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B.O.M.Newsletter #293 web版   2005年3月10日
INDEX


今月の注目作!!

ブルーグラス新入荷
ブルーグラス発掘、編集、再発…新入荷
ブルーグラスお勧め再入荷
インスト新入荷
各楽器別インストお勧め作品
オールドタイム&フォーク新入荷
オールドタイム&フォークお勧め旧譜
カントリー新入荷
カントリーお勧め再入荷
映像新入荷
映像お勧め旧譜
教則もの新入荷
楽器、その他…
輸入雑誌
月刊『ムーンシャイナー』
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 今年の春は、少しゆっくりめかな…?でも、まだまだ寒いといっても、春はもうそこまで、ウキウキとホットに音楽を楽しみましょう。
 ブルーグラスやオールドタイム、アメリカで生まれたものだけど、もうとっくに日本に根づいています。山々に春が来るとき、つくづく自分の身の丈にあった音楽だと感じます。アパラチアの山々も、わが家の周りの山々も、同じ生活がしみ込んでいます。自然を大切にしましょう…。
◆3月号のムーンシャイナー(MS-2205 \525-)はブルース・モルスキーの表紙で、これからブレークしそうなオールドタイムについて特集をはじめました。そのほか、恒例の前年発表アルバム総括、6年ぶりの中島ファミリーバンド、話題のザ・グラスカルズ登場、ブルーグラス・ソング"I'm Thinking Tonight of My Blue Eyes"、今富秀樹「ピーター・ローワン教室A」、有田達男「ブルーグラス・シャーニー」、アメリカ社会は「人種分布」、「オールドタイムとは何か」前編などの特集記事。……最近、読者の皆さんからのご意見やご寄稿が増えてきました。嬉しいですっ!!  定期購読は、1年間(12冊)\6,000-半年間(6冊)\3,300-、開始月をご指定ください。また、お友達にも、ぜひお勧め下さい。…なにとぞ、よろしく!!
今月の注目作!!
ROU-0553 RHONDA VINCENT & the Rage『Ragin' Live』CD\2,573-(本体\2,450-)、DVD\3,308-(本体\3,150-)
 強烈です。現在、もっともホットなブルーグラス・バンド、IBMA最優秀女性ボーカリスト、ロンダ・ビンセント&ザ・レイジ初のライブ集がCDとDVDで発売!!ブルーグラス新入荷/映像新入荷参照。
SH-3997 THE DUKHS CD\2,573-(本体\2,450-)
 衝撃的なストリングバンドの登場だ。ムーンシャイナー誌3月号表2グラビアも飾ったザ・ダックス、ベラ・フレックのプロデュースで鮮烈シュガーヒル・デビュー。オールドタイム新入荷参照。
ELF-106 BILL CLIFTON & PICK of the CROP『Mountain Laurel』CD\2,888-(本体\2,750-)

 ビル・クリフトン最新作はアート・スタンパーやジミー・グドローと…。ブルーグラス新入荷参照。
OFR-003 HUNGER MOUNTAIN BOYS『Blue Ribbon Waltz』CD\2,888-(本体CD\2,750-)
 70年ほど、時代がずれて登場したブラザー・デュオの最新作。オールドタイム新入荷参照。
MME-70050 DOLLY PARTON『Heart Songs』CD\2,573-(本体\2,450-)
 10年前、ドリー・パートンがカントリー・エンターテイメントからブルーグラスへ目を向け始めたすばらしいライブ。ブルーグラス発掘参照。
ROU-0547 V.A.『Come to the Mountain; Old Time Music for Modern Times』CD\2,573-(本体\2,450-)
 21世紀を迎えた今、オールドタイムがもの凄く新しくて面白い。そんな「今」のオールドタイムを一望するベスト集。オールドタイム新入荷参照。
SHA-605D STANLEY BROTHERS/DOC WATSON『Pete Seeger's Rainbow Quest』DVD\3,308-(本体\3,150-)(白黒120分)
SHA-606D JOHNNY CASH/ROSCOE HOLCOMB『Pete Seeger's Rainbow Quest』DVD\3,308-(本体\3,150-)(白黒120分)

 遂に出た!!スタンレー・ブラザーズの貴重な映像とドック・ワトソン、そしてジョニー&ジューン・カーター・キャッシュとロスコー・ホルカム…、1960年代のテレビ・シリーズ『ピート・シーガーのレインボウ・クエスト』から、まずは4番組が2枚のDVDで登場だ。映像新入荷参照。
ブルーグラス新入荷
ROU-0553 RHONDA VINCENT & the Rage『Ragin' Live』CD\2,573-(本体\2,450-)
Kentucky Borderline/Drivin' Nails in My Coffin/Missouri Moon/Jorlene/So Happy I'll Be/Martha White/Bluegrass Express/Muleskinner Blues 他全20曲
 DVDとCDの同時発売、IBMA最優秀女性ボーカルに輝くロンダ・ビンセントの最新作は初のライブ集。ジョッシュ・ウィリアムズ(g)とハンター・ベリー(f)という20代前半の若者に、レスター・フラットからジミー・マーティンで知られるベテラン、ケニー・イングラムのビッグ・バンジョーとミッキー・ハリスのベースがバンドのリズムを支える。マーサ・ホワイト社とのスポンサーシップを得て、現在、もっとも多くのツアーをこなすブルーグラス・バンドでもある(フェスのないこの3月でも15ヶ所!!)。ジミー・マーティンのドライブとオズボーンのアンサンブルを持った、現在のブルーグラスの王道サウンドである。自身のヒット曲のほか、オズボーンズ、フラット&スクラッグスやビル・モンローのカバー、…もちろん"Martha White"のテーマも。幼い頃からサリー・マウンテン・ショウというファミリーバンドでブルーグラスとともに育ち、1990年代はじめにはメジャーカントリー・シンガーとしてのチャンスもあった彼女、2000年に『Back Home Again』(ROU-0460 \2,573-)でブルーグラスにカムバック、以後、01年『Storm Still Rages』(ROU-0474 \2,573-)、03年『One Step Forward』(ROU-0497 \2,573-)と矢継ぎ早に新作発表し本作にいたる。
ELF-106 BILL CLIFTON & PICK of the CROP『Mountain Laurel』CD\2,888-(本体\2,750-)(歌詞付)
Longing for Old Virginia/Where the Willow Gently Sways/Mansion for Me/Bringing Mary Home 他全14曲
 桜の季節に奥さんのティネカと来日、秦野、東京、金沢、大阪の各地でファンと交流、日本のミュージシャンと共演して回ってから2年…、ビル・クリフトンが73才で創り上げたすばらしい最新作は、バージニアとクリンチ・マウンテン、その土地、自然の優しさが一杯詰め込まれた穏やかで和む作品だ。もう40年以上の付き合いとなるトム・グレイ、レッド・レクター亡き後、1990年のIBMAジャム以来のパートナーというテナーとマンドリンのジミー・グドロー、そして1月に他界したアート・スタンパー…おそらく彼の最後の録音でもあろう。ホットピッキンや目の覚めるようなアンサンブルの妙はないし、とても70代とは思えない若々しさであるもののそれでも全盛期とは違う。しかし、すばらしいブルーグラス仲間に囲まれて、彼の生涯の友であるカーター・ファミリー・ソングを中心に、全曲暖かい古きよき時代のメロディーと、皆さんご存知の底抜けに優しいボーカルが、南部アパラチア・クリンチ・マウンテンを見渡すポーチ、そんな暖かい日溜まりに誘ってくれる。各曲に附された解説には、ビルの人柄と同時に、その成してきた功績の大きさに、畏敬の念を禁じえない。まさに本作は、ビル・クリフトンにしか創れない、唯一無二のサウンドである。ムーンシャイナー誌2003年3月号(MS-2005 \525-)にインタビュー特集記事がある。
OH-90220 DELIA BELL & BILL GRANT『We're Not the Jet Set』CD-R\2,888-(本体\2,750-)
Are You Teasin' Me/Color of the Blues/Oklahoma Hills/Mansion on the Hill/Old River/Won't You Come and Sing for Me 他全14曲
 これはすばらしい!! オクラホマのブルーグラス・シーンを背負ってきた大ベテラン男女デュオ、デリア・ベル&ビル・グラントの2003年作品。エミルー・ハリスが「キティ・ウェルズとハンク・ウィリアムスの間に娘がいれば、それはデリア…」とまで評し、デリアの"Roses in the Snow"をカバーしたことでも分かる、本物の田舎を唄える女性シンガー、デリア。彼女が大西一由や広田みのりの愛唱歌で知られるチャーリー・モンローの"Weep and Cry"他、を唄ってくれる。モー、天国だ。山ほどの駄作を発表してきた彼ら、本作ではカール・シフレット(g)と息子クリス・シフレット(bs)、あのスクラッギスト、ジェイク・ジェンキンス、ビル・モンロー・スタイルのランディ・リンドレイ、ドブロのランディ・クラウンチ、そしてモンロー最晩年期のフィドラーだったビリー・ジョー・フォスターらを従えて、ビルとデリアが交互にリード・ボーカルを取り、このすばらしい選曲と共に、すばらしい作品に仕上げた。デリア&ビルにはほかに、『Good Woman Blues』(OH-90216 CD-R\2,888-)の在庫がある。
PC-1143 PHIL LEADBETTER『Slide Effects』CD\2,573-(本体\2,450-)
California Cottonfields/More Pretty Girls Than One/Steel Guitar Rag/Remington Ride 他全12曲
 J.D.クロウ&ニュー・サウスから、現在はワイルドファイアーで活躍するドブリスト、フィル・レッドベターの最新作。アンディ・レフトウィッチのシュアーな目を剥くマンドリンとフィドル、スコット・ベスタルのクールで知的なバンジョー、エー加減にせいのコディ・キルビーのギター、バイロン・ハウスのベースを軸に、マーティ・レイボン、ロニー・ボウマン、スティーブ・ガリー、アリス・ベスタルをフィーチャーしたボーカル曲を挟みながら、バラエティーに富んだドブロ・インストを聴かせる。つくづく、アンディとコディの23才組の凄さには脱帽だ…、それに絡むステュアート・ダンカン(3曲)も凄いけど。前作『Philbuster』(ROU-0459 CD\2,573-)と同様、ドブロという「ヘンな楽器」になじみやすいアルバムに仕上げている。
PC-1142 SPECIAL CONSENSUS『Everything's Alright』CD\2,573-(本体\2,450-)
What Will Become of Me/She's Walking Through My Memory/Today Has Been a Lonesome Day 他全12曲
 大学に通っていたジョッシュ・ウィリアムズを迎えていた2000年に25周年を迎えた秀作『25th Anniversary』(PC-1101 CD\2,573-)を発表、日本でも一躍評価されたスペシャル・コンセンサスの最新作。本作ではベテラン、ロン・スピアーズをマンドリンに迎え、ジャスティン・カーボン(g)、トレス・ニュージェント(bs)を配した4人組でバッチリとしたソリッドグラスを聴かせるグレッグ・ケイヒル(bj)。グレッグの人柄とリーダーシップはイリノイというブルーグラスには厳しい都会で25年以上プロのバンドを維持してきた手腕で十分納得されるだろう。ちなみに、グレッグはIBMAの教育部門のリーダーとして全米の学校や教師にブルーグラスを紹介するプログラムで大きな成功を収めている。アンディ・レフトウィッチのフィドルとランディ・コーアズのドブロをゲストに、非常によく練れた選曲で、現代のブルーグラスを演じるすばらしいバンドだ。
HULL-70206 SIERRA HULL『Angel Mountain』CD\2,888-(本体\2,750-)
Big Sciola/What a Friend/Salt Creek/Amazing Grace/Cherokee Shuffle/Lil Rabbit/Gold Rush 他全10曲
 これが話題の天才少女、「シェラちゃん」である。アリソン・クラウスをアイドルに、すくすく育ち、今やそのアリソンに可愛がられてしばしばメジャーなステージに姿を現す。2003年のIBMAでは10年前のシーリ/キルビー/ウィリアムズ/クリーブランドらと互角に新ユース・オールスターズを率いて登場、喝采を浴びた。本作は2002年のデビュー作、シェラ・ハルが10才のとき、地元のローカル・ミュージシャンらと録音した、マンドリンの入門編としては充分なスタンダード・インスト集。すでに、ラウンダーがアルバム契約をし、アリソンがプロデュースを買って出ている、という。いずれ、「お宝アルバム」となることは間違いないようだ…。
KVR-0001 THE BROTHERS BARTON『Originals』CD\2,888-(本体\2,750-)(歌詞付)
Good Old Time/Red Diamondville/California Rain/Stepping Stones/Hot Club of Oildale 他全10曲
 カリフォルニア出身のポール(m)とロレン(g)のバートン兄弟のデビュー作。トニー・ライスやサム・ブッシュにインスパイアーされたスペースグラス・インスト4曲と、トラッドグラスやブラザー・デュオなどのオールドタイム風味も感じさせるオリジナル・ソング6曲の全10曲。マーク・シャッツのベースに、インスト物ではリチャード・グリーン(f)、歌物ではロン・スチュワート(bj,f)がバックアップ、歌物ではややボーカルが見劣りするが、自分たちの目線で素直に演じる初々しさを買いたい。楽器の巧さは抜群、間違いないサウンドを創る。
JJ-1004 JESSE McREYNOLDS『McReynolds Style Mandolin』CD\2,888-(本体\2,750-)
 ジェシー・マクレイノルズのポップ・インスト集。インスト新入荷参照。
ブルーグラス発掘、編集、再発…新入荷
MME-70050 DOLLY PARTON『Heart Songs』CD\2,573-(本体\2,450-)
I'm Thinking Tonight of My Blue Eyes/In the Pines/Coat of Many Colors/Night Train to Memphis/Wayfaring Stranger/My Tenn. Mountain Home 他全22曲
 アメリカン・エンターテインメントのトップにまで登りつめたドリー・パートンが1994年4月、自身のアパラチアン・ルーツに立ち返って、東テネシーのスモーキー・マウンテンにある自身のテーマパーク、『ドリウッド』でライブ録音した秀作が再発だ。アイリッシュのアルタンをゲストに、自身のバックにはアリソン・クラウス&ユニオン・ステーション、ロブ&ロニー・マッカーリー、ロンダ・ビンセント、カール・ジャクソン、4月に来日するデビッド・リンドレイらを迎え、それでもカントリー・エンターテイメントの枠組みを守りながら仕上げたアコースティック・カントリー作品。テーマにつづいて1曲目に取り上げたのは、ムーンシャイナー誌3月号の「ブルーグラス・ソング」でその背景を特集している"I'm Thinking Tonite..."、「私の大好きなフォークソングです」と紹介されるカーター・ファミリー・ソング。もちろん、大規模なメジャー・プロダクションで、サウンド的にもブルーグラスとは言えないが、ドリーの天才的なボーカルと曲作りは、いわゆるカントリーとは一線を画したアパラチアン・ルーツを感じさせる秀作である。
WEB-6004 BILL HARRELL & the VIRGINIANS『Webco Classic Vol.4; Ballads and Bluegrass』CD\2,888-(本体\2,750-)
Picture on the Wall/Mary Dear/Pass Me Not/Little Home in Tennessee/I Never Will Marry 他全12曲
 ドン・レノとの10年あまりに及ぶパートナーシップを1978年に解消したビル・ハレル。同年、カール・ネルソン(f)、ダレル・サンダーズ(bj)、エド・フェリス(bs)を迎えて新しく結成したバージニアンズのアデルフィ・レコードから発表された第1作がCD復刻である。マイク・オルドリッジの美しいドブロをゲストに、カール・ネルソンのフィドル美学を伴い、その類まれなソフト・スポークン・ボーカルを堪能させてくれる秀作である。アデルフィからウェブコ・レコードに譲渡され、今回、ウェブコ作品復刻の第4弾として登場だ。ビル・ハレルの美しいボーカルと歌いまわし、そしてハレル節が堪能できる名曲の数々…。
OH-90041 LARRY SPARKS『The Lonesome Sounds』CD-R\2,888-(本体\2,750-)

This Lonesome Old Feeling/These Old Blues/Why Did You Wander/Long Journey Home/As Long As I Live/Green Pastures/Mother Is Gone 他全12曲
 昨秋、初のIBMA最優秀男性ボーカリストに輝き、先月号で紹介した豪華ゲスト参加の40周年記念アルバム『40』(REB-1806 CD\2,535-)で今さらながらその実力、歌の巧さを見せつけたブルーグラス国宝、ラリー・スパークスの、これは1973年頃の作品。粗製濫造といわれた時代、確かにチープなスタジオでのヤッツケ録音ではあるが、マイク・リリー(bj)とウェンディ・ミラー(m)の若々しい演奏と、おそらく本物!?!?と思われるチャビー・ワイズのすばらしいフィドルを伴って、笹部益生のカバーで知られる"These Old Blues"をはじめ、ロイ・エイカフからハンク・ウィリアムズらのクラシック・カントリー、そしてモンローからフラット&スクラッグスのブルーグラス・スタンダード等々や、定評あるド迫力ギターなど、26才のラリー・スパークス、そのブルージーでソウルフルな演唱は、ブルーグラスという音楽の本質の一面、「限りなく田舎くさい」という面を余すところなく伝えてくれる。チャビー(おそらく…)の入魂のフィドル、そのボウが弦と散らす火花に注目!!…好き嫌いを超えて、アメリカの田舎に厳然と存在する「ロンサム感」をお楽しみください。
ブルーグラスお勧め再入荷
■ムーンシャイナー最新3月号特集関連作品
(ブルーグラスやオールドタイムの情報満載のムーンシャイナー最新3月号は\525-送料\76、年間契約は1年間12冊分で送料と消費税がお得な\6,000-)
ROU-0534 BRUCE MOLSKY『Contented Must Be』CD\2,573-(本体\2,450-)
 3月号のカバー・ストーリーはオールドタイムのトップ・ミュージシャン、ブルース・モルスキー。4月はじめにジャンルを越えたストリングバンド、モザイクの一員として来日する彼、本作は昨年発表された最新作。ブルーグラスからマイク・コンプトンとダドリー・コンネル、アイリッシュからミック・モロニーを迎え、フィドル、バンジョー、ギターを駆使して、幅広いオールドタイム音楽のさまざまなパターンを楽しませてくれる秀作である。
DDROW-VC21 PETER ROWAN『Lead Singin' and Rhythm Guitar; Finding Your Bluegrass Voice』DVD\5,775-(本体\5,500-)(90分教則DVD)
 ムーンシャイナーでは今年から、これまであまり語られることのなかった「ブルーグラス・ソング」についてのさまざまな特集をはじめました。「歌」というのは多分に個人的なものですが、それでも、ブルーグラス特有の意味があったり、感情がある…はずです。ムーンシャイナーの2月号から連載のはじまった今富秀樹氏によるこの教則DVDの詳細解説は、ピーター・ローワンが到達したブルーグラス・ボーカルの真髄に迫るもの。ボイス・コントロールから感情移入、モンローから学んだブルーグラスの本質を見事に伝えてくれる。"Blue Moon of Kentucky", "Walls of Time", "Wayfaring Stranger", "In the Pines"の4曲を解説しながら構成された教則DVD。
 なお、3月号ではリズム・ギターの弾き方を中心に語られており、ピーターのギターに関しては米国のCD付きフラットピッキン誌『Flatpicking Guitar Vol.9-#2』(FGM-9.2 Book+CD\2,625-)で詳しく紹介(音源付き)されている。
ARH-411 CARTER FAMILY『On Border Radio, 1939 Vol.1』CD\2,888-(本体\2,750-)

 今月の「ブルーグラス・ソング」はカーター・ファミリーの"I'm Thinking Tonight of My Blue Eyes"に秘められた悲しく、つらいA.P.とサラの物語。このCDは、そのとき、1939年のラジオ・ライブでの同曲が聴ける。A.P.、サラ、メイベルのほかに、幼かったジャネットやヘレン、ジューン、アニタのカーター・シスターズも収められている。アーフーリーの本作、第2集(ARH-412 CD\2,888-)と第3集(ARH-413 CD\2,888-)も発売されている。
HHH-301 THE GILLIS BROTHERS『Down by the River』CD\2,888-(本体\2,750-)
 今月の「Knee Deep in Bluegrass」は強烈なスタンレー節とカラカラのバンジョーが心地よいザ・ギリス・ブラザーズ。紹介はベスト集だが、本作は1992年に発表され、多くのトラッドグラス・ファンを直撃、ノックアウトしたデビュー作。
ROU-0549 THE GRASCALS CD\2,573-(本体\2,450-)
 昨夏以来、ドリー・パートンとの活躍で話題のスーパーバンド、ザ・グラスカルズのデビュー作!!現在もっともホットな話題の彼ら、3月号ではバンドとメンバー紹介の「ザ・グラスカル登場」あり。
■2004年発表レコー
(ムーンシャイナー3月号では毎年恒例の前年度発表レコード総括を特集しています。大きな話題作は以下の通り…)
SKFR-1006 RICKY SKAGGS『Brand New Strings』CD\2,573-(本体\2,450-)
 今年のグラミー賞最優秀ブルーグラス作品に輝くリッキー・スキャッグスとケンタッキー・サンダーの最新作。20代前半のアンディ・レフトウィッチ(f,m)とコディ・キルビー(g)という超スーパーピッカーを擁し、ジム・ミルズの完璧なスリーフィンガーとあいまった超重量級バンドを従え、ブルーグラス・スタンダード路線を脱したオリジナリティーも加味したリッキー・スキャッグス、会心の1作。
REB-1805 RALPH STANLEY II『Carrying On』CD\2,573-(本体\2,450-)

 グラミー賞最優秀ブルーグラス作品にノミネートされたラルフ・スタンレー2世の最新作は、"Mountain Dew"や"Single Girl, Married Girl"などのスタンダードほか、自身のオリジナルを含めて、カーター・スタンレーからキース・ウィットリーに至るスタンレー・トラディションを踏襲して、「親の七光り」を脱したシンガーとしての実力を聴かせる。
KOCH-9819 V.A.『a Tribute to Jimmy Martin』CD\2,888-(本体\2,750-)
 惜しくも最優秀賞は逃したものの、本作もグラミーに最終ノミネートされた秀作。J.D.クロウやポール・ウィリアムズといった伝説のサニー・マウンテン・ボーイズをはじめ、その後、ジミー・マーティン・サウンドを支えたケニー・イングラムやオウディー・ブレイロックらによる素晴らしい!!ジミー・マーティン曲集。
ROU-0542 OPEN ROAD『In the Life』CD\2,573-(本体\2,450-)
 昨年の岐阜・時山フェスにデビッド・ロングとともにゲストとして招かれた20代のブラッド・フォーク、そのめちゃくちゃ鄙びたボーカルは稀有の才能だった。トラッドグラスに新風を送り込む、バーン・ウィリアムズ大好きのブラッド、喝采だ。
REB-1802 KING WILKIE『Broke』CD\2,573-(本体\2,450-)
 若いといえば彼ら、ムーンシャイナー2月号の全米ブルーグラス・チャートでアルバムと、"Broke Down and Lonesome"がダブルでナンバーワンを獲得。全員が20代前半、話題のソリッド&トラッドグラスだ。ムーンシャイナー誌2004年8月号で特集。
WH-64198 V.A.『Appalachian Picking Society』CD\2,888-(本体\2,750-)
 ベラ・フレック&アビー・ウォッシュバーン、クリス・シーリ、ブライアン・サットン、ステュアート・ダンカン、ダン・ティミンスキらのブルーグラス・ピッカーから、ダーク・パウェルやアート・スタンパー&ティム・オブライエンらのオールドタイム、そしてアリサ・ジョーンズのハンマー・ダルシマやデビッド・シュノーファーのマウンテン・ダルシマ等々、さまざまなトップ・アーティストが各々アパラチアの心象風景を描く癒し系インスト秀作。
CO-2736 ART STAMPER『Wake Up Darling Corey』CD\2,573-(本体\2,450-)
 ケンタッキー・フィドラー、アート・スタンパーが1月23日に他界した。スタンレーズやオズボーンズらとも活躍した国宝級オールドタイム・フィドラー。この最新作はクロウハンマー・バンジョーとギターをバックに、約半数でティム・オブライエンのボーカルを迎えたすばらしいオールドタイム作品。
■ブルーグラスお勧め旧譜
KG-0952 V.A.『Best of King and Starday Bluegrass』CD4枚組\9,450-(本体\9,000-)
 全100曲、1940年代のJ.E.メイナーから1970年代はじめのニュー・グラス・リバイバル(未発表曲"Norwegian Wood"と"Door Into Summer")の誕生まで、アメリカ南部のブルーグラス・マーケットで、主にシングル盤として、つまり、ヒットを目論んで発表された生き生きとしたブルーグラスの数々。モンローやフラット&スクラッグスらのメジャーレーベル組とは一線を画した、下克上のエネルギーを満喫できるアーリー・ブルーグラス大秀作である。さすがに、知らない曲やアーティストが一杯だ。
THRILL-145 JIMMY MARTIN『Don't Cry To Me』CD\2,888-(本体\2,750-)

 2月終わり、ジミー・マーティン危篤の報が入った。ただ、その強い意志での快方を祈るのみだ。本作は、ジミーの生き様を強烈に描いたDVD『King of Bluegrass』(SSF-001D DVD\3,675-)で使用された音源、ビル・モンローとの"On and On"をはじめ、J.D.クロウとポール・ウィリアムズを伴った貴重な1950年代の録音から、最近のビーン・ブロッサム・ライブまで、ジミー・マーティンの代表曲16曲集。
■ニューグラスお勧め旧譜
ROU-0441 PETER ROWAN & TONY RICE『You Were There for Me』CD\2,573-(本体\2,450-)
 昨秋発表されたピーター・ローワンとトニー・ライスが組んで、話題の初アルバム。ピーターの地球規模の目線を感じさせるオリジナル曲とトニーのスペースグラスが絶妙に混ざり合い、まったく新しい世界を現出している。還暦を迎えたピーターと、50も半ばを迎えようとするトニーの衰えることのない創作活動に感動する。
ROU-0550 V.A.『Moody Bluegrass, a Nashville Tribute to the Moody Blues』CD\2,573-(本体\2,450-)
 ハーリー・アレン、ティム・オブライエン、ジョン・コーワン、ラリー・コードルらをリード・ボーカルに、アリソン・ブラウンやチャーリー・クッシュマン、バリー・クラブトゥリー、キース・リトル(bj)、ステュアート・ダンカンやフレッド・カーペンター(f)、またハーモニーにはアリソン・クラウスやサム・ブッシュも名を連ねた豪華版(ジョンのリードにアリソンのテナーとサムのバリトンは一聴の価値あり…!)。ギブソン社のデビッド・ハービー(m)が創ったオールスター・キャストによる、60年代から活躍するイギリスのロック・バンド、ムーディー・ブルースのカバー集。
■ブルーグラス・スタンダード旧譜
SH-3749 PETER ROWAN『First Whippoorwill』CD\2,079-(本体\1,980-)
 ピーター・ローワンのビル・モンロー曲集。サム・ブッシュ、リチャード・グリーン&バディ・スパイカー、ビル・キース、ロイ・ハスキーJr.に、テナーがアラン・オブライアン。
ROU-0180 BLUEGRASS ALBUM BAND『Vol.3; California Connection』CD\2,573-(本体\2,450-)
 1983年作ブルーグラス・アルバム・バンドの第3集は、はじめてジェリー・ダグラスのドブロを加え、トニー・ライス、J.D.クロウ、ドイル・ローソン、ボビー・ヒックス、トッド・フィリップスの6人組。キックオフはフライング・ブリトーズの"Devil in Disguise"のほか、フラット&スクラッグスを中心に、モンロー、レノ&スマイリー、オズボーンズらのチョッと渋めのスタンダード集。
■ブラザー・デュオ
SH-3711 RICKY SKAGGS & TONY RICE『Skaggs & Rice』CD\2,573-(本体\2,450-)
 新しい世代にオールドタイム・ブラザー・デュオのすばらしさ、美しさを知らしめた1980年の大名作。リッキー・スキャッグスとトニー・ライスのマンドリン・ギター・デュオで、なんと、"Bury Me Beneath the Weeping Willow"が小ヒットした。
■女性ブルーグラス
REB-1770 V.A.『Clinch Mountain Sweetheart』CD\2,573-(本体\2,450-)
 ジョーン・バエズ、マリア・マルダー、ドリー・パートン、ルシンダ・ウィリアムズ、アイリス・ディメント、パム・ティリス他、ジャンを越えた女性シンガーがスタンレー・ソング16曲をクリンチ・マウンテン・ボーイズのバックで唄う2001年作品。
ROU-0497 RHONDA VINCENT『One Atep Ahead』CD\2,573-(本体\2,450-)
 ただ1人、IBMAアワードで5年連続の最優秀女性ボーカルを受賞したロンダ・ビンセントの最近作。ヒット曲"Kentucky Borderline"から、オズボーンズの「涙の小道」、そして彼女のスポンサー、マーサ・ホワイト製粉社の新コマーシャルまで、女性ブルーグラスのおいしいところ取りの充実の一枚だ。
■ゴスペルお勧め旧譜
BPM-402 FAIRFIELD FOUR & FRIENDS『Live from Mountain Stage』CD\2,888-(本体\2,750-)
 アメリカで最も古い黒人ゴスペル・カルテット、ナッシュビルの教会で生まれたフェアフィールド・フォーが、ウェスト・バージニアで収録されるルーツ系音楽番組「マウンテン・ステージ」で、エルビス・コステロ、スティーブ・アール、リー・ロイ・パーネル、ナッシュビル・ブルーグラス・バンドらと共演した6曲と彼ら自身の4曲集。ブルーグラスやカントリーではないが、ナッシュビルでもうひとつの大勢力を持つ音楽である。
MME-71013 DOYLE LAWSON & QUICKSILVER『Hallelujah in My Heart』CD\2,079-(本体\1,980-)
 現在ブルーグラス・ゴスペルのパターンを創り上げたドイル・ローソンの1994年、DVD発売されている『Treasures』(ME-72000 DVD\2,573-)撮影と同じ時期の作品。現在ブルー・ハイウェイで活躍するショーン・レーンをギターに、完成されたブルーグラス・ゴスペルを聴かせる。
■ライブ物お勧め旧譜
REB-2003 V.A.『Live Again!』CD2枚組\4,358-(本体\4,150-)
 東テネシーと南西バージニアの州境の街ブリストル、1927年にカーター・ファミリーやジミー・ロジャーズを発掘した「ブリストル・セッション」で知られる、もっともブルーグラス/オールドタイムの濃いエリアの中心地、そこのWCYB局は数々の有名バンドがデビューした由緒あるラジオ局。その看板番組「Farm and Fun Time」の貴重なラジオ・ライブ集。初期のスタンレー・ブラザーズの23曲を中心に(ラルフが2フィンガーだった1947年と3フィンガーに変化する49年の両方収められている)、デビューしたてのフラット&スクラッグスの超貴重な3曲(1949年と思われる"Roll in My..."、未発表の"Rainbow of My Dream"、スクラッグス・ギターでの"That Home Above")ほか、マック・ワイズマン、ソースマン・ブラザーズやカーリー・キングら、アーリー・ブルーグラスの超貴重なライブ全41カット。
RLV-2001 V.A.『All Star Bluegrass Celebration』CD\2,888-(本体\2,750-)
 同名DVD作品のCD版。スクラッグスの"Foggy Mountain Breakdown"から、スキャッグスの"Uncle Pen"、クラウスの"Let Me Touch You for Awhile"からニッケル・クリークの"Seven Wonders"まで、今のブルーグラスの最先端ライブ15曲集。
インスト新入荷
JJ-1004 JESSE McREYNOLDS『McReynolds Style Mandolin』CD\2,888-(本体\2,750-)
Love Is Blue/Somewhere My Love/Crazy Arms/Indian Love Call/East Tennessee Blues/Shenandoah 他全10曲
 アパラチアの山奥、クリンチ・マウンテンのど真ん中、はっきり言って米国でもっとも開発が遅れたといわれるド田舎、そんな土地で生まれ育ったジム&ジェシーの弟ジェシー・マクレイノルズが、いわゆる「クロスピッキン」と呼ばれる神業を仕上げたのはもう50年も前、1枚のフラットピックでいかにアール・スクラッグスのスリーフィンガー・ロールを表現するか!?…ジェシーはまぎれもない天才なのである(その後、60年代にボビー・トンプソンという天才バンジョイストをジェシーのバンドから生んだのも必然かと思わせる)。おじいさんが、あの1927年の「ブリストル・セッション」に参加していたという家系、音楽に対する「勘」は天性のものだったのだろうか。ここでも、その滑らかでメロディアスなクロスピッキンの響きが、70年代ナッシュビル・サウンド風バックを伴って堪能できる。オリジナルとポップ・スタンダードが半々、……マンドリンのみならず、フラットピックを使った弦楽器の革命的な奏法をお楽しみください。録音データは詳らかではないが、比較的最近、といっても80年代以降、自身のレーベルに録音した自費制作物と思われる。
BNR-216 DON STIERNBERG & JOHN CARLINI『Angel Eyes』CD\2,888-(本体\2,750-)
The Way You Look Tonight/All the Things You Are/Round Midnight/In a Sentimental Mood 他全11曲
 ジェスロ・バーンズ研究で知られるドン・スターンバーグのマンドリンと、トニー・ライスの師匠でドーグの理論的支柱で、ブルーグラス・バンジョー奏者でもあるジョン・カーリニのギターに、ジム・コックスのベース、フィル・グラトゥのドラムスによるアコースティック・ジャズ・スタンダード集。2001年のIBMAでの深夜ジャムがきっかけで生まれたという、研ぎ澄まされたトーンと癒される音並びを楽しむことができる、静かで優しいジャズ作品。
RHR-185 PETER OSTROUSHKO『Minnesota; a History of the Land』CD\2,888-(本体\2,750-)
 アメリカの広大な大地をテーマにフィドラー&マンドリニストのピーター・オストルーシュコが、公共テレビ・シリーズのために書いた室内弦楽仕様のスコアー。フィドル・チューンを念頭に置きながら、アメリカ開拓の歴史と自然が雄大に描かれた秀作である。ゆったりと椅子に座り、目を閉じれば、そこは広大な大地の息吹きが聴こえてくる…。
R-1919 寺井豊/竹田一彦/上山崎初美『Live at Jack Rose』CD\3,000-(本体\2,857-)
Autumn Leaves/Baisin St. Blues/Body and Soul/Misty/On the sunny Side of the Street 他全10曲
 関西で活躍する2人の超ベテラン・ジャズ・ギタリスト、寺井と竹田、ベースの上山崎のトリオが、大阪・北新地のジャズ・クラブ「Jack Rose」でライブ収録したジャズ・スタンダード・インスト集。失礼ながら、かなりの高齢と思われる京都の寺井氏と大阪の竹田氏のギターは、悠々としてホットである。ジャンルを越えて、ミュージシャンたるもの、かくありたいと思うギタリスト垂涎の作品である。
CKCD-003 中部近畿フォークダンス連合会編『Folk Dance Book Vol.3』CD\2,000-(本体\1,905-)
 これで3枚目となるフォークダンスCDには、宮崎勝之、吉崎ひろし、水谷裕ら関西で活躍をつづけるブルーグラス・ミュージシャンのほか、カントリーやアイリッシュのミュージシャンらを動員して作られた、アメリカ音楽を中心に、イスラエルや東欧、北欧などの民俗音楽をベースにしたフォーク・ダンスのバックアップ音楽集。ダンス解説書付き。

各楽器別インストお勧め作品
(楽器につきましては、楽器本体やパーツから教則物まで、各種取り扱っています。お気軽にお問い合わせください)
■ギター
SPR-717 KENTUCKY COLONELS『Appalachian Swing』CD\2,573-(本体\2,450-)
 あまりにも有名なクラレンス・ホワイトのギターを中心にした1964年のケンタッキー・カーネルズの名盤が再々発売である。ブルーグラス・ギターを志すものは必聴とされる大名盤、今回はオリジナル・アルバムにカーネルズが同時期にタット・テイラーのバックアップで録音した『Dobro Country』のアルバムから3曲、"Pickin' Flat"、"A Fool Such As I"、"Black Ridge Ramble"がボーナスの全15曲。
ACD-2 JERRY GARCIA & DAVID GRISMAN CD\2,573-(本体\2,450-)
 1991年に発表されたジェリー・ガルシアとデビッド・グリスマン初の共演作。ともにアメリカ音楽界のカリズマとして尊敬される「1音入魂」の体現者だ。なぜか、ガルシアのギターに強烈なクラレンス・ホワイトのトーンを感じてしまうのは私だけなのだろうか?1960年代のフォーク・ブームの中でブルーグラスやオールドタイムに目覚めた2人がそのまま四半世紀を越えてジャムをしている名作だ。
ROU-0250 DAVID GRIER『Freewheeling』CD\2,573-(本体\2,450-)

 クラレンス・ホワイトの膝の上でギタリストを夢見たというラッキーなデビッド・グリア、1988年作のデビュー作。当時のカントリー・ガゼット仲間、ビリー・ジョー・フォスターとローランド・ホワイトのほか、サム・ブッシュ、ステュアート・ダンカン、マーク・シャッツ、ワイアット・ライスら。
■バンジョー
BJK-2071 BOBBY THOMPSON『Thompson Picks』CD\2,888-(本体\2,750-)
 ビル・キースとともにメロディック・スタイルの創始者として、また、クロマティック奏法のあらゆるパターンを生み出した偉大なバンジョー奏者、ボビー・トムプソンの、昨年発表された唯一のリーダー・アルバム。あの伝説的なエリア・コード615のメンバーであり、その後1970年代のあらゆるメジャー・アーティストのセッションで知られ、ジム&ジェシーの数々の録音やビル・モンローの名作アルバム『Uncle Pen』での名演などで、ブルーグラス・バンジョー奏者としても高い評価を持つボビー。多発性硬化症のため、1986年以来現役を退いている彼の革命的な録音を集めたバンジョー奏者必聴の1枚。
CCCD-0224 JOHN LAWLESS『Five & Dime』CD\2,888-(本体\2,750-)(CD-ROMにてタブ譜付)
 各種タブ譜やビデオ教則で知られるAcuTab「アキュタブ」のオーナー、ジョン・ロウレス、なんとCD-ROMで全曲のタブ譜がオマケ。現代風スリーフィンガー・ロールを駆使したオリジナル・インスト10曲に友人たちのボーカル3曲(ザ・バンド、ドゥービー・ブラザーズ、スタンレーのカバー)。
SR-10402 CRAIG KORTH『Bankview』CD\2,888-(本体\2,750-)
 カナダのバンジョー奏者、クレイグ・コースの素晴らしいオリジナル・インスト集。ジョン・ライシュマンやジム・ニューナリーをはじめ、カナダのスーパーピッカーたちがバックアップ。世界中に素晴らしいバンジョー・トーンの持ち主がいる。
■フィドル
FF-70012 BENNY MARTIN『Tennessee Jubilee』CD\2,573-(本体\2,450-)
 ブルーグラス誕生のときには、すでに音楽的にはるか前を進んでいたフィドルだが、ビル・モンローとアール・スクラッグスという天才ミュージシャンによって創られた新しい音楽、ブルーグラスに合わせた典型的なフィドル・スタイルは、この男、ベニー・マーティンによってセットされたといっても過言ではない。ブルーグラスのスピード感に応じた切り込み、自在なコードを基にしたインプロバイズ等々、ベニーの呼吸がスコッティ・ストーンマンからリチャード・グリーン、そしてステュアート・ダンカンへと続くブルーグラス・フィドルの大きな流れとなっていく。…このアルバムはそんなベニーが1975年、アルコール中毒からカムバックした第1弾のCD化。幼なじみのレスター・フラットや崇拝者ジョン・ハートフォード、そして親友バディ・スパイカーの助けを借りながら遺した偉大なボーカル中心の作品。ちなみにベニーの遺作は、他界した2001年発表、多くの友人を集めて創られた『The Big Tiger Roars Again, Vol. 2』(OMS-25080 CD\2,888-)がある。
OMAC-7 MARK O'CONNOR's APPALACHIA WALTZ TRIO『Crossing Bridges』CD\2,888-(本体\2,750-)

 マーク・オコナーがヨー・ヨー・マとエドガー・マイヤーとのトリオで発表した米クラシック界のベストセラー2作品から、ツアー向けに若いビオラとチェロ、キャロル・クックとナタリー・ハースを伴ったツアーの2004年のライブ集。フィドル・チューンが見事なクラシック作品にアレンジされているのを、ゆったりと優雅に楽しみたい。
STR-3 BUDDY SPICHER & MIKE LOUDERMILK『Wildwood Flower』CD-R\2,888-(本体\2,750-)
 2000年にバディ・スパイカーがギタリストのマイク・ラダーミルクと組んで発表、スパイカー独特のフィドル美学が隅から隅まで行き届いた絶品アルバム。クリスタル・ゲイル"Blue Moon of Kentucky"と"Blue Kentucky Girl"、マック・ワイズマン"Shackles & Chains"、ゲイトマウス・ブラウン"Redwood Timber"がゲスト・ボーカル他、全10曲。
CO-2708 KENNY BAKER『Plays Bill Monroe』CD\2,573-(本体\2,450-)
 ビル・モンローをマンドリンに迎え、"Road to Columbus"や"Jerusalem Ridge"をはじめ、1970年代中頃にモンローとともに創り上げたブルーグラス・フィドル・チューンの完成形である。
■マンドリン
PC-6503 WAYNE BENSON『An Instrumental Anthology』CD\2,573-(本体\2,450-)
 サード・タイム・アウトから現在はジョン・コーワン・バンドで活躍するウェイン・ベンソン。彼がスコット・ベスタルらとシリーズで発表したブルーグラス・スタンダード・インスト集から自身のオリジナルを中心に集めた12曲集。
DL-2002 DAVID LONG『Midnight from Memphis』CD\2,888-(本体\2,750-)

 昨年、岐阜・時山フェスのゲストとしてブラッド・フォークとともに来日したデビッド・ロング。ビル・モンロー、マイク・コンプトン直系の素晴らしいマンドリン・アルバム。
ACD-60 TINY MOORE & JETHRO BURNS『Back to Back』CD2枚組\3,045-(本体\2,900-)
 1979年にデビッド・グリスマンのプロデュースのもと、エルドン・シャンブリン(g)とレイ・ブラウン(bs)、シェリー・マン(drums)をバックに、ジェスロ・バーンズのマンドリンとタイニー・ムーアの5弦エレキ・マンドリンが繰り広げるジャズ・マンドリンの秀作。オリジナルの13曲に全曲のオルタナ・テイク付き、2枚組26トラックの全貌。ジャズ・スタンダードからビル・モンロー作品まで、タイニーとジェスロ、ともに59才、めちゃくちゃ充実、至極のジャズ・マンドリン・セッション。
■ベース
COL-92106 BELA FLECK & EDGAR MEYER『Music for Two』CD+DVD\2,783-(本体\2,650-)
 バンジョーとベースのデュオでクラシックからオリジナル・ブルーグラスまで、ものすごいテクニックと完璧なアンサンブル、楽器を超えてシビアなアコースティック弦楽器ファンに強力お勧め!、その上、DVDドキュメント映像のオマケつき!!バンジョーがこんな世界にまで達した…、感無量である。
GM-122 TODD PHILLIPS『In the Pines』CD\2,888-(本体\2,750-)
 1995年にトッド・フィリップスが中心になって発表されたアメリカン・トラッド有名曲の秀作。マイク・マーシャル、ジョン・ライシュマン、トニー・トリシュカ、ティム・オブライエン、ローリー・ルイス、ステュアート・ダンカン、ダロル・アンガー、スコット・ナイガードのオールスター陣が、トッドの見事な采配で美しいメロディーを創っていく。
■オートハープ
FF-675 BRYAN BOWERS『Friends for Life』CD\2,573-(本体\2,450-)
 1970年代のフェス、オートハープ1本で満場のヒッピーたちを狂喜乱舞させたブライアン・パワーズ。シンプル極まりない楽器を胸に抱えて、朴訥に歌い、美しいメロディーを奏でるオートハープ、その人の温かさが観客に伝わったのだろう。本作でも彼の人柄を表すように、「キラキラ星」や「フレリ・ジャッキー」など誰でも知ってる曲をはじめ、"Storms on the Ocean"、"Old Joe Clark"、"Red River Valley"、"Amazing Grace"、"Banks of the Ohio"から「蛍の光」まで全22曲、オートハープ1本だけで楽しませてくれる。60才を迎えた2000年発表作。
■アンサンブル
SH-3817 JERRY DOUGLAS, RUSS BARENBERG, EDGAR MEYER『Skip, Hop & Wobble』CD\2,573-(本体\2,450-)
 ジェリー・ダグラスのドブロ、ラス・バレンバーグのギター、エドガー・マイヤーのベースのトリオが1993年に発表したIBMA最優秀インスト作品受賞の凄いオリジナル・インスト集。ブルーグラス楽器を別次元に引き上げた1989年のストレングス・イン・ナンバーズについで、21世紀のブルーグラス・アンサンブルを啓示する1枚。BS放送の天気予報でよく聴いたアレです。
■ジャンゴ・ラインハルト
JSP-901 DJANGO REINHARDT『The Classic Early Recordings in Chronological Order, 1934-1939』CD5枚組\5,775-(本体\5,500-)
 ジャンゴ・ラインハルトの初期録音順の124曲。ステファン・グラッペリとのホット・クラブ・オブ・フランスの時代、アコースティック・ストリングバンド・スウィングのクラシックである。
JSP-904 DJANGO REINHARDT『Vol. 2; Paris and London, 1937-1948』CD4枚組\5,775-(本体\5,500-)
 第2次世界大戦でパートナーのステファン・グラッペリがロンドンに逃れた時代、パリでバイオリンに代わりクラリネットとのカルテットやビッグ・バンドを率いた頃の全85曲。
JSP-919 DJANGO REINHARDT『Vol.3; in Rome, 1949/1950』CD4枚組\5,775-(本体\5,500-)
 第3弾は晩年のジャンゴ、といっても39才から40才を迎える頃の録音集(43才で他界する)。すでにチャーリー・パーカーらのビバップ・ムーブメントに影響された、モダン・ジャズ的なアプローチを見せるローマ時代のジャンゴの89曲。
オールドタイム&フォーク新入荷
SH-3997 THE DUKHS CD\2,573-(本体\2,450-)(歌詞付)
Death Came a Knockin'/Blue/The Wagoner's Lad/True Religion/You and I/EverybodyKnows/Dance Hall Girls-Bozeemon Boogie/Love Is the Seventh Wave 他全14曲
 衝撃的な新しいストリングバンドの登場だ。これで「ダックス」と読む、ベラ・フレックと最先端のアコースティック・エンジニア、ゲイリー・パチョーザのプロデュースで鮮烈シュガー・ヒル・デビュー。クロウハンマー・バンジョーのビートを核に、オールドタイム/フレンチ・カナディアン系のフィドル、アイリッシュ系ギター、そしてアフリカンなパーカッションが混在し、インパクトの強い現代感覚あふれる女性ボーカルがメッセージを発する。「プログレシヴ・ソウルグラス」とか「ニューウェイヴ・オールドタイム」などという呼び方で全米とカナダの大学放送局を中心にブレイク寸前のまったく新しいタイプのストリングバンドである。約半数を占めるのはトラッド曲、フィドル・チューンからドック・ワトソン、エリック・ダーリンというソースのクレジットが見える。そして残りはオリジナルからウェイファリング・ストレンジャーズのルース・アンガー作品(ジェイ・アンガーとモリー・メイソンの娘)、レナード・コーエンからスティング作品まで、幅広いレパートリーを聴かせる。ゲストにはベラはもちろん、その作品も取り上げたポール・ブレイディ、エドガー・マイヤー、ビクター・ウートンらが各1曲、また、これから話題のアビゲイル・ウォッシュバーンが2曲でハーモニーに参加。ムーンシャイナー誌3月号グラビアも飾ったザ・ダックス、オールドタイムやブルーグラス、そのルーツにあるアパラチアをはじめブルース、そしてカナダにまで広がるフィドル音楽伝統などが、21世紀のビートと見事に融合しようとしている。オールドタイム・ストリングバンドがまったく新しい世代の聴衆に強烈にアピールをはじめている。大注目である。
OFR-003 HUNGER MOUNTAIN BOYS『Blue Ribbon Waltz』CD\2,888-(本体\2,750-)

I'm Going Back Where Time Stands Still/Hang My Hat #1/Dreaming/Katie Dear/Let Us Travel 他全13曲
 1930年代にアパラチア山脈の南一帯で一世を風靡したブラザー・デュオ、多くはマンドリンとギターでの最小アンサンブルである兄弟デュオだったが、バンド・サウンドが巨大化していく1940年代には消えていったかのようだった。が、しかし、21世紀になって、しかも北部マサチューセッツから登場したハンガー・マウンテン・ボーイズ、デビュー作『Fashioned in the Old Way』(OFR-001 CD\2,888-)につづく最新作は、ふたたびおいしい所を凝縮して、しかも、ブラザー・デュオの骨のあるところを聴かせる。日本の初期ブルーグラスでヒットしたあの懐かしい"Dreamin'"のほか、ブルー・スカイ・ボーイズやルービンズらのカバーはあるものの、ほとんどがオリジナル曲であることに驚く。また、初期のビル・モンローを思わせるすばらしいマンドリンとギター・ビートも聴きモノ、2人というコンセプトは変えずにフィドルやドブロを持ち出したりスウィング・ビートを聴かせたりもする。スタイルとしては消えていったブラザー・デュオ、しかしそのクローズ・ハーモニーの伝統は戦後のルービン・ブラザーズからサイモン&ガーファンクル、ウエスト・コースとのCSNYらに受け継がれ、現在もアメリカン・ハーモニー・シンギングの基礎となっている。70年ほどタイムスリップして登場した彼ら、単なるノスタルジーではない現代性を感じるのは私だけだろうか?
CO-2718 V.A.『Clawhammer Banjo, Vol.3』CD\2,573-(本体\2,450-)
Hollyding/John Hardy/Little Birdie/Little Brown Jug/Sugar Hill/John Henry/Liza Jane 他全18曲
 1月に紹介した1965年発表の『Clawhammer Banjo, Vol.1』(CO-2716 CD\2,573-)、そして先月紹介67年の『Clawhammer Banjo, Vol.2』(CO-2717 CD\2,573-)につづくシリーズ最後の第3弾は、1978年にカウンティー・レコード757番のLPアルバム『Clawhammer Banjo Vol.3』として発表された名盤のCD復刻である。ウエイド・ワード、オスカー・ライト、グレン・スミス、トミー・ジャレル他が3曲のフィドル&バンジョーを除いてソロ、ないしはボーカル入りでクロウハンマーを聴かせる。シリーズ全体がクロウハンマー・バンジョー奏法のバイブル、ブルーグラス・バンジョーで言えば『Foggy Mountain Banjo』ともいえるような作品。つまり、これらを録音した1960年代から70年代はじめには、まだブルーグラス・バンジョー発生(1946年)以前にバンジョーをマスターした人たちが生きており、彼らが生活の中で父祖から受け継いだプリミティブなバンジョー奏法がほぼ原型のまま残っていたと思われるから。ムーンシャイナー誌3月号でブルース・モルスキーがインタビューで答えているように、こんな演奏をしてくれる人たちは、「生きていれば、125才以上だ、もう(彼ら)見つけることは出来ないんだ」。
OH-90164 HARRY & JEANIE WEST『Old Time Sacred Picking & Singing; I Need the Prayer』CD-R\2,888-(本体\2,750-)

Precious Memories/Shake My Mother's Hand for Me/Keep on the Sunny Side/Sunny Side of Life 他全14曲
 フォーク・ブームがはじまる以前、1950年代からアパラチアや南部の伝統的な白人系音楽、すなわちオールドタイム・カントリー音楽を都会のリスナーに紹介しつづけたハリー&ジニー・ウエスト。彼らが1969年に録音したものの、その後行方が分からなくなっていたマンドリン&ギターのブラザー・デュオ集。カーター・ファミリーやブルー・スカイ・ボーイズ、モンロー・ブラザーズなどの兄弟デュオを男女の夫婦デュオに置き換え、南部アパラチア一帯で愛唱されるゴスペル・ソングを集めたもの(印刷された曲目リストとCDデータが合致しないので注意)。楽器コレクター&ディーラーとしても知られ、初期のブルーグラス・ミュージシャンには大きな支えとなった彼ら、ニューヨークからノース・カロライナのアパラチアに移住し、今も楽器店を経営しながら活躍を続けている。
GS-006 DAVE RICE & his OLD TIME CRONIES『Ned Went A'Fishin'』CD\2,888-(本体\2,750-)
No One's Hard Up But Me/John Henry/Boll Weevil/Bankhead Blues/C.C.& O. No.588/ 他全23曲
 ハーモニカのデイブ・ライスが友人のフィドルやバンジョー、ギター、ウクレレ、マンドリンらと作った素晴らしいオールドタイム・チューンの数々。78回転のSP盤やフィールド・レコーディングなどから学んだ古い曲に、独自のテイストを加え、ハーモニカを中心にしたオールドタイム・ストリングバンド音楽を演じる。ダブル・デッカー・ストリング・バンドのビル・シュミットやリズム・ゴリラのメンバー、バンジョー・ビルダーのケビン・エノックらが見事なフォローで素晴らしいストリングバンド・アンサンブルを創っている。ハンフリー・ベイトやデュフォード・ベイリーといったハーモニカ名人たちに影響を受けたというフィドル・グループを感じさせるリズミカルなハーモニカと、ときおり聴かせる朴訥でなんとなくユーモラスなボーカルもいい。
TECE-25533 なぎら健壱『嘘のような本当の話(第二集)』CD\2,500-(本体\2,381-)
 …お間違いなく!!これは音楽アルバムではなく、曰く、「話の途中で寝るなよ!」という「語り部的大爆笑トーク」集の第2弾。
WPZR-30066 P.P.M.『Carry It On』CD4枚組+ボーナスDVD\10,500-(本体\10,000-)
 1961年の結成以来、現在なお、フォーク(政治的/社会的メッセージを持った)音楽のリーダーとして活躍するピーター・ポール&マリーの40年あまりの活動を集大成した米国製4枚組ベストCD集に120頁の日本語解説、そしてボーナスDVDにはさまざまな時代からの8曲を附した日本版(限定配布状態なのでご理解ください)。ちなみにPPM、彼らの最新CD作は03年の『In These Times』(R2-73957 CD\2,573-)が、また、04年の上記ベスト集の発表を記念して放映されたテレビ特番を収めたDVD『Carry It On』(WPBR-90355 DVD\4,410-)もある。
ROU-0547 V.A.『Come to the Mountain; Old Time Music for Modern Times』CD\2,573-(本体\2,450-)
Hop High My Lulu Gal/Willow/Winter/Black Jack Davey/Your Long Journey/There Is a Reason 他全22曲
 現在、米国ブルーグラス界を巻き込んで、オールドタイムがものすごく面白い。そんな「現代オールドタイム入門」の1時間12分。1960年代のニュー・ロスト・シティ・ランブラーズによる発掘復刻と研究を経て、70年代以降にはヒッピー文化と呼応するように自然志向のコミュニティー音楽として数多くのフォロワーを生み、彼らは生き残っていたオールドタイマーからそのノウハウと精神を学んでいった。そんな中から、80年代以降の経済と文化のグローバル化によって、その音楽のエッセンスとアーティスティックな刺激の融合が、コミュニティー音楽だけにとどめることなく、コンサート・パフォーマンスを望むようになった。そして、90年代のアンプラグドやアイリッシュのブームを受けて、アメリカの中の秘境、アパラチアに人々の関心が向きはじめた21世紀、オールドタイム・ミュージシャンはさまざまな能力を発揮しはじめた。本作にはそんな新しいオールドタイムのパイオニアといえる1973年のジョン・コーヘンとジェイ・アンガーのプットナム・ストリング・カウンティー・バンドから、2004年のダーク・パウェル&ライリー・バウガスまで、ブルースのローリー・ブロックやコーリー・ハリス、ジェイ・アンガーの"Ashokan Farewell"や"Midnite on the Water"、トニー・トリシュカとセイクレッド・ハープ・シンギングやアリソン・クラウス&ユニオン・ステーションのオールドタイム調から、ジョン・セバスチャンとポール・バターフィールドの"Amazing Grace"など、いずれもアパラチア南部の山懐を感じさせる傑曲が見事に配されている。「現在のオールドタイム」へのすばらしい入門アルバムである。なお、ムーンシャイナー誌では3月号から「オールドタイムとは何か!?」の特集をはじめている。ブルーグラスよりもはるかに包容力のある幅広いオールドタイムを楽しみませんか?
■カーター・ファミリー特集
 3月2日、ジョー・カーターが78才で他界した。今年のグラミー賞で生涯功労賞を受けた(オリジナル)カーター・ファミリー、そしてその伝統を受け継いできたカーター一族、…アメリカ音楽に彼らが遺した功績は測り知れない。
DUAT-1162 V.A.『The Unbroken Circle: The Musical Heritage of the Carter Family』CD\2,573-(本体\2,450-)

 ジョージ・ジョーンズからシェリル・クロウ、ジャネット&ジョー・カーターからショーン・コルビン&アール・スクラッグス、エミルー・ハリスからデル・マッカーリー等々、豪華キャストでのカーター・ファミリー曲集が今年のグラミー賞最優秀コンテンポラリー・フォーク作品候補にもなった。
DUAT-1186 JANETTE & JOE CARTER『Last of their Kind』CD\2,573-(本体\2,450-)

 A.P.とサラ・カーターの遺児、ジャネットとジョーのカーター姉弟の昨年発表された最新作。現在もなお、1年中毎週土曜日、カーター・フォールドでコンサートを開き続ける彼ら、アパラチア南部のクリンチ・マウンテンの伝統文化を守り続けている。80才を越えたジャネット、父の音楽に対する真摯な姿勢は変わらない。
SLH-101CD BILL CLIFTON『Carter Family Album』CD\3,255-(本体\3,100-)

 ビル・クリフトンが1961年に発表したブルーグラス・スタイルによるカーター・ファミリー・トリビュート作品最高傑作のひとつ。…特別限定盤につき、売り切れごめん!!
CMH-8435 V.A.『Keep on the Sunny Side; Bluegrass Salutes the Carter Family』CD\2,573-(本体\2,450-)
 エー加減な企画アルバムだが、レスター・フラット、マック・ワイズマンからオズボーンズ、中にジョー・メイフィス&マール・トラビスまで、楽しいカーター・ファミリーのカバー19曲集。
RCA-59266 CARTER FAMILY『RCA Country Legends』CD\2,363-(本体\2,250-)
 2004年に発売された数あるカーター・ファミリー・ベスト集でもお勧めの1枚。"Wildwood Flower"から"I'm Thinking Tonight of My Blue Eyes"までの全16曲、"Keep on the Sunny Side"や"Jimmie Brown..."も含んだ入門編。…最上級者!?にはCD12枚組大全集『In the Shadow of Clinch Mountain』(BCD-15865 CD\40,425-)をお勧めします。
MS-1903 MOONSHINER『2002年12月号』\525-
 カーター・ファミリー特集号。このほかムーンシャイナー誌では2002年6月号(MS-1908)で「ブリストル・セッションから75年」、2004年7月号(MS-2109)で「カーター・ファミリー・フォールド訪問記」などの特集号がある。また、最新3月号(MS-2205)では彼らの名曲"I'm Thinking Tonight of My Blue Eyes"にまつわる物語がある。さまざまな話題をお届けするムーンシャイナー誌の定期購読(1年間\6000-)をお勧めします。
オールドタイム&フォークお勧め旧譜
■フォーク
ROU-3220 NANCI GRIFFITH『Winter Marquee』CD\2,573-(本体\2,450-)
 新世代の女性フォークシンガーとしてカントリーからPPMまで、高い評価を持つキュートなテキサス娘も今年52才。彼女のヒット曲を中心とした2002年のツアーを収めた秀作ライブ。エミルー・ハリスをゲストに迎えた"Good Night, New York"ほか、4曲の新曲も含む。DVDも同時発売された2002年作品。
DUAT-1160 NORMAN & NANCY BLAKE『Morning Glory Ramblers』CD\2,573-(本体\2,450-)
 ノーマン・ブレイクの2004年発表最近作はパートナーのナンシー・ブレイクと、"Sunny Side of Life"や"When the Roses Bloom in Dixieland"など、トラッドソングに、ハンク・ウィリアムズ"Men with Broken Hearts"やゴスペル"Precious Memories"他、きわめてシンプルに孤高の境地…。
カントリー新入荷
B000307302 LEE ANN WOMACK『There's More Where That Came From』CD\2,573-(本体\2,450-)
 このところポップ・カントリー路線に傾いていたリー・アン・ウォーマックが、絶妙のフィドル・イントロに始まるタイトル曲に端的に象徴される、正統カントリーへの回帰を図った最新作。ブレント・メイソン(el.g)、ポール・フランクリン(steel g)、ラリー・フランクリン&オーブリー・ヘイニー(f)などのメインストリーム・スタイルにのせた、リー・アンの情感溢れるヴォーカル、ポップ・カントリーで鍛えられてきた卓抜な唄が、新たなピークを極めたといってもいいだろう。スチュアート・ダンカン(m)とブライアン・サットン(g)をフィーチュアしたアコースティック・バラードも素晴らしい。(宇野)
カントリーお勧め再入荷
SH-3980 V.A.『Just Because I'm A Woman: Songs of Dolly Parton』CD\2,573-(本体\2,450-)
 このところブルーグラスづいているアメリカン・アイコン、ドリー・パートンに、女性たちから捧げられた作品。アリソン・クラウスとシャナイア・トゥエイン共演の"Coat of Many Colors"、ノーラ・ジョーンズ"Grass Is Blue"、メリッサ・エスレッジ"I Will Always Love You"、ジョアン・オズボーン"Do I Ever Cross Your Mind"、アリソン・クラウス"9 to 5"、エミルー・ハリス"To daddy"ほか、豪華作品。
映像新入荷
ROU-0553D RHONDA VINCENT & the Rage『Ragin' Live』DVD\3,308-(本体\3,150-)
 内容はCDのブルーグラス新入荷参照。DVDの映像で見てもエネルギー全開、とにかく、「頑張り屋さん」といった印象で、懸命にステージを努める姿は、子供の頃から音楽を職業にしてきた、さすが「苦労人」。本作にも登場するような子供を持ち、しっかりとした家庭を持ちながら、ショウビジネスの世界が好きでたまらないのだろう、全力投球のライブは爽快である。ザ・レイジ(猛威)のメンバーのすばらしい演奏も見ごたえ十分だ。DVDには"Orange Blossom Special"がボーナスとして含まれている。
SHA-605D STANLEY BROTHERS/DOC WATSON『Pete Seeger's Rainbow Quest』DVD\3,308-(本体\3,150-)(白黒120分)
 遂に出ました!!この後、1年以内に他界してしまうカーター・スタンレーを擁したきわめて貴重なスタンレー・ブラザーズの映像です。フォーク・ブームも落ち着きを見せはじめた1960年代中頃、ピート・シーガーがホストとなって収録されたTVシリーズ『レインボウ・クエスト』から2本分、スタンレーズとドック・ワトソンがゲスト。ジョージ・シャフラーのリード・ギターを伴ったスタンレー・ブラザーズの"Worried Man Blues"、 "Clinch Mountain Backstep"、"I'm Thinking Tonight Of My True Love"ほか、「カーターが動いてる!!」だけでも超値打ちものだ。そして、ドック・ワトソンはオールドタイマー、クリント・ハワードのギターとフレッド・プライスのフィドルを伴って、"Lee Highway Blues"、"Daniel Prayed"、"Rude and Ramblin' Man"ほか。ともに、現在では望むべくもない雰囲気が漂った、とても貴重なアパラチア音楽のお宝映像である。
SHA-606D JOHNNY CASH/ROSCOE HOLCOMB『Pete Seeger's Rainbow Quest』DVD\3,308-(本体\3,150-)(白黒120分)
 同上のシリーズより、ジョニー&ジューン・カーター・キャッシュとロスコー・ホルカムをゲストに迎えた『レインボウ・クエスト』の番組2本分。2003年に相次いで亡くなったおしどり夫婦、ジョニーとジューン・カーター・キャッシュがコンビを組んだ初期。20世紀アメリカ音楽の巨人、ジョニー・キャッシュが自身の音楽ルーツについて語り歌う"I Am A Pilgrim"、"There's A Mother Always Waiting Here At Home"、"Five Feet High And Rising"等々。そして、「ハイ・ロンサム」の元祖、ケンタッキーのバラッド・シンガーでバンジョー&ギター奏者のロスコー・ホルカムは、エリック・クラプトンが絶賛するプリミティブなエネルギーを持ったアパラチアン・ミュージシャンである。ビデオ・テープが貴重だった1960年代、わずかに残された貴重な映像だ。
DREY-36662 BIRELI LAGRENE & FRIENDS『Live Jazz A Vienne』DVD\3,675-(本体\3,500-)
 ジャンゴ・ラインハルトのジプシー・ギターの継承者として、1980年に13才でデビューしたビレリ・ラグレーン。彼が編成したホット・クラブ編成のジプシー・プロジェクト(グラッペリのようなバイオリニストもいる)を軸に、さまざまなジプシー・ジャズ・ギタリストをゲストに全32曲の満腹ライブ。
映像お勧め旧譜
RLV-3001 V.A.『All-Star Bluegrass Celebration』DVD\3,098-(本体\2,950-)
 昨年末に発売された超話題のブルーグラス・ライブDVD、2002年にPBSテレビ特番として収録されたもので、リッキー・スキャッグスをホストにアール・スクラッグス、アリソン・クラウス、ラルフ・スタンレー、デル・マッカーリー、ビンス・ギル、ニッケル・クリークまで、現在ブルーグラスのフロントランナーを集めた秀作である。
MF-6893D V.A.『Merlefest Live! The 15th Anniversary Jam』DVD\4,148-(本体\3,950-)
2002年春の第15回マールフェスの記念ジャムの様子を中心に収めた2時間の映像集。アール・スクラッグスからサム・ブッシュ、アリソン・クラウスからクリス・シーリ…、次から次へとあの人、この人。ただ、4月のブルー・リッジ山中での野外フェス、ミュージシャンのコンディションはベストとは言い難いのだが、それを補ってあまりある2時間を保障いたします…。
BMG-80068D V.A.『Gather at the River』DVD\3,675-(本体\3,500-)(101分)
 1993年のIBMA(国際ブルーグラス音楽協会)主宰のワールド・オブ・ブルーグラス週間の様子をピーター・ローワンのホストで紹介する秀作映像。ピーターとヘイゼル・ディケンズやナッシュビル・BG・バンド、ジョンソン・マウンテン・ボーイズ、ドック・ワトソン、ティム・オブライエン、マック・ワイズマン、デル・マッカーリー、小学生だったクリス・シーリ/ジョッシュ・ウィリアムズ/マイケル・クリーブランド/コディ・キルビーらのブルーグラス・ユース・オールスターズ、そして今年3月に6年ぶりのライブを予定している中島ファミリー・バンド等々、29曲の演奏とIBMAドキュメント。
B2P-001 岸部眞明『Acoustic Guitar Live』DVD\4,830-(本体\4,600-)
 ソロ・フィンガーピッキン・ギタリスト、岸部眞明の、2003年5月27日のコンサートをそっくり収めた作品。全17曲中3曲は手元映像付きで教則効果も望めるというもの。
ROU-0515D ALISON KRAUSS『Live』DVD2枚組\3,308-(本体\3,150-)
 アリソン・クラウスとユニオン・ステーション、初の映像作品。ムーンシャイナー誌03年7月号(MS-2009 \500-)で特集したように、彼女の出現が現在の米国ブルーグラスの大ブームを生んだと考えてもいいと思う。日本では想像もできない盛り上がりを見せる米国のブルーグラス・シーン、そのトップランナーの「今」が見ることができる。
MME-72000D DOYLE LAWSON & QUICKSILVER『Treasures, 30 years of Music & Memories』DVD\2,573-(本体\2,450-)
 現在、DMBと並んで、最も完璧なブルーグラスを演じるドイル・ローソンとクイックシルバー、彼らの1994年ビデオがDVD化で発表だ。"That's How I Can Count On You"から"Tennessee Banjo Man"まで、"Big Country"や"Misery River"などを含む全12曲、ソリッドグラス・ファンにお勧めの43分。
CP-6002X LEON RUSSELL & NEW GRASS REVIVAL『Live and Picking Fast』DVD\4,148-(本体\3,950-)(60分)
 1980年、NGRがロックのスーパースター、レオン・ラッセルと共演ツアーをしていたときの超貴重な映像。当時発表された LP盤に予告されていた「幻のビデオ」作品が、ついにDVDとなって発表された。音楽や画像など、70年代の雰囲気を色濃く伝えている。
TAB-1001D 打田十紀夫『Blue de Healing』DVD\3,990-(本体\3,800-)(83分)
 フィンガーピッキン・ギター教室で知られる打田が「ブルースでヒーリング」する映像14曲集。中に87年のステファン・グロスマンや03年のウッディ・マンとのセッションを収め、典型的なフィンガーピッキン・ブルースやブギ、ラグタイムやアパラチアン・メドレーを楽しませてくれる。ギター弾きには有益だというブルース・ギターの極意、フィンガーピッキン・エクササイズがおまけに付いている。
ROU-0526D EARL SCRUGGS, DOC WATSON & RICKY SKAGGS『The Three Pickers』DVD\3,308-(本体\3,150-)

 世界的なクラシックやオペラからバレエ等々で知られる全米公共テレビ・ネットPBSの 『Great Performances』シリーズの一つとして2002年12月、ノース・カロライナで収録された超豪華ライブ映像。3人の他にリッキーのケンタッキー・サンダーとスクラッグスのファミリー&フレンズ・バンド、そしてゲストにアリソン・クラウスが登場する。1時間以上 のコンサートと、22分に及ぶドキュメント。
BM-001DVD BILL MONROE『Father of Bluegrass Music』DVD\5,040-(本体\4,800-)

 ビル・モンローの生涯をモンロー自身と、多くの友人や元メンバーが語り、その演奏風景を軸にジョン・ハートフォードの案内で進む、「ビル・モンローとは何か?」の決定版。
KOCH-6156D V.A.『Tribute to Bill Monroe; Legend Lives On』DVD2枚組\4,148-(本体\3,950-)
 1996年9月9日にビル・モンローが他界してから半年後、主を失ったブルー・グラス・ボーイズを中心に催された『ビル・モンロー追悼コンサート』を収めた2時間半!出演:デル・マッカーリー・バンド、ジョン・ハートフォード、ティム・オブライエン、ラルフ・スタンレー、ラリー・スパークス、ジム&ジェシー、マーティー・ステュアート、ザ・ホワイツ他。
ACONY-204D GILLIAN WELCH『Revelator Collection』DVD\4,148-(本体\3,950-)
 アパラチアの陰影を見事に現代に投影し、カーター・ファミリーやカーター・スタンレーをこよなく愛すという新世代のシンガー・ソングライター、ギリアン・ウェルチの2002年発表作品。新しいギター・スタイルを確立したといわれるパートナーのデビッド・ロウリングスとの素晴らしいライブ9曲とプロモ・ビデオ3曲。
BSF-001 『BLUEGRASS JOURNEY, a Documentary』DVD\3,675-(本体\3,500-)(86分)
 ニューヨークで開かれるグレイ・フォックス(旧ウィンターホーク)ブルーグラス・フェスを中心に、IBMAワールド・オブ・ブルーグラス、ティム・オブライエンがアイリッシュとアパラチアのコネクションをテーマにしたクロッシング・ツアーの模様などを中心に、現在の米国ブルーグラスの事情を見事に捉えた劇場映画のDVD版である。ブルーグラス・フェス映像の決定版!!ムーンシャイナー誌04年6月号と7月号(各\525-)で完全翻訳あり。
CAP-90416 NGDB『Will the Circle be Unbroken: Farther Along』DVD\3,098-(本体\2,950-)

 ニッティ・グリティ・ダート・バンドの「永遠の絆Vol.3」の発表を記念したライブ映像。スクラッグス親子、デル・マッカーリー、ビンス・ギル、ロザンヌ・キャッシュ、アリソン・クラウス、ジミー・マーティン他、全米ネット放映されたすばらしいプロダクションだ。ここからの"Earl's Breakdown"が今年のグラミー最優秀カントリー・インスト受賞。
■VHSビデオ
PSV-001 TONY WILLIAMSON『American Mandolin』VHS\4,725-(本体\4,500-)
 グリスマンも一目を置くというマンドリン専門家、トニー・ウィリアムソンがイタリアでの起源からロイド・ロアーに至るアメリカのマンドリン史について、1時間のマンドリン・オタク・ビデオ。
RC-01V BLUEGRASS 45『That's the Time』VHS\5,040-(本体\4,800-)
 1996年、阪神大震災と解散25周年を機にリユニオンしたライブ・ビデオ。1971年、外国のブルーグラス・バンドとしてはじめて全米ツアーをした僕ら、ジョッシュ大塚、渡辺敏雄、李健華、廖学誠、大塚章、渡辺三郎の6人組。同時発売のCD『Once Again from Kobe』(M-017196 CD\2,888-)とは曲目、演奏日時などが異なっています。
教則もの新入荷
HL-641811 DAROL ANGER, RUSHAD EGGLESTON, CASEY DRIESSEN『String Groove』DVD\5,775-(本体\5,500-)(2時間)
 アメリカン・ミュージックの特徴は、コードによる発想とリズムである、と思っている。本作は、ダロル・アンガーによるフィドルのリズム作りが焦点である。「バイオリン(=フィドル)にリズム・チョップ(グルーヴ)を持ち込んだのはブルーグラスのリチャード・グリーンである」とするダロルの紹介で、さまざまなチョップの詳細が紹介される。「グルーヴとは、基本的に2人以上のミュージシャンの間で起こるリズム感情の同意である…」とし、「通常、フィドル奏者なら常にそれを意識するが、バイオリン奏者にはないもので…、本来は音楽がダンスのために存在していたゆえに生まれてきたものである」、という。つまり、日本人にはけっこう苦手な部分であろう。ダロルのフィドル、ケーシー・ドリーセンの5弦フィドル、そしてラシャッド・イグルストンのチェロが、それぞれさまざまなリズム・チョップで、グループを創っていく様子が興味深い。ジャズの"Cousin Joe"、モンローの"Old Dangerfield"、ラテンの"Iguana Dawn"、ロック・シャッフル"The Scuffler"、スウィングの"Sweet Georgia Brown"、アイリッシュ・ジグ"Banish Misfortune"、ジャズ・ファンク"Mercy, Mercy"、そしてオールドタイム・フィドル・チューン"Forked Deer"でしめる。それにしてもブルーグラス出身のダロルとケーシーのフィドル・オタクぶり、…凄いね。中級から上級向け、クラシック経験者には特にお勧め!!。
楽器、その他…
Martin D-35 #400184 税込\262,500-
 1978年製 インディアン・ローズウッド 3ピースバック 大きなキズ等はありません。マーチ・オリジナル・ハードケース(ブルーケース)付き。
Martin D-21 #242371 税込\525,000-
1964年製ハカランダボディ、ブラックバインディング。希少、調整済。
TRJ-400 『楽器用除湿剤:除湿戦隊トルレンジャー』\420-(本体\400-)
 楽器用除湿剤です。「ケースの中など密閉された空間の中の余分な湿気をとことん!!吸い取ります。しかも楽器にとって1番適性とされる約50%に保ちます。又、消臭、防カビ、防錆等、あなたの愛器を湿気から護ります」と。
http://hosco.co.jp/www/japan/pages/toruranger.html

KCL-WS "HOSCO キョン・セーム皮  Sサイズ"\3,675 (本体\3,500)
KCL-WM "HOSCO キョン・セーム 皮 Mサイズ"\4,935 (本体\4,700)

ビンテージ楽器にも安心して使用出来る、最高級といわれるキョン種(世界最小の鹿)を使用したセー ム皮、取扱始めました。 楽器の脂分、水分の拭き取りに適し、またセームに含まれる天然コラーゲン成分 (鹿皮のコラーゲン成分とセーム処理時に使用する鱈肝油コラーゲン成分)により楽器に潤いを与えます。 通常のご使用で10年以上は効果が持続します。 ※サイズはSサイズが25x25cmの正方形が取れるサイズ、Mサイズが30x35cmの長方形が取れるサイズと 区別しております。
http://hosco.co.jp/www/japan/pages/chamois.html
輸入雑誌
(以下の3誌は英語版で、共にバックナンバーも豊富に取り揃えています。気になるアーティスト等の特集等についてはお問い合せ下さい。…調べる&知るの面白さをいかがですか)
■バンジョー・ニューズレター誌 各\525-
 世界唯一のバンジョー専門月刊誌。毎号タブ譜満載(ウェブサイトから『MP3』で音の入手可!!)、バックナンバー(探しておられるタブ譜の曲名や演奏スタイル、またお気に入り奏者の特集も探します)もお問い合せ下さい。
BNL-04/12 最新12月号
 カバーストーリーは最近活躍のアラン・マンデ、インタビューではジミー・マーティン時代から先月紹介した新バンド、アラン・マンデ・ガゼット『Alan Munde Gazette』(MCR-001 CD\2,888-)で使った新技、例えば"G"から"C"へ動くときのパターンまで、会話と並行してタブ譜解説される。その他、バンジョー・ビルダーのシダー・マウンテン・バンジョー紹介、オーストラリアのバンジョー・ビルダー訪問、ロジャー・シミノフの「テールピース、弦アングル、ブリッジ」等に関わる技術、タブ譜は12月号ということもあり、初心者向き"Jingle Bells"や"The First Noel"、トム・アダムズ"Grandma Got Run Over by Reindeer"、ビル・エバンス"Christmas Time Is Here"他のクリスマス曲、ベラ・フレックは"Poindexter"、新製品はディーリングの「Tenbrooks-Legacy」など、さまざまなバンジョーの話題とタブ譜満載の48頁。
■ブルーグラス・アンリミテッド誌 各\525-
 米国の最大のブルーグラス月刊専門誌。探しておられる記事などバックナンバーもお問い合わせください。…ヨロシク。
BU-01/05 最新1月号
 毎年1月号恒例のブルーグラス・フェス特集。今年の数百に上るフェス・リスト、第67回ゲイラックス・フィドラーズ・コンベンション写真リポート、ジム・バン・クリーブによるマウンテン・ハート南米ツアー・リポート特集ほか、米国ブルーグラス・ニュース、歴史、情報、レビューなど満載の116頁。

■オールドタイム・ヘラルド誌 各\945-

 内容の濃いオールドタイム音楽専門誌。アメリカン・トラッド音楽研究に必読の良書!!バックナンバーが揃っています。お問い合わせください。
OTH-0906 最新2004-2005年冬号
 ジョン・ハーマンのカバーストーリーのほか、フィドル・パペッツや、伝説のならず者オットー・ウッド、20世紀初頭に活躍したミシガンのフィドラー、ジャスパー・ビズビー、壊れたアンティーク・バンジョーの修理リポート等々の特集のほか、超充実のレコード・レビューやニュースなど、アメリカ・ルーツ音楽研究にも欠かせない56頁。
OTH-0905 2004年秋号
 オールドタイム音楽でのウクレレ特集のほか、アーカンソーのおばあちゃんフィドラー、バイオレット・ヘンズリー、19世紀のクラシック・バイオリニスト、オル・ブルが1869年にケンタッキーヘ旅したときの私的な書簡(19世紀のフィドル音楽に関する重要な証言だ)、21世紀のスクウェア・ダンス展望などの特集。ワークショップでは"Turkey in the Straw"のメロディー・バリエーションや楽器のビビリ音の応急手当、そして超充実のレコード・レビューやニュースなど、アメリカ・ルーツ音楽研究にも欠かせない56頁。
月刊『ムーンシャイナー』
 1983年11月の創刊以来、毎月発行を続ける日本唯一のブルーグラス月刊専門誌、22年目です。
■定期購読:1年¥6,000-半年¥3,300-
 お申込はお葉書やお電話、ファックスやメールでご希望の購読開始月をお知らせ下さい。バックナンバーも含めて、いつからの購読でもご自由です。
■ムーンシャイナー・ファイル:\525-
ムーンシャイナーの一年分12冊を傷をつけずにファイルできるロゴ入り特製フォルダー。
■バックナンバー:各¥525-
 下記以外にも、アーティストや知りたい事をお知らせ下さい。掲載号を探してお送りします。
MS-2205 2005年3月号(通巻257号)
 カバーストーリーは4月に来日するブルース・モルスキー、2004年発表ブルーグラス・レコード総括、中島ファミリーバンド、ザ・グラスカルズ登場、今月のブルーグラス・ソング"I'm Thinking Tonight of My Blue Eyes"、今富秀樹「ピーター・ローワンのボーカル教室」、有田達男「ブルーグラス・シャーニー」、アメリカ社会とブルーグラス「人種分布」、「オールドタイムとは…」などの特集ほか、ニュース、レビュー、ヒット・チャート等々、日米のブルーグラス情報満載。
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4). 基本送料は下記の通りです。
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(営業時間:月〜金の午前10時〜午後5時)
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