◆34年目の『第34回宝塚ブルーグラス・フェスティバ ル』は８月４日から７日です。出演バンドの受付は７月１日から20日まで。毎年、全国から100バンドを越える エントリーですので、ご希望時間にそえない場合、ご了解ください。よろしくお願いします。

◆IBMA（国際ブルーグラス音楽協会）ツアー

　2005年のIBMAワールド・オブ・ブルーグラス週間は 初のナッシュビル開催。グルーン・ギターやライマン公会堂から徒歩数分、核となるダウンタウン随一の高級ホ テル、ルネッサンスに宿泊。IBMA登録をして、見本市（レ コード会社、楽器、ルシアー、アーティストらの業界）、 ライマン公会堂でのアワード・ショウ、そして金曜日からはアリソン・クラウス＆ユニオン・ステーションほか、 デル・マッカーリー・バンド、リッキー・スキャッグス、 ロンダ・ビンセント、ドイル・ローソン、ティム・オブライエン、J.D.クロウ、サード・タイム・アウト、マウ ンテン・ハート、ジョン・コーワン・バンド、ザ・グラスカルズほか、40組以上のアーティストが出演するファ ンフェスに参加!!　ホテルでは毎夜、プライベート・ショウケースやジャム等々…。

　基本スケジュールは10月26日（出発）〜11月１日（帰国） 、費用：\233,000-。日程その他、フレキシブルに対応しますのでお問い合わせください。

◆ムーンシャイナー７月号は、トム・T.ホール「ストー リーテラー」、Shimeの「In Tall Buildings」、フジロックに出演するヤンダー・マウンテン・ストリング・ バンド、フォー・リップス(For Lips)、大分・飯田高原ブルーグラス・フェスの10年、アメリカン・フィドル 物語「スコットランド」、祝バンジョー祭り#2「浜松市楽器博物館」ほか、定期購読は、１年間（12冊）\6,000- 半年間（６冊）\3,300-、開始月をご指定ください。また、お友達にも、ぜひお勧め下さい。…なにとぞ、よろ しく!!

SH-4004 JIM MILLS『Hide Head Blues』CD\2,573-（本体\2,450-）

　バンジョー奏者にはたまらん!!、バンジョー版「トーンポエム」か…!?ブルーグラス新入荷参照。

MCM-0002 DEL MCCOURY BAND『The Company We Keep』CD\2,573-（本体\2,450-）

　現在最高のブルーグラス、ソリッドグラス一直線で メジャーバンドに成長したデル・マッカーリー・バンド最新作。ブルーグラス新入荷参照。

ROU-0562 OPEN ROAD『Lucky Drive』CD\2,573-（本体\2,450-）

　この時代に考えられない「ドロ臭さ」を持つ稀有の シンガー、ブラッド・リー・フォークのオープン・ロード最新作。ブルーグラス新入荷参照。

DUAT-1203 GREENCARDS『Weather and Water』CD\2,573-（本体\2,450-）

　期待のニューグラス、昨年の自費制作盤に続いて、 メジャーデビュー!!ブルーグラス新入荷参照。

CAP-63425 NEW GRASS REVIVAL『Grass Roots:The Best of New Grass Revival』CD２枚組\3,360-（本体\3,200-）

　ニュー・グラス・リバイバルがいかに凄いバンドだったか、70年代以降のブルーグラスをリードしたか を納得。ブルーグラス発掘新入荷参照。

COL-92574 FLATT & SCRUGGS『Foggy Mountain Gospel;The Complete Columbia Gospel Recordings』CD２枚組\3,150-（本体\3,000-）

　今なお、最高のブルーグラス・バンドと称されるフ ラット＆スクラッグスのゴスペル集大成。ブルーグラス発掘新入荷参照。

DUAT-1201 V.A.『The Appalachians』CD\2,573-（本体\2,450-）

　全米公共テレビ・ネットPBS局から放映された３時間 にわたるドキュメント『The Appalachians』のサントラ盤。アパラチアを根元に生まれていったさまざまな 音楽が一望でき、初心者にもお勧め。オールドタイム＆フォーク新入荷参照。

BIT-0101 TEQUILA CIRCUIT『Hello, Old Friend』CD \2,500-（本体\2,,381-）

　シメ、西海孝、奥沢明雄のアコースティック・トリオ、 テキーラ・サーキットの最新第３作。詳細はカントリー新入荷を参照。7月20日発売。

ブルーグラス新入荷

SH-4004 JIM MILLS『Hide Head Blues』CD\2,573-（本体\2,450-）

Gonna Lay Down My Old Guitar/Pick Along/I Started Loving You Again/Cowboys & Indians/Theme Time/Black Mountain Blues/Cluck Old Hen 他全12曲

　バンジョー奏者には「たまらん!!」…、究極の「トー ンとタイミング」に集中して楽しめるアルバムが出た。プリ・ウォー・フラットヘッド・マスタートーンのコレ クターとしても知られるリッキー・スキャッグス＆ケンタッキー・サンダーのバンジョー奏者、ジム・ミルス がそのコレクションから選りすぐった４本のバンジョー（３本のRB-75と、スナッフィ・ジェンキンスの 持っていた歴史的なRB-4）を弾く。「やり過ぎ…」とも思われるほどにスクラッグスを意識して、それぞれの バンジョーのスウィート・スポットから出てくるトーンの博物館。それぞれのバンジョーの歴史からその性 格までもがうかがえる解説も楽しい。バンジョーだけではない、ステュワート・ダンカン(f)とアダム・ステッ フィ(m)が、現在最高のフィドルとマンドリンのトーンと、現代版ブルーグラス・フレージングの作り方のお手 本を、そしてダン・ティミンスキ(g)とバリー・ベイルス(bs)が、「抑制されたブルーグラス・ドライブの何た るか」を聴かせてくれる。ティミンスキとポール・ブルースターら４曲のボーカル物を含み、バンジョーの 持つさまざまな能力を発揮する選曲（エマーソンの２曲も嬉しい!!）とともに、…いやはや、ブルーグラス・ インストの極楽作品だ。

MCM-0002 DEL MCCOURY BAND『The Company We Keep』CD\2,573-（本体\2,450-）

Nothin' Special/Never Grow Up Boy/Mountain Song/Seventh Heaven/Fathers and Sons/When It Stops/When Fall's Coming Down/I Never Knew Life 他全14曲

　IBMA（国際ブルーグラス音楽協会）アワードで不動 の最優秀エンターテイメント・バンドを連続受賞記録更新中、また一方、何千人ものロック観客を前に、若 者たちを狂喜させてきたジャムバンドの師匠役でもあるデル・マッカーリー・バンドの最新作。1960年代か らトラッド＆ソリッドグラス一筋の頑固さが、息子２人を含む20代（今や30代だが）のバック・ミュージ シャンを得たことで、すべてうまく作用したのだろう、ブルーグラス・スピリッツを強烈に漂わせながらも、無 用な田舎くささを感じさせない完璧なアンサンブルは、まさしく彼らが目指した「現代のフラット＆スクラッ グス」の完成である。現在最高のブルーグラス・バンドとしてソリッドグラス一直線でメジャーバンドにま で成長したDMB、不動のメンバー、ロニー＆ロブ・マッカーリー、ジェイソン・カーター、マイク・バブでの 最後の作品（バブが６月に脱退!!）。デルの可愛さ!?を吐露するような自伝的"Never Grow Up Boy"にはニンマリする人も多いかな。本作からのプロモ・ビデオ 第１弾は"She Can't Burn Me Now"、ムーンシャイナー誌７月号の写真（小さいけど）でデルにすがる女 性…、またロブとロニーが語っていたオリジナルRB-75やロイド・ロアーF-5は、ここで登場しているのでしょ うか…？

ROU-0562 OPEN ROAD『Lucky Drive』CD\2,573-（本体\2,450-）

It's Blowing Away/Roustabout/Rollin' On/If I Never Have Anything Else/After Dark/Mule Train 他全13曲

　昨年来日したブラッド・リー・フォーク、まだ30代 ながら、本物のカウボーイからシンガーに転進した純朴なヒルビリーといった雰囲気、この時代に考えられ ない「ドロ臭さ」を持つ稀有のシンガー、ブラッド・リー・フォークを擁するオープン・ロード最新作は、ブ ラッド念願のバーン・ウィリアムズとの夢の共演、あの大名曲"I'm Lonesome"を含む超トラッドグラス作品。昨年来日時に私、その圧倒的なボーカルに驚き、 ヒョッとすると「カーター・スタンレーもこんな奴だった」とさえ感じさせるような天然性ヒルビリー・シン ガーなのだ。彼が「みんなが、カントリーはどうしたって聞くんだ、…カントリー音楽は、どこかへ吹き飛ん じゃったんだ。（中略）みんなが、おれのブルーグラスについて話してる、どこへ行くんだって。…ブルーグラ スは、風が吹きはじめてみんなのところへ行くんだ」と歌う、ジミー・スキナーの何十年も前の単純な詩なが ら、その説得力はすごい。ブラッドのオリジナル２曲のほか、丁寧に隠れた名曲を発掘して歌い込む姿勢がす ばらしい（もちろんバンド・アルバムなので全員がフィーチャーされている）。一方でジャムバンドやジャ ムグラスを生む若者の町コロラド州ボウルダー地区で、こんなに泥臭い本物のブルーグラスが息吹いている。 プロデュースはサリー・バン・メーター…、ブラッドは凄いぞ!!

DUAT-1203 GREENCARDS『Weather and Water』CD\2,573-（本体\2,450-）

Ghost of Who We Were/Almost Home/Like a Melody/Time/Marty's Kitchen/

　つぎつぎと登場する新しいブルーグラス、昨年の自 費制作盤『Movin' On』(GC-8108 CD\2,888-)で一気に注目を浴びた期待のニューグラス・バンド、グリーン カーズの最新メジャーデビュー作。オーストラリアの ブルーグラス・ファミリーに生まれたキム・ワーナー(m)とキャロル・ヤング(bs)、そしてイギリス出身の イーモン・マクローリン(f)のトリオに、パット・フリンやブライアン・サットンらを迎えたバンジョーレス、 ゲイリー・パチョーザのすばらしいアコースティック録音。インスト３曲をはさんで、キャロルの存在感のあ る女性ボーカルをメインに男声ボーカルもフィーチャーしながら、アコースティック・カントリーとブ ルーグラスをうまくミックスした作品に仕上げたポップなニューグラス。デビュー作がアメリカーナ・チャー ト５位を獲得、今年は５月末から今月12日まで、ボブ・ディラン＆ウィリー・ネルソン全米ツアーのオープニ ング・アクトを務めた彼ら、アリソン・クラウス以降のブルーグラスだ。ムーンシャイナー誌04年５月号(MS- 2107 \525-)にて特集あり。

FGM-117 TIM MAY『Find My Way Back』CD\2,888-(本体\2,750-)

Sun Won't Shine on Virginia/Bill Cheatham/Sittin' on Top of the World/Sally Garden 他全11曲

　ほんと、次々と凄いピッカーが登場してくるもんだ。 ティム・メイはナッシュビルのニューグラス・バンド、クルーシャル・スミスで活躍してきたギターピッカー。 イギリスのロックバンドへのナッシュビル・ブルーグラス界からのトリビュート作『Moody Bluegrass』(ROU-0550 \2,573-)でも注目された抑制の効いた趣味のよいミュージシャンだ。フラットピッキン・マガジン の最新号(FGM-9.3 Book+CD\2,625-)でカバーストーリーとなり本作からの"Limehouse Blues"がタブ譜で紹介されているほか、近日中にコディ・キルビーとブ ラッド・デイビスとのライブDVD映像が発表されるという。フラットピッカーながら、ソロ・ギターを聴かせた り、"Streets of Laredo"や"Sally Garden"（1919年製ギブソンL-4にて）などスローナンバーを広がりあ るアレンジでシンプルに聴かせると思えば、ホットなブルーグラス・フラットピッキンなど、バラエティに富 んだ作品。

ブルーグラス発掘＆編集モノ新入荷

CAP-63425 NEW GRASS REVIVAL『Grass Roots:The Best of New Grass Revival』CD２枚組\3,360-（本体\3,200-）

Prince of Peace/Vamp in the Middle/Steam Powered Aereo Plane/When the Storm Is Over/One More Love Song/I'm Down/Callin' Baton Rouge/Singin' the Blues/Can't Stop Now 他全35曲

　凄いです!!ニュー・グラス・リバイバルの超強力ベ スト集!!…音が違います「火の玉ロック」、あの33年前のデビュー盤からの２曲が続いたあと、なななんと、 ブッチ・ロビンスを加えたお蔵入りしていた1974年の未発表３曲!!６分38秒におよぶ"Doin' My Time"ほか、今流行のジャムバンドやジャムグラスが足元にも 及ばない精神とエネルギーがすでにここで炸裂。この初期５曲で、ビル・モンローによってブルーグラスが生 まれその輪郭が規定されてから四半世紀を経て、見事にブルーグラスを解体し、そしてまったく新しいブ ルーグラスに組み上げた、サム・ブッシュとニュー・グラス・ボーイズはその後1989年末の解散まで、ほぼ20 年間、1970年代に20代を過ごした世代以降のすべてのブルーグラッサーに、その信奉スタイルの違いを超え て圧倒的な影響を与え続けた彼らの決定盤である。ビル・モンローの存在に唯一対抗できたリーダー、サム・ ブッシュ、彼を中心に集まる人脈、トニー・ライス、ジェ リー・ダグラス、ベラ・フレック…他多数らが70年代以降のブルーグラスを動かし変えてきたのは間違いな く、その音楽志向はこのNGRに集約されている。未発表曲10曲!!を含めた２枚組全35曲、２時間半。全員が 最後のステージとして万感の思いを込めたであろう解散ラスト・ステージ、グレイトフル・デッドのニューイ ヤーズ・イブでの熱狂ライブも３曲!!その凄いこと、完璧なこと、めちゃくちゃ熱いこと…。

KG-0540 STANLEY BROTHERS『Songs of the Carter Family』CD \2,573-（本体\2,450-）

Little Darlin' Pal of Mine/Bury Me Beneath the Weeping Willow/Will the Circle Be Unbroken/Lover's Quarrel/Wildwood Flower/Little Joe 他全12曲

　カーターとラルフのスタンレー・ブラザーズが1960 年代前半のキング時代に録音したカーター・ファミリー・ソングを集めた企画作品。ビル・モンロー、フラッ ト＆スクラッグスと並んでブルーグラス御三家と呼ばれる彼らが有名カーターズ・チューンをどう料理するか、 お楽しみください。

　…なお、彼らのキング／スターデイ時代の全曲集ボッ クス・セットが２集出ていますし、それ以外の録音も現在、完璧にコレクションできます。お問い合わせくださ い。

COL-92574 FLATT & SCRUGGS『Foggy Mountain Gospel;The Complete Columbia Gospel Recordings』CD２枚組\3,150-（本体\3,000-）

I'm Working on a Road/He Took Your Place/Heaven/Angel Band/When the Saints Go Marching in 他全52曲

　すばらしい!!フラット＆スクラッグスが1951年から 66年までにコロムビア・レコードに残したゴスペル全52曲を網羅した２枚組。フラット＆スクラッグスはブ ルーグラス・ゴスペルにおいても、そのさまざまなスタイルを創り、また、斬新なアイデアでサウンド・クリ エーターとしての非凡さを見事に表してくれる。レスター・フラットのまろやかで伸びのあるボーカルと、 アール・スクラッグスのギターやバンジョー、そしてフォギー・マウンテン・ボーイズの四重唱や五重唱、 カーリー・セクラーやジェイク・ターロックのテナーやポール・ウォーレンのバス…。いまだに、ブルーグラス 界最高のバンドといわれる所以である。

　現在ナッシュビルで進行中の展覧会『アール・スク ラッグス、バンジョーマン』を記念して発売されるコロムビア３部作のひとつ。他の２作品、『Foggy Mountain Jamboree』(COL-92801 CD\2,079-)とアール・スクラッグス『I Saw the Light With Some Help from My Friends』(COL-92793 \2,079-)に関しては次号で紹介します。

REB-1767 CHARLIE SIZEMORE『The Story Is...』CD\2,573-（本体\2,450-）

　絶妙な詩と美しいメロディーで物語の情景を豊に浮 かび上がらせるストーリーテラー、トム・T.ホールの名曲を、70年代以降のスタンレー・サウンドを支えて きたキース・ウィットリーに伍す素晴らしいシンガー、チャーリー・サイズモアが情感を込めて歌う。"Old Dogs, Children and Watermelon Wine"のほか、"I Wash My Face in the Morning Dew"、"Kentucky in the Morning"、"Ballad of 40 Dollards"など、J.D.クロウ、キャシー・マティア、ラルフ・スタンレーらゲ ストを迎え、トム・T.の素晴らしい曲をブルーグラスで紹介してくれる2002年作品。

CCRS-7007 TOM T. HALL『Magnificent Music Machine』CD\2,079-（本体\1,980-）

　こちらはトム・T.本人が、1976年に発表したブルー グラス作品。ビル・モンローも参加した豪華ゲスト作品。70年代カントリーのセレブとして、ブルーグラス 出身のトム・T.が発表した当時としては珍しい、カントリー界のブルーグラス作品。

BIT-0101 TEQUILA CIRCUIT『Hello, Old Friend』CD \2,500-（本体\2,381-）

　シメ、西海孝、奥沢明雄のアコースティック・トリ オ、テキーラ・サーキットの最新第３作。ムーンシャイナー誌７月号でシメが"In Tall Buildings"をカバーするに至る軌跡を寄稿している。詳細はカントリー新 入荷を参照。

COMD-2005 ALISON KINNAIRD『Scottish Harp』CD\2,888-(本体\2,750-)

　フィドル物語で紹介したスコットランドの伝統曲を ハープで演奏したもの。

ROU-0558 BLUE HIGHWAY『Marbletown』CD\2,573-（本体\2,450-）（歌詞付）

Nothing But a Whippoorwill/Tears Fell on Missouri/Three-Figer Jack/Quarter Moon 他全12曲

　マーク・ノップラー曲をタイトルに冠したブルー・ハ イウェイの最新作。スコット・ロウズをプロデューサーに、間違いなしのゲイリー・パチョーザの音作りで、 ティム・スタッフォード(g)、ショーン・レーン(m)、そしてウェイン・テイラー(bs)という３人のボーカル、そ してロブ・アイクス(d)、ジェイソン・バールマン(bj)との申し分のない楽器テクニックとあいまって、現在 トップクラスのブルーグラス・アンサンブルに仕上げている。バンド結成10年を迎え、７枚目のアルバムで ブルー・ハイウェイはより高いレベルを目指しはじめたようだ。

KG-0952 V.A.『Best of King and Starday Bluegrass』CD４枚組9,450-（本体\9,000-）

これぞアーリー・ブルーグラス!!さすがのB.O.M.スタッフも知らないアーティストや曲が次から次へと玉 手箱状態。ビル・モンローとフラット＆スクラッグスのホット・サウンドに魅せられた若者たちが演じる1950 年代の熱いブルーグラスから1970年代初頭のニュー・グラス・リバイバル登場まで、今では聴くことのできな いアーリー・ブルーグラスの全100曲、すばらしい解説書付きのボックスセット。

ROU-0549 THE GRASCALS CD\2,573-（本体\2,450-）

　今年、もっともホットな話題を振りまいている新バ ンド、ザ・グラスカルズが今春発表したデビュー作。ザ・ サイドメンをはじめ、ナッシュビルを代表するブルー グラッサーが、オズボーン・ブラザーズやフラット＆スクラッグスらによる1960年代のナッシュビル・ブルー グラスの黄金期を再現し、聴き応え十分。彼らのパトロン、ドリー・パートンも登場。ムーンシャイナー誌３月 号で紹介特集あり。

SH-3959 NASHVILLE BLUEGRASS BAND『Twenty Year Blues』CD\2,573-（本体\2,450-）

　ナッシュビル・ブルーグラス・バンドが６年ぶりに発 表した最近作は、ブルーグラスをそのルーツの部分で捉え直して、テーマであるブルースを、音楽的にはオリ ジナルを尊重することで、ブルーグラス・サウンドに見事に取り込んでいる。マイク・コンプトン復帰第１作で ある。

ROU-0557 DOYLE LAWSON & QUICKSILVER『You Gotta Dig a Little Deeper』CD\2,573-（本体\2,450-）

　現在、もっとも完璧なブルーグラス・アンサンブルを 聴かせるドイル・ローソンとクイックシルバー、ラウンダー移籍第１弾は、超気合の入ったハイパー・ブルーグ ラス。オリジナル・メンバーのテリー・バウカム(bj)の復帰と圧倒的なハーモニーで絶大な人気を誇ります。 ホンマ、圧倒的です。

■ブルーグラスのお勧め

MME-70037 MAC WISEMAN『The Singles』CD\2,079-（本体\1,980-）

　抜群の美声と歌心で「ボイス・フロム・ハート」とい う異名を取るマック・ワイズマン、1962年から64年にかけてキャピトルから発表されたシングル盤をまとめ たもの。トミー・ジャクソンとバディ・スパイカー他の美しいナッシュビル・ツイン・フィドルと、ジョー・ド ラムライトやバック・トレントら、懐かしい顔ぶれのバックで、ロカビリーとフォークとラブ・バラードが全 盛だったアメリカ文化大変革前夜の、古き良きアメリカを感じさせる希少盤。

PC-1136 JOSH WILLIAMS『Lonesome Highway』CD\2,573-（本体\2,450-）

　恐らく、ブルーグラス史に残る1994年のIBMA（国際 ブルーグラス音楽協会）で誕生した当時全員が12才のユース・オールスターズ。そこでクリス・シーリ、マイ ケル・クリーブランド、コディ・キルビーと並んでバンジョーで登場したジョッシュ・ウィリアムズの2004年 最近作。J.D.クロウをゲストに迎えるなど、先人へのリスペクトを含めながら、ギターとマンドリンに渋い バリトン・ボイスで典型的な今のコンポラグラスを聴かせる。

SKFR-1006 RICKY SKAGGS & KENTUCKY THUNDER『Brand New String』CD\2,573-（本体\2,450-）

　ビル・モンローのレパートリー"Sally Jo"の１曲目から目を剥くようなハイテンションな、ともに23才の アンディ(m,f)とコディ(g)をフィーチャーしながら、これまでの御三家トラッド・カバーから何歩も踏み出 しつつ、トラッドな雰囲気を失わない制作手腕はさすがリッキー・スキャッグス。現在、最強のブルーグラ ス・バンド最新作である。

PC-1142 SPECIAL CONSENSUS『Everything's Alright』CD\2,573-（本体\2,450-）

　2000年に25周年を迎えた秀作『25th Anniversary』(PC-1101 CD\2,573-)を発表、日本でも一躍評価されたスペシャル・コンセンサスの最新作。本作ではジョッ シュ・ウィリアムズに代わってベテラン、ロン・スピアーズ(m)を迎えた４人組でシャキッとしたソリッドグ ラスを聴かせるグレッグ・ケイヒル(bj)。アンディ・レフトウィッチのフィドルとランディ・コーアズのドブ ロをゲストに、非常によく練れた選曲で、現代のブルーグラスを演じる。

PC-4006 LARRY STEPHENSON『Webco Years』CD２枚組\3,098-（本体\2,950-）

　「ボビー・オズボーンの再来」と話題になったラリー・ スティーブンソン、1988年からウェブコ社に残したアルバム５枚からの20曲を集めた２枚組CD。そのクリス タル・クリアーなテナー・ボイスで、未発表だった"Prisoner's Song"と"Last Thing on My Mind"から、"Kentucky Waltz"、"Sweet 'Lil Miss Blue Eyes"、"Cabin on a Mountain"等々、スタンダードとコンテンポラリーをバランスよく配している。

SH-3970S NICKEL CREEK SACD\2,888-(ハイブリッドCD本体\2,750-)

SH-3969S NICKEL CREEK『This Side』 SACD\2,888-(ハイブリッドCD本体\2,750-)

　すでにこの２枚で150万枚以上を売り上げ、ヤング・ アイドルからポップ・スターへの道を確実に歩んでいるニッケル・クリーク。その実質的なデビュー作と第 ２作のハイブリッド・マルチチャンネル盤（通常CDプレイヤーも可）。マンドリン、フィドル、ギターのスー パーピッキンと現代の若者らしいテーマとボーカルが見事にマッチした、21世紀のニューグラスを予感させ る2000年と02年の秀作、時代の変わり目を聴くべし…。８月に最新作発表予定!!

SH-3849 SAM BUSH『Glamour & Grits』CD\2,573-（本体\2,450-）

　テルライド30周年DVDで再確認したサム・ブッシュの偉大さ…。本作は1996年、ソロとして本格始動をは じめたサムのデビュー作にあたる。全編、サム・ブッシュの名作である。ジョン・コーワン、ジョン・ラン ドール、ラリー・アタマヌィックに、ベラ・フレック、ジェリー・ダグラス、アル・クーパーらのゲスト。

■歴史的録音、名盤など…、初心者にもお勧め!!

KCD-615 STANLEY BROTHERS & the CLINCH MOUNTAIN BOYS CD\2,573-（本体\2,450-）

How Mountain Girls Can Love/Think of What You've Done/Heaven Seemed So Near/Love Me Darling, Just Tonite/Clinch Mtn. Backstep 他全12曲

　スタンレー・ブラザーズのもっとも有名な曲の数々 が収められた1959年作、キング・レコード移籍第１弾。1966年に亡くなったカーター・スタンレーと弟ラルフ のスタンレー・ブラザーズ、その全盛期については諸説があるが、本作はまぎれもなく、スタンレー・ブラザー ズの典型的なサウンドを集約した大名盤である。

OXCD-6009 MULESKINNR『a Potpourri of Bluegrass Jam』CD\2,888-(本体\2,750-)

　「ブルーグラス・ジャムのポプリ」とサブタイトルさ れた1973年の歴史的アルバム。ロック界で活躍していたブルーグラッサー、ピーター・ローワン、クラレン ス・ホワイト(g)、デビッド・グリスマン(m)、ビル・キース(bj)をリチャード・グリーン(f)が招集して創り 上げた作品。当時のロックとブルーグラスが同居する歴史的名盤。この年に他界するクラレンスの絶品アコ ギとエレキの双方も堪能できる。オリジナル・ジャケットのこれは廃盤限定在庫。

SLH-101CD BILL CLIFTON『Carter Family Album』CD\3,255-（本体\3,100-）

　ビル・クリフトン、1961年のカーター・ファミリー 曲集。スマイリー・ホッブス(bj)、マイク・シーガー(g,autoharp)、トミー・ジャクソン＆バディ・スパイ カー(f)、ジュニア・ハスキー(bs)を伴った30才のビル、その明るい歌声がクリンチ・マウンテンにこだます る大名盤。完全限定特別配布なのでご注意。歌詞プリント付き（BOMより購入された時に付いていなかった方は お申し出ください）。

PC-1145 JESSE McREYNOLDS & CHARLES WHITSTEIN『A Tribute to Brother Duets』CD\2,573-（本体\2,450-）

　ともに兄、ジムとロバートを亡くしたジェシー・マク レイノルズとチャールズ・ウィットスタインが「ブラザー・デュオに捧げる」秀作。マンドリンとギターのシ ンプルな響きと、チャールズのすばらしく澄み切ったテナーはジェシーのバリトン・ボイスと見事に共鳴す る。"Remember Me"、"When I Stop Dreaming"、"Blues Stay Away from Me"や"Kentucky"など、選曲もブラザー・デュオの有名曲を中心に聴きやすい構 成になっている。

SH-3940 DUDLEY CONNEL & DON RIGSBY『Another Saturday Night』CD\2,573-（本体\2,450-）

　現在最高のトラッドグラス・シンガーとテナー・ボー カリスト、ダドリー・コンネルとドン・リグスビー2001年のデュオ第２弾。ボブ・ディランやエバリー・ブラ ザーズ、ルービンやトム・T.ホールらの新旧名曲デュオをランディ・コーアズやティム・オブライエンらがサ ポートしたアーリー・カントリー風味の秀作。

MME-70054 JIMMY MARTIN『Singing All Day and Dinner on the Ground』CD\2,079-（本体\1,980-）

　1970年、アラン・マンデとドイル・ローソン（６曲） を擁したサニー・マウンテン・ボーイズのブルーグラス・ゴスペル秀作の初CD化。アランとドイルという、こ の後にカントリー・ガゼットとカントリー・ジェントルメンに移り、それぞれの黄金時代を築くことになる２ 人が、ジミー・マーティンの下で得た抜群のタイミングは70年代以降のブルーグラスの中で重要な役割を果た すことになる。他の５曲はいずれもポール・ウィリアムズをテナーとマンドリンに、J.D.クロウ（２曲）、ポー ル・クラフト、ビル・エマーソン（２曲）がバンジョーの1960年初期の録音。唯一無二のトーンとタイミング を要求し、「ソリッドグラスの父」として君臨するキング・オブ・ブルーグラス、ジミー・マーティンのすばら しいゴスペル名盤。

KOCH-9823 CHARLIE DANIELS『a Gospel Bluegrass Collection』CD\2,888-(本体\2,750-)

　アメリカ南部を代表するアメリカの顔の１人、サザ ン・ロックの雄チャーリー・ダニエルズが、アール・ス クラッグスやマック・ワイズマンらのブルーグラス・ヒーローをゲストに贈る有名ブルーグラス・ゴスペル 曲集。アールのフィンガーピッキン・ギターでの「Preachin', Prayin'...」や、ジャムを模した「Keep on the Sunny Side」のスクラッグス・バンジョーの衰えないインパクト、そしてクリス・シーリのマンドリ ンBGMをゲストに得意の語り物等々、重厚なボーカルとカリスマ的存在感を見せるチャーリー・ダニエルズ。実 はブルーグラス出身者だったことをカミングアウトした作品。

ROU-0499 V.A.『O Sister!: Women's Bluegrass Collection』CD\2,573-（本体\2,450-）

　1990年代以降、大きな花が咲いた女性ブルーグラス 界、ヘイゼル＆アリスからアリソン・クラウスまで、さまざまな女性ブルーグラスのタッチが楽しめる全19曲 集。

CB-001 CURTIS BURCH『Birchland』CD\2,888-(本体\2,750-)

　元ニュー・グラス・リバイバルのカーティス・バーチ が地元のボーリング・グリーン室内オーケストラと自身のバンドを共演させ、ルース・バーチのすばらしい女 性ボーカルをフィーチャーして、"Roses in the Snow"、"Summerfly"、"Blue Kentucky Girl"、"Happy Together"、"Home"など、70年代のヒット曲を聴かせる。オーケストラとブルーグラスに何の違和感もない。

FGM-116 V.A.『Songs for Sophie』\2,888-（本体\2,750-）

Sophie/Guardian Angel/Good Medicine/In His Eyes/Missing You/Geese in the Bog/Old Bud 他全15曲

　コリングス・ギターを愛用するフラットピッキンの 名手たちがインストを中心にボーカルものも散りばめて、硬質なドレッドノウトの響きを中心にコリングス・ ギターの魅力を聴かせる楽しいギター・アルバム。ブラッド・デイビス、ケニー＆アマンダ・スミス、マーク・ コスグローブ（サム・ブッシュ／ベラ・フレック／ステュアート・ダンカン／バイロン・ハウス）、クリス・ ヒルマン＆ハーブ・ペダーソン、ティム・オブライエン、コディー・キルビー、ジェイムズ・ナッシュほか15 組の15曲、新旧のスーパーピッカーがさまざまなアコースティック音楽を聴かせてくれる。ギター・メー カーとして確固たる地位を作りつつあるコリングス・ギター、同社の総支配人スティーブ・マクレーリーの 10才になる娘、ソフィーの先天性双極性障害の莫大な治療費を援助するために立ち上げられたプロジェクト、 日ごろコリングスを愛用するアーティストたちが優しく暖かい音をソフィーのために奏でる秀作だ。

CRCI-20637 赤崎郁洋『rapsodia』CD\2,500-（本体\2,381-）７月21日発売

　福岡出身のフィンガーピッキン・ギタリスト、赤崎郁 洋（あかざき・いくひろ）、メジャーデビューとなる最新第２作は、前作『zephyr』(CLIP-1101)と同様、全曲 オリジナルで美しいメロディーとすばらしいテクニックでソロ・フィンガーピッキン・ギターのさまざまな表 情を多彩に聴かせてくれる。ブルース調やラグタイム調など、フィンガーピッキン・ギターの基本となる作品 も含んで、2001年モリダイラ主催の第１回フィンガーピッキン・ギター・コンテストで作曲賞を獲得した赤崎 のバーサタイルなアイデアが詰まっている。

ROU-0016 VASSAR CLEMENTS『Crossing the Catskill』CD-R\2,573-（本体\2,450-）

Paddy on the Turnpike/Liberty/Norwegian Wood/Faded Love/Good Woman's Love/Bill Cheatham 他全12曲

　1973年発表、バッサー・クレメンツのデビュー・ソ ロ作品がCD-Rでラウンダー限定発売だ（解説や写真はPDFデータをPCにて）。デビッド・ブロムバーグ(g)、エ バレット・アラン・リリー(bs)、マイケル・メルフォード(m)のシンプルなバックに、正しくワン＆オンリー、 バッサーのオールドタイム・フィドル・チューンをベースにブルーグラス的なドライブとブルース＆スウィン グを見事にからませて独創的なインプロバイズで世界を創る。ニッティ・グリティ・ダート・バンドの『永遠 の絆』と、オールド＆イン・ザ・ウェイというふたつの歴史的録音の間に録音されたバッサー初のソロ・アル バムは、まだこの後の「売れっ子」状態以前の初々しさのようなものを感じるし、ブロムバーグのリード・ギ ターもインフォーマル・ジャムの雰囲気を醸し出し、ヒッピー時代のジャムアルバム独特の危うさを含めた 楽しさがあるのも、今から見ればよく見える。…今春、バッサー・クレメンツが癌で入院したニュースは ショックだった。現在は小康状態を保っているという。あの直感的で甘美なインプロバイズの世界でのカム バックを心から願う。

BCD-15551 HANK GARLAND『& His Sugar Footers』CD\3,255-（本体\3,100-）

　チェット・アトキンス、グラディ・マーティンととも にナッシュビル・ギターを方向づけたハンク・ガーランドが74才で他界した。ドック・ワトソンをして、「ハン クがいなければ"Black Mountain Rag"は生まれなかった」と言わしめるハンク、1949年から51年の初期録音 20曲集。エレキ・ギターながら、ブルーグラス界にも大きな影響を残した偉大なギタリストの貴重な録音集 である。ムーンシャイナー誌５月号(MS-2207 \525-)で追悼特集あり。

KCD-5115 DON RENO『Golden Guitar』CD\2,888-(本体\2,750-)

　強力、お蔵入りしていたドン・レノ、1972年録音の ギター・インスト・アルバムが遂に陽の目を見た。ブルーグラス・フラットピッキンのお手本のような作品。 …ドン・レノはドック・ワトソン登場以前からバリバリのフラットピッキン・ギターを聞かせていたんだぞ!! 子供のときから上記のハンク・ガーランドと交流があったんだぞ!!カロライナのピードモント地方は音楽 先進地なんだぞ!!最近のムーンシャイナーを読めば、全部つながるぞ!!

HHH-1357 WAYNE HENDERSON『Les Pik』CD\2,888-(本体\2,750-)

　マンドリン＆ギター・ビルダーとしても知られるウェイン・ヘンダーソンの最新ギター・アルバム。朴訥 なフラットピッキンとフィンガーピッキン・インストによる有名スタンダード曲を軸に、その間を縫って２ 人の女性がノスタルジックなジミー・ロジャース曲などをしっとりと歌う。決してスーパーピッカーたちで はないけれど、ブルー・リッジのど真ん中のジャム仲間が自然に集まったという暖かみのあるギター・インス ト作品に仕上がっている。

WSA-0963 SANDY WELTMAN & SANDROID『Escape Velocity』CD\2,573-（本体\2,450-）価格改定

　ラテンからビートルズ、ファンクからスワンプまで、 さまざまなジャンルの音楽をバンジョーで弾きこなすサンディ・ウェルトマン、トム・マーフィー(m)のほか、 トロンボーンやキーボード、ドラムスなどのビッグサウンドですばらしいテクニックを聴かせる。現在は ハーモニカ奏者としても地位を築いている知られざる才人スーパーピッカーが、聴きやすいポップなバン ジョー作品に仕上げている。

SH-3929 CARL JACKSON『Songs of the South』CD\2,573-（本体\2,450-）

　あのジム・ミルズが、愛情を込めて偉大なバンジョー 奏者でありソングライターでもあるカール・ジャクソンの最良の部分を抽出した名コンピレーション盤。 アール・スクラッグスとカーター・ファミリー・ファン、 必聴の傑作。

ROU-0439/0 V.A.『North Carolina Banjo』２枚組\4,252-（本体\4,050-）

　NHK-FMの毎週土曜夜の番組、ゴンチチの『世界の快 適音楽セレクション』という番組の「リサイクルショップ・カメマツ」というコーナーの中で繰り広げられる 『バンジョー祭り』についてチチ松村氏がムーンシャイナー誌６月号に寄稿してくれています。世界中のバン ジョー音楽を毎週一曲ずつ紹介するもので、「いつ終わるか不明」という壮大な計画に、つい、突っ込みを入れ てしまいました。本２枚組CDは、19世紀後半に世界に広まっていったバンジョーが、その奏法の原型をとど めたノース・カロライナで、20世紀後半まで黒人、白人の別なく、いかに伝えられていたかを検証する秀作。 もちろん、これらの奏法は、同郷のアール・スクラッグスに受け継がれていくものでもある。ジャケット表紙 イラストは、畦地アツさん。40頁の解説付き。

CMH-8672 V.A.『Best of Bluegrass Mandolin』CD\2,573-（本体\2,450-）価格改定

　ボビー・オズボーンやジェシー・マクレイノルズか ら、マーティ・ステュアート、ブレント・トリット、ケニー・ブラックウェル等々、ホンマにバラバラながら、 普段あまり聴くことのない切り口で、さまざまなマンドリン・スタイルを楽しめるおもしろい作品。

COMP-4337 DREW EMMIT『Freedom Ride』CD\2,573-（本体\2,450-）

　テルライド・フェスの30周年記念DVDで、「初めて見 たニュー・グラス・リバイバルが人生を変えた」と語っていたドリュー・エミット。人気ジャムバンド、レフト オーバー・サーモンのマンドリニストがジョン・コーワン・バンドを核に、サム・ブッシュやピーター・ローワ ンを迎えて創った快調なニューグラス作品。

CO-2732 KENNY BAKER『Baker's Dozen』CD\2,573-（本体\2,450-）

　1970年、ニュー・グラス・リバイバル結成前のサム・ ブッシュ(m)、イーボ・ウォーカー(bs)に、ブッチ・ロビンス(bj)、ジョン・カパラキス(g)をバックに絶頂期 のケニー・ベイカー・フィドルが堪能できるブルーグラス・フィドル名盤。

OH-90191 ART STAMPER『It's a Dilly』CD-R\2,888-(本体\2,750-)

　今年１月23日に71才で他界した偉大なケンタッキー・フィドラー、アート・スタンパー。彼がコート ニー・ジョンソン(bj)、カーティス・バーチ(g)、ヘイゼル・ジョンソン(m)、リッキー・バーチ(bs)をバック に、恐らく1980年代後半に録音された音源。彼が偉大なのは、父から受け継いだ貴重なケンタッキー・フィド ルの伝統を、本作でも聴かれるようにその弓さばきでメロディーのメリハリとリズム・グルーヴを創り、一緒 に弾く者を惹きつけ、次代のミュージシャンに伝えたことにある。モンロー・チューンやオールドタイム・ チューンをブルーグラス・ジャムという状況で遺した秀作。

LD-9710 RICK RUSKIN & VIVIAN WILLIAMS『The Gospel』CD\2,888-（本体\2,750-）

　フィンガーピッキン・ギターのリック・ラスキンを バックに、トラディショナル・フィドラーのビビアン・ウィリアムスの２人がゴスペルの超有名スタンダード を、シンプルかつリラックスして、丁寧に聴かせてくれる。明治時代、日本の唱歌が生まれていく背景にアメリ カン・ゴスペルが大きな影響を与えたと思わせるような馴染みのラインがそこかしこに聴こえてくる。シン プルなメロディーをギターだけのバックでシンプルに弾く、これでいいんだ。

SCD-969 JOSH GRAVES『World Famous Dobro』CD\2,573-（本体\2,450-）

Great Speckled Bird/Nine Pound Hammer/Down in the Valley/Silent Night/What a Friend We Have in Jesus/Columbus Stockade Blues 他全12曲

　ブルーグラス・ドブロのパイオニア、ジョッシュ・グ レイブスが上記有名曲の数々を悠々とドブロ・インストとして聴かせてくれる。フラット＆スクラッグス時 代と同じインパクトを保ちながら、その独特のメロディーの取り方やリフの数々はブルーグラス・ドブロ の基本である。クレジットはないが、ナッシュビル在住の渡辺英之(bj)ほか、ブルーグラスの基本に忠実な バックアップを務める。

CMH-8579 V.A.『DawgTales; Acoustic Tribute to David Grisman』CD\2,573-（本体\2,450-）価格改定

　1977年にデビッド・グリスマンがブルーグラスの土 台の上にジャズのアイデアを組み立てた新しいアコースティック音楽「ドーグ」を創った。これはそのグリス マンに敬意を表して、ブッチ・バルダサリの制作の下、ドーグの名曲をさまざまなスタイルで演じたもの。バ ディ・スパイカーとピアノ・トリオの"Blue Midnite"から、バン・マナカスのドブロによる"EMD"とウード での"Opus 38"、マーク・シャッツのクロウハンマーでの"Fanny Hill"、ナッシュビル・マンドリン・アンサンブル"Happy Birthday, Bill Monroe"や"Ricochet"等々。

　「アパラチアン・ニューウェイヴ」とでも呼ぼうか、 この約10年間（米国では）空前のブルーグラス・ブームでオールドタイム、フォーク、ブルーグラス、オルタ ナ・カントリーなどの境界線を超える音楽が次々と発表され、支持されている。アメリカ音楽のルーツであ り、民衆によって受け継がれてきたオーガニックな伝統が、聴く者の心を癒す…。

AB-1111 ADRIENNE YOUNG『The Art of Virtue』CD \2,888-（本体\2,750-）（歌詞付）

Bonaparte's Retreat-My Love Is in America/Hills & Hollers/Jump the Broom/Wedding Ring 他全15曲

　はっきり言って凄いです、最近のオールドタイム。エ イドリアン・ヤングの最新作『美徳の芸術』は、大きな話題になったデビュー作『Plow to the End of the Row』(AB-7777 \2,888-)を越えて、印象的なメロディーライン、より力強く、よりポップに、よりタイト なバンド・サウンドを創っている。自身のバンジョーとウィル・キンブロウ(g,v)やエリック・メーリル(f)ら をキー・メンバーに、アンクル・デイブ・メイコンの"Don't Get Weary Children"で聴かれるワイルドなトラッドへのリスペクト、エイドリエンのオリジナル は、パーカッシブなオールドタイム・ストリングバンドの特徴を活かしたり、ケイジャンを大胆に取り入れた り、かと思えばシビアな男女デュオ、ロブ・マッカー リーとティム・スタッフォードを迎えてのブルーグラス、カントリー・ロード・ソング、ベンの息子クリス・ エルドリッジら若者をフィーチャーした"Farther Along/Billy in the Low Ground"のツゥービート・アレンジ等々と実に多彩で、最後の曲はグレイトフル・ デッドの"Brokedown Palace"で締める。デビュー作ではワイルドフラワーの種入りのシックなジャケット でグラミー賞最優秀パッケージ・デザインを得たが、今作もステッカーや13の善行手帳!?のオマケ付きの秀作。 ジャケットに曰く、「団結か死か…」、「食品の民主化を!!地元で買おう」などのスローガンが掲げられてい る。

DUAT-1201 V.A.『The Appalachians』CD\2,573-（本体\2,450-）

　全米公共テレビ・ネットPBS局から放映された３時間 にわたるドキュメント『The Appalachians』のサントラ盤。ブラインド・アルフレッド・リード"How Can a Poor Man Stand Such Times"からジミー・ロジャーズ"Waiting for Train"、カーター・ファミリー"Bury Me Under the Weeping Willow"、そしてブルー・スカイ・ボーイズのブラザー・デュオ"Banks of the Ohio"や教会のセイクレッド・ハープ・シンギング、アディー・グラハムのアカペラで"We're Stole and Sold from Africa"という衝撃的な曲やポール・バーチの初期ロカビリー"Electricity"から、アパラチアの炭鉱 地帯の悲劇を歌うジーン・リッチーやマギー・ハモンズのアカペラ、そしてローズ・ベルのフィドル・ソロ "Amazing Grace"、一転してマック・ワイズマンやオズボーン・ブラザーズ"Hillbilly Fever"のブルーグラス、グランパ・ジョーンズ"Old Camp Meeting Time"とリッキー・スキャッグス"Soldier of the Cross"はゴスペル等々、最後の22曲目"Wildwood Flowers"は10曲目のカーター・ファミリーのオリジナルと聞き比べることもできるデビッド・グリスマン ＆トニー・ライスのものが収められるなど、一見バラバラのようだが、それぞれの風景が思い浮かんで映像の ストーリーを創りながらも楽しめる作品である。アパラチア南部を根元に生まれていったさまざまな音楽と 情景が一望できる。原作は『The Appalachians America's First and Last Frontier』、そう、アパラチアには、多くのアメリカ人さえ知らない、尽きない 文化が埋もれている。感覚的に音の中に溶け込める人や、初心者にもお勧め。

ROU-0009 CLINT HOWARD, FRED PRICE & Their Sons『The Ballad of Finley Preston』CD-R\2,573-（本体\2,450-）

　1972年にラウンダーが発表したクリント・ハワード とフレッド・プライスの名盤が限定CD化（ライナーノーツはPCから指定サイトのPDFファイルにて）である。 オールドタイムというには整った、しかし、ブルーグラスというには早すぎる、ちょうど1930年代の有名スト リングバンドの再演のような、つまり、ブラザー・デュオやオールドタイム・フィドル・チューンやバラッドな ど、商業録音としての価値を持った秀作だ。ジャム仲間でもあるドック・ワトソン同様、ブルー・リッジの山懐 で地元の人々に愛され育まれてきた素朴なストリングバンド音楽である。ラウンダーが商業的に難しい作品のCD 化に、新しいアイデアで本腰を入れはじめた。ブルーリッジ系伝統音楽の大名盤である。超お勧め盤。

ROU-0547 V.A.『Come to the Mountain; Old Time Music for Modern Times』CD\2,573-（本体\2,450-）

　タイトル通り、現代のミュージシャンが解釈するオー ルドタイムのさまざまなパターンが一望できるラウンダーのコンピレーション秀作全22曲集。ダーク・パウェ ルからアリソン・クラウスまで、とても聴きやすくまとめられた、お勧めの「現代オールドタイム」入門 作。

JSP-7740 V.A.『Mountain Blues; Blues, Ballads & String Bands 1927-1938』CD４枚組\5,775-（本体\5,500-）

　第２次世界大戦以前、田舎の白人ミュージシャンが演 じるブルース100曲を集めた廉価ボックスセットの最新作。都会でジャズの大ブームがはじまろうとしていた 頃、田舎町のストリートでも白人と黒人のさまざまな交流が持たれ、白人のマウンテン・バラッドと黒人のブ ルースが融合していたことを如実に語る秀作。１曲目の黒人ブラインド・レモン・ジェファーソンの完全コピー での白人ラリー・ヘンズリーの"Match Box"から、ライリー・パケット、クラレンス・アッシュレー、フィド リン・ドック・ロバーツらのソロ・アーティストを中心にしたものがCD２枚分、そしてカロライナ・ター・ヒー ルズ、ロウ・ストークスとノース・ジョージアンズ、プレイリー・ランブラーズ、バーネット＆ルサーフォード らのストリングバンドを中心にしたものがCD２枚分。 ブルースの誕生とされる100年前、W.C.ハンディーの"St. Louis Blues"以前、はたしてブルースは黒人が生み出したものだったのだろうか…!?

ROU-0336 JOHN McCutcheon『Between the Eclipse』CD\2,079-（本体\1,980-）（歌詞付）特価在庫限り

　人々の日々の生活を、その根底にある不公平や絶望 感、そしてそこから生まれる人らしい欲望を詩に託し、ポップなサウンドに乗せた1994年作品。オールドタイ ムやハンマーダルシマなど、アメリカン・トラッドの伝道師として活躍したジョン・マカッチェオンが一転、 ポップ・ロック・サウンドに乗せて鋭く現代社会を斬る。

BIT-0101 TEQUILA CIRCUIT『Hello, Old Friend』CD \2,500-（本体\2,381-）7月20日発売

Love the One You're With/Mansion on the Hill/Catfish John/In Tall Buildings/Ob La Di Ob La Da/はこぶねの唄/Small Town Talk/Water Is Wide 他全15曲

　シメ、西海孝、奥沢明雄のアコースティック・トリ オ、テキーラ・サーキットの最新第３作。ブルーグラス出身ながら、フォーク、カントリー、ロックなど、さ まざまな分野でプロとして活躍する３人、BMGからソロ・アルバムもリリースしたシメ（中嶋栄男）のすば らしいボーカルを中心に、70年代のウェストコースト・サウンドを思わせる美しいハーモニーと、西海と奥沢 のすばらしいギター（バンジョーとマンドリンも数曲）で聴かせる名曲のカバー集。シメと奥沢のオリジナル とインストが各１曲も含んで、70年代にアメリカン・ミュージックに親しんだ世代には懐かしく、心癒され るアルバムだろう。ムーンシャイナー誌７月号で、シメが"In Tall Buildings"をカバーするに至る軌跡を寄稿してくれた。

B000107702 BERING STRAIT『Pages』CD \2,573-（本体\2,450-）

　ロシアからベラ・フレックやジェリー・ダグラスら に憧れてアメリカに渡った若者たち、その記録がドキュメント番組になり日本でも放映されたベーリング・ ストレイト、2003年のデビュー作につづく最新第２作である。カール・ジャクソンをプロデュースに迎えた 本作からの最初のシングル、"You Make Lovin' Fun"はイリヤ・トシンスキの知的なバンジョーを取り入れ たポップな作品、オリジナルの"What's for Dinner"はイリヤのギターをメインにしたインスト（ちなみに イリヤ、ジャケットに写っていない…ということは？）、ジェリー・ダグラス作のインスト"From Ankara to Izmir"ではサーシャ・オストロフスキのドブロなど、スーパーピッカーの片鱗は見せるが、基本的には ナターシャとリディアの女性ボーカルをメインに、チャート入りを目指すポップなカントリー作品。

B000444602 GEORGE STRAIT『Somewhere Down In Texas』CD\2,573-（本体\2,450-）

　80年代以降、現在に至るまで常にトップの座にあっ て、伝統的なテキサス・ホンキー・トンク、ウェスタン・スウィングを、メインストリーム・カントリーの 本流として守りつづけてきたジョージ・ストレイト、通算33作目となる最新アルバム。目下シングル・チャー トのトップ５にランクされている最新ヒット"You'll Be There"をフィーチュアして、いつに変わらぬストレイト節満載、これ以上はないくらいの正統カント リー・バラードを中心にパーフェクトなヴォーカルを堪能させてくれる。（宇野誠之）

NW-6075 DWIGHT YOAKAM『Blame the Vain』CD\2,888-(本体\2,750-)

　元祖カントリー・パンクにして、ベイカーズフィー ルド・サウンド中興の祖ドワイト・ヨーカムの最新作。デビュー以来のパートナーだったピート・アンダーソ ンと袂を分かち、すべてを自らの手で作り上げた今回のアルバムで、初心に帰って心機一転、デビュー作 『Guitars, Cadillacs』のサウンドを現代によみがえらせたアグレッシヴなスタイルで、ドワイトならでは のロッキン・カントリーに粘っこいバラード、正統ベイカーズフィールド・サウンドと、再びパワフルなヴォー カルを聴かせている。このところツアー・バンドのメンバーとして参加しているキース・ガティスの、ストリン グ・ベンダーを多用したインパクト十分のリード・ギターを中心に、ヴェンチャーズのジェリー・マギーやス キップ・エドワーズなど、ウェスト・コーストのヴェテランを加えたサポート陣も素晴らしい。ドワイトの最 高傑作との評も…。（宇野誠之）

B000453702 LORETTA LYNN『The Difinitive Collection』CD\2,573-（本体\2,450-）

Blue Kentucky Girl/Coal Miner's Daughter/You're Looking at Country/Rated "X"/The Pill 他全25曲

　キティ・ウェルズ、パッツイ・クラインそしてロレッ タ・リン、デッカ・カントリーの黄金期を代表する女性シンガーであり、いまも若いシンガーたちから敬愛さ れ、フォロワーも跡を絶たないという、ロレッタのヒット曲を集大成した究極のベスト・アルバム。身勝手な男 どもへの反撃!!という画期的な内容を唄った"Don't Come Home A-Drinkin'(With Lovin' on Your Mind)"をはじめ、それまでのカントリー・ソングにはなかっ た女性の視点を確立するという、ソングライターとしても時代の先端を行くセンスの持ち主として高く評価 される彼女の、全盛期を一望する全25曲。（宇野誠之）

B000439002 HANK WILLIAMS『Gold』CD２枚組\3,675-（本体\3,500-）

　ハンク・ウィリアムズなくして今日のカントリー・ ミュージックはなかった、かどうかはともかく、カントリーの基本中の基本、ハンクの2005年新編集ベスト・ アルバム、"I Saw the Light"から"Jambalaya"まで、彼の代表的ヒット曲網羅の２枚組42曲集。リュー ク・ザ・ドリフタ―名義のモラリティ・ソングも含まれる。ハンクを知らない方にもお勧めの入門アルバムで す。（宇野誠之）

WMG-79766 V.A.『Merlefest Live; Best of 2003』CD\2,573-（本体\2,450-）

　全米有数のアメリカーナ音楽フェスとして知られる マールフェスのライブ。アスリープ・アット・ザ・ホィー ルやニッティ・グリティ・ダート・バンド、ウェスタン歌手ドン・エドワーズやテキサスのジミー・デール・ギ ルモア、ガイ・クラーク、そしてラルフ・スタンレーやドック・ワトソンら、米国でルーツ系トップ・ミュージ シャンが聴かせる、現在米国のカントリー（田舎）カリスマ共演ライブ。

FLR-0403 DARRELL SCOTT/ DANNY THOMPSON/ KENNY MALONE『Live in NC』CD\2,888-(本体\2,750-)

　ナッシュビルの超売れっ子シンガー・ソングライターにしてマルチ・インストルメンタリストのダレル・ スコットの最新作は、ウッドベースとパーカッションとのトリオ・ライブ。サム・ブッシュ・バンドやティム・ オブライエントのデュオを経て、ガース・ブルックスやディキシー・チックス（"Long Time Gone"）などに曲を提供、数々の大ヒット曲を持つダレル。ここでは、 自身のブルース感覚を中心にしたオリジナルや、アパラチアの陰影を表現した秀作から、ジョニー・キャッ シュやタウンズ・バン・ザントなど、自身のヒーローたちへのトリビュート。

COMP-4385 KIERAN KANE & KEVIN WELCH『You Can't Save Everybody』CD\2,573-（本体\2,450-）

　オールドタイミーな味わいで1980年代のネオ・カン トリー・ブームに乗ってコマーシャル・カントリーでも成功したオーケインズのキーラン・ケインが、ソングラ イターとしても知られるケビン・ウェルチと組んだナッシュビル音楽の底力。フィドル、バンジョー、マン ドリンらを動員しつつ、その南部マウンテン臭を見事に現代的なシンガーソングライターの強いメッセージ に載せてしまう。カントリーヒット市場などの表面には表れないナッシュビル・ソングのすばらしさを実感 できる。

OMS-25080 BENNY MARTIN『Big Tiger Roars Again, Vol. 2』CD\2,888-（本体\2,750-）

　ブルーグラス・フィドルにとって、恐らく、もっとも 大きな影響を与え、2001年３月に他界した偉大なベニー・マーティン、彼の最晩年の２部作の後編。50年 代のフラット＆スクラッグス最高の録音を残した日々、ハンク・ウィリアムズの親友として無茶を重ねた日々、 パーカー大佐によってエルビス・プレズリーとともにシンガーデビューした日々…、そしてすさんだ生活か らホームレス状態にまでなった日々、それらがすべて込められている。ザ・サイドメンを基本バックに、バ ディ・エモンズのスティール・ギターとバディ・スパイカーのフィドルをフィーチャーしながら、ゲストにア リソン・クラウス、ジョン・ハートフォード、クリスタル・ゲイル、キティ・ウェルズ、レノ・ブラザーズ、リッ キー・スキャッグスらを迎えて、ベニーのオリジナル・ソングを中心にアコースティック・カントリー作品。

MB-98340D V.A.『Winfield Winners... Flatpickin' Champions』DVD\3,308（本体\3,150--）（76分）

Billy in the Low Ground/Cukoo's Nest/Redwing/Temperance Reel/Back Up & Push/Salt Creek-Red Haired Boy/Little Rock Getaway/Forked Deer/Blackberry Blossom/East Tennessee Blues/Bill Cheatham/Beaumont Rag.

　まぁー、ホンマにギターが好きなんだね。…という８ 人、いずれも、かの「ウィンフィールド・ナショナル・フラットピッキン・チャンピオンシップ」で1980年代 から90年代末にかけて優勝した歴代チャンピオンたち が集合したVHSビデオからのDVDビデオへの焼き直しライブ・コンサート映像集。主宰者のスティーブ・カウ フマンのほか、コディ・キルビー、アレン・シャッド、マーク・コスグローブ、スティーブン・ベネット、マイ ク・ホワイトヘッド、ロイ・カリー、ロビン・キッシンジャーが、それぞれのフラットピッキン・テクニックを 聴かせる。単調になりがちなホットピッキンを、観客がプレイヤーの１音ずつ、よく聴いているのに驚かされ る。こうなれば、コンテストの審査員になったつもりで、ほんのチョッとしたことから見分けられるそれぞ れのセンスをジャッジするのも楽しいぞ。速さや、リズムやピッキングの正確さじゃなく、歌い方（音の選び 方）と、やっぱトーンとタイミングやね。私の場合は、もっとも若いCKがダントツだね。それにしてもみんな、 弾き方もタッチも千差万別、よーこんなんでキッチリ弾くもんだ、と個性を実感。

PCBP-51499 V.A.『フェスティバル・エクスプレス』DVD\3,990-（本体\3,800-）7 月29日発売

　ザ・バンド、グレイトフル・デッド、フライング・ブ リトー・ブラザーズ、イアン&シルヴィア&グレイト・スペックルド・バード、エリック・アンダースン、ジャ ニス・ジョプリン、バディ・ガイ他、70年を代表するロック・ミュージシャン達、全盛期の演奏が堪能できる 全編未公開映像。カナダを列車で移動するという伝説のフェス・ツアー、貴重なライブ映像のほか、列車内で ジェリー・ガルシアが"Jordan"をジャムするなど、お宝映像満載。

SHDVD-4493 V.A.『A Gospel Bluegrass Homecoming Vol.2』DVD\3,675-（本体\3,500-）（90分）

I'm Ready To Go/Are You Afraid to Die?/Rock of Afes/Rank Stranger/Take Me in Your Lifeboat 他全23曲

　豪華ブルーグラス界トップ・アーティストによるアメ リカン・ゴスペル・エンターテイメントの後編。リッキー・スキャッグス、ドイル・ローソン、デル・マッカー リー・バンド、マウンテン・ハート、マーティー・ステュ アート、ラルフ・スタンレー、ニッティ・グリティ・ダー ト・バンド、そしてなくてはならぬルイス・ファミリー他、メジャーバンドとブルーグラス・ゴスペルで知られ るジ・アイザックスやジェフ＆シェリ・イースターらが素晴らしいブルーグラス・ゴスペルを聴かせる。また、 リッキー、ロニー、ドイル、マーティーの"Rawhide"も見せ所。先月紹介の第１巻につづいて、清く正しい、ア メリカン・ゴスペル・エンターテイメントの秀作である。

映像ものお勧め作品

ACONY-204D GILLIAN WELCH『Revelator Collection』DVD\4,148-（本体\3,950-）

　彼女の出現以降、ブルーグラスやオールドタイムの 曲作りが大きく変わったといわれ、アパラチアの陰影を見事に現代に投影し、カーター・ファミリーやカー ター・スタンレーをこよなく愛すというギリアン・ウェルチの2002年発表作品。新しいギター・スタイルを確 立したといわれるパートナーのデビッド・ロウリングスとの素晴らしいライブ９曲とプロモ・ビデオ３曲の 秀作。

BSF-001 V.A.『BLUEGRASS JOURNEY, a Documentary』DVD\3,675-（本体\3,500-）（86分）

　ニューヨークで開かれるグレイ・フォックス（旧ウィ ンターホーク）ブルーグラス・フェスを中心に、IBMAワールド・オブ・ブルーグラスと、ティム・オブライ エンがアイリッシュとアパラチアのコネクションをテーマにしたクロッシング・ツアーの模様などを中心 に、現在の米国ブルーグラスの事情を見事に捉えた劇場ドキュメント映画のDVD版である。現在の米国ブルー グラス事情を知る決定版!!ムーンシャイナー誌04年６月号と７月号（各\525-）で完全翻訳あり。

CLP-1492 LYNN ANDERSON『Live from the Rose Garden』CD+DVD\2,888-(本体\2,750-)

Listen to a Country Song/Even Cowgirls Gets the Blues/Someday Soon/Top of the World 他全16曲

　リン・アンダーソンの最新作は彼女らしいポップ・カ ントリーのライブ。もちろん、"Rose Garden"も収録された同じ内容のCDとDVD２枚組。バックはバディ・ スキッパー(piano)、フレッド・ニューウェル(g)、ワンダ・ビック(f,m)、ロビン・ルディー(steel g)ら。初めてのビデオだというリン、あたりまえに年は取っ たけど、あの声は同じだ。

ROU-3243 V.A.『Telluride Bluegrass Festival: 30 Years』DVD\3,308-（本体\3,150-）（107分、5.1surround, 2.0stereo）

　問答無用、1970年代以降のニューグラスをリードし てきたテルライド・ブルーグラス・フェス30周年の模様を収めた素晴らしいフェス・ライブ・ビデオ。サム・ ブッシュのニューグラスを主役に、オールドタイムのホースフライズ、アコースティック・カントリーのエ ミルー・ハリス、ジャムグラスのSCIやレフトオーバー、 そしてホット・ライズからニッケル・クリーク、ベラ・フレックの"Imagine"まで、大満腹。ブルーグラスを キーワードに、ここまで大きく広がった周辺音楽、思い切り楽しめばいい…。

OK-63149 TONY TRISCHKA『Melodic Banjo』Book+CD\4,095-（本体\3,900-）

　1970年代以降、一世を風靡したブルーグラス・バン ジョーのメロディック奏法を解説した1973年の教則本の決定版がCD付きで再発売だ。1960年代にビル・キー スとボビー・トンプソンが完成させたとされるメロディック奏法、現在バンジョーにおいて、レベルアップ には必須テクニックである。かつて、日本語版が発行され、私が監修した記憶がある…。

FGM-9.4 FLATPICKING MAGAZINE『May/June 2005』CD+Book\2,625-（本体\2,500-）

　フラットピッキン・ギター・ファン、隔月のお楽しみ …最新刊は、現在サム・ブッシュ・バンドで活躍するキース・ソウェルのカバーストーリーと"Duncan Station"、グッドール・ギター社紹介ほかの特集に、コラムではブラッド・デイビスの「チキン・ピッキン」、ジョ ン・カーリニの「コード・タイプ」、ジョー・カーの「ウェ スタン・スウィングでのキー・チェンジ」ほか、タブ譜は"Bye Bye Blues"、"Minor Swing"、"Worried Man Blues"、"You Are My Flower"ほか満載。CDで音を確かめながら、Try it!!

教則ものお勧め

DDROW-VC21 PETER ROWAN『Lead Singin' and Rhythm Guitar; Finding Your Bluegrass Voice』DVD\5,775-（本体\5,500-）（90分教則DVD）

　ピーター・ローワンが到達したブルーグラス・ボーカ ルの真髄に迫るすばらしい映像。ボイス・コントロールから感情移入、モンローから学んだブルーグラスの本質 を見事に伝えてくれる。"Blue Moon of Kentucky", "Walls of Time", "Wayfaring Stranger", "In the Pines"の４曲で構成された教則DVDだが、間近でピートの歌と話しを聞いてるような雰囲気が味わえる秀作。。 ムーンシャイナーの２月号から６月まで今富秀樹氏が本作を翻訳し解説している。

コーティング弦で持ちの良さと滑りの良さに定評がある エリクサ―弦、2セット以上お買い上げの方にエリクサ―特製ハイテククロス進呈中。無くなり次第、終了しますのでお早めにお買い求めください。

ギター弦

ELIX-11052 =ELIXER GUITAR NABOWEB LIGHT \1,695-

ELIX-11077 =ELIXER GUITAR NANOWEB LIGHT-MIDUM \1,695-

ELIX-11102 =ELIXER GUITAR NANOWEB MEDIUM \1,695-

マンドリン弦

ELIX-11500 =ELIXIR MANDOLIN NANOWEB LIGHT \1,695-

ELIX-11525 =ELIXIR MANDOLIN NANOWEB MEDIUM \1,695-

バンジョー弦

ELIX-11600 =ELIXIR BANJO POLYWEB LIGHT \1,160-

■バンジョー・ニューズレター誌 各\525-

　世界唯一のバンジョー専門月刊誌。毎号タブ譜満載 （ウェブサイトから『MP3』で音の入手可!!）、バックナ ンバー（探しておられるタブ譜の曲名や演奏スタイル、またお気に入り奏者の特集も探します）もお問い合せ 下さい。

BNL-05/04 最新４月号 \525-

　1941年製ギブソン・トップテンション・フラットヘッ ドを誇らしげに持つカナダのクレイグ・コースのカバーストーリーとタブ譜"Beyond the Ridge"、オールドタイム・バンジョーへの道、ヒューバー・バン ジョー社のジム・ミルズ・モデル紹介、ロジャー・シミノフの続ヘッドのチューニングなどの特集ほか、ド ン・レノの"Home Sweet Home"（チューナー使用例付き）、スティーブ・ヒューバー"Pullin' Time"、トム・アダムズ"Red Line to Shady Grove"、その他、さまざまなバンジョーの話題と奏法、タブ譜満載の52頁。 ちなみに、数少ないカナダのフルタイム・バンジョー奏者、クレイグ・コースの素晴らしいアルバム『Bank View』(SR-10402 CD\2,888-)もある。

■ブルーグラス・アンリミテッド誌 各\525-

　米国の最大のブルーグラス月刊専門誌。探しておら れる記事などバックナンバーもお問い合わせください。…ヨロシク。

BU-05/05 最新５月号 \525-

　ザ・グラスカルズとチェリーホームズのカバーストー リー他、ティム・スタッフォード、カール・ストーリーの妻ヘレンが語るブルーグラス・ゴスペルの父、テキサ スのブルーグラスなどの特集他、米国ブルーグラス・ニュース、情報、レコード・レビューなど満載の12頁。

■オールドタイム・ヘラルド誌 各\945-

　内容の濃いオールドタイム音楽専門誌。アメリカン・ トラッド音楽研究に必読の良書!!バックナンバーが揃っています。お問い合わせください。

OTH-0907 最新2005年春号 \945-

　今年のオールドタイムやトラッド・フォーク・フェ ス・ガイド、1960年代からノルウェーのトラッドやポルカ、初期カントリー＆ウェスタンなどを演じてきた 中西部のバンド＝グース・アイランド・ランブラーズ、伝説の東テネシーのフィドラー＝チャーリー・ボウマ ン(1889-1962)、ディーリング・バンジョー社訪問記、黒人バンジョーについて等々の特集のほか、超充実の レコード・レビューやニュースなど、アメリカ・ルーツ音楽研究に欠かせない56頁。

　1983年11月の創刊以来、毎月発行を続ける日本唯一 のブルーグラス月刊専門誌、22年目です。

■定期購読：１年￥6,000-半年￥3,300-

　お申込はお葉書やお電話、ファックスやメールでご 希望の購読開始月をお知らせ下さい。バックナンバーも含めて、いつからでもご自由です。

■ムーンシャイナー・ファイル：\525-

ムーンシャイナーの一年分12冊を傷をつけずにファイルできるロゴ入り特製フォルダー。

■バックナンバー：各￥525-。

　下記以外にも、アーティストや知りたい事をお知ら せ下さい。掲載号を探してお送りします。

MS-2208 2005年７月号（通巻261号）

　昨年の宝塚ブルーグラス・フェスのジャム写真を表 紙に、トム・T.ホール「ストーリーテラー」、Shimeの「In Tall Buildings」、フジロックに出演するヤンダー・マウンテン・ストリング・バンド、フォー・リッ プス(For Lips)、大分・飯田高原ブルーグラス・フェスの10年、アメリカン・フィドル物語�B「スコットラ ンド」、祝バンジョー祭り#2「浜松市楽器博物館」、成田勝浩のロンサム・エアポートほか、ニュース、レ ビュー、ヒット・チャート等々、日米のブルーグラス情報満載。

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　ただし、特定地域、特定商品などについては、別途 加算の場合があります。お問い合せ下さい。

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▼7月の『B.O.M.オープンハウス』は、お休み『宝塚フェス』でお会いしましょう。

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