B.O.M.Newsletter #304web　　　　2006年２月８日

◆新しい年、2006年も１ヶ月が過ぎた。この冬は、これまでにないほど、寒さが身に沁みる…。やっぱ、 トシの所為かな？先の長さを考える、なんて!?

　トンでもないぞ!!人生これから、というか、今なんやね。あらゆるしがらみとは別に、好きなこと、や りたいこと、ぜんぶ、今なのよね。

　…ムーンシャイナーの２月号にも書いたけど、皆さんも、自分のこと、バンドのこと、好きで取り組 んできた音楽こと、カタチにして見ませんか？録音を残してもいいし、写真を撮ってもいい、そうそう、 ムーンシャイナーに投稿してみるのもいいよ!?

　色んなこと、お気軽にお問い合わせください。連絡は渡辺三郎まで、saburoi@bomserv.com

◆23年目に入っているブルーグラス専門月刊誌『ムーンシャイナー』最新２月号（MS-2304 \525-）はラウンダー・レコードの35年、芸術に描かれたバ ンジョー展『Picturing the Banjo』、マイク・コンプトン＆デビッド・ロング、新連載「LEONAのアパ ラチア日記#1」、ポール・ウィリアムズ、チチ松村のバンジョー祭り、ドミニク・レスリー15才の天才 マンドリニスト、映画『ウォーク・ザ・ライン／君につづく道』、セイゴー炭鉱事故と"Dark As a Dungeon"、北米フィドル分布�U「アメリカ合衆国編」、その他、日米情報満載。

　定期購読は１年間（12冊）\6,000-半年間（６冊）\3,300-。また、お友達にも、ぜひお勧め下さい。… なにとぞ、定期購読をよろしく!!

CCBC-2006 BLUEGRASS CALENDAR \2,079-（本体\1,980-）

　そろそろもう終り…、恒例ブルーグラス・カレンダー2006年版はインターナショナル・ブルーグ ラスに焦点をあてたもの。LPサイズ30�pの毎月替り写真と毎日のカレンダーにブルーグラス界の重 要な出来事がしるされている。恥ずかしながら、渡辺敏雄＆三郎とブルーグラス45もフィーチャー されている…古い名前で、スンマセン! ほかに、日本をツアーした30年前のビル・モンローの小森 谷信治激写や野崎謙二氏提供のラルフ・スタンレーのロストシティー・ライブ他、ヨーロッパに ブルーグラスを広めたビル・クリフトンやボブ・ペイズリーらとともにヨーロッパの主要バンドも フィーチャーされている。

　日々、ブルーグラスの歴史を楽しみながら来年も１年、幸せな音楽しましょう!!

B000496102 MARTY STUART & his Fabulous Superlatives『Live at the Ryman』CD\2,573-（本体\2,450-）

　物凄い!!ブルーグラス的テンションとドライブで押しまくるヒルビリーグラスの本領ライブ!! ブルーグラス新入荷参照。

SKFR-2016 MOUNTAIN HEART『Wide Open』CD\2,573-（本体\2,450-）

　LRBや3TOに取って代わって現在もっとも人気あるバンドのひとつに成長したマウンテン・ハー トの強力バリバリ最新作。ブルーグラス新入荷参照。

IDR-5077 BISCUIT BURNERS『A Mountain Apart』CD\2,573-（本体\2,450-）

　2004年のIBMAショウケースで、個人的にもっとも気に入った若手バンドのひとつ、ビスケッ ト・バーナーズの最新作。ブルーグラス新入荷参照。

ACD-63 MIKE COMPTON & DAVID LONG『Stomp』CD\2,573-（本体\2,450-）

　ムーンシャイナー２月号でライブ・リポートされたモンロー・スタイル・マンドリンの究極デュ オ。ブルーグラス・インスト新入荷参照。

HUB-2005 V.A.『Huber Banjos Sessions Vol.2, Cuppa 'Jo』CD\2,888-（本体\2,750-）

　話題のヒューバー・バンジョーのトーンを楽しむ第２弾!! ブルーグラス・インスト新入荷参照。

SYJY-008 坂庭省悟トリビュート『やくそく』CD\3,000-（本体\2,858-）

　2003年12月15日に永眠した坂庭に、ゆかりのミュージシャンたちが一堂に会したトリビュート CD。オールドタイム＆フォーク新入荷参照。

SH-3991 DUHKS『Your Daughters & Your Sons』CD\2,573-（本体\2,450-）

　昨春の全米デビュー作『The Duhks』(SH-3997 CD\2,573-)でセンセーションとなったザ・ダックスの2003年作品。オールドタイム新入荷参照。

ROU-0564 DOC WATSON FAMILY『Tradition』CD\2,573-（本体\2,450-）

　偉大なギタリストとして知られるドック・ワトソン一族、1960年代に収録された貴重な非公式録 音集がCD化だ。オールドタイム発掘新入荷参照。

UNI9886585 V.A.『Brokeback Mountain』CD\2,573-(\2,450-)

　今年のアカデミーで６部門ノミネートで、ジョニー・キャッシュ物語『ウォーク・ザ・ライン／君 につづく道』とともにオスカー最有力候補のサントラ盤。カントリー新入荷参照。

BACM-043 HOMER & JETHRO『Ground Hog』CD-R\2,888-（本体\2,750-）

　ジャズ・ミュージシャンとしても知られるコメディ・デュオ、ジェスロ・バーンズとホーマー・ヘ インズの1940年代録音集。カントリー発掘参照。

NW-8015D JOHNNY CASH『Live from Austin, TX』DVD\3,308-(本体\3,150-)

　今年度アカデミー5部門ノミネートの秀作『ウォーク・ザ・ライン／君につづく道』（劇場公開 中）で話題の主人公＝ジョニー・キャッシュとジューン・カーター、1987年のすばらしいライブ 映像。映像新入荷参照。

B000496102 MARTY STUART & his Fabulous Superlatives『Live at the Ryman』CD\2,573-（本体\2,450-）

Orange Blossom Special/Shuckin' the Corn/John Henry/Great Speckled Bird/Hillbilly Rock 他全11曲

　99年の『Pilgrim』以来、シリーズでアメリカの本質を衝く作品をシリーズ発表するマーティ・ス テュアートの凄いブルーグラス・ライブ。「オレンジ」を１曲目に、モンロー的ブルース、ジミー・マー ティン節で知られる"Homesick"、そしてフラット＆スクラッグス……、60年前の1946年以来、この ライマン公会堂のステージで繰り広げられてきたさまざまなブルーグラスのスピリットを一身に集 めた、またそういうことができるだけの知識とキャリアを持ったマーティー。いつも、マンドリ ンを弾けばローランド、ギターならクラレンスのホワイト兄弟を思わせる彼に、凄い！としか言い ようのない世界一のフィドラー、ステュアート・ダンカン、スクラッグスを弾かせればナッシュビル 一番のチャーリー・クッシュマン、そして若いケニー・ヴォーン(g)とブライアン・グレン(bs)に、 プロデューサーでもあるハリー・スティンソン(Snare)が創る、…今風のキマリ方じゃない、やっ ぱフラット＆スクラッグス風すき間のあるマーティグラス。13才でレスター・フラットに見い出 されて以来、ドック・ワトソン、バッサー・クレメンツ、ジョニー・キャッシュ、アール・スクラッグ スらのサイドマン（そのまじめな探究心から、可愛がられたという方が適切だろう…）を経て、自らの 提唱するヒルビリー・ロックでブレイク、ナッシュビルを本来の伝統的な姿に戻すネオ・トラッド・ ムーブメントの中心にいて、カントリー音楽財団(CMF)の会長も務めてきたマーティ。特筆すべき は、今年１月に緊急入院が伝えられたジョッシュ・グレイブスがゲストで登場、その激しいインパク トと同時に、音楽（弦）に対する慈しみがワンタッチごとに感じられる……、ジェリーなんてお呼び じゃない、そのドブロが凄い!!　なんかジョッシュのために創ったようなライブ・アルバムにも思える ほどの、…60年のブルーグラスの歴史と先人へのリスペクトが感じられる感動的な作品だ。ジャケット 上に見える「Stereo "360 SOUND"」のロゴはたしかあのフラット＆スクラッグスのコロムビア・アルバ ムのほとんどについていたよね…!!

SKFR-2016 MOUNTAIN HEART『Wide Open』CD\2,573-（本体\2,450-）（歌詞付）

Traveler's Prayer/God and Everybody/I Remember You/Down in the Valley/We Are/Here I Am 他全12曲

　80年代以降、米国ブルーグラス界の主流だったタテノリ系コンポラ・ソリッドの代表格、ロンサ ム・リバー・バンドやサード・タイム・アウトに代わって現在、南部のフェス・サーキットでもっとも 人気あるバンドに成長したマウンテン・ハートの最新作。アダム・ステッフィ(m)、ジム・バンクリー ヴ(f)、クレイ・ジョーンズ(g)、バリー・アバーナシー(bj)、ジェイソン・ムーア(bs)という超スー パーピッカーを従えて、スティーブ・ガリー(g)が硬質なボーカルでサウンドを固める。昨秋のIBMA では全員がワイアレスでプラグイン、その圧倒的な音量と迫力でステージ狭しと暴れまわった彼ら、 本作ではアコースティック録音とドラムレスにこだわりつつ、メインストリーム・カントリー市場を 覗おうかという意欲作である。その圧倒的な楽器テク…、特にジム・バンクリーヴはずば抜けている し、アダムは言うまでもなく、バリーは左指が２本しか使えないというハンディなど微塵も感じさせ ないサウンドに、自作や仲間らとナッシュビルのソングライターによる強力な作家陣の曲など、こ れまで男性ブルーグラスが崩せなかったカントリーヒットの壁を越えようという意欲が感じられ る気合の作品だ。ニューグラス以降の世代があらゆるノウハウを取り入れながら、それでもブルー グラスであることに誇りを持ちながら創り上げた力作である。

IDR-5077 BISCUIT BURNERS『A Mountain Apart』CD\2,888-(本体\2,750-)(歌詞付)

　アグレッシヴなビリー・カーダインのドブロとダン・ブレッツのリード・ギターをバックに、クロ ウハンマー・バンジョーを手に歌うシャノン・ウィットワース、彼女のノーラ・ジョーンズを思わ せるような癒し系の声質と、1939年製のケイ・ベースを弾くメアリー・ルーシー、…とても若い、初々 しい４人組が創る意欲的なオリジナル・ブルーグラス、ビスケット・バーナーズの最新作。シャノン のアパラチア＝オールドタイムの雰囲気とビミョーなブルース感やパッツィ・クラインが飛び 出してくるようなカントリー・ソングなど、「ホッ」とするようなボーカル物と同時に、リーダーでも あるビリーの「頭が壊れ」そうなインスト物が交互に登場してくる、わたしが2004年のIBMAショウ ケースでもっとも気に入った若手バンドのひとつだ。近年の若者たち、日米を問わず、実に自由に音 楽に取り組む姿勢が気持ちいい。願わくば、日本の若者たちがあらゆる音楽に出会えるチャンスと、 思いの丈をぶつける環境があれば、と思うが、それを創るのは大人の役割でしょう、ね…。とにかくこ のバンド、シャノンの癒し系オールドタイム・ボイスと、ビリーのドブロから生まれる、…ドブロ奏者 というのは、きっと、左手に持ったあの不自由な鉄のバーから自らを自由にするために、よほど精神 的に鍛錬を積むのか、それともブッちぎれるのか…、いずれにせよ、そのサウンド・アレンジの面白 さには脱帽だ。近々、ムーンシャイナー誌若者ブルーグラス列伝に登場の予定。

VAND-2005 BLUE GRASS BOOGIEMEN『Who's Afraid of the Boogiemen?』CD\2,888-（本体\2,750-）

The Lovin' Machine/Please Make Up Your Mind/It's Not Like Home/Goin' Up Caney/You'll Never Be the Same/Leave Well Enough Alone 他全16曲

　ブルーグラスとアーリー・カントリーがクロスオーバーする、なんとも濃いヒルビリー・テイスト の持ち主たちがオランダのバンドだと聞いても、もう驚かない。ヒルビリー・ブギーメンというヒルビ リー・バンドも掛け持ちする彼ら、遠くヨーロッパからアパラチア南部を観る目がさすが、鋭い。ハン ク・ウィリアムズやジミー・マーティン、ハーラン・ハワードからフランク・ウェイクフィールドほか、 その選曲から50年代サウンドまで、小ざかしい理屈抜きに、純粋なアーリー・ブルーグラスやヒルビ リー音楽への愛情が直に伝わる作品に仕上げている。オタクっぽいライナーノーツも楽しい。本場の ヒルビリー以上にヒルビリー!?な彼ら、ジャパニーズ・ブルーグラス・バンドも参加するオクラホマ州 ガスリーの国際ブルーグラス・フェスでも大人気だという彼ら、曰く、「ブルーグラスに膝までドップ リ浸かりつつ、心にホンキートンク・ブルース、魂にロカビリーの火を宿す」と。ビル・モンローの精 神と時代を伝えるすばらしいバンドだ。

HR-1064 THE ISAACS『Bluegrass- Sonya』CD\2,888-（本体\2,750-）

Sunny Side of Life/Prophets Admiration/Amazing Grace/Family Chain/Star Spangled Banner 他全16曲

　トラッドグラスの権化のような父、ジョー・アイザックスに率いられたファミリー・バンド、ディ・ アイザックス。後に離婚し、現在は母親であるリリーが率いる彼ら、子供たちが成長し、一級のベー シストにしてプロデューサーの長男ベン・アイザックス、マンドリンとボーカルそして美貌でさまざま なチャンスを得てきたソニヤ、３人兄弟の末っ子レベッカと彼女の夫ジョン・ボウマンら、現在の ディ・アイザックスがメジャー・ゴスペル市場でブルーグラス・ゴスペルとして人気を得ている。そん な彼らの最新作は、これまでに録音されたアルバムからソニヤのボーカルをフィーチャーした作品集。 超スタンダードを１曲目に、彼ら自身のオリジナルやデビッド・マーシャルの作品など、最後16曲目 には昨秋のIBMAアワード・ショウの開会を告げたアカペラ曲まで、ソニヤと現在のゴスペル市場を知 ることのできる作品。

ACD-63 MIKE COMPTON & DAVID LONG『Stomp』CD\2,573-（本体\2,450-）

Evening Prayer Blues/Mississippi Bound/Ashland Breakdown/Old Mountaineer/Tanyards 他全17曲

　マイク・コンプトンとデビッド・ロング、ムーンシャイナー２月号でライブ・リポートされた２人 のモンロー・スタイル・マンドリンの究極デュオのデビュー作。マンドリン、マンドラ、ギター、オク ターブ・マンドリン（マンドラ）、オクターブ・バンジョー・マンドリン、そしてマイクのソロ・ボー カルとデビッドとのデュエットをフィーチャーしながら、決して自分の世界に閉じこもることなく、 ビル・モンローの、そしてブルースの本質に鋭く分け入って行く。マイクの追求してきた自身の出身 地ミシシッピ・ブルースと、憧れからはじまったモンローのコピーが自然な形となって結実したとき、 デビッド・ロングという若いマンドリニストの登場で、自身が描いていたマンドリンでのエンター テイメントの実現が可能になったのだろう。一昨年、岐阜の時山フェスに参加したデビッド、まだマ ンドリンをはじめて10年というのにマイクの薫陶なのだろうか、そのすばらしい成長振りで、２人の 向かう音楽を理解して、マイクを相手に互角に存在感を示している。マンドリン、モンロー、南部、 ブルース、そんなキーワードでとても楽しめる秀作だ。

HUB-2005 V.A.『Huber Banjos Sessions Vol.2, Cuppa 'Jo』CD\2,888-（本体\2,750-）

Little Birdie/Bully of the Town/Home Sweet Home/Cunberland Gap/Lonesome Road Blues 他全14曲

　話題のヒューバー・バンジョーをエンドースする一流ピッカーがつぎつぎと、バンジョー・スタン ダード曲でそれぞれのヒューバー・トーンを聴かせてくれる。その上、バックが凄い!! アラン・バイビー(m)とケニー・スミス(g)、ロン・スチュワー ト(f)、アラン・バートラム(bs)、文句なしのスーパーピッキンが聴ける。出演は、ジム・ミルズ（ケ ンタッキー・サンダー）、グレッグ・ケイヒル（スペシャル・コンセンサス）、スティーブ・ディリン グ（サード・タイム・アウト）、ジェイソン・バールソン（ブルー・ハイウェイ）、ジェイソン・デイ ビス（ミシェル・ニクソン＆ドライブ）、ジョーイ・コックス（ブルー・リッジ）、そしてシア・チェリー ホームズ（チェリーホームズ）。現在第一線のバンジョイストたちが各２曲ずつ、プリ・ウォー・ギブ ソン・フラットヘッドのトーン再現を目指すヒューバー・バンジョーを弾く。

ROU-0066 WILMA LEE & STONEY COOPER CD-R \2,573-（本体\2,450-）

Poor Ellen Smith/Hills of Roane County/Heaven Express/Bury Me Beneath the Willow 他全12曲

　アパラチアン・マウンテン・ミュージックのウィルマ・リーとストーニー・クーパーのクリンチ・マ ウンテン・クラン、1976年の大名作。1930年代から活躍をはじめ、1957年以来のグランド・オール・ オープリのレギュラーとして、ヒルビリー、アーリー・カントリー、ブルーグラスなどの境目のない ウィルマ・リーのマウンテン・ボイスをフィーチャーし夫ストーニー・クーパーのオールドタイ ミー・フィドルと、ビル・カーバーのドブロを背景に、全編にブッチ・ロビンスのエネルギーとリズム が、スネア・ドラムやエレキベースを凌ぐ迫力となってせまって来る。全盛期のロイ・エイカフに勝 るとも劣らない、すばらしいアパラチアン・マウンテン・エンターテイメントが堪能できる秀作であ る。（限定ラウンダー・アーカイブ・シリーズにつき、ライナーノーツ入要の方はお申し出ください）

OH-90148 LARRY SPARKS『Green Pastures in the Sky』CD-R\2,888-（本体\2,750-）

He's Everything to Me/Walk in the Gospel Way/He'll Never Change/Blessed Savior 他全12曲

　ようやくその真価が認められ、一昨年来、IBMAアワードの最優秀男性ボーカルを連続受賞するラ リー・スパークスの初期、1971年にパイン・トゥリー・レコードから『New gospel songs』として発表されたマイク・リリー(bj)とウェンディ・ミラー (m)を擁したロンサム・ランブラーズ、『Ramblin' Guitar』につづく２枚目のアルバムである。後の1980年代初期にオールド・ホームステッドから再発 されたもののCD化。タイトル曲がラリーのシグネチャー・ソングともなったゴスペル集。当時の零細 レーベルなので録音は大変悪いが、オズボーン・ソープやジョー・アイザックス、そして自身による オリジナル曲とともに、そのインパクトの強いリード・ギターとボーカルはすばら しい。

最新２月号(MS-2304 \525-)

カバーはポール・ウィリアムズだが、コンセプトは「バンジョー」。音楽以外の絵画や写真など、美 術で取り上げられるバンジョーの特集や、チチ松村からの「大阪バンジョー祭りVol.1」メッセージ など、バンジョーをスクラッグス以降のブルーグラスだけで捉えるのではなく、ただの楽器として 見れば…!?

REB-1754 PAUL WILLIAMS『Old Ways & Old Paths』CD\2,573-（本体\2,450-）

　２月号のカバーストーリーはポール・ウィリアムズだ。日本ブルーグラスの夜明け時代に、ロンサ ム・パイン・フィドラーズの「いついつまでも(I'll Never Change My Mind)」や「泣かせて消えた(You Left Me To Cry)」、ジミー・マーティンでの"Stepping Stone"や"There Ain't Nobody Gonna Miss Me When I'm Gone" などの印象的なテナーで知られるポール、1963年に引退、その後、郵便局員と して95年の定年まで務めた後カムバック、本作は1999年、レベル・レコードの第１弾として自身の バンド、ビクトリー・トリオを率いたすばらしいオリジナル・ブルーグラス・ゴスペル集。マイペース でローカルな仲間らと、まったく衰えない稀有なテナー・ボイスと曲作りのセンスで、2000年のグ ラミー賞サザン・ゴスペル部門に最終ノミネートをした秀作である。

ROU-0569 V.A.『Bluegrass Hits: Twenty Timeless Favorites from Yesterday and Today』CD\2,573-（本体\2,450-）

　ラウンダー・レコード創始者３人、彼らの創業当時から世界最大のインディーズになっていく過程 がインタビューで語られている。ドイル・ローソンからブルー・ハイウェイ、アリシア・ニュージェン トからロンダ・ビンセントまで、現在、空前の活況を見せるラウンダー・ブルーグラスのヒット20曲 集。これで今のブルーグラスが分かる…!?

REB-1676 PAUL ADKINS『Wings of Gold』CD\2,573-（本体\2,450-）

　「宇野誠之のKnee Deep in Bluegrass」は、DCグラスの伝統を受け継いだポール・アドキンス。本 作は、現在高い評価を受けるネッド・ルベレッキのバンジョー、ロン・ぺにんトンのマンドリン、フ レッド・トラバースのドブロなどを伴ったゴスペルで、レベル・レコードからの1990年作第１弾。 ジョン・ハートフォードがライナーノーツを寄せている。

SHA-1208D 『Chase the Devil』DVD\5,040-（本体\4,800-）

　アメリカ社会、特に南部アパラチアに根強く残るキリスト教福音派の真実を伝えるドキュメント DVD映像。ムーンシャイナー11月号から連載でその内容を詳しく伝えている。アメリカ白人音楽の 背景を知る貴重な映像で、２月号は連載４回目、アパラチア山中から一転、ホンキートンクの本質か らナッシュビルのある真実にハンク・ウィリアムズの再来といわれたバーノン・オックスフォード が登場…。

ACD-63 MIKE COMPTON & DAVID LONG『Stomp』CD\2,573-（本体\2,450-）

　ライブ・リポートされたモンロー・マンドリンの究極デュオ。ブルーグラス・インスト新入荷参 照。

SH-4002 GIBSON BROTHERS『Red Letter Day』CD\2,573-（本体\2,450-）（歌詞付）

　ブルーグラスにカムバックしたギブソン・ブラザーズの最新第３弾。ドン・ギブソンからレイ・ チャールズをはじめ、ロックン・ロール・ヒットのカバーやブルーグラス・スタンダードに、５曲の オリジナル、ルービン・ブラザーズやエバリー・ブラザーズらを思わせるタイトでキャッチーなブラ ザー・デュオで快調に飛ばす、新旧のブルーグラスらしさが絶妙に交じり合ったストレート・ブ ルーグラス。

MSM-1300 MIKE SCOTT『Blue Moon of Kentucky』CD\2,573-（本体\2,450-）

　ビル・モンロー歌物スタンダード12曲をインストするという企画、マイク・コンプトン(m)、 ブライアン・サットン(g)、オウブリー・ヘイニー(f)、ベン・アイザックス(bs)、そしてマイク・スコッ ト(bj) 、このメンツで悪いわけない。マイク・スコットはカール・ストーリーやジム＆ジェシーか らダニー・デイビス＆ナッシュビル・ブラスなどを経て現在、ロニー・レノ＆レノ・トラディションに 在籍する几帳面で丁寧なバンジョイスト。

KOCH-9884 RONNIE BOWMAN『It's Getting Better All the Time』CD\2,888-（本体\2,750-）

　前作『Starting Over』(SH-3933 \2,573-)でそのブルーグラス魂に、なぜか現代版のフラット＆ス クラッグスを感じた元ロンサム・リバー・バンドのロニー・ボウマン、昨秋発表の最新作。デイブ・タ ルボットやアダム・ステッフィ、ワイアット・ライスらを配して現在最高のブルーリッジ系ブルーグ ラスを聴かせる素晴らしい作品。ちなみにタイトル曲は、今夏にブルックス＆ダンがカバーしメ ジャーで大ヒットを飛ばしている。ルックスよりも中身があって、前作とともに私、大推薦ブルーグ ラスだ。

BW-1006 DAN PAISLEY & SOUTHERN GRASS『The Tradition Continues』CD\2,888-（本体\2,750-）

　父ボブの遺志をついで、超トラッドグラスで邁進するダン・ペイズリー、自身名義初の最新作だ。 ダンをはじめ、ランディー家、エルドレス家、メンバー全員が親の代からのド・ソリッド＆トラッド グラスを継承する究極の２世バンド。痛快、爽快なブルーグラスだぞ。

SH-4004 JIM MILLS『Hide Head Blues』CD\2,573-（本体\2,450-）

　バンジョー奏者には「たまらん!!」…、究極の「トーンとタイミング」アルバム。ジム・ミルスが プリ・ウォー・フラットヘッド・マスタートーン・コレクションから選りすぐった４本のバンジョー を弾く。Dチューニングの響きにググッ!!だよね。ムーンシャイナー誌９月号(MS-2211 \525-)で本ライナーノーツ訳を含むジム・ミルス特集がある。

GOTT-021 EARL SCRUGGS『Anniversary Special, Vol. 1-2』CD\2,888-(本体\2,750-)

　２月２日、アール・スクラッグス最愛の妻、ルイーズが亡くなった。アールのキャリアすべてに絶 大な影響を与えた女傑、ムーンシャイナー３月号で追悼特集の予定だ。本作は1975年と76年に発表さ れた２枚のアルバムがCD１枚に。ゲストにはビリー・ジョエル、レナード・コーエン、ポインター・ シスターズ、ジャック・エリオット、ジョーン・バエズ、ダン・フォーゲルバーグ、ロジャー・マッギ ン、ロギンス＆メッシーナ、バフィ・セント・メリー、マイケル・マーティン・マーフィー、ジョーン・バ エズ他。これもすべてルイーズだったのか…!?

HAPPY-0615 ふたり乗り『Futarinori』CD\1,500-(本体\1,428-)

　京都大谷大学アメ民で結成されたフォーリップス（ムーンシャイナー誌2004年７月号特集参照）の マンドリン（サラ）とベース（ツバサ）のふたりが組んだ今風ブラザー・デュオ、「ふたり乗り」のデ ビュー・ミニCD（ムーンシャイナー誌2005年１月号特集）。女の子２人の創るオリジナルな詩は等身 大の女子大生らしいユーモアや視点、…が、メロディーやリズム、そしてアレンジはブルーグラス・ ツービート（＝レゲェ）、スウィング、R&B等々をミックスした、つまりニューグラスだ。歌に込める 彼女らの小さな幸せはもちろん、ここまでマンドリンとベースを弾きこなしてきたミュージシャン としての努力とセンスに拍手を送りたい。

CD-1 とも様キングス『奮発!1800』CD\1,800-(本体\1,714-)

ぼくらのともキン/無力/黒い太陽が/瓦礫の街/カネで買えないモノがある/団欒 他全10曲

　関西大学と同志社大学のブルーグラスOBが創ったプログレッシヴ・ブルーグラス・バンド、とも様 キングスのオリジナル曲集。関西人らしいアホさ加減とシビアな音楽探求が相まって、箱根ブルー グラス・フェスの人気投票で、学生や若者たちの支持を得て、４年連続ナンバーワンをつづける彼ら、 2003年のデビュー作。

PM-001 PIPAMAN CD-R\840-（本体\800-）

Got the Spirit/Can't Buy Your Way/Radio Boogie/Hold Whatcha Got/One More Love Song 他全７曲

　楽器を持ってわずか３年、神戸大学現役学生、パイパマンがこんなにホットでホクホクな音楽を創 りました。わがレッド・クレイ・ホーム・スタジオで４曲を録音、それとライブ３曲（"Kentucky Waltz"他のボーナス付き）、もちろん、荒削りだし、英語にも苦労している、けれど、それを補って余り あるエネルギーと生き生きとした楽器演奏、すばらしいと思う。…よくやった、ハナマルだ。ムーン シャイナー2005年５月号(MS-2207 \525-)で特集。

CH-001 チーフ井上とフォークゲリラ・ボーイズ『百万回愛してる!!』CD\2,500-（本体\2,380-）

　東京銀座のブルーグラス・ライブ・スポット、ロッキートップでチーフを務める、その名もチー フ井上と、関東若手ブルーグラッサーのフォークゲリラ・ボーイズのデビュー作。ハードコア・ブ ルーグラス・サウンドに、吉田拓郎経由ビル・モンロー着というチーフのアグレッシヴなメッセージ に乗せて、まさにアパラチアと銀座のど真ん中で愛を叫ぶ若者たちがすがすがしい（ただし、容姿は 暑苦しい…ゴメン!!）。タイトル曲はモンロー・ソング、"Can't You Hear Me Callin'"、見事な日本語ハイロンサムだぞ。

DUAT-1125 JIM LAUDERDALE & RALPH STANLEY『Lost In The Lonesome Pines』CD\2,573-（本体\2,450-）

　2002年の第45回グラミー賞最優秀ブルーグラス・アルバム受賞作。ジム・ローダーデイルのオリ ジナル（グレイトフル・デッドのロバート・ハンターとの共作を含む）を、ジムとラルフ・スタン レーの素晴らしいデュエットと不動のクリンチ・マウンテン・サウンドがフォローする秀作。

SF-40127 RED ALLEN『Folkways Years 1964-1983』CD\2,888-（本体\2,750-）

　2005年IBMA名誉の殿堂入りを果たしたアーリー・ブルーグラスのソリッドグラスの権化、レッ ド・アレンがフランク・ウェイクフィールドと創り上げた1964年の大名盤LP『Bluegrass』に、その 後のアルバムや６曲の未発表音源をボーナスにしたフォークウェイズ時代の全28曲。現在ソングラ イターとして大成功を収めている息子、ハーリー・アレンとの70年代録音も含まれている。

REB-1793 PERFECT STRANGERS CD\2,573-（本体\2,450-）

　ジョディ・ステッカー(m,f)とボブ・ブラック(bj)という大ベテランにローリー・ルイスで知ら れるピーター・マクラフリン(g)を加え、クリス・ブレイシャー(f,g)のすばらしいオリジナルを中心 に、新しいトラッドグラスを創るパーフェクト・ストレンジャーズの2003年デビュー作。ボブの "Bluegrass in the Backwoods"もすばらしい、全編トラッドグラスだ。ムーンシャイナー１月号の 「宇野誠之のKnee Deep in Bluegrass」紹介作品。

■ニューグラス

THERE-005 ROWAN BROTHERS『Crazy People』CD\2,888-（本体\2,750-）

　「アコースティック・スウィング」という、ユルー イ音楽が流行っているそうだけど、こんな骨太のすんげぇーミュージシャンたちがスウィングする と、どうだい!!...目先の音楽で茶々を濁している人にぜひ聴いてもらいたい、これがホンモノたち が遊んだ音楽なんだよ!!スウィングとカリプソ、そしてテックス・メックスのハッピー・ミュージッ ク!! ジェリー・ダグラス、フラコ・ヒメネス、エドガー・マイヤー、サム・ブッシュ他。とても幸せ になれるジャンルを超えて暖かいアコースティック・スウィング作品だよ。

CAP-63425 NEW GRASS REVIVAL『Grass Roots:The Best of New Grass Revival』CD２枚組\3,360-(本体\3,200-)

　凄いです!!ニュー・グラス・リバイバルの超強力ベスト集!!…1989年に解散したのに、今またメ ジャーから新発売される、それほどに認められる音楽を演じ続けた彼ら、未発表曲10曲!!を含めた ２枚組全35曲、２時間半。全員が最後のステージとして万感の思いを込めたであろう解散ラスト・ ステージ、グレイトフル・デッドのニューイヤーズ・イブでの熱狂ライブも３曲!!その凄いこと、完 璧なこと、めちゃくちゃ熱いこと…。

CCRS-7007 TOM T. HALL『Magnificent Music Machine』CD\2,079-（本体\1,980-）

　当時カントリー・スターとしてピークにあったソングライター、トム・T.ホールが1976年に発表 したブルーグラス作品。J.D.クロウ、ドナ・ストーンマン、ケニー・ベイカー、ジミー・マーティン、 ビル・モンローらも参加した豪華ゲスト作品。

ROU-1110 STANLEY BROTHERS『Earliest Recordings:The Complete Rich-R-Tone 78s(1947-1952)』CD\2,573-（本体\2,450-）

　現在では「ブルーグラス御三家」として語られるスタンレー・ブラザーズ、1947年から52年の間、 彼らのデビュー全録音14曲である。スクラッグスがどんな奏法なのか、不明のままにラルフが懸命 に真似る"Molly and Tenbrooks"や、のちにブルース色を強めてモンローがリファインしてハイロン サムと呼ばれることになるアパラチア独特の唱法など、クリンチ・マウンテンの伝統を強烈に引き ずったままの初期ブルーグラスが堪能できる。

MME-71011 DOYLE LAWSON & QUICKSILVER『Treasures Money Can't Buy』CD\2,079-（本体\1,980-）

　1980年代以降、ブルーグラス・ゴスペルのスタンダードを創り上げたドイル・ローソンとクイッ クシルバーの1992年作品。ドイル(m)に、なにかと話題のジム・ミルズ(bj)、ジョン・ボウマン(g)、 シェルトン・フィーゼル(bs)の４人組。

REB-7515 MARSHALL FAMILY『Legendary』CD\2,079-（本体\1,980-）

　現在も歌い継がれる数多くの名曲を生み、1970年代、ブルーグラス・ゴスペルに大きな影響を与 えたマーシャル・ファミリー。本作でもジュディ嬢の胸に響く"Come Spring"や"Waiting for the Master to Come"などの名曲をはじめ、ファミリー・バンドならではのやさしいアンサンブルに 包まれたお勧めの廉価ゴスペル集。味わい深いお勧めのゴスペル集。

CP-8901 CLUSTER PLUCKERS CD\2,888-（本体\2,750-）

　マーガレットとクリス、２人の女性ボーカルが癒し系ブルーグラスを演じるクラスター・プラッカー ズの1989年作デビュー盤。"I Wonder Where You Are Tonight"（ライブでは最後に"I Wear Your Underwear Tonite" と歌って爆笑を誘う）や"Woman in Love"、"Life's Railway to Heaven"や"I Still Miss Someone"など、選曲も秀逸。ホッ…と、どうぞ。

AB-1111 ADRIENNE YOUNG『The Art of Virtue』CD\2,888-（本体\2,750-）（歌詞付）

　エイドリアン・ヤングの最新作は、大きな話題になったデビュー作『Plow to the End of the Row』を越えて、印象的なオリジナルのメロディーライン を、より力強く、よりポップに、よりタイトに、しかもアパラチアの伝統を強烈に主張しながら独自の バンド・サウンドを創っている。最近の女性オールドタイムはすごいのだぞ。

ROU-3016 JOHN MILLER『Safe Sweet Home』CD-R\2,573-（本体\2,450-）

　趣味のよいフィンガーピッキン・ギタリスト、ジョン・ミラーの1977年秀作が限定頒布だ。お洒落 なコードでのカーター・ファミリーの"Hello Stranger"を１曲目に「カサブランカ」の"As Time Goes By"が続く…。他にもボブ・ウィルスからガーシュインをはじめ、いわゆるアメリカン・ソング ブックからの有名曲を絶妙のフィンガーピッキンとコードで実に気持ちよくスウィングし、優しく唄 う。そーいえば昔、本作から"Blue Moon"がなんかのCMに起用されて日本でヒットしたよね、癒し系ア コースティック・スウィングの元祖かなぁ…。（限定ラウンダー・アーカイブ・シリーズにつき、ライ ナーノーツ入要の方はお申し出ください）

KOCH-9847 JERRY DOUGLAS『The Best Kept Secret』CD\2,888-(本体\2,750-)

　グラミー最終ノミネートされたサム・ブッシュとベラ・フレックを迎えたブルーグラスのほか、全編 にドブロやラップ・スティールの可能性を最大限に表現、ジャンルを超えた凄いインスト作品。ムーン シャイナー誌2005年11月号のインタビューで明かされたエリック・クラプトンとのセッションは実現 しなかったが、アリソン・クラウスやジョン・フォガティー、ビル・フリーゼルらがゲスト。

SH-4010 CHRIS THILE & MIKE MARSHALL『Live Duets』CD\2,573-（本体\2,450-）

　もっともすばらしいテクニックと才能を持つマンドリニスト２人だけの、ブルーグラス、クラシッ ク、ショーロ、ジャズ…、なんでもござれ、ジャンルを超えて、研ぎ澄まされた究極ライブ。マンドリ ン・フリーク、必聴の一枚。

FGM-117 TIM MAY『Find My Way Back』CD\2,888-(本体CD\2,750-)

　ティム・メイはフラットピッカーながら、ソロ・ギターを聴かせたり、"Streets of Laredo"や"Sally Garden"（1919年製ギブソンL-4にて）などスローナンバーを広がりあるアレンジでシンプ ルに聴かせると思えば、ホットなブルーグラス・フラットピッキンなど、バラエティに富んだお勧め 作品。

SH-3730 DAN CRARY『Guitar』CD\2,079-（本体\1,980-）

　フラットピッキンで、ドック・ワトソンとトニー・ライスとの間に位置するダン・クレアリー の最高傑作。サム・ブッシュ、マーク・オコナー、ベラ・フレックらと、"Cotton Patch Rag"や"Tom & Jerry"、スタンレーやモンローらのメドレーなど、各楽器とともに、お手本奏法を聴かせる1982 年作品。

ROU-0121 BELA FLECK『Crossing the Tracks』CD\2,573-（本体\2,450-）

　ジャズ／クラシック界でもトップ・アーティストとして知られるようになった巨匠、ベラ・フレッ クの記念すべきデビュー・ソロ。1980年の１月１日にオリジナル・リリースされた本作、オールド タイム・フィドル＆バンジョー（サムとベラ、いいコンビだ）から、スクラッグス、スウィング、そ してチック・コリアまで、ベラの現在に至る最初の一歩、今のタッチやトーンとは違うけど、やは り、尋常の才能じゃないんだよね。

GT-0348 NASHVILLE MANDOLINS『Gold』CD\1,575-（本体\1,500-）

　はっきり言って、ショーもないヤッツケ仕事のみやげ物アルバム、…が、こういうのが意外と面 白い。ブルーグラス・プレイヤーにアドリブやホットになることを禁じてメロディーに専念すること を求めるのは容易ではない、けど、それがかえって初心者やBGMにいいのよね。ここでも超有名ト ラッドやゴスペルなどに、「ディキシー」や「林檎の木の下で」、「野球に連れてって」や「オールド・ スピニング・ホィール」など、スタンダードでの一服なども加えつつ、ゴスペル有名曲を軸に、た だシンプルに、メロディーが分かるように弾いてくれる。 　このマンドリン新録BGMシリーズ全４作品、ほかに『Best of the Nashville Mandolins』(GT-0346 \1,575-)、『Greatest Hits Nashville Mandolins』(GT-0347 \1,575-)、『Best Seller Nashville Mandolins』(GT-0349 \1,575-)がある。

ROU-0116 ANDY STATMAN『Flatbush Waltz』CD-R\2,573-（本体\2,450-）

　1980年、マンドリン天才、アンディ・スタットマンのデビュー作品。壮大な"China"や、軽いス ウィングからモダン・ジャズまで、その圧倒的なテクニックと前衛的な音使いで、ジャンルを越え たワールド・ミュージックを聴かせるマンドリン大秀作。（限定ラウンダー・アーカイブ・シリーズ につき、ライナーノーツ入要の方はお申し出ください）

SH-3957 AUBREY HAYNIE『Bluegrass Fiddle Album』CD\2,573-（本体\2,450-）

Ducks on the Millpond/Bluegrass in the Backwoods/First Day in Town/Bill Cheatam 他全12曲

　現在31才、ナッシュビルのスタジオ・セッションでステュアート・ダンカンと双璧、あらゆるメ ジャー・カントリーのバックで八面六臂の活躍をするオウブリー・ヘイニーの、これぞブルーグラ ス・フィドル集!! ケニー・ベイカー・スタンダードを中心に、ブルーグラス・フィドル・インスト の王道を聴かせてくれる。

CO-2731 KENNY BAKER『Frost on the Pumpkin』CD\2,573-（本体\2,450-）

　ケニー・ベイカーの私の最高傑作、"Bluegrass in the Backwoods"をはじめ、ベイカー美学に溢れた1977年作品。ブッチ・ロビンスのプロデュー スで、ボブ・ブラック(bj)、サム・ブッシュ(m)、ジョー・ステュアート(g)、ランディ・デイビス (bs)。

SS-9481 CINDY CASHDOLLAR『Slide Show』CD\2,888-(本体\2,750-)

　ニューヨークのブルーグラス界から、テキサスでアスリープ・アット・ザ・ホィールのスティール・ ギター奏者になったシンディ・キャッシュダラーの見事な最新ソロ作品。スウィング・スティールの開 祖ハーブ・レミントン、ドブロのマイク・オルドリッジ、ブルース・スライドのスティーブ・ジェイ ムズ他、全曲にゲストを迎え、ドブロ、ラップ、スティール・ギターなどをフィーチャー、贅沢な気分 にさせてくれるオースティン音楽。

ROU-0330 BLUEGRASS ALBUM BAND『Vol. 6; Bluegrass Instrumentals』CD\2,573-（本体\2,450-）

　トニー・ライス、J.D.クロウ、ドイル・ローソン、 バッサー・クレメンツ＆ボビー・ヒックス、ジェリー・ダグラス、トッド・フィリップスによる、こ れがブルーグラス・インスト・スタンダードだぁ!!

OMAC-5 MARK O'CONNOR『Thirty-Year Retrospective』CD２枚組\3,360-(本体\3,200-)

　マーク・オコナーの音楽活動30周年を記念してクリス・シーリ、ブライアン・サットン、バイロン・ ハウスとマークのカルテットでライブ録音された２枚組、２時間半!!　これが今、最先端のアコース ティック・インプロバイズだぁ!!

ROU-0564 DOC WATSON FAMILY『Tradition』CD\2,573-（本体\2,450-）

Georgia/Fish in the Mill Pond/Children's Songs/I Heard My Mother Weeping/Reuben's Train 他全24曲

　偉大なギタリストとして知られるドック・ワトソンとその一族、1964年に収録された貴重な非公式 録音集が1977年のトピック、90年代のラウンダー(0129番)に続いて再CD化だ。ムーンシャイナー誌 最新号で紹介された米国編フィドルのモダル・テクニックによるアパラチアン・スタイルの典型ソ ロにはじまり、アカペラのチルドレン・ソング、ドックと妻ロザ・リーとの夫婦デュオによるアー リー・カントリー・ソング、クロウハンマー・バンジョーソロからフィンガーピッキンによるラグタ イム等々、ノース・カロライナのディープ・ギャップというとても美しいブルー・リッジの山懐の家 族に、1964年録音当時に飾り気なく伝わっていた本物の伝承音楽だ。ドックの音楽性をして、これら の録音はモダン過ぎるとした解釈が発表当時あったが、現在聴くと、これぞ真にアパラチアのある一 家に伝わっていた正真正銘の伝承音楽のある姿だ。イギリス諸島からの伝承音楽やアパラチアまで入 り込んできた黒人ブルース、そしてラジオを通じて知ったあたらしいカントリー・ソングなど、まだ まだ未開の地であった20世紀中頃のアパラチアで演じられていた「生」な一瞬を切り取ったすばらし い、はっきり言ってすごい貴重な作品だ。彼らの次世代は、まったく別のレベルで時代に汚染されて しまっているのだから…。アパラチアの伝承音楽に生で触れることのできるラルフ・リンズラーの 貴重な遺産である。超お勧め!!

SYJY-008 坂庭省悟トリビュート『やくそく』CD\3,000-（本体\2,858-）

青空の季節/一本の樹/銀色のランナー/Stingray's Sunset/戦争を知らない子供達'83/小さな舟/筑後川/ぼく/松原第七中学校校歌/マリ ンブルー/港/山よ川よ海よ〜花嫁/病める果実/ユリカモメの飛ぶ街。

　昨年亡くなった高田渡をはじめ、五十川清、有田純弘、宮崎勝之、西海孝、古橋一晃、中川イサト、 松田幸一、小室等、大西ユカリ、有山じゅんじ＆寅ちゃん、山田晴三……、そして省悟には会ったこと がないというふたり乗りほか、2003年12月15日に永眠した坂庭にゆかりのミュージシャンたちが一 堂に会し、彼の作品を歌い演じたトリビュート14曲。カリンバのソロから中学校校歌まで、何でもあ り、ただ、彼の作品がさまざまな人たちの手で、愛情一杯に演じられている。…何も言うことはあり ません。

SH-3991 DUHKS『Your Daughters & Your Sons』CD\2,573-（本体\2,450-）

Green Firlds of Glentown/Rock of Ages/Annabel/Trooper and the Maid/Pretty Boy Floyd 他全12曲

　昨春の全米デビュー作『The Duhks』(SH-3997 \2,573-)でオールドタイム・センセーションとなったザ・ダックスの2003年、マーク・シャッツ のプロデュース作品。上記、ベラ・フレックがプロデュースした最新作とは一転して、タイトルの ように自分たちのトラッドな出自を十分に感じさせる選曲とアレンジで、カナダのフィドル伝統と （ムーンシャイナー誌最新１月号でカナダのフィドル・スタイル分布を解説している）、彼らが学んだ アパラチアのオールドタイムを見事に融合させたすばらしい作品だ。カナダのフィドルに見られる スコティッシュ／アイリッシュのケルト伝統を継承するタニア・エリザベス(f)とジョーダン・マッ コンネル(g)に、バーサタイルなシンガー、ジェシカ・ヘイビィー、そして中心人物、カナダ中部最 大のウィニペグ・フォークフェスを主催していた父親からオールドタイムやブルーグラスの洗礼を 受けたレナード・ポラックの凄いパーカッシヴなクロウハンマー・バンジョーと、コンガやカホー ンなどのパーカッションの創るグルーヴに乗って、カナディアン・フィドル・チューンやエアーをは さみながら、ウッディ・ガスリーからギリアン・ウェルチ、そしてトラッドまで、すばらしい聴き 応えの2003年作品がシュガーヒルから再発だ。アンクル・アールらとともにオールドタイム・スト リングバンドのイメージを一新してくれる秀作だ。ザ・ダックスについてはムーンシャイナー誌2005 年４月号特集(\525-)参照。

BP-0203 V.A.『Telluride Bluegrass Festival; Reflections』CD\2,888-（本体\2,750-）

　ジェイムズ・テイラー、ショーン・コルビンからニッケル・クリーク、デル・マッカーリー、サ ム・ブッシュ＆ジョン・コーワンからベラ・フレック＆トニー・トリシュカ、ナンシ・グリフィスか らダン・フォーゲルバーグなどなど、30周年記念のDVD映像作品『Telluride Bluegrass Festival: 30 Years』(ROU-3243D \3,308-)が話題のテルライド・ブルーグラス・フェスからのハイライトから 14組の14曲。ブルーグラスという名の下に、野外のフリーな雰囲気を満喫するフェスティバル・ラ イブの、現在アメリカン・フォークの現場を知る秀作である。

BACM-122 J.E.MAINER'S MOUNTAINEERS『1935-1939』CD-R \2,888-（本体\2,750-）

Seven and a Half/City on the Hill/Watermelon on the Vine/John Henry/Drunkard's Hiccups 他全23曲

　フィドル奏者、J.E.メイナーのマウンテニアーズが大きな人気を博したのは1930年代後半、弟の ウェイド（現在97才で現役ミュージシャン）のほか、ズィークとウィリーのモリス兄弟や、クライ ド・ムーディー、レッド・レクターらを伴って完成されたアパラチアン・ストリングバンド音楽を演 じていた。それは、南北戦争(1860年代)以降のフィドル＆バンジョーに、ギターやマンドリンを加え、 1931年に他界した偉大なチャーリー・プールとノース・カロライナ・ランブラーズの流れを汲む、 歌を聴かせること（ハーモニーも含む）をコンセプトしたもので、より西部で発達するウェスタン・ スウィングと同様のアイデア、つまり、シンガー中心の大衆ストリングバンド音楽であり、この発 想がそのままブルーグラスに発展していくのは自然のことだろう。本作は1935年録音の６曲、36年 録音の12曲、37年の２曲、39年の３曲の計23曲。タイトルが違うものの、聴き覚えのあるメロ ディーの数々と、フィドルを軸にしたエンターテイメント、当時流行のブラザー・デュオなど、さす が人気バンド、アパラチアの大衆の好みがそのまま反映しているのだろう。ビル・モンローが兄 チャーリーとブラザー・デュオ、モンロー・ブラザーズを組んで初めて録音したのが1936年、そし てブルー・グラス・ボーイズを結成したのが39年、スクラッグスとフラットらを伴ってブルーグラス というスタイルの録音が46年…、J.E.メイナーの音楽が重要なヒントであったことは疑いないだろ う。ノース・カロライナのブルー・リッジで育まれた音楽がブルーグラスと出会う直前の完成された アパラチアン・ストリングバンド音楽である。

SEAL-032 アーリー・タイムス・ストリングス・バンド『Live at 神戸1973』CD\2,500-（本体\2,381-）

ボガにて/起きぬけ朝/キングコング/かわいいあの娘/鐘の鳴る丘待ちぼうけ/僕の家/煙草路地 他全13曲

　松田"Ari"幸一、村上律（ラストショウ）、渡辺勝（はちみつぱい）、今井忍（ボーイミーツガール）、 竹田裕美子（五つの赤い風船）、高橋至（シェリフ）の６人が組んだストリングバンド、1973年に神戸、 正確には芦屋のルナホールで収録された非常に貴重なライブ音源からのCD化。音は良くないが、当 時を振り返った渡辺氏のライナーノーツに書かれていたような時代のニオイがぷんぷんとする、60 年代フォークの人たちがザ・バンドやデッド経由でカントリーやジャグバンドなど、アメリカ南部 音楽と向き合ったときなのだろうか？当時、わたしは完全にブルーグラスに浸かっていて60年代に 知っていたフォークの人たちが何をしていたのか、後にラストショウに参加するまで、まったく知ら なかった…。70年代、古き良き時代だぁー…!?!?

RR-2702 STANLY COUNTY BOYS『Patchwork Kimono』CD\2,625-（本体\2,500-）

　ノース・カロライナ在住の井上ケン＆カズミ夫妻を含む典型的なオールドタイム・ストリングバ ンドの2003年作品。スタンダード・フィドル・チューンを中心にした18曲集。

DUAT-1211 NORMAN & NANCY BLAKE『Back Home in Sulphur Springs』CD\2,573-（本体\2,450-）

　まるでカーター・ファミリーの境地に達したノーマンとナンシー・ブレイク夫妻の最新作。

COMP-4408 JOHN DOYLE『Wayward Son』CD\2,573-（本体\2,450-）（歌詞付）

　アイリッシュ界最高のギタリストと称されながら、ノース・カロライナ州アッシュビルに移り、 ティム・オブライエン・バンドやアリソン・ブラウン・バンドなど、アパラチアからブルーグラスの ビートを身につけた強力なギタリストとして高い評価を得ているジョン・ドイルの最新ソロ第２作。 ブルーグラス人脈と出身バンド、ソーラスらのアイリッシュ人脈が入り乱れて、トラッド・アイリッ シュ・バラッドを中心に独自の世界を創る。

ROU-3018 V.A.『Woodstock Mountains: More Music from Mud Acres』CD-R\2,573-（本体\2,450-）

　故ジョン・ヘラルドの"Bluegrass Boy"を１曲目に、ルーニー＆キースのフラット＆スクラッグス・ カバーやエリック・アンダーソンのジミー・ロジャーズ、その他、ポール・シーベル、ハッピー＆ アーチ・トラウム兄弟、ジョン・セバスチャン、ポール・バターフィールド等々のウッドストック人脈。 60年代のフォーク時代を過ごした人たちが行き着くルーツを含め、ロック／ブルース／ブルーグラ ス／カントリーが輪になって楽しめる70年代の秀作。（限定ラウンダー・アーカイブ・シリーズにつ き、ライナーノーツ入要の方はお申し出ください）

B000474402 JOSH TURNER『Your Man』CD \2,573-(本体\2,450-)

　デビュー作『Long Black Train』がスマッシュ・ヒットを記録、ソングライターとしても注目の若 手ジョッシュ・ターナーの第２作。ブルーグラス・テイストに始まって正統スタイルはもとより、ア コースティック・ギターが印象的なバラードや現代感覚溢れるビートの聴いたサウンドまでの多彩 なスタイル、カントリー・ファンの心をくすぐる歌詞を、ディープなバリトン・ヴォイスで聴かせてく れる。前作同様、ブルーグラスの匂いがプンプンするがそれもそのはず、少年時代のヒーローはラル フ・スタンレーだったというジョッシュ、ラルフとの共演(コーラスにダイアモンド・リオという豪華 版)が叶って満足だろう。ブライアン・サットン、オーブリ―・ヘイニ―が全編大活躍。カントリー・ チャート初登場１位だ。

UNI9886585 V.A.『Brokeback Mountain』CD\2,573-(本体\2,450-)

He was a Friend of Mine/King of the Road/

　すでに１月、エミルー・ハリスの歌う"A Love That Never Grow Old"がゴールデン・グローブ主題歌賞を受賞し、今年のアカデミーで8部門に最終 ノミネートされた、ジョニー・キャッシュ物語『ウォーク・ザ・ライン／君につづく道』とともに オスカー最有力候補のサントラ盤。他に、ウィリー・ネルソン、リンダ・ロンシュタット、スティー ヴ・アール、母リンダとともに最近来日もしたテディ・トンプソンほか、西海岸のカントリー／ブ ルーグラス・ミュージシャンらが創った秀作サントラ。ゲイのカウボーイを描いたという異色作、ア カデミーはどう評価するのだろう？

CAP-60751 LINDA RONSTADT『The Best of Linda Ronstadt:The Capitol Years』 CD２枚組\3,675-(本体\3,500-)

　60年代末から現在まで、ウェスト・コーストを代表する女性シンガーとして、フォーク、カント リー、ポップ、ジャズと多彩なジャンルでトップの座にありつづけるリンダ・ロンシュタットのアー リー・イヤーズ集大成。ストーン・ポニーズからソロ・シンガーとして独立した69年の『Hand Sown...Home Grown』、エリア・コード615のメンバーとの『Silk Purse』('70)あたりでは、フォーク・ロックとカントリーのはざまで揺れ動いていた のが、のちにイーグルスとしてメガ・スターとなるグレン・フライやドン・ヘンリーとの『Linda Ronstadt』('72)で、「ローレル・キャニオン・サウンド」とも称されるオリジナリティ溢れる独自のカ ントリー・スタイルを確立、『Heart Like a Wheel』('74)収録の"You're No Good"が初のナンバー・ワン・ヒットとなり、ポップ・スターへと上り詰めた リンダの軌跡が、未発表曲やライヴ・テイクを加えてコンプリートに収められている。セルダム・シー ンとの交流やのちのエミルー、ドリーとのトリオなど、記憶に残るセッションも多いリンダの、初々し いヴォーカルが楽しめる。

DUAT-1216 JUNE CARTER CASH『Ring of Fire: The Best of June Carter Cash』CD\2,573-(本体\2,450-)（歌詞、CD-ROM付）

Will the Circle Be Unbroken/Wildwood Flower/Will You Miss Me When I'm Gone?/Jackson 他全12曲

　現在劇場公開中の映画『ウォーク・ザ・ライン／君につづく道』のヒロイン、ジューン・カーターの 晩年、ともにグラミー賞受賞作品、1999年『Press On』(DUAT-1130 \2,573-)と、2003年『Wildwood Flower』(DUAT-1142 \2,573-)からのベスト（未発表、"Don't Forget This Song"、"Cuban Soldier"、"The Heel"を含む）に、1960年代の２曲("Jackson"、"If I Were a Carpenter") を足した全12曲に、CD-ROMでバージニア州メーセス・スプ リングスの自宅での"Keep on the Sunnyside"録音中のビデオとジョニー・キャッシュとの思い出な どを編集した画像が収められている。オリジナル・カーター・ファミリーの雰囲気を今に伝えたすご い迫力だ。

BACM-043 HOMER & JETHRO『Ground Hog』CD-R \2,888-(本体\2,750-)

Rye Whiskey/Always/Night and Day/Cielito Lindo/Bill Bailey/I Wonder Who's Kissing Her 他全25曲

　もうひとりの偉大なマンドリニスト、ビル・モンローのもとでブルーグラスが完成しようとしてい た頃、東テネシー出身のマンドリン奏者ジェスロ・バーンズはギタリストのホーマー・ヘインズとブ ラザー・デュオを組み、アービン・バーリンやコール・ポーターらのアメリカン・スタンダードやト ラッド曲をアグレッシヴなブラザー・デュオに置き換え、ジョークの効いた替え歌に包んで人気を 博していた（そのきっかけはヒルビリー・シンガー特有の誇張された母音と子音の使い方を真似た ポップ・シンガーの中傷で、それを逆手に取ったということのようだ）彼らが1947年に録音した初期 の録音25曲集。この直後、スパイク・ジョーンズ楽団にも一時加わり、その後もチェット・アトキン スらとナッシュビルを代表するミュージシャン集団の一角をなした彼ら、アパラチアン・ツービート とスウィングを見事に組み合わせたマンドリンとギターにベースのみを加えたシンプルなブラザー・ デュオ音楽の中に秀逸な音楽性とシャレのセンスを聴き取ることができる。モンローとはまったく 違うアプローチでフラット・マンドリンの新世界を開拓していったジェスロの貴重な初期録音集で ある。1949年にジューン・カーターと組んで初めてRCAレーベルに録音し大ヒットした"Baby It's Cold Outside"以降のRCA録音24曲集『Unhappy Day』(BACM-061 \2,888-)も在庫がある。

　ジョニー・キャッシュとジューン・カーターの実話を題材にしたすばらしい映画が現在劇場公開中 です。カーター・ファミリーを聴き入る幼少時代から想いつづけたジューンの愛を勝ち取るまでの ジョニー…、バージニアのメーセススプリングスからナッシュビルのオープリ等々、われわれにも 見所たっぷり、アカデミー5部門ノミネート（ゴールデングローブ三冠獲得）という映画としても超 一級。なお映画に関しては月刊ムーンシャイナー最新２月号(\525-)で特集しています。また、2003 年に相次いで亡くなったふたりを紹介したジューン・カーター追悼特集はムーンシャイナー誌2003 年６月号、ジョニー・キャッシュ追悼特集は2003年10月号にて。

　以下、山ほどあるジョニー・キャッシュのアルバムの中から、われわれのおお勧め作品です。

COL-86290 JOHNNY CASH『The Essential Johnny Cash』CD２枚組\4,158-(本体\3,960-)

　ジョニー・キャッシュ70歳を記念して編集された２枚組ベスト・アルバム。初期サン時代のヒット から絶頂期、そして晩年93年のアメリカン・レコーディングまで、カントリーを飛び越えてアメリカ 音楽界の精神的支柱としてそびえたつ巨人の偉大な足跡を辿る全36曲のナイス・コンピレーション。

COL-65955 JOHNNY CASH『At Folsom Prison』CD\2,363-(本体\2,250-)

　ジョニー・キャッシュの名前を伝説のものとした68年、フォルサム刑務所でのライブ。囚人の心 を知るキャッシュならではの熱いメッセージが、観客とひとつに溶け合ったアメリカ音楽史に残る 社会現象ともなった白熱のライブ、LP未収録を加えての完全盤CD。続編ともいうべき69年の『At San Quentin』(COL-66017\2,363)も凄いぞ。

COL-86088 JOHNNY CASH & JUNE CARTER『Carryin' On』CD\2,363-(本体\2,250-)

　話題の映画『ウォーク・ザ・ライン／君につづく道』のテーマとなったジューン・カーターとの愛、 ふたりの想いを音楽に結実させた"Jackson"など珠玉のデュエットをフィーチュアした67年作品。

DUAT-1130 JUNE CARTER CASH『Press On』CD\2,573-（本体\2,450-）

　1999年度のグラミー賞最優秀トラッドフォーク受賞作品。ジョニー・キャッシュ、ノーマン・ブレ イク、マーティー・ステュアートらをバックに堂々としたボーカルが迫力だ。

DUAT-1142 JUNE CARTER CASH『Wildwood Flower』CD\2,573-（本体\2,450-）

　2003年度のグラミー賞最優秀女性カントリー・ボーカルを"Keep on the Sunnyside"で受賞、同時にトラッドフォーク・アルバムも受賞した最晩 年の作品。前作以上にオリジナル・カーター・ファミリーの伝統を見事に再現した秀作。

NW-8015D JOHNNY CASH『Live from Austin, TX』DVD\3,308-(本体\3,150-)（5.1 Surround Sound, 50分）

Ring of Fire/Folsom Prison Blues/I Walk the Line/Long Black Veil/Riders in the Sky 他全13曲

　圧倒的な存在感、アメリカ音楽史に残る巨人、ジョニー・キャッシュ、ロカビリー、カントリー、 フォーク、そして米国ポップ史上に残る足跡を残して2003年９月、４ヶ月前に逝った妻ジューン・カー ターを追うように71才で逝ったジョニー、1987年１月、米国公共TVネットの『オースティン・シ ティー・リミッツ』でのライブだ。ボブ・ディランに「それは、それまでに聞いたどの音楽とも異なっ ていた」、U2のボノに「聖ヨハネ以来、彼のような原野の叫び声は存在しなかった」とまで言わしめる ジョニー・キャッシュの偉大さを再確認ください。徹底的にそぎ落とされたシンプルなバックのサウン ドで、そのワン＆オンリーの低音から語られる言葉は「歌」の持つ力、それは彼が持ちつづけた恵まれ ない立場の人たちや社会の底辺への暖かいまなざしから生まれる愛に満ちているのだろう。また、60年 代の西部劇や、TV映画「コロンボ」などで見せた俳優らしい顔も、その人生を語るにふさわしし、実に いい。今年度アカデミー5部門ノミネートの秀作『ウォーク・ザ・ライン／君につづく道』（カント リーお勧め作品参照）で射止めた夫人ジューン・カーター・キャッシュも最後の１曲で登場、デュ エットを聴かせてくれる。マザー・メイベルのもう一人の娘、アニタ・カーターも曲中に登場する。20 世紀のアメリカン・アイコンのひとりジョニー・キャッシュ、かつてのヒット曲から最近のソングラ イターたちの曲まで、意欲的に取り組む圧倒的なシンガーである。

NW-8005D LUCINDA WILLIAMS『Live from Austin, TX』DVD\3,308-（本体\3,150-）（5.1 Surround Sound, 65分）

Pineola/Car Wheels on a Gravel Road/hanged the Locks/Sweet Old World/Passionate Kisses 他全16曲

　デルタ・ブルーズとハンク・ウィリアムズのファンだった文学教授の父のもとに育ち、フォーク・ ブームの洗礼を受けたルシンダ・ウィリアムズ。女性版のボブ・ディランとか、タウンズ・バン・ザン トと称される彼女、1998年のライブ映像。カントリー、ロック、フォークの各分野でグラミー受賞 した彼女、最近はマーティ・ステュアートやティム・オブライエンらと活躍するケニー・ヴォーン やラルフ・スタンレーとのグラミー作品もあるジム・ロウダーデイルらをバックに、テキサス州オー スティンで30年のキャリアを誇るライブの底力を見せる。エミルー・ハリスの隣に引っ越して以来、 エミルーの薫陶を受けながらカントリー、フォーク、ブルース、ロックなど、南部音楽の粋をミック スしたすばらしいシンガー／ソングライターだ。

VABG-1191 V.A.『ニューポート・フォーク・フェスティバル』DVD\4,935-（本体 \4,700-）（白黒97分、5.1サラウンド・ステレオ）

If I Had a Hammer/Blowin' in the Wind/Green Corn/Candy Man 他全17曲

　1965年のニューポート・フォーク・フェス、ボブ・ディランがエレキを抱えて登場し、大きなブー イングとともに、フォーク・リバイバルの終焉を印したアメリカン・ポップ音楽の歴史的場面を捉 えた秀作。監督はウッドストックと同じ、マレー・ラーナー。出演はディランのほか、ジム・クエスキ ン・ジャム・バンドを皮切りに、PP&M、ピート・シーガー、オデッタ、ジョーン・バエズ、ジョニー・ キャッシュ、ジュディ・コリンズ、ドノバンらに、伝説のミシシッピ・ジョン・ハートらの全11組の 17曲。

DL-11305 映画『センチメンタル・アドベンチャー（Honky Tonk Man）』DVD\3,129-(本体\2,980-)

　クリント・イーストウッド監督主演の1982年作品。長男カイルとのロードムービーでクリントが 扮するシンガー・ソングライターが目指すはナッシュビルのグランド・オール・オープリ、途中でボ ブ・ウィルス・バンド（ジョニー・ギンブルがボブに、レイ・プライスがトミー・ダンカンに扮す）の ラジオ局を覗いたり、ナッシュビルでスタジオ録音に臨んだときにはマーティー・ロビンスがフォ ロー等々、カントリー・ファンには見ごたえも十分。死を迎える酒に溺れたカントリー・シンガー と、彼に憧れる子供とのホノボノとした感動作になっている。

RLV-3001 V.A.『All-Star Bluegrass Celebration』DVD\3,098-（本体\2,950-）（90分）

　2002年１月16日、ライマン公会堂に集ったアール・スクラッグス、ラルフ・スタンレー、ニッケル・ クリーク、アリソン・クラウス、リッキー・スキャッグス、ビンス・ギル、デル・マッカーリーらの人気 ブルーグラッサーに、パティ・ラブレス、トラビス・トリット、ブルース・ホーンズビーらが次から次へ と登場、全18曲のブルーグラス大会。15曲収録のCD盤(RLV-2001 \2,888-)も在庫がある。

MEG2-50775 EARL SCRUGGS『His Family and Friends』DVD+CD\3,255-（本体\3,100-）

　衝撃的なボブ・ディランとのアットホームなジャムではじまる1971年の幻のフィルムがついに 陽の目を見た。次から次へと、スクラッグス・ファンにはたまらない「お宝」映像集。もちろん、ドッ ク・ワトソン、モリス・ブラザーズ、そしてビル・モンローやジョーン・バエズも登場!! 当時、47才のアール・スクラッグス、偉大なミュージシャンで ある。

MH-10639D DOYLE LAWSON『Through the Years』DVD\3,990-（本体\3,800-）

　2004年春、ドイル・ローソン＆クイックシルバーが結成25周年を祝った（ムーンシャイナー誌2004 年９月号に詳細）。「School of Bluegrass」と呼ばれるクイックシルバー、本作は歴代のメンバーが 一堂に会した豪華な記念コンサートから、全32曲２時間に及ぶ素晴らしいライブ映像。1980年代以 降をリードしたスマートなソリッドグラスが堪能できる。

FGM-10.1 Flatpicking Guitar Magazine『Nov./Dec.2005』CD+Book\2,625-

　CD付きフラットピッキン・ギター教則マガジンの最新作はクレイ・ジョーンズ（マウンテン・ハー ト）のカバー・ストーリー。クレイの強烈なソロ作『Mountain Tradition』(RHY-1025 \2,888-)より"Road to Columbus"のほか、スティーブ・パラッツォとデビッド・グリアの"Rebecca"、カーター・ スタイルの"Farther Along"、ジョン・ミゲーンの"Nine Pound Hammer"におけるスケールとソロ、ジョーダン・タイス『No Place Better』から"Last Summer"のほか、ジョー・カーのウェスタン・スウィング・ギター、ジョン・カーリニの「ジャズかブルー グラスか!?」など、ギターのメンテナンスやメーカー紹介など、興味深いアイデア一杯、それもCD 付きの隔月刊誌。

MM-V 高級バイオリン用弱音器"MY MUTE\6,300-（本体\6,000-）

　世界初のネジ固定式、高級金メッキのバイオリン用 ミュート、十分な消音効果のみならず、演奏中の脱落を防止、駒を傷つけません。ネジをゆる め、駒を挟むよう に、弦の上にそっと置き、ネジを締めるだけでOK。夜間でも気兼ねなく練習に集 中出来ます。

KCL-WS "HOSCO キョン・セーム皮 　Sサイズ"\3,675 (本体\3,500)

KCL-WM "HOSCO キョン・セーム 皮　Mサイズ"\4,935 (本体\4,700)

ビンテージ楽器にも安心して使用出来る、最高級といわれるキョン種（世界最小の鹿）を使用した セー ム皮、取扱始めました。 楽器の脂分、水分の拭き取りに適し、またセームに含まれる天然コ ラーゲン成分 （鹿皮のコラーゲン成分とセーム処理時に使用する鱈肝油コラーゲン成分）により楽 器に潤いを与えます。 通常のご使用で10年以上は効果が持続します。 ※サイズはSサイズが25x25cmの正方形が取れるサイズ、Mサイズが30x35cmの長 方形が取れるサイズと 区別しております。

■バンジョー・ニューズレター誌 各\525-

　世界唯一のバンジョー専門月刊誌。毎号タブ譜満載（ウェブサイトから『MP3』で音の入手可!!）、 バックナンバー（探しておられるタブ譜の曲名や演奏スタイル、またお気に入り奏者の特集も探し ます）もお問い合せ下さい。

BNL-05/11 最新11月号 \525-

　偉大なバンジョー奏者でバラッド・シンガーのホバート・スミス(1897-1965)のカバーストーリー のほか、アビゲイル・ウォッシュバーンらの特集、タブ譜はエディ・アドコック"Windy and Warm"、パット・クラウドのジャズ"You Don't Know Me"、イギリスのプログレッシヴ・ピッカー、レオン・ハ ントのインタビューと"Miles Apart"、トニー・トリシュカによるアール・スクラッグスのライブ、 Key of Gの"I Wonder Where You Are Tonight"、トム・アダムズのスローな"Maiden's Prayer"、メロディック奏法入門"Dixie"ほか、クロウハン マー・タブも充実。その他バンジョー情報満載51頁。

■ブルーグラス・アンリミテッド誌 各\525-

　米国の最大のブルーグラス月刊専門誌。探しておられる記事などバックナンバーもお問い合わせ ください。…ヨロシク。

BU-05/12 最新12月号 \525-

　ジェイムズ・キングのカバーストーリー他、2005年IBMAフォト・リポート（巨匠小森谷激写さ る）、ミニー・パールのスピーチ、シダー・ヒルなどの特集のほか、さまざまなコラムに情報満載で、 米国ブルーグラス事情を知る72頁。

■オールドタイム・ヘラルド誌 各\945-

　内容の濃いオールドタイム音楽専門誌。アメリカン・トラッド音楽研究に必読の良書!!バックナ ンバーが揃っています。お問い合わせください。

OTH-1001 2005年秋号 \945-

　第10巻第１号は、今「旬」のフォッグホーン・ストリングバンドのカバーストーリー、ヒップス ターとパンクロックとオールドタイムの未来、マスター・ジュバとアメリカン・ステップダンスの アフリカ起源、西部の黒人バンジョー歌手：バンジョー・ディック、米国北部のオールドタイム・リ バイバル事情、バンジョー復活ワークショップほか、超充実のレコード・レビューやニュースなど、 アメリカ白人系ルーツ音楽研究に欠かせない56頁。

OTH-1002 最新05年冬号 \945-

　最新第10巻第２号は、ギターのブレイシングに関してラダー・ブレイシング探求、ウェスト・バー ジニアのフィドラー、レスター・マッカンバーズと細君リンダ（ともに1921年生まれ）の物語。ギブ ソンL-3ギターのピックガード修理ほか、超充実のレコード・レビューやニュースなど、アメリカ白人 系ルーツ音楽研究に欠かせない54頁。

　1983年11月の創刊以来、毎月発行を続ける日本唯一のブルーグラス月刊専門誌、23年目です。

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　お申込はお葉書やお電話、ファックスやメールでご希望の購読開始月をお知らせ下さい。バック ナンバーも含めて、いつからでもご自由です。

■ムーンシャイナー・ファイル：\525-

ムーンシャイナーの一年分12冊を傷をつけずにファイルできるロゴ入り特製フォルダー。

■バックナンバー：各￥525-。

　下記以外にも、アーティストや知りたい事をお知らせ下さい。掲載号を探してお送りします。

MS-2304 最新２月号（通巻268号）\525-

　ラウンダー・レコードの35年、芸術に描かれたバンジョー展『Picturing the Banjo』、マイク・コンプトン＆デビッド・ロング、新連載「LEONAの アパラチア日記#1」、ポール・ウィリアムズ、チチ松村のバンジョー祭り、ドミニク・レスリー15才 の天才マンドリニスト、映画『ウォーク・ザ・ライン／君につづく道』、セイゴー炭鉱事故と"Dark As a Dungeon"、北米フィドル分布�U「アメリカ合衆国編」、その他、日米のあたらしいブルーグラスと オールドタイムの動き満載です。

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