◆ようやく涼しくなり、イチローも新記録を作り、ムーンシャイナー誌通巻も彼の記録にあと一歩…、 ホッとしたところで、今週はIBMA『ワールド・オブ・ブルーグラス週間』です。近年のめまぐるしい 米国ブルーグラス界の動きをお伝えしようと、毎年参加しています。ムーンシャイナー11月号でアワード・ ショウの報告を予定していますので、ご期待ください。ブルーグラスが、本当に名実ともに、アメリカ の音楽ではなくなる日を夢見ながら…。

◆ムーンシャイナー誌10月号の『21世紀の若者ブルーグラス列伝�@』にも書いたようにブルーグラス …、「マンドリン、ギター、フィドル、ベース、バンジョー、そしてドブロも含めて６種類の異なったア コースティック楽器、それらがさまざまな組み合わせで奏でるアコースティック・アンサンブルの極地。も し望めば、ジャズやクラシックにも通用する驚異的なテクニックを持つこともできるし、また一方、その ルーツにしたがってシンプルに味わい深く演奏することもできる。そして何より、年齢や性別、国籍や人種 にかかわらず、初対面で出会ったときからジャムができる…、こんなすばらしい音楽は世界中探しても、そ の適正な規模と広がりとともに、そんなに簡単にあるものじゃない」と思います。楽しみましょう……!!

◆恒例の宝塚秋フェス、今年は『真冬のジャム・フェ ス』を計画しています。出演バンドの自由書き込み枠とは別に、ジャム曲リストによる各種ジャムを企画し ています。夜のコンサートと共に、老若男女入り乱れて、さまざまなジャムを楽しみましょう。フェス日程 とジャム曲は後日発表します。

◆10月23〜24日、愛知県刈谷市で開かれる『第８回アコースティック・ファン・フェア』に、楽器ル シアーの皆さんと共にB.O.M.サービスも出展します。中部地方の皆さん、ぜひ声をかけてください!!

◆ムーンシャイナー10月号はIBMA名誉の殿堂入りをするカーリー・セクラー特集のほか、チャーリー・ ウォーラー追悼、ウィリアムズ＆クラーク・エクスペディション来日、若者ブルーグラスの台頭、決着 したマザー・メイベルのL-5ギター、アリシア・ニュージェント等々、話題と情報が満載です。

ムーンシャイナー誌バックナンバー単冊は\525-、または一年間\6,000-（送料・消費税込み）、半年 間\3,300-（送料・消費税込み）。皆さんのサポートが頼りです。是非購読をお願いします!!

ROU-0441 PETER ROWAN & TONY RICE『You Were There for Me』CD\2,573-（本体\2,450-）

　ついに発表です。近年、ずっと一緒にツアーしていたピーターとトニー。ブルーグラス新入荷参照。

SKFR-1006 RICKY SKAGGS『Brand New Strings』CD\2,573-（本体\2,450-）

　リッキー・スキャッグス最新作は、トラッドグラス・カバーから一歩前進、新しい彼のブルーグラス を聴かせてくれる。ブルーグラス新入荷参照。

RR-017 THE WOODYS『Telluride to Tennessee』CD\2,888-（本体\2,750-）（歌詞付）

　ウェストコースト・ブルーグラス・ロックの乗りを久々に味わったザ・ウッディーズ。ブルーグラス 新入荷の項参照。

ROU-0486 MALIBU STORM『Malibu Storm』CD\2,573-（本体\2,450-）

　やってくれましたねぇ…、シャンクマンズ・ツインズが大変身!!ブルーグラス新入荷参照!?

DM-41376 LYNN ANDERSON『Bluegrass Sessions』CD\2,888-（本体\2,750-）（ボーナス・インタビューDVD付）

　あのリン・アンダーソンが"Rose Garden"他をブルーグラスで。ジェニー・フリッキのブルーグラス物 もあるよ。ブルーグラス新入荷参照。

COMP-4386 NOAM PIKELNY『in the maze』CD\2,888-（本体\2,750-）

　ベラ・フレック以降の凄テク・バンジョー若者。ブ ルーグラス・インスト新入荷参照。

ACD-59 BILL MONROE & the BLUE GRASS BOYS『Live at Mechanics Hall』CD\2,573-（本体\2,450-）価格改定

　ビル・モンロー、ビル・キースとデル・マッカーリーを伴った1963年11月16日のすばらしいライブ。 ブルーグラス名演新入荷の項参照。

ACD-58 VASSAR CLEMENTS『Livin' with the Blues』CD\2,573-（本体\2,450-）価格改定

　アメリカ最高のフィドラーの１人、バッサーが正面 からブルースに挑んだ大秀作。さすが、グリスマン!!インスト新入荷の項参照。

SAP-2326 RED CLAY RAMBLERS『Meeting in the Air:Songs Of The Carter Family』CD\2,888-（本体\2,750-）

　1980年、オールドタイム・ストリングバンドが創ったカーター・ファミリー集の大名盤が自費制作再 発だ。オールドタイム／フォーク新入荷参照。

HZS-001S 坂庭省悟『帰ってくるよ…Human Zoo Shogo』CD\1,000-（本体\953-）

　昨年12月に他界した坂庭が遺した新作２曲を含む全 ３曲。フォーク新入荷参照。

各種アワード・ノミネート・リスト

MCM-0001 DEL McCOURY BAND『It's Just the Night』CD\2,888-（本体\2,750-）

　全米ブルーグラス・チャート（ムーンシャイナー誌 掲載中）で９月まで、７ヵ月間連続ナンバーワンを獲得したデル・マッカーリー・バンドの最新作。ビ ル・モンロー亡き後、現在最高のブルーグラス・バンドとして君臨している。

ROU-0526 EARL SCRUGGS, DOC WATSON, RICKY SKAGGS『Three Pickers』CD\2,573-（本体\2,450-）

　大物３人ががっぷり組んだテレビ・スペシャルから のライブCD。80才を越えてなお、より進化するスクラッグスとワトソンをスキャッグスがフォローす る。DVD(ROU-0526D \3,308-)も発売中。

ROU-0524 BLUE HIGHWAY『Wondrous Love』CD\2,573-（本体\2,450-）

　ティム・スタッフォードが率いるブルー・ハイウェ イ、トラッドとコンポラが絶妙に共存するバランスの良いブルー・ハイウェイのゴスペル秀作。

CR-0547 DOYLE LAWSON & QUICKSILVER『A School of Bluegrass』CD２枚組\3,360-

　この４月に結成25周年を祝ったドイル・ローソンとクイックシルバー、その25年間のさまざまなライ ブから、その時々のメンバーによるホットな全50曲が収められた２枚組ライブ集。ムーンシャイナー誌９ 月号で彼らの25年を特集。

ROU-0497 RHONDA VINCENT『One Atep Ahead』CD\2,573-（本体\2,450-）

　ただ１人、IBMAアワードで４年連続の最優秀女性ボーカルを受賞、今年５年連続を目指すロンダ・ビ ンセントの最近作。ヒット曲"Kentucky Borderline"からオズボーンズの「涙の小道」まで。

SKFR-2010 MOUNTAIN HEART『Force of Mature』CD\2,888-（本体\2750-）

　現在もっともホットなバンド、前作『No Other Way』(SKFR-2008 CD\2,888-)と共に、強烈なテクニックとビートで押し捲る、問答無用グラス。

ROU-0515 ALISON KRAUSS & UNION STATION『Live』２枚組CD\3,308-（本体\3,150-）

　現在もっともポピュラーなブルーグラス・バンドに 成長したAKUS、この作品自体は昨年のIBMA最優秀アルバム受賞（プレゼンターは国本武春とエディ・ア ドコックだった…ムーンシャイナー誌2003年11月号）。DVD(ROU-0515D \3,308-)も発売中。

（以上の他、DLQS、DMB、RV&Rの５バンド）

ROU-0538 ROB ICKES『Big Time』CD\2,573-（本体\2450-）

　自身のバンド、ブルー・ハイウェイをバックにロブ・アイクスのすばらしいブルーグラス・ドブロ作 品。最優秀インスト・アルバムに。

PC-1139 NOTHIN' FANCY『Reflections』CD\2,573-（本体\2,450-）

　最優秀新人ノミネートという実力を見せたナッシン・ファンシーの最新作。オリジナルを中心に、サ ム・ブッシュの「Last Letter Home」や、CGの「ダイナおばさんのパーティー」等々。

ACD-54 SAM BUSH & DAVID GRISMAN『Hold On, We're Strummin'』CD\2,573-（本体\2450-）価格改定

　マンドリン・カリズマの競演作。最優秀インストとレコード・イベントの２部門に。ブッシュは最優 秀マンドリン奏者にも。

ROU-0518 ALECIA NUGENT CD\2,573-（本体\2450-）

　カール・ジャクソンのプロデュースで、最優秀新人に。ムーンシャイナー誌10月号特集参照。

ROU-0539 TOM ADAMS & MICHAEL CLEVELAND『Live at the Ragged Edge』CD\2,573-（本体\2450-）

　もの凄い気合の入ったバンジョー＆フィドル、たっ た２本の楽器でのホット・ライブ。最優秀インストと23才のマイケルが最優秀フィドル奏者に。

PC-1131 WHITEHOUSE CD\2,573-（本体\2450-）

　デビッド・パームリーを中心に、ナッシュビル郊外ホワイトハウス在住民の企画バンドが最優秀レコー ド・イベントに。

ACD-53 DAVID GRISMAN『Life of Sorrow』CD\2,573-（本体\2450-）価格改定

　グリスマンが録り溜めたブルーグラスお宝集。最優 秀レコード・イベント。

SH-3975 BRYAN SUTTON『Bluegrass Guitar』CD\2,573-（本体\2,450-）

　タイトル通り、ブルーグラス・フラットピッキン・ ギターの王道を聴かせるブライアン・サットンは最優秀インスト作とギター奏者に。

PC-1130 JIM HURST & MISSY RAINES『Synergy』CD\2,573-（本体\2,450-）

　２人揃って最優秀ギター奏者と最優秀ベース奏者に ノミネート。ギター＆ベースの男女デュオ、2000年作『Two』(PC-1102 CD\2,573-)に続く第２作。

SH-3978 TIM O'BRIEN『Traveler』CD\2,573-（本体\2450-）

　IBMA会長でもあるティム・オブライエン、最優秀男性ボーカルと、アルバムからオラ・ベル・リード の"I've Endured"が最優秀ソングに。ジャンルを超越したすばらしい「旅」のコンセプト作品。

REB-1802 KING WILKIE『Broke』CD\2,573-（本体\2450-）

　そして20代前半の、モンローの愛馬キング・ウィルキーを名乗る若いトラッドグラス・バンドが最優秀 新人にノミネートだ。ムーンシャイナー10月号より、「若者ブルーグラス列伝」連載開始だぞ…!!。

【2004年AMAアメリカーナ音楽賞】

B000251302 Loretta Lynn『Van Lear Rose』CD\2,573-（本体\2450-）

　カントリーの女王がガレージ・ロックのジョッシュ・ホワイト（映画『コールド・マウンテン』 に登場）と組んで発表した衝撃作品。

VAN-79736 Mindy Smith『One Moment More』CD\2,783-（本体\2650-）

　アパラチアの陰影をたたえた新人女性シンガー・ソ ングライター。強力お勧め!!

COL-89082 Rodney Crowell『Fate's Right Hand』CD\2,783-（本体\2650-）

　エミルーのホットバンド以来のシンガー・ソングラ イター。

PH-1238 Slaid Cleaves『Wishbones』CD\2,573-（本体\2450-）

　ライブハウスの首都といわれるテキサス州オースティンのシンガー・ソングライター。テキサスらし い骨太カントリー＆フォーク。

●AMA最優秀アーティスト

SH-3984 Allison Moorer『Duel』CD\2,573-（本体\2450-）

　すばらしく腰のあるブルース・ロック・ボーカルでのオルタナ・カントリー作品。

DUAT-1155 Jim Lauderdale『Headed for the Hills』CD\2,573-（本体\2450-）

　ラルフ・スタンレーとのコラボレーション『Lost in the Lonesome Pines』(DUAT- CD\2,573-)でグラミー賞を受賞したジム・ロウダーデイルの最新作 は、グレイトフル・デッドの詩人ロバート・ハンターと、充実の共作。

AB-7777 Adrienne Young『Plow To The End Of The Row』CD\2,888-（本体\2750-）

　ムーンシャイナー誌などでも特集したアパラチアン・オールドタイムの新しいアプローチを試みる女性 シンガー。

GC-8108 Greencards『Movin' on』CD\2,888-（本体\2750-）

　こちらもムーンシャイナー誌特集組、スーパーピッ キン・マンドリンとフィドル、しかも、オーストラリアとイギリス人に女性シンガーの、爽快なニューグ ラス・バンド。

VAN-79736 Mindy Smith『One Moment More』CD\2,783-（本体\2650-）

　アパラチアと現代を微妙に行き来するすばらしい女 性シンガー・ソングライターだ。

　11月に発表が予定されている今年のカントリー・アワードの最優秀アルバム候補です。

COL-90903 GRETCHEN WILSON『Here for the Party』CD\2,783-（本体\2650-）

ARI-50605 BRAD PAISLEY『Mud On the Tires』CD\2,783（本体\2650-）

ARI-67070 BROOKS & DUNN『Red Dirt Road』CD\2,783（本体\2650-）

UNI-450435 TOBY KEITH『Shock’N Y'All』CD\2,783（本体\2650-）

BNA-566091 KENNY CHESNEY『When the Sun Goes Down』CD\2,783（本体\2650-）

SKFR-1006 RICKY SKAGGS『Brand New Strings』CD\2,573-（本体\2,450-）

Sally Jo/Sis Draper/Enjoy the Ride/Lonesome and Dry as a Bone/Appalachian Joy/Why Did I Wait So Long?/My Father's Son/Monroe Dancin' 他全13曲

　ブルーグラスにカムバックしてからのリッキー・ス キャッグスが発表した５枚のアルバムは、いずれもブルーグラス御三家を中心にしたトラッド・ブルーグラ スのカバーが中心だった。しかしこの最新作は、強烈なビル・モンローの"sally Jo"ではじまるものの、カバーから一歩前進、新しい彼のブルーグラスを堪能 させてくれる。キャッチーなヒット狙いと思われる曲 もあるが、そりゃーもうこのバンド、サウンドのレベルが違います。フィドルとマンドリンのアンディ・ レフトウィッチと、ギターのコディー・キルビーの若者２人が凄い凄い…、ドラムなしのアコースティッ ク楽器ばかりで、よーこんな音を出すわ!!…スローなバラッドなどでは、絶妙のエフェクター処理でポップ なマーケットにも通じる音を創り出しているし、インスト３曲はどれもリッキーらしいモンローへの思いが 伝わる。さすが、期待にたがわぬ貫禄のリッキー、ブルーグラスであることにこだわりながら、自らのサ ウンド・アイデンティティーを見事に表現している。

ROU-0441 PETER ROWAN & TONY RICE『You Were There for Me』CD\2,573-（本体\2,450-）

Tin Roof Shack/Cowboys and Indians/Come Back to Old Santa Fe/Wild Mustang 他全10曲

　最初に、「おれ、トニー・ライスとデュオを組もうと思うんだ」とピーターに言われたとき、正直言っ て、「合わない」というのが感想でした。それ以来、ずっと一緒にツアーしていたピーター・ローワンとト ニー・ライス、ライブで見たし、デモ・テープも聴かせてもらったが、最初のイメージからは逃れられ なかった。それがどーうだ!!…この素晴らしさ。充実しきったピーター・ローワンの奥深いボーカルと詩の 世界、その世界を決して壊すまいとする、というか、この年になってそんなことをするわけもなく、ただ自 然に弾いているトニー・ライスのギターの美しいこと…、それを若いながらツアーでずっと寄り添ってきた ビリー(m)とブリン(bs)のブライト夫妻。ブルーグラスの偉大なミュージシャンが２人組めば、そして自由に お互いの音楽、心に耳を澄ませば、やはり凄いことをやってくれる。ジャケットでの２人の楽しそうな様 子が、そのままこのアルバムの深さを物語っているようだ。

ROU-0486 MALIBU STORM『Malibu Storm』CD\2,573-（本体\2,450-）

Bird Song/Photograph/Light in Your Eyes/Long Way to Fall/Clover/Working in a Coal Mine 他全12曲

　ついにやってくれましたね、シャンクマンズ・ツインズが大変身!!あのバリバリのバンジョー＆フィドル のブルーグラス双子姉妹、ダナとロレーンが弟マイケルを引き込んでディキシー・チックスばりの超ポッ プ・ニューグラスに変身、現在デフ・レパードのカバー"Phonograph"のビデオ・クリップがヒット中 だ。ブライアン・サットンとアダム・ステッフィ、ロブ・アイクスという黄金カードを伴って、全体に ポップに創られているが、そこはそれ、体の奥までブルーグラスが染み付いた彼女たち、イケイケ・ポッ プの中にブルーグラス臭もキッチリと仕舞いこんでいる。モロのブルーグラス・アイデンティティーは１ 曲、インスト"Clover"、また、"Old Hickory Lake"をはじめ、さまざまな曲の中で面白いバンジョーの使 い方をしているのも注目だ。ディキシー・チックスに続くのか？…彼女らも同じく、ブルーグラスを愛 し、やり続けてきたご褒美をあげたいものだ。

SKFR-2011 MELONIE CANNON『Melonie Canno』CD\2,573-（本体\2,450-）

Nothin' to Lose/Tennessee Roads/Westbound Train/Whiskey Lullaby/Separate Ways/I'll Be Back 他全11曲

　ロニー・ボウマンのプロデュースで、リッキー・スキャッグスが買った大型新人、メロニー・キャノ ンのデビュー作。落ち着いた太目の、すなわちフォノジェニックな声質（カレン・カーペンターにも通 じるあの種類）で、ブルーグラスとはいえ、充分にカントリー・ヒットが狙えるキャッチーな曲ぞろえ で、しかも完璧なアコースティックというのが、実に今のアメリカ・ブルーグラス界を象徴している。つ まり、アリソン・クラウスやディキシー・チックス、そしてニッケル・クリークら以降、ブルーグラスで メジャーを狙うことが不思議ではない世の中になったのだ。喜ぶべきか、はたまた悲しむべきか、…そりゃ あ、喜んだほうがいいに決まっている。ここではボウマンのブルー・リッジ人脈であるワイアット・ラ イスやエルマー・バーチェット、ティム・ヘンズリーらが、ジェリー・ダグラスやステュアート・ダンカ ン、デビッド・タルボットやロビー・マッカーリーらに伍して参加しているんだから。ムーンシャイナー 誌９月号(MS-2111 \500)特集参照。

RR-017 THE WOODYS『Telluride to Tennessee』CD\2,888-（本体\2,750-）（歌詞付）

Green Pastures/Hillbilly at Heart/Sin City/Long Time Gone/He's Back & I'm in Blue(Grass)/That's the Way Love Goes 他全13曲

　マイケルとダイアンのウッディ夫妻の男女デュオ・ チーム、ザ・ウッディーズ。クリス・ヒルマンを"Sin City"のゲスト・ボーカルに迎えるあたりで、お里は知れようか。ウェストコースト乗りのリズムは誰 かと思えばラリー・アタマヌィックとパット・フリン、…なるほど。おや、このスクラッグス・トー ンは、なんとスコット・ベスタルですか。他にマンドリンはロニー・マッカーリーとマイク・コンプト ン、アル・パーキンスのドブロにタミー・ロジャーズのフィドル。彼らがあくまでもウェストコースト的 なカントリー・ロック乗りにブルーグラス楽器をはめ込んでいく。キャッチーな歌詞とメロディー、デザー ト・ローズ・バンドを少し思い出してしまった、ハッピーで楽しい男女デュオ・アルバムである。そうそ う、ルービン・ブラザーズがウェストコーストのフィルターを通って、ブルーグラス楽器と一緒にやってき た…という作品。

DM-41375 JANIE FRICKE『Bluegrass Session』CD\2,888-（本体\2,750-）（ボーナス・インタビューDVD付）

You Don't Know Love/He's a Heartache/Please Help Me I'm Fallin'/Down to My Last Broken Heart/It Ain't Easy Bein' Easy/Ring of Fire 他全13曲

　1980年代、ポップ・カントリー・スターとしてヒット・チャートに君臨したジェニー・フリッキが、 なんとブルーグラス・アルバムを発表だ。根っからの東テネシー／アパラチア産のドリー・パートンとは 違い、インディアナ出身でジョーン・バエズやジュディ・コリンズらのフォークを聴いて育った彼女。そ のハスキーで抜群の歌唱力と説得力でブルーグラスに挑戦した最新作には1980年代に彼女が飛ばした数々の ナンバーワン・ヒットがブルーグラス・スタイルで再録されている。話題の凄腕フラットピッカー、ジョ ニー・ハイランドのほか、超売れっ子のデビッド・タルボットをバンジョーに、若手スーパーピッカーの アンディ・レフトウィッチとルーク・ブラ（２人は凄いマンドリンも聴かせるよ）に、グレン・ダンカ ン、ジミー・マッティングリーらのフィドルとマンドリン、ランディ・コーアズのドブロ等々のバック アップで、1980年代以来、数々のブルーグラス作品のエンジニアとして知られるビル・ヴォーンディック の新しいシリーズ作品第１弾である。

DM-41376 LYNN ANDERSON『Bluegrass Sessions』CD\2,888-（本体\2,750-）（ボーナス・インタビューDVD付）

What a Man My Man Is/Rocky Top/Rose Garden/That's a No/Paradise/Top of the World 他全13曲

　いつ頃だっけ、南沙織もカバーしてヒットした「ローズ・ガーデン」…、あのリン・アンダーソ ンがブルーグラス集を発表、そう、往年のスターシンガーによるブルーグラス・セッション・シリーズ だ。先月、凄いエレキ・ギターでのデビュー作を紹介したジョニー・ハイランドのバリバリ・ブルーグ ラス・ギター、22才のスーパーピッカーのアンディ・レフトウィッチのマンドリンとフィドル、そ してもっとも安定したスクラッグス／クロウ・スタイルのデビッド・タルボット他、ランディ・コーアズ (d)、マーク・フェイン(bs)、ボブ・メター(drums)ら、ナッシュビル・ブルーグラスのトップ・ミュー ジシャンがビル・ボーンディック制作で、リン・アンダーソンのレパートリーを見事に演じる。ところ で、リンの"Rose Farden"は1970年のヒット、だから、南沙織は…、あれは、たしか俺が…えーっと。

　（今月は、なんか、ポップなブルーグラスのオンパレードの様相だね。皆さん、ご意見もおありでしょ うが、「ここまでやってきたブルーグラス」、として楽しんでください。心の奥にブルーグラス・ソウ ルを仕舞い込んで…）

COMP-4386 NOAM PIKELNY『in the maze』CD\2,888-（本体\2,750-）

Speed Bump/Super Grouper/Manchicken/Orange Front/For Pete's Sake/Flight of Green Chair 他全10曲

　ロック界でジャムバンドとしてブレイクしたレフト オーバー・サーモンとジョン・コーワン・バンドを掛け持ちする新しいバンジョー奏者、ノーム・ピク クルニーのすばらしいバンジョー・アルバム。ベラ・フレック時代のテクニックで、マット・フリナー (m)、デビッド・グリア、ゲイブ・ウィッチャー、そしてマットと共にプロデュースも担当したトッド・ フィリップスという申し分ないバックアップで創られたブルーグラス・バンジョー・アルバム。すでに２ 枚のアルバムを発表しているフリナー／グリア／フィリップス（有名曲のカバー集『Looking Back』=COMP-4342=は秀作だよ）で証明されている最高に 自由な、それでいてブルーグラスへの深い愛情と尊敬が感じられるバックに乗って、テクニックにおぼれず にしっかりとブルーグラスする。彼についてはタブ譜も収められている７月のバンジョー・ニューズレター 誌(BNL-07/04 \525-)を参照ください。それにしても、すんげぇーテク、こんな若いのがゾロゾロと…、 若者の時代ですねぇ。

CO-2733 KENNY BAKER & BOBBY HICKS『Darkness on Delta』CD\2,573-（本体\2,450-）

Roanoke/Louisville Breakdown/Faded Love/Farewell Blues/Silver Bells/Panhandle Country 他全11曲

　1980年に発表されたブルーグラス・フィドルの大名盤がCD化である。ビル・モンローの50年代、ツ インやトリプル・フィドルで発表されたスタンダードの数々を録音したボビー・ヒックスと、それを聴い てブルーグラス・フィドルにあこがれたというケニー・ベイカーの２人が組んで、アレン・シェルト ン(bj)、バック・ホワイトorラリー・スレッジ(m)、ロイ・ハスキーJr.(bs)が創り上げたブルーグラス・ツ イン・フィドルの最高峰である。その良く整理されたフィドルにモンローが教えてくれたブルーグラス美 学がある。たまりませんぞ…!!

ブルーグラス名演、新入荷

（ブルーグラス旧録音の新発掘や再発売、編集モノな どの新入荷作品です）

ACD-59 BILL MONROE & the BLUE GRASS BOYS『Live at Mechanics Hall』CD\2,573-（本体\2,450-）価格改定

Panhandle Country/Dark Hollow/On and On/Devil's Dream/Blue Moon of Kentucky/Rawhide/I Saw the Light/Uncle Pen/Y'all Come 他全17曲

　考えられますか皆さん!!これが53才のビル・モンロー、このパワーとエネルギー、そして年齢相応の 人間的な落ち着きや深みなどを吹き飛ばしてしまうイケイケのアグレッシブさ…。つくづく、モンローの 音楽（感性）には恐れ入る（本間の"Rawhide"のスピードも衰えないもんね!?…）。1963年11月16日、 マサチューセッツ州ウースターのメカニックス・ホールで若きデル・マッカーリー(g)とビル・キース(bj)、 ジョー・ステュアート(f)、ベッシー・リー・モルディン(bs)を伴って東部に進出。南部の聴衆には田舎 くさい音楽として見離されたブルーグラスが、東部インテリには新しくかっこいい音楽として、折りからの フォーク・ブームで、ブルーグラスに目覚めつつあった東部の若者たちに、本物の「モンロー・ミュージッ ク」の粋を聴かせている。まったく新しいバンジョー奏法を紹介したビル・キースが、70年代以降に見せ たインテリジェンスに溢れたプレイではなく、モンローのアグレッシブなビートに誘われてホットなブ ルーグラス・バンジョーを聴かせたり、バンジョーから転向させられたデル・マッカーリーが初のリー ド・ボーカルに取り組む初々しさ、またジョー・ステュアートの50年代を引きずった泥臭いフィドルなど が絡み合い、モンローのエネルギーにぶつかっていく。モンローの娘、メリッサが当時のヒット曲 "Love's Gonna Live Here"を唄うのも珍しいし、ビー・リリーと初めてのデュオ"What Would You Give"を聴かせる。ビーを、「ウェスト・バージニアの奴はのろいんだ…」とからかう場面など、モン ローらしさも感じられる。ブルーグラスの父、ビル・モンローの1963年、息子にモンローと名付けたデ ビッド・グリスマンが万難を廃して制作した、おそらく彼の原点だったのだろう。

MCM-0001 DEL McCOURY BAND『It's Just the Night』CD\2,888-（本体\2,750-）

　全米ブルーグラス・チャート（ムーンシャイナー誌掲載中）で９月まで、７ヵ月間連続ナンバーワン を獲得しているデル・マッカーリー・バンドの最新作。トラッドグラス・ファンはもちろん、若いジャ ムバンド・ファンの間でもカリズマ的人気を誇る現在ブルーグラス・バンド最高峰である。

RME-0700 LESTER & MIKE『Jump, Shout and Stomp』CD\2,888-（本体\2,750-）

　デビッド・タルボット(bj)とシャド・コッブ(f)とい う現在ナッシュビル・ブルーグラス話題の２人をサウンドの核に、ロイ・エイカフなどに代表される忘れ 去られたヒルビリー・スタイルのシャウト・ボーカルを堪能させてくれる。ブルーグラスが生まれる前、 マウンテン、ヒルビリーと呼ばれた1930年代の唱法が洗練されたサウンドと共に蘇える。ムーンシャイ ナー誌９月号の"Knee Deep in Bluegrass"紹介作品。

VAN-77021 MOTHER MAYBELLE CARTER『Wildwood Pickin'』CD\2,573-（本体\2,450-）

　そのL-5ギターの行方が話題となっていたマザー・メイベル、彼女が1963年のニューポート・フォー ク・フェスに登場したときの貴重な録音。オートハープとギターのワークショップやニュー・ロスト・シ ティー・ランブラーズとの共演である。話題のL-5の落ち着き先はムーンシャイナー誌９月号にて。

REB-1699 CHARLIE WALLER & COUNTRY GENTLEMEN『New Horizon』CD\2,573-（本体\2,450-）

　ムーンシャイナー誌９月号で追悼特集第１弾を組ん だチャーリー・ウォーラー、1992年の作品。先月号でも紹介した最新作『Songs of the American Spirit』(PC-1138 CD\2,573-)とともに、味わい深い晩年のチャーリーを聴いてください。

■ブルーグラス

PC-6506 DARIN ALDRIDGE『Call It a Day』CD\2,573-（本体\2,450-）

　８月18日、急逝したチャーリー・ウォーラーの遺志をついでカントリー・ジェントルメンをチャーリー の息子、ランディ・ウォーラーと共に支えていくダリン・オルドリッジの最新デビュー・アルバム。ビ ンス・ギルやスキップ・ユーイングら、カントリー・ヒットのカバーと共に、オリジナルも交えて、確か なテナー・ボイスとマンドリンを聴かせる。

ROU-0030 BAILEY BROTHERS『Take Me Back to Happy Valley』CD\2,573-（本体\2,450-）

　バーン・ウィリアムズに感動するタイプの皆さん、 これも絶対のお勧めです!!今年相次いで他界したチャーリーとダニーのベイリー・ブラザーズ（ムーンシャ イナー誌６月号追悼特集）、テイター・テイトや元フォギー・マウンテン・ボーイズのジェイク・ター ロックらをバックにアパラチアの平和な谷間をいとおしく唄う。

REB-7509 IIIRD TYME OUT『Erase the Miles』CD\2,079-（本体\1,980-）

　今年もラッセル・ムーアがIBMAアワードの最優秀男性ボーカル・ノミネーションを受けたサード・タ イム・アウト、彼ら初期の廉価ベスト集。

REB-1795 MARK NEWTON BAND『No Boundaries』CD\2,573-（本体\2,450-）

　元バージニア・スクワイアーズのマーク・ニュートンが、マイク・マンフォード(bj)、トロイ・イー グル(m,f)、ボブ・ゴフJr(bs)ら、バージニア北部からワシントンDCの著名ピッカーと組んだ新バンドによ る2003年最新作。気持ちのいい典型的な現代ワシントンDC系ブルーグラス。

SH-2211 DOYLE LAWSON & QUICKSILVER『Once and for Always/News Is Out』CD\2,573-（本体\2,450-）

　DL&QSの第２期メンバーによる第４作と第５作を１枚のCDにまとめたもの。この後、サード・タイム・ アウトにいたるメンバーを擁した1985年と87年作品。87年作品は１曲目に"Sweetherat You Done Me Wrong"をもってくるという、新メンバーのラッセル・ムーアのボーカルに全幅の信頼を置いた構成だろ うか？バンジョーにはラッセルと同じバンドに居た無名のスコット・ベスタルが加わっている。

GC-8108 GREENCARDS『Movin' On』CD\2,888-(本体\2,750-)

　サム・ブッシュのニューグラス・スピリットを継承し、イギリスとオーストラリア出身というケルトの 香りをふりかけ、ポップな女性ボーカルでブレイクを狙うザ・グリーンカードのデビュー作。ムーンシャ イナー誌５月号特集参照。今年のアメリカーナ音楽賞最優秀新人賞候補。

ROU-0528 WAYFARING STRANGER『This Train』CD\2,573-（本体\2,450-）

　バークリー音楽院の弦楽器部門主任教授であるマッ ト・グレイザーが中心になって、トニー・トリシュカやジョン・ミゲーンほかのニューヨーク・ブルー グラス人脈を動員して、ジャズのノウハウと３人の若い女性ボーカルを贅沢に配した大秀作。70年代の ジャズグラスとは雲泥の差、大人になった!?ブルーグラッサーたちが、実に自由に優雅に振舞う様子をお楽 しみください。

OMAC-5 MARK O'CONNOR『Thirty-Year Retrospective』CD２枚組\3,360-(本体\3,200-)

　おそらく、今年最高のアコースティック・インスト・アルバム!!。マーク・オコナーの音楽活動30周 年を記念してクリス・シーリ、ブライアン・サットン、バイロン・ハウスとのカルテットで自費制作さ れたライブ２時間半!!すべてのアメリカ音楽の垣根を超えたギター、マンドリン、ベースとフィドルのイン スト集。コンサートの様子とマークのインタビューはムーンシャイナー誌2004年１月号。

ELF-103 BILL CLIFTON & JIMMY GAUDREAU『River of Memories』CD\2,888-(本体\2,750-)

　ビル・クリフトンとジミー・グドローというカントリー・ジェントルメン系列の出会いが生んだ94年 作のブラザー・デュオ作品。ともに都会出身の２人がそれぞれの背景を背負ってアパラチアン・デュオを 唄う。"Church in the Wildwood"から、ブルー・スカイ・ボーイズの"Sunny Side of Life"やカーターズの"Keep on the Sunny Side"他、とても美しいメロディーをもつ傑曲17曲をデュオする。

HHH-1360 KEN ORRICK & his UNCLE J.T. YOUNG『Sing Gospel Favorites』CD\2,888-(本体\2,750-)

　カリフォルニアの名門トラッドグラス・バンド、ロ スト・ハイウェイのリード・シンガー、ケン・オーリックが自身の叔父さんJ.T.ヤングと唄うゴスペル・ デュオ。これぞ、ファミリー・ミュージックの白眉、時を越え、最小単位の音楽の楽しみ、喜びを垣間見 せてくれる秀作である。

　（ジャンルにとらわれず、より感性を刺激するお勧 め作品を選んでいます。聴いて欲しいのだ…!）

CCCD-0176 GINNY HAWKER & KAY JUSTICE『Bristol』CD\2,888-(本体\2,750-)

　ここ２年ほど、ブームと呼べるような話題になって いるカーター・ファミリー。これは、アパラチアの唱法を今に伝える地元のおばちゃん２人が歌うカー ター・ファミリー曲集の逸品!!

VAN-79736 MINDY SMITH『One Moment More』CD\2,783-（本体\2,650-）

　アメリカーナ・アワード最終ノミネート作品。新世代の女性シンガー／ソングライター、ミンディ・ス ミスのデビュー作。ブライアン・サットンのギターを核に、アパラチアン・ケルト的な透明感と都会的 なポップ感が見事。ジャンルの壁を意識せず、エミルー・ハリス的な危うさと、ジュエル以降のオリジナ ルの力強さが魅力だ。

SRCD-2001 THE WAYBACKS『Way Live』CD\2,850-（本体\2,715-）（歌詞、解説付）

JNPT/They Tried to Kill Us/Police Dog Blues/Hesitation Blues/Been Around/Last Steam Engine Train/Swallowtail Jig/Rights of Man Hornpipe 他全13曲

　何よりも、ジェイムズ・ナッシュの強烈なフラット ピッキン・ギター（彼のマンドリンも早い!!）が快感のザ・ウェイバックス、ケイシ・シカタ・レーベル から日本デビュー盤です。ジェイムズのフラットピッキンと、リーダーでもあるスティービー・コイルの フィンガーピッキンのギター２本に、チョージョー・ジャックスのフィドル＆マンドリン、そして控えめな ベースとドラムスでバラエティーに富んだレパートリーを、楽しく演じるライブ。半数以上がインスト で、ドーグ、ブルーグラス、スウィングをミックスしたジャムグラスの面白さを充分に堪能できます。ゆ るめのやわいアコースティック・スウィング・バンドとは違う、アドレナリン、バリバリのブルーグラス乗 りが実にいい。選曲はオリジナルのほか、ブラインド・ブレイクやレヴランド・ゲイリー・デイビス、 ジョン・フェーヒらの渋いブルースやアイリッシュ・トラッド・フィドル・チューン等々、ルーツ音楽に 自分たちのタッチを加えて自由にジャムが展開する。

COMP-4372 DAROL ANGER & American Fiddle Ensemble『Republic of Strings』CD\2,888-(本体\2,750-)

Lost in the Loop/Higher Ground/Old Dangerfeild/Help Me/Where to Now?/Evening Prayer Blues 他全13曲

　ダロル・アンガーの近年の活躍は凄い。あらゆるフィドル音楽に対して実に自由な感性でありながら、 決してそのルーツへの尊敬の念を忘れることなく、さまざまなプロジェクトを見事にまとめ上げていく。 フィドル界の巨匠とも呼べるその活躍ぶりと、相変わらずの人柄がすばらしい。本作はダロル自身のフィド ル、ブリタニー・ハースの５弦フィドル、スコット・ナイガードのギター、ラシャッド・イグルストンの チェロというカルテット＝アメリカン・フィドル・アンサンブルのデビュー作。ゲストに、サラ・ワトキ ンスとローリー・ルイスのボーカル、トッド・シカフースのベースを迎え、アイリッシュからスティー ビー・ワンダー（サラの歌）、オールドタイム、ビル・モンロー、ジョニ・ミッチェル（素晴らしい ローリーの歌）、ブルース、そしてフィニッシュからショーロまで、さまざまな素材を見事なアレンジ で、スリリングなインプロビゼーションと弦楽器の響きを堪能させてくれる。本人曰く、「世界のストリ ングバンド紀行だ」という通り、アメリカン・フィドルによる世界旅行の趣向が、実に楽しく描かれてい る。フィドル・アンサンブルの秀作!!

ACD-58 VASSAR CLEMENTS『Livin' with the Blues』CD\2,573-(本体\2,450-)価格改定

Cypress Grove/Honey Babe Blues/Phonograph Blues/Mambo Boogie/Green Onions/Rube's Blues 他全15曲

　昨年のマールフェスであらゆるジャンルのミュージ シャンから75才の祝福を受けたバッサー・クレメンツ。1949年、ビル・モンローの音楽にあこがれて モンローの懐に飛び込んだバッサー、その後、1970年代にはNGDBの『永遠の絆』でブレイク以降、グ レイトフル・デッドからザ・バンド、またステファン・グラッペリとの共演盤など、ジャンルを超えた 活躍は、何にもまして、モンローと同様、彼独自のオリジナルで、そしてアメリカ音楽普遍のブルースが あるから成しえた偉業だ。本作ではデイブ・マシューズ、マリア・マルダー、エルビン・ビショップ、 ロイ・ロジャーズ、ボブ・ブロズマンらゲストに迎え、その衰えを知らない自由さと、叫ぶような狂気 が聴く者を翻弄する。60年代はアルコールに溺れたものの、70年代以降は、何の音楽理論も知らずにた だ弾くことだけを喜びに純粋に生きてきたバッサー。ノートン・バッファローとデビッド・グリスマン、 渾身の、というか、愛情一杯のプロデュースでのブルース・アルバムである。

REB-1785 JAMES ALAN SHELTON『Song for Greta』CD\2,573-（本体\2,450-）

　スーパーピッキンには目もくれず、ブルーグラス・ ギターの基本であるクロスピッキンの基本的な伝統を守り続けるラルフ・スタンレーのギタリスト、ジェ イムズ・アラン・シェルトン、2002年作品である。カーター・ファミリー・ソングを歌うギリアン・ウェ ルチやティム・スタッフォードをゲストに、"Faded Love""Down Yonder""Freight Train""Scarborough Fair"などのスタンダードがとてもいい。最新作『Half Moon Bay』(REB-1809 CD\2,573-)も秀逸。

SH-3975 BRYAN SUTTON『Bluegrass Guitar』CD\2,573-（本体\2,450-）

　2003年、30才になるブライアン・サットンが２枚目として発表したソロ・アルバムは、ティム・オ ブライエン、ティム・クロウチ、デニス・クロウチ、そしてデビッド・タルボットを従えた、タイト ル通りのストレートなブルーグラス・ギター作品。現在、デビッド・グリアと並んで、まぎれなく、ブルー グラス・フラットピッキンの双璧である。これが、フラットピッキン・ブルーグラス・ギターである。

BGOCD-357 KENTUCKY COLONELS『Featuring Roland & Clarence White』CD\2,888-（本体\2,750-）

　泣く子も黙る1964年の歴史的名盤『アパラチアン・スウィング』に２曲をプラスした英国盤。

CO-2721 Stephen Wade『Dancin' in the Parlor』CD\2,573-（本体\2,450-）

　ベートーベンのマンドリン・ソナタからオールドタ イム・フィドル・チューンまで、メロディック、クロウハンマー、ラグタイム、ジャグバンドなど、ブ ルーグラス・バンジョー以外のさまざまな５弦バンジョー奏法を、アイリッシュのシーマス・イーガン やジョン・ドイル、ブルーグラスのダドリー・コンネルやトム・グレイ、オールドタイムのアラン・ジャ ボーやマイク・クレイバー他、多彩なゲストで聴かせてくれる。バンジョーをフツーの楽器として楽しも う…!!

RME-297 LARRY PERKINS『Friends』CD\2,573-（本体\2,450-）

　ラリー・パーキンスという男、何がそんなに凄いかというと、やはりスクラッグスの生まれ変わりのよ うなタイミングとセンス。それがどこから来るかというと、ブルーグラス以前、ないしは周辺にあったブ ルース・ギターやヒルビリー。それらを見事に、まるで空気のように自分のものとしているのがこの男。 したがって1000枚限定シリアルナンバー付のこの作品、その顔ぶれだけでも納得してしまう。ジミー・ マーティン、ドック・ワトソン、カーリー・セクラー、ベニー・マーティン、ブラザー・オズワル ド、デル・マッカーリー、ジョッシュ・グレイブス、そしてジョン・ハートフォード…。

EM-1001 JEFF MIDKIFF『Partners in Time』CD\2,888-（本体\2,750-）

　マクピーク・ブラザーズやロンサム・リバー・バンドのアルバムなどを通じて知る人ぞ知るマンドリン ＆フィドラーのジェフ・ミドキフ、25年にして初ソロ作品。クラシックのクラリネット奏者としても活躍 する幅広い音楽性で、ジャズ、クラシック、そしてブルーグラスと、カーティス・ジョーンズのフラット ピッキン・ギターと共にマンドリンの楽しさを伝えてくれる。最近、シャンクマンズ・ツインズに参加し ているという。

NRCD-025 EMORY LESYER SET CD\2,888-（本体\2,750-）

　これまた知る人ぞ知るスーパーピッカー、エモリー・レスターがドーグを意識して創ったスリリング なカルテット音楽。

SKFR-2009 ANDY LEFTWICH『Ride』CD\2,573-（本体\2,450-）価格改定

　現在もっとも旬なマンドリン＆フィドル、若干23才 アンディ・レフトウィッチのデビュー作品。リッキー・スキャッグス・バンドで「えっ!?」と思うよ うなマンドリンが聴こえたら、それはリッキーじゃなくアンディ。フィドル・メインながら、マンドリン も充分楽しめる2003年作品。

REB-1753 BUTCH WALLER『Golden Gate Promenade』CD\2,573-（本体\2,450-）

　またしても、知る人ぞ知るサンフランシスコのトラッドグラス、ハイ・カントリーのベテラン・マン ドリニスト、ブッチ・ウォーラーのすばらしいモンロー・スタイル・マンドリン・インスト集。

VSR-001 FRED CARPENTER『Cut Loose』CD\2,888-（本体\2,750-）

　現在、ナッシュビルのフィドラー御用達「バイオリ ン・ショップ」を経営するフレッド・カーペンターが若かりし頃に、もっと若いマーク・オコナーとロ イ・ハスキーをバックに作ったテキサス・フィドルの秀作。マークの凄いギターも聴きもの…。

GHD-5098 BLAIN SPROUSE『Dogwood Winter』 CD\2,888-（本体\2,750-）

　ケニー・ベイカーの愛弟子として、ケニーとのツイン・フィドル・アルバムもあるブレイン・スプラ ウスが、1992年にクラスター・プラッカーズ人脈と自費制作で創ったすばらしいブルーグラス・フィドル 集。リチャード・ベイリー、デビッド・グリア、マーク・ハワード、ジェリー・ダグラス他。趣味 の良い、キッチリとしたブルーグラス・フィドル。

SS-9481 CINDY CASHDOLLAR『Slide Show』CD\2,888-(本体\2,750-)

　ニューヨークのブルーグラス界から、テキサスでア スリープ・アット・ザ・ホィールのスティール・ギター奏者になったシンディ・キャッシュダラーの見事 な最新ソロ作品。スウィング・スティールの開祖ハーブ・レミントン、ドブロのマイク・オルドリッジ、 ブルース・スライドのスティーブ・ジェイムズ他、全曲にゲストを迎え、ドブロ、ラップ、スティール・ ギターなどをフィーチャー、お洒落で贅沢な気分にさせてくれるオースティン音楽。

ROU-0538 ROB ICKES『Big Time』CD\2,573-（本体\2,450-）

　今年のIBMA最優秀インスト・アルバムに最終ノミネートされた、今のブルーグラス・ドブロ集。

■オートハープ

AS-001 JO ANN SMITH『Rhythm of the Rain』CD\2,888-(本体\2,750-)

Amazing Grace/Old Joe Clark/Swing Low, Sweet Chariot/Tammy/Forked Deer/Sweet, Sweet Smile 他全15曲

　数々のオートハープ・コンテストのチャンピオンに 輝いたジョー・アン・スミスの自費制作デビュー盤。メロディーを美しく拾っていく独自の奏法で、オート ハープの持つシンプルさと同時にその力強いエネルギーも伝えてくれる。幻想的なアパラチアを感じさせ るかと思えば、一転して、高度なテクニックを駆使した奏法に耳を奪われる。10年前に夫からクリスマ ス・プレゼントでもらったオートハープをここまで弾きこなす彼女の繊細な音楽感性が気持ちいい。バック はローカルな音楽仲間、２曲ほど唄も披露、そー、タイトルはあの有名ポップ曲です。

JABP-143 IRL HEES『I'm Just a Bass Player』CD\2,888-(本体\2,750-)

　ブルーグラス・ベーシストにとって、これほど「グッ」とくるタイトルはないだろう。その重要性 にもかかわらず、あまりに軽視されるブルーグラス・ベース…。ウェイン・ベンソン、マイク・コ ンプトン、サミー・シーラー、デビッド・グリア、スティーブ・ヒューバー、コディ・キルビー、バッ ク・ホワイト他、抜群の人脈でブルーグラス・ベーシストの存在感を主張する。…ね、ご同輩!?

K2B2-6923 BUELLGRASS『Across the Tracks』CD\2,888-(本体\2,750-)

　ジャズ・ベーシスト、ビュエル・ネイドリンガーがリチャード・グリーン(f)とアンディ・スタットマ ン(m)を迎えて、マーティー・クリストールのリードとピーター・アイバースのハーモニカ、ピーター・ アースキンのドラムスとともに結成したビュエルグラスの名作がCD化。"Stardust"や"Caravan"、"Mood Indigo"や"Tennessee Waltz"の名曲が、高名なジャズ・ベーシストによって新しい世界を見せる。

フォーク新入荷

ROU-0543 GINNY HAWKER & TRACY SCHWARZ『Draw Closer』CD\2,573-（本体\2,450-）

Katie Dear/Those Blue Eyes/Poor Drunkard's Dream/Poor Orphan Chils/Lonesome/Please Baby 他全

　アパラチアの古い唱法を最もよく伝えるといわれる ギニー・ホウカーが、ニュー・ロスト・シティ・ランブラーズのトレイシー・シュワルツと組んで、 19世紀初期に作られたルイジアナにある家の一室でライブ録音されたすばらしいアパラチアン・トラッド作 品。プロデュースは映画『コールド・マウンテン』の音楽でも活躍したダーク・パウェル。フィドルと マンドリンをブルーグラスのロン・スチュワートに任せ、アパラチア伝統を正確に伝えつつも、音楽的に 一般聴衆が入りやすいように創られている。選曲も、伝承曲ばかりではなく、ジョニー＆ジャックのヒルビ リーや、J.E.メイナー・ソング、スタンレー・ソング等々、無理なくコンセプトにあった歌が選ばれてい る。ブルースに通じるスコッツ・アイリッシュの「ロンサム」が、200年をへた部屋の空気が生む音響効 果の中でなんともいえぬムードを創っている。アパラチアン・ボイスの秀作である。

SAP-2326 RED CLAY RAMBLERS『Meeting in the Air:Songs Of The Carter Family』CD\2,888-（本体\2,750-）（歌詞付）

Anchored in Love/While the Band Is Playing Dixie/Winding Stream/Dixie Darling/Are You Tired of Me?/When the Roses Bloom in Dixieland 他全14曲

　1980年にフライング・フィッシュから発表されたカーター・ファミリー集の大名盤が自費制作で初めて CD化された。映画・舞台で知られるサム・シェパードとのコラボレーションが有名なオールドタイム・ス トリングバンドのレッド・クレイ・ランブラーズからジム・ワトソン、故トミー・トンプソン、マイ ク・クレイバーの３人がカーター・ファミリーへの愛情と共感で創った大名作である。その感性に支配さ れた演唱は、オールドタイム・ミュージシャンならではのエネルギーとグルーヴを生み出しており、それ が音楽的な完成を目指してしまうブルーグラス・ミュージシャンの作品とは違う、なんとも言えない味 わいと感動を届けてくれるのだろうか。そのすばらしい歌詞とメロディーを味わいながら、彼らが、そし てカーターズが伝えようとしたメッセージをかみしめたい。カーター・ファミリー・ファン必聴の名作で ある。

HZS-001S 坂庭省悟『帰ってくるよ…Human Zoo Shogo』CD\1,000-（本体\952-）

帰ってくるよ／ゴールなどシャボン玉／港。

　昨年12月に他界した坂庭が遺した新作２曲を含む全 ３曲を収めた作品。ヒューマン・ズーというプロジェクトで発表してきたものの最後となる作品である。 2002年に坂庭が作曲、それにきたやまおさむが作詞した２曲、坂庭がデモ・テープとしてギターの弾き 語りで遺したものである。…それにしてもチョッと、これはまだ辛いねぇ。

IK-1563 IRENE KELLEY『Thunderbird』CD\2,888-（本体\2,750-）

Highway/If I Had Any Strength At All/Cold All The Time/Somebody Let The Water In 他全11曲

　ナッシュヴィル・アンダーグラウンドで唄いつづけ ているシンガー／ソングライター、アイリーン・ケリーのセカンド・アルバム。ペンシルヴァニア出身、 ロレッタ・リンやトリーシャ・イヤーウッド、ドリー・パートンなど、ブルーグラスではクレア・リ ンチ、オズボーンズ、ホワイツなどの影響を受け、ナッシュヴィルに移ってからトリ―シャやアラン・ ジャクソンなどトップ・スターのレコーディングでハーモニー・ヴォーカルに起用されてきた。ここで は、セッション・リーダー、スコット・ニューバートのギター、ドブロ、ラップ・スティールに、ス チュアート・ダンカン(f,m)やブレント・トゥルイット(m)を多用したアコースティック風味の軽いカント リー・サウンドをバックに、ブルーグラスのスパイスを効かせたフォーク・カントリーといった趣きが、１ 曲目"Highway"を共作したクレア・リンチやジョン・ランドールのハーモニーと相俟って、実に爽やかな印 象を残している。（宇野）

オールドタイム＆フォークお勧め作品

CCCD-0176 GINNY HAWKER & KAY JUSTICE『Bristol』CD\2,888-(本体\2,750-)

　ここ２年ほど、ブームと呼べるような話題になって いるカーター・ファミリー。これは、アパラチアの唱法を今に伝える地元のおばちゃん２人が歌うカー ター・ファミリー曲集の逸品!!

CCCD-0223 WOLFE BROS. 『Old Roads- New Journeys』CD\2,888-(本体\2,750-)

　前作では井上ケンが参加していたバージニア州エル ク・クリークに本拠を置く４人組オールドタイム・ストリングバンド、ウォルフ・ブラザーズの最新作。 フィドルを中心に、バンジョー、マンドリン、ギター、アコーディオン、ベースなどで、トラッドか らジミー・ドリフトウッドやデルモア曲も含め、素朴でシンプルなアパラチアン・ストリングバンド・サウ ンドを届けてくれる。

BGOCD-416 DOC WATSON『Lonesome Road』CD\2,079-（本体\1,980-）在庫限り

　ドック＆マールがメジャーのリバティーから1977年 に発表した作品が英国でCD復刻。当時はやった"I Recall a Gypsy Woman"や、お得意のデルモア・ソング"Blue Railroad Train"から、カントリーの"I Ain't Going Honky-Tonkin' Anymore"、そのほか、ミシシッピ・ジョンの"My Creole Belle"などのブルース等々、ドック・ワトソンがフォーク・シンガーとし て意欲的に新しいサウンド作りに取り組んでいた頃、ナッシュビルの締まったベースとピアノ、ドラムスを 伴って悠々のドックだ。

WF-002 WALTER FORBES『Tried & True』CD-R\2,888-(本体\2,750-)

　1960年代、ブルーグラスとモダン・フォークを見事に融合させた名作『Ballads & Bluegrass』(WF-001 CD\2,888-)を発表したウォルター・フォーブスの最新作。聴きやすいポップな声質とクリアな発音、 そして見事なクロウハンマー・バンジョーを、クラスター・プラッカーズの音作りで知られるマーク・ハ ワード(g,m)がサポート、イアン・タイソンの１曲目"Red Velvet"からトラッドやアイリッシュ・インストまでを配しながら、オリジナルを中心に、暖かい フォーク＆グラス作品にしている。

DUAT-1187 COWBOY JACK CLEMENT『Guess Things Happen That Way』CD\2,573-（本体\2,450-）（歌詞付）

　ナッシュビルの大物プロデューサー、カウボーイ・ ジャック・クレメントの最新作。メンフィスのサン・レコードで数々の歴史的セッションを経験した伝説的 プロデューサー。実は50年代初期にブルーグラス・バンドを組んでおり、そんな関係からジム・ルーニー やマーク・ハワードをはじめ、強いブルーグラス系人脈を持ち、本作でもロニー・マッカーリーやティ ム・オブライエンらミュージシャンも起用、ジャンルにとらわれずにアメリカ音楽のすべてを飲み込ん だ、実に「しゃれたサウンド」で「ストーリーテリング」を創っている。

ARI-63103 ALAN JACKSON『What I Do』CD\2,783-（本体\2,650-）

Too Much Of A Good Thing/Rainy Day In June/USA Today/Burnin' The Honky Tonks Down 他全12曲

大ヒットの話題曲"Where Were You(When The World Stopped Turning)"をフィーチュアした前作『Drive』(ARI-67039\2,783)以来、２年半ぶりとな るアラン・ジャクソンの新作。メジャー・カントリー・シーンのトップに君臨するスターの貫禄十分 に、正統カントリー・ヴォーカルをたっぷりと堪能させてくれる。ブレント・メイソン、ポール・フ ランクリン、ロイド・グリーンなど毎度おなじみスタジオ・エースに、スチュアート・ダンカンのマン ドリン(もちろん、フィドルも)を主役にしたアコースティック・スタイルなども楽しめる。パティ・ラヴ レスがハーモニー・ヴォーカルで参加。目下シングル・チャート上昇中の"Too Much Of A Good Thing"など全12曲。カントリー・チャートはもちろん、トップ200でも初登場１位を記録している。（宇野）

B000190302 JEDD HUGHES『Transcontinental』CD\2,573-（本体\2,450-）

I'm Your Man/I'll Keep Movin'/High Lonesome/All Mixed Up/Damn! You Feel Good/Luxury Liner 他全11曲

　オーストラリア出身のシンガー／ギタリスト、ジェ ド・ヒューズのデビュー作。ハイスクール時代、リッキー・スキャッグスの"Country Boy"でブルーグラス・テイストのカントリーに出会い、あのグリーン カーズでホットな話題を提供しているマンドリン・プレイヤー、キム・ワーナーとの交友からブルーグラ スにはまっていく。その後テキサスのサウス・プレインズ大学のブルーグラス・プログラムに学び、プ ロへの道を選んだ。ナッシュヴィルに移ってすぐ、パティ・ラヴレスのツアー・バンドのリード・ギタリ スト／ハーモニー・シンガーに迎えられ、パティの最近作『On Your Way Home』(COL-86620\2,783)でのリード・ギター・ワーク、そし てライヴでその実力を認められてのメジャーからのソロ・デビューとなった。自身のギターとダン・ダグ モアのスティールがリードするルーツ・カントリーのエッセンスを取りこんだ正統派のサウンドと、コンテ ンポラリーなロック・フィールを融合させたカントリー・スタイルが印象的。パティ・ラヴレス、ア リソン・クラウス、ダン・ティミンスキなど、豪華なハーモニー・ヴォーカルにも注目。（宇野）

HC-2536 ELIZABETH COOK『This Side of the Moon』CD\2,888-（本体\2,750-）

Cupid/Funny Side of Love/Here's To You/This Side of the Moon/Kiss Me Again/Hard-Hearted 他全13曲

　フロリダ出身、いまナッシュヴィル・アンダーグラウンドでいちばんホットな女性シンガー、エリザベ ス・クックの最新第３作。クラシック・テイストの正統カントリー・バラードで聴かせる、ロレッタ・ リンやタミ―・ワイネットに連なるメインストリーム・カントリーの本流を継承するスケールの大きな ヴォーカル、ランディ・スクラッグスとの共作曲などでの小粋なスウィング・タッチからドワイト・ヨー カム風味のロカビリー・スタイル、そしてコンテンポラリー・ソングまで、情感豊かに唄いあげている。そ して、全編に溢れるカントリー・ミュージックへの愛情、クラシック・カントリーへのリスペクトが、爽 やかな後味を残してくれる。ケニー・ヴォーン(g)、ダン・ダグモア(steel)以下のサポートも、ツボを心得 た秀逸なもの。メジャーのワーナーからリリースした前作『Hey Y'All』(WB-48289\2,573)は残念ながら不発に終わったが、インディーに戻っての今作で見事 に本領発揮、ソングライターとしても抜群のセンスをみせ、期待にたがわぬ大器ぶりを存分に示している。 （宇野）

CURB-78858 TIM McGRAW『Live Like You Were Dying』CD\2,888-（本体\2,750-）

How Bad Do You Want It/Can't Tell Me Nothin'/Old Town New/Drugs Or Jesus/We Carry On 他全16曲

　アラン・ジャクソンと当代ナンバー・ワンの座を分 け合うティム・マグロウの最新作。シングル・チャート独走中のタイトル・トラックや"My Old Friend""Back When"などのヒット曲をフィーチュア、カントリー・チャートでジャクソンの上記『What I Do』と抜きつ抜かれつの大接戦を展開している。レギュラー・バンド、ダンスホール・ドクターズが演 ずるコンテンポラリー感覚に溢れた正統派のサウンドは、マンドリン、ドブロなどアコースティック楽器も 多用した近頃はやりのもの。自作曲を中心に、ブルース・ロビソンやロドニー・クロウェルなどのプログ レッシヴ・カントリーもとりこんで、時代の先端を行くところも示している。（宇野）

COL-90906 ROY ACUFF『The Essential Roy Acuff』CD\2,363-（本体\2,250-）

Great Speckled Bird/Night Train to Memphis/Fireball Mail/Wait for the Light To Shine/Wabash Cannonball/Tenessee Waltz/I Saw the Light 他全14曲

「キング・オヴ・カントリー・ミュージック」の異名をとったロイ・エイカフのもっとも初期、スター の座を確立したコロムビア時代の名曲を選りすぐった新編集ベスト・アルバム。ビル・モンローより１年 先んじて1938年にグランド・オール・オープリのステージで唄った"Great Speckled Bird"を筆頭に、バッシュフル・ブラザー・オズワルドのドブロを主役に、 カントリーというよりはオールドタイムに近いヒルビリー音楽のスタンダードとなった名曲の数々。オープ リのスターとして君臨した絶頂期、30年代末から40年代のベスト・トラック集。

COL-90568 MERLE HAGGARD『The Essential Merle Haggard:The Epic Years』CD\2,363-（本体\2,250-）

　カントリー・レジェンド、マール・ハガードの80年代、エピック・レコード時代の新編集ベスト・ア ルバム。キャピトル(76年まで)そしてMCAに続いて81年から89年まで籍を置いたエピックでは、自らプ ロデュースに当たるとともに、ジョージ・ジョーンズとの"Yesterdays Wine"、ジェイニー・フリッキーとの"A Place To Fall Apart"そして極めつき、ウィリー・ネルソンとの"Pancho And Lefty"など、デュエット・ソングに新境地を拓く(しかも、そのすべて がナンバー・ワンを記録している)など、ヴェテラン健在を強く印象づけた時期だった。ここに収められた 14曲は、エピックでの最初のナンバー・ワンとなった"My Favorite Memory"と第２弾"Big City"をはじめ、そのほとんどが１位となった大ヒット曲ばかり、 カントリー・ミュージックの歴史に大きな足跡を残しつづける巨人マール・ハガードの輝かしい記録であ る。（宇野）

AMA-1588 V.A.『This is Americana』CD\840-（本体\800-）

　「アメリカ的なるもの」を包括するものとして認め られるようになってきたアメリカーナ音楽、カントリー、フォーク、ブルーグラス、ロック、シンガー ／ソングライター等々、アメリカン・ルーツ音楽が発展したあらゆるジャンルの要素をとりこんだアメリ カーナ音楽、そのトップ・アーティストによる全21曲の超廉価サンプラー。アメリカーナ・ミュージッ ク・アソシエーションが編集、第一線、注目の若手から大ヴェテランまでを網羅した、「アメリカーナと はなんぞや!?」の入門編。

DM-41376 LYNN ANDERSON『Bluegrass Sessions』CD\2,888-（本体\2,750-）（ボーナス・インタビューDVD付）

　あのリン・アンダーソンが"Rose Garden"他をブルーグラスで。ブルーグラス新録音参照。

DM-41375 JANIE FRICKE『Bluegrass Session』CD\2,888-（本体\2,750-）（ボーナス・インタビューDVD付）

　上記と同じシリーズのジェニー・フリッキ版。彼女 の80年代のヒット曲がブルーグラス・バージョンで。衰えない歌唱力はさすがだよ。ブルーグラス新録音参 照。

RRCD-107 THE WOODYS『Telluride to Tennessee』CD\2,888-（本体\2,750-）（歌詞付）

　ザ・バーズからイーグルスに至ったウェストコース ト・グラスロックの乗りを久々に味わえるザ・ウッディーズ。クリス・ヒルマンをゲストにした"Sin City"他、デザート・ローズ・バンドを思い出してしまったよ。ブルーグラス新入荷の項参照。

ROU-0486 MALIBU STORM『Malibu Storm』CD\2,573-（本体\2,450-）

　ついにやってくれましたね、シャンクマンズ・ツイ ンズが大変身!!バリバリのバンジョーとマンドリン奏者でもあり、まだ20代前半のダナとローレンの双子姉 妹、ディキシー・チックスも真っ青なポップなカントリーとユニークなニューグラスのブレンド・サウンド が新鮮。ブルーグラス新入荷参照。

SKFR-2011 MELONIE CANNON『Melonie Canno』CD\2,573-（本体\2,450-）

　大型新人、メロニー・キャノンのデビュー作。著名なソングライター、バディ・キャノンの娘としてカ ントリー界の指定席で生まれ育った彼女。落ち着いた太目の、すなわちフォノジェニックな声質（カレン・ カーペンターにも通じるあの種類）で、ブルーグラスとはいえ、充分にカントリー・ヒットも狙える。ブ ルーグラス新入荷参照。

BSF-001 『BLUEGRASS JOURNEY, a Documentary』DVD\3,675-（本体\3,500-）（86分）

　超ベストセラー!!…まさに「息を呑む」ブルーグラ ス楽器の集中力と緊張感が見事に捉えられた米国の「今」のブルーグラス・フェス・ドキュメントの決 定版。ムーンシャイナー誌６月号と７月号に翻訳掲載。ブルーグラス・ファン必見のDVD、VHSもあ る。出演：ニッケル・クリーク、ジェリー・ダグラス、デル・マッカーリー、ピーター・ローワン、 ロンダ・ビンセント、ロンサム・リバー・バンド、トニー・ライス他。

BVBF-31001 CHIEFTAINS『Down the Old Plank Road, Nashville Sessions in Concert』DVD\3,990-（本体\3,800-）（日本語字幕、２時間）

　トラッド・アイリッシュの世界的グループ、チーフタンズの最新ライブ映像作品はアイリッシュとブ ルーグラスのコネクションを見事に捉えた秀作だ。出演：アリソン・クラウス、ジェリー・ダグラス、 ティム・オブライエン、エミルー・ハリス、リッキー・スキャッグス、ジェフ・ホワイト、ギリアン・ ウェルチ、デル・マッカーリー他、そしてアール・スクラッグスの"Sally Goodin"が火を噴いている。

FGM-8.6 V.A.『Flatpicking Guitar Vol.8-#6』CD+Book\2,625-（本体\2,500-）

　全55トラックのCD付き82頁、フラットピッキン・ギター・マガジン。ザ・チャップマンズの長男でギ タリスト、27才のジョン・チャップマンのカバー・ストーリーと彼のリズム・ギターの基本、そしてリー ドの"Pickle Flavored Ice Cream"、新しいジプシー・ジャズ・ギターの新星スティーブン・レンベ ル・インタビューと"Si Tu Savais"、今月のルシアーはマイク・ロング、リペーアーは正しい弦の張り方 などの特集のほか、有名フラットピッカーらによる"Done Gone"、"Yesterday"、"Faded Love"、"Golden Slippers"、"Oh Susannah"、"Sweet Georgia Brown"他、有名無名のさまざまな曲を初心者から上級者ま で、練習曲も含めながら、タブ譜とCDの両方で教授してくれる優れモノ。２ヵ月に一度の発行で、確実 にテクニックが身につきます。

ES-BOOK EARL SCRUGGS『5 String Banjo』Book\3,675-（本体\3,500-）

　まさにブルーグラス・バンジョーのバイブル、アー ル・スクラッグスのバンジョー教則本。バンジョーを志すものは、とりあえず持つべし…。

ADBEL-DT01 BELA FLECK『Drive Tab』Book\2,310-（本体\2,200-）

　21世紀のニューグラス・バンジョーのバイブルと言われる同名アルバム『Drive』(ROU-0255 CD\2,573-)からのバンジョー・タブ譜集。

FGM-8.5 V.A.『Flatpicking Guitar Vol.8-#5』CD+Book\2,625-（本体\2,500-）

　全48トラックのCD付きフラットピッキン・ギター・マガジン。パット・フリンのカバー・ストー リーと彼のユニークな"Mother Lode"（最新アルバム『Request』EM-1538 CD\2,888-あり）の他、"Lost Indian"、"Charmaine"のメロディーとコード、初心者は"Blackberry Blossom"、その他、有名講師陣による"Dill Pickle Rag"、"Alabamy Bound"、"Lonesome Road Blues"、"Oh Susanna"、"Sweet Georgia Brown"他のタブ譜、ジョン・カーリニのドリアン・モード解説やダン・クレアリー、オリン・ス ター、ポール・メリングらが、さまざまなフラットピッキン・テクニックをタブ譜とCDの両方で勉強し ましょう。

（以下の３誌は英語版で、共にバックナンバーも豊富 に取り揃えています。気になるアーティスト等の特集等についてはお問い合せ下さい。…調べる＆知るの面 白さをいかがですか）

■バンジョー・ニューズレター誌 各\525-

　世界唯一のバンジョー専門月刊誌。毎号タブ譜満載 （ウェブサイトから『MP3』で音の入手可!!）、バックナンバー（探しておられるタブ譜の曲名や演奏スタ イル、またお気に入り奏者の特集も探します）もお問い合せ下さい。

BNL-04/07 最新７月号

　カバーストーリーは今月新譜紹介したレフトオーバー・サーモンのノーム・パイケルニー、新譜『In the Maze』から"Overland"と"For Pete's Sake"の強烈２曲のほか、プレクトラム・バンジョーのエディ・ ピーボディー特集、タブ譜はアール・スクラッグスの『Three Pickers』から"Feast Here Tonight"、ベラ・フレック"Big Country"、トム・アダムズ"Hotel California"、"Blue Night"、"Ashokan Farewell"他、オールドタイム・バンジョーやメイソン・ウィ リアムズのバンジョー奏者に捧げる詩、ストローク・スタイル"Joe Sweenwy's Jig"、オーム社のデラックス・プラム・ジュビリー紹介等々、さまざまなバン ジョーの話題満載の48頁。

■ブルーグラス・アンリミテッド誌 各\525-

　米国の最大のブルーグラス月刊専門誌。探しておら れる記事などバックナンバーもお問い合わせください。…ヨロシク。

BU-04/08 最新８月号

　現在もっとも元気でソリッドなマウンテン・ハート のカバーストーリーのほか、若いキング・ウィルキー、最高のマンドリニストの１人、アダム・ステッ フィー、ナッシュ・キャンプ他の特集や、各種コラム、レコード・レビュー等々、米国のブルーグラス 情報満載の108頁。

■オールドタイム・ヘラルド誌 各\945-

　アリス・ジェラードからゲイル・ギレスピーに編集がバトンタッチされた（YYさん、ご指摘ありがと う!!）内容の濃いオールドタイム音楽専門誌。アメリカン・トラッド音楽研究に必読の良書!!バックナン バーが揃っています。お問い合わせください。

　1983年11月の創刊以来、毎月発行を続ける日本唯一のブルーグラス月刊専門誌が、22年目に入りま す。今後とも皆さんの協力と購読をお願いします。

■定期購読：１年￥6,000-半年￥3,300-

　お申込はお葉書やお電話で、ご希望の購読開始月を お知らせ下さい。バックナンバーも含めて、いつからの購読でもご自由です。

■ムーンシャイナー・ファイル：\525-

ムーンシャイナーの一年分12冊を傷をつけずにファイルできるロゴ入り特製フォルダー。

■バックナンバー：各￥525-。

　下記以外にも、アーティストや知りたい事をお知ら せ下さい。掲載号を探してお送りします。

MS-2110 2004年10月号（通巻252号）

　21年目クリアの通算252号です。IBMA名誉の殿堂入りをするカーリー・セクラー特集のほか、チャー リー・ウォーラー追悼、ウィリアムズ＆クラーク・エクスペディション来日、若者ブルーグラスの台頭、 決着したマザー・メイベルのL-5ギター、アリシア・ニュージェント等々、話題と情報が満載です。仕事 とはいえ孤軍奮闘の252号、イチローの記録へ向かって!?皆さんのご協力、伏してよろしく…。

MS-2110 2004年９月号（通巻251号）

　25周年を迎えたドイル・ローソン＆クイックシルバー特集と年表のほか、カーター・ファミリーの遺 産『アンブロークン・サークル』、ロバート対中、有田達男と尾崎兄弟、麻田浩、国本武春最終回。第 33回宝塚フェス・リポートなどなどの特集に、最新ニュース、チャート＆レビュー等々、日米ブルーグ ラスの話題と情報満載。

B.O.M.ご利用方法

1). このニューズレターで紹介する商品はすべて在庫しています。レターでの表示価格は消費税抜きですの で、送料と共に請求時に加算されます。

2). ハガキやお電話、ファックス、Eメイル等で、封筒のお名前の下の６桁お客様コード番号とお名前と共 に、ご希望の商品コードをお知らせ下さい（留守番電話もご利用ください！）。

3). 通常ご注文から１週間以内にはお届けします。ただ、レター掲載時には充分な在庫を心掛けていますが 品切れになった場合、再入荷を期して発送が遅れる場合もありますのでご了承ください。

4). 基本送料は下記の通りです。

500g（CD３枚程度）まで、全国均一\390。

1Kg（CD７枚程度）まで、全国均一\700。

　ただし、特定地域、特定商品などについては、別途加算の場合があります。お問い合せ下さい。

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▼我々ビー・オー・エムは1971年秋以来、ブルーグラスを中心にアコースティック音楽全般、それに新 旧フォークやカントリー、その周辺も含めて通信販売を軸に、様々な情報を集積しています。どんなこと でもお気軽にご相談下さい。

▼次回の『B.O.M.オープンハウス』は、10月31日（日）の予定です。１時から５時まで、B.O.M.サー ビスに皆さんをお迎えします。音源は勿論、演奏法や楽器についてのご相談などにも応じます。また、来 訪いただいた方への特別廉価CDも用意しています。道順などはお問い合わせ下さい。…Y'all Come!!

●輸入CD、DVD、ビデオを３点以上購入の方送料サービス!!

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