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▼32年目になる『宝塚ブルーグラス・フェス』、７月31日から８月３日までの３泊４日、いつもの兵庫県 三田市の三田アスレチック(0795-69-0024)で開きます。参加費は\3,000-です。

　今年はロスト・シティー・キャッツの30年ぶりのリユニオンや、韓国ブルーグラス・バンドの参加（共 にムーンシャイナー誌７月号特集＝カバーストーリーはアリソン・クラウス=MS-2009 \500-）、また、ハーベスト・ムーンのリユニオンや、最近アルバムを発表 したばかりのトゥデイ、とも様キングス、宮崎勝之、またペティブーカも久々の参加など話題のバンド…、 また、笹部益生氏ほかによる各種楽器ワークショップやジャムなど第２ステージでの特別プログラム…、 ウッディーホールでは、恒例の様々なメーカーやルシアーのバンジョーとマンドリン大集合等々を予定…。

　年に一度のブルーグラス・リユニオン、手ぶらでお 越しいただいても、売店や食堂、宿泊も完備（観戦には椅子の持ち込みをお勧めしますが）しています。 もちろん、ステージ奥に広くなったキャンプ場（別途料金）も歓迎です。金曜夜から土曜深夜までは、山 中がとてもニギヤカです。…ぜひ、お気軽にご参加ください。

ROU-0515D ALISON KRAUSS『Live』DVD２枚組\3,500-

　アリソン・クラウスとユニオン・ステーション、そ のキャリアで初の映像作品が発表だ。最新ムーンシャイナー誌７月号(MS-2009 \500-)の特集で掘り下げたように、彼女の出現こそが現在の米国ブルーグラス の、とんでもない大ブームを生んだと考えてもいいと思う。日本では想像もできない米国のブルーグラ ス・シーン、そのトップランナーの「今」が見ることができる。昨年発売の２枚組CD『Live』(ROU- 0515 \3,500-)のDVD映像版で、ケンタッキー州ルイビルで昨年収録された、現在もっとも完璧なブルー グラス、そしてアコースティック・アンサンブルの一つである。その強烈な集中力が生む緊張に包まれた ステージをお楽しみください。

【Alison Krauss & Union Station CD Album List】

いずれも在庫あり、『Live』以外CD各\2,750-

『Live』(2002年作品 ROU-0515 CD２枚組\3,500-)、『New Favorite』(2001、ROU-0495) 、『Forget About It』(1999 ROU-0465) 、『So Long So Wrong』(1997 ROU-0365) 、『Now That I've Found You: A Collection』(1995 ROU-0325)、『I Know Who Holds Tomorrow』with The Cox Family(1994 ROU-0307)、『Every Time You Say Goodbye』(1992 ROU-0285)、『I’ve Got That Old Feeling』(1990 ROU-0275)、『Two Highways』(1989 ROU-0265)、『Too Late To Cry』(1987 ROU-0235)

FGM-1008D WYATT RICE, DAVID GRIER & KENNY SMITH『Live in Concert』DVD\4,500-

John Hardy/Tennessee Waltz/Bill Cheathum/Bury Me Beneath the Willow/Wildwood Flower/Nine Pound Hammer/Minor Swing/Black Mountain Rag 他全20曲

　ギター・ファン狂喜のDVD最新作!!３人のフラットピッカーが、スタンダード曲を中心に、それぞれの 持ち味を自由に演じる１時間。すばらしいリズム感覚とグルーヴにその自在のインプロバイズで、音のすみ ずみまで驚かせてくれるデビッド・グリア（ムーンシャイナー誌2002年５月号に来日インタビュー特集＝ MS-1907 \500-でそのギターや奏法を語っている）、その多彩なコード感覚（スリー・コードの中）で粘 りのあるメロディック奏法とインプロバイズを聴かせてくれるケニー・スミス（ムーンシャイナー誌2003 年５月号特集＝MS-2007 \500-）、トニー・ライスの弟で兄以上にトニー・ライスらしい(!?…ブルーグラ スという意味…)ワイアット・ライスの３人がガップリと組むトリオ、ケニーの細君＝アマンダを迎えたボー カル物３曲、グリア・ソロやデュオ等々、バラエティーも持たせたライブ映像。その不思議な指使いや インパクトを込めたピックさばき、またそれ以上に表情や体全体から何か伝わってきませんか？楽器上達の コツは、何よりも「見る事」（カッコから）だというのがムーンシャイナー誌や宝塚ブルーグラス・ワー クショップなどを通じて私、思ってます。グリアのナッシュビル・ギター(NGC)、ライスのサンタ・ク ルーズ、そしてスミスのマーティンD-18を愛でるもよし…。クラレンス・ホワイトからトニー・ライス 直系で発展した現在の「ブルーグラス・ギター自由自在」を「目」で楽しめる秀作映像である。　ケニー ＆アマンダ・スミス・バンドのビデオクリップ"Winter's Come and Gone"他、ボーナス入り。

ROU-0526D EARL SCRUGGS, DOC WATSON & RICKY SKAGGS『The Three Pickers』DVD\3,500-

ROU-0526 CD \2,750-

　世界的なクラシックやオペラからバレエやロック等々を放送する全米公共テレビ・ネットPBSの 『Great Performances』シリーズの一つとして昨年12月、ノース・カロライナで収録された超豪華ライ ブのDVDとCD（DVDとは異なるボーナス入り）が同時発売だ。３人の他にケンタッキー・サンダーとス クラッグスのファミリー＆フレンズ・バンド、そしてゲストにアリソン・クラウスが登場する。１時間以上 のコンサートと、22分に及ぶドキュメントがボーナスとして収録。全米PBS網での放映は今月28日から…、 すでに入荷していますが、内容詳細は次号にて…。

SKFR-2009 ANDY LEFTWICH『Ride』CD\2,750-

Shining Waters/Faultline/Breakpoint/Minor Swing/Shark Tooth/Jesus Loves Me 他全13曲

　アンディ・レフトウィッチのソロ・デビュー作。21才のリッキー・スキャッグス＆ケンタッキー・サ ンダーのマンドリン＆フィドル奏者、…クリス・シーリやコディー・キルビー、マイケル・クリーブラン ドやジョッシュ・ウィリアムスらは、すでに小学校の頃からスーパーピッカーとして知られていたが、ア ンディーはIBMAのショウケースでバレリー・スミスのバンドで見た彼は、すでに高校生だった。しかし、 その凄さは「ズバ抜け」ていた。その驚きをそのまま、アルバムに仕上げた彼。同じ、子を持つ親とし て、もし能力があるなら、こんなに伸び伸びと凄い楽器を弾いてくれたら…、とても嬉しい。リチャー ド・ベイリー、ロブ・アイクス、トラビス・オールトップ、コディー・キルビー、ミッシー・レイ ンズ等、バック・ミュージシャンの起用も趣味がいい。「私のママとパパ、そして妹へ、練習中のすべ てのヒドイ音を我慢してくれて、ありがとう…」と、初々しい"Thanks"リストも好い。今作は、ジャン ゴ・ラインハルトの"Minor Swing"（コディーが凄い!!ついでにリッキーも）とトラッド・ゴスペルの２ 曲以外は、すべてが素晴らしいアイデアに満ちたオリジナルで、ブルーグラスの世界の中での彼のイメー ジ。今後、広い世界を知ったときの彼は…!!?申し分ないオコナー／ダンカン、そしてシーリ以降のテクニッ クを持ち合わせた上に、ブルーグラスな彼、買いだ!!

PC-1124 OSBORNE BROTHERS『Detroit to Wheeling』CD２枚組\3,500-

Helen/Old Kentucky Bound/Willow Garden/Mansion on the Hill/Love and Wealth/Foggy Mountain BRD/You Go to Your Church/Highway of Sorrow/Who Done It?/We'll Meet Again Sweetheart 他全31曲

　オズボーン・ブラザーズが近年取り組む自叙伝シリーズ、今回は故郷を離れて活動を始めた都会、デ トロイトからミュージシャンとしてのキャリアを歩み始めた時期(1953-1962)を振り返った作品。1957 年、驚きのレッド・アレンとの超貴重なライブ７曲、またボビーが初めてというレスター・フラットとの 1961年のライブなど、「目玉」もさることながら、今回の新録音もまたすばらしい。まずは、ソニー・ オズボーンの品のいいゴールデン・トーンを中心に、シャッド・コッブのブッ飛びフィドル（バディ・ス パイカーの流れを汲む彼は凄いです）、故ジーン・ウートンのシュアーなジョッシュ・グレイブス・ス タイルのドブロ、テリー・スミス(bs)、ダナ・カップ＆チャーリー・クッシュマン(g)、そしてボビー・ オズボーンのインパクト・マンドリン、ソニー美学の凝ったエンディングのフツーのインストで、各メン バーのブッ飛び加減を紹介。この2001年当時のメンバーでの録音を中心に、インストを10曲も含み、 ボーカルの充実、そしてオズボーンズがこの時代に開発したハイ・リードによるトリオ・コーラス、また ボーカルのバックで聴かれるソニーやシャッドのバッキング…、２枚目には７曲のゴスペルと前述の超貴重 録音…。全31曲、楽器と歌、どこを切り抜いてもオズボーンらしさに溢れた作品に仕上がっている。近 年にない充実作品、お勧めだ。

ROU-0524 BLUE HIGHWAY『Wondrous Love』CD\2,750-

Wicked Path of Sin/Live on Down the Line/This World Is Not My Home/Old Brush Arbors/It Won't Be Long/Old Rugged Cross 他全13曲

　米国南部でLRBや3TOほどの人気はないものの、そのオリジナリティーでバンドとしての高い評価を誇る ブルー・ハイウェイの最新第６作は、ブルーグラス・ハーモニーの第一人者、アラン・オブライアンをプ ロデューサーに迎えたゴスペル集。ユニオン・ステーションのサウンドを確立したといわれるティム・ス タッフォードを中心に、マルチ・プレイヤーでもあるショーン・レーン(m)とウェイン・テイラー(bs)の ３人がリード・ボーカルを担当、それぞれの個性を楽しませ、ロブ・アイクスとジェイソン・バールソ ンがデリケートで見事なソリッドグラスを聴かせてくれる。ジェリー・ダグラスがプロデュースした前作 『Still Climbing Mountains』(ROU-0489 CD\2,750-)からファンになった人も多いだろう。

BONF-8003 TONY WILLIAMSON『Sessions At McBane Mill』CD\2,750-

Crazy Creek/Blue Heels/June Apple/Spanish Eyes/Mother's Day/Sunrise on the Water 他全11曲

　マンドリン鑑定士!?としてグリスマンも一目置くト ニー・ウィリアムソンの最新作。トラッドからニューグラスまでをこなし、ブッシュも一目置く彼が、19 世紀に建てられた木造建築の音響にほれ込んだエンジニア、ブレント・ランバートと組んで、クラシック 手法で一発録音した作品。レックス・マッギーのフィドルとフレック調バンジョー、ジョン・コーワン・ バンドのジェフ・オートリー(g)、ジャズ・フュージョン系のロビー・リンク(bs)といったノース・カロライ ナのスーパーピッカーと、トラッド・フィドル・チューンからドーグ系オリジナルまで、レックス・ マッギーの才能をうまく引き出しながら聴かせる。レックスは子供の時にクレイグ・スミスのレッスンを 受けたという32才、今夏はジョン・コーワン・バンドに迎えられた。アパラチアから東欧、地中海…、 ブルーグラスからラテン、スウィング…、さまざまな雰囲気を楽しませるアコースティック集。

SLR-1002 DALE RENO『Renovations』CD\2,750-

Minor Swing/Road Runner/Alabam'/Northwest Passage/Florida Blues/Reno Shuffler Hornpipe/My Father's Footsteps/Panhandle Rag/Paddy on the Turnpike 全11曲

レノ・ブラザーズ解散後、ジャムクラス系のヘイシード・ディキシーなどで演奏しているデイル・レ ノ初ソロ。サム・ブッシュ大好き系のイケイケ・マンドリンは、父ドン・レノに通じる衝動派と見た。 エディ・アドコック他、ラリー・パーキンスと久々ブッチ・ロビンス(bj)、ボビー・ヒックス(f)などの曲 者をそろえた顔ぶれに、兄ロニー(g,m)、弟ドン・ウェイン(bj,g)も参加。アドコックのバンジョー（ギ ターのクレジットしかないけど、…でしょう!?、何、ドン・ウェイン…？ま、いいや）が嬉しいジャンゴ・ ナンバーにはじまって、ドン・レノやパーキンスのバンジョー・チューンのマンドリン・アレンジ他、 馴染み深いスタンダードに、デイルのオリジナル・ワルツやボーカル曲をちりばめて、参加者全員が結構熱 くなったホットピッキンで賑やかに聴かせる。まとめにかかった完璧な仕上がりよりも、こんな熱さがいい ね。何台ものマンドリンを並べたジャケット写真からも、デイルのマンドリンへの想いが伝わってくる。

FGM-1433 BRAD DAVIS『Not Gonna Let My Blues Bring Me Down』CD\2,750-

Old Number Nine/Dawg Diddy/Big Timber/Rank Stranger/I Love My Guitar/California 他全14曲

　近年、マーティー・ステュアート・バンドからアー ル・スクラッグス・ファミリー＆フレンズ・バンドなどで知られてきたブラッド・デイビスの最新ソロ作 品。ギターとマンドリンのスーパーピッカーであるばかりでなく、ボーカリストとしての才能も開花させた 力作である。各曲ごとに１人のゲスト、サム・ブッシュ、アール・スクラッグス、デビッド・グリア、 ジョン・ジョーゲンソン、グレン・ダンカン、グレッグ・デイビス、ロブ・アイクス、映画俳優の ビリー・ボブ・ソーントンとスティックスのトミー・ショウらを迎え、自身のベースとドラムスを加えた見 事なプログレグラス作品に仕上げている。前作ではストリング・ベンダー付のアコースティック・ギター で人々を驚かせたが、ここではその影は潜めている。強烈なスーパーピッキンと、タイトなアコースティッ ク、そしてブルースとカントリーを見事にミックスしたニューグラス作品である。

CMH-8440 JIMMY MARTIN『Songs of a Free Born Man; Recordings 1959-1992』CD\2,450-

20/20 Vision/Sophronie/Rose of Old Kentucky/Sunny Side of the Mountain/Widow Maker 他全23曲

　1960年代に強固な自身のスタイルを創り上げたジミー・マーティン、尊敬を込めて「ソリッドグラス の父」と称したい。J.D.クロウをはじめ歴代のバンジョー奏者が築き上げたリズムに乗って、ジョージ・ ジョーンズらに代表される最もカントリーくさい唱法をごり押しするジミー、そのエネルギーと嫌味こそ、 ソリッドグラスの基本といえるかもしれない。今作には1959年の伝説的なメンバー（クロウとポール・ ウィリアムズ）によるジャム５曲（かつてオールド・ホームステッドからLP発表）、1990年、バーノン・ デリック(f)、リンウッド・ランスフォード(bj)、オウディー・ブレイロック(m)、デビッド・ナンス(d)、 そして息子レイ・マーティンとのライブ８曲、1992年にラリー・パーキンス(bj)、ジョッシュ・グレイブ ス(d)、ピッグ・ロビンス(piano)らを配したスタジオ録音の全23曲から成り立っている。ゲスト・ボーカ ルにリッキー・スキャッグス、マーティー・ステュアート、レオナ・ウィリアムズ（元マール・ハガー ドのパートナー）、ジェット・ウィリアムズ（ハンクの娘）、リト ル・ジミー・ディッケンズらがゲスト参加した企画物。その強烈な個性から、またその あまりにもアメリカ的な押しの強さから、日本での人気はないが、その音楽への評価はゆるぎない。カン トリー音楽市場でのヒットを夢見、こだわり続けた、愛すべき老兵の音楽が一望できる（安心してお勧めで きる…）秀作である。

REB-1788 LILLY BROTHERS & DON STOVER『What Will I Leave Behind』CD\2,750-

I Woild Not Be Denied/In a Little Village Churchyard/I'll Live On/Sunny Side of Life 他全12曲

昨年、IBMA名誉の殿堂入りをし、教え子たち＝ビル・キースやピーター・ローワンらと感動的な演奏 を演奏を聴かせてくれたエバレットとビーのリリー兄弟、1973年に録音されたドン・ストーバーとの共演 名作がCD化である。兄弟による1930年代のブラザー・デュオ再現と、ドンのドライビング・バン ジョーを加えたストレート・ブルーグラスを交互に、すばらしいゴスペル・デュオを聴かせる。昨年のア ワード・ショウでのビーの弱り方にショックを受けたものの、それでもエバレットとの掛け合い芸を披露し てくれた。ウェスト・バージニアの田舎から、北部インテリの街、ボストンで、何よりも20年近く、毎 日ライブを続けた彼ら、そののどかなデュオとは裏腹の、音楽に対する情熱の凄さに脱帽する。 　IBMA名誉の殿堂入りを祝した特集はムーンシャイナー誌02年 11月号(MS-2001 \500-)、IBMAアワード・ショウでの感動的な演奏の様子はムーンシャイナー誌02月号 12月号(MS-1201 \500-)をご参照ください。また、ボストンでの初期の様子を知る大秀作ライブ『On the Radio 1952-1953』(ROU-1109 CD\2,750-)はトラッドグラス・ファンへの超!!お勧め作品。

CMH-8414 LESTER FLATT & NASHVILLE GRASS『Essential』CD\2,450-

I Don't Care Anymore/Is It Too Late Now/Legend of the Johnson Boys/Please Don't Wake Me/Why Don't You Tell Me So/Thinking About You 他全20曲

　レスター・フラット・ファンとしては堪らないねぇ …、1976年のCMH２枚組アルバムがCD化再発売だ。1979年に64才で他界するレスター、最晩年の CMH録音からの20曲集。時を同じくして発表されたフライング・フィッシュ作品と比べて、かなり体調 が良かったのか、伸びのあるレスター節（一言ずつ自分の感情を伝えようと歌っている）が堪能できる し、カムバックしたカーリー・セクラー(g)とのデュエット、マルチ録音で時折良く聴こえるレスターのリ ズム・ギター（マーティーやカーリーのギターと区別しなくてはいけませんが…）等々、我が永遠のア イドルはすばらしい！ケニー・イングラム(bj)、２年後に他界するポール・ウォーレン(f)、チャールズ・ ニクソン(d)、18才になったマーティー・ステュアート(m,g)、そして何故かジャック・ヒックス(bs)、彼 らがレスターのグルーヴに見事に乗せられてフラット＆スクラッグス・サウンドを演じてしまうのも、レ スターの偉大さだろう。…はっきり言って、フラット＆スクラッグスでもレスターのほうが好きだった 私、レスターなら何でもいいんだ。

KCD-0951 RALPH STANLEY『Poor Rambler; Complete King and Gusto Recordings』CD３枚組\5,500-

　今や「時の人」ラルフ・スタンレー、さまざまな便乗商品が発売されるが、中には、こんなにいいも のもある。1966年12月、兄カーターを失ったラルフは翌年、当時10代の天才少年ラリー・スパークス を得て復活、スタンレー・ブラザーズ時代とはまったく異なる独自のスタンレー・サウンドを築き始めた 第一歩、67年の『Brand New Country Songs』、68年の『Over the Sunset Hill』、69年の『Hills of Home』と、80年のジミー・マーティンとの『First Time Together』プラスそのセッションの未発表4曲まで、キング／ガスト・レーベルに録音した 全48曲を完全収録した３枚組である。クリンチ・マウンテンのルーツを強く意識したオールドタイミーな 響きとリズムを持続しながら、後にキース・ウィットリーやチャーリー・サイズモアらの若者によって洗 練されていくスタンレー・サウンドの原点が完全収録された永久保存版。

JSP-7712 BILL MONROE『All The Classic Releases 1937-1949』CD４枚組\5,500-

　ビル・モンローの初期、1936年のモンロー・ブラザーズから（タイトルの年号は間違い）、ブルー グラス・スタイルを完成させた1949年のコロムビア録音までを、ほぼ網羅した112曲。最も重要なブルー グラスの創成期が分かるコロムビア録音で３曲の欠落があり、同じ期間の録音集で、コロムビアでの未発 表曲や膨大なオルタネイト・テイク、全176カットを収録したベア・ファミリー盤『Blue Moon of Kentucky 1936-1949』(BCD-16399 CD６枚組+本\24,750)には、とても及ばないが（ビクター録音の 76曲は同じ）、経済性からいえば、十分にお勧めできるボックス・セットである。

KSCD-0120 JIM & JESSE『Dixie Hoedown; Complete Starday Recprdings』CD\2,450-

Pardon Me/Border Ride/Hard Hearted/Have You Lost Your Love/I'm Changing the Words to My Love Song/I'll Love Nobody But You 他全14曲

　遂に！ジム＆ジェシーのスターデイ録音、全曲の完 全版が出た。あのボビー・トンプソン(bj)を従えたタイトル曲のオリジナルも、久々に陽の目を見る。ボ ビーの他、バッサー・クレメンツらを配した1958年と59年の貴重な録音、60年代の日本の学生バンドが 良く取り上げた懐かしの名曲ばかりだ。昨年大晦日、74才で他界したジム・マクレイノルズ（ムーンシャ イナー誌２月号追悼特集=MS-2004 \500-）に捧げられた作品。

ROU-0523 V.A.『White Dove:The Bluegrass Gospel Collection』CD\2,750-

　ジム＆ジェシーからロンダ・ビンセント、ポール・ ウィリアムズからトニー・ライスまで…、ラウンダー・レコード30余年に及ぶ録音の中から選ばれた ブルーグラス・ゴスペル名演21曲集。珍しいウェアリー・ハーツの録音や、ジェフ・ホワイトとビンス・ ギルのデュオ、そしてラウンダーならではの女性ブルーグラスの多さで男女、またトラッドとコンポラ、 それぞれがバランスよく楽しめるのもお勧めだ。ブルーグラス・ゴスペルのさまざまな手法やスタイルを お楽しみください。

MF-6894 V.A.『Fresh Faces of Merle Fest 2003』CD\1,980-

　今年のマールフェス出演者による全21曲集。ブルー グラスの権化といったドイル・ローソン＆クイックシルバーの"Hard Game of Love"から、ジャグ・バンドといった趣きのレッド・スティック・ランブラーズ の"Alabama Jubilee"まで、他にホット・ライズ、マウンテン・ハート、デイル・アン・ブラッドリー、 ピーター・ローワン＆ドン・エドワーズ、キャシー・キャリック、サリー・ジョーンズ、リン・モリス、 ポールキャット・クリーク、パイン・マウンテン・レイルロードの12組。男女ブルーグラス、ナショナ ル＆ローカルの「今」を一望できる楽しい廉価盤である。

PC-6502 KRISTIN SCOTT BENSON『Straight Paths』CD\2,750-

　ムーンシャイナー誌６月号(MS-2008 \500-)のカバーストーリーを飾った新進女性バンジョーピッカー、ク リスティン・スコット・ベンソンの最新第２作である。夫、ウェイン・ベンソン(m)、ジム・ハースト (g)、ジム・バンクリーブ(f)、ミッキー・ハリス(bs)ら、最良のバックアップを得て、何よりも新鮮な発 想(Foggy Mountain Rock)と、女性らしい感性(That's an Irish Lullaby)、そして強烈なソリッドピッキン(Just Because)とテクニックが素晴らしい。

DUAT-1125 JIM LAUDERDALE & RALPH STANLEY『Lost In The Lonesome Pines』CD\2,750-

　今年の第45回グラミー賞最優秀ブルーグラス・アルバム受賞作。ジム・ローダーデイルのオリジナル （グレイトフル・デッドのロバート・ハンターとの共作を含む）を、ジムとラルフ・スタンレーの素晴 らしいデュエットと不動のクリンチ・マウンテン・サウンドがフォローする。

BUF-113 ASYLUM STREET SPANKERS『Sideshow』CD\2,381-

　６月に来日した新世紀のジャグバンド、アサイラム・ストリート・スパンカーズの国内編集ベスト集。 ブルーグラスではないが体験していただきたかった、その圧倒的なステージ（ボーカル含めてマイクな し！）と、スウィングからオールドタイム、カントリーからロックンロール、ラグタイムからハワイア ン、とにかく何でもあり。テキサス州オースティンの猥雑な音楽シーンを垣間見る素晴らしいジャグバン ド。ムーンシャイナー誌５月号(MS-2007 \500-)で注目のテキサスとオースティンの音楽事情と共に彼らを 紹介している。

TM-001 トゥデイ『TODAY』CD\2,380-

　神戸を本拠にするコンテンポラリー・ブルーグラス・バンド、トゥデイの最新アルバム（前作は91 年作のカセット・アルバム）。古里尚美(g)の高音域のボーカルを見事にアレンジした辻隆史(bj)、橋岡重尚 (d)、浅見信一or橋岡貴美(bs)に、ゲスト・マンドリンは平井秀道、太田正文、井上太郎。好きな曲を好 きなように料理して聴かせる。トゥデイの16年と、アルバム制作記はムーンシャイナー誌５月号(MS-2007 \500-)。

CCCD-0216 稲葉和裕『Teardrop on a Rose』CD\2,750-（歌詞、訳詞付き）

Emotions/Cold Cold Heart/Sweet Thing/Alone and Forsaken/House of Goold/Danny Boy 他全10曲

稲葉の最新第５作はハンク・ウィリアムスの５曲を中心に、バディー・スパイカーとボブ・ムーアとい う伝説的ミュージシャンをバックに、バンジョーレス、マンドリンレスの超シンプルなバラード集。稲 葉のボーカルには貫禄が加わり、バディーの歌うようなフィドルとボブの固いベースに守られて、有名曲ば かりながら、しっとりと聴かせる作品。ボーカルのこと、またバディーとボブのことも含め、ムーンシャ イナー６月号（MS-2008 \500-)で誌上インタビューがある。

CD-1 とも様キングス『奮発！1800』CD\1,741-

大阪のプログレッシブ・ブルーグラス・バンド、とも様キングスのデビュー作品。関西大学と同志社大学 のブルーグラスOBを中心に、佐藤コウスケ(m)、ミナミ大助(bs)、丹羽信博(bj)、奥田武司(drums)、猪 口「ドイダーマン」謹一郎(g)。佐藤の力強いテナー・ボイスとオリジナルを軸に、ブルーグラスやアイリッ シュのノウハウをベースに、レゲェやサイケロック、歌謡曲や民謡など、こだわりのないセンスを取り入れ て仕上げた日本語のプログレグラス。昨年の箱根ブルーグラス・フェスの人気投票で１位を獲得した彼 ら、ムーンシャイナー誌８月号で特集予定だ。

ROU-0345 BLUEGRASS ALBUM BAND『Flatt & Scruggs』CD\1,980-

ROU-0346 BLUEGRASS ALBUM BAND『Bill Monroe』CD\1,980-

　上記２点、トニー・ライス(g)、J.D.クロウ(bj)、ドイル・ローソン(m)、ボビー・ヒックス(f)、ジェ リー・ダグラス(d)、トッド・フィリップス(bs)、文句なしのスーパーピッカーによるフラット＆スクラッ グスとビル・モンロー12曲集。超スタンダードの超お手本ブルーグラス。

CCS-102 FLATT & SCRUGGS『Blue Ridge Cabin Home』CD\2,750-

　第一世代のブルーグラス・サウンド確立に、正直言って、ビル・モンロー以上の影響を残したフラッ ト＆スクラッグス。彼らがドブロを導入した最初の録音以降（タイトル曲を含む1955年９月２日〜57年 ７月11日）、カントリー市場で名声を築いて行く過程（レスターのボーカル魅力を前面に、バウンシー なサウンド）の名曲15曲集。前年のプレスリー登場でサマ変わりするマーケットに、ドブロ（レスター 曰く、ハウンドドッグ・ギター）導入に伴うサウンド一変でいち早く対処する柔軟さとセンスはさすが…!!

CO-2731 KENNY BAKER『Frost on the Pumpkin』CD\2,750-

　おそらく、ブルーグラス・フィドル・アルバムの最高峰と言ってもいい、1976年のケニー・ベイカー 超名盤。ブッチ・ロビンスのプロデュースで、ジョー・ステュアート(g)、ボブ・ブラック(bj)、サ ム・ブッシュ(m)、ランディ・デイビス(bs)。

SCD-3510 COUNTRY GENTLEMEN『High Lonesome; Complete Starday Recordings』CD２枚組\4,500-

　初期カントリー・ジェントルメンの謎だったスター デイ録音の全貌が明かされた２枚組完全51曲集。日本のみで発売だった、フォスターやディラン、"This Land..."や"500 Miles"などを含んだ有名フォークソング集『Folk Hits Bluegrass Style』や未発表曲も含んだファン必携の一枚。ムーンシャイナー誌01年６ 月号(MS-1808 \500-)にて「明かされたスターデイ録音の謎」もご参照ください。

RR-2002 MELVIN GOINS『& Windy Mountain』CD-R\2,750-

I Know You're Married/Brown Eyed Darlin'/Slowly/We Live in Two Different Worlds 他全13曲

　歌手生活50年を迎え、ますます元気なメルビン・ゴーインズの最新作。テネシーとケンタッキー州境を 本拠地に、ブルー・グラス・ボーイズと共に来日経験のあるビリー・ローズ(bj)他、無名だが手堅いバッ クで、ブルーグラス・スタンダードやカントリー・バラードなど、トラッドグラスの典型を聴かせる。 50年代にロンサム・パイン・フィドラーズを皮切りに、スタンレーのクリンチ・マウンテン・ボーイズ などのキャリアの後、ゴーインズ・ブラザーズで数々のアルバムを残してきたメルビン。レスター・フラッ トらのバウンシーな唱法を受け継いだボーカルと、優秀なバック・ミュージシャンが素晴らしいトラッドグ ラス作品にしている。

ACD-51 OLD & IN THE GRAY CD\2,750-

Good Old Boys/Victim to the Tomb/Two Little Boys/Let Those Brown Eyes Smile at Me 他全14曲

　あのオールド＆イン・ザ・ウェイが帰ってきた。その名もオールド＆イン・ザ・グレイ!!…ピーター・ ローワン、デビッド・グリスマンとバッサー・クレメンツに、ハーブ・ペダーソン(bj)と紅一点のブリ ン・ブライト(bs)。あれから30年、その年月を物語る貫禄のトラッドグラス集。ピーターが歌う故ハート フォードや故ダッフィのレパートリーが美しい…。

ROU-0183 TONY RICE『Cold on the Shoulder』CD\2,750-

　トニー・ライスの最高作の１枚に数えられる1984年作品。ブッシュ／フレック／ダグラス／クレメンツ 等々、申し分ないメンバーで、フラット＆スクラッグスからモンロー、ディランからライトフットやジェ リー・リード等々、ブルーグラスやフォークなどのカバーがバランスよく楽しめる。

PC-1128 EDDY & MARTHA ADCOCK『TwoGrass』CD \2,750

　エディー・アドコックとマーサ、パインキャッスルからの３作目最新作。エディーの素晴らしいミュー ジシャンシップと人柄は、妻のマーサと２人だけで創る彼らの音楽の中にすべて込められている。カント リー・ジェントルメン時代の"Let's"を皮切りに、フォーク全盛を過ごしたマーサの感性を伴って、エ ディーらしい唯一無二のトーンとリック、そして歌声が、疲れた体を癒してくれる。

ROU-0484 WAYFARING STRANGER『Shifting Sands of Time』CD\2,750-

　私、大推薦！中途半端じゃないジャズでブルーグラ ス・スタンダードをやってしまう。御大ラルフ・スタンレー（あの"Man of Constant Sorrow"を歌う）をはじめ、ローリー・ルイス、ロンダ・ビンセン ト、ルーシー・カプランスキ、ジェニファー・キンボール等々、女性ボーカルがいい。

ROU-0396 BETH & APRIL STEVENS『Sisters』CD2,750-

　今年10月の熊本カントリー・ゴールドに、ロンダ・ビンセントに代わって来日が決まったスティーブ ンス・シスターズの1996年作品。ドリー・パートンやサム・ブッシュを迎えて昨年発表したアコース ティック・カントリー作品『Little by Little』(ROU-0446 CD\2,750-)と違い、こちらはジェフ・ホワイト(g)、ウェイン・ベンソン(m)、グレン・ダンカン (f)らと、ベスのバンジョーをフィーチャーし、エイプリル(m,f)との姉妹ならではの息の合ったハーモニーで のブルーグラス作品。東テネシーのファミリー・バンドからETSUを経た彼女ら、筋金入りのパフォーマ ンスが楽しみだ。

ROU-0413 IIIRD TYME OUT『Live at MAC』CD\2,750-

Blue Moon of Kentucky/Someone Took My Place with You/I Ain't Broke/Tennessee Waltz 他全14曲

　米国南部のブルーグラス・フェスで最も人気のある バンドの一つ、サード・タイム・アウトが、その圧倒的なボーカルと楽器アンサンブルで上記スタン ダード・ブルーグラスをカバーする98年のライブ秀作。これが「今のブルーグラス」です。…捨てた モンじゃない、いいでしょう？

ROU-1109 LILLY BROTHERS & DON STOVER『On the Radio 1952-1953』CD\2,750-

昨年、IBMA名誉の殿堂入りを果たしたリリー・ブラザーズとドン・ストーバー、その全盛期のホット なライブを収めたアーリー・デイズ・オブ・ブルーグラス・シリーズ最新作。50年代アーリー・ブルー グラスの活力に溢れたフラット＆スクラッグス・フォロワーぶりが素晴らしい。

ROU-0307 ALISON KRAUSS & COX FAMILY『I Know Who Holds Tomorrow』CD\2,750-

　アリソン・クラウスが名盤『Every Time You Say Goodbye』(ROU-0285 CD\2,750-)を発表し、自身のサウンドを確立した直後の1994年に、ゴスペ ル・ファミリー・バンドのコックス・ファミリーと発表した名作。"Will There Be Any Stars?"他、ゴスペルの名曲が、アリソン、スザンヌ、エブリンの ３姉妹を思わせるようなパーフェクトなハーモニーが見事だ。女性ブルーグラス・ゴスペルで癒されてみ てはいかがでしょう…!?

THB-2041 LEWIS FAMILY『50th Anniversary Celebration』CD\2,750-

ブルーグラス・ファミリー・ゴスペルの第一人者、ルイス・ファミリーの活動50周年を記念した素晴ら しい18曲集。10曲がバディー・スパイカーとウェイン・ハウンのプロデュースによる新録音、８曲が 既発録音、トラビス・ルイスの創り出す太いベース・ ラインに乗って、リトル・ロイの全開バンジョーが２人の姉のボーカルを力強く支える。ハッキリ言って 凄いです。体験すべし！

FACH-0301 SADIE COMPTON『Trouble Come Knockin'』CD-R\2,750-

Candy Gal/Cruel Willie/Tonbigbee Waltz/When I Can Read My Title Clear/Happy One Step 他全11曲

　セイディー・コンプトンのオールドタイム・フィドル集は、北欧ノルウェーの国民的民族楽器といわれ る８弦のハーディンガー・フィドルで聴かせる独自のグルーヴを持ったユニークなフィドル集。共鳴弦から くるのだろうその幽玄な響きが、アパラチアン・トラッドにルイジアナ生まれのセイディーらしさをだし たケイジャン、さらにはケルト風味をも加えた、極めて地味ではあるが美しい、落ち着いた演奏を聴かせ ている。オールドタイム・フィドルの第一人者ジェイムズ・ブライアン、ブルース・モルスキー(bjも) とのツイン・フィドル、トリプル・フィドルのアンサンブルを軸に、４曲のオリジナルと６曲のトラッ ド、そしてオラベル・リードから学んだヒムという構成。夫マイク・コンプトン(m、g)や、アラン・ オブライアント(bj、g)などもサポートを務めている。

FGM-107 V.A.『DocFest』CD\2,750-

Gonna Lay Down My Old Guitar/Deep River Blues/Way Downtown/Black Mountain Rag 他全18曲

　「ドック・ワトソンと彼のパートナー、マール・ワトソンとジャック・ローレンスに捧げる…」と副 題された『ドックフェス』、ドックが道を開いたアコースティック・ギターの今日の隆盛に感謝して、多 かれ少なかれ彼に影響を受けた現在第一線のフラットピッカー18組が、それぞれにドックのレパートリー を演じる。デビッド・グリア、ケニー・スミス、ジム・ハースト、ティム・スタッフォードから、ジョ ン・ミゲーン、スティーブ・カウフマン等々、ドックで有名になったあの曲、この曲、歌ものとインス トもの混在の楽しい企画作品だ。

ROU-0451 MERLE TRAVIS『in Boston, 1959』CD\2,750-

Nine Pound Hammer/Bluebell/Dark as a Dungeon/16 Tons/Cannonball Blues/I Am a Pilgrim 他全16曲

　素晴らしい!!フィンガーピッキン・ギターのスタイ ルを完成させ、世界的ヒットも生み出したマール・トラビス、1959年にマイク・シーガーが録音した貴重 なライブである。アコースティック・ギター１本でグイグイと観客を惹きつける魅力、ビル・モンロー の生誕地と程近いケンタッキーに彼より６年後に生まれ、土地に伝わる音とリズムを体現したトラビス・ ピッキンを編み出したマールの素晴らしいステージを堪能ください。歌物がメインですが、やっぱ、ギター の素晴らしさに耳が吸い込まれていく…。

SHA-6055 DAVID WILKIE & COWBOY CELTIC『Drover Road』CD\2,750-

Aura Lea/Mandocarolan/Darcy Farrow/Whoopie Ti Yi Yo, Get Along Little Doggies/Indiana 他全16曲

　カウボーイ音楽とケルト音楽のつながりを優しく聴 きやすい癒し系音楽にして聴かせるマンドリン奏者、デビッド・ウィルキー。プレスリーの「ラヴ・ミー・ テンダー」として知られる"Aura Lea"や、南北戦争の"Lorena"から「テキサスの黄色いバラ」などのメ ドレー等々。インストと歌モノ（デニス・ウィズネルの優しい女性ボーカルとデビッドの朴訥な男性ボー カル）を半々に、マンドリン、ペニー・ホイッスル、ハープ、フィドル、ギターのアコースティック・ アンサンブルが優しく美しい。

ESD-006 V.A.『Daybreak; Art of Sixty-Fingers』CD\2,667-

午後の憂鬱/あがりこ大王/Water Dance/砂の人/夢の中で/Temptation/Silent Snow/Rodeo 他全18曲

　中川イサトがプロデュース、本人も含む６人のフィ ンガーピッキン・ギタリストの新録音集。下山亮平、丸山ももたろう、住出勝則、上久保康夫、岸辺眞明、 と中川が各３曲。中川曰く、「過去この国で発表されたどのギター・アルバムよりも質の高いアルバムに仕 上がった…」と、サウンド・クオリティーにこだわった作品だという。ギター１台の響きを大切に、メロ ディーとコードの組み合わせでさまざまな表情を生み出すフィンガーピッキン、日本のフィンガーピッキン をリードしてきた中川が、次世代のピッカーたちを見守る秀作だ。

BVCP-7398 CHET ATKINS『日本の詩/Discover Japan』CD\1,748-

浜辺の歌/里の秋/みかんの花咲く丘/荒城の月/赤とんぼ/椰子の実/花/夕焼け小焼け 他全13曲

　チェット・アトキンス(1924/6/20-2001/6/30)が1973年、日本のファンのために制作発表した日本の メロディー集。管楽器も含めたオーケストラをバックにした美しいポピュラーBGM作品だが、グレッチのエ レキ・ギター（アコースティックもあり）から流れる職人タッチは、正しく癒しのチェット。日本版のみ の発売で、すでにCD化から８年、押さえておいた方が…、ねぇ。

ROU-0405 TONY RICE UNIT『Unit of Measure』CD\2,750-

House of the Rising Sun/Shenandoah/Gold Rush/High Noon/Beaumant Rag/Danny Boy 他全10曲

　トニー・ライスの最近作、上記の有名スタンダード曲などを集めた楽しい作品だよ。

BUF-114 DAVE BILLER『LeRoy's Swing』CD\2,381-

　テキサス州オースティンのベテラン・ギタリスト、 デイヴ・ビラーによるジャンゴ・スタイル・ギター・インスト集。1930年代のストリング・ジャズのスタ ンダードを中心に、確かなフラットピッキン・テクニックとクラリネットでノスタルジックないい味を聴 かせる。

MS-111 MIKE SNIDER STRING BAND CD\2,750-

　メチャクチャすばらしいフィドル・バンド作品です！絶対のお勧めです！…そう、故ジョン・ハート フォードが遺してくれたアンサンブルで、「フィドル・チューンの楽しさ」を存分に味わえる、美しい 作品です。シャッド・コッブとマット・コム、ナッシュビルの新進フィドラーがツインでオールドタイム からハートフォード・オリジナルまで、愛情一杯に演じます。聴くべし！

COMP-4334 FIDDLERS 4 CD\2,750-

　永遠のフィドル小僧、ダロル・アンガーが、オール ドタイム・フィドルのブルース・モルスキー、ケイジャン・フィドルのマイケル・ドゥーシェ、そしてラシャッ ド・イグルストンのチェロ、各界のトップ・アーティストで編成したカルテット。それぞれのフィドル・ス タイルが持つリズム・グルーヴを見事に描きながら、４曲のボーカルを配し、ダロルのバーサタイルなアレンジ か楽しめるアメリカン・フィドル秀作。

SH-3967 MIKE MARSHALL & CHRIS THILE『Into the Cauldron』CD\2,750-

　フィドル・チューンからバッハ、ショーロからチャーリー・パーカー、最高と評される２人のマン ドリン・テクニシャンが、その実力を遺憾なく発揮する。２人がお互いを刺激しあいながら、次々と信 じられない音を紡ぎだしていく。クリスの最近ソロ作『Not All Who Wander Are Lost』(SH-3031 CD\2,750-)も、絶対にお忘れなく！

CCS-117 FLATT & SCRUGGS with Doc Watson『Strictly Instrumental』CD\2,750-

　フラット＆スクラッグスが、当時デビューしたばか りのドック・ワトソンを迎えて創ったインスト集の名盤。スクラッグスのバンジョーは、バイブルといわ れる『Foggy Mountain Banjo』(CCS-100 CD \2,750-)の流麗さはないが、ハンディーを乗り越えて、徹底的に整理されたロールと、極められたトー ンがバンジョーという楽器の真髄を伝える。個人的に、スクラッグスのインストは時代が下るほど味わい 深い。

ROU-0357 CRAIG SMITH CD\2,750-

　カリフォルニア出身でノース・カロライナに移り、 バンジョー教師として知られるクレイグ・スミス。数年前まではしぶしぶナッシュビルに出て重要セッショ ンに参加していたが、現在はデビッド・タルボットに譲り、田舎で気ままにやっているのだろう。５弦 バンジョーのすべてを知り尽くしたクレイグ、唯一のアルバムである。

ROU-0459 PHIL LEADBETTER『Philbuster』CD\2,750-

House of Rising Sun/Yesterday/Big Mon/Happy Together/I'm so Lonesome I could Cry 他全10曲

　J.D.クロウ＆ニュー・サウスのメンバーで、ワイル ドファイアーとしても活躍するフィル・レッドベターのドブロ・インスト集。上記有名スタンダードなど を含み、ブルーグラス・ドブロの入門編としてお勧めの好盤だ。

CO-3528 V.A.『Old-Time Mountain Blues, 1927-1939』CD\2,750-

Railroad Blues/Down South Blues/Easy Rider/Careless Love/Cannon Ball Rag 他全19曲

マール・トラビスが名を成す前、モンローがブルーグラス・ボーイズを結成する以前、アパラチア南部 （米国東南部）で収録された白人のブルース系録音を集めたすばらしい企画作品。同じ1927年にデビュー したカーター・ファミリーや、チャーリー・プールらとともに、後のブルーグラス直系ルーツ音楽とし て、興味深く意義深い録音ばかり、サム・マッギーやドック・ボッグス、フランク・ハッチソンやクリ フ・カーライルらのソロを中心に、クレイトン・マクミチェンを含むロウ・ストークス＆ノース・ジョー ジアンズ、アサ・マーティンを含むドック・ロバーツ・トリオや、リーク・カウンティ・レヴラーズら のストリングバンド等々。戦前78回転盤の復刻集につき音質は推して知るべしだが、白人系南部音楽を愛 する人にはぜひ聴いておいて頂きたい、素晴らしいコレクションである。

YAZ-2200 V.A.『Kentucky Mountain Music』CD７枚組+32頁小冊子\15750-

　これは凄い！CD７枚組全167曲、32頁に及ぶ解説書は、すべて1920年代から30年代、すなわち、 モンロー・ブラザーズやウェスタン・スウィングなどの商業的な音楽に影響される前にレコード会社や国会 図書館によって録音された、ケンタッキーに伝承されていたソロ、もしくは新しく創造されはじめたストリ ングバンド音楽を集めたもの。南西バージニアや東テネシーからノース・カロライナにかけてのディープな 南部アパラチア地帯とはやや異なり、カンバーランドを越えたところに位置するケンタッキー、その北部に はミシシッピ河に注ぐオハイオ河があり、最新のブルースやニューオーリンズの音楽などが遡上してきて いただろう。フィドル、バンジョー、ギターなどのテクニックに、少し洗練さを感じるのはそのせいだろ うか…。本物のケンタッキー音楽をどうぞ！

RR-2702 STANLY COUNTY BOYS『Patchwork Kimono』CD\2,500-

Cherokee Shuffle/Raleigh and Spences/Soldier's Joy/Roustabout/Lonesome Road Blues 他全18曲

　ノース・カロライナ在住の井上ケン(bj)＆カズミ(g)夫 妻が参加するオールドタイム・ストリングバンド、スタンリー・カウンティー・ボーイズのデビュー作。 ジョン・ジャクソン・バージェス(f)、ジョン・ベンジャミン・ブルーム(g,m,bs)、アン・マービン・グ リフィー(bs)と井上夫妻の５人組。ストリングバンドの定番ダンス・チューンを中心に、井上ケンが数々のコ ンテストで優勝してきたというバンジョー・ソロの他、フィドル・ソロやアカペラ・バラッド、フィド ル＆バンジョー、フィドル＆ギターなどのデュオを配しながらの18曲（内ボーカル５曲）。様々なソース からストリングバンドの典型を聴かせてくれる50分。

SHA-78046 SOLAS『Edge of Silence』CD\2,750-（歌詞付）

Darkness, Darkness/Charmy Chaplin/Dignity/Beck Street/Clothes of Sand 他全10曲

　その結成以来、我々がイチオシとしているアイリッ シュ・バンド、ソーラスの最新第５作。登場した時には、アイリッシュ界のニュー・グラスとか、ベラ・ フレック（シーマス・イーガン＝16才でアルバム・デビューし、PPMとラルフ・スタンレーとのツアーを 経験したという）と称したものだが、キャリアを重ね、独自のアメリカン・アイリッシュ・フュージョ ンを築き上げた素晴らしいバンドだ。今回はジェシ・コリン・ヤングやトム・ウェイツ、ボブ・ディラン やニック・ドレイクなどのカバーを見事に料理、シーマスのオリジナル・インストと共に、ニューヨーク産 のアイリッシュならではの奥の深い音楽センスを聴かせる。結成以来のメンバー、ジョン・ドイルがバンド を離れ、メイン女性ボーカルもキャラン・ケイシーからディアード・スキャンランに交代、ダイアー・ス トレイツやスティングを手がけてきたニール・ドーフスマンと組んで、ポップ市場も視野に入れたシーマ ス・イーガンの新しい挑戦だ。

WB-66868 GILLIAN WELCH『Soul Journey』CD\2,650-

Look at Miss Ohio/Wayside-Back in Time/Lowlands/I Made s Lovers Prayer/Wrecking Ball他全10曲

アパラチアのルーツに根ざした素晴らしいオリジナルで、最も注目を浴びるシンガー・ソングライター、 ギリアン・ウェルチの最新作はイギリスから世界発売されるメジャー・デビュー作品。過去の３枚がパー トナーのデビッド・ロウリングスとのシンプルなデュエット作品だったが、今回は極力抑えたバックを導 入、オールドタイムを意識したユニークなサウンドを創っている。２曲のトラッド、"Make Me Down A Pallet On Your Floor"と"I Had A Real Good Mother and Father"の他、スタンレーやカーター・ファミリー、デルモアらに私淑したギリアンらしいシュール な、しかし、アパラチア的なオリジナルが素晴らしい。なお、ブルーグラスでよくカバーされる旧作３ 枚もワーナーUKからリリースされているので、この機会にぜひ…。『Revival』(WB-66874 CD\2,650-)、『Hell Among the Yearlings』(WB-66873 CD\2,650-)、『Time(The Revelator)』(WB-66875 CD\2,650-)

B000044702 NANCI GRIFFITH『Complete MCA Studio Recordings』CD２枚組\3,500-

　90年代にアメリカのフォーク界をリードしたナンシ・グリフィス、彼女がラウンダー系列のファイロ からメジャーのMCAに移籍した1987年から91年の間に発表した４枚のスタジオ録音アルバム『Lone Star State of Mind』『Storms』『Little Love Affairs』『Late Night Grande Hotel』の全曲に未発表３曲を加えたMCA時代の全46曲集(他に88年の ライブ・アルバム『One Fair Summer Evening』があるが、ここには未収録)。ベラ・フレックやマー ク・オコナー他、ナッシュビル・セッションマンをバックでのヒット狙いのアコースティック・カント リー調に、彼女らしさとは違和感を感じるかもしれないが、後にベット・ミドラーのカバーが大ヒット し、90年度グラミー賞最優秀楽曲を受賞した"From a Distance"(ジュリー・ゴールド作)や、"Trouble in the Fields""Gulf Coast Highway""It's A Hard Life Wherever You Go"など、ナンシの代表作ともいえる名曲が数多く生まれた時期でもあった。その全曲が 再発売ということからも分かる人気、新しい世代のテキサスの歌姫である。

SOMU-1976 DOC & MERLE WATSON『Doc & the Boys/Live & Pickin'』CD\2,950-

　1970年代の中頃、ドック＆マールがメジャーのユナイテッドから発表した２枚のアルバム『Doc

& the Boys』(1976)と『Live & Pickin'』、そしてボーナスの"All I Have to Do Is Dream"を加えた全23曲。ドックが米国建国200年祭として初来日し た頃、トラッドフォークをベースに音楽的にさまざまな実験をしていた時期の作品だ。

DUAT-1130 JUNE CARTER CASH『Press On』CD\2,750-

　５月15日、73才で急逝したジューン・カーター・キャッシュ、99年のグラミー最優秀フォーク受賞作 品である。メイベル・カーターの娘であり、ジョニー・キャッシュの妻である彼女が愛し続けたカー ター・ファミリーの音楽とその精神を見事に再現した秀作である。彼女の生涯はムーンシャイナー誌03年 ６月号(MS-2008 \500-)の追悼特集を参照ください。

OCMS-1 OLD CROW MEDICINE SHOW『Eutaw』CD\2,750-

Raise A Ruckus/Hesitation Blues/Down South Blues/Cocaine Habit(Take a Whiff)/Shack #9 他全12曲

　ノース・カロライナからナッシュビルに本拠を移し、若いストリングバンドとして人気を博している オールド・クロウ・メディスン・ショウ。カントリーのメジャー・ツアーなど、数々のスポットライ トを浴びる彼ら、フィドルを軸にしたストリングバンドだが、カズーやスライド・ギターなども駆使して、 多分にジャグバンド的な雰囲気とブルースを絡め、若いエネルギーを爆発させる。

COM-5151 SUZY BOGGUSS『Swing』CD\2,750-

Straighten Up and Fly Right/My Dream Is You/It's All About You/Stay Out of My Dreams 他全12曲

　今やベテラン女性カントリー歌手としての地位を築 いたスージー・ボガスの最新作は、見事なスウィング・ボーカル集。アスリープ・アット・ザ・ホィー ルのレイ・ベンソンのすばらしいジャズ・ギターとプロデュース（ギターにはジャンゴ・ギターで知ら れるデイブ・ビラーも参加）、同じアスリープのジェイソン・ロバーツのスウィング・フィドル、またナッ シュビルのソングライター、エイプリル・バロウズの作品５曲、元スペシャル・コンセンサスのマンド リニスト、ポール・クレイマーの２曲と、ナット・キング・コールやデューク・エリントンらのスタン ダードを配したスウィング・ボーカル集。うまい！

UNI-450356 JESSICA ANDREWS『Now』CD\2,650-

　20才にしてすでにメジャー３枚目の最新作。フェイス・ヒルとシェリル・クロウの中間線という評も ある、ナッシュビル・カントリーのメインストリーム期待の新進女性カントリー・シンガー。

BCD-16663 JOHNNIE & JACK『For Old Times Sake』CD\3,100-

What About You?/Poison Love/Ashes of Love/Don't Say Goodbye If You Love Me 他全32曲

　1950年代のノスタルジックなサウンドが堪能できる ジョニー＆ジャックの活躍した1949年から62年までのベスト32曲集。いわゆるヒルビリー音楽と称され た戦前の米国南部系白人音楽が、カントリー＆ウェスタンとブルーグラスに分かれていく分岐点、1954年 のロカビリー発生以前、ミュージシャン達（ポール・ウォーレンとショット・ジャクソンのドブロが売り 物！）の自由なコラボレーションが楽しい。ラテン・リズムを入れた数々のヒット曲に懐かしい思いを抱か れる先輩も多いだろう。ムーンシャイナー誌では当時の思い出話など、皆さんの音楽ルーツを募集していま す。…よろしく！

RCA-51855 WAYLON JENNINGS『Waylon Live:The Expanded Edition』CD２枚組\3,300-

昨年２月、64歳の若さで世を去ったテキサスの雄ウェイロン・ジェニングスの、最高傑作と目される 全盛期74年９月のライヴ・アルバム。76年にLP発売(11曲)され、99年にはCD化(20曲)もされたオリジ ナル・ヴァージョンに、未収録曲多数を加えて完全盤としての再発売。70年代当時の軟弱なナッシュビ ル・サウンドに敢然と反旗を翻し、テキサスを舞台にアウトローと呼ばれるムーヴメントの主役となった ウェイロンの絶頂期を捉えた貴重なライヴ（テキサスの音楽についてはムーンシャイナー誌５月号参照 =\500-）。自身のエレキ・ギターと、名手ラルフ・ムーニー(あのマール・ハガードの初期サウンド・ク リエーター)のスティールを軸としたバンド、ウェイラーズの、レッド・ネック・ロックとも呼ばれたロッ キン・カントリーが炸裂する地元ダラスとオースティンでの白熱ライヴ。

JASMD-3509 HANK THOMPSON『In the Mood for hank』CD\1,980-

ボブ・ウィルス直伝のウェスタン・スウィングにホンキー・トンク・スタイルのバリトン・ヴォイスが 快感の、キング・オブ・ホンキー・トンク・スウィング＝ハンク・トンプソン＆ブラゾス・ヴァレー・ ボーイズ、50年代前半のラジオ・トランスクリプション26曲集。彼の公式録音では、マール・トラヴィス やジョー・メイフィスをフィ−チュアしたキャピトル録音の集大成12枚組ボックス・セット『Hank Thompson & His Brazos Valley Boys;1946-1964』(BCD-15904\38,500-)が凄い…永久保存版としてお勧めだ。

【LOUVIN BROTHERS Reissues】

　1950〜60年代、30年代から続くブラザー・デュオ伝統の最終ランナーとして一世を風靡したアイラと チャーリーのルービン・ブラザーズ、彼らの録音がオリジナルのまま再発売され始めたので紹介しよう。 ムーンシャイナー誌７月号(MS-2009 \500-)の「朝鮮戦争とブルーグラス」で紹介したように、ジェシー・ マクレイノルズと前線で会ったというチャーリー、その後、日本で平尾昌章らが彼らのカバーをしようとは 夢にも思わなかったことだろう…、時代の面白さを感じる。

GT-0105 LOUVIN BROS.『Tragic Songs of Love』CD\2,450-

　1956年に発表された彼ら初のアルバムで、ブラザー・デュオ・アルバムの最高作と言っても良い名 盤。かつてラウンダーからもLPで再発されていた。Kentucky/I'll Be All Smiles/A Tiny Broken Heart/Alabama/Katie Dear/Knoxville Girl等々の名曲がずらり。クラシック・カントリー・ファン必携の一枚。

GT-0104 LOUVIN BROS.『Weapon of Prayer』CD\2,450-

　1962年に発表された戦争と兵士、そして故郷と家族をテーマにした、愛国とも反戦ともいえる（どち らも相反するわけではないが、便宜上許されたい）名盤。朝鮮戦争とベトナム戦争のつかの間に発表された 作品。

GT-0103 LOUVIN BROS.『Sings the Great Roy Acuff Songs』CD\2,450-

　1967年、「キング・オブ・カントリー」の異名をとりはじめたロイ・エイカフで知られるヒット曲ば かりを集めた作品。

RR-9090 RATTLESNAKE ANNIE『I Ride Alone』CD\2,750-

　今年も４月に来日したラトルスネイク・アニーの最 新作。ビル・アンダーソンとの"City Lights"やロニー・マックとの"Yard Sales"、トミ藤山との"Blues Stay Away From Me"の３曲のデュエットを含んだ12曲。エミルー・ハリスやサム・ブッシュ・バンド で知られるジョン・ランドールやステュアート・ダンカン、徳武弘文や有田純弘らもチョッと参加したユ ニークな作品。

THERE-005 ROWAN BROTHERS『Crazy People』CD\2,750-

ピーター・ローワンと弟たち、ローワン・ブラザーズの最新作はフラコ・ヒメネスからサム・ブッシュ などの多彩なゲストと、スウィングからカリプソまで、ハッピーで楽しいノン・ジャンルのウキウキ音 楽集。ノスタルジックなアメリカ音楽からカリプソやレゲェ、そしてメキシカン等々、ローワン兄弟の音 楽センスの幅広さ、そして楽しいエンターテイメントが見事な秀作だ。

WC-0895 TONY WILLIAMSON『Still Light of the Evening』CD\2,750-

　マンドリン博士、トニー・ウィリアムソンが兄、ゲーリーと組むブラザー・デュオに、ラリー・パー キンス(bj)、レックス・マッギー(f,g)、トム・グレイ(bs)らが参加した2001年作品。

RR-054 BING BANG BOYS『I'm Feelin' Good』CD\2,450-

　あのバッド・リバーズのマーク・ルビンの率いるストリングバンド、ライナーに曰く「オールドタイ ム音楽のエキセントリックな面が爆発…」とある。

JSP-7708 THE CARTER FAMILY『Volume 2:1935-1941』CD５枚組\5,500-

　オリジナル・カーター・ファミリーの足跡を総括するイギリス編集の廉価盤ボックス、初期ヴィクター 録音をほぼ完璧に収めた『1927-1934』(JSP-7701 CD５枚組\5,500)に続く第２集。５枚組、ほぼ完全収録にしてこの値段が魅力。シビアなコレクターはベ アファミリーの12枚組!!

COL-87063 MARTY STUART『Country Music』CD \1,980

４年ぶりとなるマーティ・スチュアートの新作は、古巣コロムビアへ戻って心機一転、真っ直ぐなタイト ルにカントリーへの想いを乗せた意欲作。

MOD-1222 BILLY YATES『Country』CD \2,750

自主レーベルでの前作『If I Could Go Back』(MOD-1212\2,750)が素晴らしかったホンキー・トンクの 若手、ビリー・イェイツの新作。

RCA-67073 TRACY BYRD『The Truth About Men』CD \2,650

90年代に続々と登場した、いわゆるネオ・トラディショナル派のひとり、テキサス出身トレーシー・バー ドの最新作。

BVD-20007 MARTY ROBBINS『At Town Hall Party』DVD\4,300-（55分、白黒）

　1952年から1961年まで、カリフォルニア州ロサンゼルスで放映されたカントリーの生放送『タウン・ ホール・パーティー』のステージから、超貴重なマーティー・ロビンス、1959年の白黒映像である。54 年のロカビリー旋風を切り抜け、トムポールとグレイザー兄弟らを伴っての"A White Sport Coat"や"Story of My Life"、"Hanging Tree"等、50年代ポップとナッシュビルが60年代以降のナッシュビル・サウンド を生む寸前、抜群の歌のうまさと美声で、ジャック・プルエット(g)やジェイムズ・ファーマー(steel g)らとホットな演奏を繰り広げる。同時にジョニー・ボンド とのインタビューの後に１人で歌うハワイアン"Down Where Tradewinds Blow"など、ヒルビリー音楽から離れつつあるカントリーが目前で進行する。50年代 オールディーズ・ポップ・ファンにもお勧め、古い白黒映像だが、非常にすばらしい作品だ。　他に『At Town Hall Party』シリーズのDVDは、ジョニー・キャッシュ、エディ・コックラン、ジーン・ビンセ ント、ボブ・ルーマン、コリンズ・キッズの５作品がある。

SHA-208D NORMAN & NANCY BLAKE『My Dear Old Southern Home』DVD\4,500-(カラー46分)

　トラディショナル・フォークの第一人者、ノーマン・ブレイクとパートナー、ナンシー・ブレイクの 全10曲。1994年にビデオとして発売されたもののDVD化である。カーター・ファミリー・スタイルの ボーカル物からフラットピッキン・フィドル・インスト、そしてオリジナル名曲"Last Train from Poor Valley"まで、仙境にあるノーマンの真摯な音作りが、心に響く。アメリカン・フォークの真髄、そし てギター・ファンにもお勧め。

ACONY-204D GILLIAN WELCH『Revelator Collection』DVD\3,950-（白黒59分）

　カントリー、フォーク、ブルーグラス・ファンで女性ボーカルがお好きな方に、ぜひ聴いていただきた いギリアン・ウェルチとデビッド・ロウリングスのビデオ・クリップ４曲と、ライブ８曲。アパラチアの 伝統を奥に秘めたすばらしい音楽が、日々の疲れを癒してくれます。

SHA-1208D V.A.『Chase the Devil』DVD\4,800-（カラー60分）

　ブッシュとイラク戦争などで話題のキリスト教原理主 義、そのもっと深い部分をドキュメントし、強烈な南部アパラチアの宗教と音楽、そして生活を知ることが できる秀作である。ディー＆デルタ・ヒックス、バージル・アンダーソン、ローン・マウンテン・ヒルトッ パーズらのオールドタイム、ニムロッド・ワークマンやヘイゼル・ディッケンズらのバラッド・シンガー、 ラリー・リチャードソンやそしてカントリーからロックンロールまで、南部音楽の深層が感じられる。

ACU-HSD HERSCHEL SIZEMORE『In His Own Style』DVD\6,300-（２時間、タブ譜付）

Cotton Eyed Joe/Lost Indian/Joyce's Waltz/Ice's Reel/Rebecca/Charmaine/East Tennessee Blues/Tacoma/Grey Eagle/Fiddler's Creek/Amandolina.

　1960年代、日本でも発売されたディキシー・ジェントルメンで名を成したマンドリニスト、ハーシャ ル・サイズモア、確かデル・マッカーリーと来日もした彼。そのクリアなマンドリン奏法はバージニアや ノース・カロライナの（いわゆるブルー・リッジ系）ミュージシャンに多大な影響を与えている。その代表 でもあるアラン・バイビーを聞き手に、最初の25分は彼のスタイルのコツやツボを語りつつ見せる。定評 あるセットアップや楽器についての話も面白い。残りは上記のスタンダードから、米国ではジャムの定番、 Key of Bの"Rebecca"まで、色々なキーの曲を分割画面でのスローを含めて丁寧に教えられる。楽器上達 の最大のポイントは、うまい人を「見る」こと、それが一番です。

ACU-BED BILL EVANS『Power Pickin' Vol.1; Up the Neck Backup for Bluegrass Banjo』DVD\6,300-（110分、タブ譜付）

　バンジョーが少し弾けるようになり、誰かと合わせ ることになった時、最初に困るのが「バックアップ」。この教則ビデオはバンピング（コード・チョッ プ）の基本から、ロールによるバックアップ、スロー曲の２本指、ワルツ、典型的なフレーズ、そしてブ ルージーなスタイルまで、バンジョーの歴史とノウハウを極めたビル・エバンスらしい丁寧で論理的なス テップで、バックアップに関するさまざまなテクニックがきっちりと身につくように構成されている。彼の 説明する英語も、クリアで聴き取りやすい。基本からハイ・レベルまで、同じ文脈で論理的にアイデアが広 がっていくように構成された、おそらく、バックアップ・バンジョーの決定版といえるだろう。

楽 器

Gibson Granada 1992(used) \550,000-

1992年製ギブソン・グラナダ。リゾネーターにはバックルの傷が少しありますかサウンドは保証つきで す。Price Tail Pice付 ハードケース。

超特価ドイツ製バイオリン残り2丁のみ在庫中!!その他、オールド・バイオリン調 整中、御期待下さい。御質問、御要望等、お気軽にお問い合わせ下さい。

I-V025"MUSIMA VIOLIN 4/4" \40.000-

マーチン・ギターの故郷、マルクノイキルヘンのバイ オリン・メーカー「ムジマ」、買収吸収の為に出た新古品です。ウィットナーのアジャスタブル・テイル ピース、ドミナント弦、専門家による完全なセットアップ、おまけにメーカー保証1年付。本体のみで す。早い物勝!!。残り2丁。分数バイオリンも若干数、有ります。ケース、弓他、小物は別途御相 談下さい。

I-VDOR6　デルフラー#6 \15.000-

　大好評、ドイツ製デルフラー・バイオリン弓のブラ ジル・ウッド材の廉価モデル取扱始めました。フェルナンブコ材の#14(\20.000)と同等以上の仕上がりで す。是非一度、お試し下さい。

■バンジョー・ニューズレター誌 各\500-

　世界唯一のバンジョー専門月刊誌。毎号タブ譜満載、バックナンバー（探しておられるタブ譜の曲名や 演奏スタイル、またお気に入り奏者の特集も探します）もお問い合せ下さい。

最新３月号(BNL-03/03)

大ベテランのウォルター・ヘンズレーとタブ譜は彼の最新作『James Reams, Walter Hensley & Barons of Bluegrass』(CCCD-0214 CD\2,750-)から"Living Without You"の他、トニー・トリシュカによるスクラッグス解剖"Cripple Creek""Shuckin' the Corn"、トム・アダムス"Rocket Man"、メンテナンスはスコット・ズィマーマンのポッター・テールピー ス、その他、バンジョー情報満載の40頁。

■ブルーグラス・アンリミテッド誌 各\500-

　米国の最大のブルーグラス月刊専門誌。探しておら れる記事などバックナンバーもヨロシク。

４月号(BU-04/03)\500-

ポール・ウィリアムズ、ワイルドファイア、武田温志氏による日本ブルーグラスの歴史と現況など。100 ページ。

最新BU ５月号BU-03/05\500

ジミー・マーティン、ロアノーク・フェス1966年、ハッチ・ショウ・プリントなど。112ページ。

■オールドタイム・ヘラルド誌 各\900-

　アリス・ジェラードが主宰するオールドタイム音楽 の専門誌。オールドタイム・ファン必読!!

2003年春号(OTH-0807)

イタリア出身ながら現在の米国オールドタイム界のトップ・フィドラーのひとりであるラフェ・ステファ ニーニ特集の他、86才のバージニアのオールドタイム・バンジョー奏者イノク・ルサーフォード、ニュー ス、レコード・レビュー等々、米国オールドタイムの54頁。

最新2003年夏号 (OTH-0808)\900-

アーリー・デイズ・オブ・フォーク・リバイバル、デロール・アダムズ、ルーファス・久リスプなど。 56ページ。

　発行20年目、1983年11月の創刊以来、毎月発行を続ける日本唯一のブルーグラス月刊専門誌。

■定期購読：１年￥6,000-半年￥3,300-

　お申込はお葉書やお電話で、ご希望の購読開始月を お知らせ下さい。バックナンバーも含めて、いつからの購読でもご自由です。

■ムーンシャイナー・ファイル：\500-

ムーンシャイナーの一年分12冊を傷をつけずにファイルできるロゴ入り特製フォルダー。

■バックナンバー：各￥500-

　下記以外にも、アーティストや知りたい事項をお知 らせ下さい。掲載号を探してお送りします。

MS-2009 2003年７月号（通巻237号）

　アリソン・クラウス「すべては彼女から…米国空前のブルーグラス・ブーム」、ロスト・シティー・ キャッツ「30年ぶりのリユニオン」、韓国ブルーグラス事情、ベッシー・リー・モールディン、朝鮮 戦争とブルーグラス、シカタ・ケイシ物語�@、ガイ・クラークとバーロン・トンプソン等の特集他、ニュー ス、ブルーグラス・チャート＆レビュー、日米ブルーグラス情報満載。

10月1日出発−10月7日帰国(機中2泊)\225,000-

ホテル宿泊５泊(二人部屋)/往復航空券/ＵＳＡＴＡＸ/ 空港使用料/Trade Show/Awoeds Show Ticket / Fan Fest Ticket(3 days) 。また一人部屋希望のかたは追加\50,000- 詳細はお問い合わせ下さい。。ホテルだけの手配もご相談下さい。

http://www.ibma.org/events.programs/wob/schedule.asp

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500g（CD３枚程度）まで、全国均一\390。

1Kg（CD７枚程度）まで、全国均一\700。

輸入CD-ビデオを合わせて３点以上ある場合は送料当方にて負担致します。　ただし、特定地域、特定商 品などについては、別途加算の場合があります。

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▼今月の『B.O.M.オープンハウス』は7月27日（日）です。１時から５時まで、B.O.M.サービスに皆さん をお迎えします。音源は勿論、演奏法や楽器についてのご相談などにも応じます。また、来訪いただい た方への特別超廉価CDも用意しています。道順などはお問い合わせ下さい。お休みです。

▼毎週火曜日午後10時から１時間半、神戸のミニFM局（エフエムわいわい）から、秋元 慎の選曲でジョッシュ大塚のブルーグラス番組がインターネット 放送中です。B.O.M.の新入荷や話題の作品などが毎週、全国、…全世界で聴けます。

http://www.bomserv.com/fmyy.htm

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