▼32年目の宝塚ブルーグラス・フェス、無事終了しました。全国から参加いただいたバンドの方、そして 観客の皆様、ありがとうございました。もちろん、これまでの32回を支えてくれたすべての参加者の皆さ ん、有難うございました。

　今年は木曜日に15バンド、金曜日に35バンド、そして土曜には87バンド、日曜日のボランティア12バ ンドを含め、参加バンド総数は105バンド、…今年は特に、20バンドほどエントリーしてくれた学生さん の元気が目立ちました。初心者から非常にレベルの高いバンドまで、ブルーグラスする姿は、実に心強いか ぎりです。

　また、韓国から初めてのエントリー、ブルーグラス・ソウル・バンドの参加はセンセーショナルでし た。その他、30年ぶりのリユニオンをしたロスト・シティー・キャッツや10年ぶりの再活動をはじめた ハーベスト・ムーン、また今年CDを発表したトゥデイやとも様キングス、NHK熱血おやじバトルの特別 賞に輝くシュガー・オン・トップや新生ペティブーカ等々、話題のバンドをはじめ、ファミリー・バンド の子供さんから麻田浩さんやジョッシュ大塚さんらの大ベテランまで、それぞれのバンドが個性豊かなブルー グラスを聞かせてくれました。

　また来年のフェスまでに、ムーンシャイナー誌など で紹介できる話題バンドが次々と生まれることを期待しています。ありがとうございました。

RC-119 宮崎勝之『Mandoscape』CD\2,750-

　マンドリニスト、宮崎の第２作はデビッド・グリア 制作のナッシュビル録音。ブルーグラス新入荷。

MCM-0001 DEL McCOURY『It's Just the Night』CD\2,750-

　デル・マッカーリー・バンドの最新作はますます凄いサウンド。正しく、21世紀のモンローとフラッ ト＆スクラッグスだ！ブルーグラス新入荷参照。

ACD-25001 BILL MONROE『July 1963, Two Days at Newport』CD\3,100-

　伝説の1963年、ビル・キースを伴ったモンローのニューポート初参加をドキュメントした秀作。ブ ルーグラス名演、新入荷をご参照ください。

SH-3978 TIM O'BRIEN『Traveler』CD\2,750-

　ティム・オブライエン、久々のオリジナル・アルバム。ブルーグラス新入荷参照。

COL-86353 BELA FLECK『Little Worlds』CD３枚組\4,800-

　はっきり言って凄い！ブルーグラス・バンジョーが ここまで来るとは…。インスト新入荷参照。

ROU-0526D EARL SCRUGGS, DOC WATSON & RICKY SKAGGS『The Three Pickers』DVD\3,500-

ROU-0526 CD\2,750-

　全米公共テレビ・ネットPBSの『Great Performances』シリーズとして昨年12月、ノース・カロライナで収録された超豪華ライブのDVDと CD（ムーンシャイナー誌８月号参照）。何よりも、アール・スクラッグスの音楽センスの凄さに感服す る。楽器の「旨さ」は、シュアー（真摯）なピッキングと音楽の中に溶け込むセンスがすべてで、音数 や正確さ（テクニック）ではない。そんな大切なことをきっちりと見せてくれる。ドックはマイペースで その芸術的な伝統音楽を聴かせ、リッキーはそつなく偉大な２人をフォローする。アリソンの見事なサイド マンぶりとハーモニー、ドックのリードによる"Down in the Valley to Play"のアカペラ・トリオは秀逸だ。他にケンタッキー・サンダーとスクラッグスのファミ リー＆フレンズ・バンド、１時間以上のコンサートと、22分に及ぶドキュメントがボーナスとして収録。 アールとドックという、アメリカ音楽の珠玉の芸術をたっぷりと味わえる大秀作。

ROU-0515D ALISON KRAUSS『Live』DVD２枚組\3,500-

　現在もっとも人気のあるブルーグラス・バンド、ア リソン・クラウス＆ユニオン・ステーション(AKUS)の最新ライブDVD。アリソンのクリスタル・ボイス をフィーチャーした数々のコンテンポラリーなヒット曲を軸に、ソリッドなブルーグラスを随所に配して、 今のAKUS、研ぎ澄まされたアコースティック・アンサンブルで最良のステージを聴かせる。アリソンの ブルーグラスに果たした功績は、ムーンシャイナー誌７月号「すべては彼女から始まった…」を参照くださ い。２時間に及ぶコンサートと、インタビューやドキュメントなどを収めた２枚組DVD。

FGM-1008D WYATT RICE, DAVID GRIER & KENNY SMITH『Live in Concert』DVD\4,500-

　フラットピッキン・ブルーグラス・ギターの美味し いところを凝縮した１時間のライブ・コンサート。自 由自在なインプロバイズで隅々まで驚かせてくれるデビッド・グリア（ムーンシャイナー誌2002年５月号 に来日インタビュー特集＝MS-1907 \500-でそのギターや奏法を語っている）、その多彩なコード感覚で粘りのあるメロディック奏法とインプ ロバイズを聴かせてくれるケニー・スミス（ムーンシャイナー誌2003年５月号特集＝MS-2007 \500-）、トニー・ライスの弟で兄以上にトニー・ライス らしい(!?…ブルーグラスという意味…)ワイアット・ライスの３人がガップリと組むトリオ・ライブ。

MF-6893D V.A.『MerleFest Live!』DVD\3,950-

MF-6893V VHS\2,950-

　2002年４月、15年目を迎えたマールフェスの記念ジャムを中心にたっぷり２時間、ドック・ワトソン、 アール・スクラッグス、サム・ブッシュ、ニッケル・クリーク、トニー・ライス、ピーター・ロー ワン、アリソン・クラウス、ジェリー・ダグラス等々、ブルーグラスのみならず、アメリカーナ系怒涛 のライブ。詳細はムーンシャイナー誌１月号(MS-2003 \500-)もご覧ください。

TSDD-32945 JERRY GARCIA & DAVID GRISMAN『グレイトフル・ドーグ』DVD\3,800- （日本語字幕）

　昨年紹介したDVD作品『Grateful Dawg』の日本版が発売です。アメリカン・ロックのカリスマ、ジェ リー・ガルシアと、アメリカン・アコースティックの巨匠、デビッド・グリスマンがブルーグラスを通 じて育んだ友情がテーマのドキュメンタリー。内容詳細は後日紹介予定。

RC-119 宮崎勝之『Mandoscape』CD\2,750-

Hidin' in the Bush/Stray Kat/New World/Go Hither to Go Yonder/Forked Deer 他全10曲

　マンドリニスト、宮崎の第２作はデビッド・グリア制作のナッシュビル録音。デビッド(g)の他、オウ ブリー・ヘイニー(f)、スコット・ベスタル(bj)、そしてビクター・クラウス(bs)といったナッシュビルの トップ・ミュージシャンをバックに、１曲目のホットな早弾きから、日本的な情感を漂わせるメロディー や、トラッドなフィドル・チューンを思わせる曲など、２曲のカバー（モンロー曲とトラッド）を除い て８曲のオリジナルを、宮崎ならではのシュアーなピッキングで聴かせる。高田渡がライナーで書いてい るように、「宮崎さんの音にはやさしさ」があるとは、いい得て妙だ。アタックの強いブルーグラス奏 法なのに、どこか日本的情緒に通じる繊細さが宮崎の持ち味だと思う。縦横無尽のグリアー・ギターに、 超売れっ子フィドラー・ヘイニー、ベラ・フレックに迫るスコット・ベスタル、そしてアリソンの弟で ビル・フリーゼルとの前衛ジャズからライル・ラベットのビッグバンドまでをこなすビクター・クラウス、 申し分ないバック・バンドが宮崎の情感にどう応えるか、そんな興味も一杯だ。

MCM-0001 DEL McCOURY『It's Just the Night』CD\2,750-

Dry My Tears and Move On/Asheville Turnaround/Let an Old Racehouse Run/Hillcrest Drive/My Love Will Not Change/I Can Hear the Angels Singing 他全14曲

　その圧倒的なトラッドグラスの破壊力でストレート・ブルーグラスの王道を歩みながらも、米国の若 者に絶大なカリズマ的人気を誇るデル・マッカーリー・バンドの最新作である。隅からスミまで、ビ ル・モンロー直伝のブルーグラス精神を奉じつつ、オリジナルなサウンドを創り上げたDMB、息子ロニー (m)とロビー(bj)の成長ぶりには目を見張る。ロニーは父譲りのボーカルにますます磨きがかかり、ロビーは スクラッグス・スタイルを昇華して独自のリズムを生んでいる。また、ジェイソン・カーターはベニー・ マーティンをメインにボビー・ヒックスやポール・ウォーレンといった50年代のブルーグラス・フィド ルを徹底的に研究、把握しているし、マイク・バブは50年代以降のナッシュビルが創り上げた腰のある ベース・ラインにマルチ・プレイヤーらしい音楽センスを加味して、DMBのリズムを創り上げている。デ ルのモンロイズムと、若いバンド・メンバーのフラット＆スクラッグス志向が相まっての、圧倒的なビッ グ・サウンドを楽しめる。DMBは確実に進化を続けている。

SH-3978 TIM O'BRIEN『Traveler』CD\2,750-

Kelly Joe's Shoes/I've Endured/Turn the Page Again/49 Keep on Talking/Family History 他全12曲

　ティム・オブライエンの最新作は、久々のシュガー ヒルから、自身の「旅」を書き溜めたオリジナル中心の素晴らしい作品集。友人のブルース・シンガー、 ケリー・ジョー・フェルプスを訪ねたときのコンバース・ハイトップ・スニーカー物語にはじまり、デル・ マッカーリーも取り上げているオラ・ベル・リード作品（唯一のカバー曲）から、スリー・フィンガー・ バンジョーを入れれば（クロウハンマーのままでバッチリだが…）軽快なコンポラグラスになる３曲目 等々、シンガー／ソングライターとして、また優れたマンドリニストであり、ブルーグラッサーである ティムのフレキシブルな魅力が一杯だ。オールドタイム系マルチプレイヤーのダーク・パウェル（クロウ ハンマー・バンジョー、アコーディオン、ピアノ、ベース）を相棒に、ケイシー・ドリーセン(f)、ケ ニー・マローン(percussion)、デニス・クロウチ(bs)、アイリッシュ・ギターのジョン・ドイル(g)ら、 自身のバンドに、ベラ・フレック(bj)、ジェリー・ダグラス(d,lap)、エドガー・マイヤー(arco bs)、レイ・ボンビル(harmonica)らのゲストとともに、自身 のルーツであるアイルランドとアパラチア、そしてデルタ地方への旅などで感じたまま、ニューグラス、ブ ルース、ケイジャン、アイリッシュ等々、さまざまな音楽を、こだわりなく、自由に取り入れ、リスナー に無理なく噛み砕いて、楽しく聴かせるティム・オブライエン・ミュージックが素晴らしい。

REB-1796 ROCK COUNTY『Rock Solid』CD\2,750-

Mary Jane Won't You Be Mine/Green Pastures/Roustabouts/Girl at Crossroads Bar/ 他全12曲

　現在最高のテナー・ボイスの持ち主の１人、ドン・ リグスビー(m)と、レイ・クラフト(g)のバリトン・ボイスを交互にフィーチャー、そしてグレン・ダン カン(f)とスコット・ベスタル(bj)のスーパーピッキンに ロビン・スミス(bj)の５人組のソリッド・ブルーグラス・バンド、ロック・カウンティーの最新第２作。 ビル・モンローの軽快なストレート・ブルーグラスを皮切りに、フラット＆スクラッグスやロイ・リー・ センターズ、ラリー・スパークスやジミー・スキナーら新旧の渋い選曲で聴かせる快調な作品だ。最近アー ル・スクラッグスのそばで活躍するグレン・ダンカンが弾き放題に弾きまくっているのや、スコット・ベ スタルがソリッドグラスにマジに取り組むプレイが聴き応え十分だ。デビュー作『Rock County』(REB-1776 CD\2,750-)と共に、油の乗った中堅どころが、随所に「ハッ」とさせる今風のイケイケ・ア イデアを散りばめて、まっすぐにブルーグラスに取り組む姿が、実に気持ち良い。

PC-1131 WHITE HOUSE CD\2,750-

Blue Eyed Darling/Cedar Grove/Drifting & Dreaming of You/Who Done It?/Going to the Races 他全12曲

　昨年のIBMAでデビュー、話題をさらったスーパーバンド、ホワイト・ハウスのデビュー作。ナッシュ ビル郊外の小さな町、ホワイト・ハウスに住む、デビッド・パームリー(g)、ラリー・スティーブンソン (m)、チャーリー・クッシュマン(bj)、ジェイソン・カーター(f)、ミッシー・レインズ(bs)の５人、それ ぞれがバンド・リーダーとして、またメジャー・バンドのメンバーとして名を成したベテラン。彼らが 1950年代のブルーグラスを標榜して創ったのがホワイト・ハウスである。ジミー・マーティン＆ボビー・ オズボーンの１曲目から、珍しいビル・クリフトンからのインスト、そしてジム＆ジェシーの隠れた名曲 （故ジムに）等々を中心に、トラッドグラスの王道サウンドを目指す。知る人ぞ知るスクラッギストの チャーリーのバンジョー奏者をくすぐるフレーズの数々、デル・マッカーリー・バンドで証明済みのベ ニー・マーティン流儀のブチ切れフィドル、…もちろん、14才でブルーグラス・カーディナルスを創 設、高校卒業とともに西海岸から東海岸に移って以来、トラッドグラス・シンガーというスタンスで若 手ミュージシャンたちの中心にいたデビッドのボーカルの旨さは特筆だ。トラッドグラスの中堅どころが、 自分たちの楽しみで立ち上げたプロジェクトらしい思い入れが嬉しい作品だ。

GV-145 BOB BLACK『Banjoy』CD\2,750-

Roundabout Blues/Mississippi Fish Fry/Lonesome Whistle/Gilbert Street/Red Top Rag 他全15曲

　ボブ・ブラック、1974年と75年にビル・モンローのブルー・グラス・ボーイとして来日、その後 のケニー・ベイカーの名盤『Frost on the Pumpkin』(CO-2731 CD\2,750-)などでブルーグラス・フィドル・チューン最良のメロディック・バン ジョー・スタイルを確立した素晴らしいアーティストだ。彼が1999年に創ったソロ・アルバムは全曲オリ ジナルで、フランク・ウェイクフィールドやジョン・ハートフォードというカリズマとのデュオ・ジャムを 含み、アラン・マーフィー(f)やジョン・パーク(m)をはじめ、アイオワやカリフォルニアのミュージシャ ンたちと創った素晴らしいバンジョー作品。数曲含まれる歌に曰く、「音の色を認めない人には分からない だろう」けど、「私に幸せと喜びを与えてくれた」バンジョーへの愛情をいっぱいに表現し、メロディッ ク・バンジョーの幅広い可能性と表現方法を教えてくれる秀作である。ボブの参加した新グループのパー フェクト・ストレンジャーズのデビュー作『Perfect Strangers』(REB-1793 CD\2,750-)と共に、70年代のモンロー音楽を支えたすばらしいバンジョーを楽し もう。

PC-1130 JIM HURST & MISSY RAINES『Synergy』CD\2,750-

I Ain't Got the Blues/Cold Hard Business/Guidology/Automobile Breakdown/Old Blind Dog 他全12曲

　IBMA最優秀ギター奏者の連続受賞を続けるジム・ハーストと、同じくIBMA最優秀ベーシストのミッ シー・レインズのギター＆ベース・デュオ最新第２作である。ジムの驚異的なギター・テクと暖かいバ リトン・ボイス、ミッシーの女性とは思えない力強いベースとキュートなボーカルで、ほぼ１曲ごとに男 性ボーカルと女性ボーカルが楽しめる。ジムのギターはブルーグラスでは珍しいフィンガーピッキンだが、 ブルースやジェリー・リードらのカントリー・テクニックをベースにした自在で多彩なフレーズは、特に シンプルな彼らのセットアップで威力を発揮する。ロジャー・ラスネイクやクレア・リンチ曲の他、コン テンポラリーなソングライターの作品を中心に、３曲のインストを含んだ気持ちの良い作品だ。ジムとミッ シーのデュオ前作『Two』(PC-1102 CD\2,750-)、また、ジムの自費制作ファースト・ソロ『Open Window』(JH-1 CD\2,750-)も在庫している。ちなみにジムの甘いトーンのドレッドノウト・ギターはハス ＆ダルトン製だという。

REB-1799 WILDWOOD VALLEY BOYS『Songs from Wildwood Valley』CD\2,750-

Jeremiah Callahan's Medicine Show/Big Man from Rosine/When You Are Lonely 他全12曲

　すでに第４作となるトラッドグラス・バンド、ワイルドウッド・バレイ・ボーイズの最新作。70年代 から活躍したローカル・ブルーグラスの星、ボーイズ・フロム・インディアナのオウブリー・ホルトの 息子、トニー・ホルトによって創設された彼ら、ソロ・アルバム『Midnight from Memphis』(DL-2002 CD\2,750-)が好評だったモンロー・スタイルのデビッド・ロング(m)が加わり、ウェス・バンダープー ルのベーシックなバンジョー、アーロン・ティルの優雅なフィドルと共にサウンドに明確な方向性を持っ て、収録曲のほとんどを占める父、オウブリー・ホルトの素晴らしい曲を丁寧に演じる。トニーの素晴ら しいボーカルで、どの曲もオリジナルながら無理のない美しいメロディーラインと歌詞でトラッドグラスの 最良のサウンドを届けてくれる。

ACD-25001 BILL MONROE『July 1963, Two Days at Newport』CD\3,100-

Muleskinner Blues/Uncle Pen/Devil's Dream/Will You Be Loving Another Man?/Salt Creek 他全14曲

　物凄いオーラを放つビル・モンロー！これは1963年、ビル・キースとデル・マッカーリーを擁しため ちゃホットなブルー・グラス・ボーイズである。御年51才にして、円熟とは程遠い強烈な闘争心と反骨 心をあらわにするビル・モンロー、噂のベッシー・リー・モールディン嬢（その秘められた恋物語はムー ンシャイナー誌７月号参照！）をベースに据え、若きビル・キースの信じられないほど「熱い!!」バン ジョー（そのメロディック・スタイルの衝撃はもちろん、後の繊細さとは対極のホットなドライブが驚 き）、まだまだ「ガキ」扱いのデル・マッカーリー、後にデルと活躍するビリー・ベイカーのフィドル、… ロカビリー旋風は落ち着いたとはいえ、ナッシュビルのカントリー界からは過去の人となり、バンドの維持 もままならなかったモンロー、突然のフォーク・リバイバル・ブームで意外にも東部インテリ層から再評 価され、初めて「ブルーグラスの父」という称号が生まれ始めた頃、まだまだ喧嘩腰のモンローが素晴ら しい。ムーンシャイナー誌８月号で紹介したアール、ドック、そしてモンローの出会いがあったであろう 1963年のニューポート・フォーク・フェスの全容がここに紹介された。

MME-70036 MAC WISEMAN『Bluegrass Favorites by Master Folk Singer』CD\1,980-

Are You Missing Me/Have a Drink on Me/Cotton Fields/Bluegrass Fiesta/Freight Train 他全12曲

　マック・ワイズマンは1948年のフラット＆スクラッグスのデビュー録音に参加、その翌年にはビル・ モンローのブルー・グラス・ボーイとして伝説の名曲"Can't You Hear Me Callin'"（その意外な秘められた物語はムーンシャイナー誌７月号で柳沢光昭氏が 紹介＝MS-2009 \500-）を録音した彼、「砂に書いたラブレター」や「新聞売りのジミー少年」などの ヒットを経て、1964年にキャピトルから発表されたブルーグラス名演アルバムが遂にCD化された。折か らのフォーク・ブームを強烈に意識し、それまでのシングル・ヒット狙いのサウンドから一転、ブルー グラス・シンガーとしての実力を遺憾なく発揮した作 品に仕上げている。チャビー・ワイズと若きバディー・スパイカーをツイン・フィドルに、ジョー・ ドラムライトとバック・トレントのバンジョー、ベニー・ウィリアムス(m)、スラップ・ベースのパイオ ニアでもあったジョー・ズィンカン（今年１月他界、ムーンシャイナー誌４月号参照）、レイ・エデントン (g)ら、当時のナッシュビルのトップと録音した名作だ。「Voice from Heart」と称される圧倒的な歌の上手さと、当時のブルーグラス／カントリー界には極 めてまれだった「大学出」というビジネス・センスで、現在なおナッシュビルの業界で要職にある彼。そ の芸能生活60年を記念して発表された本作と、これ以前のシングル録音集『The Singles』(MME-70037 CD\1,980-、次回紹介予定)を通して、マック・ワイズマンの素晴らしさを見直す好機である。

MME-71011 DOYLE LAWSON & QUICKSILVER『Treasures Money Can't Buy』CD\1,980-

You've Been An Inspiration To Me/Just A Little Talk With Jesus/Somewhere In Heaven 他全12曲

　ドイル・ローソン＆クイックシルヴァーが90年代前半、ブレントウッドというゴスペル／ブルーグラ ス・レーベルから発表した３枚のアルバムが廉価盤で再発売。1993年発表の本作は、現在IBMA最優秀バ ンジョーを連続受賞しているジム・ミルズ(bj)、ディ・アイザックスのメンバーとして素晴らしいソロ 作品も発表しているジョン・ボウマン(g)、ソングライターとして、また一級のバス・ボーカリストとし て知られるシェルトン・フィーゼル(bs)にキム・ガードナー(d)がゲスト参加。メンバー・チェンジを繰り 返しながらも常にハイ・クオリティのソリッド・ブルーグラスを創りつづけ、ブルーグラス・ゴスペル の新たな規範を確立すると共に、90年代最高のコンポラグラスとして君臨してきたDLQの面目躍如たる作 品。

LC-1 LOST CITY CATS『キャッツだドカーン』CD\2,000-

Turkey in the Straw/I Wonder Where You Are Tonight/Foggy Mountain Breakdown/Alberta Bound/We'll Meet Again Sweetheart/Washington County 他全12曲

　30年前の1973年、神戸のロスト・シティーから米国に飛び立ったロスト・シティー・キャッツ、今 年の宝塚フェスで30年ぶりのリユニオンを実現、渡米費用を稼ぐために1972年に自費制作した本作がCD 化された。1973年に他界したスコット・ストーンマンの後釜としてストーンマン・ファミリーに参加して 米国にとどまった森繁昇(f)、現在も関東を中心に活躍を続ける今富秀樹(g)の他、稲井田豊(bj)、井沢雄二 (m)、伊藤方彦(bs)の個性的な５人組が、若さをぶつけた日本ブルーグラス史に残る作品だ。ちなみに、 ムーンシャイナー誌７月号(MS-2009\500-)で彼らの特集がある。

SFR-2009 ANDY LEFTWICH『Ride』CD\2,750-

　弱冠21才、アンディ・レフトウィッチのソロ・デビュー作。現在リッキー・スキャッグス＆ケンタッ キー・サンダーのマンドリン＆フィドル奏者。リチャード・ベイリー、ロブ・アイクス、トラビス・ オールトップ、コディー・キルビー、ミッシー・レインズ等、バック・ミュージシャンもいい。本作は、 ジャンゴの"Minor Swing"（コディーが凄い!!）とトラッド・ゴスペルの２曲以外は、素晴らしいアイデ アに満ちたオリジナル。申し分ないオコナー／ダンカン、そしてクリス・シーリ以降のテクニックを持ち 合わせた上に、ブルーグラスな彼、注目だ!!

SH-3957 AUBREY HAYNIE『Bluegrass Fiddle Album』CD\2,750-

　今春発売されたオウブリー・ヘイニーの最新第３作 はそのタイトル・ズバリで、『ケニー・ベイカーに捧ぐ』といって過言じゃない作品。サム・ブッシュ とトニー・ライス、バリー・ベイルスの鉄壁リズムに、噂のアール＆J.D.男、デビッド・タルボットの み。文句なし！

SH-3975 BRYAN SUTTON『Bluegrass Guitar』CD\2,750-

　これまた単純明快なタイトル・ズバリ、現在最高のブルーグラス・フラットピッカー、ブライアン・ サットンが、上記オウブリーと同様（２人は兄弟のように仲が良い）、ただただストレートにブルーグラ ス・ギターを弾く最新ソロ第２作。こちらのバックはティム・オブライエン(m)、デイブ・タルボット (bj)、ティム・クロウチ(f)、デニス・クロウチ(bs)のみ。文句なし！

CMH-8440 JIMMY MARTIN『Songs of a Free Born Man; Recordings 1959-1992』CD\2,450-

　1960年代に強固な自身のスタイルを創り上げたジミー・マーティン、尊敬を込めて「ソリッドグラス の父」と称したい。現在全米各地でドキュメント映画が上映されている彼、本作は1959年の伝説的なメ ンバー（J.D.クロウとポール・ウィリアムズ）によるジャム５曲、1990年にバーノン・デリック(f)、リ ンウッド・ランスフォード(bj)、オウディ・ブレイロック(m)、デビッド・ナンス(d)、そして息子レイ・ マーティンとのライブ８曲、そして1992年にラリー・パーキンス(bj)、ジョッシュ・グレイブス(d)、 ピッグ・ロビンス(piano)らを配したスタジオ録音の全23曲から成り立っている。ゲスト・ボーカルにリッ キー・スキャッグス、マーティー・ステュアート、ジェット・ウィリアムズ（ハンクの娘）、リトル・ ジミー・ディッケンズらがゲスト参加。カントリー音楽マーケットにこだわり続けた、愛すべき老兵を一 望、安心してお勧めできる秀作である。

ROU-0396 BETH & APRIL STEVENS『Sisters』CD2,750-

　今年10月の熊本カントリー・ゴールドに、ロンダ・ビンセントに代わって来日が決まったスティーブ ンス・シスターズの1996年作品。ドリー・パートンやサム・ブッシュを迎えて昨年発表したアコース ティック・カントリー作品『Little by Little』(ROU-0446 CD\2,750-)と違い、こちらはジェフ・ホワイト(g)、ウェイン・ベンソン(m)、グレン・ダンカン (f)らと、ベスのバンジョーをフィーチャーし、エイプリル(m,f)との姉妹ならではの息の合ったハーモニーで のブルーグラス作品。東テネシーのファミリー・バンドからETSUを経た彼女ら、筋金入りのパフォーマ ンスが楽しみだ。

　もうすぐ９月９日、世界のブルーグラス界に衝撃が 走ったのは７年前のこと、1996年だった。ブルーグラスの父の命日を前に、トリビュート・アルバムの 秀作を集めてみた。

SH-2209 V.A.『True Life Blues』CD\2,750-

　ビル・モンロー曲カバー集の最高傑作は、奇しくも1996年９月に発表された。ブルーグラス界のトッ プ・ミュージシャンたちが一堂に会した問答無用、ファン必携のトリビュート作品。グラミー賞受賞作品 である。

SH-3749 PETER ROWAN『First Whippoorwill』CD\1,980-

　1965年にシティー・ボーイのシンガーとしてブルー・グラス・ボーイズに参加、ビル・モンロー その後の人生や評価に多大な貢献をしたピーター・ローワンが、ビル・キース、リチャード・グリー ン＆バディ・スパイカー、サム・ブッシュ、ロイ・ハスキーJrらと創った85年作品。

ROU-0346 BLUEGRASS ALBUM BAND『Lonesome Moonlight, Songs of Bill Monroe』CD\1,980-

　トニー・ライス(g)、J.D.クロウ(bj)、ドイル・ロー ソン(m)、ボビー・ヒックス(f)、ジェリー・ダグラス(d)、トッド・フィリップス(bs)、文句なしのスー パーピッカーによるビル・モンロー10曲選集。超スタンダードのお手本グラス。

SH-3730 DAN CRARY『Guitar』CD\1,980-

　1983年発表のサム・ブッシュ、ベラ・フレック、マーク・オコナーを伴った、ブルーグラスやフィド ル・チューンのスタンダードを聴かせる隠れた大名盤。スーパーピッキンのお手本である。

REB-7506 RHONDA VINCENT『My Blue Tears』CD\1,980-

　今や全米ブルーグラスのトップ・アーティストのロ ンダ・ビンセント、彼女がバック・ホワイトに憧れてソロ・アーティストとして独立しはじめた1980年 代、ベラ・フレックやラス・バレンバーグらをバックに創った可憐な女性ブルーグラス。

REB-7508 COUNTRY GENTLEMEN『Can't You Hear Me Callin'?』CD\1,980-

　初期カントリー・ジェントルメンの素晴らしさを詰 め込んだ、CG入門にぜひお勧めの秀作ベスト集。目からウロコの"Blue Ridge Cabin Home"から"Matterhorn"ほか、とても楽しめる12曲です。

MF-6894 V.A.『Fresh Faces of Merle Fest 2003』CD\1,980-

　今年のマールフェス出演者12組による全21曲集。ドイル・ローソン＆クイックシルバーのソリッドグラ ス"Hard Game of Love"から、ジャグ・バンドといった趣きのレッド・スティック・ランブラーズの"Ala bama Jubilee"まで、他にマウンテン・ハート、デイル・アン・ブラッドリー、ピーター・ローワン ＆ドン・エドワーズ、キャシー・キャリック、パイン・マウンテン・レイルロード等々、楽しい廉価 盤である。

●現品限り特価

（廃盤処分や過剰在庫などによる特価商品です。在庫 品限りで、売り切れ次第、再入荷しません）

COMP-4263 LUBOS MALINA『Piece of Cake』CD\1,750-(現品限り特価)

　チェコ共和国のニューグラス・バンド、ドルーハ・ トラバのバンジョー奏者、ルボス・マリナの99年作品。ベラ・フレック、トニー・トリシュカ、ピー ター・ローワン、そしてイーリアン・パイプのデビー・スピレーンらのゲストと共に、アイデア一杯 のバンジョー・アルバム。「バンジョー・フェスティ バル」という大きなイベントもあり、ブルーグラスが盛んなチェコからの素晴らしい作品である。

SH-3701 BOONE CREEK『One Way Track』CD\2,750-

　1978年発表のブーン・クリーク、リッキー・スキャッグス(m,f)、ウェス・ゴールディング(g)、ジェ リー・ダグラス(d)、テリー・バウカム(bj)、そしてスティーブ・ブライアント(bs)のアンサンブルが、後 の80年代のコンポラグラス・サウンドをセットしたとまで言われる名盤である。CD化にはライブの３曲 がボーナスされている。

CCS-118 FLATT & SCRUGGS『Foggy Mountain Jamboree』CD\2,750-

　"Blue Ridge Cabin Home"から"Jimmie Brown, the Nesboy"、"Flint Hill Special"から"Earl's Breakdown"…、1957年、フラット＆スクラッグスが発表した最 初で最高のアルバム…、という人が多い。

SH-2203 OSBORNE BROTHERS『Once More Vol.1 & 2』CD\2,750-

　70年代後半にヒット曲路線を転換、トラッドグラスに戻ってきたオズボーン・ブラザーズが1986年、 LP２枚で発表し直した彼らの初期ヒット曲集。円熟味の増した彼らが改めて演じる"Cuckoo Bird"から"Kentucky"、そして"Fastest Grass Alive"まで、素晴らしいであるよ。

REB-1690 LONESOME RIVER BAND『Carring the Tradition』CD\2,750-

　ロンサム・リバー・バンドがブルーグラス界で地位を築いた1990年代の大名盤の１枚。"Sittin' on Top of the World"をはじめ、スタンダード・ブルーグラスと、ビリー・スミス作"Hobo Blues"やロニー・ボウマンの"You Gotta Do What You Gotta Do"他、コンポラ曲が見事に融合、ダン・ティミンスキ(m,g) の名声が一躍確立、サミー・シーラー(bj)とティム・オースティン(g)に、アリソン・クラウス(f)もゲスト。

REB-1691 �Vrd TYME OUT CD\2,750-

　今や南部のブルーグラス・フェスを支える人気バン ド、サード・タイム・アウトの記念すべき94年のデビュー作。ソリッドなブルーグラスとラッセル・ ムーアの圧倒的な歌の上手さが、あのテリー・バウカム(bj)によって見事なコンポラソリッドに仕上げられ ている。ここでのアラン・バイビーのマンドリンはタブ譜化(AB-TAB Book\3,800-)されている。

REB-1129 CHRIS JONES『Few Words』\2,750-

有能なソングライターでもあるクリス・ジョーンズ、 多くのスーパーピッカーをバックにしたレコーディングからセレクトした14曲と新曲２曲のベスト・アル バム。

COMP-4280 NEW GRANGE『New Grange』CD\2,750-

　ブルーグラスとケルトを見事に融合させ、ジャズや クラシックのノウハウを散りばめた99年の大秀作。ティム・オブライエン、アリソン・ブラウン、マ イク・マーシャル・ダロル・アンガー、トッド・フィリップスとフィリップ・アーバーグによるスー パーユニットである。

THERE-005 ROWAN BROTHERS『Crazy People』CD\2,750-

ピーター・ローワンと弟たち、ローワン・ブラザーズの最新作はフラコ・ヒメネスからサム・ブッシュ などの多彩なゲストと、スウィングからカリプソまで、ハッピーで楽しいノン・ジャンルのウキウキ音 楽集。ノスタルジックなアメリカ音楽からカリプソやレゲェ、そしてメキシカン等々、ローワン兄弟の音 楽センスの幅広さ、そして楽しいエンターテイメントが見事な秀作だ。

REB-1764 MARK NEWTION『Follow Me Back to the Fold』CD\2,750-

　カーター・ファミリーの郷をテーマにした表題曲を 中心に、女性ブルーグラスに捧げられたコンセプト・アルバム。ロンダ・ビンセント、ザ・ホワイツ、 リン・モリス、キャシー・キアボラ、デイル・アン・ブラッドリー、クレア・リンチ、バレリー・ スミス他をゲストに、トニー・ライスやクリスティン・スコット・ベンソン、ロニー・スチュワート らが素晴らしいバックを聴かせる。今年のマールフェスの特別イベントだった。

SH-3900 DOLLY PARTON『Grass Is Blue』CD\2,750-

　1999年、音楽業界に衝撃が走ったドリー・パートンの完全ブルーグラス作品集。ブッシュ／ダグラス／ ステュアート／サットンらにジム・ミルズ他で完璧サポート。このタイトル曲、10月発売予定のドリー・ パートン曲集ではあのノーラ・ジョーンズが歌うのだと…!!。

SH-2208 GOOD OL' PERSONS『Good N' Live』CD\1,980-

　女性ブルーグラスを牽引してきた西海岸、サンフラ ンシスコのグッド・オール・パーソンズ、その結成20周年を記念して開かれたライブを収めた全19曲。 キャシー・キャリックを中心に、サリー・バン・ミー ター、ジョン・ライシュマン、ローリー・ルイス、トッド・フィリップス他、過去のメンバー含めたす ばらしい女性ブルーグラスを聞かせる。

ROU-0523 V.A.『White Dove:The Bluegrass Gospel Collection』CD\2,750-

　ジム＆ジェシーからロンダ・ビンセント、ポール・ ウィリアムズからトニー・ライスまで…、ラウンダー・レコード30余年に及ぶ録音の中から選ばれた ブルーグラス・ゴスペル名演21曲集。珍しいウェアリー・ハーツの録音や、ジェフ・ホワイトとビンス・ ギルのデュオ、そしてラウンダーならではの女性ブルーグラスで男女、またトラッドとコンポラ、それ ぞれがバランスよく楽しめる。ブルーグラス・ゴスペルのさまざまな手法やスタイルをどーぞ。

FGM-110 JOHN CARLINI QUARTET『 with Special Guest Pat Cloud, Game's Afoot!』CD\2,750-

Kool Kitsch/Blues al Dente/BitterSweet/Poor Wayfaring Stranger/Yer Bad Self/Aerborn 他全9曲

　デビッド・グリスマン・クインテットのデビューの影にあった知恵袋、ジョン・カーリニ(g)がドン・ スターンバーグ(g)とベース＆パーカッションと組んだカルテットに、近年、何故か!?日本で見ることの多い パット・クラウドを５曲でゲストに迎えたドーグ風味のアコースティック・ジャズ作品。トニー・ライス にギター上の理論を教えたバンジョー奏者でもあるジョン・カーリニの素晴らしい才能を遺憾なく発揮し たオリジナルとアレンジ、ジョン自身のフラットピッキンとドンのマンドリンが曲を創る中、唯一無二の パット・クラウドが、…凄い。ブルーグラスとほぼ同じ編成で聴くジャズ、楽しいよ。

RHR-170 PETER OSTROUSHKO『Coming Down from Red Lodge』CD\2,750-

Trip to Donegal/Teelin' Bay Waltz/President George W. Bush's Hornpipe/East Texas Waltz 他全10曲

　関東地方のAFNで放送中の「Prairie Home Companion」のレギュラー・ミュージシャン、ピーター・オストルーシュコの最新作。ピーターのフィド ルは（マンドリンは３曲）、ほのぼのとノスタルジックで懐かしい、心を癒してくれる優しいオリジナル・ メロディーに包まれ、アコーディオンやピアノ、オルガン、ドブロなどがつくる心打つアンサンブルととも にメチャクチャ美しい。どの曲もトラッドなルールに則っているものの、その自由な楽器発想が、まったく 別次元のオリジナル音楽を生むことに結びついている。ケルトからテキサスのケイジャン、ポルカまで、 フィドル音楽の長い旅の道のりを感じることもできる秀作だ。パット・ドナヒュー(g)、グレッグ・ライ ツ(scheerhorn & weissenborn)他、中西部ミネソタのミュージシャン達が参加。

COL-86353 BELA FLECK『Little Worlds』CD３枚組\4,800-

Bil Mon/Ballad of Jed Clampett/Puffy/New Math/Off the Top the Gravity Wheel/Last Jam 他全28曲

　はっきり言って、凄い！ブルーグラス・バンジョー がここまで来るとは…。ベラ・フレック＆フレックトーンズの10枚目となる最新作は、２年間に渡って ベラの自宅スタジオで録り溜められたセッション集で、最初は８枚組で出したかったという力作。ゲスト にはサム・ブッシュ、ザ・チーフタンズ、ジェリー・ダグラス、ボビー・マクファーリン、ブランフォー ド・マルサリス、ニッケル・クリーク、デレック・トラックス、そして松井の横でセンターを守るバー ニー・ウィリアムズ…。なんか気になる１曲目のタイトル、そしてラップの「じゃじゃ馬〜」から最後の ジャムまで、フュージョン・ジャズをベースに、世界中の音楽を自由に取り入れたバンジョー奏者ならで はの音の洪水。…のみならず、全編に大きなスケールを感じさせる素晴らしい作品だ。

LEG-1071 CLAY HESS『Red Haired Boy』CD\2,750-

　昨年まで、リッキー・スキャッグスのケンタッキー・サンダー(RSKT)でリード・ギターを担当して いたクレイ・ヘスのデビュー・ソロ作品。ボーカルが中心だが、RSKTで鍛えられたギター、何よりも アンディ・レフトウィッチと勝負したド超特急"Daybreak in Dixie"１曲でも満足だ。

ROU-0249 RUSS BARENBERG『Moving Picture』CD\2,750-

　クラレンス・ホワイトの教則本を書いたラス・バレンバーグ、彼の1988年作品。折からのストレン グス・イン・ナンバーズらと同じく、ブルーグラス系楽器の一つの頂点を見せた作品。マイヤー／フレッ ク／ダグラス／オコナー／ステュアートらが参加、フ ラットピッキン美学だ。

BUF-114 DAVE BILLER『LeRoy's Swing』CD\2,381-

　テキサス州オースティンのベテラン・ギタリスト、 デイヴ・ビラーによるジャンゴ・スタイル・ギター・インスト集。今年はジャンゴ没後50年、1930年代 のストリング・ジャズのスタンダードを中心に、確かなテクニックとクラリネットでノスタルジックない い味わいを聴かせる。

REB-1785 JAMES ALAN SHELTON『Song for Greta』CD\2,750-

　ラルフ・スタンレーのリード・ギタリスト、ジェイムズ・アラン・シェルトンの素晴らしい最近作。 ブルーグラス・フラットピッキンの基本の一つ、クロスピッキンの典型的なスタイルが楽しめる秀作。 "Faded Love"や"Down Yonder"、"Freight Train"他、なじみのメロディーがほとんど。

CO-2702 TOMMY JARRELL & FRED COCKERHAM『Tommy & Fred』CD\2,750-

　ムーンシャイナー誌６月号、バスコ高木氏の「オー ルドタイム・フィドル入門」で、人間国宝と称されたトミー・ジャレルとフレッド・コッカラムによる ノース・カロライナのマウント・エアリー地方のオールドタイム・フィドルの真髄。

FACH-0301 SADIE COMPTON『Trouble Come Knockin'』CD-R\2,750-

　マイクの妻、セイディー・コンプトンがブルース・ モルスキーやジェイムズ・ブライアンと共に創ったオールドタイム・フィドル集。北欧ノルウェーの国 民的民族楽器といわれる８弦のハーディンガー・フィドルで聴かせる独自のグルーヴを持ったユニークな フィドル集。

CO-2713 CLARK KESSINGER『Legend of Clark Kessinger』CD\2,750-

　ウェスト・バージニアの伝説的なフィドラー、クラーク・キッシンジャーの17曲集。オールドタイ マーとはいえ、ケニー・ベイカーも大きな影響を受けたその美しさ、そしてフィドル・バックアップの お手本となるジーン・メードのすばらしいギター（私も学びました）等々、スタンダード・チューンと共 に東ケンタッキーからウェスト・バージニアのスタイル美学が堪能できるフィドル・アルバムの古典。

CO-2705 KENNY BAKER『Master Fiddler』CD\2,750-

　ブルーグラス・フィドル・スタイルを完成させた芸術家、ケニー・ベイカーのソロ・アルバムからの ベスト20曲集。ブルーグラス・フィドル・インストの真髄が楽しめる。このアルバムの楽譜＆タブ譜集 (CO-2705T Book\2,500-)もある。ブルーグラス・フィドルを学ぶには、ここからどーぞ。

COMP-4334 FIDDLERS 4 CD\2,750-

　永遠のフィドル小僧、ダロル・アンガーが昨年、オールドタイム・フィドルのブルース・モルスキー、 ケイジャン・フィドルのマイケル・ドゥーシェ、そしてラシャッド・イグルストンのチェロで編成したカ ルテット。４曲のボーカルを配し、それぞれのフィドル・スタイルが持つリズム・グルーヴが良く分か るアメリカン・フィドルの秀作である。

■マンドリン

CCS-119 BILL MONROE『American Traveller』CD\2,750-

　エーい、頭が高い！控えーのビル・モンロー・インスト全16集。フィドル中心のものも含まれている が、モンロー・マンドリンの真髄を知るには不可欠の１枚。ショーもないタイトルと思ったけど、ホン マ彼のオリジナルには地名が多いのだ。楽器に関係なく、どの曲もブルーグラス・クラシックだ。

REB-1753 BUTCH WALLER『Golden Gate Promenade』CD\2,750-

　カリフォルニアで30年以上、トラッド・ブルーグラスを演じ続け、啓蒙しているブッチ・ウォーラー。 その年季の入ったモンロー・スタイルでの素晴らしい99年作ロイド・ロアー・マンドリン・インスト集。 バンジョーには10月来日予定のサンディー・ロスマンやハーブ・ペダーソン、キース・リトルらを配し、 素晴らしいマンドリン作品である。

SHA-6055 DAVID WILKIE & COWBOY CELTIC『Drover Road』CD\2,750-

　カウボーイ音楽とケルト音楽のつながりを優しく聴 きやすい癒し系音楽にして聴かせるマンドリン奏者、デビッド・ウィルキーの最新作。プレスリーの「ラ ヴ・ミー・テンダー」として知られる"Aura

Lea"や、南北戦争の"Lorena"から「テキサスの黄色いバラ」などのメドレー等々。インストと歌モノ（デ ニス・ウィズネルの優しい女性ボーカルとデビッドの朴訥な男性ボーカル）を半々に、マンドリン、ペ ニー・ホイッスル、ハープ、フィドル、ギターのアコースティック・アンサンブルが優しく美しい。

ROU-0084 BILL KEITH『Something Auld, Something Newgrass, Something Borrowed, Something Bluegrass』CD\2,750-

　1976年に発表されたバンジョー名盤。メロディック奏法を開発したビル・キースの最高作。同時にト ニー・ライスがデビッド・グリスマンと初めて出会い、ドーグ誕生の基になった作品。他にバッサー・ クレメンツ、トム・グレイ…。

CCS-100 FLATT & SCRUGGS『Foggy Mountain Banjo』CD\2,750-

　何つーんですかこういうの、バイブルとか経典とか …そう、ブルーグラス・バンジョーを志す人は必ず持っていなくてはいけない、と言われる作品。

COMP-4292 ALISON BROWN『Fair Weather』CD\2,750-

　2000年発表の大ベストセラー作品。アリソンのバンジョー・インストを中心に、サム・ブッシュ、ビ ンス・ギル、ティム・オブライエン、クレア・リンチらのソロ・ボーカルを配し、トニー・ライスや ジェリー・ダグラス、ステュアート・ダンカンらがバックアップする問答無用の大秀作。

PC-6502 KRISTINE SCOTT BENSON『Straight Paths』CD\2,750-

　ムーンシャイナー誌６月号(MS-2008 \500-)のカバーストーリーを飾った新進女性バンジョーピッ カー、クリスティン・スコット・ベンソンの最新第２作。ウェイン・ベンソン(m)、ジム・ハースト(g)、 ジム・バンクリーブ(f)、ミッキー・ハリス(bs)ら、最良のバックアップを得て、何よりも新鮮な発想 (Foggy Mountain Rock)と、女性らしい感性(That's an Irish Lullaby)、そして強烈なソリッドピッキン(Just Because)等々、注目だぞ。

SH-3780 MIKE AULDRIDGE『Treasure Untold』CD\1,980-

　マイク・オルドリッジの1989年作品。ドック・ワトソン、トニー・ライス、ジョン・スターリン グらがノスタルジックなカントリー＆ウェスタンの名曲の数々を歌い、マイクがフォローする。

COMP-4323 VICTOR WOOTEN『Live in America』CD２枚組\3,960-

　ベラ・フレックとフレックトーンズの驚異のベーシ スト、ビクター・ウートンの2001年ソロ作品。エレキでしかもファンクだが、その凄さは圧倒的。兄 弟のウートン・ブラザーズの他、ブーツィー・コリンズ、マーカス・ミラー、アンソニー・ウェリン トンらがゲスト。

RUBIN-054 BING BANG BOYS『I'm Feelin' Good』CD\2,450-

Georgia Stomp/Someday Sweetheart/My Creole Belle/Tanner's Rag/Over in the Gloryland 他全16曲

　テキサス州オースティンは全米一のライブハウスの メッカ、そこでオールドタイム界をリードする、あのバッド・リバーズのマーク・ルビンの率いるスト リングバンド、ビング・バング・ボーイズ。グレッグ・キャノートのフィドルと、ジェレ・キャノート とWBリードによるバンジョー・ギター、バンジョー・マンドリン、バンジョー・ウクレレ等、そ してマーク・ルビンのチェロ・ベースとチューバが、ラグタイムやジャグバンド調など初期のジャズに も通じるサウンドで、スキリット・リッカーズからシェルトン・ブラザーズやミシシッピ・シークスら の20〜30年代録音、カーソン・ロビンソンやバーノン・ダルハートらのカウボーイ系からボブ・ウィ ルス、そしてラルフ・スタンレーまで、さまざまなソースから選曲、ハッピーなサウンドにして楽しませ てくれる。オースティンの特徴なのだろうか、シビアなジャンル志向やテクニックにはこだわらず、良い 素材を誰もが楽しめる形に噛み砕いて聴かせてくれる。テキサスとオースティンの音楽史はムーンシャイ ナー誌５月号(MS-2007 \500-)をご覧ください。楽器、ボーカル、アンサンブル、申し分なく楽しませ てくれるお勧めのストリングバンドである。

JSP-7708 THE CARTER FAMILY『Volume 2:1935-1941』CD５枚組\5,500-

　オリジナル・カーター・ファミリーの足跡を総括するイギリス編集の廉価盤ボックス、初期ビクター録 音をほぼ完璧に収めた『1927-1934』(JSP-7701 CD５枚組\5,500)に続く第２集完結編。ビクターを離れコロムビアに移った1935年から、デッカなどを経て 41年、再びビクターに戻ってのラスト・セッションまでを集めた５枚組全集。ドイツのベア・ファミ リー社の完全盤大全集プラス凄い写真集を収めた『In the Shade of Clinch Mountain』(BCD-15865

CD12枚組\38,500-)ほどには完璧というわけにはいかず、一部に欠落がみられるものの、この価格でこ の内容なら文句はない、オススメのセット。

SH-1076 TERRY ALLEN『Amerasia』CD\2,750-

　オルタナ・カントリーの旗手の一人、テリー・アレンが1985年に録音、同名映画のサントラとして発 表した名作のCD化。東南アジアでのアメリカの態度を批判的に描いた作品で、共同制作にロイド・メイ ンズ、そう話題のディキシー・チック＝ナタリーのお父さん。彼女の反骨は父譲りの筋金入り、と見 た。リトル・フィートに"New Delhi Freight Train"などの曲を提供したことで知られるテリー・アレン、 西テキサスのラボックにありながら、この作品でもタイ（その実はラオス人という）のバンドとのコラボ レーションを含め、広い視野のボーダーレス音楽がすばらしい。

MME-70034 DOC WATSON『Tennessee Stud』CD\1,980-

Freight Train Boogie/Doc's Rag/Salt Creek/My Rose of Old Kentucky/Blues, Stay Away from Me/Mama Don't Allow No Music/Darlin' Cory 他全10曲

　ドック・ワトソンが、メジャー・アーティストとして活躍した1970年代のユナイテッド録音から上記の 有名10曲をセレクトしたベスト集。

ROU-0421 BRUCE MOLSKY & BIG HOEDOWN CD\2,750-

　ニューヨークのブロンクス生まれの48才、ブルース・モルスキー。オールドタイム・ストリングバン ド、最良のアルバムの一枚である。

RR-2702 STANLY COUNTY BOYS『Patchwork Kimono』CD\2,500-

　ノース・カロライナで活躍中の井上ケン(bj)＆カズミ 夫妻が参加したオールドタイム・ストリングバンド、スタンリー・カウンティ・ボーイズのデビュー作。 ジャック・バージェスのフィドルとケンを中心にした典型的なストリングバンドが楽しめる。

SHA-78046 SOLAS『Edge of Silence』CD\2,750-（歌詞付）

　その結成以来、B.O.M.がイチオシのアイリッシュ・ バンド、ソーラスの最新第５作。登場した時には、アイリッシュ界のニュー・グラスと称したものだが、 キャリアを重ね、独自のアメリカン・アイリッシュを築き上げた素晴らしいバンドだ。今回はジェシ・コ リン・ヤングやトム・ウェイツ、ボブ・ディランなどのカバーを見事に料理、シーマス・イーガンの オリジナル・インストと共に、ニューヨーク産のアイリッシュならではの奥の深い音楽センスを聴かせ る。

SOMU-1976 DOC & MERLE WATSON『Doc & the Boys/Live & Pickin'』CD\2,950-

　1970年代の中頃、ドック＆マールが発表した２枚のアルバム『Doc & the Boys』(1976)と『Live & Pickin'』に、ボーナスの"All I Have to Do Is Dream"を加えた全23曲。ドックが米国建国200年に初来日した頃、トラッドフォークをベースにさまざ まな試みをしていた時期の作品だ。

BUF-113 ASYLUM STREET SPANKERS『Sideshow』CD\2,381-

　６月に来日した新世紀のジャグバンド、アサイラム・ストリート・スパンカーズの国内編集ベスト集。 体験していただきたかったその圧倒的なステージ（ボーカル含めてマイクなし！）と、スウィングか らオールドタイム、カントリーからロックンロール、ラグタイムからハワイアン、とにかく何でもあり。テ キサス州オースティンの猥雑な音楽シーンを垣間見る素晴らしいジャグバンド。ムーンシャイナー誌５月号 (MS-2007 \500-)で注目のテキサスとオースティンの音楽事情と共に彼らを紹介している。

CO-3528 V.A.『Old-Time Mountain Blues, 1927-1939』CD\2,750-

　アメリカ白人系南部音楽の中に脈々と流れるブルー ス。ブルースはもちろん、黒人だけのものではない。ギターやバンジョーでのソロからストリングバンド 等々、様々な白人ブルース19曲集。

YAZ-2200 V.A.『Kentucky Mountain Music』CD７枚組+32頁小冊子\15,750-

　CD７枚組全167曲、32頁に及ぶ解説書は、すべて1920年代から30年代、すなわち、モンロー・ブ ラザーズやウェスタン・スウィングなどの商業音楽に影響される前にレコード会社や国会図書館によって録 音された、ケンタッキーに伝承されていたソロ、もしくは新しく創造されはじめたストリングバンド音楽 を集めたボックス・セット。

COL-87063 MARTY STUART & HIS FABULOUS SUPERLATIVES『Country Music』CD\1,980-

A Satisfied Mind/Here I Am/Farmer's Blues(w/ Merle Haggard)/Tip Your Heart(w/Earl Scruggs) 他全12曲

　レスター・フラットに見い出され、その後、ジョニー・キャッシュの娘婿を経験、ヤング・カントリー やヒルビリー・ロックのけん引車となり、カントリー音楽財団の会長までも務めたマーティー・ステュアー トの最新作。マール・ハガードとアール・スクラッグスをゲストに、タイトル通り、「カントリー音楽 の何たるか？」を聴かせる秀作である。ケニー・ヴォーン(g)やハリー・スティンソン(drums)を含む スーパーバンド、その名もフェブラウス・スーパーレイティブスを率いて、カントリー音楽の懐の深さを 見事に表現する。ジャケット裏の朽ち果てたバスには "Flatt & Earl.."と読める。…初回プレスのみDVDが付いている（ジョー・カーターの芸付き）。

ARI-50605 BRAD PAISLEY『Mud on the Tires』CD\2,650-

　弱冠30才、ウェスト・バージニア出身の正統派ナッシュビル・カントリーの最新第３作はカント リー・チャート初登場で１位。特筆すべきはその馬鹿テク・ギター、テレキャスターの美味しい所を絶 妙のセンスで表現し、インストも２曲。他に、今作ではアリソン・クラウス（溶けそうなソロあり）と の共演を含み、数曲でロン・ブロックやジェリー・ダグラスをフィーチャー、耳のいいミュージシャンは いいね。ビル・アンダーソン、リトル・ジミー・ディケンスとジョージ・ジョーンズら大御所のコメ ディー（"Spaghetti Western Swing"）も収める余裕ぶり、大騒ぎのあとは"Farther Along"で締める。…ホンマ、ギターが上手い。久々に聴き応えのある ヒット・カントリー・アルバムだ。

ARI-53097 ALAN JACKSON『Greatest Hits Volume 2』CD２枚組\3,300

www.memory/When Somebody Loves You/Where Were You(When The World Stopped Turning)/It's Five O'Clock Somewhere(with Jimmy Buffett) 他全26曲

メインストリーム・カントリーの王座に君臨するアラ ン・ジャクソンのグレイテト・ヒッツ第２集。2001年のあの悲劇を唄って聴くものを感動の渦に巻き込ん だ"Where Were You(When The World Stopped Turning)"などナンバー・ワン多数を含む96年以降の全ヒット曲に、ジミー・バフェットとの異色の共 演で目下トップ独走中の"It's Five O'Clock Somewhere"など新曲２曲を加えた全18曲。さらに、Disc ２に最近のアルバムからジャクソン自身が選んだフェィヴァリット・ソング８曲を収録した限定盤２枚 組。

ACD-25002 JIM REEVES RADIO SHOW『Monday, February 24, 1958』CD\3,100-

　素晴らしい!!アメリカが輝いていた1950年代、３大 ネットワークのABCラジオから放送された「ジム・リーブス・ショウ」のすべて、1958年２月24日放 送分のすべて、１時間番組を収めた作品。若者のロカビリー・フィーバーとは無縁に、大人をマーケッ トとしたカントリーとポップの境界がなくなった時代、もちろん、ブルーグラスなど音楽業界の片隅以 下に追いやられた時代、ナッシュビルが「ミュージック・シティー」の名に恥じない音楽性を持ち始めた ときのライブだ。ジミー・ロジャーズを出発点としながらも、その類いまれな甘い美声で、ビング・ク ロスビーやフランク・シナトラ路線を歩んだジムと、共演のドロレス・ワトソンの他、アニタ・カー・シ ンガーズ、オウエン・ブラッドレー・オーケストラ、バディ・ホール等々、これはカントリーではなくア メリカン・ポップのラジオ・ショウだ。

BMG-53227 CHARLEY PRIDE『Anthology』CD２枚組\3,960-

Before I Met You/Kaw-Liga/Afraid of Losing You Again/You Win Again/Why Baby Why 他全40曲

　黒人ながら、カントリー界で大成功を収めたチャー リー・プライド、そのスマッシュ・ヒット40曲、内ナンバーワン・ヒット23曲を収めた決定版。

TJ-2002 TIME JUMPERS『Live at the Station Inn』CD\2,750-

　ナッシュビルの名門ライブハウス、ステーション・ インの毎週月曜日はセッション・ミュージシャンが入れ替わり立ち代り、自分達も楽しむために創られたバ ンド、タイム・ジャンパーズ！彼らの最新第２作はその楽しい正統派テキサス・ウェスタン・スウィン グ・ショウのライブ盤。ツイン・フィドルにスティール・ギターやアコーディオン、そして明るい男女ボー カル、踊り出したくなるようなハッピー・サウンドをどうぞ。

REB-1694 LARRY SPARKS『Sings Hank Williams』CD\2,750-

　今年１月、没後50年を迎えたハンク・ウィリアムズ（ムーンシャイナー誌１月号参照、\500-）を歌 うラリー・スパークスの名盤。カントリーでは聴けない超シンプルなアコースティック編成で、ラリーの ボーカルが胸にしみる秀作である。

BCD-16663 JOHNNIE & JACK『For Old Times Sake』CD\3,100-

　1950年代のノスタルジックなサウンドが堪能できる ジョニー＆ジャック、1949年から62年までのベスト32曲集。いわゆるヒルビリー音楽と称された戦前の米 国南部系白人音楽が、カントリー＆ウェスタンとブルーグラスに分かれていく分岐点、ラテン・リズムを 入れた数々のヒット曲に懐かしい思いを抱かれる先輩も多いだろう。

MCA-70361D GEORGE STRAIT『For the Last Time, Live from the Astrodome』DVD\3,950-

　問答無用！昨年３月、テキサスのアストロドームに 68,266人の観客を集めて開かれた、問答無用のジョージ・ストレイト・ライブDVD。

その他、新入荷

MME-70037 MAC WISEMAN『The Singles』CD\1,980-

　今月紹介の64年キャピトル・アルバムに先立つシングル録音を集めた秀作。

MME-71012 DOYLE LAWSON & QUICKSILVER『Pressing On Regardless』CD\1,980-

　今月の新入荷紹介の『Treasures Money Can't Buy』と並んで、ブレントウッド社から1993年に発表されたブルーグラス作品。

MME-71013 DOYLE LAWSON & QUICKSILVER『Hallelujah In My Heart』CD\1,980-

　ブレントウッド３部作の最後、94年にショーン・レーンらにメンバー・チェンジして発表されたブルー グラス・ゴスペル作品。

COL-90131 BUDDY JEWELL『Buddy Jewell』CD \2,650

全米ネットのスター発掘オーディション番組『Nashville Star』で優勝し、メジャー・デビューを果たした遅咲きの正統派新人。

ARI-67070 BROOKS & DUNN『Red Dirt Road』CD \2,650

ここ10年以上、カントリー・デュオの最高峰として君臨しつづけているブルックス＆ダンの2003年最新 作。ストレートなカントリー・サウンドに、ジェリー・ダグラス、ブライアン・サットン、オーブ リー・ヘイニーらのアコースティックな響きも。

JASMD-3525 ERNEST TUBB『There's a Little Bit of Everything in Texas』CD \1,980

アーネス・タブ＆テキサス・トゥルバドゥールスの50年代ラジオ・ライヴの音源集。アメリカ海軍向け の番組『Navy Country Hoedown』からの編集。

DDRIC-GT29 TONY RICE『Guitar Method』DVD２枚組\11,500-(楽譜＆タブ譜付)

Last Thing on My Mind/Bury Me Beneath the Willow/Nine Pound Hammer/Wildwood Flower/Stony Lonesome/Billy in the Lowground/Little Sadie/Salt Creek/Jerusalem Ridge/Shenandoah/Danny Boy/I Am a Pilgrim.

　1970年代以降のブルーグラス・ギターを方向付けた偉大なギタリスト、トニー・ライスのギター奏法 をあらゆる角度から紹介する秀作。リズム、コード、リード…、トニーのすべてが収められている。

DDTHI-MN21 CHRIS THILE『Essential Techniques for Mandolin』DVD\6,800-(楽譜＆タブ譜付)

Hop the Fence/Red-Haired Boy/Swallowtail Jig/Ode to a Butterfly/When Mandolins Dream/Racing at Sunset.

　21世紀のマンドリン界を背負って立つことは間違い ない、ニッケル・クリークのクリス・シーリ。タイム誌が21世紀に入ったときに特集した21世紀を担 う若者５グループの一つにまで選ばれた彼、現在ではジャズやクラシックを越えた高い評価を得ている彼 が、18才のとき、2000年にブルーグラス・マンドリン奏者のために発表したVHSがDVD化された。

MISC-SS10 サガ・オープンバック・バンジョー(ショルダーケース付き) \61.200-

MISC-SS10P サガ・オープンバック・トラベル・バンジョー(ショルダーケース付き) \56.700-

　オールドタイムやクラシック、フォークやラグタイ ム等、もちろんブルーグラスの練習用や初心者向きとしてもお値打ちのバンジョー、再入荷しました。月 と星のインレイも美しい、いい雰囲気のバンジョーです。トーンリングやリゾネーターがない分、軽量で お洒落なショルダーケースで手軽に持ち運べます（オープンバックについてはムーンシャイナー誌99年 10月号参照）。ショート・スケールのトラベル・バンジョーも同時入荷。このチャンスをお見逃し無く。

４弦または１弦用キースチューナー　\15,500-(1個)

バンジョーやエレキギターの一音シフト用に軸が太い(バンジョーニ弦用と同等)。またスタンダードDチュー ナー２本組(MISC-0017 \31,000- MISC-0018 GOLD \4,100-)もある。

MISC-C3800 マンドリン用ライト・ケース \7.000-

宝塚フェスで大好評だったFタイプ・マンドリン用の超軽量ハード・ケース。高密度の硬質スチロール材に キャンバス素材のカバーを装着、外側にもポケット付、持ち運びに便利なショルダー・ストラップ付。ギ ター用も有り。

MISC-C0700 ギター(ドレッドノウト)用ライト・ケース \7.000

マンドリン用が宝塚フェスで大好評だった超軽量ハード・ケースのギター用。高密度の硬質スチ ロール材にキャンバス素材のカバーを装着、外側にもポケット 付、持ち運びに便利なショルダー・ ストラップ付。

I-V026"OLD VIOLIN 1880'S BOHEMIA STRAD COPY" \200.000

I-V027"OLD VIOLIN '30S CZECH STRAD COPY"\110.000

その他お問い合わせ下さい。

■バンジョー・ニューズレター誌 各\500-

　世界唯一のバンジョー専門月刊誌。毎号タブ譜満載、バックナンバー（探しておられるタブ譜の曲名や 演奏スタイル、またお気に入り奏者の特集も探します）もお問い合せ下さい。

４月号(BNL-04/03)

　ジョン・マキュエンのカバーストーリーと彼のタブ 譜は"Return to Dismal Swamp"の他、スクラッグス・タブは"Hear that Whistle Blow 100 miles"、トム・アダムス"Duncan & Brady"、J.D.クロウの"We'll Meet Again Sweetheart"、Key of Bの快感を楽しむビル・エバンスの"Dakota"、コンセプト＆ システムではディランの"Blowin' in the Wind"がネタ、その他、ドロップサム・スタイルとクロウハン マーで"Molly and Tenbrooks"等々、メンテナンスはロジャー・シミノフの「弦の正しい扱い方」他、バ ンジョー情報満載の43頁。

最新５月号(BNL-04/05)

スクラッグス・タブは”Chariots of Fire”スコット・ズイママンのバンジョーメンテナンス。モリー・ テネンハゥムのインタビュー。J.D.CroweのBig Countryのタブなど。39ページ。

■ブルーグラス・アンリミテッド誌 各\500-

　米国の最大のブルーグラス月刊専門誌。探しておら れる記事などバックナンバーもヨロシク。

５月号(BU-05/03)

　ジミー・マーティンのカバーストーリー他、1966年の第２回ブルーグラス・フェスの貴重な写真集、話 題のストリングバンド、リールタイム・トラベラーズ、全米最古の印刷所、ハッチ・ショウ・プリント、 ブラザー・オズワルド、ホーマー・レッドフォード

最新６月号(BU-06/03)

マーク・ニュートン・バンドのカバーストーリー他、 マイク・スナイダー、ジェイク・ランダース、ジュニア・シスク、スティーブ・スパージン、レンフ ロ・バレイ等々の特集と、ニュース、レコード・レビュー他、米国ブルーグラスを知る108頁。

■オールドタイム・ヘラルド誌 各\900-

　アリス・ジェラードが主宰する内容の濃いオールド タイム音楽の専門誌。バックナンバー含め、アメリカン・トラッド音楽研究には必読の良書!!

2003年春号(OTH-0807)

　イタリア出身ながら現在の米国オールドタイム界の トップ・フィドラーのひとりであるラフェ・ステファニーニ特集の他、86才のバージニアのオールドタイ ム・バンジョー奏者イノク・ルサーフォード、1920年代に活躍したウェスト・バージニア・クーン・ハ ンターズの特集。

2003年夏号(OTH-0808)

　1960年代のフォーク・リバイバルの様子と、そこで発掘されたオールドタイマーを写真とリポートで振 り返る特集の他、ヨーロッパにアメリカン・フォークを伝え2000年に他界したデロール・アダムスの軌 跡、東ケンタッキーのバンジョー奏者ルーファス・クリスプ(1889-1956)の紹介とバンジョー奏法解説、 ノース・カロライナのマウンテン・ミュージック・ジャンボリー紹介、その他、ニュース、レコード・ レビュー等々、米国オールドタイムの58頁。

■定期購読：１年￥6,000-半年￥3,300-

　お申込はお葉書やお電話で、ご希望の購読開始月を お知らせ下さい。バックナンバーも含めて、いつからの購読でもご自由です。

■ムーンシャイナー・ファイル：\500-

ムーンシャイナーの一年分12冊を傷をつけずにファイルできるロゴ入り特製フォルダー。

■バックナンバー：各￥500-。

　下記以外にも、アーティストや知りたい事項をお知 らせ下さい。掲載号を探してお送りします。

MS-2010 2003年８月号（通巻238号）

アール・スクラッグス／ドック・ワトソン／リッキー・スキャッグス、ビーン・ブロッサム2003フォ ト・リポート、とも様キングスCD『奮発1800!』、５弦バンジョー入門、ホスコ「楽器商物語」�@、マー ティ・レイボン、同志社大学ブルーグラス・カーネルズ復活、スティーブ・アール、サンデーサイレン スとブルーグラス等の特集他、ニュース、ブルーグラス・チャート＆レビュー、日米ブルーグラス情報 満載。

1). このニューズレターで紹介する商品はすべて在庫しています。レターでの表示価格は消費税抜きですの で、送料と共に請求時に加算されます。

2). ハガキやお電話、ファックス、Eメイル等で、封筒のお名前の下の６桁お客様コード番号とお名前と 共に、ご希望の商品コードをお知らせ下さい（留守番電話もご利用ください！）。

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4). 基本送料は下記の通りです。

500g（CD３枚程度）まで、全国均一\390。

1Kg（CD７枚程度）まで、全国均一\700。

　ただし、特定地域、特定商品などについては、別途加算の場合があります。お問い合せ下さい。

5). お支払は、品物を受け取られてから１週間以内に同封請求書（代金+送料+消費税）をご確認の上、 郵便振替や銀行振込でお願いします。

●郵便振替＝01160-8-74352

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▼ビー・オー・エムのニューズレターは会員制ではなく、商品の定期購買者に無料でお届けしています。 一定期間、ビー・オー・エムからお買上げない場合、勝手ながらレターの発送をストップさせて頂きますの で、ご了承下さい。また、ご希望の方には、どなたにでも無料でお送りします。ご友人の方などをご紹 介下さい。

▼我々ビー・オー・エムは1971年秋以来、ブルーグラスを中心にアコースティック音楽全般、それに新 旧フォークやカントリー、その周辺も含めて通信販売を軸に、様々な情報を集積しています。どんなこと でもお気軽にご相談下さい。

▼8月の『B.O.M.オープンハウス』はお休みさせていただきます。

▼毎週火曜日午後10時から１時間半、神戸のミニFM局（エフエムわいわい）から、秋元

慎の選曲でジョッシュ大塚のブルーグラス番組がイン ターネット放送中です。B.O.M.の新入荷や話題の作品などが毎週、全国、…全世界で聴けます。

http://www.bomserv.com/fmyy.htm

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