▼全国でブルーグラス・フェスが始まっています。我々、 B.O.M.の主催する『春フェス』は５月31日から6月1日です。 いつもの兵庫県三田市・三田アスレチック(0795-69-0024)にて、31 日（土）の午後からノンビリと集まり、ステージ演奏は７時頃から深夜（例年は１〜２時頃）まで、出 演希望バンド（受付は現地にて６時から自由書き込み式プログラム）の演奏が続きます。１日（日）は10 時頃から、希望があればステージ演奏がありますが、希望がなければありません…。両日とも随時、私（渡 辺三郎）に申し出ていただければワークショップやジャムのお世話をいたします。…とにかく、初夏のひ と晩、さわやかな山の中でブルーグラスに囲まれましょう。参加費は\2,500-。

　さぁ、今月もホットなアルバムを紹介します。ホク ホクしましょう…!!

MF-6893D DVD\3,950-

MF-6893V VHS\2,950-

MF-6893　CD\2,750-

V.A.『Merlefest Live! The 15th Anniversary Jam』

　昨年４月の第15回記念マールフェス（詳細リポート はムーンシャイナー誌１月号 =MS-2003 \500-参照）のDVDとビデオ（各２時間27曲 収録曲目は同じ）、CD（１時間７分19曲）の３種が同時発売です。たっ ぷりとブルーグラスを中心に、オールドタイム、ブルース、スウィング等も含んださまざまなアコース ティック音楽満載、いわゆるアメリカーナ音楽最良のライブ集です。

RCA-64022D CHIEFTAINS『Down the Old Plank Road, Nashville Sessions in Concert』DVD\3,950-（２時間）

　世界的なアイリッシュ・グループ、チーフタンズが結成40周年記念のブルーグラスとのコラボレーショ ン作品『Down the Old Plank Road』(BVCF-31111 CD\2,427-)の発表を祝って、ブルーグラス界のスーパーピッカーやアメリカーナ音楽のトップ・アーティ ストたちと次々と演じるライマン公会堂での凄いライブだ。ムーンシャイナー誌02年11月号(MS-2001 \500-)で島田耕氏の誌上リポートがある。映像作品としてはマールフェスよりも遥かによく出来ている。 音楽的にも寒い山中でのマールフェスよりも完成度は高い。超お勧め。

COL-55322V DIXIE CHICKS『An Evening with The Dixie Chicks』VHS\2,950-（１時間半）

　ブッシュとイラク攻撃批判で超話題（ムーンシャイ ナー誌５月号特集参照）、アメリカのメインストリーム・メディアで最も注目される女性３人組ニューグラ ス・バンドのディキシー・チックスの最新ライブ映像。すでに700万枚のセールスを記録したドラムやエ レキベースを排したアコースティック作品『Home』の全曲を、ブライアン・サットンやアダム・ステッ フィらを従えてライブで演じる嬉しい作品。DVD COL-55322D \3,980-もある。

SH-3975 BRYAN SUTTON『Bluegrass Guitar』CD\2,750-

Hangman's Reel/Daley's Reel/Big Sandy River/Back Up and Push/Whippersnapper/Roanoke/Beaumont Rag/Storms Are on the Ocean 他全12曲

　現在最も注目されるブルーグラス・フラットピッキ ン・ギターのブライアン・サットンの最新第２作は、その名も『ブルーグラス・ギター』。ティム・ オブライエン(m)、デビッド・タルボット(bj)、デニス・クロウチ(bs)とティム・クロウチ(f)というバック アップで、トラッド・フィドル・チューンを軸に、正統派のブルーグラス・フラットピッキンを真っ直ぐ に演じる。兄弟のようだと言われるオウブリー・ヘイニーが、サム・ブッシュやタルボットらと共に最近発 表した『Bluegrass Fiddle Album』(SH-3957 CD\2,750-)も、「脅しなし」の「真っ直ぐ」なブルーグラス・フィドル集だった事に呼応でもするかの ようなこの姿勢…、ジャズを越してクラシックの領域にまで達したブルーグラス楽器の、最も基本となる フィドル・チューンのブルーグラス・アレンジに立ち返り、ギミックなしのブルーグラス・エネルギーの表 出に賭ける意気込みが感じられる。それにしても、クリアで確実なフラットピッキン・タッチと、平気で決 める（ボケッとしてると聞き逃すよ）超ド級テク。より幅広いレパートリーを取り入れた前作『Ready to Go』(SH-3906 CD\2,750-)と共に、現代フラットピッキン・ギターの最先端をお楽しみください。

ROU-0497 RHONDA VINCENT『One Step Ahead』CD\2,750-（歌詞付）

Kentucky Borderline/Pathway of Teardrops/Fishers of Men/Martha White Song 他全12曲

　ブルーグラスにカムバックして３作目になる最新作、なんとこの３作、毎年１枚のハイペースでの発 表、そしてIBMAアワード最優秀エンターテイナー受賞など、向かうところ敵なしのロンダ・ビンセント。 今作では自身のバンド、レイジを離れて、ブライアン・サットン(g)とオウブリー・ヘイニー(m)の仲良し に、ステュアート・ダンカン(f)、ロニー・スチュワート(bj)、ダリン・ビンセント(bs)という現在最高のブ ルーグラス・バックアップを従えてのタイトなブルーグラス作品（オウブリーとロニーという当代最高の フィドラーもステュアートには脱帽か…？）。レイジとの作品じゃないというから、てっきりカントリー市 場狙いの軟弱作品かと思っていたらとんでもないド・ブルーグラス。アリソン・クラウスのゲスト・ハー モニーもモンローチックなハイロンサムで決めるなんて、また、みんなが大好きなオズボーンの "Pathway..."、女性フィドル奏者モリー・チェリーホルムズを迎えたインスト曲、そして「新マーサ・ホ ワイト・ソング」（サム・ブッシュとトム・アダムス入り、ただし25秒）まで、…参ったネ。女性ブ ルーグラスにはソリッドグラスは無理だなんて、誰が言った!?キョーレツなストレイト・ブルーグラス作品 である。ムーンシャイナー誌でのロンダ特集は01年８月号(MS-1810 \500-)です。

FBR-1001 KENNY & AMANDA SMITH『Slowly but Surely』CD\2,750-

Amy Brown/Only Sailors/I Hung My Head and Cried/Winter's Come and Gone/Nancy Jane 他全13曲

　今月のムーンシャイナー(MS-2007 \500-)に特集しているケニーとアマンダのスミス夫妻の新バンドの素 晴らしいデビュー作。IBMA最優秀ギタリスト、そしてLRB出身者ならではの、隅々にまで気配りの行き届 いたデリケートなブルーグラス・アンサンブルだ。そのキーは、徹底的にまとめられたギターである。特 にリズムギターの扱い方とベースの重要性はソロ楽器の何倍も重要であることは言うまでもない。スティー ブ・ヒューバー(bj)、ロナルド・インスコア(m)、ジェイソン・ムーア(bs)、そしてゲストのロニー・スチュ ワート(f)、彼らのソロはその理屈をよく理解している。凄い集中力で極められたケニーのギターを軸に抜 群のアンサンブルを作ったもう一人はエンジニアのロニー・フリーランド（何故か今、我が家のカウチで 寝ながらテレビを見ている…）。３曲の素晴らしいオリジナル他、ギリアン・ウェルチ、シェルトン・ フィーゼルらの新作、ジミー・デイビス＆クリフ・ブルーナーのブルーグラス・スタンダード（Key of Bでの女性ソリッドグラスの見本）、ミルトン・ブラウンのスウィング等々、選曲も素晴らしい。コンポ ラグラスがたどり着いたひとつの完成型であろう。

PC-1128 EDDY & MARTHA ADCOCK『TwoGrass』CD \2,750

Let's/Something to Be Finding/I Am a Pilgrim/Pretty Redwing/Nobody's Darling But Mine/I Got Wise/My Destiny/Gold Watch and Chain 他全12曲

　エディー・アドコックとマーサ、パインキャッスルからの３作目最新作。エディーのめちゃくちゃ素晴 らしいミュージシャンシップと人柄は、妻のマーサと２人だけで創る彼らの音楽の中にすべて込められてい る。カントリー・ジェントルメン時代の"Let's"を皮切りに、フォーク全盛を過ごしたマーサの感性を伴っ て、エディーらしい唯一無二のトーンとリック、そして歌声が、聴く者を幸せにしてくれる。ミュージ シャンにとって最高のものは「聴けばそれと分かる」ことであり、その「音を越えた人格」さえもをリス ナーに感じさせることであると思う。エディー・アドコックのバンジョーとボーカル、その音楽にはそれ がある稀有なミュージシャンだろう。ちょっと前、ナッシュビルの下町にある中古衣料品店で出会ったこ とがある。お互いに、ちょっとバツが悪かったけど、ブルーグラスなんて音楽を一生懸命していれば、そん な生活が妥当なところだろう。それでも幸せで（きっと）、いい音楽を作り続ける彼ら夫婦に敬意を表した い。94年作の『Talk to Your Heart』(CMH-6272 CD\2,450-)も在庫している。

PC-1126 JIM & JESSE『Tis Sweet To Be Remembered』CD\2,750-

As Long As I Live/Tennessee/Before I Met You/Cora Is Gone/She's Running Wild 他全12曲

　昨年12月31日に他界したジム・マクレイノルズにとっては最後のジム＆ジェシー作品となる最新作。す でにこのプロジェクトの最初（昨年２月）から、ジェシーの孫であるリューク・マクナイト(m)と、ジムの 娘婿であるマシュー・オールレッド(g)をフィーチャーして、世代交代を印象付ける作品であったという。ジ ムの健康を気遣ってのことだった事のようだが、まだ元気なジェシーを軸にその意図は成功している。洒落 たアレンジとオリジナルを含む選曲は、まさにジム＆ジェシー。しかし、ビック・ジョーダン(bj)とウェル ドン・マイリック(d)を伴って４曲目で初めて登場するジムのテナーに接して、ジムの偉大さに今更ながら感 じ入ってしまう。その抜けるようなテナー（２曲）は助っ人で参加しているチャールズ・ウィットスタイ ンもとても及ばない。まさに、ジム＆ジェシーはジムのテナーで特徴付けられるのだ。ムーンシャイナー 誌２月号(MS-2004 \500-)でジムの追悼特集がある。

TM-001 TODAY CD\2,380-

There's Your Trouble/Carolina Star/Open Up Your Heart/I Will Always Love You/From A Distance/Kentucky Blues/Water Is Wide 他全11曲

　神戸を本拠にするコンテンポラリー・ブルーグラス・バンド、トゥデイの最新アルバム（前作は91年 作のカセット・アルバム）。古里尚美(g)の高音域のボーカルを見事にアレンジした辻隆史(bj)、橋岡重尚 (d)、橋岡貴美(bs)のトゥデイ。ベースには小学６年の貴美ちゃんが４曲（凄い４ビート）、前任の浅見信 一が７曲、ゲスト・マンドリンには平井秀道が１曲、太田正文が３曲、井上太郎が６曲を担当。宝塚をは じめ、各地のブルーグラス・フェスで、女性ながらバンジョーがＧフォームで弾けるという、どこにいて もすぐに分かる特徴的な古里の歌を橋岡のドブロが見事にフォローし、辻のハーモニーが支える。ディキ シー・チックスからキャシー・キャリック、ドリー・パートンからデイル・アン・ブラッドリー、シャナ イア・トゥエインからジョン・スターリング等々、好きな曲を好きなように料理して聴かせる。日本のブ ルーグラスを元気にしてくれるトゥデイの16年と、自宅録音とは思えない完成度（もちろん限界はある が）に至った本アルバム制作記はムーンシャイナー誌５月号(MS-2007 \500-)にある。

CMG-0121 HONI DEATON & DREAM『What Should Have Been』CD\2,750-

Loose Talk/Better Man/Too Late To Walk the Floor/Sally Flatt/That Road/Amazing Grace 他全12曲

アイダホというブルーグラス辺境の地から、ブルー・リッジのど真ん中にあるドゥビー・シー・レ コードでデビューしたコンポラ・バンド、グラスホッパーズ(『The Grasshoppers』DS-4004\2,750-)のリード・シンガーとして注目を集めたハニ・グレン、 彼女がサード・タイム・アウトのレイ・ディートンの息子ジェフ(bs&g)と結婚、ナッシュヴィルに移って 新たに立ち上げたバンド、ハニ・ディートン＆ドリームのデビュー作。クリスティン・スコット・ベンソ ン女史の素晴らしいソリッド・バンジョー（ホンマ、どんどん巧くなる）にクリスティンの夫、ウェイン・ ベンソンのマンドリン（クリス・デイビスが４曲）他、ディウィー・ブラウン(f)、グレッグ・ラック (g)、ロブ・アイクス(d)、そしてハニの夫、ジェフ・ディートン(bs)ら、手堅いバックが創るバックに乗っ てハニのオリジナルを中心に、彼女の硬質なカントリー・ボイスをフォローする。サード・タイム・ア ウトらが切り開いた南部の市場をきっちりと納得させる力強さを持ったコンポラソリッド作品。

DS-002 BYRON BERLINE『Flat Broke Fiddler』CD\2,750-

Hell Among the Yearlings/D Minor Swing/Earl & Me/Maiden's Prayer/Orange Blossom Sp 他全15曲

アール・スクラッグスをゲストにフィドル＆バンジョーを２曲他、アラン・マンデ、デニス・キャプ リンガー、イェン・クルーガーら、超一級のバンジョー奏者を迎え、自身のフィドルとマンドリンを気 ままにフィーチャーするバイロン・バーライン自費制作第２弾最新作。1960年代後期にテキサス・フィド ルの奏法をブルーグラスに持ち込んだ功労者であり、1970年代以降のブルーグラス・フィドルのあり方を変 えた偉大なミュージシャンであるバイロン、山ほどのビールを脇に置き、一日中でもフィドルを弾き続ける というエネルギーは健在である。来年還暦を迎える。

THB-2041 LEWIS FAMILY『50th Anniversary Celebration』CD\2,750-

Family & Friends/I Feel Like Traveling On/Family Bible/I'm Using My Bible for a Roadmap/Meet Me There/Hallelujah Turnpike/ 他全18曲

ブルーグラス・ファミリー・ゴスペルのファースト・グループ、ルイス・ファミリーの活動50周年 を記念した素晴らしい18曲集。10曲がバディー・スパイカーとウェイン・ハウンのプロデュースによる新 録音、８曲が既発録音だ。トラビス・ルイスの創り出す太いベース・ラインに乗って、リトル・ロイの 全開バンジョーとギターが姉のジャニスやポリーのヒルビリー・ボイスを力強く支える。この素晴らしく オリジナルなサウンドは、体験しないと分からないかも知れないが…、どんな時にも目一杯にエネルギーを ぶつけてくる彼ら、個人的に歌が上手いわけでもなく、リトル・ロイ以外にリード楽器もない（録音で はスパイカーが凄いが）のに、一度見たら頭にこびりつくその強烈なインパクト、ルイス・ファミリー・ サウンドは感動なのだ。スパイカーとリトル・ロイの音楽性の違いが生む「あっ」と驚くアレンジもと てもいい。ホント、素晴らしいよ。

LEG-1071 CLAY HESS『Red Haired Boy』CD\2,750-

Nashville Blues/True Blue/Home Sweet Home/Daybreak in Dixie/Our Last Goodbye 他全11曲

　リッキー・スキャッグス＆ケンタッキー・サンダー (RSKT)で、ブライアン・サットンの後釜を見事にこなし、現在の若者コディー・キルビーに引き渡した クレイ・ヘスのソロ・プロジェクト。…ま、とにかく、"Daybreak in Dixie"１曲でも絶対のお値打ち！超絶、弱冠21才のアンディ・レフトウィッチ (f,m)のマンドリンとクレイのギターのみ、…こんな早いフラットピッキン、聴いたことがない。現役の RSKT、アンディーの凄さは今後のお楽しみ…。クレイの素晴らしいギターも全編で聴きモノだが、本作の メインはクレイのオリジナルと、ハスキーな中音のボーカル。RSKTというメジャー・バンドでの経験 を基に、自身のブルーグラスがさわやかである。

CR-010 JOHN REISCHMAN & JAYBIRDS『Field Guide』CD\2,750-

Lonesome Dove/She Could Have Loved Him/Darlin' Nellie/Train That Carried My Girl 他全16曲

　世界一のロイド・ロアー・マンドリン（ムーンシャ イナー誌２月号参照）の持ち主と噂されるジョン・ライシュマン、トニー・ライス・ユニットを経て、現 在は来日もしたジョン・ミラーとのショーロなどで知られる彼が挑むトラディショナル・ブルーグラス。西 海岸というアパラチアからは離れた土地に住むブルーグラッサーに共通した、トラッドグラスへの深い愛情 と洞察が生むシビアなトラッド作品に仕上がっている。ジョンを中心に、紅一点のトリーシャ・ギャグ ノン(bs)、ジム・ニューナリー(g)、ニック・ホーンバックル(bj)、グレッグ・スパッツ(f)が、個々のテク ニックの見せびらかしではなく、トラッドグラスという枠をわきまえ、トラッド曲のアレンジを軸に、A.P. カーターからサラ・エリザベス・ジョーンズらの曲、そして自分たちのオリジナルなどを趣味よく聴かせる。

CCCD-0214 JAMES REAMS & WALTER HENSLEY『Barons of Bluegrass』CD\2,750-

Living Without You/Lady Liberty/Who's Going Downtown/Goodbye And So Long To You 他全13曲

　あのウォルター・ヘンズレーが久々に戻ってきた。 そのパンチとドライブでアーリー・ブルーグラスの中で特筆すべきバンジョー奏者の彼、アール・テイラー を皮切りに、1960年代後半の名盤『Pickin' on NewGrass』（廃盤）まで、多くのバンジョー奏者の模範となってきた。第一世代のピッカーに共通な強 烈な自己主張を持ったバンジョー、キョービのスマートなフレーズやタイミングとは違った独特の味わいが 素晴らしい。ジェイムズ・リームズはニューヨーク市を中心に活躍するトラッド・シンガーで、レス ター・フラットやカーター・スタンレー、レッド・アレンをアイドルとする。半数の曲でバリー・ミター ホフ(m)が加わり、ブルーグラス標準５人編成で、とても趣味の良いトラッドグラスを聴かせる。

PC-1127 WILDFIRE『Where Roads Divide』CD\2,750-（歌詞付）

Somewhere Down the Road/All Because of Me/I'm Afraid My Darlin's Gone/The Last Song 他全12曲

　J.D.クロウ＆ニュー・サウスのメンバーが、J.D.の 仕事の減速に応じて立ち上げた新バンド、ワイルドファイアーの最新第２作。前作『Uncontained』(PC- 1114 CD\2,750-)から、スコット・ベスタルに変わってバリー・クラブトゥリーがバンジョー奏者とし て正式加入、フィル・レッドベター(d)、ダレル・ウェッブ(m)、ロバート・ヘイル(g)、カート・チャッ プマン(bs)と共に鉄壁のソリッドグラスを創っている。ダレルやロバートのオリジナルを中心に、ビル・ア ンダーソンやジム・マクブライドらのカントリー・ソング、ジミー・マーティンの名曲やドン・レノとビ ル・モンロー共作という未発表曲を含み、さすが、ニュー・サウスを名乗っただけの安定感とソリッドな サウンドでのコンポラグラス。

CCCD-0207 JOSH McMURRAY『Pickin' Time』CD\2,750-

Lady of Spain/Randy Lynn Rag/Cora Is Gone/Black Mtn Blues/Suwannee River/Joy Bells 他全12曲

　弱冠21才、ジョッシュ・マクマーレイのデビュー・ソロ・アルバム。現在、ラリー・スパー クスのバンジョー奏者として活躍する彼、スクラッグス・スタイルのブルーグラス・バンジョー王道を守 りつつ、レノやオズボーンらのタッチも生かした素晴らしい右手だ。一音ずつの正確なタッチがメロディー をうまく浮き上がらせ、ブルーグラス・バンジョー・スタンダードの正しい弾き方!?を聴かせてくれる。東 テネシー出身のジョッシュ、バックには同郷の10代のスーパーフィドラー、ハンター・ベリーも聴き物 である。非常にバランスの取れた正統派ブルーグラス・バンジョー集である。

ブルーグラス再発／編集モノ新入荷

CMH-8414 LESTER FLATT & NASHVILLE GRASS『Essential』CD\2,450-（初CD化）

I Don't Care Anymore/Is It Too Late Now/All the Good Times Are Past and Gone/Why Don't You Tell Me So/Why Did You Wander 他全20曲

　1970年代中頃（76年か）、カーリー・セクラー、マーティー・ステュアート(m)、ポール・ウォーレン (f)、ケニー・イングラム(bj)、チャーリー・ニクソン(d)他のナッシュビル・グラスを率いてRCAから CMHレコードに移籍し、発表した『Living Legend』(CMH-9002)というLP２枚組全20曲が初CD化され発売だ。フラット＆スクラッグス時代の当 たり曲を、心臓病を抱えながらも、老成した奥行きの深いボーカルで演じてくれる、本当のレスター・ ファンにはたまらない作品。ポール・ウォーレンの最晩年の録音でもあるようだ。

CMH-8415 BLUEGRASS CARDINALS『Essential』CD\2,450-（初CD化）

Knee Deep in Lovin' You/I Wonder Where You Are Tonight/Blue Is the Color of Lonesome/Where Rainbows Touch Down/Mountain Laurel 他全24曲

　1976年にデビュー、カリフォルニア・ブルーグラスの大ベテラン、ドン・パームリーと10代の息子デ ビッドをフィーチャー、西海岸から東海岸に移りセンセーションを巻き起こしたブルーグラス・カーディナ ルズ。そのキャッチーな選曲とアレンジ、そしてデビッドの心憎いほどの歌の旨さに、ランディ・グラ ハム、ボビー・クラーク、ノーマン・ライト(m)、マイク・ハートグローブ、ウォーレン・ブレアー、 ボビー・ヒックス(f)、ロニー・シンプキンズやアーニー・サイクス(bs)ら、後のブルーグラスを支える名 サイドマン達の初期作品でもある。日本では、例のコーラス部で追っかける"I Wonder..."が少し流行った他は、ニューグラス・ブームとモンロー＋フラット＆ スクラッグス再認識という両極端のトレンドの中、その歌と歌詞にフォーカスしたカーディナルズ路線の評 価は高くなかった。今聴くと、90年代以降の米国ブルーグラス・トレンドの基本となったのかもしれない と考えさせられ、デビッド・パームリーの影響力と力量を再認識させる。

CMH-8586 MAC WISEMAN『Most Requested』CD\2,750-

Did She Mention My Name/Wild Side of Life/Bluebirds Are Singing for Me/Born to Lose 他全20曲

フラット＆スクラッグスの最初の録音メンバー(1948年)であり、その後ビル・モンロー初期の名曲も残した マック・ワイズマン。「ア・ボイス・フロム・ハート」という異名でカントリー・ヒットもモノにしてい るマック、1970年代に益々深みと巧さの増したそのボーカルを堪能させるベスト20曲集。エディ・アド コックのイントロが嬉しい１曲目から、スティール・ギターやトランペットを加えた２曲目、オズボーンズ と共演の３曲目、以降、サウンド様式にこだわらず、自身のボーカルに最善を尽くすだけ、といった彼の姿 勢には、エスタブリッシュされたシンガーの凄みを感じさせる。チャーリー・ウォーラーをはじめ、多く のシンガーに影響を与えた素晴らしいシンガー、ブルーグラスが様式（スタイル）として確立されたのと は別に、自らの歌心に純粋に、半世紀以上に渡って歌い続ける素晴らしいシンガーである。

UNI-170374 LESTER FLATT & EARL SCRUGGS『The Complete Mercury Recordings』CD\2,650-

We'll Meet Again Sweetheart/My Cabin In Caroline/Salty Dog Blues/Farewell Blues 他全28曲

　1948年、ビル・モンローのブルー・グラス・ボーイズを脱退したレスター・フラットとアール・スク ラッグスが自身のバンド、フォギー・マウンテン・ボーイズを結成、その後、1969年の解散までの20年 間、ブルーグラスで最も成功したグループとなった彼ら、その初期、マーキュリー録音のすべて28曲を収 めた決定版が再発売である。上記他、"Foggy Mountain Breakdown"や"Roll In My Sweet Baby's Arms"など、そのすべてがブルーグラス・スタンダードとい える古典である。また、ブルーグラス・バンジョーを志す人には、バンジョー入りの全曲をバックアップ も含めたタブ譜集(TIM-1/2 各\1,000-)がある。ちなみに、フラット＆スクラッグスの公式録音のすべては、 本録音も含めて、三巻に及ぶ全集として発表されているので、シビアなファンはお問い合わせください。

UNI-113207 BILL MONROE『Anthology』CD２枚組\3,500-

　1950年から81年まで、「ブルーグラスの父」ビル・モンローの軌跡をまとめた２枚組全50曲集。彼 がもっとも創造的だった30年間のうち、50年代にハイロンサムという自身の精神性を確立した時代を中心 に、60年代にデル・マッカーリーやピーター・ローワンをその精神性でリードしていった時代をフォロー した作品（70年代以降の完成期の録音はほとんど含まれていない）。昨年発表されたCD１枚、22曲収 録のベスト集『Very Best of Bill Monroe』(UNI-112982 CD\2,650-)と同じ編集者による延長版といった作品であるし、また先頃廉価盤で発売された25曲 集『Gotta Travel On:An Introduction to Bill Monroe and the Blue Grass Boys』(UNI-882881\1,980)というお勧めベストもあるが、50曲が聴ける本作も またビル・モンロー・ミュージックを知る秀逸な作品である。 　ちなみに、ビル・モンローの公式な録音は1936年のモンロー・ブラザーズから四巻に及ぶ 全集で1979年までの全録音が発表されているので、シビアなファンはお問い合わせください。

CCCD-0194 RAYMOND FAIRCHILD『Plays the Classics』CD\2,750-(初CD化)

Flint Hill Special/Dear Old Dixie/Turkey in the Straw/Foggy Mountain Special/Rawhide/Daybreak In Dixie/Under the Double Eagle 他全13曲

　これぞバンジョー職人の「芸」である。バンジョー １本を手に「ニコリ」ともしないキャラクターで人気を保ち続けるレイモンド・フェアチャイルド、ア パラチアの「とっつきにくいヒルビリー」像をそのまま商品化し、スモーキー国立公園の近く、マギー バレーという観光地でバンジョーを弾き続ける自称「King of Smokey Mountain Banjo」。もちろん、そのドン・レノをアイドルに、確実なロールとテク ニックは素晴らしい。そのクリアで分かりやすい奏法は、エンターテイメント・バンジョーの真髄である のだ。

RHY-274 V.A.『Mountain Guitar Pickin'; 24 Bluegrass Instrumental Favorites』CD\1,980-（初CD化）

Keep on the Sunny Side/Down Yonder/Wildwood Flower/Double Eagle/False Hearted Love 他全24曲

1960年代に数々のローカル・バンドを紹介したレーベル、ルーラル・リズム社に残された録音から ギター・インスト作品を選んで編集発表された24曲。リー・ムーアのすばらしいカーター・ファミ リー・スタイルのフラットピッキンにはじまり、アール・テイラーやレノ＆ハレルなどから無名のローカ ル・バンドまで、玉石混交の録音ではあるが、第一世代のブルーグラス・フォロワーたちが身につけてい たインパクトがとても楽しい。いわゆるトラッドグラスのミュージシャンたちの「味わい」というものを、 上記のレイモンド・フェアチャイルドらやウォルター・ヘンズレー等と共に、こんなところから僕ら は学んだ。

ROU-0514 V.A.『The Old Home Place:Bluegrass and Old-Time Mountain Music』CD\2,750

ブルーグラス永遠のテーマのひとつ、望郷の想い、故郷とそこに残した家族、愛する人への想いを唄った 名曲の数々を、ラウンダーのカタログからセレクトしたコンピレーション。ハードなソリッドグラスから、 メランコリックなサウンドまで、さまざまなパターンにのせたブルーグラスならではの寂寥感が胸をうって やまない。大べテランから、今年デビューが予定されている新人アリシア・ニュージェントまで。

DUAT-1125 JIM LAUDERDALE & RALPH STANLEY『Lost In The Lonesome Pines』CD\2,750-

　今年の第45回グラミー賞最優秀ブルーグラス・アルバム受賞作。ジム・ローダーデイルのオリジナル （グレイトフル・デッドのロバート・ハンターとの共作を含む）を、ジムとラルフ・スタンレーの素晴 らしいデュエットと不動のクリンチ・サウンドがフォローする。

PC-1113 THE CHAPMANS『Follow Me』CD\2,750-

　昨年のIBMAアワードで最優秀新進アーティストを受賞したザ・チャップマンズの最新作。20才前後の ３兄弟と父親が作る素晴らしいブルーグラス・アンサンブル。クリス・シーリらとも仲間である若い彼ら、 しかし、ソリッドグラスの王道を行く真っ直ぐなブルーグラスと、若いながら堂々としたジョンの素晴ら しいボーカルと、ジェレミーのシュアーなブルーグラス・マンドリンは特筆モノである。お勧めの新進バ ンドである。

DS-2007 MARTY RAYBON『Full Circle』CD\2,750-

またひとり、カントリー・スターが自らのルーツ、ブルーグラスに帰ってきた。人気グループ、シェナ ンドーのリード・シンガーとして90年代に多くのトップ10ヒットを放ち、なかでも、94年にアリソ ン・クラウスと共演した"Somewhere in the Vicinity of the Heart"では、グラミー賞受賞という輝かしい経歴をもつマーティ・レイボン。デイヴ・タル ボット(bj)、ブライアン・サットン(g,m)、ロブ・アイクス(d)、シャド・コッブ(f)、テリー・スミス(bs) を配し、兄ティムとポール・ブリュースターのハーモニーを得て、さすが大スターの存在感をみせつける。 高校時代のヒーロー、フラット＆スクラッグスやモンロー、とりわけ３曲のジミー・マーティン・ソング に、ブルーグラスへの熱い想いを込めて聴かせる。

SH-3957 AUBREY HAYNIE『The Bluegrass Fiddle Album』CD\2,750-

　その名もズバリ『ブルーグラス・フィドル・アルバム』は、オウブリー・ヘイニーの最新ソロ第２作。 サム・ブッシュ(m)、トニー・ライス(g)、デビッド・タルボット(bj)、バリー・ベイルス(bs)の、誰もが望 む最高のバックアップ・ミュージシャンを全曲に起用、ゲストなしの超ストレート・ブルーグラス・フィ ドル集に仕上げている。その上、全12曲中の半分、６曲がケニー・ベイカー作品。このメンバーにして 「脅し｣なしのストレート・ブルーグラスが実に快感だ。ブルーグラス・フィドル・チューンはブルーグ ラス・インストの究極なのだ、学ぶべし。

CCCD-0211 THE ROLAND WHITE BAND『Jelly on My Tofu』CD\2,750-

　その憂いを持ったボーカルとマンドリンで人気の高 いローランド・ホワイトが自身のバンドを立ち上げてのデビュー作。なな、なんと！今年のグラミー賞最 優秀ブルーグラス・アルバムに最終ノミネートされた素晴らしい作品だ。昨秋、来日前のインタビュー特 集はムーンシャイナー誌02年10月号(MS-1912 \500-)参照。

■トラディショナル・ブルーグラス

RCA-65142 LESTER FLATT『RCA Country Legends』CD\2,250-

　1979年５月に他界したレスター・フラットが、RCA時代(1970-74)に録音した数々の作品から選ばれ た16曲集。アール・スクラッグスと袂を分かち、トラッドグラス回帰したレスター、一段と柔らかく深い ボーカルが心地よい。そのバウンシーなリズムと共に唯一無二のレスターが味わえる。

　ちなみに、シビアなファンにはレスターのRCA時代の全録音集『Flatt on Victor and More』(CD６枚組\19,250-)がお勧めである。

RR-2002 MELVIN GOINS & WINDY MOUNTAIN『Light in the Window』CD\2,750-

　歌手生活50年を過ぎ、ますます元気で悠々自適の「レスター・フラット道」を歩むメルビン・ゴーイ ンズの最新自費制作盤。ロンサム・パイン・フィドラーズやスタンレー・ブラザーズなどの名門を経て、 弟レイとのゴーインズ・ブラザーズで知られる大ベテラン・シンガーがスタンダード中心に聴かせる安心ト ラッドグラス。

REB-1726 LARRY SPARKS『Blue Mountain Memories』CD\2,750-

　1966年、カーター・スタンレー他界の後、弱冠19才でその後釜に座ったラリー・スパークス、現在 もなお、その土臭さと、垢抜けない田舎臭さこそ、カーター・スタンレーらしさを最も強く引き摺ってい るのだろう。"Willie Roy the Cripple Boy"や"Danny Boy"など、彼の歌は素晴らしい。

SKFR-2008 MOUNTAIN HEART『No Other Way』CD\2,750-

　現在最も注目される新進バンド、マウンテン・ハー トがアダム・ステッフィ(m)を迎え、完璧なソリッド・アンサンブルにトラッドグラス寄りのコンポラグ ラス。クイックシルバー〜サード・タイム・アウト〜ロンサム・リバー・バンド等のトレンドの中で、 現在トップと認知されている。

REB-1783 LOST & FOUND『It's About Time』CD\2,750-

　1970年代からコンポラグラスをリードしてきたロス ト＆ファウンド、全米的や日本にまで知られるまでにはいかないが、ブルー・リッジのど真ん中で、ロン サム・リバー・バンドをはじめ、後進に与えた影響は絶大。特にデンプシー・ヤングのバック・ホワイ ト型マンドリンがアンサンブルの骨格をなすさまは実に気分爽快。ブルー・リッジ系ブルーグラスに一歩 踏み込みたい人に是非！

PC-1109 SALLY JONES『Love Hurts』CD\2,750-

　アリソン・クラウスやクリスティン・スコット・ベンソンらの人気女性も参加し、ステュアート・ダ ンカン、ロニー・スチュワート、ウェイン・ベンソン、ロン・ブロック、ロブ・アイクス、ルーク・ ブラをはじめ、ハーリー・アレン、そして夫のクリス・ジョーンズらと共に、現代の女性ブルーグラス を的確に表現している2001年作品。

OH-90215 DELIA BELL & BILL GRANT『40 Years of Memory』CD-R\2,750-

　エミルー・ハリスが敬意を込めてメジャー・アルバムを制作したこともあるデリア・ベル。その圧倒 的なヒルビリー・ボイス、コンビのビル・グラントのテナー・ボイス、どこをとってもトラッドグラス、 ローカル・カントリーの味わいを強烈に感じさせてくれる。バックはカール・シフレット&ビッグ・カン トリー・ショウのメンバーなど。

SF-40133 COUNTRY GENTLEMEN『On the Road (and More)』CD\2,750-（未発表音源含む）

　1962年から63年にかけて、つまり、世にクラシック・カントリー・ジェントルメンと称されるダッフィ ／アドコック／ウォーラー／グレイのライブを収めた63年発表の同名名盤に、1961年の未発表音源６曲を 加えた全19曲集。1960年代のエネルギーに溢れた素晴らしいライブである。

CMG-0111 �VRD TYME OUT『Singing on Streets of Gold』CD\2,750-

　米国ブルーグラス・フェス・サーキットでのトップ・バンドのひとつ、サード・タイム・アウトの 最新作は自分たちの新レーベルからのゴスペル集である。南部の大きなマーケットであるゴスペル、その 市場で初めて成功したドイル・ローソンのクイックシルバーの主要メンバーであった超ボーカリストのラッ セル・ムーアと、あのバス・ボーカルのレイ・ディートン、そしてウェイン・ベンソン(m)、スティーブ・ ディリング(bj)、グレッグ・ラック(f)による完璧な現代ブルーグラス・ゴスペル・アンサンブル。

SH-3967 MIKE MARSHALL & CHRIS THILE『Into the Cauldron』CD\2,750-

Harvest Time/J.S.Back:Goldberg Variations/Scraple from the Apple/Fisher's Hornpipe 他全11曲

　フィドル・チューンからバッハ、ショーロからチャーリー・パーカー、最高と評される２人のブルー グラス・マンドリン・テクニシャンが、その実力を遺憾なく発揮する。２人がお互いを刺激しあいなが ら、次々と信じられない音を紡ぎだしていく。２人共によく似たタッチを持っていることから、その鋭い フラットピックさばきから信じられないほど完成度の高いハーモニーが生まれ、また、21才のクリスと20 才ほど年上のマイクの感覚の違いがユニークな対象を創っている。…なんツーですかネ、ここまでくると 我々は、耳を研ぎ澄まして、その一音一音の凄さとグルーヴに身をゆだねるしかないのだけれど、昔は やったようなプレイヤーの自己満足的な内向性が感じられず、外向的なエンターテイメントとしての楽しさ をも感じさせてくれる。おそらく、それだけのテクニックの裏づけと、音だけで遊べるといった時代の芸 術に対する寛大さが背景にあるのかもしれない。…とにかく、楽器の種類に関係なく、音の並びとトーン／ タッチ、ものすごく楽しく愉快な、そして息もつかせぬ充実した作品だ。ビル・モンローに発したブルーグ ラス・マンドリン、一つの到達点。

VOY-309 BENNY & JERRY THOMASSON『Weiser Reunion』CD\2,750-

　現代テキサス・フィドルの父、ベニー・トーマソンと息子ジェリー（テナー・ギター）の素晴らしい フィールド・レコーディング集。ほとんど商業録音を残さず、フィドル・コンテストの場で活躍したベニー が1972年に有名なアイダホ州ワイザーの全米フィドル・コンテストでジェリーともう１人の息子デイル(g) をバックに繰り広げるホットなジャム集。その多彩なバリエーションは、マーク・オコナーをはじめほとん どのテキサス・フィドラーの基本となっている。テキサス・フィドルの真髄として必聴の作品である。

CDWIKD-227 CLARENCE WHITE『Tuff & Stringy/Sessions 1966-68』\2,450-

Nashville West/Grandma Funderbunk's Music Box(Beaumont Rag)/Guitar Pickin' Man/Everybody Has One But You/Riff-Raff/Buckaroo/Adam & Eve 他全26曲

　クラレンス・ホワイトのセッションを集めた強力盤。全体的には1960年代後半のカリフォルニア・ ポップ音楽のごった煮となっているが、そこはブルーグラス出身のクラレンスらしく、多くの曲で耳をそば だてるような音を聴かせてくれる。モンローやスクラッグスと同じ、抑えがたい衝動に導かれて湧き出る リズムとタッチ、そして突拍子もないリック…、ほとんどがエレキでの録音だが、感動もののアコギもチラ リ。今年７月に没後30年を迎えるクラレンス、29才で死ぬのは早すぎる。その７月にクラレンスのエレキ の師匠格に当たるジェイムズ・バートンが来日するが、その彼の勧めで弾きはじめたばかりのエレキギ ターと初期セッションの記録がここにタップリと収められている。ドラムスとクラレンスのエレキをフィー チャーしたケンタッキー・カーネルズ名義のスタジオ録音（２曲）なんて、デモだろうけど、恥ずかしな がら、知らなんだ。他に、クラレンス自身名義の知られざる録音と未発表が８曲。70年代以降の極めて洗 練された奏法やトーンや、この時はすでに完成されていたブルーグラス・ギターとは違う、荒削りだけどお 里の知れる下品さ!?が、何とも高貴!!なのである…分かります？クラレンス・ホワイトって、やっぱ、ワン ＆オンリー、凄いミュージシャンなのですぞ。ついでに、1960年代のカリフォルニア・サウンド・ファ ンにもとてもお勧めの作品です。が、ブルーグラスやアコギを期待の方には勧めません。

BUF-114 DAVE BILLER『LeRoy's Swing』CD\2,381-

　テキサス州オースティンのベテラン・ギタリスト、 デイヴ・ビラーによるジャンゴ・スタイル・ギター・インスト集。1930年代のストリング・ジャズのスタ ンダードを中心に、確かなフラットピッキン・テクニックとクラリネットでノスタルジックに聴かせる。 スピーディー・ウェストとジミー・ブライアントを模したアルバムも発表しているビラー、アスリープ・ アット・ザ・ホィールやアサイラム・ストリート・スパンカーズらと共にオースティンのホットなスウィ ング・シーンを支える仲間だという。ホットなテキサスとオースティンの音楽事情についてはムーンシャ イナー誌５月号(MS-2007 \500-)で特集している。

NR-025 THE EMORY LESTER SET CD\2,750-

　米国東海岸からカナダにかけて活躍するスーパーピッカー、エモリー・レスターが1994年に発表し たドーグ／ニューエイジ系のインスト作品集。エモリーのマンドリンを中心に、アラン・ゴーマン(g)、 キーン・ハイアット(bs)、そして紅一点のマリオン・リントンがそれぞれにオリジナルを提供し、エモリー の素晴らしいテクニックとトーンを堪能させてくれる。日本では無名だが、米国のマンドリン界では知 られたエモリー、素晴らしいモンテレオーネ・マンドリンの音をお楽しみください。全13曲61分に及ぶ 力作。

JASMD-3502 ARTHUR "GUITAR BOOGIE" SMITH『Here Comes the Boogie Man』CD\1,980-

　1940年代、ギター・ブギの異名を取ったアーサー・スミスのアコースティック・フラットピッキ ン・ギター・インスト22曲のラジオ・トランスクリプト集。ジャンゴ・ラインハルトに私淑したカロ ライナ出身の彼がカントリー系ギタリストはもちろん、ドック・ワトソンに与えた影響は計り知れない だろう。グループにドン・レノを擁していたことも特筆すべきことだ。聴くべし。ボーカル物も入り、 古き良き時代を映す作品『Have a Little Fun』(JASMD-3530 CD\1,980-)もお勧め！

MS-111 MIKE SNIDER STRING BAND CD\2,750-

シャッド・コッブとマット・コム、２人の若いナッシュビル・フィドラーを中心に、マイク・スナイダー のマンドリン、チャーリー・クッシュマンのギター、テリー・スミスのベースが創る素晴らしいストリン グ・アンサンブル、マイク・スナイダー・バンド。フィドル・チューンの包容力や奥深さを見事に現出す るのは、故ジョン・ハートフォードが晩年に完成させたアンサンブル手法だ。ブルーグラス・フィドル 音楽の素晴らしさが凝縮した名演である。

PC-6503 WAYNE BENSON『An Instrumental Anthology』CD\2,750-

　サム・ブッシュ、アダム・ステッフィに続いてギブソン社がシグネチュアー・モデルを発表したウェイ ン・ベンソンの初ソロ作品。４曲以外の８曲はスコット・ベスタル(bj)らとの『Bluegrass 19XX』シリーズで既発のものだが、全曲がウェインのオリジナル。 現在ブルーグラス・マンドリンの第一人者の一人となったウェイン、スコットやジェフ・オートリー(g)、 ジム・バンクリーブ(f)ら、活きのいいスーパーピッカーたちとのブルーグラス・マンドリン・インスト 集である。

PC-1107 BOBBY OSBORNE & JESSE McREYNOLDS『Masters of the Mandolin』CD\2,750-

　ビル・モンローと並んで第一世代ブルーグラスのマ ンドリン・スタイルを創造した偉大な２人、ボビー・オズボーンとジェシー・マクレイノルズによるマンド リン集。一音ずつに、明らかに名前が印された問答無用の凄さだ。

CMH-8672 V.A.『Best of the Bluegrass Mandolin』 CD \2,750-

ボビー・オズボーン、ジェシー・マクレイノルズ、ビル・モンローらのマスター・ピッカーの他、ブレ ント・トゥルイットやケニー・ブラックウェル、マーティー・ステュアートやデビッド・スミスらのマン ドリンをフィーチャーした全15曲集。

DTM-005 JENS KRUGER『Profile』CD\2,750-

スイスのスーパー・バンジョー・ピッカー、イェン・クルーガー98年のソロ作品。その目を見張るスーパー ピッキンとエンターテイメントで、一躍アメリカ・フェス・サーキットの人気者になったクルーガー・ブラザー ズ、その音楽的側面を支えるイェン、まさに自在に音を操るバンジョー・マジシャンである。

ROU-0479 RON STEWART『Time Stand Still』CD\2,750-

　そう、この頃実によく目にする名前でしょう？1970年代後半、レスター・フラットのフェスのライ ブ盤で登場した子供が成長、今やトラッドグラス系のフィドルとバンジョー、双方のトップ・プレイヤーと してセッションに引っ張りだこ。本職はリン・モリス・バンドのメンバーである。

SH-3929 CARL JACKSON『Songs of the South』CD\2,750-

　カール・ジャクソンがアール・スクラッグスに愛情 タップリに捧げた名作LP『Banjoman』を中心に、すばらしい息抜きのカーターソングをはさんだ「これ ぞスクラッグス・スタイル」の大秀作。

ROU-0255 BELA FLECK『Drive』CD\2,750-

　ブルーグラス・バンジョーに新時代を切り開いたベ ラ・フレックの1988年作品。彼のスタイルが完成した後、初めてのストレート・ブルーグラスとして最大 の評価を持ち、90年代以降の若者ブルーグラッサーのスタンダードといわれる作品。タブ譜集(ADBEL- DT01 Book\2,200-)も入手可。

SCR-A7 COR MUTSERS & PATRICK VAN GERVEN『If Only We Could Sing』CD\2,750-

　オランダのギター＆ドブロ・デュオ、コーアとパッ トの1997年作品。独自のヨーロッパ的なオリジナルと、フランク・ザッパの３曲に、トラッド１曲など の12曲、半数の曲でベースとフィドルが参加する（パットは５曲でギターに持ち替えている）。オリジ ナル性に溢れたユニークで素晴らしい作品。

オールドタイム＆フォーク新入荷

ROU-8074 CATHY FINK & MARCY MARXER『Bon Appetit』CD\2,750-（歌詞付）

Breakfast Power/Water/Garden Song/Potato/Hula Hoop/Aerobics/Banana/Food Jokes 他全16曲

　今月来日し、屋久島、宝塚、金沢、香川牟礼町をツアー中、グラミー賞チルドレン部門のファイナリ ストに６度選ばれているキャシー・フィンクとマーシー・マークサーの子供向け最新アルバム。子供向 けとあなどってはいけません、音楽的にとても良くできた作品です。オールドタイム＆ブルーグラスから ビッグバンド・ジャズまで、さまざまなスタイルの音楽が見事にアレンジされ、２人のオリジナルを中心 に、デビッド・マレットやシェリル・ウィーラー、そしてトラッドやポップ・ソングの焼き直しなど、音 楽スタイルにはこだわらず、家族で楽しめるすばらしい音楽。ムーンシャイナー誌４月号(MS-2006 \500)に特集。

CCCD-0204 CROOKED JADES『Seven Sisters』CD\2,750-

Put My Little Shoes Away/Miner's Child/Letter Edged In Black/Little Bessie/Moonshiner/Wayfaring Stranger/Mystery Train 他全20曲

　全米公共TVネットのPBS局が放映したドキュメント『Seven Sisters; A Kentucky Portrait』のサントラ盤。大恐慌から第２次世界大戦にかけての時代、 ケンタッキーのアパラチア山中で育った７人の姉妹が、戦後の経済成長と共に町に出て行く、そんな過 程を描いた物語を演じるのはサンフランシスコの若いオールドタイム・バンド、クルックド・ジェイド。 素晴らしい女性デュエットから始まる古謡／名曲の数々からエルビス・プレスリーまで、ライ・クーダー を思わせるハワイアン・スライドやミンストレル・バンジョーなども導入し、ケンタッキーの女性史を感性 豊かに見つめ、スタイルにこだわらない自由な発想で演じられる素晴らしいオールドタイム作品だ。

BUF-113 ASYLUM STREET SPANKERS『Sideshow』CD\2,381-

　６月に来日予定の新世紀のジャグバンド、アサイラ ム・ストリート・スパンカーズの国内編集ベスト集。ジャズ・スウィングからオールドタイム・ストリン グバンド、カントリーからロックンロール、ラグタイムからハワイアン、とにかく何でもあり、強烈な 個性派ミュージシャンの集合体で、次々と飛び出すさまざまなスタイルの音楽と、かなり危ない毒舌…。テ キサス州オースティンの猥雑な音楽シーンがひとつになった素晴らしいジャグバンドである。ムーンシャイ ナー誌５月号(MS-2007 \500-)でテキサスとオースティンの音楽事情と共に彼らを紹介している。

OCMS-1 OLD CROW MEDICINE SHOW『Eutaw』CD\2,750-

Raise A Ruckus/Hesitation Blues/Down South Blues/Cocaine Habit(Take a Whiff)/Shack #9 他全12曲

　ノース・カロライナからナッシュビルに本拠を移し、若いオールドタイム・ストリングバンドとして 人気を博しているオールド・クロウ・メディスン・ショウ。ライマン公会堂でスタンディング・オベー ションを受け、グランド・オール・オープリをはじめ、数々のスポットライトを浴びる彼ら、フィドル を軸にしたストリングバンドだが、カズーやスライド・ギターなども駆使して、多分にジャグバンド的 な雰囲気とブルースを絡め、若いエネルギーを爆発させる５人組。

CCCD-0209 ADAM HURT『Intrigue』CD\2,750-

Cumberland Gap/Forked Deer/Spider Bit the Baby/Red-Haired Boy/Metzakukia/Sugar Hill 他全17曲

　若手クロウハンマー・バンジョー奏者、アダム・ハートのデビュー作。ノース・カロライナのラウン ド・ピーク・スタイルからウェスト・バージニアのモダル曲やマズルカ（ポーランドのダンス曲）ま で、素晴らしいメロディック・クロウハンマー・バンジョーを聴かせる。フィドル教則で知られるブライ アン・ウィックランド(f,g)のプロデュースと共演で聴きやすいお勧め作品。

MUSIX-105 DIX BRUCE & JIM NUNALLY『The Way Things Are』\2,750

　西海岸のフラットピッカーとして知られる２人、ディックス・ブルースとジム・ニューナリーが、 ウッディ・ガスリーやジョニー・キャッシュらのフォークやクラシック・カントリーの名曲やオリジナ ルを「あるがままに」演じた楽しいデュオ作品。教則物でも知られる彼らのギターを軸に、ブラザー・ デュオからアーリー・ジャズ、カーター・ファミリー調からアパラチアン・ブルース、ブルーグラス 等々、西海岸アコースティック・ミュージシャンの面目躍如である。

ROU-0071 V.A.『Hollerin'』CD\2,750-

　これぞフォーク音楽の原点である。各民族に独特の 「叫び」は伝えられるのだろうが、それを音楽芸術としてコンテストを開き、それが商業レコードとして 発売される米国文化の懐の深さには脱帽だ。1975年と76年、ノース・カロライナ州で毎年開かれる全米 咆哮!?大会での記録である。

MAJ-1111 ED SNODDERRLY『Diamond Stream』\2,750-

　アパラチアの南端＝東テネシーの情景を、カーター・ファミリーやオールドタイム・ストリングバ ンド、そして無名のブルース・ミュージシャンらとの接点を綴りながら表現する素晴らしいフォーク・ アーティストであるエド・スナッダリー。お勧めのアパラチアン・フォークである。

COMP-4225 KATE CAMPBELL『Songs from the Levee』CD\2,750-

　ケイト・キャンベル、南部の新しい女性シンガー／ソングライターの一人。南部バプティスト派牧師の 娘でオールドタイム・フィドラーだったおじいちゃんとブルースとスウィングを弾いた母の影響を受け、自 身の豊かな学歴を基に、南部の社会変化をクロニカルに取り上げる。アリソン・ブラウンのコンパス・レ コードから1995年のデビュー作。すでに廃盤となっているので、ご注意!?

PH-1232 TANYA SAVORY『Where We Live』CD\2,750-

　上記のケイト・キャンベルやブルーグラスのクレア・リンチらをゲストに迎え、ナッシュビルで売る ための曲を量産する体制に反して、一人で書き上げた曲で自身の足元を見つめる。96年にテキサスのカー ビル・フォーク・フェスのソングライティング・コンテストで優勝、翌年デビュー以来の最新第３作。

UNI-450443 DARRYL WORLEY『Have You Forgotten?』CD\2,650-

目下カントリー・シングル・チャートでトップ独走中の大ヒット曲"Have You Forgotten?"をフィ−チュアして急遽発売された16曲集、ダリル・ワーリーの ３枚目のアルバム。昨年12月、アフガニスタンで作ったというこの曲、９月11日を唄ってアメリカ人 の愛国心を捉えた内容のバラッドで一気に大ブレイク。ヒットした全５枚のシングル曲を含む、前２作 からタイトル曲などの新曲を加えた、ベスト・アルバムといってもいい。アルバム・チャート、カント リーではもちろん初登場１位、トップ200でも４位と大健闘。

UNI-170351 TOBY KEITH『The Best of Toby Keith』CD \1,980

02年のアルバム『Unleashed』(UNI-450254\2,650)収録のシングル"Courtesy of the Red, White And Blue(The Angry American)"が大ヒットを記録し、折りからの社会情勢もあって大きな 話題となったトビー・キースの、スティングとの共演作など、93年デビューからのヒット12曲を収めた 初期ベスト・アルバム。

JASMD-3558 BING CROSBY『Another Ride in Country Music』CD\1,980-

I'm an Old Cowhand/It Makes No Difference Now/San Antonio Rose/Have I Told You Lately That I Love You?/Cool Water 他全22曲

大好評だったビング・クロスビーのカウボーイ／ウェスタン・ソング・コレクション『Cowboy

Country-Crosby Style』(JASMD-3557\1,980)に続く第２弾。今回は、カントリー・チャートでトップに 輝いたアンドリュース・シスターズとの共演作"Pistol Packin' Mama"('43)などのカントリー・ヒットやウェスタン・スウィング、ホンキー・トンク・クラシッ クも加えて、より幅広い作品集となっている。カウボーイ・スター、ジーン・オートリーのカバーをメ インにしたウェスタン・ソングも前作同様たっぷりとフィ−チュアされている。30年代後半から52年頃ま でのデッカでのオフィシャル録音と、ラジオ・ショウのトランスクリプション。アンドリュース・シス ターズの他、ジミー・ドーシー・オーケストラ、ボブ・クロスビーのボブ・キャッツなど、当時の代表 的スウィング・バンドとの共演も楽しめる。

COL-89068 RICKY SKAGGS『Essential Ricky Skaggs』CD\2,250-

Don't Get Above Your Raising/Crying My Heart Out Over You/Don't Cheat In Our Hometown 他全14曲

ビル・モンロー亡き今、クラシック・ブルーグラス復興の担い手として突っ走っているリッキー・ス キャッグス、彼が80年代、メインストリーム・カントリー・シーンで活躍した79年から88年のヒット 14曲集。ブルーグラスのノウハウを隠し味にしたストレートなカントリー・スタイルで、80年代後半か らのネオ・トラディショナル・カントリー隆盛の礎を築き、ヴィンス・ギルやマーティ・ステュアートな ど、あとに続くブルーグラスからカントリーへの転進組の先駈けとなったリッキーの、カントリー・スター としての実力発揮の作品集。レイ・フラック、アルバート・リー、ブルース・バウトンなど凄腕を擁し たカントリー版ケンタッキー・サンダーも聴き物。

TJ-2002 TIME JUMPERS『Live at the Station Inn』CD\2,750-

　ナッシュビルの名門ライブハウス、ステーション・ インの毎週月曜日はナッシュビル・セッション・ミュージシャンが入れ替わり立ち代り、自分達も楽し むために創られたバンド、タイム・ジャンパーズでお楽しみ！彼らの最新第２作はそのステーション・イ ンでの楽しいテキサス調のウェスタン・スウィング・ショウ。ツイン・フィドルにスティール・ギターや アコーディオン、踊り出したくなるようなハッピー・サウンドをどうぞ。

UNI-542536 BUDDY EMMONS『Steel Guitar Jazz』CD\1,980-

　1963年、スティール・ギター界に衝撃を与えたバディー・エモンズの大名盤が米国で再発売だ。カン トリーが最もカントリー音楽であることを主張するスティール・ギターが、まったく別次元の楽器となっ た瞬間である。完全なジャズ・インスト作品である。

ACA-8039 HERB PEDERSEN『Southwest』\2,750-

　ウェストコースト・ロックの立役者、ハーブ・ペダーセンの1976年作品。ブルーグラス・ハーモニー と楽器のノウハウにビーチ・ボーイズ以来のカリフォルニア・ロックとバック・オウエンズらのベイカーズ フィールド・サウンドをごちゃ混ぜにすると、実にさわやかで気持ちのよいウェストコースト・サウンドが 出来上がる。そんな1968年のザ・ディラーズとザ・バーズが先頭を切ったウェストコースト最良の１枚。

BCM-0201 BILLY & BRYN BRIGHT『Billy & Bryn Bright』CD\2,750-

ピーター・ローワンと共にテキサス・トリオを組むテキサス州オースティンの夫婦デュオ、ビリー＆ブリ ン・ブライトのデビュー・アルバム。

CMH-6297 V.A.『World's Greatest Bluegrass Live』CD\2,450-

　レスター・フラット、ブルーグラス・カーディナルズ他、70年代のライブを集めた16曲集。

CMH-8435 V.A.『Keep On The Sunny Side: Bluegrass Salutes The Carter Family』CD\2,450-

　ブルーグラス・バンドによるカーター・ファミリー 曲集。

CMH-8440 JIMMY MARTIN『Songs of a Free Born Man, (Recordings 1959-1992)』CD\2,450-

　強力未発表曲集！まさに、King of Bluegrass!

RME-0600 TENNESSEE MAFIA JUG BAND『Barnyard Frolic』CD \2,750

ナッシュビル・アンダーグラウンドのお騒がせ、リロ イ・トロイとアーミステッド父子のテネシー・マフィア・ジャグ・バンド、デビュー。メチャ、オモロイ。

WB-86236 RANDY TRAVIS『Rise and Shine』CD \2,650

80年代から90年代、絶大な人気を誇ったランディ・トラヴィス、久々のチャート・ヒットとなったシン グル"Three Wooden Crosses"をフィ−チュアしたゴスペル・アルバム。

UNI-450356 JESSICA ANDREWS『Now』CD \2,650

ポップ・カントリー期待の新人女性シンガー、ジェシカ・アンドリュースのセカンド・アルバム。

ACNY-204D GILLIAN WELCH『The Revelator Collection』DVD\3.950-(59分)

Elvis Presley Blues/Whichita/Red Clay Halo/Billy/I Want to Sing That Rock'Roll 他全12曲

　アコースティック音楽界で最も注目されるシンガー／ ソングライターの１人、ギリアン・ウェルチの同名アルバムのビデオ・クリップとライブ集。カーター・ス タンレーに惚れ込み、カーター・ファミリーをはじめとするクリンチ・マウンテンの陰影を見事に再現する 凄い女性である。相棒のデビッド・ロウリングスのギター（すでにロウリングス・スタイルと呼ばれる独特 の感性と奏法で知られ始めている）と、自身のギターまたはクロウハンマー・バンジョーをバックに、実に 不思議なメロディーラインと幻想的な男女デュオ・ハーモニー。ピーター・ローワンが「この２、３年 で一気に大きくなった」という通り、楽曲の凄さを越えて、２人のアーティストとしての存在感が本作を見 ても感じられる。コンサートでは、物凄い集中力でタイトル曲を演じた後、デビッドが歌い、モンロー・ス タイルで弾く"I'M On My Way Back to the Old Home"、そして"White Freightliner Blues"への流れは感動的だ。全編、彼らの世界に吸い込まれていきそうな、そんな 危ないビデオである。２人は凄い。ムーンシャイナー誌でも度々取り上げられているが、最近では３月号(MS- 2005 \500-)で柳沢光昭氏の新シリーズにて。…そうそう、あの驚異の大ヒット作『オー・ブラザー』の 影の仕掛け人はギリアンなのですぞ。

JL-001 ジミー矢島『割そば』VHS\2,857-

そば打ちブギ/メロン/芋/ジェットコースター/八ヶ岳に行こう/最終列車。

　知られざるブルース・シンガー＆ギタリスト、ジミー矢島のソロ・デビュー作は６曲収録の吉田恒星監 督ビデオ作品。日常の些細な出来事を自分の言葉でブルースする吉祥寺の手打ちそば、からまつ亭主人であ り、同店のハウスバンド、からまつ楽団のリーダーとしても知られるという矢島の生活音楽である。

OK-63487 STACY PHILLIPS & KENNY KOSEK『Bluegrass Fiddle Styles』 Book\2,500-

　ステイシー・フィリップスとケニー・コセック、若 い２人のニューヨーカーが1978年に発表したブルーグラス・フィドル奏法の決定版。チャビー・ワイズや ジム・シューメイト、ベニー・マーティンらの初期ブルーグラス・スタイルから、ケニー・ベイカーに 至るモンロー・チューン、バッサー・クレメンツ、スコッティ・ストーンマンからリチャード・グリーン に至るブルージーなフィドル、また、オールドタイム・フィドル・チューンからブルーグラス・フィド ル・チューン等々、ブルーグラス・フィドルの基本が創られた1970年代までの流れが分かる秀作コピー 楽譜集。

RRR-WB1 SLIM RICHEY『Bluegrass Word Book #1』 Book \1,500-

RRR-WB2 SLIM RICHEY『Bluegrass Word Book #1』 Book \1,500-

　そう、例のチープな黄色(#1)と青色(#2)のブルーグ ラス・スタンダード・ソングブック。字も小さくて印刷も悪い。が、各300曲が収められ、２冊あわせ て600曲以上というのは、やっぱ、とてもお値打ち。レパートリーとなれば、タイプし直すのもお勉強の内 だよ…!?

Gibson Original Acoustic Instruments

Gibson Original Acoustic Instruments(Banjo, Mandolin, Dobro)と直接の取引を始めました。価格もよりお求めやすくなりました。カスタムの相談、価格等 もお気軽に御問い合わせ下さい。

お待たせしました。今回は人気のマジーニ、定番のストラド、シュタイナーと良い物が揃いました。お 気軽にお問い合わせ下さい。

I-V019 "1980 GERMAN STRAD COPY NO LABEL"\150.000

1980年製ジャーマン・ストラド・コピー。オイル・バーニッシュ仕上。ダークでスィートというコンセプ トに最適のブルーグラス向きフィドル。

I-V020"1890'S GERMAN MAGGINI COPY"\250.000 SOLD

バ―ズアイ・メイプルの木目も美しいダブル・パフリング、三重渦巻きのマジーニ・コピー。

I-V021"1880'S MAGGINI MITTENWALD MAGGINI COPY"\280.000

バイオリンの産地として知られるドイツ=ミッテンバルドで製作されたマジーニ・コピー。ダブル・パフ リングにバックにアラベスク・インレイ。ノーマル・サイズ(358mm)。

I-V022"1915 STAINER MODEL"\150.000

一時はストラディバリを凌駕する人気を誇ったヤコブ・スタイナーのコピー。トップのアーチが高い分、 甘めの音色が特徴。ケニ―・ベイカーなんか弾くとぴったりです

I-V023"1930'S CZECH STRAD COPY"\98.000

定番のチェコ製ストラド・コピーのお値打品。サイド割れ修理済み。入門者用にもセカンド・フィドル用 にも重宝します。

I-V024"1915 GERMAN MAGGINI COPY" \120.000

マーク・オコーナーで知られるダブル・パフリング、三重渦巻きのマジーニ・コピー。お手頃価格で す。

BAH-1N"BLANTON AUTOHARP"\40.500

来日公演でのビル・クリフトンさんのオートハープ、素晴らしかったですね。ブラントン・オートハープ取 扱始めました。21バー、専用ギグバッグ付。

TJ-45VS"TINY BOY J-45 TYPE MINI GUITAR" \9.000

タイニー・ボーイ、ミニ・ギターからギブソンJ-45タイプが発売されました。

サンバースト仕上でピックガードもそれっぽいです。

BOOK-BG ニール・ローゼンバーグ著『ブルーグラス、一つのアメリカ大衆音楽史』 Book \3,800-（A5判、西垣内泰介／寿枝 訳、610頁）

　昨秋発表以来、各新聞紙上でも高い評価を得て、し ばらく品切れが続いていた、米国ブルーグラス史の決定版が再入荷です。ぶ厚い本ですが、ブルーグラス音 楽の成り立ちと現在までの歴史、その基本がすべてわかります。

（以下の３誌は英語版で、共にバックナンバーも豊富 に取り揃えています。気になるアーティスト等の特集等についてはお問い合せ下さい。…調べる＆知るの面 白さをいかがですか）

■バンジョー・ニューズレター誌 各\500-

　世界唯一のバンジョー専門月刊誌。毎号タブ譜満載、バックナンバー（探しておられるタブ譜の曲名や 演奏スタイル、またお気に入り奏者の特集も探します）もお問い合せ下さい。

最新１月号（BNL-03/01）

カバーストーリーはオールドタイム・バンジョーのマック・ベンフォード（タブは"Rose in the Mountain"）、今月のタブ譜、アール・スクラッグスは"Girl in the Blue Velvet Band"（バンガード盤ライブより）、トム・アダムスの"Blue Suede Shoes"、トリシュカはジェリー・ガルシアの"Jerry's Breakdown"、LRB最新作からサミー・シーラーの"Weary Day"と"Down the Line"、J.D.クロウ"Rose of Old Kentucky"、クロウハンマーで弾く"Salty Dog Blues"など、様々なスタイルのタブが満載。1冊丸ごとバンジョー情報＆タブ譜誌、40頁！

■ブルーグラス・アンリミテッド誌 各\500-

　米国の最大のブルーグラス月刊専門誌。探しておら れる記事などバックナンバーもヨロシク。

　最新２月号(BU-03/02)は、ジム・マクレイノルズ追悼特集。ジュニア・ブラウン、マイク・コンプ トン等々、米国ブルーグラスに関するあらゆる情報満載の72頁。

■オールドタイム・ヘラルド誌 各\900-

　アリス・ジェラードが主宰するオールドタイム音楽 の専門誌。オールドタイム・ファン必読!!

　最新2002/3年冬号(OTH-0806)は、カバーストーリーのデビッド・ホルト他、フィル・ジェイミソン による大農園時代の黒人ダンスと音楽についての検証、女性バンジョー奏者デビー・マックラッチー、 アンクル・ウィリー＆ブランディ・スリフターズ、バンジョー・ウクレレの特集の他、シビアなレビュー やニュースなどの54頁。

　現在、バックナンバーの在庫は2002年秋号(OTH-0805)、2002年夏号(OTH-0804)、2002年春号 (OTH-0803)、2002年冬号(OTH-0802)、2001年秋号(OTH-0709)、2001年夏号(OTH-0708)、2001 年冬号(OTH-0706)、2000年夏号(OTH-0704)です。どれも内容の濃いオールドタイム情報が満載の54頁。

　発行20年目、1983年11月の創刊以来、毎月発行を続ける日本唯一のブルーグラス月刊専門誌。

■定期購読：１年￥6,000-半年￥3,300-

　お申込はお葉書やお電話で、ご希望の購読開始月を お知らせ下さい。バックナンバーも含めて、いつからの購読でもご自由です。

■ムーンシャイナー・ファイル：\500-

ムーンシャイナーの一年分12冊を傷をつけずにファイルできるロゴ入り特製フォルダー。

■バックナンバー：各￥500-。

　下記以外にも、アーティストや知りたい事項をお知 らせ下さい。掲載号を探してお送りします。

MS-2005 2003年５月号（通巻235号）

テキサス音楽とオースティン、ケニー＆アマンダ・スミス、トゥデイCD発表、水戸ブルーグラス・フェ スの15年、ディキシー・チックスvsジョージ・ブッシュ、アイリス・ディメント、北村謙一座旗揚げ、 ガイ・クラークとサム・ブッシュ等の特集と、ニュー ス、ブルーグラス・チャート＆レビュー、ライブ＆フェス、日米ブルーグラス情報満載。

MS-2005 2003年４月号（通巻234号）

　恒例前年度発表レコード総括、ロニー・ボウマン、 ５月に来日するキャシー・フィンク＆マーシー・マークサー、徳田スペシャル、ガイ・クラーク、キャ シー・キアボラ、初期日本レコード業界事情、ハンク・ウィリアムスとハイロンサム他。

B.O.M.ご利用方法

1). このニューズレターで紹介する商品はすべて在庫しています。レターでの表示価格は消費税抜きですの で、送料と共に請求時に加算されます。

2). ハガキやお電話、ファックス、Eメイル等で、封筒のお名前の下の６桁お客様コード番号とお名前と共 に、ご希望の商品コードをお知らせ下さい（留守番電話もご利用ください！）。

3). 通常ご注文から１週間以内にはお届けします。ただ、レター掲載時には充分な在庫を心掛けていますが 品切れになった場合、再入荷を期して発送が遅れる場合もありますのでご了承ください。

4). 基本送料は下記の通りです。

500g（CD３枚程度）まで、全国均一\390。

1Kg（CD７枚程度）まで、全国均一\700。

　ただし、特定地域、特定商品などについては、別途加算の場合があります。お問い合せ下さい。

5). お支払は、品物を受け取られてから１週間以内に同封請求書（代金+送料+消費税）をご確認の上、郵 便振替や銀行振込でお願いします。

●郵便振替＝01160-8-74352

●三井住友銀行・宝塚支店＝普通1229492

●池田銀行・宝塚支店＝普通2330116

▼ビー・オー・エムのニューズレターは会員制ではなく、商品の定期購買者に無料でお届けしています。 一定期間、ビー・オー・エムからお買上げない場合、勝手ながらレターの発送をストップさせて頂きますの で、ご了承下さい。また、ご希望の方には、どなたにでも無料でお送りします。ご友人の方などをご紹 介下さい。

▼我々ビー・オー・エムは1971年秋以来、ブルーグラスを中心にアコースティック音楽全般、それに新 旧フォークやカントリー、その周辺も含めて通信販売を軸に、様々な情報を集積しています。どんなこと でもお気軽にご相談下さい。

▼毎週火曜日午後10時から１時間半、神戸のミニFM局（エフエムわいわい）から、秋元 慎の選曲でジョッシュ大塚のブルーグラス番組がインターネット 放送中です。B.O.M.の新入荷や話題の作品などが毎週、全国、…全世界で聴けます。

http://www.bomserv.com/fmyy.htm

▼次回の『B.O.M.オープンハウス』は、お休みします。

▼全国のブルーグラス関連イベントやライブなどはムーンシャイナー誌をご参照ください…。

●送料無料サービス

輸入CDとビデオを合わせて３点以上ご購入の方の送料をサービスさせて頂きます。ただ、品切れに 備え、第２希望以下２、３枚程度の予備をお知らせ下さい。

(株)ビー・オー・エム・サービス

●〒665-0842 兵庫県宝塚市川面 6-5-18

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(営業時間：月〜金の午前10時〜午後５時。なお、土曜、日曜、祝日はお休みをいただきます)