◆春が待ち遠しい今日この頃、３月12日から13日の土、日に宝塚ブルーグラス・フェスティバル『早春 ジャム・フェス』を企画しました。

　野外フェスとは違った民宿を借り切ったインドアで、 普段なかなか一緒に演奏を合わせることがない組み合わせを楽しもうという「ブルーグラス・バンド・シャッ フル」と、個人参加者でもバンドが組める「お助けジャム」を12日（土）の午後３時からはじめます。 …近年大活躍の学生とおじさんたちが一緒にバンドを組んだり、バンドをバラバラに解体／再編してみたり、 また、「この人とやりたかった…」等々、皆さんの協力を得て、さまざまな試みでジャムをやってみよう と思います。もちろん、いつものように夜７時からのバンド・コンサートや深夜のサバイバル・ジャムも計 画しています。

　事前に参加者を募集しますので、個人でもバンド単 位でも結構ですので、info@bomserv.com、または 0797-87-0561、B.O.M.サービスまで、お気軽にお問い合わせください!!

会場ご案内はこちら

◆なお、今年の宝塚ブルーグラス・フェスはこのほか、『春フェス』を５月21〜22日に、夏の『第 34回宝塚ブルーグラス・フェスティバル』は８月４〜７日を予定しています。

◆22年目の月刊ブルーグラス・ジャーナル「ムーンシャイナー」誌の２月号(MS-2204 \525-)は、「ブルーグラスとジャズ」、赤木一孝と有田純弘の「ドラ イブとスウィング」、今富秀樹「ピーター・ローワンのボーカル教室」、ボブ・ペイズリー追悼、山口 さとし「ブルーグラス・ソング」ほか。定期購読は、１年間\6,000-半年間\3,300-、開始月をご指定くだ さい。また、お友達にも、ぜひお勧め下さい。

CCBC-2005 2005年ブルーグラス・カレンダー \2,089-(本体\1,980-、30�pLPサイズ見開き）

　３ヵ月連続、これしかない!!今年のブルーグラス・ カレンダー!!…最後のお願い!?貴重な写真のほか、毎日、ブルーグラスの重要な出来事や誕生日などが記さ れ、皆さんの日々に「ブルーグラス」を…。ブルーグラス・ファンのお宅に、必ず一冊、今年も毎日を ブルーグラスと一緒に過ごしましょう…!!

ROU-0549 THE GRASCALS CD\2,573-（本体\2,450-）

　昨夏以来、ドリー・パートンとの活躍で話題のスーパーバンド、ザ・グラスカルズのデビュー作!!ブ ルーグラス新入荷参照。

REB-1806 LARRY SPARKS『40』CD\2,573-（本体\2,450-）

　大必聴、保障付き!!聴くべし!!ブルーグラス国宝のラ リー・スパークスが、芸能活動40周年を記念して発表した秀作。ブルーグラス新入荷参照。

ブルーグラス新入荷

ROU-0549 THE GRASCALS CD\2,573-（本体\2,450-）

Leavin' Heavy On My Mind/Teardrops in My Eyes/My Saro Jane/Where Corn Don't Grow/Sally Goodin/Viva Las Vegas/In the Sweet By and By 他全13曲

　ついにザ・サイドメンのテリー・エルドレッジが本気を出しました!!...稀有なボーカルを持ちながら、 チャンスに恵まれなかった（自ら望まなかった?）彼がナッシュビルの最高のブルーグラッサーらと、ド リー・パートンの援助を受けて遂に立ち上がった。バンジョーには売れっ子、完璧なトーンとタイミング を目指すデビッド・タルボット、フィドルにはまだ10代の時にジミー・グドローやベラ・フレックらと のスペクトラムで来日もしたドリー・パートンの懐刀ジミー・マッティングリー、ニュー・トラディショ ンのスーパー・マンドリン奏者ダニー・ロバーツ、ビリー＆テリーでおなじみのベテラン、テリー・スミ ス、そしてステーション・インのシークレット・ウィポン、３曲でリードも歌うジェイミー・ジョンソンの テナー・ボイス。緊張感一杯のハイ・ハーモニーとタイトなバンド・サウンド……、彼らが目指すのは、 そう、21世紀のオズボーン・ブラザーズだ!!ボビー・オズボーンもゲスト出演しているし、なんと、デビッ ドが持ち替えて弾くのはこの１月に引退宣言をしたソニー・オズボーンの６弦…、あー、あの音が…!!。ま た、ドリー・パートンを迎えたエルビス・プレスリーのヒット曲カバー"Viva Las Vegas"はアルバム発売に先立つシングル発表ではビルボード初登場第３位とい う快挙。現在、10数年ぶりのドリー・パートン全米ツアーのオープニング・アクトとしてとてつもない数 の観客に紹介されている。そして最後の名曲"In the Sweet By and By"の美しいこと…。現在もっともホットな話題のバンド、オリジナルを含む抜群の選曲 とともにザ・グラスカルズをお楽しみください。

REB-1806 LARRY SPARKS『40』CD\2,573-（本体\2,450-）

Georgia Peaches/City Folks Calls Us Poor/Where the Sweet Water Flows/Tennessee 1949 他全16曲

　絶対!!必聴の…ほんま、ぜひ聴いて欲しい１枚。ブ ルーグラスという音楽は、その発生時点から「芸術」と「芸能」の両面を常に行き来してきた。何故なら、 それは民衆音楽（フォーク）であると同時に大衆音楽（ポップ）であったから、だ。ラリー・スパークス は、その真実の中で40年間、「芸能」として生活をしてきた。数々の駄作（が、すばらしいのだ!!）を 生んできた彼が、その中で時おり見せた輝きは「本物」だった。これほど超一級のミュージシャンを迎 え、それでも「ラリー・スパークス」を貫くそのミュージシャンとしての大きさ、現在のブルーグラス 界の「宝」として、昨秋のIBMAアワードで初の最優秀男性ボーカルを受賞した意味が、つくづくと理解 できる大秀作だ。アリソン・クラウスとダン・ティミンスキをハーモニーに迎えて、ザ・ジャッズがラ リーの歌を聴いてカバーした"John Deere Tractor"では「カントリー＝田舎」の生活と苦悩を吐露しながら 入魂のボーカルを聴かせる、このガッツ!!彼こそ、ホンモノだ。ビンス・ギルをゲストに超スピードでぶっ 飛ばす"Blues Stay Away from Me"なんて、本当の苦悩(blues)はドライブ（釘）で人生にねじ込むんだ!! …その他、ロンダ・ビンセント、ラルフ・スタンレー＆リッキー・スキャッグス、ポール・ウィリア ムズ、ザ・ホワイツ、トム・T.ホール、クリス・ジョーンズ、ラッセル・ムーア＆ロニー・ボウマン ら、違いの分かるゲスト、そしてマーシャル・ファミリーとのアカペラ・ゴスペルなんて、もー耳がダ ンボ。全編にラリーのブルーグラス・フラットピッキン・ギタリストとしての美学と、ケニー・スミス、 ティム・スタッフォード、ジム・ハースト、ビンス・ギルらとのギター饗宴"False Hearted Lover=Carter's Blues"も美味しい。また、全編ステュアート・ダンカンの「ブルーグラスはこうだ!!」 といったフィドルは聴きモノ。ドン・リグスビーがプロデュース、「えらいっ!!」。この「くささ」と 「かっこよさ」…私、お勧めします。ムーンシャイナーで１月号からシリーズ特集の「ブルーグラス・ソ ング」の真髄を衝かれた作品。"We all love you, Larry!!"といった大傑作である。

ROU-0527 DRY BRANCH FIRE SQUAD『Live at NEWBURYPORT FIREHOUSE』CD２枚組\2,573-（本体\2,450-）

Rollin' on Rubber Wheels/Orphan Child/Fifty Miles of Elbow Room/Orphan Train/Hot Corn, Cold Corn/Lonesome Fugitive/Shenandoah Breakdown 他全15曲

　「俺たちのような田舎くさいオールドタイムは田舎 では受けないんだ」という彼ら、ドライ・ブランチ・ファイアー・スクォッドの最新作は２枚組ライブでこ のお値段。本作も北部マサチューセッツの消防署でのライブ（ちなみに米国の消防署はコミュニティーの集 会場でもある）。インテリたちを相手に、オールドタイミーなボーカルとブルーグラス楽器が組み合わ さった独特のサウンドと輝きを放つ彼ら、決してスーパーピッカーではないし、タイトに決まったバンド・ サウンド（m,g,bj,bsの４人編成）でもないのだが、その深いトラッド音楽への造詣と愛情が抜群の選曲と バンド全体の香気となって聴くものをひきつける。…そして、名物のリーダー、ロン・トーマソンのすば らしいMC、田舎と都会、政治から教育、モダン・カントリーやフォーク、ジョン・ダフィやビル・モ ンロー等々、さまざまな話題でインテリたちを煙に巻く強烈なヒルビリー方言も曲の間にたっぷりとフィー チャーされている。英会話に自信がある人はぜひ、聴いていただきたいこの強烈なヒルビリー訛りや隠喩、 じつに難解だが、挑戦のし甲斐はあるぞ…。ロンの敬愛するスタンレー・ブラザーズにはじまり、G.B.グ レイソンからカーター・ファミリー、そしてビル・モンローとギリアン・ウェルチが３曲ずつ…、その 選曲とボーカルのセンスの良さには感服する。ブルーグラス・ソングの持つ深い意味と伝統を気付かせてく れる秀作だ。

MCR-001 ALAN MUNDE GAZETTE CD\2,888-(本体CD\2,750-)

This Morning at Nine/Don't Think Twice/Daybreak in Dixie/Never Ending Song of Love 他全14曲

　最近、ソロ・インスト集などを発表してふたたび活躍をはじめたアラン・マンデ、彼はバンジョー奏 者にとってもっとも面白い奏法を提供してくれる人だ。右３本の指と４弦開放の"D"から１弦22フレット の"C"まで、あらゆる組み合わせを駆使してメロディーを紡ぎ出す、その独自の折り目正しいメロ ディック・フレーズ・テクニックの数々はバンジョー弾きを常に唸らせる。ここでも、アランが新しく結 成したバンドで、ボーカル物における間奏やバックアップはもちろん、また"Daybreak in Dixie"をカポなしで弾いてしまったり、フィドル・チューン "Hamilton County Breakdown"では流れるようなライン、そしてユニークなオリジナル等々、マンデ・ バンジョーの世界を堪能させてくれる。…ン、そう、バンドはアランが教鞭をとるテキサス州サウス・プレ イン大学近辺の無名地元ミュージシャンたちで、ディランやライトフットなどのフォーク系の曲やブルーグ ラス・スタンダード、そして懐かしいヒット曲など、耳を惹くようなスーパーピッカーたちではないが、 きっちりとしたバンド・サウンドを聴かせてくれる。

EB-2004 EARL BROTHERS『Whiskey, Women & Death』CD\2,888-(本体\2,750-)（歌詞付）

Been Sittin' Here Drinkin'/Cluck Ol' Hen/Hard Times Down the Road/Bender/Hotel Hell 他全12曲

　強烈なマウンテン・フレーバーを漂わせながら、パ ンクなインパクトさえ感じさせる超トラッドグラスの新バンド、アール・ブラザーズの登場だ。タイトル からして凄まじく、『ウィスキー、女、そして死』、…そう、まごうかたない「ホンキー・トンク・ブ ルーグラス」、これはカーター・スタンレーの生き様か!?。この頃、急に文化人セレブと化した?!弟ラル フのケツを蹴っ飛ばす強烈なアルバムだ。久々にアメリカン・カウンター・カルチャーの発信地らしいサ ン・フランシスコのパワーを聴かせてくれる骨のあるメッセージだ。ロバート・アール・デイビスのバン ジョーはラルフ・スタンレー・ロールを知的に、…または図らずも、その単純なメロディーと歌詞に見事 に絡みつく。ジョン・マッケルビーのギターと強烈なテナー・ボイス。クラレンス・ギターの達人とし て知られるスティーブ・ポティアがマンドリン、パット・キャンベルのベースとともに２人のマウンテン・ ヒルビリー・パンクについていく。ムーンシャイナー誌今年の目標、「ブルーグラス・ソングの探求」に、 もっともプリミティブなブルーグラス・ソングの深層を垣間見る…!?すばらしいコンセプトを持った尋常では ないトラッドグラスの登場だ。

ROU-0551 JAMES KING『Bluegrass Storyteller』CD\2,573-（本体\2,450-）

Coldest Day of Winter/Echo Mountain/Flowers in the Dell/Garage Sale/Cold Hard Facts of Lies 他全13曲

　カーター・スタンレーの流れを汲むトラッドグラス・ソングの伝統を全身で受け継ぐジェイムズ・キ ング、ラウンダーからの最新第５作（個人名義ではデビュー作にあたるウェブコ作品＝WEB-6002 CD\2,888-を含めて６枚目になる）。前作『Thirty Years of Farming』(ROU-0490 CD\2,573-)のタイトル曲のように、農夫の立場に立った物語が高い評価 を受けているが、本作はより鮮明に物語を意識した歌を中心に、じっくりと歌い込んでいる。ムーンシャ イナー誌の今年のテーマ、「ブルーグラス・ソング」を知る上で、ジェイムズは欠かせないシンガーであ り、「現代アメリカの田舎」を知る上にも見逃せないテーマを持ち続けているシンガーである。標準５人 編成のストレート・ブルーグラス。

SP-1007 RONNIE RENO & RENO TRADITION『In Concert』CD\2,888-(本体\2,750-)

Driftin' with the Tide/T for Texas/High on a Hilltop/Love Please Come Home/9 Pound Hammer 他全12曲

　ドン・レノの長男、ロニー・レノが弟たちとのバンド「レノ・ブラザーズ」を解散して作った新バン ド、レノ・トラディションの第２作は「フィドルフェス」で収録されたライブ。子供の頃からレノ＆スマ イリー、その後オズボーン・ブラザーズを経て、マール・ハガードのストレンジャーズとして９年、ソン グライターとしてもコンウェイ・トウイッティの"Boogie Grass Band"などのヒット曲をものにしたロニー・レノ。現在はバンド活動と同時にIBMA理事や IBMMブルーグラス博物館などのボランティア、またDVDシリーズも発売されているTV番組『Reno's Old Time Music Festival』も再開され、多忙なロニー。ジム＆ジェシーで知られるマイク・スコット(bj)、現 在話題のザ・グラスカルズに移ったダニー・ロバーツ(m)、ジャッキー・ミラー(f)、ヒース・バン・ウィ ンクル(bs)、そしてゲストにハーシャル・サイズモア(m)が１曲聴かせる。

JSP-7731 V.A.『Bluegrass; Early Cuts 1931-1953』CD４枚組\5,775-（本体\5,500-）

　全96曲、ヒジョーに貴重な初期ブルーグラス録音集、かつてラウンダーからLPシリーズで発表された 『Early Days of Bluegrass』を思い起こさせる廉価版CDセット。ここに収められているのはビル・モン ローやアール・スクラッグスらが1946年に完成させたまったく新しいストリングバンド形態「ブルーグラ ス」というスタイルに最初に挑んだパイオニアたちの 1953年までの録音と、そんな彼らのルーツを解き明かすような1945年以前の30年代の録音が、ほぼ半々 に収められている。スクラッグス登場以前(BES)と以降(AES)、南部ストリングバンドの変遷を眺めるのも一 興である。AESとは言え、いわゆるカントリーとの境目も判然としない作品の多い１枚目、"COZY"レー ベルのロンサム・パイン・フィドラーズやフランク・ウェイクフィールド＆バスター・ターナー、ソニー・ オズボーンなど、後に名を成す人らの２枚目、そしてAESのジム・イーンズとBESのロイ・ホールを主に 収めた３枚目、スナッフィ・ジェンキンスを伴ったバイロン・パーカー＆ヒズ・マウンテニアーズやJ.E.メ イナーとウェイド・メイナーなどBESの重要なストリングバンドたちを収めた４枚目。現在のブルーグラス からの観点と同時に、当時に身を置いてみるのも楽しい。先月紹介した『The Best of King and Starday Bluegrass』(KG-0952 CD４枚組\9,450-）に続いて、アーリー・ブルーグラスのお宝録音集である。

KG-0541 RENO & SMILEY『Wanted』CD\2,363-(本体\2,250-)

Tennessee Stomp/Born to Lose/Bells of St.Mary/When It's Time for the Whippoorwill to Sing/Steel Guitar Rag/Love Come Home/San Antonio Rose 他全12曲

　レノ＆スマイリーの1961年の秀作アルバムがCD化された。ここからの"Love Please Come Home"が小ヒットしているし、バンジョー・インストが半分の ６曲、そして良く知られた曲のカバーも含んで、レノ＆スマイリーらしく聴きやすい作品に仕上げてい る。先月にも紹介した彼らのライブ『On Stage』(CCCD-0127 CD\2,888-)などでも明らかなように、モンローやフラット＆スクラッグスらのタイトさとは 少し違う、ちょっと揺れるようなダンサブルにも感じられるリズムに乗って独特のモダニズムを漂わせるレ ノ＆スマイリーの本領発揮アルバムである。ドン・レノのバンジョーとテナー・ボイスは畳み掛けるように 快調だし、レッド・スマイリーの落ち着いたリードと好対照をなしてスリリングなサウンドを創ってい る。マック・メゲーヘものりのりフィドルを聴かせてくれる。ロニー・レノは12才の変声期前、トリ オ・コーラスのテナーを歌っている。キング盤には珍しく、すばらしい解説書が付いている。なお、レ ノ＆スマイリーのキング時代の録音は現在、1951年から59年の119曲が４枚組全集『Early Years 1951-1959』(KING-7001 CD\9,450-)で発表されている。レノのギターが凄いんだ、これまた…。

OH-90202 SCOTTY STONEMAN『The Lost Masters』CD-R\2,888-(本体\2,750-)

Once I Had a Fortune/Listen to the Mocking Bird/Ida Red/Boil 'em Cabbage Down/AR Traveler 他全12曲

　ここ、これは!!…未発に終わったスコッティ・ストーンマンのフィドル集である。バン(g)、ドナ(m)、 ロニ(bj)、ジミー(bs)のストーンマン兄弟をバックに、ひとりで弾きまくる。ケンタッキー・カーネルズと のライブ『Live in L.A.』(RHY-1017 \2,573-)での破滅型フィドルの超ホットなフィドルと比べると超大人 しいという印象だが、彼がフィドル・チューンに対して真摯に向き合い、そのアレンジもシビアに計算し ていた様子が聴き取れる。独特の拍崩しや、ブルーノート、一本指ダブルストップ等々、チャビー・ワ イズやベニー・マーティンによって完成されたブルーグラス・フィドルがインプロバイズする第二世代に突 入する道を切り開き、リチャード・グリーンへ、そしてステュアート・ダンカンへと受け継がれることに なる基礎を創った偉大なフィドラーの本当に数少ない正式録音のひとつ、録音時にはおクラ入りした作品の 嬉しいCD化。

PC-4006 LARRY STEPHENSON『Webco Years, Vo;.1』CD２枚組\3,098-(本体\2,950-)

Last Thing on My Mind/Kentucky Waltz/Cabin on a Mountain/Journey's End/East Virginia Blues 他全20曲

　稀有なクリスタル・ボイスの持ち主、ラリー・スティーブンソンが1988年からウェブコに残した録音 集。ボビー・オズボーンやジム＆ジェシーのジム・マクレイノルズらに喩えられるその澄んだハイ・テ ナーで、テナー・ボーカリストの定番"Prisoner's Song"にはじまり、あのコーヒーCMで知られるポピュラーな"Just When I Needed You Most"やジム＆ジェシーの"Sweet Little Miss Blue Eyes"等々、ワシントンDCのリック・オルレッド、マイク・オル ドリッジ、ダドリー・コンネル、リッキー＆ロニー・シンプキンスや、サミー・シーラー、ダン・ティ ミンスキ、ランディ・ハワード、ブーイ・ビーチらのロンサム・リバー・バンド人脈など、1980年 代から90年代にかけてのDCグラスとブルーリッジ系グラスの軽快なバックアップが心地よい。

COL-90628 V.A.『Can't You Hear Me Callin' - Bluegrass: 80 Years of American Music』CD４枚組\7,980-（本体\7,600-）

　大メジャーのソニー・エンターテイメントが発表し た『ブルーグラス、アメリカ音楽の80年』とサブタイトルされた、同じ"Soldier's Joy"を1920年代のギド・ターナー＆スキリット・リッカーズを１曲目 に、現在のマーク・オコナーを109曲目に配したCD４枚組ボックスセット作品。チャーリー・プールか らカーター・ファミリー、モンロー・ブラザーズ、ロイ・エイカフらを経由して15曲目でビル・モン ロー＆ブルー・グラス・ボーイズが登場、その後、フラット＆スクラッグスをはじめ第１世代のブルーグ ラスから、60〜70年代のザ・バーズやハーブ・ペダーソンらを挟んで、ベラ・フレック、アリソン・ クラウスからディキシー・チックスに至るブルーグラスとその周辺80年の歴史を一望する大作。カント リー・ジェントルメンやニュー・グラス・リバイバル、デビッド・グリスマンらを飛ばしたあたりは不 満だが、ナッシュビルとウェストコーストといったメインストリーム音楽に視点を置いている立場と理解し よう。幅広くブルーグラスを捉える入門編ボックスセット。

CCS-100 FLATT & SCRUGGS『Foggy Mountain Banjo』CD\2,573-（本体\2,450-）

Groundspeed/Home Sweet Home/Little Darlin' Pal of Mine/Reuben/Criple Creek/Bugle Call Rag 他全12曲

　しばらく品切れしていた「ブルーグラス・バンジョーのバイブル」と呼ばれる作品が再プレスされま した。アール・スクラッグスの完成された奏法に、レスター・フラットの波打つようなギター、ポール・ ウォーレンの切り込み鋭いフィドル、スクラッグス同様「ブルーグラス・ドブロのバイブル」とも呼べる 完成されたジョッシュ・グレイブスのドブロ、そしてスラッピング・ベースもフィーチャーされている ジェイク・ターロックら、どっしりと落ち着いたフォギー・マウンテン・ボーイズのバッキングにも注目 だ。このCDに収められたほとんどはバンジョー教則本『Earl Scruggs & 5-String Banjo』(ES-BOOK Book\3,675-)で学ぶことが出来る。

HDS-701 NORMAN BLAKE/ TUT TAYLOR/ SAM BUSH/ BUTCH ROBINS/ VASSAR CLEMENTS/ DAVE HOLLAND/ JETHRO BURNS CD\2,888-(本体\2,750-)

　２月号の特集は「ジャズとブルーグラス」、そして、ブルーグラスとジャズの双方で活躍する有田純弘 と赤木一孝が「ドライブとスウィング」の実践について語っている。というわけでこのCD、12月の初 紹介で一つ大切なことを書くのを忘れてた…、つまり、この1974年作アルバムの偉大さは、ブルーグラ スやアコースティック・ミュージシャンが、「ジャズ的なものをやろうとか、挑戦したわけではない」と いうことだ。自ら湧き上がるリズムとフレーズを吐露しただけという正直さが、そしてもちろん、偉大な 才能たちがこの作品を現在も命あるものにしていることである。「ジャム」の真価は、その場で繰り広げ られた一瞬の真剣さにあり、そこに参加したミュージシャンの度量（テクニックや知識を超えた）によっ て、そしてもちろん、聴く者の心にある。…諸君、弾き手も聴き手も磨くべし!!

SCR-51 BOB PAISLEY & the SOUTHERN GRASS『Forty Years of Trouble』CD\2,888-(本体\2,750-)

　11月29日、トラッド・ブルーグラスの偉大なシンガー、ボブ・ペイズリーが73才で他界した。ゲ イラックス・スタイルのブルーグラスを東部ペンシルバニア州に根付かせたボブ、本作は2001年発表のオ ランダ・ライブ集、1994年録音の第２作。サザン・グラスのトラッドグラス伝統は息子、ダン・ペイズ リーが受け継いでいくという。２月号のカバーストーリーはボブの追悼特集だ。

R2-71468 DAVID GRISMAN QUINTET CD\2,783-（本体\2,650-）

　前述の特集「ブルーグラスとジャズ」でも触れられた、エポック・メーキングなドーグ音楽の誕生を 告げる1977年の大名盤。

ROU-0486 MALIBU STORM『Malibu Storm』CD\2,573-（本体\2,450-）（歌詞付）

　ベストセラー中のDVD『Bluegrass Journey』(BSF-001 DVD\3,675-)にも登場するあの双子姉妹、シャンクマン・ツインズがマリブ・ストームと名前 を変え、カントリー・ポップ調のデビュー作を発表。姉妹のフィドルとバンジョー、そして弟のベースに、 ディキシー・チックスのニューグラス作品『Home』で700万枚を売り上げたブライアン・サットンとアダ ム・ステッフィに、ロブ・アイクスが全曲サポートするが、全般にはドラムスが加わったことでポップ志 向。２月号ではブレイクを期待したい若い彼らのオフィシャル・バイオを紹介している。

PC-1136 JOSH WILLIAMS『Lonesome Highway』CD\2,573-（本体\2,450-）

　今年１月からはじまったムーンシャイナー新シリー ズ「ブルーグラス・ソング」、２月号で登場したベテラン・シンガーの山口さとしが選んでくれた曲のひ とつは、なんと若手、ジョッシュ・ウィリアムズ。彼が選んだ"An Eye for an Eye"は前作『Now That You're Gone』(PC-1115 CD\2,573-)に入っているのだが、これはジョッシュが昨秋発表した最新作。J.D. クロウやロン・スチュワート他、すばらしいバックアップで、20代前半という年に似合わない落ち着い たバリトン・ボイスでじっくり聴かせる秀作。ジョッシュにはもう一枚、ブルーグラス・ユース・オール スタートして話題になった1994年、12才当時の貴重なデビュー作『Old Town of Home』(CCCD-0130 CD\2,888-)の在庫もある。

HHH-1355 LYNWOOD LUNSFORD & MISTY VALLEY BOYS『A Portrait of the Blues』CD\2,888-(本体\2,750-)

　おっと、これは１月号の「Knee Deep in Bluegrass」で紹介されたもの。ジミー・マーティンのサニー・マウンテン・ボーイズやロスト＆ファ ウンドでキャリアを積んだバンジョー奏者、リンウッド・ランスフォードが自身のバンドを組んで2000年 発表の「ブルースというエモーション」をコンセプトにしたオーソドックスなトラッドグラス作品。

REB-1802 KING WILKIE『Broke』CD\2,573-（本体\2,450-）

　これは驚きです!!ムーンシャイナー最新２月号の全米 ブルーグラス・チャートでこのアルバムと、ギターのテッド・ピットニー作"Broke Down and Lonesome"がダブルでナンバーワンを獲得。メンバー全員 が20代、話題のソリッド＆トラッドグラス・バンドだ。ムーンシャイナー誌2004年８月号で特集。

ROU-0550 V.A.『Moody Bluegrass, a Nashville Tribute to the Moody Blues』CD\2,573-（本体\2,450-）

　なんと、１月に最大手インターネット・セールス・ チャートで６位に入るという快挙、ちなみに１位はU2、３位にはレイ・チャールズ…。ハーリー・ア レン、ティム・オブライエン、ジョン・コーワン、ラリー・コードルらをリード・ボーカルに、アリソ ン・ブラウンやチャーリー・クッシュマン、バリー・クラブトゥリーやキース・リトル(bj)、ステュアー ト・ダンカンやフレッド・カーペンター(f)、またハーモニーにはアリソン・クラウスやサム・ブッシュも 名を連ねた豪華版（ジョンのリードにアリソンのテナーとサムのバリトンは一聴の価値あり…!）。ナッ シュビルの「バイオリン・ショップ」でマンドリンのメンテナンス、ギブソン社のするデビッド・ハー ビー(m)が創ったオールスター・キャストによる、60年代から活躍するイギリスのロック・バンド、ムー ディー・ブルースのカバー集。

SH-3729 CHRIS HILLMAN『Morning Sky』CD\2,079-（本体\1,980-）

　ブルーグラス出身ながら、ザ・バーズやフライング・ブリトー・ブラザーズなどでウェストコースト・ カントリー・ロックのリーダーとなったクリス、本作は1982年に再びブルーグラスのノウハウとアコース ティックを前面に出した名作。タイトル曲をはじめ、"Good Time Charlie's Got the Blues"や"Hickory Wind"などの名曲を見事にカバー、ポップ・フォーク的なさわやかなサウンドの癒し系ブルーグラス!?を 創っている。昨秋のアメリカーナ・アワードで生涯功労賞を授与されたクリス・ヒルマンと仲間たち （ハーブ・ペダーソンやバーニー・レドンら）の写真がムーンシャイナー誌最新２月号に掲載されている。

CO-2736 ART STAMPER『Wake Up Darling Corey』CD\2,573-（本体\2,450-）

　先月、オールドタイム新入荷で紹介したばかりのアート・スタンパーが１月23日に他界した。スタン レーズやオズボーンズらとも活躍したケンタッキーの国宝級のオールドタイム・フィドラーだった。この 最新作はクロウハンマー・バンジョーとギターのバックと、半数の曲でティム・オブライエンのボーカル を迎えたすばらしいオールドタイム作品。昨秋のIBMAアワードで特別功労賞を受け、奥さんの川口ケ イさんとの写真やリポートはムーンシャイナー誌11月号に掲載されている。追悼特集を準備中。

SH-3959 NASHVILLE BLUEGRASS BAND『Twenty Year Blues』CD\2,573-（本体\2,450-）

　ブルーグラスとブルーズのすばらしい融合をなした ナッシュビル・ブルーグラス・バンドの６年ぶり最新作がグラミー最優秀ブルーグラス作品にノミネー ト。業界での高い評価に見合った秀作である。

REB-1805 RALPH STANLEY �U『Carrying On』CD\2,573-（本体\2,450-）

　ラルフ・スタンレーの息子、ラルフ２世がグラミー 初ノミネート。親父の七光には違いないが、カーター・スタンレーからキース・ウィットリーにいた るスタンレー・トラディションの見事な継承ぶりにはすばらしいものがある。

SH-3987 SAM BUSH『King of My World』CD\2,573-（本体\2,450-）

　相変わらずエネルギー満開のサム・ブッシュ最新作 から"Puppies 'N Knapsacks"が最優秀カントリー・インスト候補に。30年間、ニューグラスをリードし てきたサム、磐石にして完璧な自分のニューグラスを創り上げている。グランパ・ジョーンズ名曲のカバー "Eight More Miles to Louisville"をはじめ、何でもありのロックングラスだ。

SH-3977 ALBERT LEE『Heartbreak Hill』CD\2,573-（本体\2,450-）

　ギタリスト、アルバート・リーの最新作から、ビンス・ギルとブラッド・ペイズリーをゲストに迎え た"Luxury Liner"が最優秀カントリー・インスト候補。カントリー界のスーパーピッカー饗宴だ。

OMAC-5 MARK O'CONNOR/CHRIS THILE/BRYAN SUTTON/BYRON HOUSE『30 Year Restropective』CD２枚組\3,360-(本体\3,200-)

　ブルーグラス楽器（バンジョーを除く）が20世紀に到達した目くるめくライブ。マーク・オコナー(f)、 クリス・シーリ(m)、ブライアン・サットン(g)、バイロン・ハウス(bs)による究極の弦楽四重奏。

SH-3980 V.A.『Just Because I'm A Woman: Songs of Dolly Parton』CD\2,573-（本体\2,450-）

　このところブルーグラスづいているアメリカン・ア イコン、ドリー・パートンに捧げられた作品からアリソン・クラウスとシャナイア・トゥエイン共演の "Coat of Many Colors"が最優秀カントリー・コラボレーション。他にもノーラ・ジョーンズ"Grass Is Blue"やアリソン・クラウス"9 to 5"等々。

B000251302 LORETTA LYNN『Van Lear Rose』CD\2,573-(本体\2,450-)

　カントリー界では大ベテラン、ロレッタ・リンの本作が大評判。本作は最優秀カントリー作品に選ばれ ている。

COL-86843 V.A.『Cold Mountain, Original Soundtrack』CD\2,783-(本体\2,650-)

　スティングが書き下ろしたアリソン・クラウスによ る"You Will Be My Ain True Love"が最優秀女性カントリー・ボーカルにノミネートだ。本作はほかに、 現在のオールドタイム音楽を見事にメジャー・シーンに登場させたアルバムとして秀逸!!

ARP-591594 V.A.『Beautiful Dreamer: The Songs of Stephen Foster』CD\2,888-(本体\2,750-)

　スティーブン・フォスター名曲が、実に見事なアメリカーナ・アーティストの名演でよみがえる大秀作 が最優秀トラッド・フォーク作品候補!!。21世紀のオールドタイム・ストリングバンドのダックス (Duhks)や、アパラチアの陰影を湛えたすばらしい女性シンガー／オートハープ奏者グレイ・ディライル 他、ニューグラスのジュディス・エデルマン、元バーズのロジャー・マッギン他、アコースティックのみ ではないものの、極上フォスター作品である。

DUAT-1162 V.A.『The Unbroken Circle: The Musical Heritage of the Carter Family』CD\2,573-(本体\2,450-)

　ジョージ・ジョーンズからシェリル・クロウ、ジャ ネット＆ジョー・カーターからショーン・コルビン＆アール・スクラッグス、エミルー・ハリスからデ ル・マッカーリー等々、豪華キャストでのカーター・ファミリー曲集が最優秀コンテンポラリー・フォーク 作品候補。

PC-1140 JOSH CROWE『Sincerely』CD\2,573-（本体\2,450-）

　なんと爽快な…、1960年代初期のジム＆ジェシーを思わせるレトロなというか、時空を越えた永遠の アーリー・カントリー・フレーバーというか、ノース・カロライナの山の中に閉じ込められたまま40年 間が過ぎてしまったようなブルーグラスを聴かせるジョッシュ・クロウ。ルービン・ブラザーズですよ、 やっぱ…、ね。オールド・ファン大喜びのスタンダード中心の選曲もいい。

GDCD-4012 GOOD OLD BOYS『Pistol Packin' Mama』CD\2,888-(本体\2,750-)

　ジェリー・ガルシアがプロデュースした1975年作のトラッドグラス稀代の名盤。ドン・レノ、チャ ビー・ワイズ、フランク・ウェイクフィールドといったブルーグラス巨人と、ウェストコースト・ロック のデビッド・ネルソンが加わり、ドロドロの濃いハイロンサム・ブルーグラスを堪能させてくれる。す でに廃盤で、再入荷は不安定ですのでご注意を!!

SH-3981 BLUE RIDGE『Side by Side』CD\2,573-（本体\2,450-）

　ノリが良く気持ちのいいブルーリッジ系ソリッドグ ラスに、トラッド色の濃いシンガーでありソングライターでもあるジュニア・シスクが加入し、一躍評価 の上がったその名もブルー・リッジの最新作。現在のバージニア／ノース・カロライナ地方の典型的なサ ウンドを持ったトップ・グループだ。ムーンシャイナー誌2004年２月号特集参照。

SH-3745 NEW GRASS REVIVAL『On the Boulvard』CD\2,573-（本体\2,450-）

　ベラ・フレックとパット・フリンを迎えた新生ニュー・グラス・リバイバル、1984年のデビュー 作。サム・ブッシュとジョン・コーワンの黄金コンビがボブ・マーレイのレゲェにも挑戦、より洗練さ れたニューグラスの誕生である。

SH-1067 MUTUAL ADMIRATION SOCIETY CD\2,573-（本体\2,450-）

　オルタナ・ロックのトード・ザ・ウェット・スプロケットのグレン・フィリップスのオリジナルと歌 と、ニッケル・クリークとのコラボレーション作品。まったく異質な才能同士が、イーサン・ジョーンズ のプロデュースでガレージにこもって１週間で創り上げた実験的作品。ムーンシャイナー誌2004年８月号 参照。

MME-70048 BILL MONROE & BLUE GRASS BOYS featuring JIMMY MARTIN『The King & the Father』CD\2,079-（本体\1,980-）

　1950年初期、1946年にブルーグラスという演唱スタイルが完成した５年後、ブルーグラスに「ハイ ロンサム」という哲学が付加されたのは、ビル・モンローがジミー・マーティンというギタリスト＆シン ガーを擁しているときだった。その時代の代表曲、"Uncle Pen"、"On and On"、"I'm on My Way to the Old Home"、"In the Pines"など12曲廉価ベスト集。

CCCD-0174 TONY ELLIS『Sounds Like Bluegrass to Me』CD\2,888-(本体\2,750-)

　大ベテランのトニー・エリス(bj)とレスター・ウッ ディー(f)が、セルダム・シーンのダドリー・コンネル(g)とトム・グレイ(bs)とともに創ったすばらしいス タンダード集。"Long Journey Home", "Will You Be Loving Another Man", "My Cabin in Caroline", "Nine Pound Hammer"他、トラッド・ブルーグラス・スタンダード・ジャムはかくあるべき16曲集。

ROU-0164 BLUEGRASS ALBUM BAND『Vol.2』 CD\2,573-（本体\2,450-）

　先月紹介した第１集に続いて、1950年代ブルーグラスを見事に現代によみがえらせた1982年制作のブ ルーグラス・スタンダード（お手本）集、トニー・ライス、J.D.クロウ、ドイル・ローソン、ボビー・ ヒックス、トッド・フィリップスによる第２弾は"Your Love Is Like a Flower"を１曲目に、フラット＆スクラッグス中心の超スタンダード、完璧カバー の12曲。「これがブルーグラス音楽です」集。彼らにはこのシリーズ全６作品がある。

CCCD-0183 GINNY HAWKER & TRACY SCHWARZ『Good Songs for Hard Times』CD\2,888-(本体\2,750-)

　伝統的なアパラチア唱法の第一人者ギニー・ホウカーとニュー・ロスト・シティ・ランブラーズのト レイシー・シュワルツ夫妻による2000年発表のタイトルも素敵な夫婦デュオ作品。昨年、ダーク・パウェ ル制作で発表された最新作『Draw Closer』(ROU-0543 CD\2,573-)同様、超お勧め!!

REB-1688 LILLY BROTHERS & DON STOVER『Early Recordings』CD\2,573-（本体\2,450-）

　ドン・ストーバーのバンジョーなどを加えたブルー グラス・スタイルにしているが、その実は1930年代のブラザー・デュオを再現、"Bring Back My Blue Eyed Boy"、"Are You Tired of Me My Darling"、"Weeping Willow"、"Little Annie"、"When the Saints Go Marching In"など、珠玉の11曲。

ROU-0518 ALECIA NUGENT CD\2,573-（本体\2,450-）

　カール・ジャクソンが見つけた新人女性シンガー、 といっても子供を持つ若い母親。ブルーグラスで育ちながら、カントリーのディープなフィーリングも兼ね 備えた伸びのあるボーカルがすばらしい。"I'll Stay Around"や"Think of What You've Done"などのスタンダードに、"Jealous Heart"などのカントリー・バラード。ロニー・マッカーリー(m)とオウブリー・ ヘイニー(f)を配しながら、久々のカールのバンジョーやギターがすばらしい。

THSB-2004 TENNESSEE HEART-STRINGS BAND『New Strings, New Hearts』CD\2,888-(本体\2,750-)

　さまざまな経歴を持ったナッシュビル在住の主婦や OL、女性ばかり４人が組んだテネシー・ハートストリングス・バンド。ラリー・スパークスやドン・リ グスビーにも曲を提供しているボー・ジェミソン(g)を中心に、カレン・ペンドリー(f)、テリ・コーカー (bs)、そしてケーシー・ヘンリー(bj)が、女性の視点から作られたオリジナル曲を中心に、女性らしいブ ルーグラスを創っている。

BBR-015 BECKY BULLER『Little Bird』CD\2,888-(本体\2,750-)

　東テネシー州立大学を卒業したばかりのベッキー・ ビューラー、現在もっとも期待される女性ソングライターであり、すばらしいシンガー／フィドラーの 2004年最新作。その若くみずみずしい感性で書かれたオリジナルの数々を、ロン・ブロック、アダム・ ステッフィ、ウェイン・ベンソン、カール・ジャクソン、ロブ・アイクスらがサポート、１曲だけカ バーしたのは"Cabin on a Mountain"。ムーンシャイナー2004年12月号でインタビュー特集がある。

REB-7515 MARSHALL FAMILY『Vol. 2』CD\2,079-（本体\1,980-）

　先月紹介した『Vol.1』(REB-7505 CD\2,079-)で名曲"I Just Want to Thank You, Lord"を生んだマーシャル・ファミリー、このベスト集第２弾では"Come Spring"や"Waiting for the Master to Come"などの名曲を生み出している。胸に響くジュディ・マーシャ ルの歌声とともにファミリー・バンドならではのやさしいアンサンブルに包まれたお勧めの廉価ゴスペル 集。1970年代、ブルーグラス・ゴスペルに大きな影響を与えた、味わい深いお勧めのゴスペル集。

M-017196 BLUEGRASS 45『Once Again from Kobe, Japan』CD\2,888-(本体\2,750-)

Blues Stay Away from Me/500 Miles/花/Take Five/I Wonder Where You Are Tonite/浜辺の歌 他全17曲

　この年になって、恥ずかしいわけでもないのに、何 故か、自分をほめられない…、けれども、ほとんど自分の演奏を聴かない自分がつい、発売（震災）か ら10年近くたって聴いたこのアルバム、「いいじゃん!!」…。1968年頃から1971年まで神戸で活動し たブルーグラス45が解散25周年を機に阪神大震災の1995年にリユニオン、友情とブルーグラス音楽のす ばらしさを確認した作品。なんと、収録の異なる巨匠、吉田恒星作のビデオ『That's the Time』(RV-01V VHS\5,040-)も、よろしく!!。ライブの面白さ（と解釈するべし）がすべて詰まった、ハラハラど きどき、そして、その場にならないと、何を弾き出すか分からない私、渡辺三郎(bj)の右指と左指…、そ して、ジョッシュ大塚(g,vocal)のイケイケながら、実は緻密に組み上げられたステージ・マナー、廖学誠(f) の良く準備しながら勢いに飲み込まれていく感性、大塚章(m)のノーテンキなアメリカン乗り、渡辺敏雄(bs) と李健華(g)の好サポート…。バックアップも含め（我ながら、お互いのフォローが絶妙だね）、リハなし、 何が起こるか分からないブルーグラス45のハラハラどきどき演奏が、聴いていても我ながら納得、これぞ ライブなんだぞ…。30数年前の若かりし頃を振り返りながら、…ホンマ、こいつらは凄かったのです。 アンコール"Place in the Sun"の中の"Foggy Mountain Breakdown"…これ、いいじゃん、ネ、ネ、ネェ…。日本人が持つ、ひとつの、ブルーグラス・エ ンターテイメントである、と、我ながらと思ってしまう秀作だ、ぜ!!??

ACD-59 BILL MONROE & BLUE GRASS BOYS『Live at Mechanics Hall』CD\2,573-（本体\2,450-）

　40年ほど前の1963年、若きデビッド・グリスマンが録音したビル・モンローとブルー・グラス・ボー イズの17曲が昨年初めて日の目を見た。メンバーは若きビル・キース(bj)、デル・マッカーリー(g)、そ してベテランのジョー・ステュアート(f)にベッシー・リー・モールディン(bs)なのだ、ぞッ…!!

ACD-60 TINY MOORE & JETHRO BURNS『Back to Back』CD２枚組\3,045-(本体\2,900-)

Diane/In a Mellotone/Lonesome Moonlight Waltz/Swing '39/Groovin' High/Maiden's Prayer 他全13x2曲

　ついにCD再発されました!!しかも、オリジナルの13 曲に全曲のオルタナ・テイク付き、２枚組26トラック!!…1979年にデビッド・グリスマンのプロデュース のもと、ボブ・ウィルスのテキサス・プレイボーイズの伝説的ギタリスト、エルドン・シャンブリンと、 ジャズ・ベースの大御所、レイ・ブラウン、シェリー・マンのドラムスとのクインテットで、ジェス ロ・バーンズのマンドリンと、タイニー・ムーアの５弦エレキ・マンドリンが繰り広げるジャズ・マン ドリンの秀作の全貌である。ムーンシャイナー誌２月号特集「ブルーグラスとジャズ」、そして「赤木一 孝と有田純弘のドライブとスウィング」の記事が、飲み込めそうな、ジャズ・スタンダードからビル・モ ンロー作品まで、タイニーとジェスロ、ともに59才、めちゃくちゃ充実、至極のスタジオ・セッション。

STR-310 BUDDY SPICHER『Portrait』CD-R\2,888-（本体\2,750-）

Bob Wills Medley/Uncle Pen/Ashokan Farewell/Sally Johnson/Silver Bell/Cotton Eyed Joe 他全17曲

　1960年代からナッシュビル・セッション・フィドラーのトップで活躍したバディ・スパイカー、彼が現 役を引退し、悠々自適に自宅スタジオで録り溜めた録 音の自費制作CD-R。トラッド・フィドル・チューンからフォスター・メドレー、テキサス・フィドル からスウィング、そして奥さんに捧げたオリジナル名曲"Paula's Waltz"まで、思いっきりのスパイカー・フィドル美学を堪能ください。

CO-2717 V.A.『Clawhammer Banjo, Vol.2』CD\2,573-（本体\2,450-）

　先月紹介した第１集に続く、クロウハンマー・バン ジョー・スタイル・コレクションのバイブル。オールドタイム＆フォーク新入荷参照。

ACD-44 CHARLES SAWTELLE『Music from Rancho deVille』CD\2,573-（本体\2,450-）

　1999年、白血病のため若くして他界したホット・ライズのギタリスト、チャールズ・ソウテル。彼の 死期を知る友人たちが心を込めて創った唯一のソロ・アルバム。目を閉じて音を聴いただけで、「何年製 のマーティンかが分かる」といわれたトーンを大切にし続けたチャールズ、現在はピーター・ローワンの 手にあるD-18を中心に、カーター・ファミリー曲を軸に、ローリー・ルイス、デビッド・グリスマン、 ノーマン・ブレイク、リチャード・グリーン、フラコ・ヒメネス、マイケル・ドゥシェ、ティム・ オブライエン、サム・ブッシュ、ピーター・ローワン他の豪華なゲストとともに、さまざまなスタイル を収めた暖かい作品。

SPR-717 KENTUCKY COLONELS『Appalachian Swing!』CD\2,573-（本体\2,450-）

　ローランド＆クラレンス・ホワイトとビリー・レイ・レイサム、ボビー・スローン、ロジャー・ブッ シュのケンタッキー・カーネルズによる1964年の歴史的ブルーグラス・インスト集が三度目のCD化。 が!!、今回のボーナスはあの『Dobro Country』から３曲のボーナス、しかも、あの"A Fool Such As I"が入ってるじゃないか…、さぁ、どーする？

SRCD-2001 WAYBACKS『Way Live』CD\2,850-（本体\2,715-）（歌詞／解説付き）

　ブルーグラス、ドーグ、ジャズ、ロックなどさまざまなアメリカ音楽の要素を持つジャムグラス・バン ドの日本デビュー作。ジェイムズ・ナッシュのちながら圧倒的なフラットピッキン・ギターと、スティー ビー・コイルのフィンガーピッキン・ギターを中心に、チョージョー・ジャックスのフィドル＆マンド リンにドラムスとベースでぶっ飛ばすウェイ・バックスの痛快ライブ。

COMP-4386 NOAM PIKELNY『in the maze』CD\2,888-（本体\2,750-）

　現在、ジョン・コーワン・バンドの若いバンジョー 奏者、ノーム・ピケルニーのデビュー作。ベラ・フレック以降のテクニックとタッチで、マット・フリ ナー(m)、デビッド・グリア(g)、ゲイブ・ウィッチャー(f)、そしてトッド・フィリップス(bs)という申 し分ないバックアップで創られた秀作。現在の若者が目指すバンジョー・トーンとテクニック。

ROU-0539 TOM ADAMS & MICHAEL CLEVELAND『Live at the Ragged Edge』CD\2,573-（本体\2,450-）

　フィドル＆バンジョーという、たった２本の楽器だ けでこれほどの表現力とエンターテイメント。さすがIBMA最優秀バンジョーを３度受賞した典型的なス リー・フィンガー・スタイルのトム・アダムズと、23才にしてIBMA最優秀３度連続受賞の盲目のフィド ラー、マイケル・クリーブランド。

SH-3931 CHRIS THILE『Not All Who Wander Are Lost』CD\2,573-（本体\2,450-）

　本物の天才っているんです。マンドリンの世界を完 全に変えてしまったクリス・シーリの2001年、20才のときに発表した作品。ブルーグラスとかジャズと かクラシックとか、そんなレベルを軽々と超えたクリスのオリジナルな音楽。21世紀を迎えて、マンドリ ン・ファン必聴の１枚。

ACD-53 DAVID GRISMAN『Life of Sorrow』CD\2,573-（本体\2,450-）

　まさに「１音入魂」、誰にも真似できない「音」を創るデビッド・グリスマンが、長年に渡って自身 のスタジオを訪れた友人たちとの録音を編集した非常に個人的なトラッドグラス中心の秀作である。ボーカ ルものが主だが、それぞれの偉大なゲストたちに寄り添うように唄うマンドリン、独壇場である。

CO-2705 KENNY BAKER『Master Fiddler』CD\2,573-（本体\2,450-）

　ブルーグラス・フィドルの正統派を完成させたケニー・ベイカーのベスト20曲集。"Washington County"から"Grassy Fiddle Blues"、"Dry & Dusty"や"Gold Rush"、大好きなBbでの"Sweet Bunch of Daisies"等々…、ベイカー美学の一面が詰まった作品。

WB-26509 MARK O'CONNOR『New Nashville Cats』CD\2,363-（本体\2,250-）

　今やクラシック界でも重鎮となった天才、マーク・オコナーがナッシュビルでのスタジオ・セッ ションの総決算として1991年に発表した秀作。ファンクからブルーグラス、テキサス・フィドルから超 絶ジャズ、その他、何でもあり。当時のナッシュビル最高のミュージシャンが全員参加した究極のナッ シュビル音楽集でもある。

ROU-7046 APRIL VERCH『From Where I Stand』CD\2,573-（本体\2,450-）

　昨秋のIBMAで感動した若手アーティストの一人、カナダのオタワ・バレイ・フィドル・スタイルのす ばらしい継承者であり、２曲で聴かせる天使のようなボーカルもすばらしいエイプリル・バーチ。その小 さな体で飛び跳ねながらの見事なフィドリング、は、東海岸ほどスコティッシュ／アイリッシュが強くな く、アメリカのニューイングランド・スタイルに近いものを感じた。フィドル界、注目の新星だ。

TAK-8914 MIKE AULDRIDGE『Dobro/Blues and Bluegrass』CD\2,888-(本体\2,750-)

　ドブロ作品としてだけではなく、アコースティック・インスト作品としてあまりにも有名な大名盤LP ２枚がCD１枚で再発。1970年代はじめ、スライドギターであるドブロのまったく新しい世界を開いた、 デビッド・ブロムバーグやバッサー・クレメンツ、リンダ・ロンシュタットらを迎えたセルダム・シー ンのマイク・オルドリッジ。現在、闘病中だ。

COL-92106 BELA FLECK & EDGAR MEYER『Music for Two』CD+DVD\2,783-(本体\2,650-)

　バンジョーとベースのデュオでクラシックからオリ ジナル・ブルーグラスまで、すごいテクニックと完璧なアンサンブル、楽器を超えてシビアなアコース ティック弦楽器ファンに強力お勧め!、その上、DVDドキュメント映像のオマケつき!!バンジョーがこんな芸 術世界にまで達した…、感無量である。

GM-122 TODD PHILLIPS『In the Pines』CD\2,888-(本体\2,750-)

　1995年にトッド・フィリップスが中心になって発表したアメリカン・トラッド有名曲の秀作。マイク・ マーシャル、トニー・トリシュカ、ティム・オブライエン、ローリー・ルイス、ステュアート・ダ ンカン、ダロル・アンガー、ジョン・ライシュマン、スコット・ナイガードのオールスター陣が、トッ ドの見事な采配で美しいメロディーを創っていく。

WH-64198 V.A.『Appalachian Picking Society』CD\2,888-(本体\2,750-)

　スリー・フィンガーとクロウハンマーのコラボレー ションが美しいベラ・フレック＆アビー・ウォッシュバーン、ソロで世界を創るクリス・シーリ、マルチ プレイヤーぶりを見せつけるブライアン・サットン他、ステュアート・ダンカンやダン・ティミンスキ らのブルーグラス・スーパーピッカーから、ダーク・パウェルやアート・スタンパー＆ティム・オブライエ ンらのオールドタイム、そしてアリサ・ジョーンズのハンマー・ダルシマやデビッド・シュノーファーのマ ウンテン・ダルシマ等々、さまざまなアーティストがアパラチアの心象風景を描く特別企画作品。さすが ウィンダム・ヒル、…癒されます。

CO-2717 V.A.『Clawhammer Banjo, Vol.2』CD\2,573-（本体\2,450-）

Jake Gillie/Sourwood Mountain/Sandy River/Cripple Creek/Fortune/Sally Ann/Shady Grove 他全19曲

　先月紹介した1965年発表の『Clawhammer Banjo, Vol.1』(CO-2716 CD\2,573-)につづく第２弾。1967年にカウンティー・レコード717番のLPアル バム『More Clawhammer Banjo Songs & Tunes』として発表された名盤のCD復刻である。先の第１弾 同様、クロウハンマー・バンジョー奏法の貴重な、ブルーグラス・バンジョーならフラット＆スクラッグス の『Foggy Mountain Banjo』(CCS-100 CD\2,573-)に匹敵する、という代物。本作が収録された1960年 代、すでにブルーグラス・スタイルが猛威をふるっていたものの、1945年暮れのアール・スクラッグス登 場以前からの伝統的なバンジョー奏法を受け継いでい たオールドタイマーたちも元気で活躍していた。そんな彼ら、オスカー・ライト、フレッド・コッカラ ム、マトキー・スローター、トミー・ジャレル、グレン・スミスら、アパラチア山脈の南、ブルーリッ ジの山懐のコミュニティーにそれぞれ伝わってきた「本物」のアパラチアン・クロウハンマー・バン ジョー集。時おりボーカルやフィドルとのデュオを含むが、ほとんどはバンジョーのソロ・インスト集。 70年代以降の若手オールドタイマーらの洗練された音楽性には及ばないが、長年アパラチア山中に閉じ込め られてきたプリミティブな匂いがたまらない。

JSP-7732 CLIFF CARLISLE『A Country Legacy 1930-1939』CD４枚組\5,775-（本体\5,500-）

　ジミー・ロジャーズと同様の「ブルー・ヨーデラー」として知られるクリフ・カーライルのキャリ ア、1930年のジェネット・レーベルからブルーバード、デッカ、ボカリオン、ARCなどの録音全84曲 集。ハワイアン・ギター（今で言うドブロなど、リゾフォニックギター）を手に、ジミー・ロジャーズ からブラザー・デュオの入り口にいたる初期カントリー、つまりオールドタイムの名唱が一望できる。ブ ルース、ハワイアン、ウェスタン＝カウボーイ等々、アメリカの20世紀初頭、ノスタルジックな雰囲気が 一杯、癒されるメロディーとハーモニーが楽しめる。

GM-206 V.A.『Swanee, Music of Stephen Foster』CD\2,888-(本体\2,750-)

　フォスター名曲アコースティック集のベストセラー。西海岸と東海岸のトップ・フォーク＆ブルー グラス・ミュージシャンが見事に癒し系の秀作。

CMH-8709 RAUL MALO, PAT FLYNN, ROB ICKES, DAVE POMEROY『Nashville Acoustic Session』CD\2,888-(本体\2,750-)

Blue Bayou/Early Morning Rain/Weary Blues from Waiting/Waiting for a Train(instrumental)/When I Stop Draeming/Moon River/Hot Burrito #1 他全11曲

　ジャンルを越えた有名曲の癒し系アコースティック・カバー集を演じるのは、90年代のカントリー・ ヒット・グループ、マーベリックスのリーダーとして知られるラテン系のラウル・マロを中心に、元 ニュー・グラス・リバイバルのパット・フリン、ドブロのロブ・アイクス、そしてナッシュビル・セッ ション・ベーシストのデイブ・ポメロイというユニークなメンバー。ジミー・ロジャーズやハンク・ウィ リアムズ、ゴードン・ライトフットら上記フォーク／カントリーの名曲のほか、ボブ・ディラン"You're Gonna Make Me Lonesome When You Go"や、バン・モリソンの"Bright Side of the Road"などのアコースティック・カバー集。いわば、日本が誇るテ キーラ・サーキット（彼らのCD２作品も在庫しているのでよろしく…）のアメリカ版である。

MBD-2009 JIMMY BUFFET『Licence to Chill』CD\2,783-（本体\2,650-）

Hey Good Lookin'/Boats To Build/Coast of Carolina/Sea of Heartbreak/Conky Tonkin' 他全16曲

カントリー・シンガー／ソングライターとして出発したのち、フロリダに住みカリブ海を舞台にカリビア ン・ポップに影響された独特の音楽で独自の地位にあるヴェテラン、ジミー・バフェットが久々にナッシュ ヴィルで制作したアルバム。しかも、ジョージ・ストレイト、アラン・ジャクソン、ケニー・チェズ ニー、トビー・キース、クリント・ブラックと、現在のカントリーを背負って立つスーパースターとの 共演で、正統カントリーに仕上げたなんとも贅沢なアルバム。オールスターとの"Hey Good Lookin'"が大ヒット、また、グラミー賞にもいくつもノミネート されるなど、話題に事欠かない。（宇野）

BNA-61530 KENNY CHESNEY『Be as You Are』CD\2,783-（本体\2,650-）

　今やナッシュヴィルを代表するトップ・スターの座 についたETSUブルーグラス・バンド出身ケニー・チェズニーの最新作は、カリブ海をテーマにした自作 オリジナルで構成されたコンセプト・アルバム。２ヴァージョンでしっとりと聴かせる"Old Blue Chair"をはじめ、トロピカルなイメージを意識したナンバー に多彩なヴァリエーションをみせながら、ふだんとはひと味違う、アコースティック・ギターを多用した ソフト＆スムーズなサウンドに、コンテンポラリー・カントリーの第一人者の貫禄と余裕を感じさせる落ち 着いたヴォーカルが説得力を感じさせる、さすがの仕上がりを示している。ビルボード総合とカントリーの 両部門とも初登場第１位。（宇野）

HOTR-109 JUSTIN TREVINO『Too Many Heartaches』CD\2,888-(本体\2,750-)

　レイ・プライス、ジョニー・ブッシュの流れを汲むテキサス・ホンキー・トンクを継承する若手のホー プ、ジャスティン・トレヴィノの最新作。ボビー・フローレス(f)、ディッキー・オーヴァーベイ(スティー ル)など、テキサス・カントリーではおなじみのメンバーに、ナッシュヴィル・レジェンド、ボブ・ムー ア(bs)を迎えての、これぞ正統カントリーというサウンドにのせたジャスティンの伸びのあるヴォーカルが 見事にはまって、自作オリジナルを中心としたホンキー・トンク・ソング、オールド・ファッション なカントリー・シャッフルをかたくななまでに唄い続けるという、テキサス・ダンス・ホール・サウン ドが堪能できる。（宇野）

BR-2004 BECKY HOBBS『Songs From the Road of Life』CD\2,888-(本体\2,750-)

　70年代後半、ソングライターとしてまず認められ、 80年代にはそのエネルギッシュなスタイルでカントリー・シンガーとしても一時代を築いたベッキー・ ホッブス、近年はヨーロッパでの人気ぶりが伝えられているが、そのベッキーの新作。ロックンロール／ロ カビリーの色濃いサウンドから、バッカルーをもじった「ベッカルー」というニックネームで親しまれた ベッキー、ここでもその溌剌とした、パワフルなヴォーカルをフィーチュアしたロックンロール・テイ ストを中心に、正統ホンキー・トンク・スタイルやしっとりとしたバラードをも交えて、ストレートなカ ントリーを聴かせている。（宇野）

COL-63779 GENE AUTRY『The Essential Gene Autry』CD２枚組\3,675-（本体\3,500-）

Back in the Saddle Again/South of the Border(Down Mexico Way)/Yellow Rose of Texas/I'm Thinking Tonight of My Blue Eyes/That Silver-Haired Daddy of Mine/You Are My Sunshine/Home on the Range 他全44曲

　1930年代から40年代、「シンギング・カウボーイ」として全米を席巻した大スター、ジーン・オー トリーの全盛期のヒット曲を集大成した決定盤。ジミー・ロジャースのイミテイターとして出発したオク ラホマのローカル・シンガーから、ハリウッドに乗り込んで、カントリー・ソングをアメリカン・ポップ のメインストリームへと押し上げた最大の功労者、古きよき西部のイメージャリーを、誰もが愛するポピュ ラーなものとしたその功績は計り知れないものがある。ビング・クロスビーとも並び称されるそのクリ アーでメロウなヴォーカルが演出する「ウェスタン」の香り、カウボーイ・イメージが懐かしくも美しい、 ワン＆オンリーの世界を作り上げている。彼の詳細はムーンシャイナー誌2004年５月号(MS-2107 \525-)に紹介されている。（宇野）

HP-20002 HICKORY PROJECT『Live』DVD\3,675-（本体\3,500-）（カラー54分）

　北部ペンシルバニアを中心に活躍するニューグラス とスウィング、ブルーグラスとニューエイジをミックスしたホットピッキン・ジャムグラス・バンド、ヒッ コリー・プロジェクトのDVD映像作品。とにかく、紅一点スー・カニンガムのフィドルをはじめ、マン ドリンやバンジョーもすごい勢いで弾きまくるオリジナル中心の爽快なニューグラスだ。それでも、ダ ニー・シャイプ(g)のジェイムズ・テイラー調のソフトなボーカルが緩衝材の役目を果たし、ナンシ・グ リフィスの"Trouble in the Field"や、ジャズ・スタンダードの"In the Mood"やフィドル・チューン"Whiskey Before Breakfast"などのカバー等々も含んで１時間あまり、全14曲を楽しませてくれる。地方 テレビ局のライブ番組からの制作であまり画像がよくないが、全米で、それぞれのスタンスでブルーグラ スを楽しみ、広めている仲間たちの姿は実に美しいのだ。

ROU-0515D ALISON KRAUSS『Live』DVD２枚組\3,675-（本体\3,500-）

　アリソン・クラウスとユニオン・ステーション、初の映像作品。最新ムーンシャイナー誌03年７月号 (MS-2009 \500-)の特集で掘り下げたように、彼女の出現こそが現在の米国ブルーグラスの大ブームを生ん だと考えてもいいと思う。日本では想像もできない盛り上がりを見せる米国のブルーグラス・シーン、そ のトップランナーの「今」が見ることができる。同時発売の２枚組CD『Live』(ROU-0515 CD２枚組\3,500-)のDVD映像版で、ケンタッキー州ルイビル で2002年収録された、現在もっとも完璧なアコースティック・アンサンブルの一つである。その強烈な 集中力が生む緊張に包まれたステージをお楽しみください。

MME-72000D DOYLE LAWSON & QUICKSILVER『Treasures, 30 years of Music & Memories』DVD\2,573-（本体\2,450-）

　現在、DMBと並んで、最も完璧なブルーグラスを演じるドイル・ローソンとクイックシルバー、彼ら の1994年ビデオがDVD化で発表だ。10年前とはいえ、"That's How I Can Count On You"から"Tennessee Banjo Man"まで、"Big Country"や"Misery River"などを含む全12曲、ソリッドグラス・ファンにお勧めの43分。

MF-6893D V.A.『Merlefest Live! The 15th Anniversary Jam』DVD\4,148-（本体\3,950-）

2002年春の第15回マールフェスの記念フェスの様子を収めた２時間の映像集。ホストのドック・ワトソン を中心に、アール・スクラッグスからサム・ブッシュ、アリソン・クラウスからクリス・シーリ、ト ニー・ライスからアリソン・ブラウン、ピーター・ローワンやティム・オブライエン、パティ・ラブレ スからアルバート・リー…、ジェリー・ダグラス監督の下、次から次へとあの人、この人によるジャムを 中心に全28曲、ブルーリッジ山中のアコースティック天国にいる２時間を保障いたします…。

FGM-9.2 V.A.『Flatpicking Guitar Vol.9-#2』CD+Book\2,625-（本体\2,500-）

　全タブ譜＋楽譜に解説入りの実演CD（48トラック） が付いた隔月刊のフラットピッキン・ギター誌、カバーストーリーはピーター・ローワン。ムーンシャイ ナー誌２月号ではじまった「歌い方」についての深い背景が感じられるような記事と"Slades's Guitar"の楽譜＆タブのほか、ウェスタン・スウィングのリズムギ ター"San Antonio Rose"、初心者向け"Big Country"、ジョン・カーリニの「７つのモード」チャートと解 説、ギターメンテはピックガードの取替え、フレッド・ソコロウ紹介と"Bonaparte's Retreat"のほか、さまざまなテーマを持って、"Blackberry Blossom"、"Fisher's Hornpipe"、"Forked Deer"、"It Don't Mean a Thing"その他、タブ譜満載の80頁。

MB-94585 MARK O'CONNOR『Champion Years』Book\3,465-（本体\3,300-）

　フィドル（バイオリン）中級者から上級者へ、必須のテキサス・スタイルのコンテスト・フィドルのバ イブルである。あらゆる伝統を踏まえて、20世紀後半に完成された究極のフィドル・スタイル、その第一 人者マーク・オコナーのCDアルバム『Champion Years』(CMF-015 CD\2,363-)を完全に採譜した200頁。

ADBEL-DT01 BELA FLECK『Drive』Tab-Book\2,310-（本体\2,200-）

　ニューグラス時代の『Foggy Mountain Banjo』と称されるベラ・フレック1988年のCDアルバム『Drive』(ROU-0255 CD\2,573-)のバンジョー・タブ譜24頁。ベラのタブ譜集は他に、『Tales from the Acoustic Planet』(ADBEL-AP01 Book\3,150-)、『Bluegrass Sessions; Tales from the Acoustic Planet Vol.2』(HL-641556 Book\3,570-)、そしてフレックトーンズのコンボ・チャート『Artist Transcriptions』(HL-72359 Book\3,098-)などがある。

RC-114T 宮崎勝之『man-o-mandolin』Tab-Book\2,100-（本体\2,000-）

　ロニー・マッカーリーが制作した宮崎のナッシュビ ル録音CDアルバム『man-o-mandolin』(RC-114 CD\2,888-)の完全タブ譜集50頁。定評のあるクリアなピッキングで、"Big Country"や"Bill Cheatham"などのスタンダードも多く学べる秀作だ。"

I-VSET1 『バイオリン・セット』\79,800-(本体\76,000-)

　北京のトップ・ルシアーによる完全ハンドメイドの 工房物高級バイオリンのアウトレット品(ほとんどがニスむら)が出ました。スーパーライトケース(定価 \26,250-)とドォルフラー#6弓（通常\21,000-）とのセット超特価奉仕価格でお届けします。自信を持っ てお勧めします。数に限りが有りますので売切れのさいは御容赦下さい。（秋元）

Martin D-35 #400184 税込\262,500-

　1978年製 インディアン・ローズウッド　3ピースバック　大きなキズ等はありません。マーチ・オリジナル・ハードケース(ブルーケース)付き。

C.E. Ward バンジョー・ネック　Used 税込　\89,250-
　ソニー・オズボーンの6弦バンジーのネック製作で知られているC.E. Ward製作のウーオールナット/セルロイドボード、リースインレイのネックです。Used 現状渡しにて。(要フレットの交換調整)

GF-85"GOLD STAR 5 STRINGS BANJO"税込157,500(本体\150,000)→税込\126,000(本体\120,000)
10年の時を経てあの名器『Gold Star Flat Head』が復活！
今もなおコレクターの間では絶大な人気を誇るGold Star。すでにアメリカのバンジョーシーンを席巻しているGF-85がついに日本上陸。

（以下の３誌は英語版で、共にバックナンバーも豊富 に取り揃えています。気になるアーティスト等の特集等についてはお問い合せ下さい。…調べる＆知るの面 白さをいかがですか）

■バンジョー・ニューズレター誌 各\525-

　世界唯一のバンジョー専門月刊誌。毎号タブ譜満（ウェブサイトから『MP3』で音の入手可!!）、バッ クナンバーは、探しておられるタブ譜の曲名や演奏スタル、またお気に入り奏者の特集などもお問い合せ下 さい。

BNL-04/11 最新11月号

カバーストーリーはザ・ディラーズで来日もしたスティーブ・クーリーのインタビューと"Rock Ledge"。他に、現在滞日中のパット・クラウド"Banjo Signal"、アール・スクラッグス"Instrumental in D Minor"、ジミー・マーティン"Theme Time"、トム・アダムズ"My Heart Skips a Beat"、"Red Haired Boy"、"Yellow Rose of Texas"、"She'll Be Coming Around the Mountain"やクロウハンマーのタブ譜と、初心者コーナー「ワルツ」、新製品はフィー ルディング／カトラー・バンジョー・ミュート、そして新シリーズ「How a Banjo Works」でバンジョーの理論分析など、さまざまなバンジョーの話題 とタブ譜満載の48頁。

■ブルーグラス・アンリミテッド誌 各\525-

　最大のブルーグラス月刊専門誌。特定の人物や記事 など、バックナンバーもお問い合わせください。

BU-04/12 最新12月号

　ナッシュビル・ブルーグラス・バンドのカバース トーリーのほか、2004年IBMA写真リポート、チャーリー・ムーア、元カントリー・ガゼットのケニー・ ワーツ等々の特集ほか、米国ブルーグラス・ニュース、歴史、情報、レビューなど満載の84頁。

■オールドタイム・ヘラルド誌 各\945-

　内容の濃いオールドタイム音楽専門誌。アメリカン・トラッド音楽研究に必読の良書!!バックナンバーが 揃っています。お問い合わせください。

OTH-0906 最新2004-2005年冬号

　ジョン・ハーマンのカバーストーリーのほか、フィ ドル・パペッツや、伝説のならず者オットー・ウッド、20世紀初頭に活躍したミシガンのフィドラー、 ジャスパー・ビズビー、壊れたアンティーク・バンジョーの修理リポート等々の特集のほか、超充実のレ コード・レビューやニュースなど、アメリカ・ルーツ音楽研究にも欠かせない56頁。

OTH-0905 2004年秋号

　オールドタイム音楽でのウクレレ特集のほか、アー カンソーのおばあちゃんフィドラー、バイオレット・ヘンズリー、19世紀のクラシック・バイオリニスト、 オル・ブルが1869年にケンタッキーヘ旅したときの私的な書簡（19世紀のフィドル音楽に関する重要な証 言だ）、21世紀のスクウェア・ダンス展望などの特集。ワークショップでは"Turkey in the Straw"のメロディー・バリエーションや楽器のビビリ音の応急手 当、そして超充実のレコード・レビューやニュースなど、アメリカ・ルーツ音楽研究にも欠かせない56頁。

　1983年11月の創刊以来、毎月発行を続ける日本唯一のブルーグラス月刊専門誌、22年目です。

■定期購読：１年￥6,000-半年￥3,300-

　お申込はお葉書やお電話、ファックスやメールでご 希望の購読開始月をお知らせ下さい。バックナンバーも含めて、いつからの購読でもご自由です。

■ムーンシャイナー・ファイル：\525-

ムーンシャイナーの一年分12冊を傷をつけずにファイルできるロゴ入り特製フォルダー。

■バックナンバー：各￥525-。

　下記以外にも、アーティストや興味のある事柄など をお知らせ下さい。掲載号を探します。

MS-2204 最新2005年２月号（通巻256号）

　特集はブルーグラスとジャズ、赤木一孝と有田純弘 の「ドライブとスウィング」のほか、今富秀樹「ピーター・ローワンのボーカル教室」、、山口さとし「ブ ルーグラス・ソング」、ボブ・ペイズリー追悼、ラルフ・ブリザード追悼、マリブ・ストーム、有田 達男「ブルーグラス・シャーニー��」、TKクラフト・サービス、アメリカ社会とブルーグラスなどの 特集ほか、ニュース、レビュー、ヒット・チャート等々、日米のブルーグラス情報満載。

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