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HOME PAGE で「今日の一枚」というコラムを設けました。日々推薦の新旧アルバムを紹介していますのでチェックをお忘れなく。
B.O.M.Newsletter #383web  2012年9月6日
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INDEX


今月の注目作品
ブルーグラス新入荷
ブルーグラス発掘&編集モノ新入荷
ただいま話題の最新作&ベストセラー
B.O.M.特選コーナー
ブルーグラスお勧め作品
インスト新入荷
各楽器別お勧め再入荷作品
オールドタイム&フォーク新入荷
オールドタイム&フォークお勧め作品
カントリー新入荷
カントリー発掘、編集モノ新入荷
カントリーお勧め作品
映像ものお勧め作品
教則ものお勧め
楽器、その他…
輸入雑誌
月刊『ムーンシャイナー』
B.O.M.ご利用方法


 とても暑かった夏もようやく去り、今年も早いもので2/3が過ぎました。東北大震災以来、政治も経済も社会も落ち着かないまま足早に過ぎて行くといった感慨……、皆さんはいかがですか? 落ち着かないといっても、危機感、あるいは同質化を煽って世の中を単純化するような風潮も困ったモンですね。

 スマートフォンやSNS、なんでも便利になったように見えますが、とても大切なものが顧みられなくなりつつあるような……、そんな気がするんですが、皆さんはいかがですか? 便利なものをうまく使うのはいいけれど、大切なものは愚直に味わうような余裕も欲しいですね。

 でも……、今年の宝塚や箱根のフェスでは驚くような若者たち、大学クラブなどを介さずにブルーグラスを探し当てた(きっと空気に左右されない頼もしい)若者たちに出会いました。全国のブルーグラス・フォロワーたちがこれまで一歩ずつ積み重ねてきたものが、ゆっくりですが、この時代に実を結びはじめているように感じました。

◆ムーンシャイナー9月号で紹介のフェアウェル・ドリフターズが来日。山形県酒田市との国際交流(10月8〜13日)で、東京音楽大学で10月6日の1日だけ無料の「ウェルカムコンサート」が予定されています。詳細はムーンシャイナー9月号にて。

◆元フィクション・ブラザーズのハウィ・ターナウアーが来日、有田純弘とともに東京(10月15日)と大阪(18日)でコンサートが開かれます。詳細はムーンシャイナー10月号で特集を予定しています。

◆月刊ムーンシャイナー最新9月号(\525-)は、10月来日予定の若手ウエストコースト派ブルーグラス、フェアウェル・ドリフターズのカバーストーリー、アリソン・ブラウン来日、今月14〜16日に関東ツアーに挑む神戸大学の女子ブルーグラス「まろんまかろん」(箱根フェス人気投票は堂々第2位!!)、アール・スクラッグス追悼B「誰がブルーグラスを創ったか?」、オールドタイム入門A「カロライナ・チョコレート・ドロップス」、イッツアクライングタイム最終回、米国大学生の卒論「日本ブルーグラス研究」旅行記、新潟県妙高市のウエストフラッシュの30年ほか、日米ブルーグラス情報満載!!

月刊ムーンシャイナー定期購読は1年間(12冊)

\6,000- 半年間(6冊)\3,300-。単冊は\525-ですが、ぜひとも定期購読をお願いします。購読開始希望月をお知らせください、早速お送りします!!

またムーンシャイナー情報提供、そしてご自由なテーマでのご寄稿など……、なにとぞご協力を、よろしくお願いします!

CCBC-2013 『2013 BLUEGRASS CALENDER』 \1,890-(本体\1,800-)

毎年恒例、ブルーグラス・ファン必携のブルーグラス・カレンダーが早くも登場です。今回はブルーグラス・イン・ナッシュビルをテーマにナッシュビル生まれの女性フォトグラファー=Alane Annoによる、ステーション・イン、ライマン公会堂、グルーン・ギター等々、御馴染みのミュージック・スポットでのショットが満載。今年の主役はJ.D.クロウ、ラリー・スパークス、エディ&マーサ・アドコック、ジェシー・マクレイノルズ、メルビン・コーインズ等々。レター・サイズが見開きとなり、壁に掛けられる。何よりも、毎日の出来事やミュージシャン達の誕生日が楽しい。

その日に聴くアルバム探しにも大変便利だ。ブルーグラス・ファンなら必ず持っておきたい恒例のカレンダー。

今月の注目作品
(新入荷を中心に、話題作品のダイジェストです)
RCSI-1075 OLD & IN THE WAY『Old & In The Way』CD\2,573-(本体\2,450-)

これはエライこってす!! 1970年代の超ベストセラーにして時代を背負った大名盤が入荷です。

HS2K-111 FAREWELL DRIFTERS『Echo Boom』CD\2,573-(本体\2,450-)

ビル・モンローよりもペットサウンドの影響が濃い!?と評されるナッシュビル・インディシーンの若手ブルーグラスが10月来日。B.O.M.特選コーナー、ムーンシャイナー9月号関連商品参照。

RUR-1104 DARRELL WEBB BAND『Breaking Down the Barriers』CD\2,363-(本体\2,250-)

高校卒業後、数々のメジャーバンドを経験したすばらしいテナーボイスの持ち主の最新第3作。ブルーグラス新入荷。

MH-1404 BALSAM RANGE 'Papertown'CD\2,573-(本体\2,450-)

ノースカロライナで活躍、高い評価を受けるバルサム・レンジ最新作。ブルーグラス新入荷。

RUR-1102 LONESOME RIVER BAND『Chronology - Volume Two』CD-R\1,837-(本体\1,750-)

ロンサムリバーバンドが27年間のレパートリーを再演廉価版シリーズ第2弾。ブルーグラス新入荷。

RCSI-1076 SALLY BURGESS & HOT CLUB of NASHVILLE『Reach for the Rhythmn』CD\2,573-(本体\2,450-)

女性シンガーを盛り上げるホット・クラブ・オブ・ナッシュビルの妙技。インスト新入荷参照。

NONE530684 SARA WATKINS『Sun Midnight Sun』CD\2,573-(本体\2,450-)

ニッケルクリークのサラ・ワトキンス、最新ソロ第2作。ジャクソン・ブラウンらをゲストにブルーグラスルーツのオルタナフォークだ。フォーク/オールドタイム新入荷参照。

SH-4085 KATHY MATTEA『Calling Me Home』CD\2,573-(本体\2,450-)

ヘイゼル・ディッケンズやジーン・リッチー、ローリー・ルイスらの名曲を演じるキャシー・マティア最新作。フォーク/オールドタイム新入荷参照。

BEER-0003 加藤 政彦『Barber 大岩』CD\2,310-(本体\2,200-)

ラグタイム/ブルース・フィンガーピッキンの達人が挑むジャパニーズ・ダウンタウン・ファンタジー!? フォーク/オールドタイム新入荷参照。

ROU-9148 TIME JUMPERS『The Time Jumpers』CD\2,573-(本体\2,450-)

超強力!ナッシュビルカントリーの美味しいところ取り作品。カントリー新入荷参照。

ブルーグラス新入荷
RUR-1102 LONESOME RIVER BAND『Chronology - Volume Two』CD-R\1,837-(本体\1,750-)

Barely Beat the Daylight In/Sweet Sally Brown/Flat Broke & Lonesome/Dog Gone Shame 他全8曲

ブランドン・リックマン(g,v)という才人の加入で、一気に息を吹き返した名門ブルーグラス、ロンサム・リバー・バンドの最新作。四半世紀を越えるバンドの歴史で、初期レベル時代のヒット曲を振り返った前作CD『Chronology - Volume One』(RUR-1101 \1,837-)につづき、シュガーヒル時代のアルバム4作からの名曲を最新録音で再録した8曲入り廉価ミニCD、シリーズで3作が予定されるその第2弾。リーダーのサミー・シーラーは昨年、バンジョーとブルーグラスへの貢献を認められ、第2回スティーブ・マーティン賞を受賞、現在バンジョー界に与えたその影響力の大きさを改めて知らされたその流麗なロールとアップダウンの大きなビートが魅力だ。フィドルのマイク・ハートグローヴはブルーグラス・カーディナルズからサードタイムアウト、ドイル・ローソン&クイックシルバーなど、80年代以降のブルーグラス界でもっともストレートなトラッドフィドル奏法を継承した知る人ぞ知る名人。そしてマンドリンにはその美しいピック捌きとテナーで評判上昇中のランディ・ジョーンズとベースにバリー・リード。かつての強烈なタテノリは姿を潜め、トラッドグラスらしいツービートが気持ちいい。現在ブルーグラスのトップクラスのアンサンブルが堪能できる。

MH-1404 BALSAM RANGE『Papertown』CD\2,573-(本体\2,450-)

Other Side of the Mountain/Wide River To Cross/rn Ramblin' Man/One Way Out/Papertown 他全13曲

ノースカロライナの「グレートスモーキーとブルーリッジが出会うアパラチアの山深く」を本拠に、大ベテランと中堅で堅実に固めたサウンドと茶目っ気で5年前に結成されたバルサム・レンジの最新作。非常に高い評価を受けるアンサンブルで前作CD『Train I Missed』(MH-12952 \2,573-)のアルバムタイトル曲が昨年のIBMA最優秀ソングを受賞している。バンジョーのマーク・プルエット(61)は、1974年のリッキー・スキャッグスの超貴重なデビューソロ『That's It』や2作目『Sweet Temptation』で知られる優れ者。81年のバンジョー作品『Streamline Cannonball』のタイトル曲を本作ではハイスピードのブルーグラスに仕立てている。ほかに最近トニー・ライスやアダム・ステッフィをバックにソロを発表したバディ・メルトン(f)ヘイゼル・リバーバンドやアリシア・ニュージェントにいたダーレン・ニコルソン(m)、アイザックスほかのゴスペル畑でよく知られるティム・サレット(d,bs)、ゴスペル・ブルーグラスのハーベストでキャリアを積んだカレブ・スミス(g)という大ベテランと中堅どころのメンバーが一丸になってすばらしいアンサンブルをものにしている。

RUR-1104 DARRELL WEBB BAND『Breaking Down the Barriers』CD\2,363-(本体\2,250-)

The Coal Miner's Son/Goodbye to the Sun/False Idols/This Old Town/Pistol and Pen 他全11曲

19歳でロンサム・リバー・バンドに加入以来、J.D.クロウのニューサウス、ロンダ・ビンセントのザ・レイジ、マイケル・クリーブランド&フレームキーパーズなど、高校卒業後から数々のメジャーバンドを経験した東テネシーをベースにする、すばらしいテナーボイスの持ち主でマルチプレイヤー(メインはマンドリン!!)ダレル・ウェッブ。自らのバンドを率いて2010年のデビュー作『Bloodline』(RHY-1064 \2,573-)につづく最新第2作。2005年にドリー・パートンをゲストに迎えて発表した『Behind the Scenes』(LDR-006 \2,573-)で、フラット&スクラッグス、トム・パクストンやマール・ハガードらをバランスよく配したいやみのないボーカルで、ちょっとティム・オブライエンのアパラチア版のようなスマートさを聴かせてくれる。自身が愛用するマンドリンの製作者、ウィル・パーソンズの書いたマイナーズソング、故ハーリー・アレンのカントリーバラッド、プロデューサーでもあるジム・バンクリーヴ(f)のブルーグラスなど、バラエティに富んだ選曲で、クリス・ウェイド(bj)、ジェイコブ・ジョインズ(d)、ジャレッド・ヘンズリー(g)ら若手がバックを固める。

ブルーグラス発掘&編集モノ新入荷
RCSI-1075 OLD & IN THE WAY『Old & In The Way』CD\2,573-(本体\2,450-)

Pig In A Pen/Midnight Moonlight/Old And In The Way/Knockin' On Your Door/The Hobo Song/Panama Red/Wild Horses/Kissimmee Kid/White Dove/Land Of The Navajo. 全10曲

おそらく、1970年代に発表されたブルーグラス作品でもっとも売れたアルバムで、日米ともに長い間にわたって廃盤となっている大名作のヨーロッパ盤が限定入荷だ。1973年10月8日、サンフランシスコのヒッピーたちの煙まみれの溜まり場、ボーディングハウスで、ピーター・ローワン(g)、デビッド・グリスマン(m)、ジェリー・ガルシア(bj)、バッサー・クレメンツ(f)、ジョン・カーン(bs)によるスーパーグループが、「これぞブルーグラス!」というトラッドから、「これぞカウンターグラス!!」と言わんばかりの自由なブルーグラスをものすごい精神力で演じる。現在のパンチ・ブラザーズと同様に、演奏技術を超えた時代の説得力を持った作品として永遠に語り継がれるべきブルーグラス作品だ。同時録音された26曲が存在するが、正式録音となったこの10曲こそ、ミュールスキナー(現在廃盤)とジョン・ハートフォードとともに、精神的にブルーグラスにまったくあたらしい1970年代以降の価値/時代を提示した大名盤である。ニューグラスもセルダム・シーンも、極論すればローワンとグリスマン、そしてハートフォードによってその存在価値が証明されたといえるかもしれない。……ヨーロッパ制作なので、入荷は不安定です。この機会にお見逃しなく!!

ただいま話題の最新作&ベストセラー
RCSI-1074D J.D.CROWE & NEW SOUTH 『Live from The Festival of Bluegrass & The Studio of KET』(2 時間)DVD\2,888-(本体\2,750-)

Rock, Salt and Nails/Old Home Place/9 Pound Hammer/10 Degrees and Getting Colder/Beaumont Rag/Sin City/Train 45. plus 15 songs from 1999 Festival. 全21曲

伝説的な1975年のJ.D.クロウ&ニューサウス、唯一残るケンタッキー教育テレビでの映像(30分)が初めてDVD化!! 実はしばらく前からニューサウスのライブ会場で自分たちが売っていたのだが、リージョンコードが指定されて日本では見られなかったため、B.O.M.が特別にリージョンフリーを限定生産してもらい、このたび日本でも陽の目を見ることになったというモノ。このメンツでのニューサウスはわずか一年ほど(日本公演含めて)しか活躍しなかったが、このバンドを境に米国ブルーグラス・バンドアンサンブルが大変革をしたといわれるほどの影響を残した、まさにチョー貴重映像である。当時20歳、久々にマンドリンを持ったリッキー・スキャッグスがちょっと調子に乗りすぎ、まだヒヨッ子だったジェリー・ダグラス(18)も一生懸命だが、J.D.(37)のシュアなバンジョーと、何よりもトニー・ライス(23)が凄い!! そのクールな歌い方とギター……、挿入されるインタビューでは若者らしい初々しさを見せるものの、マイクの前に立つと際立つカリスマ性、ブルーグラスギターに革命を起こしたのみならず、フラット&スクラッグス由来のブルーグラス継承者としての存在の大きさに圧倒される7曲、全ブルーグラスファン必見。この映像の前に、1999年に同じケンタッキー教育テレビ制作の「フェスティバル・オブ・ブルーグラス」での約1時間(J.D.のインタビュー含む)のライブ付き。メンバーはリック・ワッソン(g)、ドワイト・マッコール(m)、フィル・レッドベター(d)、カート・チャップマン(bs)、"You Can Have Her"を皮切りにニューサウスのヒット曲オンパレードにフラット&スクラッグス・カバーの15曲。今年、引退を発表したJ.D.クロウ、バンジョー奏者としての分をわきまえながら、1956年のジミー・マーティンとの録音以来、歴史に残る活躍は賞賛に値する。1975年夏の来日から30年、ムーンシャイナー誌2005年8月号(MS-2210 \525-)で思い出大特集あり。ブルーグラス・ファン必見DVD!!

ACD-79 DEL & DAWG『Harcore Bluegrass in the Dawg House』CDR\2,573-(本体\2,450-)

John Henry/Walkin' the Dog/Highway of Regret/Save It! Save It!/A Good Woman's Love/I'm Thinking Tonight of My Blue Eyes/Hit Parade of Love/Tennessee Waltz/Come Back Darling/I'm Waiting to Hear You Call Me Darling/Unwanted Love/We Can't Be Darlings Anymore/Cabin of Love/Country Boy Rock & Roll/20/20 Vision/I'm Sitting on Top of the World.

デルのリズムギターが聴こえるドーグのマンドリンとのデュオ(1曲目"John Henry"と8曲目"Tennessee Waltz"の2曲)から、デル・マッカーリー・バンドとの真っ直ぐなトラッドグラス16曲集(2〜7曲目は1992年録音、9〜16曲目は1997年録音)。デルのすごいボーカルはもちろん、ドーグの「好きでたまらない」といった思いを乗せた朴訥なボーカルで聴かせる「これがブルーグラス!!」。ビル・モンローはもちろん、スタンレーや何よりジミー・マーティンをメインにした前半、そしてフラット&スクラッグスやレノ&スマイリーらの名曲をメインにした後半のスタンダード・オンパレード。ドーグの歌い、ルールするマンドリンの強力なことはいうまでもなく、ジェイソン・カーターのフィドルがこれまたすばらしい(わずか5年のジェイソンとロブ・マッカーリーのバンジョーの成長が聴こえるぞ!!)。デルとドーグは1963年に出会い、1966年に初めてふたりでギグをしたふたり、(ともにその年に子供、モンロー・グリスマンとロニー・マッカーリーを産している)。デルはそののちビル・モンローの実質的な後継者として尊敬を集める一方、ジャズの世界でも功なし名を遂げたドーグことデビッド・グリスマン。そんなふたりが心底ブルーグラス、しかもその大本のトラッドグラス、それは洗練とは対極の山の民の心の本質を表わしたホンモノ・ブルーグラスを演じる。ブルーグラスをキーワードに生涯の友を得たふたりの愛情一杯作品。

FF-289 JOHN HARTFORD『Gum Tree Canoe』CDR\2,573-(本体\2,450-)

I'm Still Here/Your Long Journey/Little Piece of My Heart/Lorena/Wrong Road Again/No Expectations/I Wonder Where You Are Tonight 他全12曲

ムーンシャイナー8月号特集で話題の絵本『あなたのひとり旅』(M.B.ゴフスタイン画/谷川 俊太郎訳、\1,890-)が誕生するきっかけとなった"Your Long Journey"(ローザリー&ドック・ワトソン作)のカバーが収められているジョン・ハートフォード晩年期の大名盤である。マーク・オコナーのとんでもないミュージシャンシップと優しいアコースティックに包まれて、70年代のヒッピーからまるでブッダになったジョン……、こんなブルーグラス大名盤、知らないと人生損だよ!!?

JMD-001 TARO & JORDAN『Did I Laugh in Your Dream?』CD\2,000-(本体\1,905-)

Whatever Tanuki Says Goes/Thin Lizard/Dollar Bill Blues/Colors/Stephen's Bento Box/Wilkins Street/Oh! Little Lady/Pour in Rain/Did I Laugh in Your Dream?

ゴンチチのチチ松村氏曰く、「マンドリンとギターだけで、このグルーヴと高揚感を醸し出すとは恐れ入った。アクースティックミュージックの究極の形に、身も心もスカッとする。二人の若きツボ師に乾杯!」と、すばらしいマンドリン&ギター・デュオ・アルバムです。「マンドリンを生業にして10年、やっとコレだ!ってのができました」と、井上太郎が初めての自身名義のアルバムを発表。コピーに曰く、「カナダから来た最強のグルーヴ製造機、DUHKSのギタリスト、ジョーダン・マコンネルと、縦横無尽のマンドリン井上太郎、エンジニアのKABAMIXが、Taroの自宅のリビングルームに集まって半日で一気に録り上げたオリジナル曲の数々、アイリッシュ、オールドタイム、ブルーグラス、結局何だって一緒……」。タウンズ・バン・ザントとチャズ・ジャスティスのカバー以外、すばらしいオリジナルを、ぜひ聴いてみてください。

B.O.M.特選コーナー
■ムーンシャイナー9月号関連商品
HS2K-111 FAREWELL DRIFTERS『echo boom』CD\2,573-(本体\2,450-)

10月はじめ、山形県酒田市の国際交流に招かれ初来日するフェアウェル・ドリフターズ、10月6日に東京で日本の若手ブルーグラスとの交流会が予定されている(http://www.ann-grassroots.com)。

「ビル・モンローよりもペットサウンドの影響」と評されるように、ビーチ・ボーイズやザ・バーズなど、ファッションも含めて1960年代前半のウエストコーストを全面に押し出した昨年発表のフェアウェル・ドリフターズ最新第3作。2010年の2枚目、全米デビュー作『Yellow Tag Mondays』(HS2K-101 \2,573-)と同様、ビルボード・ブルーグラス・チャート初登場第6位というから、既存のブルーグラスではないあたらしいファンからの強い支持をうかがわせる。「親たちは好きなようにしなさいと、自由に育ててくれたけれど、いったいどう自由にすればいいんだ!?」といった、日米共通の20代青草系若者ブルーグラスのノスタルジックなオリジナルが秀逸、初期のザ・バーズにクラレンス・ホワイトが参加したような、ナイーブでサイケなブッ飛びグラス。ムーンシャイナー今月号とともに、2010年6月号に「60年代ウエストコーストの風に吹かれて……」特集がある。今の若者だけじゃない、60年代のフォークやウエストコースト・ファンに絶対のお勧め作品!!

RBST-005 MIPSO TRIO『Long, Long Gone』CD\2,000-(本体\1,905-)

ムーンシャイナー6月、8月につづき9月号にも登場、ノースカロライナ大学の学生バンドのマンドリン奏者ジェイコブ・シャープが日本のブルーグラスに興味を持ち、卒論のテーマに選びこの夏、日本調査研究旅行したリポート。本作はそのジェイコブが参加する「ミプソ・トリオ」の今春発表されたデビューアルバム。初々しい感性で書かれたオリジナルで現在の若者たちに訴えかけるメッセージを持ったフォーク系ブルーグラス。大人たちが望んだように、名古屋大の学生が今月ノースカロライナを訪ねるという、そんな成果を生んでいる。

RC-101 IT'S A CRYING TIME CDR\2,079-(本体\1,980-)

ちょうど40年前、1972年6月に渡米したイッツ・ア・クライング・タイム、その珍道中記が6月号から連載、9月で最終回を迎えた。その彼ら、'72年に発売されたレッド・クレイ・レコードの記念すべき第一弾LPがオリジナル・ジャケットのCDRで復刻。山口さとしの絶妙なバランス感覚と清水英一の強烈な個性による斬新なバンジョー、大西一由の天性のテナーボーカルと勝見明のリズム。選曲、アレンジ、表現……、おそらく今なお、日本のトラッドグラスの最高峰ではないだろうか……。

VAN-79706 EARL SCRUGGS『Classic Bluegrass Live 1959-1966』CD\2,573-(本体\2,450-)

アール・スクラッグス追悼Bとして「誰がブルーグラスを創ったのか?」、66年前の今月、ビル・モンローとブルー・グラス・ボーイズが遺した録音からすべて、「ブルーグラス」というものがはじまる。そのことをアールの存在とともに検証している。

本作はアール・スクラッグスがいかに偉大な音楽家でありバンジョー奏者だったか、あの驚異の10枚シリーズDVDでつくづく思い知った諸君!! これはアールがニューポート・フォーク・フェスに残したライブ音源を1枚にまとめたもの。1959年にハイロ・ブラウンを伴って単身参加した8曲(これが凄い)、翌60年にレスター・フラットとバンドを伴った4曲、そして同じく66年の6曲の全18曲(ただし"Girl in the Blue Velvet Band"以外はこれまでにさまざまな形で発表済)。アールのドライブ、そのトーン、タイミング、そしてミスにいたるまで、アールの音に対する感性が痛いほど読み取れる……はず。

■IBMAアワード注目作品!!
今年のIBMAアワード最終ノミネートが発表されています。例年通りムーンシャイナー誌では10月号で全ノミネート紹介、そして11月号でのアワードショウ・リポートを予定していますが、一足お先に今年の話題アルバムを紹介しておきましょう!!
REB-1845 JUNIOR SISK & RAMBLERS CHOICE『The Heart of a Song』CD\2,573-(本体\2,450-)

ダニー・ペイズリーと並び、もっともソウルフルなブルーグラス・シンガー/ソングライターと評されるジュニア・シスク、本作収録の“A Far Cry From Lester & Earl”が最優秀ソング、そしてアルバムもノミネート。

MH-1398 THE BOXCARS『All In』CD\2,573-(本体\2,450-)

2010年にデビュー、ロン・スチュワート(bj)とアダム・ステッフィ(m)を擁する東テネシーからのスーパーグループの最新第2作が最優秀アルバムほか、インストグループ候補など。

RUR-1085 RUSSELL MOORE & IIIrd TYME OUT『Prime Tyme』CD\2,573-(本体\2,450-)

ラッセル・ムーアの圧倒的なボーカルをフィーチャー、LRBとともに1990年代を代表したコンポラソリッドバンドが、トラッド風味で20年目に復活し、最高賞のエンターテイメントや最優秀アルバムほかボーカルグループ候補などに。

ROU-9107 BLUE HIGHWAY『Sounds of Home』CD\2,573-(本体\2,450-)

LRBと3TOに続いてデビュー、ロブ・アイクスのドブロとティム・スタッフォードのギター/ソングライティングでセルダム・シーンの再来といわれる彼らが最優秀アルバムほか、インストとボーカルグループの双方にノミネート。

NONE796277 PUNCH BROTHERS『Who's Feeling Young Now?』CD\2,573-(本体\2,450-)

あらら、保守傾向のIBMAも無視できないのか、現在最先端のブルーグラス、パンチ・ブラザーズが、なんと最優秀インストグループにノミネート!! T.ボーン・バーネットをして「この国がかつて生み出したバンドの中でもっとも途方もないバンド……」と言わしめたパンチ、若者たちが群がる彼らを無視できないよね。本作は今年発売の最新第3作(実質第4作)で、ポップなオルタナグラス!!

COMP-4549 GIBSON BROTHERS『Help My Brother』CD\2,573-(本体\2,450-)(歌詞付)

本作で昨年の最優秀アルバムとボーカルグループ、ともに初受賞という快挙を成したギブソン・ブラザーズ。今年は最高賞であるエンターテイナーにもノミネートだ。また本作から、リッキー・スキャッグスをゲストに迎えた"Singing As We Rise"が最優秀レコード企画にノミネートだ。現在、ブラザー・デュオという伝統の頂点に立つ兄弟、とてもいい!

UM-06 RHONDA VINCENT『Sunday Mornin' Singin' Live!』CD\2,573-(本体\2,450-)

2000年から2006年まで、最優秀女性ボーカル連続7年受賞という記録を持つロンダ・ビンセント、今年も当然、候補だ。最新作は、故郷の100年余りを経た教会での感動的なライブ。大きく成長したハンター・ベリー(f)、グラスカルズにもいた若手アーロン・マクダリス(bj)、ブレント・バーク(d)、ベン・ネルソン(g)、そしてミッキー・ハリス(bs)のザ・レイジとともに、全曲見事なブルーグラス選曲でブルーグラス編成のバンドアンサンブルの粋を聴かせるブルーグラス・ゴスペルの見事な形がここにある。

RUR-1094 V.A.『MACC Life Goes On』CD2枚組\2,573-(本体\2,450-)

2006年発表の2枚組ライブ『Celebration of Life』(SKFR-9001 \3,360-)につづく、小児ガン寄付のライブ2枚組。現在、南部系ブルーグラスの第一線で活躍する139アーティストによる全39曲。トニー・ライス"Manzanita"、ドイル・ローソン"Beyond the Sunset"ほか、本作自体も今年の最優秀レコード企画候補だ。現在の南部系ブルーグラス・トレンドを一望する秀作。

COMP-4564 DALE ANN BRADLEY『Somewhere South of Crazy』CD\2,573-(本体\2,450-)

パム・ティリスと共作のタイトル曲が最優秀ソング候補、“I Pressed Through The Crowd”が最優秀ゴスペル候補、本人は5回目、2年連続の最優秀女性ボーカル受賞を狙う!

ROU-0660 STEVE MARTIN & STEEP CANYON RANGERS『Red Bird Alert』CD\2,573-(本体\2,450-)

2年連続でIBMA最優秀エンターテイナー受賞なるか? ハリウッドスター、スティーブ・マーティンの2011年作品。ポール・マッカートニーとディキシー・チックスという豪華ゲストと、トニー・トリシュカ制作のすばらしいエンターテイメント作品。スティーブをバックアップするスティーブ・キャニオン・レンジャーズの最新作『Nobody Knows You』(ROU-0648 \2,573-)もお薦めのすばらしい作品だよ。

ROU-9124 DAILEY & VINCENT『The Gospel Side of Dailey & Vincent』CD\2,880-(本体\2,750-)

昨年はスティーブ・マーティンに持っていかれたものの2008年から3年連続して最優秀エンターテイナーを獲得したデイリー&ビンセントの最新作。ラウンダー・レーベルながら米国レストランチェーン、クラッカーバレルの店頭のみで入手可というゴスペル作品。現在米国ブルーグラスの人気ナンバーワン・バンド、さて今年は?

ブルーグラスお勧め作品
(すでにニューズレターで紹介済みの作品です)
■ブルーグラス最近作
今、最も旬なブルーグラス・アルバムたち…
REB-1838 BIG COUNTRY BLUEGRASS『The Boys In Hats & Ties』CD\2,573-(本体\2,450-)

トミー・セルズを中心に、デリケートなビッグ・バンジョーを聴かせるリンウッド・ランスフォードほか通常5人組、バリバリの正統派ブルーリッジ系ブルーグラス。タイトル曲(トム・T.ホールとドン・リグスビー作)ではアーリー・ブルーグラス時代に小粋な「帽子とネクタイ」でアパラチア地方を席巻した第一世代ブルーグラスに敬意を表し、なんと2011年春のブルーグラス・ソングチャート第1位をヒット。……やっぱブルーグラス、こういうバタ臭い田舎モンが受ける!? カレン・ギャリーンやロイ・マクミランら、ブルーリッジ系の重鎮らの作品を並べた選曲も秀逸。ブルーグラスの真髄は中途半端じゃないローカル、それがホンモノを感じさせる(もう一方の真髄はクラシックにさえ達する究極の楽器美学……この両極端こそが誇りなんだ!)。

MH-1390 THE GRASCALS『Life Finds A Way』CD\2,573-(本体\2,450-)

今春発表のグラスカルズ最新作。テリー・エルドレッジとジェミー・ジョンソンというすばらしいテナー系の2枚看板ボーカリストに、ダニー・ロバーツ(m)、若手ジェレミー・アブシャイアー(f)、そして4年連続IBMA最優秀バンジョー受賞の名誉が効いたのか、今作ではハッとさせてくれる技に磨きのかかった紅一点クリスティン・スコット・ベンソン、そして見事にハーモニーに溶け込むバリトンとベースでバンドを絞めるテリー・スミス。ラウンダーからマウンテンホームへの移籍第一弾は最近2作の企画ものとは違い、バンドとしての直球勝負。彼らの目標と同じく、ブルーグラスの芯を持ちながらのカントリーフレイバーでより幅広いファン層を狙う。すばらしいテリーの歌うジェイムズ・テイラーのカウボーイ子守唄"Sweet Baby James"、エルビスの"Mystery Train"ほか、メンバーのオリジナルや人気BGソングライター新作など全力投球作品。

PC-1174 TOWN MOUNTAIN『Steady Operator』CD\2,573-(本体\2,450-)

ノースカロライナ州アッシュビルを本拠に活躍する若いソリッドグラス・バンドの最新第3作はマイク・バブのプロデュース。マンドリンのフィル・バーカーが書いた曲をロバート・グリアー(g)が押し出しの強いボーカルで聴かせ、ジェシー・ラングレイス(bj)、ボビー・ブリット(f)、バーレル・スミス(bs,lg)のブルーグラス標準5人編成が、若いバンドらしいよく練習された柔軟性を聴かせる。若手バリバリによくあるタテノリ系ソリッドではないトラッド系ソリッドにも好感が持てる。

MRR-1014 FREEMAN & WILLIAMS CD\2,573-(本体\2,450-)

アパラチアのど真ん中で生活してきたベテラン・ミュージシャンたち3人が組んだギター/マンドリン/ベースのトリオによるシンプルなサウンドをベースにした、それでいてブラザーデュオではない珍しいブルーグラス作品。トラッドグラスで近年高い評価を受けているビッグ・カントリー・ブルーグラスのメンバーだったジョニー・ウィリアムズ(g)、デビッド・グリスマン・クインテットを聴いてマンドリンをはじめたと「裏口入学!?」を認めるスコット・フリーマン(m,f)に、自身のバンドで数々の賞を受けている女性ジーネット・ウィリアムズ(bs)。ジョニーとジーネット夫妻のリードボーカルを交互に配しながら、オリジナルやトラッド、カントリーヒットなどを非常にシンプルなサウンドに、しっかりとしたトリオ・コーラスで、趣味よく聴かせる13曲。

KMA-0001 LOU REID & CAROLINA『Callin' Me Back Home』CD\2,573-(本体\2,450-)

When the Love We Have Is Gone/Oh, Kentucky/Blew Monday/Some Hearts/Kentucky Blues 他全10曲

圧倒的なボーカルのうまさとそのバリトンからテナーまでの幅広いレンジ、そして何でもこなすマルチプレイヤーぶりでリッキー・スキャッグスのカントリーヒットを支え、その後はドイル・ローソン&クイックシルバーで時代を創り、ジョン・ダッフィ亡き後のセルダム・シーンを、ダドリー・コンネルとともに支えてきたルー・リード、自身のバンド、カロライナの最新作である。いずれもブルーリッジ系ブルーグラスのテクニックと感覚をたっぷりと身につけたシャノン・スローター(g)とトレバー・ワトソン(bj)に、すばらしい女性ブルーグラス・ボーカルを1曲披露する妻クリスティ・リード(bs)のカロライナに、ロン・スチュワートとロブ・アイクスが参加、ゲストにはトニー・ライスが"Oh Kentucky"で美しいギターを、マイク・オルドリッジが最後のカントリー曲で"Big Old Red Guitar"でペダル・スティールを弾いている。メチャ早の"Carolina Moonshine Man"が最初のシングルとして現在、ブルーグラス・ラジオに取り上げられはじめているという。さすがにシュアなコンテンポラリーブルーグラス作品。

■ブルーグラス発掘・編集作
最近発売されたベスト集や編集モノなど
REB-7518 CHRIS JONES & NIGHT DRIVERS『Lost Soul & Free Spirits』\2,097-(本体\1,980-)

ナッシュビルに移る前にはボストンで有田純弘らとバンドを組んでいたクリス・ジョーンズ、さすが現在もっとも人気のあるブルーグラスDJらしく、渋いバリトン・ボイスで見事なバンドアンサンブルをまとめ上げる今年54歳、今や大ベテランである。本作は1997年から2009年にレベルに残した11曲と3曲の新録音で聴かせるすばらしいコンピレーション。名作1枚だけを残したウエアリーハーツ時代の仲間ロン・ブロック(bj)にダン・ティミンスキやマイク・コンプトン(m)を配した98年から00年の作品5曲のさすが見事な仕上がり、そして現在のメンバーでもあるネッド・ルベレッキ(bj)、ウィル・マリングと来日経験もあるマーク・ストッフェル(m)らとの新録も含めた6曲など、いずれもレベルの高いアンサンブルとボーカルを堪能させてくれる。クリス・ジョーンズの魅力を知るお勧め廉価作品!!

RUR-1097 MARTY RAYBON『Southern Roots & Branches』CD\2,027-(本体\1,980-)

1989年から1996年まで人気カントリーグループ、シェナンドーで数々のヒットを飛ばしたマーティ・レイボンが古巣のブルーグラスに戻って『Full Circle』(2003年)を発表してからもう10年。昨年はガンのために療養したが、今年はツアーにも復帰、この最新作は既発の9曲に、ケニー・スミス(g)、スーパーマルチプレイヤーのジャスティン・モーゼス(bj)、グレン・ギブソン(d)、マーク・フェイン(bs)での新録3曲の合計12曲。シャド・コッブ(f)やデビッド・タルボット(bj)、ブライアン・サットン(g)らを擁した旧録音からはビル・モンローの超スピード"White House Blues"や"Rocky Road Blues"、そしてアイドルだったというジミー・マーティンの"Home Run Man"や"Prayer Bells of Heaven"そしてジミー調に今風ドライブをかけたフラット&スクラッグスの"Down the Road"など、ブルーグラス・スタンダードやコンテンポラリーなブルーグラスに加え、カントリーヒットの常連だった経歴を思わすキャッチーなカントリーサウンドも取り混ぜたバラエティを収録。カントリーのヒットシンガー、マーティを聴いているとその説得力の豊かさにはうならされる。

■インスト関連最近作
ACD-76 DAVID GRISMAN FOLK JAZZ TRIO『with Jim Hurst & Sam Grisman』CD\2,573-(本体\2,450-)

「一音入魂」のデビッド・グリスマン、そのミュージシャン魂は、ブルーグラスであろうとジャズであろうと、その王道と革新を究極の一音に帰結する。そんなグリスマンが、シンプルなリズムのすばらしさとリードにおける極上納豆のようなネバッこい味わいトーンとフレージングを誇る2001年と02年連続でIBMA最優秀ギタリストに輝く超フレキシブルなジム・ハースト、そしてボストンで活躍する息子サム・グリスマン(bs)とのトリオで、「フォーク」タッチ、すなわちアパラチアの山深くに流れる空気を繊細で美しく優しいタッチで描く究極のアコースティック・ポエム。有名フィドル曲をトップに、トラッドを軸にハートフォード曲やスタンダードポップ、そしてオリジナルのドーグ風曲、そして最後のフォスターまで、ジムのボーカルを随所に配しつつすばらしい選曲、マンドリン/ギター/ベースのトリオが思う存分聴くものを気持ちよくさせてくれる、さすが!!グリスマン、極上音に囲まれる大秀作。

EOM-2128 JERRY DOUGLAS『Traveler』CD\2,573-(本体\2,450-)

ドブロというスライドギターを、とんでもないレベルに持ち上げたジェリー・ダグラス、脂の乗り切った56歳の最新作。僚友サム・ブッシュやアリソン・クラウスらはもちろん、エリック・クラプトン、ケブ・モー、マーク・コーン、さらにはポール・サイモンが話題のマムフォード&サンズ(イギリス出身のジャムグラス!?)と"The Boxar"でゲストボーカルなど、もはやメジャーアーティストの貫禄。インストものでは、サムとふたりでストレングス・イン・ナンバーズの"Duke and Cookie"再演、ソロでサイモンの"American Tune"とチック・コリアの"Spain"をメドレーしたり、ビクター・クラウスとオマー・ハキムとのトリオで大フュージョンを聴かせたり(同メンバーでベラ・フレックを迎えてもいる)、そしてラストチューン"King Silkie"(モンローの愛馬は"King Wilkie"...!?)はチャーリー・クッシュマン(bj)とルーク・ブラ(f)を招いて、サムやダン・ティミンスキとのブルーグラス!! ドブロとラップスティールを半々に弾き分け、全体にジャンルを越えたロックポップ系作品ながら、要所で自身のルーツや音楽を強烈にアピールする秀作だ。左手には鉄のバー1本だけだよ、これが!!

ROU-0638 V.A.『Foggy Mountain Special: A Bluegrass Tribute to Earl Scruggs』CD\2,543-(本体\2,450-)

Flint Hill Special/Reuben/Foggy Mountain Special/Randy Lynn Rag/Sally Goodin/Pike County Breakdown/Foggy Mountain Rock/Nashville Skyline Rag/Earl's Breakdown/Steel Guitar Rag/Ground Speed/Foggy Mountain Breakdown.

3月28日、88歳で亡くなったアール・スクラッグスに捧げられた、現在トップバンジョイストたちの新録音企画作品。偉大なアールを尊敬する12人、デビッド・タルボット、ジム・ミルズ、ロン・ブロック、チャーリー・クッシュマン、ラリー・パーキンズ、ロン・スチュワート、トム・アダムズ、J.D.クロウ、ジョー・マリンズ、トニー・トリシュカ、ケニー・イングラム、クレイグ・スミス、あえて言えば、アールの時代(1950〜60年代)よりも社会的に煮詰まっている21世紀、それぞれのアールへの思いを込めた素敵な12曲。

■初心者歓迎コーナー
各ジャンルのハズレなし、秀作とされるCDアルバムを、新旧取り混ぜて毎月紹介します。これらを聴きはじめれば、あなたもアパラチア系音楽のすばらしさに、きっと、のめり込みます!?
●ブルーグラス入門
RHY-1042 AUDIE BLAYLOCK & REDLINE『Hard Driving Bluegrass』CD\2,573-(本体\2,450-)

「ハード・ドライヴ」と米国では形容されるエネルギーを前面に、1950〜60年代のブルーグラス名曲を現代によみがえらせるオウディ・ブレイロックの2009年作品。ジミー・マーティンとボブ・オズボーンの"You'll Never Be the Same"やレッド・アレンの"Send Me Your Address from Heaven"、"My Blue Eyed Darling"をはじめ、これでもか!と言わんばかりの渋いトラッドグラス名曲揃い。絶え間なくロールするバンジョー(エバン・ウォード)とアグレッシヴなフィドル(パトリック・マカビニュー)はともに10代、ソリッドなリズムをキープする20代前半のジェイソン・ジョンソン(m)とマット・ウォーレス(bs)の若者たちとともにバンドサウンドで勝負する快作である。ムーンシャイナー2009年2月号特集。

●オールドタイム入門
PATUX-177 NATE LEATH + FRIENDS『Rockville Pike』CD\2,573-(本体\2,450-)

天才フィドラー、ネイト・リースの2009年作品。話題の「ニュー・オールドタイミー」を担う10〜20代前半の若いスーパーピッカーたち――ふだんは前衛グラスやジャズで遊ぶ彼ら、当時12歳の天才少女タティアナ・ハーグリーヴス(f)、18歳の「女ティム」サラ・ジャーロズ(bj)、バークリー音楽院でラップグラス!?するエリック・ロバートソン(m)ら若者たちにベテランのダニー・ナイスリー(g)、マーク・シャッツ(bs)らが基本セット――の本気オールドタイム作品。伝統ストリングバンド精神を咀嚼しつつ、ギリアン・ウェルチ作品や有名トラッド曲を並べ、アルバムとしての面白さも音楽の質と同時に満足させてくれるストリングバンド音楽大秀作。

●アパラチアン・フォーク入門
SKFR-1009 RICKY SKAGGS『Solo; Songs My Dad Loved』CD\2,573-(本体\2,450-)(歌詞付)

1970年の高校生時代にデビュー後、70年代ブルーグラスに大きな足跡を残し、1980年代にはあたらしいカントリー回帰を標榜してカントリー界のスーパースターとなったリッキー・スキャッグス、1997年にブルーグラス界に戻ってきた彼が子供の頃に父から学んだ曲をシンプルに演じる2009年作。「父の好きだった(古い田舎の)音楽」を、文字通りソロ(全楽器/ボーカルをひとりで)で丁寧に演じる。2011年のグラミー賞トラッドフォーク部門にノミネートされた秀作。

■女性ブルーグラス&オールドタイム
REB-1842 DEHLIA LOW『Ravens Crows』CD\2,573-(本体\2,450-)

アンニャ・ヒンクル(f)のアパラチアン・ルーツ色の濃い女性ボーカルとオリジナル5曲を軸に、ハンク・コックランとウィリー・ネルソン共作で未発表だった曲をノーラ・ジーンズがカバーしたホンキートンクものや、最後にカーター・ファミリーのトラッド"Cannonball Blues"を見事なスロー・ブルースにアレンジしたカバーを配したデリア・ローのレベルからのデビュー作。アーロン・バランスの新感覚ドブロ、ブライアン・クレンデニン(m)、グレッグ・スティグレッツ(bs)ら、アパラチアど真ん中、ノースカロライナ州アッシュビルの若いバンジョーレス5人組をストリングダスターズのトラビス・ブックがプロデュース。アーニャとステイシー・クロウド(g)の女性ハーモニーを軸に、アーニャの陰影を持ったハスキーなバリトンボイスが魅力だ。

COMP-4566 BEARFOOT『American Story』CD\2,573-(本体\2,450-) (歌詞付)

あたらしい女性リード・ボーカリスト、チョッとハスキーでブルージーなノーラ・ジェーン・ストラサーズ(g)に交代した若者バンド、ベアフット最新作。まだ20代の柔らかなポップ感覚で書いたノーラのオリジナルを中心に、クラスタープラッカーズからディキシーチックスを経験したポップな感覚の持ち主ブレント・トリットのプロデュース/録音で、学生ブルーグラス時代の仲間、ジェイソン・ノリス(m)、アンジェラ・オウディーン(f)、トッド・グリーベ(g)、P.J.ジョージ(bs)から成るベアフット、コントロールの効いたハッピーなニューグラスサウンドも決まる。お勧めの若い女性ブルーグラス作品。

インスト新入荷
RCSI-1076 SALLY BURGESS & HOT CLUB of NASHVILLE『Reach for the Rhythmn』CD\2,573-(本体\2,450-)

Seems to be a Pattern Here/Sooner or Later/Magic Day/Mood Swing Thing-a-Ling/Sugar Moon 他全11曲

ジャンゴ・ラインハルトとステファン・グラッペリのフランス・ホット倶楽部バンド以来、その粋なストリングバンド・サウンドをフォローするホット倶楽部にあって、さすが音楽の都ナッシュビルのホット倶楽部バンドは守備範囲が広い。イギリス生まれのギタリストのリチャード・スミス(41)が率いるナッシュビルのホット倶楽部は、チャビー・ワイズからバッサー・クレメンツを排出したフロリダのブルーグラス・フィドル伝統を背負ったスーパーフィドラー、アーロン・ティルにもうひとりのギタリスト、パット・バージソン(アリソン・クラウスの元夫)、チャーリー・チャドウィック(bs)らがすばらしいスウィングを聴かせる。これがソロ7作目となるベテラン女性シンガー、オーストラリア出身のサリー・バージェスも水を得た魚のようにスウィングする。チェット・アトキンスの翼に抱えられてナッシュビルに移り住んだリチャードのセンスとアーロンの見事な弓捌きが快感だ。ボーカル作品だがインスト扱いでの紹介。

各楽器別お勧め再入荷作品
(楽器奏法や教則、またCDに関してはミュージシャン歴豊富なスタッフがアドバイス、また楽器につきましては、本体やパーツなど、各種取り扱っています。お気軽にお問い合わせください)
■ギター
SH-4040 BRYAN SUTTON & Friends『Almost Live』CD\2,573-(本体\2,450-)

ムーンシャイナー誌2009年8月号のカバーストーリーに登場、現在ブルーグラス・フラットピッキンの最高峰と言われるブライアン・サットン、4枚目2009年作は、リッキー・スキャッグスのケンタッキー・サンダーでデビューした1995年以来、ブルーグラス最先端で積んできたキャリアの総集編。ベラ・フレック、サム・ブッシュ、ラス・バレンバーグ、ジェリー・ダグラス、ステュアート・ダンカン、ティム・オブライエンとホットライズらのゲストピッカーたちとのオールドタイムやジプシージャズも含んだバトルを経て、クリス・シーリとの目くるめくデュオ"Gonna Lay Down My Old Guitar"で終わる、自身のオリジナルをメインに、自分がバンドを持っていたらという設定でのギター弾きまくり快作。

GT-0665 DON RENO『Golden Guitar』CD\1,260-(本体CD\1,200-)

Grey Eagle/Polka on the Guitar/Turkey in the Straw/Dixie Medley/I Like Mountain Music 他全15曲

お蔵入りしていたドン・レノ(1927-1984)、1972年録音のギターインスト・アルバムが1999年にCD化されたものが、さらに廉価版として再々登場である。ブルーグラス・フラットピッキンのお手本作品。ドック・ワトソン登場以前からバリバリのフラットピッキンを聴かせていたドン・レノ、13歳でアーサー「ギター・ブギ」スミスのバンドに入ったキャリアから当時のポップ音楽にも精通した音楽観は彼のメイン楽器であるバンジョーにも遺憾なく発揮されているのはご承知の通り。スクラッグス同様、彼らの育ったカロライナのピードモント地方は、けっこうな音楽先進地だったのだろう。

■バンジョー
(ムーンシャイナー連載のチチ松村「バンジョー祭り」、世界のバンジョー音楽をお見逃しなく!!)
E1-2133 BELA FLECK & FLECKTONES『Rocket Science』CD\2,573-(本体\2,450-)

いまやジャズ/クラシックを越えて米国音楽界の重鎮とまで言われるベラ・フレックのオリジナルメンバーに戻ったフレックトーンズ最近作。今年のグラミーでも、本作からベラ・フレックとハワード・リービー作曲の"Life in Eleven"が最優秀インスト作曲賞を受賞している。バンジョーという楽器を最先端音楽の中で自由に転がした、その功績はアール・スクラッグスに匹敵する偉大なものだ。ムーンシャイナー5月号で紹介されたアールの葬儀での追悼スピーチは素晴らしかった。

MSM-1209 MIKE SCOTT『Foggy Mountain Breakdown』CD\2,573-(本体\2,450-)

Blackberry Blossom/Grandfather's Clock/Foggy Mountain Breakdown/Sweet Georgia Brown/Sally Ann/Cripple Creek/Limehouse Blues/Sally Goodin/Fireball Mail/Soldier's Joy/Somebody Touched Me/Farewell Blues/Cumberland Gap/Train 45.

ジム&ジェシーで活躍した一級の正統派スリーフィンガリスト、マイク・スコットが観光地のお土産BGMとして録音したインスト・シリーズ。上記有名スタンダード14曲を、スクラッグス・スタイルをベースにきっちりと弾いてくれるバンジョーお手本のような作品。スコット・ヒューストン(g)、ジャッキー・ミラー(f,m)、ジム・ブキャナン(f)、ロブ・アイクス(d)、ダーリン・ビンセント(bs)に、そして曲によってハンマーダルシマにクレイグ・ダンカンとスコット・ミラーを迎えた作品。

BOOK-M5SB 『Masters of the 5-string Banjo』Book\7,770-(本体\7,400-)

1988年にオーク社から出版された400頁におよぶ有名ブルーグラス・バンジョー奏者紹介の決定版がアキュタブ社から再発売されている。アール・スクラッグスからベラ・フレック、スナッフィ・ジェンキンスからパット・クラウドほか、ブルーグラス・バンジョーの重要なスタイリストを網羅したピート・ワーニックとトニー・トリシュカによるインタビューと研究、各代表曲のタブ譜など。何よりも嬉しいのは68人のトップ・ミュージシャンによる楽器、弦、ブリッジ、その他のアンケート集。もちろん、英語版だが、本棚に飾っているだけでバンジョーが上手くなるのだ…!?

■マンドリン
COMP-4279 PHILLIPS GRIER & FLINNER『Todd Phillips, David Grier & Matt Flinner』CD\2,573-(本体\2,450-)

昨春、バリンジャーファミリーのバンジョー奏者として来日したマンドリン(本職)のマット・フリナーが1999年、偉大なフラットピッカー、デビッド・グリアとベーシスト、トッド・フィリップスとのトリオで発表したクールで知的なアコースティック・トリオ・アンサンブル作品。1970年代を生き抜いたブッシュ/ライスら、ノーてんきな(いい意味だぞ!?)ブルーグラスらしさから生まれるドライブによるエキサイトメントは控え、それぞれの楽器のあり方!?とトーン?!に集中して創られた音世界は、聴き込んでいくほどに深いという。彼らにはもう1枚、ビル・モンローからビートルなど、カバーばかりを集めた『Looking Back』(COMP-4342 CD\2,573-)がある。

OTH-1211 オールドタイム・ヘラルド誌『2011年6月/7月号』Book\1,260-(本体\1,200-)

英語版オールドタイム音楽の季刊誌。オールドタイムにおけるマンドリン大特集が興味深かったのでここで紹介します。伝承音楽の情報満載52頁。

■フィドル
ACU-RS3 RON STEWART『The Fiddlers of Flatt & Scruggs』DVD\5,198-(本体\4,950-、67分、楽譜付)

The Girl I Love Don't Pay Me No Mind/We'll Meet Again Sweetheart/My Cabin in Carolina/No Mother or Dad/Why Don't You Tell Me So/Earl's Breakdown/Thinking About You/Honey You Don't Know My Mind/Foggy Mountain Special/Let Those rown Eyes Smile at Me/Shuckin' the Corn.

これは嬉しい!!わが憧れのブルーグラス・フィドルの最高峰のひとつ、ジミー・シューメイト"We'll Meet Again Sweet Heart"の完全コピーをはじめ、ブルーグラス・フィドル奏法の一翼を担った歴代フラット&スクラッグスのフィドラーたちのすばらしいイントロや間奏の数々を、3歳でフィドルを弾きはじめてから常にターンテーブルにはF&Sのレコードが回っていたというロン・スチュワートが教えてくれるぞ!!……憧れのあの名間奏がこんな風にして弾かれていたのだという感動名作である。

SFR-33032 CLAYTON McMICHEN『Traditional Years』CD\2,573-(本体\2,450-)

戦前ストリングバンド時代にもっとも有名になったジョージア・フィドラー、クレイトン・マクミッチェン(1900-1970)のトラッドな面とモダンな面の両方を収めた78回転SP盤を復刻したLPのCD化15曲。1925年にギド・ターナーのスキリット・リッカーズに参加、南部ストリングバンド(現在オールドタイムと呼ばれる音楽)の典型を創ったのち、1930年代にはジョージア・ワイルドキャッツを結成、折からのウエスタン・スウィングやポップ音楽を取り入れた活動をしている。その間、ソロとして録音した"Sweet Bunch of Daisies"というポップ曲のフィドル・バージョンが10万枚のヒットを記録、同曲はのちにケニー・ベイカーもカバーしている。また、ジミー・ロジャーズの有名曲"Peach Pickin' Time in Georgia"(1932)はクレイトンとの共作。

COMP-4269 DAROL ANGER & MIKE MARSHALL BAND『Jam』CD\2,573-(本体\2,450-)

1976年にデビッド・グリスマン・クインテットの創立メンバーとしてデビュー、1985年には弦楽四重奏にジャズやブルーグラスを持ち込んだタートル・アイランド・ストリング・カルテットを立ち上げ、常にルーツ系バイオリン(フィドル)の行く末をリードしてたきたダロル・アンガーが僚友マイク・マーシャル(m,g)とともに、エレベとドラムスをバックに組んだバンドの1999年作品。あらゆる音楽をベースにしたインプロバイズ音楽である。

■ドブロ
PC-1143 PHIL LEADBETTER『Slide Effects』CD\2,573-(本体\2,450-)

2005年のIBMA最優秀インストアルバムを受賞したドブロ秀作。マーティ・レイボンのボーカルをフィーチャーした“California Cotton Fields”がブルーグラス・チャート1位をヒット、ほかにスティーブ・ガリー、ロニー・ボウマンにの歌、コディ・キルビーやアンディ・レフトウィッチ、ステュアート・ダンカンら参加。

■ハーモニカ
RCSI-1068 DAVID NAIDITCH『High Desert; Bluegrass Sessions』CD\2,573-(本体\2,450-)

Shenandoah Breakdown/Alabama Jubilee/I Am a Pilgrim/Beaumont Rag/Kentucky Waltz/Lonesome Fiddle Blues/Red Wing/Silver Bell 他全13曲

パット・クラウド(bj)、クリスチャン・ウォード(f)、エリック・ユーグラム(g)、デビッド・ナイディッチ(chromatic harmonica)、オースティン・ウォード(bs)の5人、フィドルがクロマティック・ハーモニカに代わったユニークな上記ブルーグラス・スタンダード・インスト13曲集。メロディック奏法でジャズグラスしてしまうパットの至芸、今やシエラ・ハル・バンドで大きなフィドラーに成長したクリスチャン、そしてその養父であるカリフォルニアの趣味のいいギタリスト、エリックらによるとても楽しいブルーグラス・インストに仕上がっている。

オールドタイム&フォーク新入荷
NONE530684 SARA WATKINS『Sun Midnight Sun』CD\2,573-(本体\2,450-)

Foothills/You and Me/When It Pleases You/Be There/Impossible/Ward Accord/Lock & Key 他全10曲

クリス・シーリと兄ショーンとのトリオ、ニッケルクリークを解散後、2009年にジョン・ポール・ジョーンズ(レッド・ツェッペリン)のプロデュースでデビュー作『Sara Watkins』を発表、高い評価を得たサラ・ワトキンスの最新ソロ第2作。デビュー作ではジミー・ロジャーズの"Any Old Time"をカバー、おじさん達からは現代のマリア・マルダーと大歓迎されたサラ、今回は31歳になったばかりの瑞々しい感性で、自作のフィドル・チューン2曲やプロデューサーであるギタリスト、ブレイク・ミルズとの共作5曲のほか、フィオナ・アップル(ワトキンス家の一員とまで言うグラミー受賞ロックシンガー)をフィーチャーしたエバリー・ブラザーズ曲"You're the One I Love"(オズボーン曲で有名なブライアン夫妻の作品)やウィリー・ネルソンの"I am a Memory"など。2007年のニッケル・クリーク解散後、ロサンゼルスのクラブ「ラルゴ」で定期イベント『ワトキンス・ファミリー・アワー』を主宰、本作でもゲスト参加しているジャクソン・ブラウンやベンモント・テンチ(トム・ペティ&ハートブレーカーズ)、そして前述のフィオナらがショーンとサラを中心としたジャムを通してあたらしい音楽を創っている。米国の音楽好きに高い評価を受けるノンサッチ(=こんなの他にない)レーベルから、堂々の第2弾、ビルボード・フォーク11位とヒートシーカー16位にチャートインしている。前作のジョン・ポール制作の濃いルーツ色から若者系インディーロック色を強めたものの、ブルーグラスルーツのオルタナフォークとして、米国の若者に受け入れられている。ムーンシャイナー誌2009年6月号にソロデビューの特集がある。

SH-4085 KATHY MATTEA『Calling Me Home』CD\2,573-(本体\2,450-)

A Far Cry/Gone, Gonna Rise Again/Maple's Lament/Black Waters/West Virginia, My Home 他全12曲

メジャーアーティストとして成功した女性シンガーながら、自身の出自を見つめて真摯に音楽/生活と向き合ったというキャシー・マティア。日本でも大きく報じられた2006年に12人の犠牲者を出したウエストバージニア州セイゴーの炭鉱事故を機に制作したという前作『Coal』(2008年)につづき、アパラチアの厳しい炭鉱の生活をテーマに、アリス・ジェラード(2曲)の曲をタイトルに、次々とヘイゼル・ディッケンズやジーン・リッチー(3曲)、ローリー・ルイス(2曲)やサイ・カーンらの名曲を自分の歌として表現する作品。ブライアン・サットンとステュアート・ダンカンという卓越したトラッド・アパラチアン・マルチプレイヤーをバックアップの軸に、ランディ・コーアズ(d)やティム・ロウアー(accordion,organ)、バイロン・ハウス(bs)らを配し、ティム・オブライエン、エミルー・ハリス、イーファ・オドノバン、アリソン・クラウス、パティ・ラブレスほかの豪華なハーモニー陣、そして共同プロデュースとエンジニアにはゲイリー・パチョーザ。メジャーヒットを飛ばしたポップ感覚とアパラチアン・オールドタイムの精神を聴き易く表現した現代のアパラチアン・アルバムである。

BEER-0003 加藤 政彦『Barber 大岩』CD\2,310-(本体\2,200-)

恋は盲目/憂鬱な夏/酒飲みは酒飲めよ/飲んで酔う/とことん飲む/偽りの日々 他全10曲

1979年からギターをひきはじめたという加藤政彦、名古屋からオリジナルなブルースソングをすばらしいフィンガーピッキン・ブルースギターに載せるアルバム最新第3弾。ソロ、バイオリンやクラリネットと、またブルースバンドなどのセッティングでブルースる。……ブルースという手法が、何故昭和的下町ックなイメージをもたらすのか? ま、多分に大阪、憂歌団のヒットなんかが影響してるのかもしれないが、もっと遡ればエノケンあたりに軽ーく跳んじゃうんじゃないかな。そもそもラグタイム的コード進行(1/6/2/5など)というもの自体がチャップリン的哀しいコメディを感じさせるのだからかもしれない。ちょうどムーンシャイナーの連載「ブルーグラス史観によるアメリカ歴史概論」では「ブルース」の成立を紹介している。ただしブルースの本質は、決して解明できないことは承知だ。それはきわめて個人的なことだから。加藤政彦の詞はまさにブルースだ……!? 前作CD『あたしは不幸を呼ぶ女』(BEER-0002 \2,000-)もある。

オールドタイム&フォークお勧め作品
■オールドタイム
OWT-001 RAFE & CLELIA STEFANINI『Lady on the Green: Old Time Tunes & Songs』CD\2,573-(本体\2,450-)

Poplar Bluff/Dusty Miller/I Never Will Mary/Cowboy Trail/Blues Stay Away from Me 他全13曲

イタリアのボローニャ育ちながらアパラチアのオールドタイム音楽にのめり込み、1983年に米国移住、フィドル、バンジョー、ギターなどを弾き熟し、米国オールドタイム界の重要な位置を占めるようになった。1990年代にはダーク・パウェルとブルース・モルスキーとともにトリオ「L-7s」を組み、のちにはビッグ・ホーダウンというバンドに発展、ラウンダーからアルバム発表している。またレイフのソロではカウンティから3枚を発表、その実力のほどが知れる。そんなレイフが娘クレリアと共に創った最新第2作である。オールドタイム本来の飾り気のない音楽姿勢で、カーター・ファミリーやデルモア・ブラザーズの曲を含む13曲。

■フォーク
COMP-4580 V.A.『Pa's Fiddle Primer』CD\2,573-(本体\2,450-)

ローラ・インガルス(1867-1957)著の名作シリーズ『大草原の小さな家』の小説に登場してくる音楽、全127曲の中から選りすぐった音楽10曲を「Primer=入門書」と名づけたベストCD。2005年、故ブッチ・バルダサリの制作で発表された『Happy Land』以来、これまで3枚のCDアルバムとして発売された中から選曲している。有名曲というよりも、アメリカ西部開拓時代に実際に人々が歌い親しんだ曲を、マット・コム(f)、シャッド・コッブ(clawhammer bj)、ブライアン・サットン(g)、マット・フリナー(m)、デニス・クラウチ(bs)らのフィドル・バンドや、ライダーズ・イン・ザ・スカイ、ジュディス・エデルマン、デボラ・パッカード、マック・ワイズマンらの歌など、現在最高のアコースティック・セットで19世紀の音楽が現代風の落ち着いたアレンジで楽しめるオススメ作品。

■日本のアーティスト
UICV-1020 斎藤ジョニー CD\3,000-(本体\2,857-)

夏の正体/D.P.T./お世話になります/Helpless/ぼくの友だち/One More Time/絶品ガール 他全12曲

昨秋のメジャーデビューミニCD『アイ・アム・ジョニー』(UICV-1017 \2,000-)から、早々と2枚目は自身の名を冠した初のフルアルバム。前作同様、プロデュース&アレンジャーに高野勲を配し、奥田民夫や岸谷香(プリンセス・プリンセス)らが参加という話題づくりとともに、ジョニーの瑞々しいオリジナルがバリバリのJ-Popに仕上がっている。……が、ジョニー自身のバンジョーやフラットピッキンに井上太郎のマンドリンと少路健介/Rayのフィドルなどの存在感もほどほどに出しつつ、ブルーグラス出身である斎藤ジョニーをメジャーでブレークさせようという試み。J-Popの良し悪しは別にして、バンジョーを抱えたジョニーがあちこちで見られる、そのことだけにでも応援のし甲斐があるというものだ。今年の宝塚でも爆発した若者ブルーグラス・パワー!バンジョー/マンドリン/ドブロ/フィドルなどを一生懸命に弾く彼ら、そんな若者たちをわれわれがサポートしなくて、どーする!!

BJR-02 SWAMPY TAKESHI『Roots & Immigrant Soul』CD \2,000-(本体\1,905-)

prologue/女神/根無し人/Stand Bar To Heaven/さだめ/鼓動/Bayou Jungle/Acadian Driftwood/ホーボーの唄/心のパラダイス/epilogue.

宣伝用の帯には「スワンピータケシが綴るルーツ音楽と移民達の魂」とある通り、カナダのアーケディア地方からミシシッピを下ってルイジアナに定住したケイジャンの音楽文化に軸足を置いた日本語のフォーク/ブルース作品。ブルーグラスの秋元慎(m)を含む関西ルーツ系音楽のミュージシャン16人が参加、ウッドストックの音楽エッセイ集『小さな町の小さなライブハウスから』の著者、片山明さんは、「基本はいわゆるシンガーソングライターのアルバムなのだが、歌に彩りを添える演奏とのコンビネーションが前例がないくらい刺激的だ。かつては久保田真琴、オレンジカウンティブラザーズといった似た指向性の音楽家はいたが、ここまで外来のルーツミュージックと日本語の折り合いをつけた作品はあっただろうか。これも、ある意味でクレオール的とも言える関西/大阪という土壌だからこそ生み出された音楽なのかもしれない」と評している。

PSR-0901/2 坂庭省悟『メモリアルアルバム 心の旅2』CD2枚組\4,000-(本体\3,810-)

漕げよ、マイケル/Foggy Mountain Breakdown、綿つみの唄/ぼくの古いギター、Black Mountain Rag/ギター教室/カーターファミリーメドレー 他全23曲

2003年12月、52歳という若さでいった坂庭省悟、2年前に発表された『心の旅』(完売)の第二弾。今回のアルバムは、坂庭省悟が大好きだった仲間たち、ソロ活動をはじめて以降の、宮崎勝之、有山じゅんじ、松田"ari"幸一、茶木みやこ、青木まり子と組んだMMS・PETA、そして盟友・城田じゅんじ、Shogo BRAND.でのライブ音源に加え、1970年フェスティバルホールでのマヨネーズの音源なども収録しているという。

RCSI-1062 PIRATES CANOE CD\1,050-(本体\1,000-)

RCSI-1063 PIRATES CANOE『too』 CD\1,050-(本体\1,000-)

大谷大学ブルーグラスで4人組女性ブルーグラス「フォーリップス」、そののち女性デュオ「ふたり乗り」などで活躍してきたマンドリンの河野沙羅と、このバンドでミュージシャンのキャリアをはじめたというハント鈴加(g)のふたりの英語詞のオリジナルを欅 夏那子のフィドルと岩城一彦のドブロ、そして吉岡孝のドラムスと谷口潤のベースがリズムを固めるパイレーツ・カヌー。2011年の第1作(RCSI-1062)と最新第2作(RCSI-1063)、ともに河野とハントの創るシュールな世界をバンドが巧く捉えているが、1枚目と2枚目の1年の時間差が完成度に表われている。フォノジェニックなハントのボーカルと向こう見ずな河野のマンドリン/音楽感性がうまくバンドに化学変化を促している様子が聴き取れる。第2作に収められた隠れトラックのインストなど、ストレングス・イン・ナンバーズ以来のアパラチア源流の世界観も感じられ、日本にも21世紀を体現するあたらしいユニットが生まれつつあるようだ。ムーンシャイナー8月号で彼女たちの特集がある。

カントリー新入荷
ROU-9148 TIME JUMPERS『The Time Jumpers』CD\2,573-(本体\2,450-)

Texoma Bound/Nothing But the Blues/Woman of My Dreams/Ridin' on the Rio/New Star Over Texas/Yodel Blues/Someone Had To Teach You 他全12曲

ナッシュビルのブルーグラス・メッカ、ステーションインで毎週月曜日に登場するウエスタン・スウィングをベースにしたクラシック・カントリー・バンド、つまり、これぞ正統「ホンキートンク・カントリー」と言わんばかりのタイム・ジャンパーズの最新作。なんと!!2010年からビンス・ギルが正式メンバーとなり、さらにビンスが23年間在籍したMCAを離れたことによって実現した「夢の大カントリー」作品。ビンス(g)の切ないカントリーバラッド、ライダーズ・イン・ザ・スカイのメンバーでもあるレンジャー・ダグ・グリーン(g)のウエスタンとヨーデル、そして中心人物のケニー(f)とドーンのシアーズ夫妻らのスタンダードやクラシックカントリー曲などを歌い、デニス・クロウチ(bs)、ポール・フランクリン(steel g)、ジェフ・テイラー(accordion)、アンディ・リース(eg)、ビリー・トーマス(ds)、ジョー・スピービー(f)、ラリー・フランクリン(f)といったトップスタジオミュージシャンとスターが総勢11人もいるのだから、怖いものなしでなんでも完璧にやってしまう。ちなみにこの夏から手狭なステーションイン(200席弱)からサード&リンジー(300席弱)に移り、ますますお楽しみだという。とにかく、「これぞナッシュビル・カントリー」の手堅いサウンド、ご賞味あれ!!

カントリー発掘、編集モノ新入荷
BACM-326 VARIOUS ARTISTS『Country Music On The Gold Star Label』CD\2,573-(本体\2,450-)

第二次大戦後、テキサス州ヒューストンに誕生したゴールドスター・レコードの貴重な28曲。それぞれ1〜2曲ずつ、ほとんどが無名なローカル・アーティストだが、1曲目のケイジャン・フィドラー&シンガー、ハリー・コーツの"Jole Blon"(1946年にビルボード4位をヒット)をはじめハンク・ロックリンやエディ・ノアック、また日本の夫婦デュオのチャーチバック・トリオの元になったレイ&アイナ・パターソンらの貴重な録音が収められている。戦後の米国南西部テキサスのローカル音楽シーンを垣間見ることのできるコンピレーション。

カントリーお勧め作品
HOTR-4165 GEORGETTE JONES『Strong Enough to Cry』CD\2,573-(本体\2,450-)

今年の熊本カントリーゴールドに来日するジョージット・ジョーンズ、「カントリー音楽界のプリンセス」と呼ばれる……、なにせ両親がともにカントリー音楽名誉の殿堂メンバーのジョージ・ジョーンズとタミー・ワイネット、彼女の最新第2作である。今回はテキサス州ブレイディのスタジオで地元ミュージシャンたちのストレートなホンキートンクサウンドをバックに録音、母タミーの"Run Woman Run"、そして父ジョージの"I Just Don't Give A Damn"をカバー、自作も3曲、日本のような「親の七光り」的な人目を気にしなくていい本人次第の米国、そのあっさりとした、キュートな声質の通り、のびのびと自由に歌っているのが気持ちよい。ゴテゴテとした装飾音が時おり耳につくナッシュビルと違ったワンパターンのテキサスサウンドが、かえってボーカルを引き立てて正統派カントリー心をくすぐる……!?

TFC-1461 V.A.『日本のカントリー&ウエスターン史〜オールスター競演』CD6枚組\15,750(本体\15,000-)

これは強烈です。日本のカントリー、いや、戦後の日本音楽シーンをリードした「ウエスタン」と呼ばれた全150曲を収めた化粧箱入り解説書+歌詞付きの6枚組CDです。ジミー時田、小坂一也をはじめ、寺本圭一、黒田美治、大野義夫、ロバート&ジェリー対中、井上高、石橋イサオ、カマヤツ・ヒロシ、守屋浩……、女性ではトミ藤山から宮前ユキまで。そしてバック・ミュージシャンにはホリ・プロや田辺エージェンシーなど、そののちの日本の音楽・芸能界を支える事になる重鎮たちが顔を揃える。

RBRCD-012 PETER COOPER『The Lloyd Green Album』CD\2,573-(本体\2,450-)

Dumb Luck/The Last Laugh/Tulsa Queen/Mama, Bake a Pie/Here Comes That Rainbow Again 他全12曲

ナッシュビル最大の新聞テネシアン紙の音楽記者でもあるピーター・クーパーが、自身のアイドルだったロイド・グリーンのペダル・スティールギターを迎え、ドラムスやベースをほとんど加えず、きわめてシンプルに自身のボーカルと独特の美しい世界を創るスティールギターで、ロドニー・クロウェル&エミルー・ハリス、トム・T.ホール、クリス・クリストファーソン、ジョン・ハイアットらのカバーと自身のオリジナルを歌う。リチャード・ベネットのギターほか、ハーモニーにロドニー・クロウェル、フェイス・スターリング・マクリーン(ジョン・スターリングの元妻)、パム・ローズなど、シンプルなサウンドを守り、ロイド・グリーンのスティールが咽ぶスペースを上手に取っている。

PB-2427 M.Z.M.『We are Friends!』CD2枚組\3,500-(本体\3,334-)

現在の日本のカントリー・シーンを一望するCD2枚組全18曲。マイク・ダン(bs)、尾崎 孝(steel g)、松本 亮(drums)の3人「MZM」を中心に、カントリー/ブルーグラス系ミュージシャン(奥沢明雄、西海孝、古橋一晃、有田純弘、岸本一遥、松田幸一、徳武弘文ほか)たちがシンガー、田村大介、坂本愛江、山本康世、マイク・ダン、福原照晃、ハンク佐々木、森下昇、坂本孝昭、宮前ユキ、おおの眞虎、三田ひろし、チャーリー永谷、愛江&マイクの13組をバックアップした全18曲。

映像ものお勧め作品
SME-97465 YO-YO MA, STUART DUNCAN, EDGAR MEYER & CHRIS THILE『Goat Rodeo Sessions Live』DVD\2,079-(本体\1,980-)

ムーンシャイナー2月号のカバーストーリーで報じたように今年1月31日、ボストンの“ハウス・オブ・ブルース”で開かれたライブ、全米430の映画館に同時中継されたブルーグラスとクラシックが出会った歴史的なライブを収めたDVD。世界的チェリスト、ヨーヨー・マ自身が「ブルーグラス・アルバム」というCD『Goat Rodeo Sessions』(COL-84118 \2,573-)は、彼にとって最大のヒット作となっているという。ブルーグラス界にクラシックの手法と感覚を持ち込んだマの朋友ベーシストのエドガー・マイヤーはもちろん、なによりも彼は、クリス・シーリという天才マンドリン奏者との音を残すことに大きな意味を見い出したのだろうが、ステュアート・ダンカンという極めつけのブルーグラス職人のフィドルとバンジョー、そしてイーファ・オドノバンという稀有な女性シンガーを得て、その創造力は現代ブルーグラスのトーンとノウハウに世界音楽たる深みを与えている。その驚くべき技と音楽性に、ただただ感心する。ブルーグラスはこういう発展もする音楽だ。ムーンシャイナー誌2012年2月号「クラシックとブルーグラス特集号」(MS-2904 \525-)も……!

COMP-4577D V.A.『Pa's Fiddle: The Music of America』DVD\2,573-(本体\2,450-)

今年1月6日、ナッシュビルのラブレス・カフェで収録、6月に全米公共TVネットで放映された特別企画番組『Pa's Fiddle(父さんのフィドル)』が早くもDVD発売だ。19世紀後半、フィドラーで音楽好きなチャールズ父さんのお気に入りで、インガルス家のみんなが、『大草原の小さな家』で楽しんだ曲の数々をランディ・スクラッグスの音楽監督で再現したもの。歌手にはランディ・トラビス、盲目のロニー・ミルサップ、ロドニー・アトキンス、クリスチャンコンテンポラリーの女王ナタリー・グラント(ゴスペル音楽協会最優秀女性ボーカルを今年含め3度受賞)、新人女性カントリーのアシュトン・シェパード、ブルーグラスからメインストリーム・カントリーヒットを狙うリーとエレインのロイ兄妹、そして昨年ソニーからデビューした黒人学生ア・カペラ・グループのコミッテッドの全7組のシンガーが登場。バックバンドはこの日、父アールが米寿を迎えていたランディ・スクラッグス(g)がリーダー、ハートフォード・ストリングバンドのマット・コムのフィドルを中心に、シャド・コッブのクロウハンマー・バンジョー、フート・へスターのマンドリンにデニス・クロウチ(bs)、チャド・クロムウェル(drums)。7人のカントリーやポップ系のシンガーたちの個性を壊さないように造り上げた音は、無難。それでも、19世紀のアメリカ、小説『大草原の小さな家』のローラ・インガルスが書き留めた家族の音楽を、音楽学者の解説で背景を紹介しながら、現代風に紹介するTVエンタメ番組として楽しめる。

MP-0410 V.A.『Pioneers and Legends of Bluegrass』DVD\2,573-(本体\2,450-、カラー55分)

Mule Skinner Blues/Rawhide(Bill Monroe)/Folsom Prison Blues/Shuckin' the Corn(Lester Flatt)/That Silver Haired Daddy of Mine/Tis Sweet To Be Remembered 他(Mac Wiseman)/Are You Washed in the Blood 他(Lewis Family)/Hard Hearted/Paradise/Cotton Mill Man(Jim & Jesse)/500 Miles/I'll Stay Around(Bluegrass Alliance) 他全15曲

米国ブルーグラス界でさまざまな出来事があった1971年夏、元気なビルモンやレスターほか、第一世代ブルーグラスのトップアーティストたち、そしてまだNGR結成寸前、19歳のサム・ブッシュと20歳のトニー・ライスが参加するブルーグラス・アライアンスの2曲をはじめとした40年前の超お宝映像集!!

教則ものお勧め
下記のほか、教則に関しては演奏レベル/ニーズに応じて、ご相談ください。
ACU-RS3 RON STEWART『The Fiddlers of Flatt & Scruggs』DVD\5,198-(本体\4,950-、67分、楽譜付)

The Girl I Love Don't Pay Me No Mind/We'll Meet Again Sweetheart/My Cabin in Carolina/No Mother or Dad/Why Don't You Tell Me So/Earl's Breakdown/Thinking About You/Honey You Don't Know My Mind/Foggy Mountain Special/Let Those rown Eyes Smile at Me/Shuckin' the Corn.

これは嬉しい!!わが憧れのブルーグラス・フィドルの最高峰のひとつ、ジミー・シューメイト"We'll Meet Again Sweet Heart"の完全コピーをはじめ、ブルーグラス・フィドル奏法の一翼を担った歴代フラット&スクラッグスのフィドラーたちのすばらしいイントロや間奏の数々を、3歳でフィドルを弾きはじめてから常にターンテーブルにはF&Sのレコードが回っていたというロン・スチュワートが教えてくれるぞ!!……憧れのあの名間奏がこんな風にして弾かれていたのだという感動名作である。

BOOK-M5SB 『Masters of the 5-string Banjo』Book\7,770-(本体\7,400-)

1988年にオーク社から出版された400頁におよぶ有名ブルーグラス・バンジョー奏者紹介の決定版がアキュタブ社から再発売されている。アール・スクラッグスからベラ・フレック、スナッフィ・ジェンキンスからパット・クラウドほか、ブルーグラス・バンジョーの重要なスタイリストを網羅したピート・ワーニックとトニー・トリシュカによるインタビューと研究、各代表曲のタブ譜など。何よりも嬉しいのは68人のトップ・ミュージシャンによる楽器、弦、ブリッジ、その他のアンケート集。もちろん、英語版だが、本棚に飾っているだけでバンジョーが上手くなるのだ…!?

楽器、その他…
詳細写真 PAUL DUFF F-5 MANDOLIN(2003年) \812,500-(本体\773,809-)

ギルクリスト並んぶ、オーストラリア在住の優れたマンドリン・ビルダー、ポール・ダフのロイド・ロアの伝統を引継ぐF-5モデル。昨年、マイク・コンプトンがエンドースしてオーストラリア・ツアーを敢行、その合間にスタジオ入りして彼のマンドリンとマンドラを駆使して全くのソロ・アルバムを創り上げたことは記憶に新しい。フラワーポットのインレイ、美しいバーニッシュ仕上げ、音量、音質共に申し分なし。エンドピン近くに小さな引っかき傷有り、それ以外はとても綺麗な状態です。トラベライト・クォリティ・ケース付

Top: Adirondack (Red) spruce / Bracing Pattern: Tone Bars / Top & Back Plates: Tap tuned / Back, Sides & Neck: Eastern hard maple / Neck Joint: Traditional dovetail / Fingerboard: Ebony, flat with mother-of-pearl dots / Inlays: Hand cut mother-of-pearl and abalone / Bridge: Ebony Loar replica bridge / Nut: Mother-of-pearl / Tuners: Nickel plated Elite - Ivoroid buttons / Tailpiece: Silver plated, / engraved and hinged James / Binding: Ivoroid: triple bound body, peghead, Fb & pickguard / Sunburst: Hand stained / Finish: French polished spirit varnish

SUDA GUITAR STYLE D-18 \546,000-(本体\520,000-)

戦前のマーチン、ドレッドノートに深いリスペクトを払った作風で、低音から高音までバランスよく、太く芯のある際立った音の立ち上がり3年連続IBMA最優秀ギターに選ばれたジョッシュ・ウィリアムス、パンチ・ブラザーズのクリス・エルドリッジ、ケニー&アマンダ・スミスのケニー・スミス等、若手フラットピッカーが認めた大阪府河内長野の須田ギター。数多有るマーチン・コピーの中で戦前のスペックに拘りを持って、ドレッドノートに的絞って、'03年からずっとトレイド・ショーに出展、デビッド・グリアやケニー・スミス等のトップ・プレイヤーの眼に留まり、有益なアドバイスを受けることで進化を遂げ、グルーン・ギターの特約店契約を得るに至る。昨年のIBMAのアワード・ショーでジョッシュ・ウィリアムスがステージで彼のギターを使い、超絶ギター・ソロを披露してやんやの喝采を浴びた時には、長年の努力を傍で見てきた者として熱い物を感じました。このモデルはトップにアディロンダック・スブルース、バック&サイドにホンジュラス・マホガニー、指板にアフリカン・エボニー、ウェイバリーのチューニングマシンを使用、トラスロッドはアジャスタブルor Tバーを選択可能、接着剤には膠を使用、ニトロセルロース・ラッカー塗装と細部にまで拘って'30年代のD-18のスペックを意識、戦前のマーチンをリスペクトした質実剛健な感じが魅力。ホンジュラス・マホガニーがワシントン条約のカテゴリーに入ってしまった為、今後は入手困難になると予想され、価格が上がることは確実です。他にD-28スタイルのホンジュラス・ローズウッド・モデル=\619,500-(\590,000-)、ハカランダに近い材質のマダガスカル・ローズウッド・モデル=\672,000-(本体\640,000-)有。受注発注になりますので納期等、詳細は御問合せ下さい。http://homepage3.nifty.com/sudastrings/index2.html

STELLING STAGHORN LIST \800,000-(本体\761,905-)→\707,000-(本体\673,333-)

'75年にアラン・マンデとのコラボレーションによって登場、一世を風靡したステリング・バンジョーのフラッグシップ・モデルです。ファンシー・ウォルナットによるネックとリゾネーター、金属パーツはニッケル、アバロン・インレイ、五大湖の底から引き上げられた樹齢300〜500年の原始林の木材のバーチを使用しているというトニー・パスのオールド・ウッド・リムを使用。少々、手荒に扱っても全てを受け止める懐の深さ、非力な女性ピッカーにも有利な豊かなボリューム、その太くて目の詰まった密度の高いサウンドはアラン・マンデやビル・エマーソン等、ジミー・マーチン系のソリッドなスタイルのバンジョー・プレイヤーに好まれます。又、音の分離が良い為にメロディック・スタイルにおいても威力を発揮します。80年代にニュー・ギブソンのマスター・トーンの復活に押されて国内で見かけることは少なくなりましたが、独自のセオリーによるモダンなサウンドとファクトリー・メイドには無い、細部にまで行き届いた丁寧な仕事振りは流石です。納期は受注後、約6ヶ月。その他のモデルに関しても御問合せ下さい。

輸入雑誌
(以下の4誌は英語版で、共にバックナンバーも豊富に取り揃えています。気になるアーティスト等の特集等についてはお問い合せ下さい。…調べる&知るの面白さをいかがですか)
■フラットピッキン・ギター誌
隔月刊の掲載全タブ譜対応CD付きフラットピッキン・ギター誌。ブルーグラスからスウィング/ジャズまで。一冊でさまざまな奏法が学べる。

●バックナンバーが品切れになりつつあります。現在庫は以下のとおりです。発行月とは無縁のギター教則モノとしてぜひお手許に!! 各CD付\2,625-

2006年7/8月号(FGM-10.5)、2007年1/2月号(FGM-11.2)、2008年3/4月号(FGM-12.3)、2009年7/8月号(FGM-13.5)、2009年11/12月号(FGM-14.1)、2010年1/2月号(FGM-14.2)、2010年3/4月号(FGM-14.3)、2011年5/6月号(FGM-15.4)、2011年7/8/月号(FGM-15.5)、2011年9/10月号(FGM-15.6)、2012年5/6月号(FGM-16.4)。

FGM-16.4 最新「2012年5〜6月号」CD付きBook\2,625-(本体\2,500-)

2007年の全米フラットピッキン・チャンプで、現在ミッシー・レインズのニューヒップのギタリスト、ディロン・ホッジスをカバーストーリーに、ギタービルダーはジェイソン・ボワーマン、お店訪問はアパラチアン・ブルーグラス。連載コラム「U〜X(ニコニコ)コードについて」(John Carlini)、「ナッシュビル・フラットトップはタイミングとグルーヴとリズムについて」(Brad Davis)、「トーンについて」(Dan Crary)など、そのほか今月のタブ譜は"Turkey in the Straw"、"I'll Stay Around"(Beginner)、"East Tennessee Blues"(Steve Kaufman)、"My Home's Across the Blue Ridge Mountains"(Orrin Star)、"We Wish You a Merry Christmas"(Dix Bruce)ほか多数。

■バンジョー・ニューズレター誌
世界唯一のバンジョー専門月刊誌。毎号タブ譜満載(ウェブサイトから「MP3」で音源入手可!!)、バックナンバーもお問い合せ下さい。探しておられるタブ譜の曲名や演奏スタイル、またお気に入り奏者の特集も探します。収蔵曲のCDやDVDなども在庫していますので、お問い合わせください。
BNL-12/08 最新2012年8月号 \525-

 アラン・マンデがインタビューするトム・ムーアをカバーストーリーに、彼の"Merrywang Heart (for Tony Ellis)"のタブ譜ほか、アール・スクラッグスはライブでの"Life of a Poor Boy"、トニー・トリシュカ・バンジョー教室から"Redwing"、ジャネット・デイビスは、アールの"My Little Girl in Tennessee"のリードとバックアップ解析、トム・アダムズは典型的なキックオフ・フレーズ紹介、初心者の"Wabash Cannonball"と"You Are My Sunshine"、そしてクロウハンマーの数々など。そのほか、ファーガソン製パーフェクトピッチ・カポやパット・クラウドとハーモニカのデビッド・ナイディッチのアルバムなどの紹介など、バンジョーに関する話題満載40頁。

BNL-12/07 2012年7月号 \525-

 リトル・ロイ・ルイスと故ダグ・ディラードをカバーに、ブルーグラス界最高のショーマン、リトル・ロイの楽しいインタビューと"Keep on the Firing Line"、5月16日に亡くなった故ダグ・ディラードの特徴解析と"Dixie Breakdown""Hickory Hollow"。そのほか、ビル・エバンズ最新CD『In Good Company』から"Big Chief Sonny"、ビル・キース"Boston Boy"(1976年、デビッド・グリスマンのラウンダーアルバムより)、スウェーデンのトラッドバンド、ヴェーセンの"Hasse A's"と"Stamlaten"、フレッド・ゲイガーのコード遊び!?はスタンダードの"Rosetta"、初心者は"Wabash Cannonball"、オールドタイムは"Lorena"ほか。

BNL-12/06 2012年6月号 \525-

 ジャム特集号としてジャムの心得などのほか、カバーストーリーは英国のジョン・ドウリングとそのすばらしくユニークな奏法(インタビュワーはレオン・ハント)とタブ譜は"Rocker Shuffle / Lady Madonna"ほか、アールはさまざまなバックアップ例のほか"Whiskey Before Breakfast"、トム・アダムズはハイポジション"Old Home Place"ほか。

BNL-12/04 2012年4月号 \525-

 東京ディズニーランドにも来ていたロス・ニッカーソンのカバーストーリーと"Roundhouse"ほか、セサミストリートの人形でバンジョー奏者の蛙の「カーミット」のインタビューと"Rainbow Connection"、ブラッド・ペイズリーとのバトル"Man or Frog?"、アール・スクラッグスとラウドン・ウェインライトIIIの"Swimming Song"、トム・アダムズのハイポジションでの7thブルースほか。

BNL-12/03 2012年3月号 \525-

入荷が遅れ新入荷です。ノーム・ピケルニーのカバーストーリーと"Jim Thompson's Horse"と"Fish & Bird"……凄いんです!ほか、タブ譜はスティーブ・マーティン"The Great Remember"、アール・スクラッグス"Before I Met You"、アレン・シェルトン"She Left Me Standing on the Mountain"、トム・アダムズ"Your Cheatin' Heart"など。サイトからYoutubeなどで確認できるようになっている。

BNL-12/02 2012年2月号 \525-

 バンジョー・ネック製作などで有名なロビン・スミスとアラン・マンデの表紙、タブ譜はマンデ"Dapple Patti"、ビル・エマーソン"Grandma's Tattoos"のバックアップ、フレッド・ガイガーのデューク・エリントン"In A Sentimental Mood"コードほか、"Angeline the Baker"や"Hot Corn Cold Corn"などのタブ譜。

■ブルーグラス・アンリミテッド誌
米国の最大のブルーグラス月刊専門誌。お探しの記事などバックナンバーもお問い合わせください。
BU-12/09 最新2012年9月号 \840-

スティーブ・キャニオン・レンジャーズをカバーストーリーに、DCグラスの新しいレーベル、パタクサント・レコード、故ラリー・ライスの思い出、東京の米軍基地で育ったブルーグラス・ミュージシャン/評論家のジョー・ロスの「ブルーグラス・ソングライター神話」などの特集ほか、米国ブルーグラス情報満載の64頁。

BU-12/08 2012年8月号 \840-

トラッドグラスの王道を行くジョー・マリンズ&レディオ・ランブラーズをカバーストーリーに、ムーンシャイナーで紹介したドックとアールの出会いと友情や盲目であったけれども大工仕事か電気工事まで、さまざまなことをやってのけた故ドック・ワトソンの私生活に関する話題、今春来日したテリーとシンディ・バウカム夫妻ほか。

BU-12/07 2012年7月号 \840-

ドック・ワトソン、エバレット・リリー、ダグ・ディラード追悼のほか、ジェイムズ・アラン・シェルトン、デイリー&ビンセントのゴスペルについて、ビル・モンローとピーター・ローワンのデュオ名曲"Midnight on the Stormy Deep"のルーツがドイツのロマン主義にあるという話題ほか、尾崎兄弟のアルバム『Till We Meet Again』がレビューで好評を得ている。

BU-12/06 2012年6月号 \840-

ヤンダー・マウンテン・ストリングバンドのカバーストーリーに、アール・スクラッグス追悼第2集「ブルーグラス・メモリーズ/ルイーズ・スクラッグス」、「アール・スクラッグス天才のサウンド」、「アール・スクラッグス葬儀リポート」ほか。

BU-12/05 2012年5月号 \840-

アール・スクラッグス追悼特集号。著名バンジョー奏者のアール惜別寄稿のほか、ルイーザ・ブランスコム、オウディ・ブレイロック&レッドライン、チャーリー・コリンズ追悼ほか、米国ブルーグラス情報満載の80頁。

BU-12/04 2012年4月号 \840-

ブルーグラス・ハイウェイのカバーストーリーほか、1970年のダグ・ディラード&エクスペディション(バイロン・バーライン/ロジャー・ブッシュ/ビリー・レイ・レイザム)訪問記、ノースカロライナのニュブルー、インテリタッチ・チューナー探訪ほか。

BU-12/03 2012年3月号 \840-

アンリミテッド誌3月号の恒例「楽器特集」は、ベアード・ギターズ、マンドリン族楽器について、アジア産ノースフィールド楽器、ストラップ専門「ラコタ・レザー」、バージニア州ゲイラックスのるしあー、ジミー・エドモンズらの特集ほか。

BU-12/02 2012年2月号 \840-

チャーリー・サイズモアのカバーストーリーほか、シエラ・ハル、バディ・グリフィン、IBMM「ビル・モンロー生誕100年」リポート特集など。

BU-12/01 2012年1月号 \840-

1月号恒例、全米ブルーグラス・フェス・ガイドほか、フロリダ州のライブ・オーク・フェス、メイン州のトーマス・ポイント・ビーチ・フェスの特集や、ブルーグラスを支える女性パブリシスト特集などのほか、米国ブルーグラス情報満載の96頁。

■オールドタイム・ヘラルド誌
内容の濃いオールドタイム音楽専門誌。アメリカントラッド/ルーツ音楽研究に必読の良書!!バックナンバーが揃っています。お問い合わせください。
OTH-1303 最新第13巻3号 \1,260-

アルバート・ハッシュ・メモリアル・フェスのリポート、ミズーリ・フィドラーのR.P.クリステンソン、ウォルト・コーケンの連載「Tales from the Woods Vol.3」など、オールドタイム/アメリカンルーツ音楽情報満載の52頁。

OTH-1302 第13巻2号 \1,260-

全米フェス&キャンプガイド特集のほか、西アフリカ・ガンビア共和国ジョラ族のアコンティング奏者ラエモウアヒュマ・ジャッタのインタビュー、ウォルト・コーケンの「ハイウッド・ストリングバンドからの逸話A」は「ショッティーシュ(ボヘミア起源のダンス)」など、オールドタイム/アメリカンルーツ音楽情報満載の52頁。

OTH-1301 第13巻1号 \1,260-

ダン・マーゴリーズ「ハンドメイド弦〜猫と馬の尻尾から生まれる音楽」をメイン特集に、アート・ローゼンバウム「北部ジョージアでの1日」、ウォルト・コーケン「ハイウッド・ストリングバンドからの逸話」シリーズ第1回など、オールドタイム/アメリカンルーツ音楽情報満載の52頁。

月刊『ムーンシャイナー』
1983年11月の創刊以来、毎月発行を続ける日本唯一のブルーグラス月刊専門誌、今年11月号で30年目ですヨ!!
■定期購読:1年¥6,000-半年¥3,300-

お申込はお葉書やお電話、ファックスやメールでご希望の購読開始月をお知らせ下さい。バックナンバーも含めて、いつからでもご自由です。

■バックナンバー:各¥525-。

下記以外にも、アーティストや知りたい事をお知らせ下さい。掲載号を探してお送りします。

MS-2911 最新2012年9月号(通巻347号)\525-

10月来日予定の若手ウエストコースト派ブルーグラス、フェアウェル・ドリフターズのカバーストーリー、アリソン・ブラウン来日、今月14〜16日に関東ツアーに挑む神戸大学の女子ブルーグラス「まろんまかろん」(箱根フェス人気投票は堂々第2位!!)、アール・スクラッグス追悼B「誰がブルーグラスを創ったか?」、オールドタイム入門A「カロライナ・チョコレート・ドロップス」、イッツアクライングタイム最終回、米国大学生の卒論「日本ブルーグラス研究」旅行記、新潟県妙高市のウエストフラッシュの30年ほか、日米ブルーグラス情報満載!!

MS-2910 2012年8月号(通巻346号)\525-

ジミー・グドローの楽器遍歴寄稿「マンドリンとの50年物語」、絵本『あなたのひとり旅(Your Lone Journey)』、アパラチアとオールドタイム音楽@、パイレーツ・カヌー、ジェイコブ・シャープ「日本ブルーグラス旅行前編」、ハワイでブルーグラス、イッツ・ア・クライングタイムB、森繁昇物語「ナッシュビル着」E、日本ブルーグラス年表1975年ほか、日米ブルーグラス情報満載!!

MS-2909 2012年7月号(通巻345号)\525-

フラット&スクラッグスに囲まれたドック・ワトソンの追悼「アールとドックの友情」をカバーストーリーに、アメリカン・ハーモニー後編「バーバーショップからブルーグラス」、スー・トンプソン来日「ブルーグラス・ハーモニー・ワークショップ」、イッツ・ア・クライング・タイム「1972年渡米A」、森繁昇D「ロストシティ・キャッツ」、第1回稲葉和裕ブルーグラスキャンプ、日本ブルーグラス年表1974年ほか、日米ブルーグラス情報満載!!

MS-2908 2012年6月号(通巻344号)\525-

アメリカン・ハーモニー前編「グレゴリオ聖歌から南部教会音楽/シェイプノート・シンギングについて」ほか、ダグ・ディラード追悼、イッツ・ア・クライング・タイム「1972年6月渡米」、森繁昇「ロストシティ・キャッツ」、小樽「グラスオーセブン」、ジェイコブ・シャープ「米国学生ブルーグラス事情」、日本ブルーグラス年表1974年ほか、日米ブルーグラス情報満載!!

MS-2907 2012年5月号(通巻343号)\525-

アール・スクラッグス追悼特集@ほか、80歳を越えてのデビューアルバム『Til We Meet Again』を発表した尾崎ブラザーズ、弦楽四重奏団スーパージャズ・ストリングス「アメリカン・フィドルの旅」に参加して、WOB2011リポート「須田ギター後編/恐怖のグルーンギター体験!?」、森繁 昇物語B、橘 俊暁、日本ブルーグラス年表1974年ほか。

MS-2906 2012年4月号(通巻342号)\525-

今月来日するテリー・バウカムをカバーストーリーに「ブーンクリークのドライブ」を検証とサンセットドライブ2012来日ツアー特集ほか、2月に来日ツアーしたパシフィック・リム・アコースティック・オールスターズ「奇跡のセッション」リポート、ウィンターグラス2012「ブルーグラス45」、WOB2011リポート「須田ギター前編」、名古屋・鶴舞公園フェス、森繁 昇物語A、日本ブルーグラス年表再開1974年ほか。

MS-2905 2012年3月号(通巻341号)\525-

今アメリカでもっともブルーグラスがホットな街、ボストンの女性ブルーグラス、デラ・メイをカバーストーリー。日本ブルーグラス年表総集編「1950年代〜1973年」、2011年発売ブルーグラスレコード総括、元ロストシティーキャッツ森繁 昇物語@『陽が昇るまでに』、国本武春芸歴31周年『武春まつり』、バンジョー弾き語りデュオ『マダム&スー』、WOB2011「楽器リポート」ほか。

MS-2904 2012年2月号(通巻340号)\525-

ヨー・ヨー・マ、クリス・シーリ、ステュアート・ダンカン、エドガー・マイヤーらのブルーグラス作品『Goat Rodeo Sessions』をカバーストーリーに、フラット&スクラッグスの1952年最高の録音を生んだジョディ・レインウォーター追悼、青山学院大「ブルー・マウンテン・ボーイズの50年」、奥沢明雄「きたむらいづみ『IZUMI』について」、神戸で3月4日「オールドタイム・ジャム&ダンス・パーティ」、WOB2011「楽器関連リポート」のほか。

MS-2903 最新2012年1月号(通巻339号)\525-

2月に来日するケイシー・ドリーセンのカバーストーリーほか、祝米寿!アール・スクラッグス「誰がブルーグラスを創ったか?@」、セルダム・シーン40周年記念ライブ・リポート「ジョン・ダッフィの思い出とともに」、カントリー・ジェントルメン「1972年1月17日、来日から40年」、きたむらいづみ2ndCD『IZUMI』、ヨーマ・コウコネン&バリー・ミターホフ来日、長谷川健悦の復興フェス・リポート!

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