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B.O.M.Newsletter #369web   2011年7月4日
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INDEX


第40回宝塚ブルーグラス・フェスティバル
今月の新入荷注目作品
ブルーグラス新入荷
ブルーグラス発掘&編集モノ新入荷
B.O.M.特選コーナー
ブルーグラス/オールドタイムお勧め作品
インスト新入荷
各楽器別お勧め再入荷作品
オールドタイム&フォーク新入荷
オールドタイム&フォークお勧め作品
カントリー新入荷
カントリー発掘、編集モノ新入荷
カントリーお勧め作品
映像新入荷
映像ものお勧め作品
教則もの新入荷
教則ものお勧め
楽器、その他…
輸入雑誌
月刊『ムーンシャイナー』
B.O.M.ご利用方法



早いものでもう1年の半分、そして東日本大震災からも100日以上が過ぎました。まだまだ不自由を強いられる方も多く、心よりお見舞い申し上げます。

さて、さまざまな出来事に関わらず、ミュージシャンたちは全霊を込めて音楽制作をつづけ、すばらしい作品が次々と生まれています。そして夏が来て、全国各地でブルーグラス・フェスが開かれています。7月30日には被災地で、『仙台ブルーグラス・フェス』が開かれるという嬉しいニュースも届いています。……暑さに負けず、閉じ篭らず、耳を澄ませて聴き、弾くことで音楽からのパワーを我が物に!!

【第40回宝塚ブルーグラス・フェスティバル
今年、40年目のフェスが8月第1週に開かれます。特別なことはありませんが、40年間のいろいろな思い出を胸に、……久々に、ぜひご参加ください!! いつものようにお待ちしています。詳細ご案内  

●8月4日(木)夕~8月7日(日)昼

●三田アスレチック・クリークサイド・ステージ

(昨年から小川沿いの木陰に移り、お昼間も過ごしやすいです。椅子の持込をお勧めします)

〒669-1141 兵庫県三田市波豆川281 079-569-0024

●参加費:¥3,500-(4日間通用、高校生以上)

●宿泊、キャンプ、タープ設営、ロッジ、バンガローなどは別料金。お問い合わせは上記アスレチック

●今年も神戸大学ブルーグラスが、飲食に関する模擬店を開きます。ご利用ください。

●出演バンド:7月1日~15日にB.O.M.サービスまで会場到着日をお知らせください。なお、土曜日の出演時間指定はできません。また土曜プログラムが午前1時を過ぎれば、日曜日午前中の出演になることがありますので、ご理解ください。

●8月4日(木)夕~8月7日(日)昼

●三田アスレチック・クリークサイド・ステージ

(昨年から小川沿いの木陰に移り、お昼間も過ごしやすいです。椅子の持込をお勧めします)

〒669-1141 兵庫県三田市波豆川281 079-569-0024

●参加費:¥3,500-(4日間通用、高校生以上)

●宿泊、キャンプ、タープ設営、ロッジ、バンガローなどは別料金。お問い合わせは上記アスレチック

●今年も神戸大学ブルーグラスが、飲食に関する模擬店を開きます。ご利用ください。

●出演バンド:7月1日~15日にB.O.M.サービスまで会場到着日をお知らせください。なお、土曜日の出演時間指定はできません。また土曜プログラムが午前1時を過ぎれば、日曜日午前中の出演になることがありますので、ご理解ください。

●お問い合わせは、B.O.M.サービスまで

info@bomserv.com、0797-87-0561 fax 0797-86-5184

◆28年目の月刊ムーンシャイナー誌最新7月号は、クリス・シーリ&マイケル・デイヴス「超ブルーグラス原理主義者たち」のカバーストーリーほか、ロカビリー/ロック・パイオニアたちとビル・モンロー、40年目の宝塚フェス、中村まり『Folklore Sessions』を語る、佐竹晃「東日本大震災に」、追悼・井上高さんほかの特集。

月刊ムーンシャイナー定期購読は1年間(12冊)

¥6,000- 半年間(6冊)¥3,300-。単冊は¥525-ですが、ぜひとも年契ポートをお願いします。購読開始希望月をお知らせください、早速お送りします!!

今月の新入荷注目作品
(web版のみだった5月と6月に紹介した新入荷作品も新入荷に含まれますので、ご注意ください!)
NONE-79649 CHRIS THILE & MICHAEL DAVIS『I'm Gonna Sleep With One Eye Open』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

はっきり言って「凄い衝撃」です。若者ふたりの超トラッド・デュオ集。ブルーグラス新入荷参照

CCD-JEB1 V.A.『The Best of Jim Ed Brown's Country Place Volume 1』DVD-R¥2,573-(本体¥2,450-)(132分)

ほんの10分だが、威厳に満ちたビル・モンローの凄まじい存在感にあ然としてしまう、1970年前後のカントリーTV番組DVD。映像新入荷参照

RCSI-1031 HARTFORD/RICE/CLEMENTS CD¥2,573-(本体¥2,450-)

ジョン・ハートフォード/トニー・ライス/バッサー・クレメンツの共演!! こんな○秘録音があったのだ!? ブルーグラス発掘/編集新入荷参照

RCSI-1032 TERRY BAUCOM『In a Groove』CD¥2,363-(本体¥2,250-)

これはすばらしいブルーリッジ・ブルーグラスの胆と選曲! ブルーグラス新入荷参照

ROU-0665 ALISON KRAUSS & UNION STATION『Paper Airplane』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

アリソン・クラウスとユニオン・ステーション、バンドとして7年ぶり最新作。この完成度凄い。ポップチャート第3位だぜ! ブルーグラス新入荷参照

5SP-8003 ALICE GERRARD & MIKE SEEGER『Bowling Green』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

1970年冬の東京と函館公演のライブを含む、現在オールドタイム最大の功労者でもあるふたり、アリス・ジェラードと故マイク・シーガー、唯一のデュエット・アルバム。オールドタイム新入荷参照

ROU-0659 MICHAEL CLEVELAND & FLAMEKEEPER『Fired Up』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

これぞブルーグラス!!というスピリットでまっしぐらにドライブするマイケル・クリーブランド&フレームキーパーの最新第4作。

SH-4062 SARAH JAROSZ『Follow Me Down』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

誰が言ったか「女ティム・オブライエン」、溢れるばかりの才能に恵まれた19歳、凄いサラ・ジャーローズの最新第2作。ブルーグラス新入荷参照

MCM-0015 PRESAVATION HALL JAZZ BAND & DEL McCOURY BAND『American Legacies』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

デル・マッカーリー・バンドの最新作は、ニューオーリンズの老舗、プリザベーション・ホール・ジャズ・バンドとの共演。ブルーグラス新入荷参照

GT7-2207 STANLEY BROTHERS『Early Starday-King Years, 1958-1961』CD4枚組¥4,725-(本体¥4,500-)

スタンレー・ブラザーズの初期スターデイ/キング録音全集109曲。ブルーグラス発掘新入荷参照

RCSI-1033 IVAN ROSENBERG & BILLY CARDINE『The Donkeys』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

メチャ格調高いバンジョー・ツインではじまる美しいドブロ中心の大秀作。インスト新入荷参照

RCD-59496 THREE RING CIRCLE『Brothership』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

マンドリン/ドブロ/ベースのスーパーアンサンブル最新第2作。インスト新入荷参照

RCSI-1036 JO ANN SMITH『Lyrical』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

ダイアトニック・オートハープのインスト集。インスト新入荷参照

PATUX-219 RUSS CARSON『Last Chance』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

若手ソリッド・バンジョー奏者のアルバムに、自由奔放なドミニク・レスリー(m)とジェイク・スタージェル(g)が凄い。インスト新入荷

MDCL-1515 LONESOME STRINGS & MARI NAKAMURA『Folklore Session』¥3,150-(本体¥3,000-)

ブルーグラス/オールドタイマーにはおなじみ曲を新鮮な切り口で聴かせる日本製メリケントラッド秀作!! BOM特選コーナー参照

HOTR-4151 GEORGETTE JONES『Slightly Used Woman』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

ジョージット・ジョーンズ、そうジョージ・ジョーンズとタミー・ワイネットの娘、初のフルアルバムである。カントリー新入荷参照

PB-2427 M.Z.M.『We are Friends!』CD2枚組¥3,500-(本体¥3,334-)

マイク・ダン(bs)、尾崎 孝(steel g)、松本 亮(drums)の3人「MZM」を中心に、現在の日本カントリーを支えるシンガーたち(ジミー時田と小坂一也のリミックスと2曲のインスト含む)をバックアップ。カントリー新入荷参照

BCD-16094 V.A.『The Bristol Sessions, 1927-1928: The Big Bang of Country Music』CD5枚+120頁本¥20,213(本体¥19,250-)

「(広義の)カントリー音楽のビッグバン」と呼ばれるブリストル・セッションの全容。オールドタイム新入荷参照

ブルーグラス新入荷
RCSI-1032 TERRY BAUCOM『In a Groove』CD¥2,363-(本体¥2,250-)

Do You Wrong Kind of Girl/Good Time Mountain Man/Open Up Your Heart/I Wish You Knew 他全12曲

ブーン・クリーク時代に1980年代以降のバンジョービートを創ったといわれるテリー・バウカムが豪華ゲストを網羅してバラエティに富んだ、いわゆるブルーリッジ系ブルーグラス。1/3を占めるカバーの選曲が秀逸。基本バンドはテリーとアダム・ステッフィ(m)、ジェイソン・カーター(f)、ワイアット・ライス(g)、バリー・ベイルズ(bs)というIBMAアワード受賞者ずらり。そしてボーカル陣/選曲は、あのジミー・マーティン1962年発売『Country Music Time』に収められたポール・ウィリアムズ本人による"Steppin' Stones"をはじめ、クリス・ステイプルトンやジェイミー・デイリー、ギブソン・ブラザーズ、ジョン・コーワンとラッセル・ムーアのデュオほか、そしてドイル・ローソン&クイックシルバーのオリジナル・メンバー4人などが、アドコックの"Sentence"や、バック・オウエンズの"Open Up Your Heart"等々、ジョン・コーワンとラッセル・ムーアの"I Wish You New"等々お楽しみがいっぱい!! 。インストは1曲だけ、オールスターキャストの楽しいボーカル作品だ。(なお教則物新入荷にテリーのDVDがあります。また、数量限定ステッカー・プレゼント。

SH-4062 SARAH JAROSZ『Follow Me Down』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Run Away/Annabelle Lee/Ring Them Bells/My Muse/Floating in the Balance/Gypsy/Peace 他全11曲

すごい19歳、サラ・ジャローズの最新第2作は2009年のデビュー作『Song Up in Her Head』(SH-4049 ¥2,573-)から2年、米国最古の名門音楽学校、ニューイングランド・コンサーバトリーに通いながらキャリアを積んできたサラ、すごい成長ぶりだ。そのボーカル、マンドリンにはますます磨きがかかり、バックアップにはショーン・コルビン、ダレル・スコット、ジェリー・ダグラス、ベラ・フレック、ビクター・クラウス、ステュアート・ダンカン、そしてパンチ・ブラザーズまでが名を連ねることからも、彼女の音楽に対する、みんなの期待度が分かろうというもの。ツアーをともにする天才フィドル少年アレックス・ハーグリーブスやチェロのネサニエル・スミスもきっちりと参加。ディラン"Ring Them Bells"とレディオヘッドの"The Tourist"の2曲以外は9曲の瑞々しいオリジナル。もうひとりの19歳、シエラ・ハルの最新作『Daybreak』(ROU-0658 ¥2,573-)で聴かれる素直なブルーグラスとは対照を成す陰影に富んだアコースティック作品だ。ともにブルーグラスから生まれた天才少女ふたり、それぞれに階段を登っていく様子が楽しみだ。

NONE-79649 CHRIS THILE & MICHAEL DAVIS『I'm Gonna Sleep With One Eye Open』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Rabbit in the Log/Cry Cry Darling/Tennessee Blues/20-20 Vision/My Little Girl in Tennessee/Rain and Snow/Weeping Willow/Billy in the Lowground/Roll in My Sweet Babys Arms 他全16曲

パンチ・ブラザーズを率いてとんでもない未知の世界に分け入っているクリス・シーリが180度、方向転換して1930年代から1950年代、アパラチアに現れたブルーグラスのキモを引っつかみに、マイケル・デイヴズ(g)という稀有な才能とともに、これ以上にないという「生」な音と感情で体当たりするマンドリンとギターのブラザーデュオ集!! フラット&スクラッグス名曲(当時、放送禁止となった曰くつき曲)をタイトルに、モンローからジミー・マーティン、デル・マッカーリー、ピーター・ローワンほかのスタンダードがずらり、かつて経験したことのないものすごいスリルと感動が味わえます。ふたりのこの強烈なアパラチア直伝ブルーグラス魂の叫びを聴き、チマチマと音楽すんじゃねぇ!という気分になって、東日本大震災を乗り切ろう!! そんな元気と勇気がもらえる凄いブラザーデュオ作品だ。マンドリン1本がバンジョーの代わりにもなるって、知ってました? ただし、あまりの熱さのため、火傷にご注意を……!? ちょうど30年前に発表されたリッキー・スキャッグス&トニー・ライス『Skaggs & Rice: the Essential Old-Time Country Duet Recordings』(SH-3711 ¥2,573-)が引き合いに出されるが、この30年、ブルーグラスがいかに精神的に揺るぎないものに成長したか、その証明となるのかもしれない。ブルーグラスの不滅を、もっとも先端を走る男が証明してみせるあまりに凄い作品!! ムーンシャイナー7月号は彼らのカバーストーリだよ!!

ROU-0659 MICHAEL CLEVELAND & FLAMEKEEPER『Fired Up』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Dixie Special/Big Wide Strum/I'm Your/I'm Gonna Ride Taht Steamboat/Goin' Up Dry Branch/I've Got the Railroad Blues/Slowly 他全14曲

2007年から4年連続IBMA最優秀インストバンドに輝く彼ら、これでもか!のストレートブルーグラス・ボーカル作品。超スピードの1曲目からブギウギ調の2曲目、3曲目にはフォービート・シャッフル・カントリー調オリジナル、そしてフラット&スクラッグス名盤『Hear the Whistle Blow』に収められた4曲目、そしてバディ・スパイカーが1966年にジミー・マーティンと録音した隠れた名演インストの5曲目……ほか、メンバーのオリジナルを軸にデルモア・ソングやウェッブ・ピアースらの名曲アレンジ等々。バンジョーには現在クイックシルバーに移ったジェシー・ベイカー(ソロ『Yes, Sir!』は必聴!)に、ジェシー・ブロック(2009年IBMA最優秀マンドリン)、マーシャル・ウィルボーン(2009~10年IBMA最優秀ベース奏者)、そしてバンジョーが弾けなくなってギターに転向したトム・アダムズのすばらしいボーカルと作曲/選曲でこれ以上ないホットなドライブの連続。「ブルーグラスらしさ!」というゴールに向かってバンドがまっしぐらなのが快感だ。

MCM-0015 PRESAVATION HALL JAZZ BAND & DEL McCOURY BAND『American Legacies』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Band's in Town/Shoeshine Blues/Jambalaya/I'll Fly Away/Banjo Frisco/Mullenburg Joys 他全12曲

ジャズとブルーグラスという、アメリカのもっとも大きな伝統文化の流れの中にある音楽が正面から対峙した話題作、ブルーグラス界の重鎮デル・マッカーリー・バンドとトラッドジャズの遺産プリザベーション・ホール・ジャズ・バンドの最新共演作である。ニューオーリンズの街中で生まれた黒人たちによるジャズの原形とアパラチアの山で育まれ、1946年に偶然の才能が集まることによって生まれた白人たちによるブルーグラス、このふたつの音楽が、その双方の伝説的ミュージシャンたちによって料理され、混ぜ合わさったものはノスタルジックな南部サウンドだ。音楽的には、音の大きなホーンとリズムセクションを抱えるディキシーランド(ニューオーリンズ)ジャズのサウンドが全体を支配するものの、アパラチアのハイロンサムを背負ったデルとバンドメンバーはそれぞれの存在感を主張しながら流れを創っている。ともに貧しく、辛い思いを抱えた黒人と白人社会から生まれたふたつの音楽が、一聴するとハッピーなサウンドに聴こえるという共通点にアメリカ精神史を観る……!?

HMG-1007 DONNA ULISSE『An Easy Climb』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Let It Rain/Hand Me Down Home/I've Got Nothin'/Crawlin' Back/Lonesome Without You/Black Snake/Where the Cold Wind Blows/Shady Glen 他全13曲

ドナ・ユリッシー、メジャー・カントリーデビューの経験を持ちながらブルーグラスに打ち込むドナの自費制作最新ブルーグラス第4作。前作同様の才人キース・ソウェル(g)をプロデューサーに、アンディ・レフトウィッチ(f,m)、スコット・ベスタル(bj)、ロブ・アイクス(d)、ビクター・クラウス(bs)の、申し分のないトップミュージシャンのホットなプレイに囲まれて、夫リック・スタンレー(ラルフの従兄弟)に教えられたというマウンテン・ライフをつづるオリジナルの数々は、「ブルーグラス・ポエット」と自身で表現する。ナッシュビル在トップクラスの緻密なサウンドに守られて、メジャーカントリーも経験したすばらしいボーカルがシンプルなブルーグラスライフを歌う。

ROU-0662 LARRY SPARKS『Almost Home』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Blue Mountain Melody/Momma's Apron Strings/There's More That Holds the Picture/Send Me the Pillow You Dream On/Sombody Touched Me 他全12曲

1966年のカーター・スタンレーの死によってそのあとを継いでラルフ・スタンレー&クリンチ・マウンテン・ボーイズを支え、1970年からは自身のロンサム・ランブラーズを率いて一筋に自分の歌を歌いつづけてきたラリー・スパークス63歳。そのギターと同様、バンドは激しくドライブし、むき出しの感情をぶつけてきた。その「生」なブルーグラスは、多くの人にデル・マッカーリーと並ぶ第一世代からの正統ブルーグラスの継承者として、現在ブルーグラスの「宝」と尊敬される。息子のラリー・D.スパークスのベースにタイラー・マリンズ(bj)、カール・バーグレン(m)というメンバーに、ロン・スチュワートのフィドルとドン・リグスビーまたはジェフ・ブラウンのテナーボーカルが加わる。その身のこなしやギターの扱いまでもがカーターそっくりというラリー、女性の涙を誘うストーリーを軸にハンク・ロックリンの名曲ほか、田舎の歌の王道を聴かせてくれる。ムーンシャイナー4月号でカーター・スタンレー、最新5月号ではカーター後、ラリーからはじまり、ロイ・リー・センターズやキース・ウィットリーに引き継がれていく「ハッピーな歌を哀しく、哀しい曲をより悲しく歌う」と言われるクリンチ・マウンテン・ボーカルの流れを紹介している。

ROU-0665 ALISON KRAUSS & UNION STATION『Paper Airplane』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Paper Airplane/Dust Bowl Children/Lay My Burden Down/On the Outside Looking In 他全11曲

今年40歳になる女性とバンド仲間だけで創ったブルーグラス作品がビルボード総合(ポップ)チャート第3位になることを、誰が想像しただろう……!? それは、一地方の田舎音楽という出自を持つ特殊な楽器編成による極めてマニアックな音楽が、芸術音楽界で通用する技術と洗練さを手に入れたアーティストの努力で21世紀に達成した現実なのだ。アリソン・クラウス&ユニオン・ステーションとしては7年ぶりの作品。フォノジェニックなアリソンのボーカルにロン・ブロックのギターとジェリー・ダグラスのドブロが創る極上アコースティック。若き女性シンガー、クルックド・スティルのイーファ・オドノバンの"Lay My Burden Down"やタイトル曲などに、「イリノイ出身のアリソンだけれど、彼女の音楽には、アパラチアの厳しい生活、日々厳しさをます浮世のわずらわしさから逃れたいと望むブルーグラスの精神的基盤を体現するメッセージが込められている」とLAタイムズ紙は評している。またダン・ティミンスキはピーター・ローワン“Dustbowl Children”とティム・オブライエン“On the Outside Looking In”を取り上げ偉大なふたりをリスペクト(印税は凄いぞ!)。同紙はさらに、「近年のカントリーシンガーの多くが、決して近寄ることのない人生の陰/暗部、そこに潜んでいる奥深い感情にクラウスとバンドメンバーは踏み込んでいく」と解説している。AKUSサウンドから、そこに埋め込まれたブルーグラスの魂、ハイロンサムを感じたい。

RUR-1076 GRASSTOWNE『Kickin' Up Dust』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Blue Rocking Chair/I Don't Worry About You Anymore/Old Time Way/Run/Waves of Sorrow 他全12曲

クイックシルバーやマウンテンハートの一時代をリードしてきたスティーブ・ガリー(g)の強力ボーカルをメインに、アラン・バイビー(m)と、20代そこそこといったジャスティン・ジェンキンズ(bj)、アダム・ヘインズ(f)、キャメロン・ケラー(bs)らの若いスーパーピッカーたちがテンション一杯ドライブかけまくりのヘビー級メインストリーム・ブルーグラスを演じる。創立メンバーのドブロ、フィル・レッドベターが病気療養のため、5人編成となったグラスタウンのホットな最新作。メチャクチャメリハリの効いたビートとボーカルにパリパリのマンドリン/バンジョー/フィドルが絡むスリルは、20世紀のアメリカのエネルギー=蒸気機関車を思わせる明快さだ。さすが南部!!

RCSI-1034 LARRY CORDLE『Pud Marcum's Hangin'』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Justice for Willy/Hello My Name is Coal/Uncle Bob Got Religion/Angels on his Shoulder 他全12曲

1983年、幼なじみのリッキー・スキャッグスが取り上げた"Highway 40 Blues"が全米ナンバーワン・ヒットとなり、音楽キャリアをスタートさせたラリー・コードルの最新第7作。バンド名、ロンサム・スタンダード・タイムを冠しないラリー・コードルの最新作は、スティーブ・トーマス(g,m,f)、カール・ジャクソン(g)、クレイ・ヘス(g,m)、ランディ・コーアズ(d)、シャド・コッブ(f)ほかの超ベテランたちにデル・マッカーリー、ロニー・ボウマンらのハーモニーで、リッチで品のいいサウンドをバックに、出身地ケンタッキー州ローレンス郡(現在もドライ・カウンティ=酒類販売禁止郡)で1886年に起きた殺人事件と翌1887年に3000人もの見物人を集めた東ケンタッキー最後の公開処刑をテーマにストーリーテラーの本領発揮(冤罪だったという)。さすがジョージ・ストレイトとアラン・ジャクソンの大ヒット曲"Murder on Music Row"をはじめ、数々のメジャーヒットをモノにしたラリー、非常にレベルの高い音楽とオリジナルソングが見事だ。

ブルーグラス発掘&編集モノ新入荷
RCSI-1031 HARTFORD/RICE/CLEMENTS CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Bound To Ride/If I Should Wander Back Tonight/My Baby's Gone/Sweet Sunny South/We Can't Be Darlings Anymore/Love Please Come Home 他全13曲

想像してみてください……、"Gentle On My Mind"を書いた故ジョン・ハートフォードが、ギター奏法とバイオリン奏法を根底から揺るがした革命児ふたり、トニー・ライスと故バッサー・クレメンツ、このブルーグラス偉人3人で1988~90年にかけてカンバーランド河の岩盤をくり貫いたジョンの地下室スタジオに集まったんだって!! ブルーグラス界が生んだ偉大な3人が、フラット&スクラッグスとベニー・マーティンを核にルービンズやトラッド名曲など、彼らのアイドルたちの曲をカバーする強烈なスタジオ録音の発掘である。バックアップは故ロイ・ハスキーJr(bs)と、プロデュサーでもあるマーク・ハワード(m)のふたり。こののち喉頭癌で声を失うトニーのボーカルソロはレスター・フラットの"If I Should..."の1曲のみだが、ほか2曲でのトニーのリードとジョンのテナーというお楽しみ。あくまでも私蔵だったはずのアンファーマルな2トラック録音だからこそ聴き取れるさまざまな「生」の感覚や「音」がビビッドに楽しめるお宝アルバムである。

GT7-2207 STANLEY BROTHERS『Early Starday-King Years, 1958-1961』CD4枚組¥4,725-(本体¥4,500-)

ビル・モンロー、そしてフラット&スクラッグスと並び称せられるブルーグラス音楽スタイルをセットした御三家のひとつ、スタンレー・ブラザーズの初期スターデイ/キング録音全集の第一弾全109曲集が化粧箱入りのボックスセットからジュエルケースの4枚組となって再発売である。これで先に再発されていた全集後編『King Years 1961-65』(GT7-21804枚組特価¥4,725-)の全111曲とともに、キング/スターデイ録音のスタンレー・ブラザーズの全録音220曲が完全に揃うことになる。"Love Me Darling Just Tonight"、"How Mountain Girls Can Love"、"Think of What You've Done"……、「ハッピーな曲を悲しく、悲しい曲をより辛く」歌うといわれるカーター・スタンレー。1966年に他界、貧しく厳しいアパラチアの陰影を引き摺った41年の短い生涯だった。ムーンシャイナー誌4月号と5月号連載のスタンレー・サウンド特集とともにお楽しみください!!

ROU-0661 JOSH WILLIAMS『Down Home』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Lonesome Feeling/Cherokee Shuffle/Streets of Bakersfield/Polka on a Banjo/Kodak 1955/Stealing Away/The Last Song/Blue Railroad Train 他全12曲

昨年1月に発売されたものの、パインキャッスル・レコードの消滅で今春、ラウンダーから再発売となったジョッシュ・ウィリアムズ最新作。同じ1981年組のクリス・シーリやマイケル・クリーブランドらと若手トップランナーとして活躍、現在IBMA最優秀ギタリストを3年連続受賞中!! トニー・ライスをゲストに迎えたデルモア曲をはじめ、フラット&スクラッグスやオズボーンズ、ジミー・マーティンらのブルーグラス・ヒット曲を軸に、軽いパーカッションを加えた楽しいアルバムに仕上げている。ロンダ・ビンセント&ザ・レイジに在籍中の録音と思われるロンダのハーモニー、ケニー・イングラム(bj)、ミッキー・ハリス(bs)に、ランディ・コーアズ(d)、ジェイソン・カーター、またはステュアート・ダンカン(f)という鉄壁のバックアップ。トニー・ライス・ユニットではマンドリンも担当、……トニー二世の呼び声もあがる、ハッピーミディアムな作品。

VAN-77018 STANLEY BROTHERS『Newport Folk Festival Classics: Clinch Mountain Bluegrass』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Orange Blossom Special/How Mountain Girls Can Love/Man of Constant Sorrow/Choo Choo Comin'/White Dove/Hard Times/Rank Stranger 他全19曲

しばらくメーカー在庫切れだった1994年作品が再入荷。スタンレー・ブラザーズが、あのニューポート・フォーク・フェスに参加した1959年(第1回)と1964年(第6回)の貴重なライブ。カーターとラルフのスタンレー兄弟に、1959年にはチャビー・アンソニー(f)、リンディ・クリア(bs)、1964年にはジョージ・シャフラー(g,bs)とレッド・スタンレー(f)、マンドリン奏者もいるがクレジットはない。東部のヒップな人たちが集まる保養地、ニューポートにアパラチアのドロドロの音楽を、ドロドロのエンタメとともにそのまま持ち込んだスタンレー。シーリ&デイヴスではないが、これこそ「パンク」だ!! 若い人たちにもぜひ聴いてもらいたい、二度と現れることのない、生々しい山出しのブルーグラス・ライブである。

VAN-206/7 GREENBRIAR BOYS『Best of the Vanguard Years』CD2枚組¥2,573-(本体¥2,450-)

Stewball/Banks of the Ohio/Amelia Earhart's Last Flight/Sleepy Eyed John/I Heard the Bluebirds Sing/Up To My Neck in High Muddy Water 他全35曲

これも久々、グリーンブライアー・ボーイズ2002年作品の価格改定/再入荷!! 1960年代のニューヨーク・ブルーグラス最初の衝撃だ。ボブ・ディランが彼らの前座をしていて認められたという逸話を持つ彼ら、フォーク/ブルーグラス界の大立者ラルフ・リンズラー(f)とジョン・ヘラルド(g)、ボブ・イエリン(bj)による1961年のデビュー4曲からジョーン・バエズとの2曲、そして1964年最初のアルバムからの8曲を1枚目に、名盤『Ragged But Right』(64)からの10曲と、ラルフに替わってフランク・ウェイクフィールド(m)とジム・ブキャナン(f)を擁したブルーグラス史に残る名盤『Better Late Than Never!』(66)からの11曲の全35曲。いずれもすばらしい知性を感じさせるブルーグラスとして、70年代のトリシュカ/スタットマン/バレンバーグらや現在のパンチ・ブラザーズにつながる都会ならではの屈折が見事だ。ここから惜しくも漏れた名曲"Love Bug", "Honky Tonk Girl", Take a Whiff On Me", そして"Roll on John"ほか全17曲は、『Big Apple Bluegrass』(VAN-79723 ¥2,573-)で入手できる。ニューヨークのボヘミアン・グラス!?の入り口に絶対のお勧め!?

B.O.M.特選コーナー
最近のムーンシャイナー誌などで話題になっているテーマごとに、関連作品を紹介します。
■日本人アーティスト特集
MR-1290 LEONA『A New Peace Within』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Little Cabin Home on the Hill/Close By/Cherokee Shuffle/Roly Poly/Soldier's Joy 他全12曲

2009年にETSU(東テネシー州立大学)を卒業した徳武レオナのデビューCDアルバム。テネシーに住んで6年、「ようやく念願のアルバムを完成させることができました。『ありのままの私』の音楽をお届けいたします」と、レオナがライナーに書いているように、自分の周囲の仲間たちとのさまざまな思いを形にしたもので、フィドルのオリジナル・インストが3曲、夫でもあるバンジョー奏者、J.P.マシスとのオリジナル・ボーカル曲が3曲、そしてモンロー/フラット/スタンレーのスタンダードにトラッドフィドルチューンが2曲に、レオナの18番"Roly Poly"の全12曲。J.P.のパワー・バンジョーと、ジョン・スーツまたはアーロン・ジャクソンのギターとマンドリン、ボビー・オズボーンJr.のベースに、さすが大人の音を聴かせるレオナのお父さん、ドクターKこと徳武弘文が3曲でゲスト。デビューアルバムらしい、ちょっと硬さはあるけれど、生まれも育ちも東京のお嬢さんがアパラチアで6年間、頑張った「ありのまま」が収められている。ムーンシャイナー6月号特集参照。

MDCL-1515 LONESOME STRINGS & MARI NAKAMURA『Folklore Session』CD¥3,150-(本体¥3,000-)

Cuckoo Bird/Lonesome for You/Dueling Banjos/I Am a Man of Constant Sorrow/Going Down the Road Feeling Bad/Rocky Raccoon/John Henry 他全19曲

ペダルスティールを含むスライドギター、バンジョー、ギター、ベースのインストを中心に活躍するストリングバンド、ロンサム・ストリングスとブルースやアパラチアン・トラッドをオリジナルな英語詞中心で着実な活動をつづける中村まりがコラボ、創り上げたのはアパラチアのアメリカン・ルーツ音楽カバーを中心にした日本製アメリカントラッド秀作。ムーンシャイナー7月号で、中村まりが詳細に語ってくれたように、アメリカントラッドのバイブル、ハリー・スミスの『Anthology of American Folk Music』からのニオイを本能的に嗅ぎ分け、各人がその感覚に従った肩肘張らない、T.ボーン・バーネットと同様の視線のゆる目なトラッド音楽を伝えている。濃いブルーグラッサー/オールドタイマーが陥りやすいパターンや様式化を避け、自分のイメージを大切にしたことが成功の秘訣なんだろう。モンローやスクラッグスになろうとしてもなれないことは承知でパターン化してしまうわが身を反省しつつ、包容力のある幅広いサウンドに身をゆだねるのもいいか!?

SGSM-001 SWING SAM『Gypsy Swing, guest "Maedolin"』CD¥2,000-(本体¥1,905-)

Minor Swing/Danny Boy/Sweet Georgia Brown/Them Their Eyes/Anniversary Song/Medley 他全10曲(ギタータブ譜付き)

70年代に東北大でブルーグラスしていた鈴木知彦(g)、立命大の名門サニー・マウンテン・ボーイズ出身の松浦康隆(bs)、そしてカーリー・レイ・クラインにフィドルの極意を伝授されたという高知ブルーグラス・バンドの秋山議範(f)に、広島・福山で活躍する「マエドリン」こと前田宏樹(m)、全員がブルーグラス出身者によるジプシー・スウィング。感情型フィドルにシュアなギターのフラットピッキン、そしてお手のもののドーグ系マンドリン、そして何より全員がドライブを知っていることが全体のビートに弾みをつけてバンドを前に進める。なまじ小奇麗に収めようとせず、おそらく一発録音にかけた意気込みがいい。ムーンシャイナー7月号特集参照。

RC-106LP V.A.『The 8th Takarazuka Bluegrass Destival』LP+CDR ¥2,258-(本体¥2,150-)

Fastest Grass Alive/Oh, Las Vegas/Help/Blue & Lonesome/Lonesome Feeling/Could You Love Me One More Time/Roll in My Sweetbaby's Arms 他全14曲

1979年夏、もっともホットだった時代の宝塚ブルー グラス・フェスの記録。全国から集まった若者が、ゴローショーの「スーダラ・ブレイクダウン」に笑い転げ、 タイムスリップした重鎮シャギー・マウンテン・ボーイズの登場に驚き、20代最後の年を迎えた笹部益生&大 西一由や渡辺三郎&AHOに、当時の若者たち、奥沢明雄、 ブルーグラス・ナッツ、弟マウンテン・ボーイズ、キープ・オン・グラス、グラス・ストアー、サウスバウンド、 ハンプティ・ダンプティ・ヒポポトマス、相撲スペシャルら、学生たちのほとばしるようなブルーグラスがめ ちゃくちゃ爽快だ。あれから30年、今年も38年目の宝塚ブルーグラス・フェスの季節だ。

■ホンキートンクとは何か?
ムーンシャイナー誌6月号特集、カントリー音楽の本流といえば「ホンキートンク」サウンド。その語源からアーネスト・タブの登場、そしてハンク・ウィリアムズとビル・モンローの逸話などを特集している。「ホンキートンク」の王道は、これら以下のアルバムで聴くことができる。
JASMD-3535 HANK WILLIAMS『His Greatest Hits, Vol. 1 - Honky Tonkin'』CD¥2,079-(本体¥1,980-)

ホンキートンク・カントリーのイメージを決定づけたのはやはりこの人、ハンク・ウィリアムズだろう。アルバム・タイトル"Honky Tonkin'"から、"I Saw the Light"、"Lovesick Blues"、"Blues Come Around"、"A Mansion on the Hill"、"Six More Miles"ほか、"I'm a Long Gone Daddy"まで、ハンクの超有名ヒットとは一線を画したシビアな選曲による廉価ベスト25曲集である。同様のシビアな選曲による第2集『His Greatest Hits, Vol. 2 - Long Gone Lonesome Blues』(JASMD-3536 CD¥2,079-)もある。ある種、破滅的な生き方に共通性のあったビル・モンローの烈しさと重なる、抑えがたい衝動をハンクからは感じる。

JASMD-3525 ERNEST TUBB『There's a Little Bit of Everything in Texas』CD¥2,079-(本体¥1,980-)

ホンキートンク・スタイルを確立したテキサス出身のアーネスト・タブ(1914-1984)。"Walking the Floor Over You"を含む全25曲集。

JASMD-3505 RAY PRICE『In a Honky Tonk Mood』CD¥2,079-(本体¥1,980-)

レイ・プライス・シャッフルと呼ばれる4ビートのホンキートンク・スタイルでも知られるレイ・プライス(1926-)。"Release Me"を含む全21曲集。

■祝!ドック・ワトソン米寿!!
今年3月3日のひな祭りの日に88歳「米寿」を迎えたドック・ワトソン。ムーンシャイナー3月号で大特集、そして6月号で今年のマールフェスでの活躍リポートがあります。フラットピッキン・ギターの代名詞にもなった偉大なドク、「おめでとー!!」。
VES-13055D DOC WATSON『Doc's Guitar Jam』DVD¥3,308-(本体¥3,150-)(カラー、60分)

Ragtime Annie/St.Anne's Reel/Black Mtn Rag/Billy in the Lowground/Wildwood Flower 他全13曲

フラットピッキンとフィンガーピッキンを問わず、1963年ニューポート・フォークフェスでの"Black Mountain Rag"によってアコースティック・ギターに新しい命を与えたドック・ワトソン。これは1992年のマールフェスで収録された、ドックを囲むトニー・ライス、ダン・クレアリー、スティーブ・カウフマン、ジャック・ローレンスらとのフラットピッキ ン・ジャム集。件の「ブラマンラグ」をはじめ、有名フラットピッキン曲集で楽しませる秀作。

VES-13082D DOC WATSON & DAVID GRISMAN『In Concert』DVD¥3,308-(本体¥3,150-)(カラー、70分)

ドック・ワトソンとデビッド・グリスマン、音楽とトラディショナルの意味を深く理解するふたりのライブを収録した素晴らしいコンサート・ビデオ。米国弦楽器界の巨人2人による深ーい深いアメリカン・トラッドの真髄を、素晴らしいマンドリンとギターのトーンと共に、ジックリお楽しみ下さい。

■ヘイゼル・ディケンズ他界
女性がブルーグラスをするという、さまざまな意味での障害を乗り越えた真のパイオニア、ヘイゼル・ディッケンズが4月22日に他界した。1985年、宝塚フェスのゲストとして初来日、彼女の居間の壁には来日したときの北海道池田町でのコンサートのポスターが亡くなるまで飾られていたという。ムーンシャイナー誌6月号で追悼特集。
SF-40065 HAZEL & ALICE『Pioneering Women of Bluegrass』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

ヘイゼルとアリスというふたりの女性デュオがブルーグラスに挑戦することに、ビル・モンローは喜びサポートを惜しまなかったことはここに収められている"The One I Love Is Gone"を聴けばいい。この名曲はモンローが彼女たちに提供したものだ。それは彼女たちの保護者でもあったラルフ・リンズラーやマイク・シーガーらの説得にもよるところが大きいという。そんな濃いモンロー精神を体現しようと集まったチャビー・ワイズ(f)、デビッド・グリスマン(m)、ラマー・グリア(bj)らと残した26曲。どれもこれもアパラチアの深い悲しみをモンロー音楽の手法を通して表現された大秀作である。

■ビル・モンロー生誕100年、センテニアル!!
ムーンシャイナー6月号ではモンローとレスター・フラットの確執、その背景と和解を紹介しています。1911年9月13日、ケンタッキー州ロジーンに生を享けたウィリアム・スミス・モンロー、「ブルーグラスの父」、今年はその生誕100年だ。
MVDV-4577 & BOOK-27 BILL MONROE『Father of Bluegrass Music』DVD +BOOKセット特価 ¥3,675-(本体¥3,500-)

ビル・モンロー自身が語る故ジョン・ハートフォードとのモンロー農場でのインタビューを軸に、レスター・フラット、エミルー・ハリス、ポール・マッカートニー、オズボーン・ブラザーズ、ドリー・パートン、リッキー・スキャッグス、マーティ・ステュアート、そしてデル・マッカーリー/ビル・キース/チャビー・ワイズのブルー・グラス・ボーイズ・リユニオンなどの貴重な演奏、ジェリー・ガルシアやロイ・エイカフのインタビューなど、日本語/英語併記の完全対訳本とともに、20世紀の偉大なアメリカ音楽家の生涯を再訪しましょう。感動です!! 必見必読のDVD&対訳本セット!!

SF-40063 BILL MONROE『Live 1956-1969; Off the Record Vol.1』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

ビル・モンローの、不遇時代からフォークリバイバルとともに若者たちからブルーグラスの父と尊敬されはじめる頃、もっとも尖っていた1960年代の凄まじい75分ライブ全27曲集。ピーター・ローワン、デル・マッカーリー、ビル・キース、ローランド・ホワイト、ヘイゼル・ディッケンズや超貴重な兄、チャーリー・モンローとの歴史的モンロー・ブラザーズ・リユニオンほか。この抑え難い衝動、そのエネルギーと内に秘めた寂寥感、ブルーグラスのある本質である。この熱とエネルギーこそ民衆音楽の魂だ。ビル・モンロー音楽を芸術の域に認めさせた最大の功労者、故ラルフ・リンズラーが制作編集した入魂の「生(ライブ)ビルモン」究極作品!!

SH-3749 PETER ROWAN『The First Whippoorwill』CD¥2,079-(本体¥1,980-)

"I'm On My Way Back to the Old Home"からビル・モンロー名曲を全12曲、ピーター・ローワン(g)がサム・ブッシュ(m)、ビル・キース(bj)、リチャード・グリーン+バディ・スパイカー(f)、ロイ・ハスキーJr(bs)、そしてアラン・オブライアンのテナー・ボーカルとともに1985年に創ったモンロー曲集。ピーター自身、おそらくレスター・フラットと並ぶ、もっとも偉大なビル・モンローのブルーグラス・ボーイでもあり、これがモンロー・サウンドは、かくあるべきというお手本です。

SH-2209 V.A.『True Life Blues; the Songs of Bill Monroe』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

1996年9月、ビル・モンローが死の床にあるときにこのアルバムが完成、当時最高のブルーグラス・アーティストが参加したこの作品のテープが早速届けられ、そのすばらしい出来映えに、彼はとても喜んだと伝えられる。その翌年2月、このビル・モンロー曲集はグラミー賞を獲得、世界に放映されたグラミー授賞式の生中継でビル・モンロー追悼演奏が放映された。バッサー・クレメンツ、ボビー・ヒックス、デル・マッカーリー、ピーター・ローワン、ローランド・ホワイトらの元ブルー・グラス・ボーイズのほか、サム・ブッシュ、デビッド・グリスマン、ティム・オブライエン、クリス・シーリ、デビッド・グリア、ハーブ・ピーダセンほか、そして最後の故ジョン・ハートフォード"Little Cabin Home on the Hill"には、ただ「涙」する……。超名盤!!

ブルーグラス/オールドタイムお勧め作品
■ブルーグラス・メインストリーム
MH-1309 THE BOXCARS CD¥2,573-(本体¥2,450-)

December 13th/Old Henry Hill/Log Cabin in the Lane/Never Played the Opry 他全13曲

昨秋のWOBでもっとも大きな話題だった新バンド、ザ・ボックスカーズのデビュー作。アダム・ステッフィ(m)とロン・スチュワート(bj,f)という2枚看板に、知る人ぞ知る大ベテランでクイックシルバーからユニオン・ステーション、そしてジ・アイザックスのメンバーだったジョン・ボウマン(f,bj)、注目を浴びるブルー・ムーン・ライジングの創設メンバーだったキース・ギャレット(g)、そしてJ.D.クロウ&ニューサウスにいたハロルド・ニクソン(bs)の5人組。1990年代から現在まで、ブルーグラスのメインストリームを常にサイドマンとして影から支えてきたアダム、ロン、ジョンというベテランが、バンドサウンドを求めて結成したボックスカーズ、丁寧な音作りで現在ブルーグラス王道を聴かせてくれる。ムーンシャイナー6月号ブルーグラス・アルバム・チャート第1位!!

PATUX-210 DARREN BEACHLEY & LEGENDS of the POTOMAC『Take Off』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

カントリー・ジェントルメンからセルダム・シーンに至る米国首都ワシントン周辺のブルーグラスを表わす言葉「DCグラス」、ダレン・ビーチリーとリジェンド・オブ・ポトマックのデビュー作。マイク・オールドリッジ(d, steel g)とトム・グレイ(bs)という「DCグラスの顔」を据え、かつてブルーグラス・カーディナルズやカントリー・ジェントルメンですばらしいテナーを聴かせたベテランのノーマン・ライト(m)、そしてユニークな奏法で知られるマーク・ディレイニー(bj)。昨年までドイル・ローソン&クイックシルバーでリード・ボーカルとして活躍したダーレン・ビーチリーが「DCグラス」伝統のモダンなブルーグラスを聴かせる。昨秋引退を表明したマイク・オルドリッジにとって最後のツアーバンドのアルバムとなる。

MH-12952 BALSAM RANGE『Trains I Missed』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

The Other Side/Callin' Caroline/East Virginia Blues/Gonna Be Movin'/Memory of You 他全12曲

リッキー・スキャッグスのお気に入りバンジョー奏者として知る人には知られたマーク・プルエットほか、ノース・カロライナ産の強烈なローカル・ミュージシャンたちの凄いテク、凄いこと!! そしてバンド・サウンドを強く意識したアグレッシブなアレンジと、アルバム発表ごとにブルーグラス・アンリミテッド誌の全米チャートの上位に常連するバルサム・レンジの最新作。ブルーグラス楽器、リズム、メロディなどの特長をデフォルメ/美味しいところを強調して、ニューグラスとカントリーロックなどの経験に裏打ちされた節で快調な現代ブルーリッジ系ブルーグラスを聴かせる。プルエット以外の全員が歌えるという強味もすばらしい。ムーンシャイナー6月号ブルーグラス・ソング・チャート第1位!!

■トラッドグラス
REB-1839 JOE MULLINS & RADIO RAMBLERS『Hymns from the Hills』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Fallen Leaves/Rock of Ages Keep My Soul/That Little Old Country Church House 他全14曲

故ポール・マリンズの遺志を継いで息子ジョー・マリンズ(bj)がトラッドグラスの王道を極めて丁寧に、かつ極めて高度に演じる新バンド、レディオ・ランブラーズの第2弾はゴスペル作。知る人ぞ知る!!ジョー・マリンズのすばらしいスクラッギストぶりとその突き抜けるようなテナー・ボイス、メチャ趣味のいい歌うフィドルのイバン・マグレガー、申し分ないリードボーカルのアダム・マッキントッシュ(g)、バリトンのマイク・テリー(m)、ティム・キッド(bs)というすばらしいバンド・サウンドで、ラルフ・スタンレー、ドイル・ローソン、ラリー・スパークス、ロンダ・ビンセント、ポール・ウィリアムズら、錚々たるシンガーを迎える。この重量級ゲストを迎えてもビクともしないすばらしいバンド・サウンド、ブルーグラス・アンサンブル(楽器とハーモニー)がいかに大切か、つくづく分かるすばらしいバンドなのです!!

RHY-325 MASHVILLE BRIGADE『Bluegrass Smash Hits, Volume 1』』CD¥2,079-(本体¥1,980-)

ナッシュビル火曜日名物、ステーション・インのザ・サイドメンに変わるハコバン、話題の若者集団、マッシュビル・ブリゲイドの2008年デビュー作。「ウィーピング・ウィロー」から「オハイオの岸辺」ほか、全16曲ブルーグラスの超スタンダードを中心に今が旬の若手たちがバンドとして聴かせるエンジン全開ブルーグラス作品。ジョッシュ・ウィリアムズとダレル・ウェッブ(g)、アーロン・マクダリス(bj)、アシュビー・フランク(m)、そしてジム・バンクリーヴ(f)とグレッグ・マーティン(bs)。あの曲この曲のホットピッキンとテンションの連続にオジサンの脳細胞もビリビリと刺激を受けます。モンロー、フラット&スクラッグス、スタンレー、マーティンらの名曲スタンダードがビシビシと甦ります。

■女性ブルーグラス&オールドタイム
ROU-0658 SIERRA HULL『Daybreak』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Easy Come Easy Go/Don't Pick Me/Best Buy/I've Always Be Waiting for You/Chasin Skies 他全12曲

天才マンドリン奏者シエラ・ハルの最新第3作。来日ツアーしたのはもう3年前、ちょうど全米デビュー作『Secret』(ROU-0601 CD¥2,573-)を発表した16歳のときだった。あれから3年、19歳になったシエラはブルーグラスからは初めてとなるボストンのバークリー音楽院の学長特選奨学金を得て今年5月には2年間の留学を終え、フルタイムでのミュージシャン活動に入るという。可憐な少女といった容姿とは似つかぬ超ハイテク・マンドリンにはますます磨きがかかり、ボーカルには安定感が増しタイトル曲"Daybreak"ではしっとりと聴かせ、さらに12曲中7曲のオリジナルと、大きく成長したところを見せる。バリー・ベイルズのプロデュースで、ロン・ブロック(g)やロン・スチュワート(bj)、ブライアン・サットン(g)、ステュアート・ダンカン(f)らもサポートしているが、来日したクリスチャン・ウォード(f)やコリー・ウォーカー(bj)、ジェイコブ・イーラー(bs)、そしてクレイ・ヘス(g)らのハイウェイ111のメンバーも活躍するさわやかブルーグラスだ。

PATUX-183 THE STONEMANS『Patsy, Donna & Roni』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Sinking of the Titanic/Remember the Poor Tramp Has To Live/Birds Are Returning(Sweet Fern)/Ruby/I Forgot More Than You'll Ever Know 他全13曲

1926年に父、アーネスト・ポップ・ストーンマン(1893-1968)によってエジソン・レコードに録音された"Sinking of the Titanic"を長姉パッツィーのオートハープとボーカルで1曲目に、バージニア州ゲイラックスのストーンマン家に代々伝わってきた曲を中心に、ドナのマンドリン・インスト"Scotty's Bow"なども含み、ドナのモンロー風マンドリンやロニの達者なスリーフィンガーバンジョーも聴けるものの、全体にはアパラチアンの雰囲気が濃いトラディショナル作品に仕上がっているストーンマンズ2009年作品。23人の子供のうち成長した13人の家族で音楽ビジネスに参入、1960年代にはスコッティのフィドルとドナとロニのすばらしいショーマンシップで人気を博したが、現在残されたのは三姉妹だけという。その悠々としたアパラチア音楽がすばらしい。ムーンシャイナー誌2005年8月号にストーンマン姉妹を訪ねた、かつてのメンバー(スコッティの後任だった)森繁昇のリポートがある。

PATUX-189 DEDE WYLAND『Keep the Light On』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

1980年代、トニー・トリシュカ&スカイラインのリード・ボーカリストとしてたびたび来日、南部の女性ボーカルとは一線を画した透明感のある「エンジェリック・ボイス」で知られるディディ・ワイランド、久々の2009年作品。ワシントンDC地区で活躍をつづけるディディを、マイク・マンフォード(bj)、リッキー(m,f)とロニー(bs)のシンプキンズ兄弟、そして美しいリードも聴かせるトニーの弟ワイアット・ライス(g)がバックアップ。DCグラスらしく、ダン・シールズやデビッド・アルビンらのポップ/ロック、ユタ・フィリップスやブライアント夫妻、エルトン・ブリット(ディディ得意のヨーデル!!)らのフォーク/カントリー、そしてカーター・スタンレーなどのカバーをメインに、なんだか「女性版セルダム・シーン」を思わせる作品に仕上げている。

■ライブ&フェス
アコースティック音楽の究極アンサンブル=ブルーグラスの醍醐味はライブなのだ!!
RUR-1073 V.A.『All-Star Jam: Live at Graves Mountain』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

More Pretty Girls Than One/Hold Whatcha Got/Ground Speed/Once More/When I Stop Dreaming/Home Sweet Home/Roll In My Sweet Baby's Arms 他全12曲

夏です!フェスです!! フェス・ライブの最新盤はワシントンDCの南、バージニア州グレイブス・マウンテンで毎年開かれるマーク・ニュートン主宰のフェス。ロンサム・リバー・バンド、ルー・リード&カロライナ、オウディ・ブレイロック&レッドライン、クロウ・ブラザーズらに、特別ゲストとしてサード・タイム・アウトのラッセル・ムーアやカール・ジャクソン、ウェイン・ベンソン、女性ボーカルのキャリー・ハスラーらを招き、全曲スタンダード曲にして特別企画のジャムとして構成されたフェス・ライブ。……ルーとラッセルのすごいハーモニーを得たオウディとか、そのすばらしい呼吸のバンジョーを2曲披露するカールとか、はみ出しそうになるウェインとか、立場上重鎮としてサウンドをキープしようとするサミー・シーラーとか……、ライブならではのスリルや意外性が楽しめる。

SH-2201 V.A.『Bluegrass; World's Greatest Show』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Old Train/Two Little Boys/I'll Stay Around/Fox on the Run/Freeborn Man/Fireball 他全22曲

1983年グラミー受賞作!! セルダム・シーンとカントリー・ジェントルメンを軸に、オリジナル・シーン(スターリング)、オリジナル・J.D.クロウ&ニュー・サウス(ライス/スキャッグス/ダグラス)、クラシック・ジェントルメン(ダッフィ/アドコック/グレイ/ウォーラー)らが集結したライブ名盤LP2枚組がCDに。1970年代ブルーグラスの総決算ライブ!

■インスト
ROU-0660 STEVE MARTIN & STEEP CANYON RANGERS『Red Bird Alert』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Yellow-Backed Fly/Best Love/Northern Island/Atheists Don't Have No Songs/King Tut. 他全13曲

超セレブ、スティーブ・マーティンのラウンダー最新第2弾。これはもう、セレブのお遊びの域を超えた……ポール・マッカートニー(ブルーグラス初挑戦!)とディキシー・チックスという超セレブのゲストを迎えてはいるが、すばらしいアルバム。ツアーを共にするバンド、スティープ・キャニオン・レンジャーズをフィーチャー、しかも全曲書下ろしの秀作曲揃い。クロウハンマーとスリーフィンガーのバンジョー使い分けが見事なのは、プロデューサーのトニー・トリシュカならではのエンターテイメント作品。最後に2曲(かつてのコメディアンとしての大ヒット「ツタンカーメン王」と「無神論者に音楽無用!?」)のライブがあるが、これまた凄い!!

■ブルーグラス・マスターズ
そのキャリアで地位の確立した巨匠たち。
SH-2203 OSBORNE BROTHERS『Once More Vol. 1 & 2』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Cuckoo Bird/Each Season Changes You/Listening to the Rain/Kentucky/One Tear/Making Plan 他全24曲

1960年代に学生たちの心をつかんだオズボーン・ブラザーズの有名曲ばかりの極上ハーモニーとアンサンブルを1986年と1987年、ポール・ブルースター(現ケンタッキー・サンダー)のギターとハーモニーを得て2枚のLPで再演した大秀作をCD1枚にまとめた2on1。上記の彼らのヒット曲に加え、"Blue Moon of Kentucky"やボビーのオリジナルでトラッドグラス・スタンダード"Pain in My Heart"などもすばらしい。ソニーのバンジョーが唄ってるよ!!

ちなみに上記以外、"Rocky Top"や"Ruby"などのヒット曲を再演した昨年末の最新盤Bobby Osborn『Memories』(RUR-1072 ¥2,573-)はラッセル・ムーアやパティ・ラブレス、デビッド・グリスマンやロニー・マッカーリーほかをゲストにしたすばらしいお勧め60周年記念作品!

JJ-14424 JIM & JESSE『The Old Country Church』CD-R¥2,573-(本体¥2,450-)

ジム&ジェシー、1964年のブルーグラス・ゴスペル名盤のCD化である。60年代の学生ブルーグラスがこぞって取り上げたタイトル曲ほか、"Kneel at the Cross"、"Rock of Ages"、"Lord, I'm Comimg Home"、"Are You Washed in the Blood?"など、聴きなじみのゴスペル名曲ばかり。兄弟ともに30代の全盛期、名手アレン・シェルトン(2009年11月末に他界、ムーンシャイナー誌2010年2~3月号追悼特集参照)の端正なバンジョーとともに、ジェシーのバリトン・ボイスに透き通るようなジム(2002年に他界)のテナーが清楚なブルーグラス・ゴスペルを聴かせる。

もう1枚、チャック・ベリー(本人がライナー!)のロックンロールを見事に品良く、誰にも真似のできない独特のジム&ジェシー・サウンドに焼き直してしまった1965年11月発表の大名盤『Berry Pickin' in the Country』(JJ-18422 ¥2,573-)もある。

インスト新入荷
PATUX-219 RUSS CARSON『Last Chance』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

I Feel the Blues Movin' In/Methodist Preacher/Goodbye Liza Jane/Shenandoah Breakdown/One Tear/Last Chance/Redwood Hill/Squirrell Hunters 他全14曲

すばらしい!!若者たちの創るストレート・ブルーグラス作品! 主役のラス・カーソンのソリッド・バンジョーはもちろん、バークリー音楽院在学中のドミニク・レスリー(m)のトラッドとまったくあたらしい発想(デル名曲"...Blues Movin' In"でセブンスをヒットしたあとの新鮮なスケール!!)の絶妙なバランス、ジェイク・スタージェル(g)のとめどなくエキサイトするフラットピッキン、そんな3人のイケイケの若さに油を注ぐ、今や兄貴役のマイケル・クリーブランド(f)、そして重鎮マーシャル・ウィルボーン(bs)。ボーカルにはLRBのブランドン・リックマンとジェフ・パーカー、そしてかつてラスがメンバーだった10代の三姉妹バンド、ゴールドハートを迎えた歌物6曲を配し、同時にパット・マカビニューのオールドタイム・フィドルとのフィドル&バンジョーや懐かしいカンジェンの"Redwood Hill"、オズボーンズ"One Tear"にモンロー・スタンダード2曲など、アグレッシブなインストとの対比を際立たせて聴きやすい作品。現在オウディ・ブレイロックのレッドラインに在籍するラス、若いドミニクとジェイクらと、楽しいバンジョー作品を創ってくれた。

RCSI-1033 IVAN ROSENBERG & BILLY CARDINE『The Donkeys』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Banjo a Trios Minu Uno/No Ash Will Burn/Far in the Wind/Don't Look Rough and Rocky 他全10曲

スリーフィンガーとクロウハンマー・バンジョーのメチャ格調高い東洋マウンテン風の美しいインストではじまる、ともにドブロ奏者でもあるアイバン・ローゼンバーグ(左チャンネル)とビル・カーダイン(右チャンネル)、2007年の大秀作品が再プレス。クロウハンマー・バンジョー奏者としても知られるアイバンと新世代のドブロを代表するビルのふたりが、インド系のスライドギターのチャトランギ(Chaturangui)なども含む、弦をスライドするいう奏法のさまざまな可能性を聴かせてくれる。ビルのバンド、ビスケット・バーナーズのギタリスト、ダン・ブレッツが趣味の良い音を聴かせてくれ、同バンドのメアリー・ルーシー"No Ash Will Burn"やシャノン・ウィットワース"Don't Look Rough and Rocky"が素敵にスモーキーな女性ボーカルを聴かせてくれる。限りない可能性を持つスライドギター、ドブロのあたらしい世界を覗いてください。楽器の種類関係なく、お勧めのアコースティック作品!!

E1-2133 BELA FLECK & FLECKTONES『Rocket Science』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Gravity Lane/Prickly Pear/Joyful Spring/Life In Eleven/Falling Forward/Storm Warning 他全12曲

ベラ・フレック&フレックトーンズとして13枚目(ベスト集除く)の最新作は、なんと1990年のデビュー当時のメンバー、ハワード・リービー(piano/harmonica)が戻り、ロイ「フューチャーマン」ウートン(drums/drumitor)とビクター・ウートン(bs)兄弟との4人組となったオリジナル・フレックトーンズでの最新録音。ブルーグラスとフュージョンジャズとのコラボという途方もないアイデアが生み出したまったく新しいアンサンブルとしてバンドとして4個のグラミーを獲得(ベラ個人は12個獲得、またグラミー史上もっとも広範な分野でノミネートされたアーティストとされる)、アメリカ音楽界に確固たる地位を築いている。ベラ52歳、まだまだ!

RCSI-1036 JO ANN SMITH『Lyrical』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Patty Ann/Rebecca/Bill Cheatham/Amazing Grace/Big Sciota/Going Home/Wayfaring Stranger 他全14曲

1999年度ウィンフィールド最優秀オートハープ奏者で、2003年度マウンテン・ローレル・オートハープ・ギャザリングのチャンピオン、ジョー・アン・スミス、デビュー作『Rythmn of the Rain』(2004)につづく最新第2作。ローカルな音楽仲間のフィドルやマンドリン、ギター、ベースにユーリアン・パイプやチェロなどを伴って、有名ゴスペルやフィドル・チューンからドボルザークの「新世界」、そしてブルーリッジ系ブルーグラスのインスト定番として知られるハーシャル・サイズモアの「レベッカ」まで、37本の弦と14のコードバーを駆使して、すばらしいテクニックを披露する。夫からクリスマス・プレゼントでもらったオートハープをここまで弾きこなす彼女の感性が気持ちいい。

RUR-1079 BILL EMERSON『Eclipse』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

New San Juan/Jesse James/Chilly Winds/Don't Come Around/Espanol/Poor Rebel Soldeir 他全14曲

とにかく整った、華麗なスリーフィンガーが身上、「玉が転がるような……」といった表現がぴったり、1938年生まれ73歳のビル・エマーソン最新バンジョー・アルバムの登場だ。1973年以来、米国海軍軍楽隊のカントリー・カレントで活躍、20年間を務め年金生活に入るとともに退役、2007年からスウィート・ディキシー・バンドを率いて2枚の優れたバンド作品を発表している。本作はマーシャル・ウィルボーン(bs)とリン・モリス"Jesse James"、トム・アダムズ(g) "Poor Rebel Soldier"、フィドラーでもあるジェニー・オバート"Don't Come Around"の歌物3曲のほかは、10曲がエマーソンのオリジナル・インストとラルフ・スタンレーのカバーの全14曲という構成で、老いてなお盛んな創作意欲、そして変わることのない流麗なフィンガーピッキンがすばらしい。マンドリンにはアグレッシブな若いクリス・ヘンリーと老練なジミー・グドロー。

RCD-59496 THREE RING CIRCLE『Brothership』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Brothership/Just a Rumor/Anthem/A Day in Bolinas/A Go Go/Wildflowers/B Funky 他全11曲

至るところにスーパーピッキンが聴けるお楽しみインスト・トリオ、アンディ・レフトウィッチ(m,f)、ロブ・アイクス(d)、デイブ・ポメロイ(bs)によるプロジェクト、スリー・リング・サークルの2006年デビュー作につづく最新第2作である。リッキー・スキャッグス・バンドの若き凄腕フィドラー、アンディがここではマンドリンを弾きまくり、ブルーハイウェイのロブがスライドしまくり、ナッシュビルの超ベテラン・ベーシスト、デイブ・ポメロイがファンキーなリズムを刻むインスト・トリオ。トム・ペティ名曲"Wildflower"にはジョン・ランドール・スチュワートをボーカル・ゲストに迎えたほか、ラルフ・タウナー"Anthem"、ジョン・スコフィールド"A Go Go"の3曲以外はメンバーのオリジナル。マンドリンとドブロというメロディ楽器を、歌うベースがリズムのみならず、しっかりとした方向付けをしていく新しいアコースティック・アンサンブル。

PATUX-164 CORBETT/CHRISMAN/TICE CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Panda & Critter/Ode to Vending Machine/Last Summer/Chincoteague/Lopin'/Stoneground 他全10曲

いずれも20歳になったばかりの新世代バンジョー奏者ウェス・コーベット、ハンマー・ダルシマ奏者サイモン・クリスマンのふたりはワシントン州で14歳からユニットを組んでいたという。そこにワシントンDCの若手ギタリスト、ジョーダン・タイスが加わりトリオとなったアコースティック・ユニット、2007年のデビュー作である。ハンマーダルシマの残響とバンジョーの歯切れの良さが独特の世界を構築する中、タイスのギターが変幻自在にビートを創っていくオリジナル音楽、あたらしいアコースティック・アンサンブルである。今秋、2枚目になる新作が発表予定のジョイ・キルズ・サロウというバンドで活躍するウェス・コーベットというバンジョー奏者に注目しておこう。

各楽器別お勧め再入荷作品
(楽器奏法や教則、またCDに関してはミュージシャン歴豊富なスタッフがアドバイス、また楽器につきましては、本体やパーツなど、各種取り扱っています。お気軽にお問い合わせください)
■ギター
SH-4001 BRYAN SUTTON『Not Too Far from the Tree』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

最も多忙なフラットピッキン・ギタリストの一人、ブライアン・サットンの2006年作品は、アール・スクラッグス、ドック・ワトソン、ノーマン・ブレイク、ジョージ・シャフラー、ダン・クレアリー、デビッド・グリア、ラス・バレンバーグ、トニー・ライス他をゲストに、一対一の至福のギター・デュオを聴かせてくれる。父親のジェリーとの"Billy in the Lowground"は映画『フィールズ・オブ・ドリーム』の親子のキャッチボール・シーンが思い浮かぶ…。この中からドック・ワトソンとの"Whiskey Before Breakfast"が同年のグラミー賞最優秀カントリーインストを受賞している。ムーンシャイナー誌2009年8月号にカバーストーリー。

JASMD-3556 HANK SNOW『Plays Guitar, Instrumental Side of Hank』CD¥2,079-(本体¥1,980-)

カントリーシンガー、ハンク・スノウ(1914-1999)がマーティンD-28バリバリの硬質トーンで質実剛健なギターインストを聴かせる11曲と、カリプソやルンバなど独自のサウンドを創った1950年代から1960年代、主にチェット・アトキンスとの二人三脚で生まれたさまざまな録音26曲集。ジミー・ロジャーズをアイドルにデビューしただけあって、そのキャリアを通してハンク・スノウがアコースティック・ギターを重要視していた姿勢が良く分かる。現在のフラットピッキンと比べるとシンプルだが、その分、掛け値なしのギター間奏が心地よく響く。

SH-3730 DAN CRARY『Guitar』CD¥2,079-(本体¥1,980-)

クリアなフラットピッキンで、ドック・ワトソンとトニー・ライスとの間に位置するダン・クレアリーの最高傑作。サム・ブッシュ、マーク・オコナー、ベラ・フレックらと、"Cotton Patch Rag"や"Tom & Jerry"、スタンレーやモンローらのメドレーなど、各楽器とともに、お手本奏法を聴かせる1982年作品。

■バンジョー
(ムーンシャイナー連載のチチ松村「バンジョー祭り」、世界のバンジョー音楽をお見逃しなく!!)
SH-3929 CARL JACKSON『Songs of the South』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

かつて天才バンジョー少年、今やヒットカントリー・ソングライターのカール・ジャクソンが、アール・スクラッグスに捧げた1980年作『Banjo Man』を中心に、翌々年の『Songs of the South』からの曲を加えたベスト全16曲。"Earl's Breakdown"、"John Henry"、"Home Sweet Home"、"Careless Love"、"Little Darling Pal of Mine"をはじめスクラッグス・スタンダード・チューンと、"Keep on the Sunny Side"や"You Are My Flower"などのカーター・ファミリー・ソングに"On My Mind"や"Lonesome River"などの名曲の歌物が半々、超お勧め名作。そう、スクラッグス美学のキモは"D チューニング"と歌物アレンジだ!!

VAN-79706 EARL SCRUGGS『Classic Bluegrass Live 1959-1966』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

アール・スクラッグスがいかに偉大なバンジョー奏者か、あの驚異の10枚シリーズDVDでつくづく思い知った諸君!! これはアールがニューポート・フォーク・フェスに残した公式ライブ録音を1枚にまとめたもの。1959年にハイロ・ブラウンを伴って単身参加した8曲(これが凄い)、翌60年にレスター・フラットとバンドを伴った4曲、そして同じく66年の6曲の全18曲(ただし"Girl in the Blue Velvet Band"以外はこれまでにさまざまな形で発表済)。アールのライブ、そのトーン、タイミング、そしてミスにいたるまで、アールの音に対する感性が痛いほど読み取れる…はず、だよ。

CMC-001 CHARLIE CUSHMAN『Five String Time』CD¥2,888-(本体¥2,750-)

Dance All Nite/Foggy Mountain BRD/Dear Old Dixie/Tenn. Cut-up BRD/Cumberland Gap/Sally Goodin/Flint Hill Special/Shuckin' the Corn 他全13曲

ナッシュビルのクロート筋に圧倒的な評価を受けるチャーリー・クッシュマン唯一のバンジョー・アルバムがCD化(1990年のカセット作品にボーナス)。フィドルにはポールの息子ジョニー・ウォーレンほか、チャーリー・コリンズ(g)、ボビー・クラーク(m)、テリー・スミス(bs)。上記超有名曲のゴールデン・トーンとタイミングがブルーグラス・バンジョー・フォロワーの琴線を激しく揺さぶる。1937年のRB-75、1934年のRB-3とグラナダ、この3種のバンジョーを弾き分けているのだが、楽器より右手、そしてアールとドン・レノに対する尊敬の心がシンプルなブルーグラス・バンジョー名作を生む。ちなみにジョニーとの連名による2009年のフィドル中心の自費制作品『A Tribute to Fiddlin' Paul Warren』(WC-2009 ¥2,573-)もある。

■マンドリン
PATUX-182 FRANK WAKEFIELD『Ownself Blues』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

「怪物!」という敬称がピッタリのマンドリン・グル(導師)、フランク・ウェイクフィールドの最新作は、最高作といえる秀作。ワシントンDC周辺の若者たち、まさに70歳の彼にとっては孫世代のスーパーピッカーたちを得て、そのウキウキとした様子が目に浮かぶようなすばらしいブルーグラス作品。ビル・モンローよりも「モンローらしい」と言われたというフランク。本最新作でもその旺盛な創造力は衰えず、一聴するだけでは「バタバタバタバタ……」という印象の音の粒、その一音ずつに魂が聴こえるのは晩年のモンローに匹敵する凄さだ。

SH-4057 ADAM STEFFEY『One More for the Road』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

昨秋IBMAで、ふたたび最優秀マンドリン奏者と最優秀インスト録音の2冠を受賞、また2010年4月~7月には全米ブルーグラス・アルバム・チャート1位となったアダム・ステッフィの最近作。ゲストにダン・ティミンスキやアリソン・クラウスほか、昔の仲間を集め、超トラッドグラスから70年代ニューサウス等々、モダン・ブルーグラスのさわやかメロディを絵に描いたような選曲の歌物8曲インスト4曲で飽きることのない、現代ブルーグラスの「ハッピーミディアム」作品。ムーンシャイナー誌2009年10月号にカバーストーリー。

■フィドル
SH-3962 RANDY HOWARD『Rest My Case』』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

1999年6月、38歳の若さで逝った天才フィドラー、ランディ・ハワードが遺したフィドル名盤。発表はランディ他界後の2001年。死期を知っていた仲間たち、サム・ブッシュ、ブライアン・サットン、ロン・ブロック、デニス・クラウチらとの1曲目"New Camptown Races"を聴けばもうお分かり!! ほかにゲストはデビッド・グリスマン、ジェリー・ダグラス、ボーカルにはドン・リグズビーやカール・ジャクソンほか、トラッドグラスからジプシースウィング、ドーグなど、フィドル作品にはとどまらない聴きやすさも魅力。フィドルファン必聴!

オールドタイム&フォーク新入荷
5SP-8003 ALICE GERRARD & MIKE SEEGER『Bowling Green』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

St.Louis Blues/Sugar Baby/Dear Companion/In My Dear Old Southern Home/Coal Miner's Blues/Victory Rag/Black Waters/Sunny Side of Life 他全26曲

オールドタイム音楽が現在も健在である最大の功労者である故マイク・シーガーが、同志でもあるアリス・ジェラードと遺した1980年のLPアルバム全14曲と、1970年の日本ツアーで遺した7曲、そして1979年のトミー・ジャレルとのトリオが2曲ほか全26曲、アリスとマイクのふたりが創り上げた録音をまとめた唯一のアルバムとして2008年に発表されたもの。日本ツアーのライブ(函館から2曲と東京5曲)では、司会の麻田浩さんの紹介と、まだふたりだけでの演奏は経験がほとんどなかったというものの息のあった男女(ブラザー)デュオやカーター・ファミリーからロジャー・ミラーまで、カリフォルニア出身のアリスの音楽センスが光る。ムーンシャイナー誌2009年9月号から12月号までマイク・シーガー追悼特集(12月号では麻田浩さんの「1970年11月15日~12月15日」日本ツアーの思い出あり)があります。われわれは40年前、とんでもなくすばらしいライブを見たんだねぇ!!

DTR-001 BRAD LEFTWICH & HOGWIRE STRINGBAND『Rascal Fair』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Rabbit in the Lowland/Sally Johnson/Shout Lula/Let Me Fall/Sun's Gonna Shine 他全16曲

古いラウンドピーク・スタイルのフィドルとバンジョーを現在に伝える導師、ブラッド・レフトウィッチのオールドタイム・ストリングバンド、ホッグワイアーの最新デビュー作。16曲中、歌物が11曲とフィドルチューンが5曲、ブラッドのフィドル、パートナーのリンダ・ヒギンボサムのバンジョーとバンジョーウクレレ、元パンクロッカーというジョエル・レンシュのリズムギター、そしてマリエル・アベルのベースで、オールドタイム・ストリングバンドの命でもあるダンサブルなリズムに乗って、タイトなハーモニーを聴かせる現代オールドタイムの秀作だ。ブラッドにはラウンドピーク・スタイルのフィドル教則+CD『Old Time Fiddle Round Peak Style』(MB-20485BD ¥4,095-)、とバンジョー教則+CD『Round Peak Style Clawhammer Banjo』(MB-96660BD ¥3,885-)がある(教則新入荷参照)。

BCD-16094 V.A.『The Bristol Sessions, 1927-1928: The Big Bang of Country Music』CD5枚+120頁本¥20,213(本体¥19,250-)

1927年夏にはじまった、アメリカ音楽史におけるもっとも重要なレコーディング・セッション「ブリストル・セッション」の全容を納めた究極の豪華ボックスセット。アパラチアの山深くに閉じ込められていた、旧世界の白人音楽と黒人音楽とのブレンド音楽が姿を現したときの貴重な記録(レコード)だ。ここからブルーグラスやホンキートンク、そしてロカビリーが生まれていく(ムーンシャイナー誌4月号からの「フォーク~カントリーとは何か?」連載参照)。

オールドタイム&フォークお勧め作品
SF-40093 V.A.『Classic Old Time Music』CD¥2,318-(本体¥2,250-)

アフリカ系アメリカ人のバンジョーと、アングロ系アメリカ人のフィドルが出会って生まれたアメリカ独自の伝統音楽、ストリングバンド(弦楽団)に焦点を当てたスミソニアン博物館所蔵のフォークウェイズ録音29曲集。もっとも尊敬されるルーツ・アーティストたち――ドック・ボッグスからメイベル&サラ・カーター、クラレンス・アシュレー、サム&カーク・マギー、ロスコー・ホルカム、J.E.メイナーズ、ウェイド・ウォード、フランク・ボード&トミー・ジャレルらのオールドタイマー。ニュー・ロスト・シティ・ランブラーズからアイロン・マウンテン・ストリングバンド、オールド・リライアブル・ストリングバンド、レッド・クレイ・ランブラーズ、アンディ・ケイハンらのニュータイマーまで、さまざまなオールドタイム・ストリングバンド音楽が堪能できるベスト集である。

カントリー新入荷
PB-2427 M.Z.M.『We are Friends!』CD2枚組¥3,500-(本体¥3,334-)

Jambalaya/I Really Don't Want to Know/テネシーワルツ/Molly Darling/Ghost Riders in the Sky/デビークロケットの歌/Oh, Lonesome Me 他全18曲

故ジミー時田と故小坂一也のリミックスをそれぞれのCDのラストに、日本のカントリー・シーンを一望するCD2枚組全18曲。マイク・ダン(bs)、尾崎 孝(steel g)、松本 亮(drums)の3人「MZM」を中心に、カントリー/ブルーグラス系ミュージシャン(奥沢明雄、西海孝、古橋一晃、有田純弘、岸本一遥、松田幸一、徳武弘文ほか)たちが、田村大介、坂本愛江、山本康世、マイク・ダン、福原照晃、ハンク佐々木、森下昇、坂本孝昭、宮前ユキ、おおの眞虎、三田ひろし、チャーリー永谷、愛江&マイクの13組をバックアップ。尾崎のオリジナルと"Oklahoma Stomp"のインスト2曲と、参加シンガーたちの"Take Me Home, Country Road"など全18曲、「シンガーの個性」が真髄であるカントリーの世界、日本カントリー界のベテランと若手がそれぞれ有名曲に挑む。

HOTR-4159 AMBER DIGBY & MIDNIGHT FLYER『Live at Swiss Alp Hall』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Texas Honky Tonk/Together Again/How's the World Treating You/Sing a Sad Song 他全26曲

テキサスのど真ん中、ドイツ/チェコ移民の多い地域に110年の歴史を刻む、その名も「スイス・アルプ・ホール」で26曲、歌いまくるアンバー・ディグビー。マール・ハガードやバック・オウエンズ、ビル・アンダーソンやボビー・ベアほかのカバーを中心に、どう見てもフツーの女の子が、ホンキートンクしちゃうのがいい。テキサスの男たち、そして女たちを楽しませてきた歴史のあるビア・ジョイントで、「ホンキートンクに立ち寄って一杯の気分になれる作品」とハート・オブ・テキサス・レコード社長トレイシー・ピッコック氏お勧めのアンバー・ライブ。父はロレッタ・リン・バンドのベーシスト、母はコニー・スミスのバックアップ・シンガーだったというアンバー、生まれながらのホンキートンク・エンジェルなのだろうか……ねぇ!?

HOTR-4152 TONY BOOTH『Other Side of Love』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Don't Call Me from a Honky Tonk/An Eye for An Eys/Twice the Speed of Love/Kickin In 他全12曲

その名もハート・オブ・テキサス・レコードから、フォービートに載った典型的なホンキートンク・カントリーで渋いバリトン・ボイスを聴かせるトニー・ブース。1968年にバンドを結成し、ラスベガスやL.A.のパロミノ・クラブのハウスバンドなどで活躍の後、1970年にマール・ハガードのカバー"Irma Thompson" で初ヒット、1972年には"The Key's in the Mailbox" やドリス・デイのカバー"Secret Love"などでヒットを飛ばすも、その後はヒットに恵まれずメインストリームには縁がないものの、レイ・プライスを思わせる歌唱力でホンキートンク・カントリーの王道を聞かせてくれる。

HOTR-4151 GEORGETTE JONES『Slightly Used Woman』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

The Race Is On/I Don't Wanna Play House/Send Me No Roses/Precious Memories 他全12曲

ジョージット・ジョーンズ、「カントリー音楽界のプリンセス」と呼ばれる……なにせジョージ・ジョーンズとタミー・ワイネットの娘、両親がともにカントリー音楽名誉の殿堂メンバーという彼女のデビュー作である。母タミーが書いたタイトル曲ほか、父母の曲やキティ・ウェルズなどに、父ジョージと自作の"You and Me and Time"でデュエットも。ポール・フランクリン(steel g)をはじめ、デイブ・ポメロイ(bs)、ブレント・メイソン(eg)らのナッシュビル・ミュージシャンにレジー・ルーファー(f)やジャスティン・トレビノらハーツオブテキサスの常連らで手堅いサウンドを創っている。偉大すぎる父母だが、日本の「親の七光り」的な他人の目を気にしなくていい米国、あっさりとした声質の通り、のびのびと育って欲しい。それにしてもジョージとワイネットを合わせた名前、ジョージットというのも分かりやすい。アメリカ的なのか……!?

カントリー発掘、編集モノ新入荷
BACM-337 SKEETER DAVIS『Lost to a Geisha Girl』CD¥2,888-(本体¥2,750-)

Under Your Spell Again/Let Those Brown Eyes Smile At Me/Your Cheatin' Heart 他全27曲

世界ヒット"The End of the World"であまりに有名なスキーター・デイビス(1931-2004)、初期1957年から1960年の録音27曲集である。16歳のとき、高校の同級生ベティ・ジャック・デイビスと『デイビス・シスターズ』という架空の姉妹デュオを名乗り1949年にラジオデビュー、1952年にRCAと契約、チェット・アトキンスのもと1953年に "I Forgot More Than You'll Ever Know"が大ヒット。しかしその曲がチャート登場2週間前の53年8月、ふたりは大きな自動車事故に会いベティが亡くなる。1958年、ソロでハンク・ロックリン"Geisha Girl"(1957)のアンサーソングとして発表された本作収録の"Lost to a Geisha Girl"がチャート15位初のソロヒットとなった。その後もアンサーソングなどで小ヒットを重ね、カントリーシンガーとしてブレンダ・リーやパッツィ・クラインの後塵を拝しながら1963年、"The End of the World"で大ブレイクで広く知られる。初期シングルから集められた27曲集、スキーターのなんともいえないヒルビリー女性特有の唄い回しと同時に、チェットが主導した「ナッシュビル・サウンド」のあの手この手が楽しめる作品となっている。

カントリーお勧め作品
SH-4063 MARTY STUART『Ghost Train; The Studio B Sessions』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

本作収録の"Hummingbyrd"が今年のグラミー最優秀カントリーインスト受賞!! 2曲目"Country Boy Rock & Roll"(ドン・レノ作)のイントロでバレバレのクラレンス・ホワイト・フリーク、マーティ・ステュアートの最新作は、伝説のスティールギダー奏者ラルフ・ムーニーを迎えた彼の名曲"Crazy Arms"のインスト・バージョンほか、伝説のRCAスタジオBで録音されたナッシュビル・カントリーの王道サウンドを再現した秀作。レスター・フラットでデビューの後、バッサー・クレメンツ、ドック・ワトソン、そしてジョニー・キャッシュのパートナーを務め、1990年「ヒルビリー・ロック」のヒットで一躍カントリースターとなり、カントリー音楽財団会長もつとめたカントリー界の物知り博士、カントリー音楽全般への大きな愛情のほどは、本作品を聴けばお分かりだろう。

映像新入荷
CCD-JEB1 V.A.『The Best of Jim Ed Brown's Country Place Volume 1』DVD-R¥2,573-(本体¥2,450-)(132分)

「谷間に三つの鐘が鳴る」のザ・ブラウンズで一世を風靡したジム・エド・ブラウン(1934-)、その後ソロ・シンガーとしての活動、本作は1969年から71年にかけてホストを務めたテレビ番組『カントリー・プレース』、東テネシーのギャトリグバーグの山荘を舞台に見立て、自身のバンド、ザ・ジェムズをバックアップに、ゲストを招いてのカントリーショウ。第1巻に収められたのはCMを抜いた30分番組6本分のタップリ2時間強、各ゲストはジョージ・モーガン、スキーター・デイビス、ボビー・ベア、ジーン・シェパード、コニー・スミス(ブレイク前の初々しいクリスタル・ゲイルも)、そしてビル・モンローの6組。60年代のフォークブームとビートルズなどを経たカントリーエンタメの世界、当時のアメリカに吹き荒れたヒッピー/カウンターカルチャーとは距離を置いたクリーンなイメージを見せる。今回のハイライトは1969年、ケニー・ベイカー(f)、ルアル・ヤーブロウ(bj)、ジェイムズ・モンロー(g)、ビル・イエイツ(bs)のブルー・グラス・ボーイズを率いた58歳のビル・モンロー。打ち合わせなしで曲目が決まっていく貫禄、"I'm On My Way Back To the Old Home"、"Wicked Path of Sin"、ジェイムズ!?がリズムをミスるも音の粒が立ちまくる"Rawhide"は圧巻!!、そして"Footprints in the Snow"のさわり。

CCD-PW11 V.A.『Porter Wagoner Show, Vol.11』DVD-R¥2,573-(本体¥2,450-)

1955年に"A Satisfied Mind"、65年に"Green Green Grass of Home"、そしてドリー・パートン(1946-)を見出したことでも知られるポーター・ワゴナー(1927-2007)、1960年から1981年まで、686本の30分番組が創られた『ポーター・ワゴナー・ショウ』から、1970年前後に収録されたと思われるビデオから、そのCMを抜いた6本分(約133分)。いずれのプログラムもポーターの曲で始まり、その日のゲスト、そしてレギュラーのドリー・パートン(1971年前後のヘアスタイル/ファッションに注目!?)と自身のバンド、ワゴンマスターズのバック・トレント(1938-)のエレキ・バンジョー(強烈チキン・ピッキンとチューナーがお得意)、またはレノ&スマイリーで知られたマック・メゲェヘ(1929-2003)の踊るフィドルをフィーチャーした曲やベーシストのスペック・ローズ(1915-2000)のコメディから、ふたたびポーター、そしてゲストというルティーンが繰り返される。今回収録分のゲストにはレッド・ソバイン、ファロン・ヤング、メル・ティルスとウィリス・ブラザーズ、ジム&ジェシー、アーチー・キャンベル、ビル・カーライルの6組。ラインストーンも派手なヌーディ/マニュエル・スーツを身につけ、しかし親しみやすい友人を演出するポーターと、カントリー(田舎)を意図した1960年代の典型的なカントリーTVショウを楽しめる。本シリーズ全20巻は順次紹介していきたい。

映像ものお勧め作品
SHA-619D FLATT & SCRUGGS『Best of Flatt & Scruggs TV Show Vol.9』DVD(白黒約1時間)¥3,308-(本体 ¥3,150-)

Pike County Breakdown/Foggy Mountain Top/Daisy Mae/I'll Go Stepping Too/Sally Ann/Heaven/God Loves His Children/Foggy Mountain Rock 他全23曲

フラット&スクラッグスお宝映像10巻シリーズ。すでに第7巻から完全なショウとしてのフィルムではなく、さまざまなショウからの寄せ集めとなる本作第9巻はしかし、初出の"Pike County Breakdown"やレスターがモンロー加入以前から歌っていた"Daisy Mae"などが含まれている。もちろんいつも通り目を見張るアールのお遊びアドリブ(フィンガーピッキン・ギターにも注目!!)、そしてレスターのえも言えぬボーカルとギターのすごさ、そして究極のフォギー・アンサンブル……、半世紀前の貴重な文化遺産、どこをとってもあたらしい発見で飽きないブルーグラス界永遠の宝である。フラット&スクラッグスお宝映像シリーズ全10巻の在庫があります。

VES-13058D TONY RICE『Video Collection』DVD¥3,308-(本体¥3,150-)(62分)

1970年代以降のブルーグラス・ギターを根底から変えたトニー・ライスのフラットピッキン・ギターのスリルと興奮を1992年のマールフェスのライブ映像から編集した全15曲。1970年代ブルーグラス・ファンの必須アイテム! ちなみにムーンシャイナー誌では、昨年発表されたトニー・ライスの自叙伝『Still Inside』(Book-46 ¥3,990-)特集として2010年6月号(MS-2708 ¥525-)でトニーの1955年マーティンに関する特集がある。

MP-0510 LESTER FLATT & NASHVILLE GRASS『Vintage Video』DVD¥2,573-(本体¥2,450-)

フラット&スクラッグスとして来日したときは体調が悪かったというレスター・フラット、3年後の1971年、ここでは元気ハツラツ、ボーカルはもちろんそのギター/MC/身のこなし……レスター・ファンのお宝映像だ。69年にアール・スクラッグスとコンビ解消、アンクル・ジョッシュ(d)とポール・ウォーレン(f)、ジョニー・ジョンソン(bs)というフォギー・マウンテン・ボーイズにハスケル・マコーミック(bj)とローランド・ホワイト(m)が加わったナッシュビル・グラスを悠々と率いて、その類まれなステージ・パフォーマンスを見せてくれる71年夏の野外ライブ。文句なしにレスター・フラット三昧ができる、フラット&スクラッグス・シリーズDVD10巻につづくファン必携の感動映像!である。

CW-TTJ1D THE TIME JUMPERS『Jumpin' Time』DVD¥3.308-(本体¥3,150-)(2時間)

ナッシュビルのステーション・インで毎週月曜日に繰り広げられる懐かしいカントリーウェスタンからカウボーイ&ヒルビリー・ジャズの大セッション、タイム・ジャンパーズの超ハッピーライブ映像。ナッシュビルの超一流セッションマンが、ただ楽しみのために集まって」創る音楽には、たっぷりと愛情がこもっている。ゆったりと座って、ハッピーなエンタメをお楽しみ!!

MP-0410 V.A.『Pioneers And Legends of Bluegrass』DVD¥2,573-(本体¥2,450-)

Mule Skinner Blues/Rawhide(Bill Monroe)/Folsom Prison Blues/Shuckin' the Corn(Lester Flatt)/That Silver Haired Daddy of Mine/Tis Sweet To Be Remembered 他(Mac Wiseman)/Are You Washed in the Blood 他(Lewis Family)/Hard Hearted/Paradise/Cotton Mill Man(Jim & Jesse)/500 Miles/I'll Stay Around(Bluegrass Alliance) 他全15曲

ブルーグラス界でさまざまな事件のあった1971年夏(ムーンシャイナー誌1月号と2月号のサム・ブッシュ演説、6月号「ビルとレスターの確執と和解」など参照)、19歳のサム・ブッシュと20歳のトニー・ライスのブルーグラス・アライアンス2曲をはじめ上記アーティストらがそれぞれ2、3曲ずつ収められたお宝映像集!!

VES-13115D DAVID BROMBERG『Demon in Disguise』DVD¥3,308-(本体¥3,150-、102分)

1970年代はじめ、そのギターテクとニューヨーカーらしい粋さで黒人ブルースと白人オールドタイムをカバー、数々の名演を残したデビッド・ブロムバーグが、自身の音楽ルーツや人生を語りながら20曲を悠々と演じるすばらしいリビングルーム・コンサート。63歳のブロムバーグの味わい深いニューヨーク経由の南部音楽がたっぷりと楽しめる秀作。

RCSI-1028D RIDERS IN THE SKY『Live in Concert: 30 Years "The Cowboy Way"』DVD-R¥2,888-(本体¥2,750-、1時間10分)

Back in the Saddle Again/Cool Water/Rawhide/Orange Blossom Special/Cattle Call 他全20曲

1977年11月、当時絶滅の危機にあった「カウボーイ・ソング(ウエスタン)」を歌うエンタメ集団というアイデアで結成されたライダーズ・イン・ザ・スカイ。その後30年間、数々の高い評価を受けつづける彼ら、レンジャー・ダグ(g)のほか、原子物理博士号を持つフィドラー、ウッディ・ポールと、ベーシストのトゥー・スリム、そして1989年から加わったジョーイ・ミスクリンのアコーディオンの4人組。ウェスタン・スウィングからヨーデル、トリオやカルテット・ハーモニー等々をバランスよく聴かせる彼ら、30年間メンバー交代なしのチームワークは伊達じゃない。それぞれにキャリアを持ったインテリらしく、そのコメディ・ルティーンも実に洒落ている。通算5449回目というこの日のコンサートも全編、品のいいエンタメでノスタルジックで美しいウエスタン音楽を楽しませてくれる秀作。

VES-13026D V.A.『Legends of Old Time Music』DVD¥3,308-(本体¥3,150-)(58分)

オールドタイムの貴重なビデオ作品がDVD化。トミー・ジャレル、ロスコー・ホルカム、クラレンス・アッシュレー、ジーン・リッチー、サム・マッギー、ドック・ワトソンとクリント・ハワード&フレッド・プライス等々、商業化される以前のアパラチア音楽を伝承した人たちの全31曲。ブルーグラスの直接的なルーツの本場モンだ。

教則もの新入荷
MB-20485BD BRAD LEFTWICH『Old Time Fiddle Round Peak Style』128頁Book+CD¥4,095-(本体¥3,900-)

トミー・ジャレルをはじめ、多くの偉大なフィドラーやバンジョー奏者を生んだバージニアとの州境近く、ラウンドピークと呼ばれる地方の奏法の伝承者、ブラッド・レフトウィッチがクロウハンマー・バンジョーにつづいて発表したすばらしいオールドタイム・フィドル教則本である。有名フィドル・チューンやバラッドなど83曲の楽譜とボーイングを含めたタブ譜、そしてCD音源がセット、各曲の解説や歌詞なども興味深い。なお、ラウンドピーク・スタイルのクロウハンマー、70曲を収めたブラッドのベストセラー教則+CD『Round Peak Style Clawhammer Banjo』(MB-96660BD 104頁¥3,885-)も在庫している。またブラッドのバンド、ホッグワイアーの最新CD『Rascal Fair』(DTR-001 ¥2,573-)も発表されたばかりだ(オールドタイム新入荷参照)。

教則ものお勧め
下記のほか、教則に関しては演奏レベル/ニーズに応じて、ご相談ください。
VES-13104D DAVID LAIBMAN『Guitar Artistry of David Laibman』DVD¥4,148-(本体¥3,950-)90分

Nola/Maple Leaf Rag/Dallas Rag/Fingerpickin' HonkyTonk/Dill Pickles Rag 他全14曲

1970年、フォークウェイズ社からエリック・ショーンバーグとともに名盤『New Ragtime Guitar』を発表、現代フィンガースタイル・ラグタイム・ギターの創始者として知られるデイビッド・レイブマン。その彼が、スコット・ジョップリンやジェイムズ・スコット、ジョセフ・ラムらのラグタイム・アレンジや自らのオリジナルを聴かせ見せる(内7曲はDVDにpdfファイルとしてタブ譜が収められている)。また、自身のギター・スタイルやアレンジ手法などについて語るインタビューもある。

楽器、その他…
WADE F-5 MASTER MODEL MANDOLIN #2005 ¥472,500-(本体¥450,000-)

Co-Mandoというマンドリン専門サイトで、Tony Willamson(ロアーの研究家、プレイヤー、ディーラーとして有名)が推薦するTop10製作家に選出された上田 洋一(Yoichi Ueda)によるWADE MANDOLIN、F-5マスターの初期モデル。 ロイド・ロアを強く意識したスペックでトーンとバランスを向上させるために初期のギブソン社で採用されたヴァージトーンを装着、イングルマン・スブルース・トップ、カーリー・メイプル・サイド&バックエボニー指板。スプリット・バーニッシュ仕上げ。ビンテージ・ギブソンを髣髴させる外観と音色、弾き易さ、是非一度、試奏して確かめてください。

RF-1 『ルーベン・フィドル』 定価¥105,000-→¥89,250-(本体¥85,000-)

日本を代表するフィドラー、Jimmy赤澤お薦めブルーグラス向きセットアップに特化したフィドルが登場。Reubenフィドルは、フィドルとしての細かなチューンナップから、バイオリン工房に指導をして、ブルーグラス、オールドタイム独特のダークでスイートなトーンを実現。多くのフィドラーが使用するダダリオ・ヘリコア弦やウィットナーのアジャスタブル・テールピースも標準装備。 音のバランス、音量、ホールド感など既に高い評価を得ている。初回入荷分即完売、今回からなんとカーボン製の弓が付いて来ます。初心者にはまたとないお勧めセットとなります。なんちゃってフィドラーの方々にもお勧めします。エボニーフィッティング、アンティックフィニッシュ、ケース、弓、ロジン付き。

BU-ST 『ブルーグラス・アンリミテッド社のバンパー・ステッカー』各¥315-(本体¥300-)

30年以上に渡り、ベストセラーを続けるブルーグラス・アンリミテッド誌バンパーステッカー全6種類。紺地に白字で鮮やかなスローガンが書かれたシンプルなもの。29cmx7cmの横長。スローガンは以下の通り。

●I Love Bluegrass ●Bluegrass Music Finger Picking Good ●Bluegrass Music Hear It, Play It, Love It! ●My Grass Is Blue ●Have You Hugged Your Banjo Today? ●Clean Up Air Polution Play Bluegrass Music

輸入雑誌
(以下の4誌は英語版で、共にバックナンバーも豊富に取り揃えています。気になるアーティスト等の特集等についてはお問い合せ下さい。…調べる&知るの面白さをいかがですか)
■フラットピッキン・ギター誌
隔月刊の掲載全タブ譜対応CD付きフラットピッキン・ギター誌。ブルーグラスからスウィング/ジャズまで。一冊でさまざまな奏法が学べる。
FGM-15.4 最新「2011年5~6月号」CD付きBook¥2,625-(本体¥2,500-)

カントリーのスーパースー、ティム・マグロウのギタリスト、ボブ・ミナーのカバーストーリーとタブ譜"First Hog to the Trough"、ジョー・カー"Carter's Blues"、ダン・ハッカビー"Old Home Place"、カウフマン"Banks of the Ohio"、"Sheebeg Sheemore"、"Sally Goodin"、"Eight More Miles to Louisville"、"LImehouse Blues"、"Angeline the Baker/Leather Britches"、さまざまなキーでの"Sailor's Hornpipe"、レイ・プライス調カントリーシャッフル・リズムほか、イースト・バージニア・ギター社訪問など、おなか一杯のフラットピッキン68頁!!

■バンジョー・ニューズレター誌
世界唯一のバンジョー専門月刊誌。毎号タブ譜満載(ウェブサイトから「MP3」で音源入手可!!)、バックナンバーもお問い合せ下さい。探しておられるタブ譜の曲名や演奏スタイル、またお気に入り奏者の特集も探します。収蔵曲のCDやDVDなども在庫していますので、お問い合わせください。
BNL-11/06 最新2011年6月号 ¥525-

レッド・アレンやラリー・スパークスで知られる大ベテラン、トム・ボイドのカバーストーリーとタブ譜"Love of the Mountain"ほか、アリソン・ブラウンのインタビューと"Clean Plate Club"、ビル・エマーソン最新作『Eclipse』から"Coast to Coast"、トム・アダムズはヘイゼル・ディッケンズとの"Lonesome Pine Special"ほか、バックアップは3ヶ月目の"Blue Ridge Cabin Home"(J.D.クロウのブルーグラス・アルバム・バンドでのリードコピー付)、クロウハンマーは"Cluck Old Hen"のバリエーション特集ほか、バンジョーに関する話題満載44頁。

ちなみに5月号はテリー・バウコムのカバーストーリーと最新作のタイトル曲"In a Groove"のタブ譜ほか。4月号はギブソン・ブラザーズのエリック・ギブソンをカバーストーリーに、最新アルバム『Help My Brother』(COMP-4549 ¥2,573-)より"Walking West to Memphis"のタブ譜ほか。

■ブルーグラス・アンリミテッド誌
米国の最大のブルーグラス月刊専門誌。お探しの記事などバックナンバーもお問い合わせください。
BU-11/07 最新2011年7月号 ¥840-

ピーター・ローワンの深いカバーストーリーほか、リトル・ロイ&リジー・ロング・ショウ、ジム・シューメイト、ザ・ゴードンズ特集ほか、コラムや広告も楽しめる米国ブルーグラス情報満載の76頁。

ちなみに5月号はクリス・ヒルマン&ハーブ・ピーダセン、6月号はドイル・ローソンとクイックシルバーが、各々カバーストーリー。

■オールドタイム・ヘラルド誌
内容の濃いオールドタイム音楽専門誌。アメリカン・トラッド音楽研究に必読の良書!!バックナンバーが揃っています。お問い合わせください。
OTH-1210 最新2011年4月/5月号 ¥1,260-

ボブ・カーリンが調べ上げたエルギン・ハワイアン・ギター・クラブの歴史物語、ケンタッキーの女性バラッド・シンガー、アディ・グレアムの物語ほか、伝承音楽の情報満載の58頁。なお冒頭、東日本大震災に関して、世界中のオールドタイム音楽コミュニティとはオールドタイムとブルーグラス音楽でつながっている日本のミュージシャンとファンに日本語と英語で暖かいメッセージが贈られている。

月刊『ムーンシャイナー』
1983年11月の創刊以来、毎月発行を続ける日本唯一のブルーグラス月刊専門誌、28年目です。

■定期購読:1年¥6,000-半年¥3,300-

お申込はお葉書やお電話、ファックスやメールでご希望の購読開始月をお知らせ下さい。バックナンバーも含めて、いつからでもご自由です。

■バックナンバー:各¥525-。

下記以外にも、アーティストや知りたい事をお知らせ下さい。掲載号を探してお送りします。

MS-2809 2011年7月号(通巻333号)¥525-

クリス・シーリ&マイケル・デイヴス「超ブルーグラス原理主義者たち」のカバーストーリーほか、ブルーグラスとは何か?~ロカビリー/ロック・パイオニアたちとビル・モンロー、40年目の宝塚フェス、中村まり『Folklore Sessions』を語る、佐竹晃「東日本大震災に」、追悼・井上高さん、カーリー・レイ・クラインから学んだフィドル奏法、スイング・サム『Gypsy Swing』CD完成、本間正敏のIBMA-WOBリポート⑧特集ほか、最新ブルーグラス・チャート、チチ松村のバンジョー祭り、成田勝浩のロンサム・エアポートなど連載コラムとニュース、レコードレビューなど、日米ブルーグラスの話題満載。

MS-2808 2011年6月号(通巻332号)¥525-

40年前の6月20日、ビーンブロッサム・フェスでのビル・モンローとレスター・フラット仲直りの瞬間をカバーに、ビルとレスターの確執と和解の知られざる物語りほか、ヘイゼル・ディッケンズ追悼、ホンキートンク・カントリーとは何か?ほか。

MS-2807 2011年5月号(通巻331号)¥525-

来日したバリンジャー・ファミリーバンドをカバーストーリーほか、スタンレー・サウンド「歴代リードボーカリスト列伝」、2011年版ブルーグラスとは何か②「カントリーミュージックを考える①」、東日本大震災義援ETSUコンサート・リポート、レジェンド「東 理夫」、天野恵司さん追悼ほか。

【B.O.M.ご利用方法】

ビー・オー・エムのニューズレターは会員制ではなく、商品の定期購買者に無料でお届けしています。一定期間、 弊社からの商品のお買上げがない場合、勝手ながらレターの発送を中止させて頂きますので、ご了承下さい。

1). このニューズレターで紹介する商品は、ニューズレター発行時点で、すべて在庫しています。

2). ハガキやお電話、ファックス、Eメイル等で、封筒のお名前の下の6桁お客様コード番号とお名前と共に、ご希望の商品コードをお知らせ下さい。

3). 通常ご注文から1週間以内にはお届けします。ただ、レター掲載時には充分な在庫を心掛けていますが品切れになった場合、再入荷を期して発送が遅れる場合もありますのでご了承ください。

4). 基本送料は下記の通りです。

CD/DVD 全国均一、1枚¥180-、2枚¥210-、3枚以上、もしくは¥8,000-以上お買い上げの場合、送料全国無料!! (ただし、特定地域、特定商品などについては、別途加算の場合があります。お問い合せ下さい)

5). お支払は、品物を受け取られてから1週間以内に同封請求書(代金+送料+消費税)をご確認の上、郵便振替や銀行振込でお願いします。

●郵便振替= 01160-8-74352

●三井住友銀行・宝塚支店=普通1229492

●池田銀行・宝塚支店=普通2330116

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●E-mail:info@bomserv.com

ビー・オー・エム・サービスのホームページでは随時、最新入荷案内やニュースを更新しています。ニューズレター、在庫リスト、ムーンシャイナー誌バックナンバーなども紹介しています。最新情報の更新案内をメールでご希望の方はお申し出ください。

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