レスター・フラットやベニー・マーティンを生んだ小さな町出身のバンジョー奏者で、そんな人脈か、1970年代に最晩年のレスター・フラット(1914-1979)のナッシュビル・グラスに参加、そののち1981年にビル・モンローのブルー・グラス・ボーイとなり、10年あまりモンローのもっとも長いバンジョー奏者として活躍したブレイク・ウィリアムズが率いるエクスペディション・ショウの最新作。ボビー・クラーク(m)と2002年に結成したウィリアムズ&クラーク・エクスペディションからボビーが抜け新生エクスペディション・ショーの最新2作目。ジム&ジェシーの“Stormy Horizon”をタイトルに、アールの“Foggy Mountain Special”やモンローの“Gotta Travel On”、ハンク・ウィリアムズの“The Blues Come Around”ほか、ブレイクのフラット/モンロー時代と変わらぬ落ち着いたプレイとは一転、ETSU出身の若手アレックス・ヒビッツのアグレッシブな現代マンドリンにあおられるようにゲスト参加のティム・クロウチのぶっ飛びフィドルもメチャクチャ楽しい。ムーンシャイナー8月号で紹介されたブルーリッジど真ん中のレコード会社、2010年頃から活動をはじめたマウンテンフィーバー社からのお勧めバンドである。
 【COMPASS RECORDS!!に注目!】
  アリソン・ブラウン主宰のコンパスレコードが次々とブルーグラス話題作を発表している。どれもアリソンのお眼鏡にかなった高品質! ぜひどーぞ!!
  COMP-4599 GIBSON BROTHERS『They Called It Music』CD\2,573-(本体\2,450-)

 昨秋、ついにIBMA最優秀エンターテイナーを獲得、ブルーグラスの伝統的な手法であるブラザーデュオを看板に、現在ブルーグラス界の頂点に立ったギブソン・ブラザーズの最新作は、前作と同様、兄エリック・ギブソンとジョー・ニューベリー(マイク・コンプトンとのデュオ作が評判)との共作をタイトルにしたシンプルで、誠実な作品。2010年に"Ring the Bell"(同名アルバム)で最優秀ソング、2011年には『Help My Brother』(COMP-4549 \2,573-)で最優秀アルバムと最優秀ボーカルグループ、そして2012年にIBMA最優秀エンターテイナーと、アリソン・ブラウン主宰するコンパスに移籍したのちの三年間のアルバム三枚で確実にステップアップした彼ら、兄のエリック(bj)と弟レイ(g)、そしてもうひとりの兄弟とも言えるマイク・バーバー(bs)の3人(プロデュースも)に、バークリー音楽院マンドリン専攻一期生のジョー・ウォルシュ(m)とクレイトン・キャンベル(f)、コンパスの三作で不動の5人組である。かれらの決してやり過ぎない品のいいバックアップに、特徴的なオリジナルソングとマーク・ノップラーやロレッタ・リン、そしてハンク・ウィリアムズ"Sundown and Sorrow"を見事なアーリーブルーグラス名曲にしてしまうなどの選曲も秀逸。
  COMP-4602 FRANK SOLIVAN & DIRTY KITCHEN『On the Edge』CD\2,573-(本体\2,450-)

 ここ2年で最前線に飛び出してきた圧倒的なボーカルとマンドリンテクニック(フィドルもすごい)は、ジョン・カウワンとサム・ブッシュ直系のニューグラス魂を持つフランク・ソリバン。カリフォルニア生まれアラスカ育ちのマルチプレイヤーでもあるフランク、バンド名からも推察の通りグルメシェフにして米海軍バンドのカントリーカレントに6年間在籍してキャリアを磨き上げてきたというつわもの。本拠にするワシントンDCのベテランバンジョー奏者、大塚章とも行動を良くともにするマイク・マンフォード(なんと!今年のIBMA最優秀バンジョー奏者)、趣味の良い若いギタリスト、クリス・ラクィッタにベースとテナーボーカルにダニー・ブースといったバンドに、ロブ・アイクスのドブロをゲストに、ティム・オブライエンやメガン・マコーミック(知る人ぞ知る女性フラットピッカー)も参加、胸がスカッとするスリリングな16部音符が駆け巡るニューグラス強力盤。
  COMP-4603 REBECCA FRAZIER『When We Fall』CD\2,573-(本体\2,450-)

 女性フラットピッカーのレベッカ・フレイジャーが9月号のカバーストーリーです。ギター好き、ブルーグラス好きの若い女性の物語。あのフラットピッキンマガジン誌の表紙(2006年9月号)を女性として初めて飾ったレベッカ、コロラドを本拠に、夫ジョンとのヒット&ラン・ブルーグラスの凄腕フラットピッカーにして可憐な女性ボーカリストとしてクロート筋!?には知られてきた彼女の最新ソロ作品。さわやかな明るさを持つ10曲のオリジナル(内3曲はハイテクフラットピッキンインスト!!)に、カバーは、ニール・ヤングの“Human Highway”と、カーターファミリーソング“Ain't Gonna Work Tomorrow”の2曲。ロン・ブロックやスコット・ベスタル(bj)、天才フィドルのシャド・コッブ、イケイケドブロのアンディ・ホール、クールに手堅いバリー・ベイルズ(bs)、そしてデラ・メイのシェルビー・ミーンズがハーモニー。最後の“Babe in Arms”はブルーグラス・ママらしく、アパラチアン風味の息子への子守唄。素直に歌い、軽々と凄いことを弾くレベッカ、ここまでの努力は尋常ではなかったろうと想う。
 【日本のアーティストたち】
  JMD-002 THE CASH『The Cash』CD\2,000-(本体\1,904-)

Angel/FYBF/Zeus/夏と恋/Never Ending Lullaby/Crawdad Song/Cry Baby. 全7曲

 ブルーグラス生まれの井上太郎、近年のケイシー・ドリーセンとの「Pacific Rim Acoustic All-Stars」や「Taro & Jordan」(アルバム『Taro & Jordan』JMD-001 \2,000- も在庫あり!)で活躍するマンドリン奏者に、日本テレビ系列テレビドラマ『Mother』主題歌“泣き顔スマイル”でJ-Popヒットした「hinaco」と、センチメンタル・シティロマンスのベーシストでコヤブボードの使い手でもあるテクニシャン、瀬川信二が参加したトリオ、ザ・キャッシュの7曲入りデビューミニアルバム。太郎が「hinaco」のギター能力に着目、チャーリー・モンローやレスター・フラットを教え、偉大なジョニー・キャッシュから名前をもらって結成されたトリオ。ブラザーデュオのドライブからタロー&ジョーダンなどの複雑な変拍子も平気でこなす「hinaco」のリズムギターに、さまざまなエレベのテクニックを駆使してリズムのみならず、世界観も広げる瀬川に乗っかって、太郎のオリジナル英詩ボーカル物を中心に、「hinaco」の日本語詩に太郎が音楽をつけたJ-Pop、ブルーグラススタンダードのトラッド“Crawdad Song”、そしてインスト2曲、非常にポップでスマートな作品となっている。ストレートなブルーグラスではないものの、全国で「ブルーグラスッ!」と叫びながらツアーしている太郎(ライブではワンマイクにしてブラザーデュオからフラット&スクラッグスまで聴かせてくれます)、応援してやってください。 ……えっ? 「これがブルーグラスか?」って。いゃあー、フォークでもカントリーでもないし、ま、本人が「ブルーグラスッ!」って叫んでることですので。
  BSOL-001 BLUESIDE OF LONESOME『Let Us Travel, Travel On』CD\1,000-(本体\952-)

Let Us Travel, Travel On/Please Help Me I'm Falling/Steamboat Whistle Blues/Old Dangerfield/Pathway Of Teardrops/Cryin' Holy Unto The Lord 全6曲

 現在の関東を代表するブルーグラスバンドのひとつ、ブルーサイド・オブ・ロンサムが10月はじめの渡米に合わせて発表した6曲入りデビューミニアルバム。関東ブルーグラスの大ベテラン、笹部益生(g,v)、加藤保久(m,v)、早川流吉(bj,v)、手島昭英(bs)の4人に、手島の息子で若手フィドラーとして頭角を現している手島宏夢(f,v)が参加、オールドタイムのブラザーデュオからブルーグラススタンダード、そしてニューグラスとしても評価の高いモンローインストからジョン・ハートフォードまで、フレッシュなブルーグラスサウンドに、日本カントリー界の歌姫、坂本愛江が加わり、オズボーンばりのカントリーアレンジやハーモニーなど、飽きさせないレパートリーで人気といい、このデビュー作でもそんな様々な切り口をショウケース風に聴かせてくれる。演奏技量も歌唱力も安定しているのだが、スタジオのマイクの前という勝手が違うのだろうか?ライブで見聞きするベテランの彼らの快活さがキンチョーに転じているのがカワイイ……。人のことは言えないのだが、とにかくレコードとは、こなした数とミキシング、とくに近年の録音はライブとは別モノ。とはいえ、日本のベテランブルーグラッサー、ここにあり!というストレートなブルーグラス作品だ。
  OTCR-006 PIRATES CANOE『Three』CD\1,000-(本体\952-)

 一曲目のフィドラー欅 夏那子作のインスト、ケルト的幻想からアイリッシュ、そしてニューグラス的な展開の中、河野沙羅のマンドリンと岩城一彦のドブロが楽しく、ちょっと一生懸命にブルーグラス会話をし、吉岡孝のドラムスと谷口潤のベースがリズムを固める聴きごたえ十分のインストにはじまり、二曲目にもドキドキするようなイントロで聴く者をケムに巻くハント鈴加(g)の英語詞と河野の作曲によるオリジナルに、今春の全米ツアーを経て自信と磨きがかかったようだ。パイレーツ・カヌーという京都の三人組女子と三人組男子の六人組によるアメリカーナ/ニューグラスのフルバンドによる最新第三作である。マンドリン、フィドル、ギター、ドブロというブルーグラス系楽器にベースとドラムスでリズムを固めたシュールなフォークロックバンドといったところ。ムーンシャイナー2012年8月号、また2013年3月号(各\525-)に、女子三人組のみで制作したアルバム『Sailing Home』(OTCR-003 \2,000-)の特集などで、パイレーツカヌーの紹介がある。広い意味で、先月紹介したザ・キャッシュなどとともに、21世紀を体現するアパラチア源流の世界観を感じられるストレングス・イン・ナンバーズ/ニッケルクリーク以降のあたらしいブルーグラス系ユニットが、日本にも生まれつつあるようだ。
  SKY-001A 坂本愛江『Someday』\2,500-(本体\2,380-)

 ムーンシャイナー誌6月号のメイン特集で紹介したシンガー坂本愛江(よしえ)。クリス・シャープと笹部益夫のプロデュースによるデビュー作はストレートなカントリー/スタンダード作品。オウブリー・ヘイニーの抑制の効いたフィドルとスミス・カーリーのペダルスティールとドブロ、ジェリー・ダグラス・バンドから現在話題の18サウスのガスリー・トラップのエレキギターとマンドリン、クリント・ブラックのキーボード奏者デイン・ブライアント、そしてナッシュビル・ブルーグラス・バンドからロバート・プラント&アリソン・クラウスほか生ベースの第一人者デニス・クロウチほかが創る典型的なホンキートンクカントリーのサウンドをバックに、ストレートに歌いつづる。20世紀初頭に書かれたというレノ&スマイリー、エルビスもやってたゴスペル名曲“In the Garden”、ノーと言えるリベラルな南部女性ロレッタ・リンの“Blue Kentucky Girl”や“You Ain't Woman Enough”ほか、レイ・プライス“My Shoes Keep Walking Back to You”、ジョージ・ジョーンズ“If My Heart Had Windows”、バック・オウエンズ“Under Your Spell Again”などに、父、坂本孝明とのデュエット“We Must Have Been Out of Our Minds”(ジョージ・ジョーンズとメルバ・モンゴメリー)、そして最後は第二次世界大戦中、明日を知れぬ兵士たちにもっとも人気のあったという、なぜか明るいスタンダード“We'll Meet Again”で綴じるアルバム、気持ちのいいカントリー/スタンダード作品だ。
  RCSI-1092 柴田貴子/稲川友則『Accordion & Banjo』CD\2,000-(本体\1,905-)

 バンジョーという楽器をブルーグラスやオールドタイム、ディキシーランドなど、既成の音楽形態から見るばかりでは気付かない、新鮮なシチュエーションの妙を聴かせてくれるバンジョー奏者の稲川友則とアコーディオン奏者の柴田貴子のバンジョーとアコーディオンのインストデュオのデビュー作。浜松/豊橋を本拠に活躍、「聴く方にどこか癒しのような感覚を味わっていただけたらうれしい」というふたり、フランスのミュゼットやバッハ、そしてアイリッシュや南米系のタンゴなどが各二曲ずつ、「異国情緒あふれる仕上がり」も感じて欲しいという。ムーンシャイナー誌7月号(\525-)で紹介した稲川さんとバンジョー/ブルーグラスとの出会いも新鮮で、その発想/オリジナリティの源泉が読み取れる。ともに騒々しい楽器としてジョークのネタにされることも多いバンジョーとアコーディオン、まだ未完だろうが、それぞれの楽器が持つ表現方法を自由に探そうという姿勢を応援したい。
  RC-126 渡辺敏雄『The Fiction Twins』CD\2,573-(本体\2,450-)

My Long Journey Home/Little Red Shoes/Weeping Willow/Will the Roses Bloom/Little Annie/Just Because/Will the Circle Be Unbroken 他全14曲

 ブルーグラス45ではベース、シャギーマウンテンボーイズではバンジョー、そして現在はマンドリンを担当する渡辺敏雄、B.O.M.社長が1930年代に大ブームを巻き起こしたブラザーデュオを再現した力作。数々のブラザーデュオがそれぞれに活躍したが、ここで再現されるのはビルとチャーリーのモンロー・ブラザーズ。のちに「ブルーグラスの父」となるビル・モンローは、その(当時すでに)圧倒的なマンドリン奏法を、兄チャーリーが作り出す初期のGラン、すなわち原初的ドライブとお洒落なメロディに乗せて他のブラザーデュオとは一線を画したグルーヴを再現。1960年以前のアメリカン・ポピュラー音楽の原点のひとつといえるブラザーデュオのメロディとビート、歌心を見事に再現した秀作である。
  OFKT-2013 TRI BARREL(尾崎博志/古橋一晃/河合徹三)『詩のかけら』\2,800-(本体\2,666-)

 ムーンシャイナー6月号特集で紹介したトライバレルのデビュー作。ペダルスティール奏者の尾崎博志と、カントリー/ブルーグラスをこなせるエレキ/アコギ・ギタリストとして京都から東京に移った古橋一晃というふたりの若者を、1970年代に日本のカントリーロックに一時代を創ったラストショー以来、さまざまなメジャーシーンで活躍、カントリー/フォーク界のベースを支えてきた河合徹三が支えるトリオ、「トライバレル」のすばらしいインスト集。カントリースウィングやブルース、バラッドなどカントリーインストの定番に囲まれつつオリジナルも6曲が収められている。カントリー系インストではテキサス・トゥルバドーズのリオン・ローズらの"Honey Figers"やベアフットジェリーの"Snuff Queen"、そしてノーム・ハムレットとロイ・ニコルズがマール・ハガードのストレンジャーズで発表した名曲"Stealin' Corn"などの3曲では、カントリー・セッションマンの遊び心が満載。チェット・アトキンスやバディ・エモンズを例に引くまでもなく、カントリーミュージシャンのジャズやロック/ポップには、その距離をパロディにしたような独特の爽快さが快感なのだがこの3人にも同様の、余裕を感じ.る。「トライ・バレル」、ジャンルを越えた音遊びを楽しめる新ユニットの登場だ。
  TOYU-0511 宮前ユキ『White Lightning』CD\2,800-(本体\2,667-)

Ring of Fire/Apartment #9/Today I Started Loving You Again/Honky Tonk Angels/美しい朝/Crazy Arms/うつろな日曜日/Tennessee Waltz 他全11曲

 前作『Waltz of the Wind〜風のワルツ〜』以来、5年ぶりの最新作は、奥沢明雄(g,m,v)、尾崎博志(d)らにアリソン・ブラウン(bj)、マット・コム(f)、ドン・リグズビー(m,v)、マロ川端(g)、マーク・シャッツ、渡辺 茂(bs)らブルーグラス系アコースティック・セットと、村中愛靖、スリム山口、ロイド・グリーン(steel g)、ゲアリー・ウエスト(ebs)、ラリー・アマヌイック、吉田宏治(drums)らのカントリー系エレキ・セットが、優しい宮前のボーカルをフワッと包み込む。カントリースタンダード名曲とオリジナル曲をバランス良く配し、デビュー40年が近付いた大ベテランの丁寧なメッセージを届ける。
  JMD-001 TARO & JORDAN『Did I Laugh in Your Dream?』CD\2,000-(本体\1,905-)

 今年1月中旬から北は盛岡、南は沖縄まで全国ツアーをしたマンドリン/ギターのインストデュオ、井上太郎とジョーダン・マコンネルの驚異的なデビュー作品。ゴンチチのチチ松村氏曰く、「マンドリンとギターだけで、このグルーヴと高揚感を醸し出すとは恐れ入った。アクースティックミュージックの究極の形に、身も心もスカッとする。二人の若きツボ師に乾杯!」と。彼らのコピーに曰く、「カナダから来た最強のグルーヴ製造機、DUHKSのギタリスト、ジョーダン・マコンネルと縦横無尽のマンドリン井上太郎(中略)のオリジナル曲の数々、アイリッシュ、オールドタイム、ブルーグラス、結局何だって一緒……」とある。タウンズ・バン・ザントとチャズ・ジャスティスのカバー2曲以外、すばらしいオリジナルインストを、ぜひ聴いて...!!
 ■ブルーグラス発掘・編集最近作
  クラレンスが亡くなって40年、近年発表されたローランドとクラレンスのホワイト兄弟関連作品!!
  RW-0001 NEW KENTUCKY COLONELS『Live in Holland 1973』CD\2,573-(本体\2,450-)

Fire on the Mountain/Never Ending Song of Love/Dixie Breakdown/The Fields Have Turned Brown/Take A Whiff On Me/Is This My Destiny/Mocking Banjo/If You're Ever Gonna Love Me/Last Thing on My Mind/Dark Hollow/Soldier's Joy - Black Mountain Rag/Why You Been Gone So Long/Roll In My Sweet Baby's Arms - Will You Be Lovin' Another Man?/I Know What It Means To Be Lonesome/Working on a Building/Rawhide.

 ザ・バーズでロックスターとしての数年を過ごした後、レスター・フラットのナッシュビルグラスにいた長兄ローランド(1938-)をカリフォルニアに呼び寄せ、次男のエリック(1942-2012)とともにホワイト・ブラザーズとして、1966年に解散したブルーグラスバンド、ケンタッキーカーネルズを再始動させたクラレンス・ホワイト(1944-1973)、誰がこの二ヶ月のちに29歳の天才ブルーグラスギタリストの命が奪われると思っただろうか!? 本作はこれまで世に出なかった1973年5月、ハーブ・ピーダセン(1944-)のバンジョーを加えてのオランダツアーでのあまりに生々しいブルーグラス魂の詰まったライブ。クラレンスの生ギターが縦横に駆け巡り、そのリズム/ビートに引っ張られるようにローランドのマンドリンとハーブのバンジョー、そしてエリックのすばらしいスラップベース。全員がブルーグラスをすることに燃え、喜びを爆発させているような音がすさまじい。クラレンスの“Fields Have Turned Brown”の間奏など、そのほか彼のギターをどー表現すればいいだろか!? まさしくギターのトーンがひとりでブルーグラスしている。それはほかの3人も同様、ブルーグラスという音楽のスリルとコーフンがつぎつぎと相乗作用で伝播して行く、その様がありありと感じられるすばらしいライブだ。……カリフォルニア州パームデールで演奏を終えたのち、車に楽器を積んでいたところへ突っ込んできた飲酒運転(日系人女性だったという)の車にはねられて29歳という短い生涯を閉じたあの日から40年、75歳になったローランド・ホワイトの気持ちが一杯こめられた未発表ライブの発掘である。久々に心揺さぶられるブルーグラス魂に感激……!! 
  TSQ-2400 ROLAND WHITE『I Wasn't Born to Rock'n Roll』CD\2,363-(本体\2,250-)

Kansas City Railroad Blues/Storms Are on thee Ocean/Head Over Heels/If I Should Wander Back Tonight/I Saw Your Face in the Moon 他全13曲

 1976年に発表されたローランド・ホワイトのデビューソロ・アルバムが未発表を1曲、オマケに加えて初CD化。なぜにこの作品が1970年代の名盤たり得るか!?……それはカントリー・ガゼットというウエストコースト・ポップ感覚を持った時のバンド(当時ほぼ同時にデビューしたニュー・グラス・リバイバルとセルダム・シーンとともに彼らは三種三様のブルーグラス新時代を代表した)が、ローランド・ホワイトという骨の髄までトラッドグラスを知り尽くした男のソロ・アルバムをバックアップしたことで生まれたブルーグラス作品だから。ローランドの人柄がにじみ出た音楽、アラン・マンデの完璧なまでのバンジョースタイルがとても目立つのだが、いやいや、このアルバムの味噌は、ロジャー・ブッシュのスラッピング・ベースが生み出したリズムとケニー・ワーツを加えたビーチ・ボーイズ風トリオ・ハーモニー、そのふたつがローランドのトラッド感覚(でもフレキシブルなんだ!)と見事に生き生きしたサウンドを創り出してこのアルバムを色あせない名盤にしている。それにしても、世の兄弟の多くのパターン同様、弟(クラレンス)の天才ぶりを話題にしがちだが、クラレンスをただの指の早いセンスのいいギタリストにとどめなかったのはローランドの不断の音楽への理解と愛情の賜物だったし、ここで聴かれるようなローランド・ホワイトのリズムの捉え方、そしてマック・ワイズマンの流れを汲む「Voice with a Heart!」。今聴いても古さを感じさせないカーター・ファミリーからビル・モンロー、フラット&スクラッグスの名曲中の名曲、そして"Love Please Come Home"から"Sittin' on Top of the World"までメドレーでつづる超スタンダード6曲……。ビル・モンローとレスター・フラット、ふたりの巨人の女房役をつとめたまれな幸せ者(金銭的な成功からは遠かったが)、ブルーグラス・ファンをおなか一杯に楽しませてくれるローランド・ホワイト、ほんとうに優しく温かい人だ。
  SXCD-6034 COUNTRY GAZETTE『The Four Album Collection』CD2枚組\2,888-(本体\2,750-)

『Country Gazette Live』: Black Mountain Rag/Roses For A Sunday Morning/Blue Blue Day/To Prove My Love To You/Lonesome Road/Will You Be Lonesome Too/Only Way Home/Sally Goodin/My Baby’s Gone/Sunday Sunrise/Laughing Guitar/Never Ending Love/Holland Holiday/Down In The Bluegrass/

『Out To Lunch』: Still Feeling Blue/Sure Didn’t Take Him Long/Out To Lunch/Melody For Baby/Sing A Sad Song/Sunny Side Of The Mountain/Down Down Down/Why You Been Gone So Long/Forked Deer/Time Left To Wander/Last Thing On My Mind/Uncle Cloony Played The Banjo (But Mostly Out Of Time)/Blue Light/
『What A Way To Make A Living』: Goodbye Mitchell Jayne/Loving You Too Well/Dark Hollow/In Despair/Old Old House/Beautiful Life/One Woman Man/White Washed Chimney/On My Mind/Don’t Let Your Deal Go Down/Last Letter/Nantyglo R.F.C./

『The Archives Album - Unreleased Rarities 1973-1977』: Durham's Reel/No Longer A Sweetheart of Mine/Miller's Reel/I Know What It Means To Be Lonesome/Hide Your Love Away/Hard Hearterd/We'll Meet Again Sweetheart/Some Old Day/Eighth of January/Tragic Romance/Soldier's Joy/I Wish You Knew/Prisoner's Song/I Might Take You Back Again/Mocking Banjos. 全54曲

 なんといっても本作の白眉は、ローランド&クラレンス・ホワイト兄弟がカントリーガゼットと協演している未発表音源5曲。1960年代のケンタッキーカーネルズ時代を髣髴させる荒っぽさの中にメジャーシーンのロッカーを経験したクラレンスのちょいと大人なフラットピッキンが、いまだに唯一無二のブルーグラスギターのスリルを聴かせてくれる。クラレンスが1973年7月に事故死してから40年、その遺品であるD-28ギターを使うトニー・ライスをはじめ数多のフラットピッカーが妍を競うが、わたしにとってクラレンスを超える呼吸を持つフラットピッカーはいまだにいない。それは、技術やタイミングといった、学ぶことで解決できる問題ではなく、彼の体の中に仕組まれているなんだか得体の知れない揮発性の精神物質の作用であるようにすら感じる。ミストーンやリズムを超えて、その洗練はアールの域にあり、ブルーグラスギターが何たるか?をルール(支配)する根源であるといってもいいと、わたしは思っている。つまり、アールが生来体得していたポリリズム(ムーンシャイナー誌8月号「アールの日」リポート参照)を見事にギターに昇華したのがクラレンスだと……。そんな5曲のほか、ローランド・ホワイトを迎えたカントリーガゼットが、より「ブルーグラス化」していくサウンドに見る10曲(内4曲はアルバム『Live』、1曲は『Out To Lunch』、5曲は『What A Way To Make A Living』に使用されなかった未発表モノ)には、なんともホットなホワイト家に流れるブルーグラス魂!(つい今春発表されたエリックを加えたホワイト家3人とハーブ・ピーダセンとの4人、ニューケンタッキーカーネルズの未発表オランダ1973年ライブ音源集『Live in Holland 1973』=\2,573-=で証明済み!!)を再確認、またローランドとロジャー・ブッシュが交互に取るリードボーカルの妙などのケンタッキーカーネルズ伝統など、この2枚組CDに『The Archives Album - Unreleased Rarities 1973-1977』として収められた15曲は、それだけのために買うだけの値打ちがあるものだと、言っておこう。1960年代のウエストコーストブルーグラスがベイカーズフィールドサウンドと混ざり合って、いわゆるカントリーロックの核となるサウンドを生んでいく一方、ブルーグラスにとどまってまったくあたらしいアコースティックを呈示したカントリー・ガゼット。それにしてもバイロン・バーラインとアラン・マンデのノー天気さが生んだ爽快なフィドル&バンジョーを軸にしたウエストコーストのブルーグラスがヨーロッパ市場でポップヒットしたガゼット初期LP2枚を収めた『Traitor In Our Midst/Don't Give Up Your Day Job』(BGOCD-298 \2,573-)とともに、1970年代の西海岸ブルーグラスを堪能できるアルバムとして(昨年のイギリス盤を購入された方には心苦しいけれども)、大推薦の一枚である。
 ■話題のインスト最近作
  RUR-1113 MIKE SCOTT & FRIENDS『Home Sweet Home』CD\2,573-(本体\2,450-)

The Girl I Left Behind Me/Soldier's Joy/Bill Cheatham/Battle Hymn Of The Republic/Home Sweet Home/Ashokan Farwell/Swing Low, Sweet Chariot/Turkey In The Straw/Banks Of The Ohio/Camptown Races/Bonaparte’s Retreat/Buffalo Gals/Angeline The Baker/The Battlefield. 14曲

 10月にクレイグ・ダンカンやビリー・スミスらと来日した元ジム&ジェシーの几帳面なスリーフィンガーバンジョー奏者マイク・スコットが中心になって、ビル・モンローソングをインストにしたヒット作『Blue Moon of Kentucky-- Instrumental Tribute To Bill Monroe』(\2,573-)につづいて、19世紀の南北戦争時代の曲集、すなわちフォスターなどの上記アメリカン・スタンダードを、アダム・ステッフィ、オウブリー・ヘイニー、ティム・スタッフォード、ロブ・アイクス、ベン・アイザックスらと、本来観光地のお土産げ向けに発売されたものの再編集作品。超一級ピッカーたちの有名曲におけるメロディの取り方/アレンジに納得、楽しめる秀作だ。
  COMP-4616 NOAM PIKELNY『Plays Kenny Baker Plays Bill Monroe』CD\2,573-(本体\2,450-)

 ベラ・フレック以降のトップを走るパンチブラザーズのバンジョー奏者ノーム・ピケルニーの最新作。ブルーグラスフィドルの一典型を創ったケニー・ベイカーがビル・モンロー作の有名インストをカバーした1976年のブルーグラス史上に残る名盤『Kenny Baker Plays Bill Monroe』(CO-2708 \2,573-)を、現在ブルーグラスの最高峰であるノームのほか、ステュアート・ダンカン(f)、ロニー・マッカーリー(m)、ブライアン・サットン(g)、マイク・パブ(bs)がそのまんまカバー。最初の旋律はケニーのフィドルをそのままバンジョーに載せて弾き、そののち独自のアドリブを重ねていく。なんて美しい流れを創るんだろうノームは!これまでのあらゆる種類の先入観を飛び越えて、自らの心の動きをその都度載せていくその自由な発想とテクニックには完全脱帽、そこまでに至る努力と愛情にただただ感動である。40年の時を隔てた永遠のモンローソングの新解釈、偉大なモンロー/ベイカーの音楽を万感を込めてリスペクトしながら演じる現在のスーパーピッカーたちに感謝だ。ぜったい似合わないと思う1970年代の幅広タイにブルー・グラス・ボーイ御用達スーツに身を固め、ライナーノーツにはローゼンバーグ博士という凝りようで、第1世代ブルーグラス……っつうか、「ブルーグラスの父」とその最大の「理解者=表現者」への最大限のリスペクトを込めた、1970年代おじさん達ニヤニヤ・ウキウキの大秀作!!
 ちなみにノームの前作『Beat The Devil and Carry A Rail』(COMP-4565 \2,573-)は、素晴らしいオリジナルを中心にした大秀作。アールやベラも登場するその超豪華でおバカなプロモビデオの視聴(Bluegrass Diva で検索)とともに大推薦!!
  CR-021 JOHN REISCHMAN & JOHN MILLER『Road Trip』CD\2,573-(本体\2,450-)

Road Trip/Vou Vivendo/Stay, Stay/Mi Amigo Carlos/Hey, Hey, B. B./Passeio Do Figo/Freshet/Reminiscence/Vamanos/Quilombo 10曲

 もっとも美しい音のするロイド・ロアーと言われてきたジョン・ライシュマンのF-5と、おそらく生指で弾くマーティン18系(OM-18V、またはOOO-18)の素晴らしいトーンとふたりの息遣いが素晴らしいテンションを生み出す、基本マンドリン/ギターのインストデュオ、最新第3作品。スウィングからラテンっぽい作品、ジプシー風ツゥ―ビートスウィング、地中海風ワルツ、ヨーロッパ教会的なメロディなど、ブラジルのショーロのピシンギーニャと同じくブラジルのジルベルト・ジオの2曲のカバーと1曲のライシュマン作品以外、7曲をジョン・ミラーが書いている。ブルーグラス出身のふたりながら、アコースティック楽器の響きを最大限に理解して、決して超絶技巧に走らずに気色のいい音質とフレージングで押し通すベテランの味わいが実にオトナ。曲によってベースとドラムスを加えるカルテットとなるが、おおむねマンドリンとギターのデュオがメインという印象。そーか、ふたりが岐阜の時山フェスに来たのは12年前の2001年、9.11の3カ月ほど前だったのか……。ブルーグラスとピードモントブルースが絶妙にまじりあった素晴らしいデュオだった。あの時のホッコリ感と同居したスリルはここでも健在。アコースティック楽器ファンに強力お勧めの秀作。珍しい1998年作、ふたりでのデビュー作『The Singing Moon』(CR-004 \2,573-)の在庫もある。
  TSQ-2851 V.A.『Imagination Anthem Volume 6 - Origins of American Primitive Guitar』CD\2,573-(本体\2,450-)

 米国南部のギターの原点、少なくとも録音がはじまった20世紀の初期に残された素晴らしい録音14曲集。タイトルにある「アメリカン・プリミティブ・ギター(アメリカ原点ギター)」とは、フィンガーギタリスト、ジョン・フェーイ(1939-2001)が提唱したアバンギャルドなギタースタイル(ちなみにフェーイの自伝的著書のタイトルは『How bluegrass music destroyed my life』だって)。ここに収められた14曲は、カントリーブルーズとヒルビリーストリングバンドのギタリストたちで、アメリカン・プリミティブ・ギタースタイルの由来(オリジン)ということ。つまり、アメリカンギターの源泉、より深くギターを学びたい方にはおあつらえ向きのコンビレーションである。本作に収められているケンタッキー州ルイビルの黒人ギタリスト、シルベスター・ウィーバーの1923年録音の“Guitar Rag”と“Guitar Blues”はカントリーブルースの最初の録音と目され、知られる限りにおいて初めてスライドギターが使われた録音だという。前者はギッジョー(ギターバンジョー)が使われ、のちにボブ・ウィルスのバンドがカバーして“Steel Guitar Rag”として発表している。そのほか、白人のライリー・パケットやサム・マッギー“Buck Dancer's Choice”など、アメリカンギター史のパイオニアたちがズラーっと揃った秀作。
  OMAC-19 MARK O'CONNOR『The Improvised Violin Concerto』CD+DVD\2,573-(本体\2,450-)

 2013年、52歳になったばかりのマーク・オコナー最新作は、今春初演されたばかりの自身とボストンユースシンフォニーによる即興交響曲五楽章「ファイアー/エアー/ウォーター/アース/フェイス」のDVD映像(約35分)と、バイオリン/チェロ/ピアノ姉妹アーン・トリオとニュージャージーユースシンフォニーによるマークの交響曲「March of the Gypsy Fiddler」のCD。DVD映像ではクライマックスに向かう第五楽章「Faith」におけるブルーグラス・フィドルの連発フレーズで聴衆を引きつけるマーク、40年に及ぶ最高のアメリカン・フィドラーとしてのゆるがないカリズマ性を見せ付ける。13歳の幼い写真をカバーに1974年、ラウンダーから発表された衝撃のフィドル集『National Junior Fiddle Champion』にはじまり、1980年、デビッド・グリスマン・クインテットに参加、そして1989年、ベラ・フレックとエドガー・マイヤーとの出会いから生まれたサム・ブッシュとジェリー・ダグラスを加えたストリングバンドレングス・イン・ナンバーズ『Telluride Sessions』でクラシックに向かい、ヨーヨー・マらとの活躍を経て1999年のメリル・ストリープ主演映画『ミュージック・オブ・ハート(Music of the Heart)』では、アイザック・スターンやイツァーク・パールマンらとカーネギーホールでともに"Orange Blossom Special"を披露するという、ブルーグラス/フィドル界には測り知れない貢献も残している。マークは現在、米クラシック界で確固たる地位を築き、そのバイオリン教育に「フィドル音楽」を取り入れた「アメリカン・クラシック」を提唱、「オコナーメソッド」の普及に尽力している。今や世界的な芸術家としての貫禄を観てください……!?
 インスト新入荷
  UNI1871102 BELA FLECK『Impostor』CD\2,573-(\2,450-)

The Impostor - Infiltration/The Impostor - Integration/The Impostor - Truth Revealed/Night Flight Over Water - Tumbledown Creek/Night Flight Over Water - Hunter's Moon/Night Flight Over Water - The Escape.

 バンジョーという楽器を、ジャズからクラシックまで、あらゆる音楽の中に位置づけた天才音楽家、ベラ・フレックの最新作は、ついに来るところまで来た自作の交響曲と室内楽である。グラミー賞史上、もっとも多くのカテゴリーにノミネートされたミュージシャンとして知られ、その受賞は13回……ブルーグラスからポップ、ジャズ、クラシックほか、あらゆる音楽にバンジョーが違和感なく溶け込んでいる。ジャック・タトルらとのテイスティー・リックスからジミー・グドローらとのスペクトラム、そして1989年、ニューグラスリバイバルから歴史を変えた超スーパーグループのストレングス・イン・ナンバーズを経て自身のバンド、フレックトーンズを結成、この1989年以降ベラはもとより、ストレングス・イン・ナンバーズのメンバーたち、マーク・オコナー(f)、ジェリー・ダグラス(d)、サム・ブッシュ(m)はバンドメンバーのエドガー・マイヤー(bs)の薫陶を受けてそれぞれの天才を花開かせていく。ブルーグラスは愛すべき家ではあるけれど、天才達にとっては狭すぎるのも事実だ。彼らとともにわれわれは世界中の音楽、しかも最高レベルの音楽に接してきた。ベラでいえば、ブルーグラスの『Drive』(1988)と『Telluride Sessions』(1989、ストレングス・イン・ナンバーズとして)、クラシック『Perpetual Motion』(2001、グラミー賞最優秀クラシッククロスオーバーとドビュッシー“Doctor Gradus Ad Parnassum”で最優秀器楽アレンジ)、ジャズ『The Enchantment』(2007、チック・コリアとのデュオ)、ジャズコンボ『Across the Imaginary Divide』(2012)などで、心行くまでそれぞれの分野で最高のバンジョー音楽を楽しむことができる。そしてベラは2009年、グラミー最優秀ポップインストと最優秀ワールドミュージック受賞した(ちなみに2009〜2012年まで、4年連続グラミー受賞)『Throw Down Your Heart』でアフリカにバンジョーの(つまり自身の)ルーツを求め、アール・スクラッグスの「じゃじゃ馬億万長者」のテーマソングで衝撃を受けた自身のバンジョーの旅を完結させている。今年5月、クロウハンマーの名手である愛妻アビゲイル・ウォッシュバーンとの間に愛息ジュノ誕生、「必ず3人揃って日本に行くから……」とは、今秋会ったベラの言(今後のムーンシャイナー誌IBMAリポート参照)。もう言葉もない、めくるめくベラ・フレックのバンジョー世界が、ジャンカルロ・ゲレーロ指揮ナッシュビル・シンフォニーと、「バンジョーとシンフォニーオーケストラのためのコンチェルト“The Impostor”」、そしてニューヨークの若手四重奏団ブルックリン・ライダーとの「バンジョーと弦楽四重奏のためのクインテット“Night Flight Over Water”」、2曲のオリジナル組曲で堪能できる。本当に凄いです!!
  WP-128 HARVEY REID『Autoharp Waltz』CD\2,573-(本体2,450-)

Sweet Hour of Prayer/The Autoharp Waltz/Slipped Through My Hand/Gold Watch & Chain - Gospel Ship/Scotland Bridge/Times Gone By (feat. Brian Silber)/Fishing Pond Blues/Wayfaring Stranger/East Virginia/In Dark Winter Rejoiceth /The Train That Carried My Girl from Town/Scarborough Fair/Filled with Love/Lorena/Bully of the Town/Lament for Abigail Curtis (feat. Brian Silber). 16曲

 1954年カリフォルニア生まれのハービー・リード、1976年にインディアナ州ビーンブロッサムのビル・モンローフェスでブルーグラス・ギターコンテストに優勝したのち、1981年にはカンザス州ウィンフィールドの全米フィンガーピッキンコンテストで優勝、翌82年にはオートハープ部門で優勝している。1982年に自身のウッドペッカーレコードを立ち上げ最初のアルバムを発表して以来、ソロギターがメインだが、1991年作の『Steel Drivin' Man』はアコースティックギターマガジン誌にトラッドフォーク10選に選ばれた名作のほか、ミンストレル音楽や6弦バンジョーアルバムなど、本作で29枚目のアルバムになるというマイペースな、しかしそれだけステディなファンを持つ多彩なミュージシャンで、故ドック・ワトソンが、わざわざライブを聴きに行くというファンだったと言われている。そんなバーサタイルな才能と感覚を持ったゲイリーの2枚目となるオートハープ集、上記のお馴染の選曲とともに、期待を裏切らない秀作である。
  RCSI-1094 HANK SINGER『Play Fiddle Play』CD\2,543-(本体\2,450-)

Flower Of The Flock/Dreamy Eyed Waltz/Say Ole Man, Can You Play the Fiddle/Play Fiddle Play/Rutland's Reel/Memory Waltz/Weeping Heart/Clarinet Polka/The Last Waltz/Orange Blossom Special/Sadness. 11曲

 10歳のときに会ったレッド・ヘイズをメンターに、その紹介で高校を卒業してバッサー・クレメンツの後釜としてファロン・ヤングのバンドに参加、18歳でファロンのナンバーワンヒット“Four in the Morning”(1971年)を録音したというハンク・シンガー。それ以来、数々のバンド、セッションに参加したカントリーフィドルの名人である。ブルーグラス・フィドルとカントリー・フィドルの違いは(もっとも互いに行き来する才能を持った人もいるが)これを聴くとよく分かる。たとえば、ブルーノートを弾いてスウィングするかブルースするか、の違いとか、フィドルチューンでスクエアダンスるかクロッグダンスるかの違いとか、レイドバックするか突っ込むかとか……。お楽しみください。
 各楽器別お勧め作品
 (楽器奏法や教則、またCDに関してはミュージシャン歴豊富なスタッフがアドバイス、また楽器につきましては、本体やパーツなど、各種取り扱っています。お気軽にお問い合わせください)
 ■ギター
  MRR-1013 SNYDER FAMILY『Stages』CD\2,573-(本体\2,450-)

 2010年、驚きをもって紹介した中学生の兄ゼブと小学生の妹サマンサのギター/マンドリンとフィドル/ボーカルに父バド(bs)のトリオ、スナイダー・ファミリーの2011年録音第2作。7曲がインスト、6曲の歌物で12歳と16歳になった兄妹のスーパーピッキンを堪能する。オリジナルのほか、J.J.ケールのカバーや最後には2曲続けてのフォスター、"I am a Pilgrim"ではフラットピックでトラビス・ピッキンに挑戦など。12歳にして主張とリズムがしっかりしたサマンサと、群を抜いたゼブ・スナイダーのフラットピッキン・ギターをお楽しみください!! アダム・ステッフィの最新作で全編にギターで起用されたゼブ、もはや子供の域を超えている。また映像作品で彼らの参加したDVD『Generation Bluegrass』(RCSI-1078D \2,888-)も是非お楽しみください。
 ■バンジョー
  ROU-0638 V.A.『Foggy Mountain Special: A Bluegrass Tribute to Earl Scruggs』CD\2,543-(本体\2,450-)

Flint Hill Special/Reuben/Foggy Mountain Special/Randy Lynn Rag/Sally Goodin/Pike County Breakdown/Foggy Mountain Rock/Nashville Skyline Rag/Earl's Breakdown/Steel Guitar Rag/Ground Speed/Foggy Mountain Breakdown.

 2012年3月28日、88歳で亡くなったアール・スクラッグスに捧げられ、同年6月5日に発表された現在トップバンジョイストたちの新録音追悼作品。ティム・オースティンのプロデュースのもと、偉大なアールを尊敬する12人、デビッド・タルボット、ジム・ミルズ、ロン・ブロック、チャーリー・クッシュマン、ラリー・パーキンズ、ロン・スチュワート、トム・アダムズ、J.D.クロウ、ジョー・マリンズ、トニー・トリシュカ、ケニー・イングラム、クレイグ・スミス、あえて言えば、アールの時代(1950〜60年代)よりも社会的に煮詰まっているのかも知れない21世紀、それぞれのアールへの思いを込めた、素敵な上記アール聖演12曲のカバー集。
 ■マンドリン
  GT-5161 V.A.『Nashville Mandolins, Play Their 100 Best』CD4枚組\2,573-(本体\2,450-)

 なんと! CD4枚組全100曲のアメリカン・スタンダード曲のマンドリン・インスト集。かつて、4枚別々に売り出されたものが4枚組セット廉価盤で登場。バックはソフトタッチなナッシュビル・サウンドで、ミュージシャンのクレジットはないが、手慣れた一級のバックアップは間違いない。またマンドリンはおそらく故ブッチ・バルダサリと思われ、シンプルなメロディにチョッとしたスラーやメロディの選び方に非凡なタッチとトーンを聴かせる。BGMとしても楽しめるし、楽器を弾く人にはスタンダード曲のメロディを知る絶好の参考音源だろう。
  PC-1183 ALAN BIBEY & WAYNE BENSON『Mandolin Chronicles』CD\2,573-(本体\2,450-)

 ともに、いわゆるブルーリッジ系ブルーグラスのスーパーピッカーであるサードタイムアウトのウェイン・ベンソン43歳と、グラスタウンのアラン・バイビー48歳による楽しい!ツイン・マンドリン集。ビル・モンローの特徴的フレーズをモチーフにしたふたりの掛け合いのオリジナル曲にはじまり、ビル・エマーソンのバンジョー名曲"Sweet Dixie"のマンド対決、ラッセル・ムーアのボーカルを迎えた"Another Night"、そしてマイク・コンプトンに教わったというビル・モンローの未発表曲"Pilgrim's Knob"、ほかにチャーリー・パーカー曲のジャズマンド対決、最後にトミー・ジャクソンのフィドル名曲"Crazy Creek"のふたりだけのデュオ・カバーにオリジナルなどを、ロン・スチュワート(bj,f)とワイアット・ライス(g)、ハロルド・ニクソン(bs)という申し分ないメンツを配して、マンドリンファンにはおなか一杯、楽しいお勧めの一枚。
 ■フィドル
  GT-5162 V.A.『Nashville Fiddles, Play Their 100 Best』CD4枚組\2,573-(本体\2,450-)

 軽いドラムスを伴ったブルーグラス/アコースティックリズム隊をバックにひたすらフィドルを歌わせるスタンダード100曲、4枚組CDにしてこの価格。「アメリカン・フィドル入門」としておススメである。おそらく名のあるフィドラーが、自分を隠しながら、まずまずのメロディ/フレーズに軟着陸させる様は、サイドマン修行の大変参考になる。同時に、自分を強烈に出す一歩手前、メロディをいかに咀嚼するかの心得としてもお奨め! リスナーとしては、バックにまわってるマンドリンやバンジョー、ハーモニカ、ドブロなどもキンチョーなく楽しめる……、そう、BGMとしても気に障らない種類の音楽でもある(ただし時折り、突如として超有名フィドラーの自分印の古い録音も飛び出してくるのでビックリせずに楽しむべし!?)。
  SRCD-1001 VASSAR CLEMENTS『New Hillbilly Jazz』CD\3,150-(本体\3,000-)ボーナスCD-ROM付、廃盤限定商品

 ジャンルを超え、20世紀のアメリカン・フィドルの歴史の中でもっとも偉大な功績を遺したひとり、バッサー・クレメンツ(1928-2005)のすばらしい89年のスウィング・アルバムのCD化。ハンク・ウィリアムズやハンク・スノウらのカントリー名曲が、ゴキゲンにスウィングする。ボーナスに89年来日時、奥沢明雄、西海孝、海宝弘之、下村哲を従えての"Midnight Moonlight"と"Kissimie Kid"、そしてそこにラストショーが加わった"Orange Blossom Special"の3曲がオマケ。ムーンシャイナー連載「ケイシのナッシュビル・リポート」でおなじみ、故四方敬士氏の制作品。
 ■ドブロ
  RC-121 JOSH GRAVES『Just Joshin'』CD\2,573-(本体\2,450-)

 1963年に発表されたブルーグラス・ドブロの創始者ジョッシュ・グレイブス(1927-2006)とジェイク・ターロック(1922-1988)、フラット&スクラッグス時代の唯一のデュオ・アルバムが3曲の未発表インスト録音を含めて初CD化。バックにはカーティス・マクピーク(bj)に、オリジナル・ブルーグラス・バンドのチャビー・ワイズ(f)、ハワード・ワッツ(bs)ら。ジョッシュのリードにジェイクのテナーのデュオ・ボーカル物と"Dobro Rhumba"や"Just Joshin'"などブルーグラス・ドブロ必須の6曲のドブロ・インストで構成された、ブルーグラス・ドブロ史にとってきわめて貴重な全15曲の録音が奇跡的に発掘。ブルーグラスドブロ奏者は必携の1枚!
 オールドタイム&フォーク新入荷
  ROU-9150 STEVE MARTIN & EDIE BRICKELL『Love Has Come For You』CD\2,573-(本体\2,450-)

When You Get to Asheville/Get Along Stray Dog/Love Has Come for You/Friend of Mine/Siamese Cat/Yes She Did/Sarah Jane and the Iron Mountain Baby/Fighter/King of Boys/Sun's Gonna Shine/Who You Gonna Take?/Shawnee/Remember Me This Way 13曲

 メジャーな現代のポピュラーカルチャーの中でも違和感なく溶け込めるレベルのバンジョーと女性ボーカルのすばらしいコラボレーション、アパラチアの陰影を見事にポップで都会的な音楽に昇華しているのはスティーブ・マーティンの非常に整理されたクロウハンマーバンジョーと作曲、エディ・ブリッケルのすばらしい大人のボーカルと歌詞、そしてアップル・レコード在籍当時にジェイムズ・テイラーを発掘、のちにリンダ・ロンシュタットやボニー・レイットなどをスターにしたピーター・アッシャーのプロデュース。「立場が人を創る」という言葉があるけれど、スティーブの場合、高校の同級生ジョン・マキュエン(1945年生、ニッティグリティダートバンド)とバンジョーを弾きはじめたのち、「サタデイナイトライブ」(超人気TVシリーズ)などを経てアカデミー授賞式の司会を3度も務めるほどの米国最高の喜劇俳優として大スター(日本で米国コメディアンの評価は高くないけど)となった人物の大きさが近年フォーカスするバンジョーに乗り移ったような大きさを聴かせる。アルバムの相方エディ(47)は、高校時代の仲間と組んだニューボヘミアンの1988年デビュー作『Shooting Rubberbands at the Stars』が大ヒット、翌年にはトム・クルーズ主演の映画『7月4日に生まれて』でフォークシンガー役として出演、サントラ盤にもディランの“A Hard Rain's a-Gonna Fall”を演奏している。また夫ポール・サイモンとの出会いは1988年11月8日の「サタデイナイトライブ」、ポールがカメラの横で見惚れていたという(今は子供3人)……さすがポール、その知性的にして清楚な存在感に、わたしも参っちゃった。今秋のIBMA(国際ブルーグラス音楽協会)の年次大会、まったくあたらしい開催地ノースカロライナ州都ローリーのダウンタウン、かつてのファンフェスに相当する「ワイドオープン・ブルーグラスフェス」最終日のトリ、スティーブ・マーティン&スティープ・キャニオン・レインジャーズ featuring エディ・ブリッケルのショウは衝撃的だった。ソールドアウトの6000人収容の野外ステージの観客に最高のエンターテイメントを見せてくれたスティーブ・マーティン。正直言って有名人の余技……それにしては上手すぎるけど、と思っていたのが大間違い。その見事なステージと、何よりも音楽の素晴らしさに驚いた。そしてスティープ・キャニオンの素晴らしいブルーグラスとエディ・ブリッケルの存在感、これほどブルーグラスで楽しませてもらえるとは思ってもいなかった。このアルバムで、是非そんな気分を味わって下さい。一曲目の“When You Get to Asheville”に歌われるノースカロライナ州アッシュビルはブルーリッジとブルーグラス/オールドタイムのど真ん中!……この歌のように伝統と都会が入り混じったサイコーに素敵な街だ。大推薦作!!
  FHR-1067 SOUTH CAROLINA BROADCASTERS『Short Time to Stay Here』CD\2,573-(本体\2,450-)

When I'm Gone/Write Me Sweetheart/Little Birdie/Waiting for My Darlin'/Let Me Fall/Fifty Miles of Elbow Room/East Virginia Blues/I'll Have A New Life/Short Life Of Trouble/Where The Soul Never Dies/Brown's Dream/Bring Back My Blue Eyed Boy/Sing, Sing, Sing. 13曲

 世界ヒット中!のカーターファミリー“When I'm Gone”(バンケスターズの新入荷解説参照)のほか、トップボリュームで思いっきり歌われるカーターファミリーを中心にロイ・エイカフやハンク・ウィリアムズ……そして有名トラッドソングの数々。20世紀後半から何事につけソフィスティケートされたものが美しいと誤解され、本物の人々の心からの叫びに耳を閉ざしてきたような風潮を吹き飛ばすサウスカロライナ・ブロードキャスターズの最新第三作。過ぎ去った時代のサウンドが自身の魂と共鳴するといい、ノースカロライナ州マウントエアリーの伝説的なラジオ局WPAQでオールドタイム番組を持つアイビー・シェパード(f)、おばあちゃんから様々な音楽を学んだというまだバンジョーを弾きはじめて日が浅いサラ・オズボーン(bj)、そして貨物と列車が疾走するようなドライブを生み出すというデビッド・シェパード(g)、このトリオが、自分の音楽を正直にぶつけるカーターファミリーやトラッドソングの数々、近ごろ珍しい混じり気のないエネルギーに満ちている。
  SH-4093 SARAH JAROSZ『Build Me Up from Bones』CD\2,573-(本体2,450-)

Over the Edge/Fuel the Fire/Mile on the Moon/Build Me Up from Bones/Dark Road/Simple Twist of Fate/1000 Things/Gone Too Soon/Anything Else/Book of Right-On/Rearrange the Art. 11曲

 今年5月、米国最古の超名門、特待生として通ったニューイングランド音楽院を優等で卒業、同時にナッシュビルに飛び完成させた最新作。これまでの2作と同様、アリソン・クラウスのアルバムで知られるゲイリー・パチョーザがサラとともに共同プロデュース。17歳のデビュー作以来、「女ティム・オブライエン」とか、「次代のギリアン・ウェルチ」といった評判/期待以上に大きくなった才能を聴かせる。11曲中カバーは、ジョアンナ・ニューサム“The Book of Right On”とボブ・ディランの“Simple Twist of Fate”で、9曲のオリジナルはこれまでの第3者目線から、より自身の目線で曲が書かれているという。ツアーするアレックス・ハーグリーブズ(f)とネサニエル・スミス(cello)とのトリオがメインであるが、ハーモニーにはイーファ・オドノバンとケイト・ラズビー、カイ・ウェルチ、ダレル・スコット(g)らほか、ジェリー・ダグラス(d)、クリス・シーリ(m)、ビクター・クラウス(bs)、ダン・ダグモア(eg,steel g)、ダーク・パウェル(accordion)、ケニー・マローン(perc)ら適材適所で深みのあるアコースティック音楽を創っている。底知れない可能性を感じさせる22歳、米メディアではブルーグラス・ソングライターと紹介されている。
 フォークお勧め作品
  JASCD-212 KINGSTON TRIO『Close Up / Sold Out: 1960-1961』CD2枚組\2,888-(本体\2,750-)

 1958年、ノースカロライナのブルーリッジに伝わる伝承曲「トム・ドゥーリー」の世界ヒットでフォークブームを巻き起こした張本人、キングストントリオの初期LPアルバム4枚を収めた2枚組。一枚目には「エルマタドール」が1曲目の『Sold Out』(1960)と『String Along』(1960)、二枚目には「わが祖国」の入った『Goin' Places』(1961)と『Close Up』(1961)。
 カントリー新入荷
  SBD-0019 KIMMIE RHODES『Covers』CD\2,573-(本体2,450-)

Bluebird/Yesterday/Moonlight Mile/White Freight Liner/Georgia Lee/Everything Is Broken/Birds/Stuck in a Moment/Adam's Song (feat. Rodney Crowell)/Don't Think Twice/Southern Accents/Shame Shame Shame (feat. Delbert McClinton)/Cannibals (feat. Marcia Ball)/What a Wonderful World/Little Help from My Friends. 15曲

 ウィリー・ネルソンとのコラボでも知られるシンガーソングライターのキミー・ローズ。曲を提供するひとり、エミルー・ハリスは、「キミーは、深い魂をたたえた、可愛い子供の声を持っています。彼女は、今こそ必要とされるわれわれが自然に持つ天使の心に触れるのです。まだそれを経験されたことのない方は、自分自身の心に従って、あなたのリスニングライフに取り込んでみて下さい」と強力推薦する。そんな天使の声の持ち主が、リオン・ラッセル、ビートルズ、ローリングストーンズ、タウン・バンザントほか、ディラン、ボノからスタンダードまで、とてもいい曲をとてもいいアレンジで(ディランの“Don't Think Twice”はちょっとブルーグラス!?)カバー、とても可愛い声で歌ってくれる。ホッとする……、アメリカ音楽の好きな人で、こんなのが嫌いな人はあまりいないだろうと思う、ポップな秀作、ブルーグラスなわたしもおススメだ。
  RCSI-1095 JANICE MAYNARD『I'll Take My Chances』CD\2,573-(本体2,450-)

Bright Lights and Country Music/One of a Kind a Heart/I'll Take My Chances/You're What Makes the World Go Round (feat. Bobby Flores)/The Man You've Turned Into/Why Be a Dreamer/Bad Girls (feat. Leona Williams) /Where Is My Castle /Love Me (The Way You Used to Do) /The Perfect Place/This Is the End of My World/Don't Settle for a Spark. 12曲

 メチャクチャノリのいい正調テキサス・ホンキートンク・サウンドをバックに、可憐なボーカルを聴かせるテキサス出身のジャニス・メイナード最新第2作である。プロデュースは、フィドラーでもあるボビー・フローレス、ウッドベースにスティールギターが絡み、フィドルが飛びまわるテキサスのサンアントン録音らしいビッグサウンドが快調だ。女性ホンキートンカーの先輩、リオナ・ウィリアムズとのデュエットも収められている。
 カントリー発掘、編集モノ新入荷
  KYH-1949 KENTUCKY HILLTOPPERS『Live WKIC Recordings from 1949』CD\2,573-(本体2,450-)

The New Hazard Hayride Intro/I've Taken All I'm Gonna Take From You/Old Joe Clark/I Find You Cheatin' On Me/Roadside Rag/Rainbow In My Heart/General Electric Advertisement/The Steel Guitar Stomp/Mississippi Shore/Trouble Keeps Hangin' 'Round My Door/The Alabama Jubilee/New Hazard Furniture Advertisement/Shame On Me/Beyond A Shadow Of A Doubt/What A Fool I Was/Forever/Tragic Romance/July 4th, 1949 Break/The Joe Turner Blues/I Wonder If You Feel The Way I Do/The Guitar Boogie/Golden Grain Coffee Advertisement/My Front Door Is Open/Cacklin' Hen/Closing Theme.

 ブルーグラスやアパラチアン・フォークの故郷でもあるイースタンケンタッキーだが、1949年当時にはきっちりとモダンなウエスタンスウィング系カントリーが演奏されている。ボビー・サムナー(スタンレー・ブラザーズとの録音も残すことになる、兄弟のマリオンも有名なフィドラー)やドン・エーカーズらのアグレッシブなフィドル、テディ・ハーリーのラップスティールギターに、エディ・アーノルドを思わせるアーネスト・スパークマンのソフトでオシャレなボーカルなどのケンタッキー・ヒルトッパーズ。炭鉱地帯として知られるケンタッキー州ハザードのラジオ局WKICから放送された驚くほど生々しい録音状態で残ったライブ音源だ。1949年というと、恥ずかしながらわたしの生まれた年、フラット&スクラッグスが“Foggy Mountain Breakdown”を録音する年でもある。ブルーグラスのドライブとは対極にあるはずのレイドバックするスウィングが、何故か交錯する、いわゆるアーリーアメリカン特有のビートがウキウキ感を盛り上げる、ノスタルジーどっぷりの素晴らしいライブ録音だ。
 カントリーお勧め作品
  HOTR-6996 CURTIS POTTER『Songs of the Cherokee Cowboy』CD\2,573-(本体\2,450-)

 低音から高音まで、ものすごい声量で、いわゆるレイ・プライス・シャッフル(フォービート)に乗ってすばらしいボーカルを聴かせるカーティス・ポッターの最新作は、同じテキサス出身の偉大なレイ・プライス(87)にささげたトリビュート曲と、その(日本ではあまり評価されなかったかもしれない)有名11曲集。まさに、「ハートオブテキサスレコード(HOTR)」の本丸、スティールギターとフィドル大活躍サウンドである。1960年代以降、それまでのシンプルな「ホンキートンク」カントリーのミュージシャンたちが音楽的にさまざまなノウハウを得ていき、ついには「ナッシュビル・サウンド」と呼ばれるポップオーケストラの領域にまで昇華したサウンドは、たとえばここにも収められている“Danny Boy”などで如実なように、当時のハンク・ウィリアムズらを至上とするカントリーファンには受け入れられなかったのかもしれない。しかし、その高い音楽性と歌唱力は、ここでカーティスのすばらしい演唱からも知れるように、カントリー音楽の持つ多様性を70年代以降、より多くの人に知らしめることになっていったと言えよう。1950年代に“Release Me”(1954)、“Crazy Arms”(1956)、“Heartaches by the Number”(1959)などのヒットを放ったレイ・プライス、ここでカーティスがカバーするのは、“Soft Rain”(1961)、“Night Life”(1963)、“I'm Still Not Over You”(1967)、“I Won't Mention It Again”(71)など、「ナッシュビル・サウンド」以降の名曲が中心。カーティスの歌唱力が存分に発揮され、バディ・エモンズ、バディ・スパイカー、ジョニー・ギンブル、ピート・ウェイド、ピッグ・ロビンスら「Aチーム」の名前も見えるミュージシャンたちはウキウキとバックアップにいそしむ秀作である。
  BACM-426 V.A『Custom Made Hillbilly Vol.5』CD-R \2,573-(本体\2,450-)

 1950年代、カントリー/ブルーグラスのリリースで知られるスターデイレコード社で特注(カスタムメイド)として作られたさまざまなレーベルの録音を集めた第五弾。本作はすべて1958年録音の全29曲。1950年代後半、プレスリーのデビュー(1954)後、"Heartbreak Hotel"(1956)で初めてビルボードナンバーワンをヒット、文字通り世界がロカビリーブームに沸く最中、本作の約半数はロカビリーやロックンロールと呼ばれたものに近い、そんなローカルなヒルビリーシンガーたちが1958年にカスタムメイド・レーベルに残したさまざまな音源、半世紀前、アメリカの片田舎に、ウキウキするような時代が感じられる楽しいノスタルジー作品である。
  JASMD-3540 V.A.『Country Brothers - The Brother Bands of Country Music』CD\2,079-(本体\1,980-)

 「カントリー音楽における兄弟バンド」と名づけられた1920年代から50年代まで、アメリカンハーモニーのベースとなったさまざまなブラザーデュオを軸にした絶妙なコンピレーション23曲集。モンローブラザーズからベイルズ・ブラザーズ、1927年にバンジョーとカズーでヒット"Salty Dog Blues"を出したアレン・ブラザーズ(同曲は本作ではフラット&スクラッグスが手本としたモリスブラザーズ版を収録)や多分にテキサス的に洗練されたローンスターカウボーイズなどのラグタイムやジャグバンド系列サウンド、ユニークなドブロを伴ったディクソン兄弟の「ラリッたネズミ」からメイナーズ兄弟のストリングバンド音楽ほか、ラウズ兄弟のオリジナルとされる"Orange Blossom Special"やドック・ワトソンで知られるデルモアの"Nashville Blues"ほか、スタンレーブからルービンまで登場の楽しい兄弟物コンピレーションである。デュエットハーモニーのときの声の同質性はもとより、20世紀はじめの移動距離の必然から生まれた家族音楽、さらには当時の女性エンタメビジネスの難しさなどから「ブラザーデュオ」のみならず、20世紀前半に「ブラザーバンド」が圧倒的に多かったことを証明する数々のバンドたちが一望できるとともに、20世紀後半にはポップ/ロックという名のもとに拡散していったアメリカンルーツ音楽のベースである「家族音楽」の最初のメガヒットを一望する秀作だ。
 映像新入荷
  JIMC-03 V.A.『The Librarian and the Banjo』DVD\2,888-(本体\2,750-、本編56分+ボーナス40分)

 これはバンジョーの歴史にとって、ものすごい物語です。バンジョーを愛するすべての人に観て欲しい……けれど、英語版のみです。タイトル通り、ディーナ・エスプタインという女性の図書館司書があらゆる古文書(手紙や日記ほか、あらゆる文献からバンジョー記述)を調べてバンジョーの歴史を徹底検証、それまでの俗説を覆すような成果を『Sinful Tunes and Spirituals: Black Folk Music to the Civil War』(1977)として発表、つまりバンジョーはアフリカ起源の楽器であることを証明し、その意義について深く広くカバーした物語である。その本は、バンジョーのルーツを追い、バンジョーがいかにアメリカ的なもの、すなわち奴隷制度という恥ずべき米国史と白人視線が凝縮したものであるかを暴き、その本質に秘められた物語りこそアメリカ音楽の真実(コア)を表すのだという姿勢、バンジョーこそアメリカ音楽の象徴であるという姿勢が貫かれているようだ(わたし未読です!)。“Dueling Banjos”がポップヒットしたすぐあとに出版されたものだが、ブルーグラスやオールドタイムのバンジョー奏者にバンジョーの起源が広く知られるのは本の出版から20年後の1992年「テネシーバンジョーインスティテュート」からという。そのイベントにただひとり、バンジョーを持たずに参加したディーナの写真が紹介されるときに、一緒に写っている有田純弘や渡辺敏雄、三津谷夫妻が登場するという楽しみ!?もある。本編のほか、ミンストレルショウ、ゴードバンジョー、バンジョー教室などのボーナス映像が収められている。21世紀になって、やっと本来、それを楽しむべき人たちの手に渡ったと感じたのか……本編の最後、92歳になったディーナと若い黒人ストリングバンド、カロライナ・チョコレートドロップスの出会い、そして演奏に聴き入るディーナの表情……、人知れずコツコツと重ねた努力が形となってディーナ目前に現れる、えも言えぬ感動に襲われる。素晴らしい感動ドキュメント映画だ。
 映像ものお勧め作品
  SOTM-2011 V.A.『Song of the Mountain: Season 6』DVD映像集\2,888-(本体\2,750-)

Joe Mulllins & Radio Ramblers“Katy Daley”/Redhead Express“Maple Sugar Daddy”/Likewise“Hard Ryde”/James Leva & Purgatory Mountain“Old Joe Clark”/Doc Watson & Jeff Little“Whiskey Before Breakfast”/Michael Reno Harrell“Greyhound Station”/Donna Ulisse“Caney Creek To Cannan Land”/North Sea Gas“Bonnie Lass O'Fyvie”/Snyder Family“Bill Cheatham”/Chuck Wagon Gang“Beautiful Life”/Primitive Quartet“Didn't He Shine”/VW Boys“Rooster Song”/Grascals“Sally Goodin”.

 2005年からはじまった米国公共放送ネットPBSのローカル番組のDVD「シーズン1」(SOTM-2008 \2,888-)が高い評価を得て、次第に全米に配信され、第2シーズンが終わるころには全米163のTV局で放映されるまでになっていたという、バージニア州マリオンの歴史的なリンカーン劇場500席を舞台に、5バンド前後のブルーグラス/オールドタイムバンドを集めて繰り広げられる地元のシニア層を対象にしたコンサート。VWボーイズというコミックバンドを率いるティム・ホワイトが、あくまでも南部アパラチア・ローカルの雰囲気を壊さずに積み上げてきたTV番組の2011年収録の「シーズン6」からのベスト映像集。ジョー・マリンズとレディオランブラーズをはじめ、グラスカルズやドナ・ユリッシー、話題のフラットピッカー、ゼブのいるスナイダーファミリーやオールドタイムのジェイムズ・リーバ、さらにはドック・ワトソンまでもが登場する。ブルーリッジ地方のフツーの音楽と、それを楽しみミュージシャンたちを勇気づける観衆たちの日常が体験できるライブ映像集。
  INR-13061 JACKSON BROWNE『Live Concert: I'll Do Anything』DVD\2,880-(本体\2,750-)

 ウエストコーストのアイコンのひとり、ジャクソン・ブラウンの最新ライブコンサート映像は、今年夏のツアーと同じメンバー、バル・マッカラム(eg)、フリッツ・リワック(drums)に、ショーン(g)とサラ(f)のワトキンス兄妹とタイラー・チェスター(bs,keybords)と、“These Days”や“Take It Easy”ほか代表曲も収められた素晴らしいライブ。ケンタッキーカーネルズらの本拠地、アッシュグローブなどに出入りしていた高校生ジャクソン・ブラウン(1948-)は1966年、卒業を目前に、ロサンゼルスのマッケイブス・ギターショップで出会ったジェフ・ハンナらとジャグバンド、ニッティ・グリティ・ダート・バンドを結成、数ヵ月後にはジョン・マキュエンと交代にNGDBを離れてソロキャリアに入る。16歳のときに書いたという“These Days”は、自身の録音は1973年だが、ベルベットアンダーグラウンドで知られるニコ(1967)を最初に、NGDB(1968)をはじめ、グレッグ・オールマン、ニューグラスリバイバル(1973)、10,000メニアックス(1990)、ケイト・ウルフ(1994)、グレン・キャンベル(2008)ほか数多くのアーティストが取り上げる名作とされる。ほかにも“Running on Empty”(孤独なランナー)や、またイーグルズのグレン・フライとの共作“Take It Easy”もよく知られる。元ブルーグラス小僧のデビッド・リンドレイとのコラボでも知られ、現在は元ニッケル・クリークのショーンとサラのワトキンス兄妹を翼の中に抱えるなど、ブルーグラス/ルーツ系の根は深そうだ。今年の夏は6月から、サラ・ワトキンスをオープニングアクトに全米ツアー、テルライド・ブルーグラスフェスではサム・ブッシュやジェリー・ダグラスらをゲストに“Take It Easy”でジャムしている。またリベラルで知られる彼は2011年には、東日本大震災による福島第一原子力発電所事故を受け、「M.U.S.E. (Musicians United for Safe Energy) Benefit For Japan Relief」として、反原発コンサートを開催。クロスビー・スティルス&ナッシュ、ボニー・レイット、ドゥービー・ブラザーズ、ジョン・ホールらが参加、最後はブラウンを囲んだ“Teach Your Children”の合唱で終わったという……。
  RCSI-1025D JIM & JESSE『Bluegrass Express featuring Bill Monroe & Bluegrass Boys and Lester Flatt & Nashville Grass』DVD\3,308-(本体\3,150-)

超お勧め!! 1972年、ブルーグラスがフェスの隆盛とともに米国で初めて注目を集めはじめたときに制作されたすばらしい30分TV番組。ホストのジム&ジェシーにはビック・ジョーダン(bj)、ジム・ブロック(f)、キース・マクレイノルズ(bs)で、ジェシーの凄いクロスピッキン・インストを含む3曲。レスター・フラット&ナッシュビル・グラスはローランド・ホワイト(m)、ポール・ウォーレン(f)、ハスケル・マコーミック(bj)、ジャック・マーティン(d)、ジョニー・ジョンソン(bs)での3曲。そしてビル・モンローのブルー・グラス・ボーイズにはケニー・ベイカー(f)とジャック・ヒックス(bj)にジョー・ステュアート(g)とモンロー・フィールズ(bs)、ゲストにジェイムズ・モンローで4曲。そしてレスター、ビルともにジム&ジェシー1曲ずつの夢の共演。どーよ? あのLP2枚組フェスライブ『Bean Blossom』が録音されたのとほぼ同時期、第一世代ブルーグラスが絶頂期をキープしていたときの超貴重ライブ、短いけど必見、とてもとても大切な30分!!
  BCSX-400 V.A.『Reno's Best of Bluegrass Box Set』DVD4枚組\4,725-(本体\4,500-)

 ドン・レノの息子、マンドリン奏者のロニー・レノが製作/司会をしたTV番組シリーズ『Reno's Old Time Music Festival』から名演を選び、それぞれDVD作品『The Best of Bluegrass』、『The Best of Bluegrass Gospel, Part 1』、『The Best of Bluegrass Legends』(マック・ワイズマン/オズボーン・ブラザーズ/チャーリー・ウォーラー/レノ&スマイリー/ビル・ハレル/ラルフ・スタンレーのインタビューと演奏全10曲)、『The Best of Bluegrass Gospel, Part 2』として発売された4枚のDVDをボックスセットにした廉価もの。「Legends」以外はロンサム・リバー・バンド、エディ・アドコック・バンド、ドイル・ローソン&クイックシルバー、クレア・リンチ、J.D.クロウ、ラリー・スパークスほか、総計30アーティストによる全59曲のお徳用お楽しみ廉価DVD4枚組セット!!
 楽器、その他……
  MISC-0007 REMO『Banjo Head』\3,675-(税込み)

ブルーグラススタンダード、レモ社のバンジョー・ヘッド。バンジョー・ヘッドのベストセラー。11インチ。 ギブソンは純正パーツとして採用している。
  MISC-0008 =5 STAR BANJO HEAD \5,250-(税込み)

こちらは5スター製トップ・フロストのバンジョー・ヘッド。ハードなサウンドをお好みの方にお勧めします。11インチ。
 [ディーリング・グッドタイム・バンジョー]
  MISC-GOODT Deering Goodtime Banjo \63,000-(本体\60,000-)

 Greg Deerongが、バンジョーを広く楽しんでほしいという思いからでき上がったGoodtimeバンジョー。バンジョー王国アメリカのプライドを持って、全てCalifornia Spring Valleyの工場で作られています。ロックメイプルネックと3プライ.バイオリングレードメイプルリムのスペック は、ウ゛ォリュームあるサウンドを生み出しています。初心者、ベテランピッカー問わずおすすめのバンジョーです。リゾネーター付バンジョーもあります\89,250-(本体\85,000-)
[ロアー・マンドリン]
ビル・モンローが生涯愛したF-5ロイド・ロアー。そのサウンドに近づけるべく研究し尽くし、こだわりを踏襲し、ついにLoarの名を冠するに値する楽器が誕生。ボディは全機種ハンド・カーブドで丁寧に削り出し、ネックには1ピース・ハードロックメイプルを使用。
  LM-520-VS  『The Loar Mandorin LM-520-VS』 \84,000-(本体\80,000-)

 Kentuckyと並んで、世界の若いブルーグラッサーをフォローするLoarマンドリン。ソリッドカーブドボディで信じられない価格です。 チューニングをしっかりとホールドするため、Groverペグの搭載も嬉しくて心憎いスペックです。Vシェイプネックとウ゛ィンテージサンバースト というのもちょっぴりオールドっぽいです。
 [組立てキット]
 久々にホスコ社組立てキットのご紹介です。
  V-KIT-1 『バイオリンキット』 \15,750-(本体\15,000-)

製作目安日数:2〜3週間
難易度:★★★★★
材質:スプルース単板/メイプル単板
高度な技術が必要なバイオリン製作ですが、精度を求められる部分が加工済みとなったパーツを組み立てることで、自宅での製作も可能になりました。ケース、弓が付属しています。(メーカーサイトより)
  GR-KIT-D2 『フォークギターキット、マホガニー』 \16,800-(本体\18,000-)
GR-KIT-D3 『フォークギターキット、ローズウッド』 \19950-(本体\19,000-)


製作目安日数:2〜3週間
難易度:★★★★★
材質:スプルース合板(全機種共通)
※ オプションとしてスプルース単板トップ材+マルチサウンドホールロゼット\5,775-(本体\5,500-)もございます。
  UK-KIT-6M 『ハイグレードウクレレキット、全単板』 税込定価\18,900-(本体\18,000-)

製作目安日数:2〜3週間
難易度:★★★★★
材質:マホガニー単板
よりクオリティの高い、ハイグレードなソプラノウクレレを作ることができるキットです。高品質のギターやウクレレを生み出すことで知られるベトナム・Ayers社製のこのキットは上質のマホガニー材を使用した、完成時の満足度も高いキットです。(メーカーサイトより)
  UK-KIT-6K 『ハイグレードS.Ukeキット、全単板』 \26,250-(本体\25,000-)

製作目安日数:2〜3週間
難易度:★★★★★
材質:コア単板
よりクオリティの高い、ハイグレードなソプラノウクレレを作ることができるキットです。高品質のギターやウクレレを生み出すことで知られるベトナム・Ayers社製のこのキットは上質のコア材を使用した、完成時の満足度も高いキットです。(メーカーサイトより)
 [ピック、小物}
DRY-400 『弦楽器用除湿剤:ドライフォルテ』\420-(本体\400-)

 楽器用除湿剤です。「ケースの中など密閉された空間 の中の余分な湿気をとことん!!吸い取ります。夏の酷暑から秋の長雨シーズン、過酷な条件から愛器を護るアイテムです。

MISC-NP2 NATIONAL『Finger-Pick PAT. No. 1787136 U.S.A.』\315-(本体 \300-)
バンジョー弾きには必需品、ナショナルのフィンガーピックが戦前のスペックで見事に復活。ドブロ・プレイヤーやフィンガー・ピッキング・ギター・プレイヤーにもお勧めします。

MISC-SBP 『秋元慎シグネチャー・ピック・ミディアム 1.5MM厚』 \263-(本体\250-)

フラットピッカー、特にマンドリン・プレイヤー向けのアセチレート素材によるラウンド・トライアングル、1.5mm厚のピック。長年の経験から手に馴染む大きさ、ラウンドの取り方、フィニッシュにこだわりました。弦にあたるときの親和性が通常のセルロイドのピックより格段に良く、ハイポジションで弾いても音がつぶれ難いのが特徴。

MISC-SBMP 『秋元慎シグネチャー・マルチカラーピック』 \263-(本体\250-) [新発売]

 上記、秋元慎ピックのマルチカラー・バージョン。角の取れたトライアングル・シェイプでピッキング・ノイズが軽減、弦に対して深目に当てれば楽器本来のウッディなトーンが引き出せます。

MISC-0011『ナショナル・サム・ピック M』\263(本体\250)
ダンロップと並んでサムピックの定番、ナショナル社の白いサム・ピック。
MISC-0009『ジム・ダンロップ・フィンガーピック 025』\158-(本体\150-)
MISC-9010R『ジム・ダンロップ・フィンガーピック・プラスチックM 』\158-(本体\150-)
MISC-0021『ジョン・ピアース・ビンテージ・サムピック』\263-(本体\250-)
MISC-0010『ジム・ダンロップ・サム・ピック』\158-(本体\150-)
MISC-GP10『ゴールデン・ゲイト・サムピック L』 \210-(本体\200-)
MISC-GP11『ゴールデン・ゲイト・サムピック M』 \210-(本体\200-)
MISC-GP12『ゴールデン・ゲイト・サムピック S』 \210-(本体\200-)
MISC-GP8『ゴールデン・ゲイト・サムピック LL』 \225-(本体\210-)   特大サイズのサム・ピック
 [バンジョー弦]
GHSバンジョー弦
MISC-PF140 J.D.クロウ・スタジオ・ライト(00095 011 012 020w 0095)\788-(本体\750-)
MISC-PF135 J.D.クロウ・ステージ・ライト(010 011 012 020w 010)\788-(本体\750-)
MISC-PF150 ブロンズ・ライト(010 012 014 022w 010)\788-(本体\750-)
MISC-PF155 カスタム・ライト(010 011 0125 020w 010)\788-(本体\750-)
MISC-PF170レギュラー・ライト(009 011 013 020w 009)\788-(本体\750-)
MISC-PF175 S.オズボーン・ミディアム・ライト(011 012 013 022w 011)\788-(本体\750-)

ダダリオ・バンジョー弦
MISC-J60『ダダリオ・バンジョー・ライト弦』(009-.010-.013-.020w-.009.)\756-(本体\720-)
MISC-J61『ダダリオ・バンジョー・ミディアム弦』(010 012 016 023w 010.)\756-(本体\720-)

ギブソン・アール・スクラッグス・バンジョー弦
MISC-0035『アール・スクラッグス・ライト弦』(0095.020W.013.010.0095)\1019-(本体\970-)
MISC-0036『アール・スクラッグス・ミディアム弦』(.010.022W.014.012.010)\1019-(本体\970-)

エリクサー弦
ELIX-11600"ELIXIR BANJO POLYWEB LIGHT"\1.160-(本体\1.105-)

ビル・キース弦
MISC-0012 =BILL KEITH BANJO STRINGS \735-(本体\700-)
ビル・キース御用達。特徴は1、2、5弦が同じゲージ。.011 .011 .015 .022 .011(ミディアム)。お勧めは珍しい4弦がブロンズのもの、
 [マンドリン弦]
MISC-EXP74『ダダリオ・マンドリン・コーティング・フォスファー・ブロンズ・ミディアム』(011 015 026w 040w) \2,310-(\2,200-)
持ちの良さと落ち着いたトーンでプロ御用達のダダリオ社のEXP弦。
MISC-J74『ダダリオ・マンドリン・ミディアム』(011 015 026w 040w) \1.103-(\1,050-)
MISC-J62『ダダリオ・マンドリン・ライト』(010 014 024w 034w) \1,103(\1,050-)
MISC-A250 GHS マンドリン・ライト・フォスファー・ブロンズ(10-15-24W-36W) \1,050(本体\1,000)
MISC-A260 GHSフォスファー・ブロンズ・ミディアム・ライト()11-16-24W-38W) \1,050(本体\1,000)
MISC-A270『GHSマンドリン・フォスファー・ブロンズ弦』(.11 .16 .26w .40w) \1,050-(本体\1,000-)
MISC-LS250『GHSマンドリン・シルク&スチール弦』(.11 .16 .26w .40w) \1260-(本体\1200-)
MISC-GBMS『ギブソン・ビル・モンロー・フォスファー・ブロンズ弦』(011 015 026W 041W) \1260-(本体――\1,200-)
MISC-GSBS『ギブソン・サム・ブッシュ・モネル弦』(.011, .014, .025w, .041w)\1,300-(本体\1,365-)
 [ギター弦]
MISC-EXP19『ダダリオ・コーティング・フォスファー・ブロンズ・ブルーグラス』(012 016 025W 035W 045W 056W)\2,205-(本体\2,100-)
MISC-EJ11『ダダリオ・ブロンズ弦ライト』(012 016 024W 032W 042W 053W ) \945-(本体\900-)
MISC-EJ12『ダダリオ・ブロンズ・ミディアム弦』(013 017 026W 035W 045W 056W )\945-(本体\900-)
MISC-EJ14『ダダリオ・ブロンズ・ブルーグラス弦』(012 016 025W 035W 045W 056W) \945-(本体\900-)
MISC-EJ16『ダダリオ・フォスファー・ブロンズ・ライト』(012 016 024W 032W 042W 053W)\1,183-(本体\1,125-)
MISC-EJ17『ダダリオ・フォスファー・ブロンズ・ミディアム』( 013 017 026W 035W 045W 056W)\1,183-(本体\1,125-)
MISC-EJ19『ダダリオ・フォスファー・ブロンズ・ブルーグラス』(012 016 025W 035W 045W 056W)\1,183-(本体\1,125-)
 [ドブロ弦]
MISC-EJ42『ダダリオ・ドブロ・マイク・オルドリッジ』(016 018 026w 035w 045w 056w)\1,040-(本体\990-)
MISC-EFT13『ダダリオ・ドブロ・ジェリー・ダグラス』(016 019 028w 036w 044w 056w) \1,497-(本体\1,425-)
MISC-S1600『GHS ピュア・ニッケル』(016 018 028W 036W 046W 056W)\1,260-(本体\1,200-)
 [アクセサリー]
MISC-0017 KEITH TUNER スタンダードDチュー ナー2本組\32,550-(本体 \31,000-) (ステンレス・スチール)
MISC-0018 KEITH TUNER スタンダードDチュー ナー2本組\32,550-(本体 \43,050-) (金メッキ・ステンレス・スチール)

4弦または1弦用キースチューナー \16,275-(本体\15,500-)(1個) 特注 納期2-3週間、エレキギターのシフト用も特注あずかっています。 またKeith Tuners部品も各種そろっています。またキース・チューナの基本オーバーホール\7,350-(税込み)。

MISC-0051 SCHEERHORN 『Dobro Bar』\9,450-(本体\9,000-)
ティム・シアホーン製作の高級!?ドブロ・バーです。こだわりのドブロ・プレイヤーにお勧め。普及型のスティーブンス・ドブロ・バー(MISC-F3304 \2,500-)もあります。

MISC-0052 SCHEERHORN Fluxcapo\8,925(本体\8,500-)
ティム・シアホーン製作の高級!?ドブロ・カポ。ジェリー・ダグラスのニックネーム入りブランドである。

HSC-60 ヒーロー・シャイン・クロス \630-(本体\600-)
バンジョーの金属部部の手入れに便利!!この新しく、革新的なポリッシングクロスで愛器をピカピカに!! ゴールド・プレイテッドには使えない。
 [Boulder Alpine Seriesバッグ]
  持ち運びに便利なギグバッグでありながら大切な楽器をしっかりガードする剛健さがアウトドアでのフェスに参加するブルーグラッサーを中心に話題となっているBoulder Alpine Seriesバッグです。
リュック・ストラップは体にしっかりとフィットするカットがされており、長時間の持ち運びによる負担を軽減しています。またストラップのバックルが直接身体に触れないようにカバーされていたり、ファスナーが楽器に当たらないようエクストラパッドでカバーされるなど、ユーザーと楽器の双方に優しい設計となっています。

CB-320 『Fマンドリン用ケース』\6,825-(本体\6,500-)
CB-360 『ドレッドギター用ケース』 \7,350-(本体\7,000-)
CB-367 『オープンバックバンジョー用ケース』 \7,350-(本体\7,000-)
CB-369 『バンジョー用ケース』 \7,350-(本体\7,000-)


ボウルダー・ブランドのアルパイン・シリーズ、お手頃価格のブルーグラス用ギグ・バッグが勢ぞろいです。スマートなデザインと持ちやすさ、担ぎやすさは抜群、恥ずかしながら、わたしもよる年波には勝てず、とても気に入って愛用しております。外から見ても、「お、バンジョ!」とか、「お、Fタイプ」とか分かるのも、くすぐるね。色はそれぞれ、フォレストグリーン(緑)、ネイビーブルー(青)、タン(黄褐色)の三種類。
 [楽器メンテナンス承ります!!]
  バンジョー、マンドリン、ギター、フィドル等々、長年お使いの愛器のメンテナンス引き受けます。各楽器のエキスパートによる修理、調整で甦ります。何なりとご相談下さい。
 [楽器メンテナンス承ります!!]おススメ図書、クリスマスに!]
  BOOK-51 Andrew Vaughan『JOHN HARTFORD: Pilot of a Steam Powered Aereo-Plain』Book+CD\5,145-(本体\4,900-)

 すばらしい!ジョン・ハートフォードの半生、つまり1971年の重要なアルバム『Aereo-Plain』に至るまでを、すばらしい写真と文、レイアウトで綴った112頁A4変形版、アンドリュー・ボーン著のハードカバー上製本。ハートフォードファンは有無を言わず必携だ! オマケのCDは1994年7月12日、ナッシュビルのライマン公会堂で、バッサー・クレメンツとタット・テイラー、そしてトニー・ライスを従えたコンサートライブを収めたもの。1953年のある日、ラジオから聴こえてきたフラット&スクラッグスの“Dear Old Dixie”、そのレスターのドライブに、アールの殺気立ったバンジョーを聴いた途端、「なんなんだ!これは!!」と……、そののちの多くの人が経験する人生の転機を、世界で最初に得た1937年生まれグループのひとり、それからほぼ20年間、天才的な仕事を残したジョン・ハートフォードを見事にまとめあげた大秀作。英語なんて、読まなくていい、この素晴らしい写真の数々を眺めているだけで、あなたはジョンの人生を共有できる。ハートフォードヘッド有無を言わず必携の一冊である!!
  BOOK-46 TONY RICE『Still Inside』英語、Book315頁\3,990-(本体\3,800-)

 ブルーグラス・ギターの世界を変えてしまった偉大なトニー・ライス。彼のすべてが本人の口述と、家族や友人たちの証言によってつづられる究極の伝記本。
  BOOK-47 ローザ・リー&ドック・ワトソン(詞)/M.B.ゴフスタイン(画)/谷川 俊太郎(訳)『あなたのひとり旅(Your Lone Journey)』A5変上製32頁絵本\1,890-(本体\1,800-)
 今年のクリスマスにぜひ、ぜひお勧めしたい絵本。1963年に発表されたドック・ワトソンのデビュー作となる『The Doc Watson Family』に収められた、唯一のオリジナル曲、しかも妻であるローザ・リーとともに書いたというアパラチア名曲"Your Long Journey"を題材にした絵本です。つらい別れが多くなった世代に差し掛かった日本のブルーグラッサーたち。どういう偶然か、ドック・ワトソンの亡くなった2012年、谷川俊太郎の訳で、「残された者たちが癒される」というテーマの、こんなにすばらしい大人向けの絵本が出版されました。出版のいきさつや曲に関する謎などはムーンシャイナー誌2012年8月号で特集しています。親しい方への、心のこもったギフトにも……ぜひお勧め!
 輸入雑誌
 (以下の4誌は英語版で、共にバックナンバーも豊富に取り揃えています。気になるアーティスト等の特集等についてはお問い合せ下さい。…調べる&知るの面白さをいかがですか)
 ■フラットピッキン・ギター誌
  隔月刊の掲載全タブ譜対応CD付きフラットピッキン・ギター誌。ブルーグラスからスウィング/ジャズまで。一冊でさまざまな奏法が学べる。
  FGM-17.6 最新「2013年9〜10月号」CD付き70頁Tab-Book\2,625-(本体\2,500-)

Amazing Grace/Munde's Child/Crying Holy/Old Gospel Ship/Precious Lord/Never Give the Devil a Ride/Gathering Flowers from the Hillside/You Are My Sunshine/Swing Low, Sweet Chariot/Old Time Religion/Gnarly/Cottonwood Reel/Done Gone/Salty Dog Blues ほか。

 レターでも紹介したギターアルバム『Grace Notes』を発表したカール・ジャクソンをカバーストーリーに“Amazing Grace”のタブ譜ほか、エリオット・ロジャーズ、ジョン・バクゼンデールのコロラドギターカンパニー訪問、CDハイライトはアンドリュー・リグニー、新製品紹介などの記事のほか、とにかくタブ譜満載の70頁。
  FGM-17.5 「2013年7〜8月号」CD付き70頁Tab-Book\2,625-(本体\2,500-)

Streamlined Cannonball/Lonesome Wind Blues/Y'all Come/Kennedy's March/White Horse Breakdown/I Don't LOve Nobody (Nothing To It)/Fuzzy Rag/Jacky bTar/Eighth of January/Pretty Polly/Something in the Way She Moves/Dark Hollow/Bluegrass Stomp/Mr. Lonely's Bar & Grill/Sweepin' My Grave.

 クルーガーブラザーズのウー・クルーガーをカバーストーリーに、クラレンス・ホワイトの思い出、ティム・ハービン、ライリー・パケットらの特集記事ほか、コラムニストたち、ジョー・カー、ダン・クレアリー、スティーブ・ポティア、ブラッド・デイビス、ティム・メイ、オリン・スター、ジョン・カーリニほかによる上記のタブ譜とCD付。
  FGM-17.4 「2013年5〜6月号」CD付き70頁Tab-Book\2,625-(本体\2,500-)

Angel Band/Be Toou My Vision/Festival Waltz/Kentucky Waltz/Tennessee Waltz/Roxanna Waltz

 記念すべき通巻100号は「ワルツ号」として21曲、丸ごとワルツ・タブ譜で埋め尽くされている。ティム・メイやジョーダン・タイス、ダン・ハッカビーほか21名のフラットピッカーが選んだ21曲。なかなか遊び甲斐のあるすばらしい企画である。
  FGM-17.3 「2013年3〜4月号」CD付きBook\2,625-(本体\2,500-)

 ランブリン・ジャック・エリオットをカバーストーリーに、22歳のスーパーピッカー、クリス・ラケット特集と"Down in the Willow Garden"タブほか、ジョー・カーはフラット&スクラッグスとメイベル・カーターの"False Hearted Lover"、ダン・ハッカビーは初心者向けトニー・ライス風"Why Don't You Tell Me So"、スティーブ・カウフマンは聖パトリックを祝してブロムバーグから学んだという"Rights of Man Hornpipe"。ジョン・カーリニは"Bolero"、オリン・スターはジャック・エリオット風"Roving Gambler"、マイケル・マダックスのハイポジにおける練習と"Bill Cheatham"、スティーブ・ボティアはビル・モンローの"Crossing the Cumberland"ほか、フラットピッキンギター上達にいたるヒントやタブ譜が音源とともに満載。
 ■バンジョー・ニューズレター誌
  BNL-13/10 最新2013年10月号 \630-

 ベラ・フレックのバンジョーサミットのレギュラーでもあるパンクなクロウハンマーの名手、リッチー・スターンズのカバーストーリーとタブ譜“Last Train To Rajastahn”のほか、初心者は“Lonesome Road Blues”のバックアップ、アール・スクラッグスはライブテープから“Sugarfoot Rag”、トム・アダムズはスタンダード曲“Five Foot Two, Eyes of Blue”、マーティ・カトラー“Gold Rush”バリエーションその1ほかのタブ譜と、バンジョーに関するさまざまな情報が満載。
  BNL-13/09 2013年9月号 \630-

 現在はドン・リグスビーのミッドナイトコールのバンジョーを務めるベテラン、エルマー・パーチェットのカバーストーリーとタブ譜は“Whistle Pig”(デビッド・パームリー&コンティネンタルディバイドの2000年秀作『There'll Always Be a Rocking Chair』=在庫あり=PC-1095 廃盤特価\1,575-)ほか、知られざる凄腕ルシアー、ロニー・ベイルズ(顧客にはベラ・フレック、ノーム・ピケルニー、カーティス・マクピーク、ラリー・マクニーリー、ビル・エバンスらがいるという)訪問インタビュー、今夏のサマーNAMMショウでのバンジョーリポートなどの特集と、レッスンタブ譜はフレッド・ゲイガーのジャズコード“Georgia On My Mind”、アールズウェイ“Sugarfoot Rag”、トム・アダムズFシェープの7thコードリック“I Wonder Where You Are Tonight”など、有益なバンジョータブ譜と情報満載の40頁。
  BNL-13/08 2013年8月号 \630-

 ニューヨーク・ブルーグラスのもっともホットなエリア、ブルックリン在住の若者ベネット・サリバンのカバーストーリーとタブ譜“Cutch Tuttle”ほか、トム・アダムズ“Bury Me Beneath the Weeping Willow”、アール・スクラッグスは1948年2月、ほぼ最後のビル・モンロー在籍メンバー当時の録音“Sunny Side of the Mountain”と「アールズウェイ」は“Old Gray Mare”ほかクロウハンマーも充実、有益なバンジョータブ譜と情報満載。
  BNL-13/07 2013年7月号 \630-

 話題の第一世代ブルーグラスバンジョーのフォロワー、クリス・ヒルのカバーストーリーと"If That Footsteps That I Hear"と"I Get the Blues When It Rains"のタブ譜、曲はともにトム・フェラーとのブルーグラス・バッカルーズ『Feller and Hill and the Bluegrass Buckaroos』(BCR-035 \2,573-)より。そのほか、レノ・スタイル"Mr. Bottle"、トム・アダムズ"Rock Around the Clock"ほか、"Beaumont Rag"、"Lady Be Good"、"St. Anne's Reel"などとオールドタイム/クロウハンマーなどのタブ譜満載。
  BNL-13/06 2013年6月号 \630-

 ディック・ワイズマン(Dick Weissman)のカバーストーリー……って誰?って思うよね。でもきっと、結構多くのひとが見たことのある、ウッディ・アレンみたいな人が楽器店のようなところでオープンバックのバンジョーを弾いていて、その写真が、斜め上にダブってコラージュされているジャケット、タイトルは『Modern Banjo Mountain Style』……覚えていませんか? 1961年にはフォークグループ、ジャーニーメンを結成、フォーク界の知られざる最先端を歩んできたディックのインタビュー。人に歴史あり! フォークのみならず、スクラッグスやボビー・トンプソン、ライ・クーダーやビル・ダノフら、さまざまな登場人物の逸話も楽しい。そのほかタブ譜は、アール・スクラッグス"Red River Valley"(ハートフォードとのジャムテープより、この逸話が面白い!!)、初心者には"When You and I Were Young Maggie"、ブルース"I'm So Glad"、トム・アダムズdチューニングの"Cumberland Gap"、ジェリー・リード"Jerry's Breakdown"、ドビュッシー"Reverie"、リッチ・スティルマン"Cascade"ほか、クロウハンマーなどのタブ譜満載。
  BNL-13/05 2013年5月号 \630-

 ティム・ウィードのカバーストーリーのほか、アメリカン・バンジョーキャンプ・リポート、クロウハンマーで弾くバッハの特集ほか、タブ譜はアール・スクラッグスがハイロ・ブラウンとライブ録音を残した闊達な"Prisoner's Song"、アラン・マンデ"Cotton Patch Rag"ほか、バンジョーに関するタブ譜と話題満載40頁。
 ■ブルーグラス・アンリミテッド誌
  米国の最大のブルーグラス月刊専門誌。お探しの記事などバックナンバーもお問い合わせください。
  BU-13/11 最新2013年10月号 \840-

 トム・T.ホールの妻でソングライターとしてブルーグラスやカーターファミリーの庇護者でもあるディキシー・ホールのカバーストーリーほか、ウエイド・メイナーとアール・スクラッグスの日本のグラナダ因縁、ブルーグラス奨学金の紹介、ティム・グレイブスの新バンド、ファームハンズ、ブッキングエージェントのクラスアクトなどの特集記事のほか、米国ブルーグラス情報満載の52頁。
  BU-13/10 2013年10月号 \840-

 マーティ・レイボンのカバーストーリーほか、フィンランドのブルーバンド、ジュシ・シレンとグランドブレーカーズ。マンドリンやギタールシアーのシム・デイリー、ブルーグラスソングライターのジェリー・サリー、2014年タレント・ディレクトリーなどの特集ほか、米国ブルーグラス情報満載の76頁。
  BU-13/09 2013年9月号 \840-

 あたらしいトラッドグラスの形を提示するビッグ・カントリー・ブルーグラスをカバーストーリーに、ジミー・マーティントの活躍で知られるクリス・ワーナー、デイリー&ビンセントのマンドリン奏者ジェフ・パーカー、ピーター・ワーニック博士のブルーグラスジャム法などの特集ほか、米国ブルーグラス情報満載の72頁。
  BU-13/08 2013年8月号 \840-

 スティーブ・ヒューバーが復活させたウエイド・メイナーの1930年製ギブソン・グラナダ#9530-4をカバーストーリーに、今年からノースカロライナ州ローリーに移るIBMAのワールドオブブルーグラス、その誘致に尽力した団体パインコーン、ビル・モンローの愛人だったベッシー・リー・モウルディン、そしてギブソン・ピラミッド・バンジョーと呼ばれた戦前のマスタートーン・スタイル2の物語などの特集のほか、米国ブルーグラス情報満載の64頁。
  BU-13/07 2013年7月号 \840-

 ロニー・レノのカバーストーリーほか、タウンマウンテン、デニス・マクブライド、「ヒルビリー」という言葉の由来となった1920年代のバンド、ザ・ヒル・ビリーズの正体ほか、米国ブルーグラス情報満載の66頁。
  BU-13/06 2013年6月号 \840-

 リッキー・スキャッグスのカバーストーリーのほか、リッキーのハーモニーパートナーを18年間努めるポール・ブルースター、ライマン公会堂再建物語、ラス・カーソンとグレン・カーソン「バンジョーファミリートゥリー」、若手ヒルベンダーズなどの特集のほか、、米国ブルーグラス情報満載の70頁。
 ■オールドタイム・ヘラルド誌
  内容の濃いオールドタイム音楽専門誌。アメリカン・トラッド音楽研究に必読の良書!!バックナンバーが揃っています。お問い合わせください。
  OTH-1303 最新第13巻3号 \1,260-

 アルバート・ハッシュ・メモリアル・フェスのリポート、ミズーリ・フィドラーのR.P.クリステンソン、ウォルト・コーケンの連載「Tales from the Woods Vol.3」など、オールドタイム/アメリカンルーツ音楽情報満載の52頁。
  OTH-1302 第13巻2号 \1,260-

 全米フェス&キャンプガイド特集のほか、西アフリカ・ガンビア共和国ジョラ族のアコンティング奏者ラエモウアヒュマ・ジャッタのインタビュー、ウォルト・コーケンの「ハイウッド・ストリングバンドからの逸話A」は「ショッティーシュ(ボヘミア起源のダンス)」など、オールドタイム/アメリカンルーツ音楽情報満載の52頁。
  OTH-1301 第13巻1号 \1,260-

 ダン・マーゴリーズ「ハンドメイド弦〜猫と馬の尻尾から生まれる音楽」をメイン特集に、アート・ローゼンバウム「北部ジョージアでの1日」、ウォルト・コーケン「ハイウッド・ストリングバンドからの逸話」シリーズ第1回など、オールドタイム/アメリカンルーツ音楽情報満載の52頁。
 月刊『ムーンシャイナー』
  1983年11月の創刊以来、毎月発行を続ける日本唯一のブルーグラス月刊専門誌、31年目突入です。何卒、年間契約をよろしくお願いします!
■定期購読:1年¥6,000-半年¥3,300-

 お申込はお葉書やお電話、ファックスやメールでご希望の購読開始月をお知らせ下さい。バックナンバーも含めて、いつからでもご自由です。

■バックナンバー:各¥525-。

 下記以外にも、アーティストや知りたい事をお知らせ下さい。掲載号を探してお送りします。
  MS-3101 最新2013年11月号(通巻361号)\525-

 31年目の第1号、IBMA名誉の殿堂入りのセレモニーで「奇跡」を起こしたトニー・ライスのスピーチほか、第24回IBMAアワードショウ・リポート、マイク・コンプトン「ビル・モンローの魂」12月来日、ブルーグラス☆ポリスのデビューCD『BG★PC』、馬渡浩の札幌ブルーグラス物語り@、やぎたこ『I'll be home someday』、きたむらいづみ「彦根にアメリカーナ」、ハゥトゥプレイブルーグラス!その伍ほか、、日米ブルーグラス情報満載の40頁!! 
  MS-3012 2013年10月号(通巻360号)\525-

 やりました!通巻360号、購読してくれる皆さん、ボランティアで情報や記事、写真を提供してくれる皆さん、そんなダイハードなブルーグラスファンの皆さんのお陰で30年間、何とか持ちこたえました。これからいつまで頑張れるか、体力と根気の勝負ですかね、こうなると? ひきつづき皆さんのお引き立てを、何卒よろしくお願い致します。本当に、ありがとうございます!!
 記念すべき360号は、日本でデビューして、最年少でIBMA名誉の殿堂入りをしたトニー・ライス秘話のほか、1958年に結成されたイースト・マウンテン・ボーイズがIBMA特別功労賞を受賞するにあたって彼らの年表と紹介、そして日本の戦前・戦後における「洋楽」の受容についての特集記事、中学生ソフィア美玲キャタリナの「ウィザー・フィドル・コンテスト」参戦記、ハゥトゥプレイ・ブルーグラス#4「続アールの日」、最新トラッドグラス事情「レベル・レコード編」、コンサートリポート「mareka & Junji vs 三津谷組」、カーター・ファミリーとボブ・ディラン、東北大「荒川善行」、ネッシーエクスペディション37年目の渡米顛末記Dほか、日米ブルーグラス情報満載!!
  MS-3011 2013年9月号(通巻359号)\525-

フラットピッキンギターに魅せられた女性レベッカ・フレージャー、その初々しい半生を紹介したカバーストーリーのほか、クレイグ・ダンカン、ビリー・スミス、マイク・スコットらが女性陣ふたりを加え10月はじめに来日。同じ10月、ハンマーダルシマを初めて日本に紹介したカレン・アッシュブルックが来日するのを機に、「ハンマーダルシマ」の歴史と今特集。9月28日に「第4回六甲ブルーグラス・タイムズ」を主催する神戸大学の木村周平。「ハゥトゥープレイブルーグラス」シリーズ3回目になる最新号では、「シラブルで弾く」こととは? CD+DVDを発表した原さとし(bj)と竹内信次(m)のトイメンシャオ。ネッシーエクスペディション37年目の渡米顛末記Dほか、日米ブルーグラス情報満載!!
  MS-3010 最新2013年8月号(通巻358号)\525-

 「ハウトゥープレイ・ブルーグラス」特集として、ブルーグラス楽器奏法のつかみ方を「岸本一遥のケニー・ベイカーから学んだこと」や「アールの日」のリポートを軸に特集。そのほか、奥 和宏「アメリカン・ルーツミュージック、ディスクでたどるアメリカ音楽史」、全国サイマル放送一覧表とFMはしもと「しもちゃんの“Bluegrass”でナイト」、学生プロファイル#7は首都大学東京「山本南希」、人口16人の瀬戸内海での「斎島ブルーグラス」、ブルーリッジに本拠を置くマウンテン・フィーバー・レコード社、埼玉・狭山市の美食ブルーグラスレストラン「SOFT」、ネッシーエクスペディション37年目の渡米顛末記Cほか、日米ブルーグラス情報満載!!
  MS-3009 2013年7月号(通巻357号)\525-

 第26回マールフェスリポート」ほか、ジョージ・ジョーンズ追悼「カントリーソング」後編、ジェイコブ・シャープ「ミプソ」来日!、菅沼工房5弦フィドル製作記E最終回、井上 高とホームタウナーズ「50年前に活躍したプロのブルーグラスバンド」後編、学生ブルーグラス・プロファイル#6 北海道大学「兼平愛弓」、日本ブルーグラス年表#65「1977年」ほか、ネッシーエクスペディション37年目の渡米顛末記B、1911年ビル・モンローの生まれた日ほか、日米ブルーグラス情報満載!!
  MS-3008 2013年6月号(通巻356号)\525-

 北海道の八雲フェス特集のほか、ジョージ・ジョーンズ追悼「カントリーソング」前編、ブルーサイド・オブ・ロンサムと坂本愛江、「Tri Barrel(トライバレル)」尾崎博志、古橋一晃、河合徹三、知っておきたい#2「新進気鋭のマンドリニストたち」、菅沼工房5弦フィドル製作記D、井上 高とホームタウナーズ「50年前に活躍したプロのブルーグラスバンド」前編、学生ブルーグラス・プロファイル#5 名古屋大学「山田遼一」、日本ブルーグラス年表#64「1976-77年」ほか、日米ブルーグラス情報満載!!
 B.O.M.ご利用方法
  ビー・オー・エムのニューズレターは会員制ではなく、商品の定期購買者に無料でお届けしています。一定期間、 弊社からの商品のお買上げがない場合、勝手ながらレターの発送をストップさせて頂きますので、ご了承下さい。
1). このニューズレターで紹介する商品は、ニューズレター発行時点で、すべて在庫しています。
2). ハガキやお電話、ファックス、Eメイル等で、封筒のお名前の下の6桁お客様コード番号とお名前と共に、ご希望の商品コードをお知らせ下さい。
3). 通常ご注文から1週間以内にはお届けします。ただ、レター掲載時には充分な在庫を心掛けていますが品切れになった場合、再入荷を期して発送が遅れる場合もありますのでご了承ください。
4). 基本送料は下記の通りです。
CD/DVD 全国均一、1枚\180-、2枚\210-、3枚以上、もしくは\8,000-以上お買い上げの場合、送料全国無料!! (ただし、特定地域、特定商品などについては、別途加算の場合があります。お問い合せ下さい)
5). お支払は、品物を受け取られてから1週間以内に同封請求書(代金+送料+消費税)をご確認の上、郵便振替や銀行振込でお願いします。

●郵便振替=01160-8-74352 潟rー・オー・エム・サービス

●三井住友銀行・宝塚支店=普通1229492 カ)ビー.オー.エム.サービス

●池田泉州銀行・宝塚支店=普通2330116 カ)ビー.オー.エム.サービス
    

●ジャパンネット銀行 本店営業部(ホンテン)
普通預 金 店番号-口座番号 001-1340424 カ)ビーオーエムサービス

●クレジットカード払いをご希望の方はPayPal を通じてお支払いいただけます。e-mail で請求書及びお支払いURLをお送りしますのでご注文の際毎ににお申し出下さい。またVisa, Master Card, AMEXでのお支払いはご注文時にお伺いすることもできますのでお問合せください。
  (株)ビー・オー・エム・サービス

●〒665-0842 兵庫県宝塚市川面 6-5-18
●tel.0797-87-0561

(営業時間:月〜金の午前10時〜午後5時。なお祝日は休みをいただきます)

●fax.0797-86-5184(24時間)
●http://www.bomserv.com/
●E-mail:info@bomserv.com

 ビー・オー・エム・サービスのホームページでは随時、最新入荷案内やニュースを更新しています。ニューズレター、在庫リスト、ムーンシャイナー誌バックナンバーなども紹介しています。最新情報の更新案内をメールでご希望の方はお申し出ください。
GO TO TOP OF THIS PAGE
    HOME PAGE | ご注文|NEWSLETTER INDEX