輸入CD輸入ビデオなど合わせて３点以上ご購入の方の 送料無料サービス。(一部例外有り)ただ、品切れに備 え、第２希望以下２、３枚程度の予備をお知らせ下さい。

誠に勝手ですが今回、B.O.M.サービスでのご利用がしばらくない方のニュースレター無料郵送の整理をさ せていただきます。これを機会に、これまでの旧譜や紹介商品など、ご利用いただければ幸いです。

B.O.M.ホームページのご利用で、ニュースレターをご不要な方も、お申し出いただけると助かります。よ ろしくお願いします。

　また、ご注文用の料金受け取り人払いのはがきの同 封は中止致しましたが御入用の方はお申し出下さい。別途お送り致します。

▼春爛漫、というか…初夏の気分さえ感じさせる今日 この頃、全国でブルーグラス・フェスのシーズン突入です。我々が主催する『 宝塚春フェス』は５月18日と19日、いつも通り、三田アスレチック (0795-69-0024)で、初夏の週末、新緑の中でアコースティックな環境に浸りましょう！

ペイオフや中東、『オー・ブラザー！』や阪神の快進撃など、なにやら不穏な（!?）世の中ですが、 こんな時こそ自分がホントに好きなもの（事）をハッキリと認識する事が大切だ、なんて、思います。環 境が厳しい分だけ、自分が心から好きなものを求め、熱中したいと感じます。 ４月13日、サム・ブッシュが50才の誕生パーティーを開くそうです。1970年 から30年以上、我々を引っ張ってきた彼の熱いエネルギーは健在です。皆さん！元気ですか!?……人生は これからだぞ、ホットになりましょう…!!

▼ブルーグラス・ジャーナル『ムーンシャイナー』４月号(MS-1906 \500ｰ)は毎年恒例の2001年発売レコード総括でブルーグラスとその周辺の発表作品を振 り返る大特集の他、NGDBの歴史的名盤『Will the Circle Be Unbroken』から30年、大阪ブルーグラス・ナイトと千日前音楽賞、きたむらいずみCD 『Sweet Grass』、グラディ・マーティン追悼(4)、レスター・フラットのギター奏法などの特集です。多 くの方の協力でブルーグラス月刊誌の発行を続けています。ぜひ、定期購読をお勧めします。購読開始時 期をお知らせ下さい。

１年間\6,000(12冊分)、半年間\3,300-(6冊分)で、毎月お宅までお届けします。どうぞよろしく！

▼次回の『B.O.M.オープンハウス』は、４月28日（日）の予定です。１時から５時まで、B.O.M.サー ビスに皆さんをお迎えします。音源は勿論、演奏法や楽器についてのご相談などにも応じます。道順など はお問い合わせ下さい。

▼毎週火曜日午後10時から１時間半、震災を機に生まれた神戸のミニFM局から、秋元 慎の選曲でジョッシュ大塚のブルーグラス番組がインターネット放送中 です。新入荷や話題の作品などが毎週聴けます。アクセスしてみて下さい。

http://www.bomserv.com/fmyy.htm

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PIBF-7329 『オー・ブラザー！』DVD\3,800-

超話題の映画『オー・ブラザー！』が遂に日本語字幕版DVDで、５月24日の発売予定。安定供給が 見込めないため、先行予約受け付け中です。

GM-206 SWANEE『Music of Stephen Foster』CD\2,750-

見事なフォスター有名16曲集。繊細なアコースティック・アレンジが絶妙、西海岸とニューヨーク のスーパーピッカーらの暖かく優しいフォスター集。フォーク＆オールドタイム新入荷参照。

ISG-2002 きたむらいづみ『Izumi, Sweet Grass』CD\2,667-

日本の女性ブルーグラス・パイオニアの一人、北村が宮崎勝之、坂庭省悟らやロブ・アイクス、リチャー ド・ベイリーらと創った癒し系オリジナル・ブルーグラス集。ブルーグラス新入荷参照。

CM-2007 PAUL BREWSTER『Everybody's Talkin'』CD\2,750-

先月紹介した絶品ボーカルの「大人のブルーグラス」集。ベテラン縁の下の力持ち、初のソロ・ア ルバム。詳細はブルーグラス話題作参照。

REB-1770 RALPH STANLEY & Friends『Clinch Mountain Sweetheart』CD\2,750-

75才にして初のグラミーを手にしたラルフ・スタンレー、最近の話題作はジョーン・バエズからルシン ダ・ウィリアムス、ドリー・パートンからパム・ティリスら、各界の女性シンガーをクリンチ・ガールに したこれ。詳細は今月の特集！

RHR-153 NORMAN BLAKE & PETER OSTROUSHKO『Meeting on Southern Soil』CD\2,750

サザン・ギタリストのノーマン・ブレイクが中西部のマルチプレイヤー、ピーター・オストルーシュコ と出会った新境地。インスト新入荷参照。

TDGD-01 龍降器奏楽団 CD\2,000-

バンジョーの原さとしが、中国の胡弓（山平憲嗣）とアフリカのハーカッション＝ジャンベ（池田正博） とのトリオで創った新しい異種楽器格闘団の限定デビュー作。インスト新入荷参照。

SYJY-005 坂庭省悟『Hobo's Lullaby』CD\2,857-

毎春恒例になった城田とのツアーを終えた坂庭の最新作。詳細はフォーク新入荷の項。

UNI-17069 V.A.『O Brother, Where Art Thou?』CD\2,650-

グラミー年間最優秀アルバムに輝いた『オー・ブラザー！』サントラ盤。先月はグラミー以降の爆発的 セールスで「世界の店頭からアルバムが消えた」ためにお知らせ出来なかった、現在500万枚売り上げ。 どう思う？…このオールドタイム・カントリー＆ブルーグラス・アルバムがだよ、世界で（中でもフラ ンス、日本については５月号でお知らせのため現在調査中）売れてるって…!?ともあれ、ジャンルを問わず に、このレターの読者なら誰でも楽しめる秀曲ばかりの超お勧め作。

ブルーグラス新入荷

CAP-35148 NITTY GRITTY DIRT BAND『Will the Circle Be Unbroken』CD２枚組 \4,500-

ブルーグラス、カントリー、フォークのみならず、アメリカ音楽ファンの方は必携の大名盤が装い新たに 再登場!!初体験の方、LP盤所持の方、未発表に心動かされる方、この機会に是非お勧めです。1972年春に 発表されたアメリカ大衆音楽史に残る大名盤が、30周年を記念して再発売された。アール・スクラッグ ス、メイベル・カーター、ドック・ワトソン、ジミー・マーティン、マール・トラビス、ロイ・エ イカフらアメリカ音楽史の偉人をゲストに、カリフォルニアのヒッピー達が本物のアメリカン・ミュージッ クと出会う。未発表の"Foggy Mountain Breakdown"と"Remember Me"がボーナスとして加えられている。なお、このアルバム誕生の経緯はムーンシャ イナー誌４月号(MS-1906 \500-)でジョン・マキュエンとジェフ・ハンナが紹介している。

REB-1776 ROCK COUNTY『Rock County』CD\2,750

Harvest of My Heart/My Sweet Love Ain't Around/I Can't Go On Loving You/Too Late To Cry/Memories of the Past/Weary Lonesome Blues 他全12曲

ロンサム・リバー・バンドから脱退したドン・リグスビーが立ち上げた新バンド、ロック・カウンティ のデビュー作。ジム・ラッシュイングらのコンテポラリー曲と、ハンク・ウィリアムズやスタンレーズ らのスタンダードにオリジナル曲を配しバランス良くコンポラソリッド・サウンドに仕上げている。デ ビュー作の『She's Gone』(DS-4001 \2,750)で注目されたアンリミテッド・トラディションのレイ・ク ラフト(g)をもうひとりのリード・シンガーとして迎え、ベテランのグレン・ダンカン(f)、デイル・バン ダープール(bj)、ロビン・スミス(bs)という布陣で、70年代から80年代のブルーグラスをベースに、ト ラッド色を多めにふりかけた新バンドである。知る人ぞ知るバンダープールの弾くソニー・オズボーンの “チーフ・バンジョー”の響きや、様々なスタイルを自在に操るG.ダンカンのフィドルなどが聴きどこ ろ。ブルーグラス・テナー・シンガーとして圧倒的な評価を持つドン・リグスビー、2000年のベスト・ アルバムとの評価が高いソロ作品『Empty Old Mailbox』(SH-3915 CD\2,750-)や、友人たちとのビデオ作品『Homecoming at MAC』(GDTVD-001 VHS\3,950-)に続く、彼のプロジェクトだ。

REB-1780 LONGVIEW『Lessons in Stone』CD\2,750

Hills and Home/Faded Red Ribbon/I've Lived A Lot In My Time/Golden Leaves Begin To Fall/You Left Me Alone 他全12曲

故ジョン・ダッフィ作のストレート・ブルーグラス、フラット＆スクラッグスの隠れた名曲、デルや ウェイン・ルイスで知られるソリッド名曲、モンローのハイロンサム・ハーモニー等、トラッドグラスの 美味しいところ取りのスーパー・ユニット、ロングビューの最新第３作はラウンダーからレベルへの移籍 第１弾でもある。IBMA最優秀男性ボーカリストで現セルダム・シーンのダドリー・コンネル(g)、スタン レー・サウンドから頭角を現したソウル・シンガーのジェイムズ・キング(g)、元ロンサム・リバー・バ ンドの超絶テナーのドン・リグスビー(m)という当代最高のシンガー３人を擁し、ジョー・マリンズのソリッ ド・バンジョーと、グレン・ダンカンの定石通りに隙間を埋めていくフィドル、地味だけどキッチリとお さえの効いたマーシャル・ウィルボーン(bs)といったタイトなアンサンブルで、他にレノ＆スマイリー、ジ ミー・マーティン、カール・ストーリーらのトラッド・ブルーグラスの埋もれた佳曲を発掘していく。３ 枚看板の圧倒的な歌の巧さと、ジョーのバンジョー・コントロールが素晴らしい。

ISG-2002 きたむらいづみ『Izumi, Sweet Grass』CD\2,667-

Sing a Song for You/ハイロンサムな彼/今日は楽しいフェスティバル/フェスの夜/Sweet Heart Breakdown/夕日のハイウェイ/夢路 他全12曲

60年代、中学生でバンジョーのに魅入られ、第１回の宝塚フェスに出演、70年代、追手門大学時代は ブルーグラス「ブーフーウー」などを通じて広田みのりらを導き、その後、ロックやブルースにも傾倒 し「ポプコン」関西地区準優勝他、メジャーアーティストとの録音や舞台を経験。再びアコースティックが 恋しくなって、神大OBのユキちゃんやノブちゃんらとオールドタイムっぽい「ブルーグラス・スキャン ダルズ」、結婚と子育てを経て、1997年以降「いづみ、スウィート・グラス」を始動、遂にCDアル バム発表にこぎつけた北村伊住。北村のボーカルとバンジョーに、宮崎勝之(m)と五十川清(drums,pedal steel g)がプロデュース兼任、そして坂庭省悟(g)、吉田悟士(bj)、川辺ぺっぺい(bs)を基本セットに、ゲス トとして北村自身がファンだというクラスター・プラッカーズのリチャード・ベイリー(bj)、IBMA最優 秀ドブロ奏者ロブ・アイクス(d)、注目の若手ケーシー・ドリーセン(f)、キャシー・キアボラ(v)らが手 堅い音を創っている。「ブルーグラスを知らないフツーの人に、聴きやすいサウンドで、こんなに素晴 らしい音楽と仲間」の存在を「知ってもらいたい」と言う彼女。ムーンシャイナー４月号(MS-1906 \500-)で本作に至る「気持ち」を寄稿している。暖かく優しいサウンドとは裏腹に、厳しいハイロンサム を直感的に知っている女性ブルーグラスのパイオニアの一人、「きたむらいづみ」。全曲オリジナルのデ ビュー・アルバムだ。

REB-1766 JEREMY STEPHENS『Scarlet Banjo』CD\2,750-

Jacknife-in'/Hard Times/Storms Are on the Ocean/Banjo Signal/Eighth of January/June Apple/Arkansas Traveler/Dear Old Dixie 他全14曲

その強烈なドン・レノ・インパクトでブッ飛ばされる１曲目。またまた現れた天才少年、16歳のジェレ ミー・スティーヴンス。ベラ・フレックやアリソン・ブラウンに憧れたのではなく、赤ん坊のときに蓄音機 でSPレコード！を聴かされて以来、グランパ・ジョー ンズとドン・レノがお気に入りというのが実にいい。第１世代の人達が持っていたリズムと発想を実に素直 に受け入れている所は、16才の素直さだろう。強烈なレノ・スタイルばかりではなく、トロイ・ブラ マー、カーク・サトフィンというオールドタイマーをバックに見事なクロウハンマーを聴かせたり、趣味 の良いメロディーのオールドタイム・ギター・インストを聴かせたり、ワルツを取り入れたり、色々と 工夫された作品だ。スーパーフィドラーのロン・スチュワートがゲスト。オジサン達も満足させてくれ る、いやはや、スンゲェー若者！アメリカ音楽、その伝承の仕方は100年前も同じ、人と人、心と心、 そんな音が聞こえて来る。

REB-7503 DEL McCOURY『My Dixie Home』CD\1,980

White House Blues/Eli Renfro/Are You Coming Back to Me?/I've Endured/Rock Hearts/Hang Your Head in Shame/Drifting with the Tide 他全12曲

現在のブルーグラス界で、押しも押されもしない最高の人気と評価を誇るデル・マッカーリー。フィッ シュをはじめとするジャム・バンド系のロックバンドからカリズマ的な尊敬を受けるのは、ビル・モンロー のある種（サウンドよりも精神的）の後継者である以上に、その秘められた破壊的エネルギー、アメリ カン・ルーツ音楽が究極に発展したアンサンブルの体現者である事などだろうと、デルの音楽を聴き入るた びに感心してしまう。これはデルが1975年から84年の間にレベル・レコードに残した３枚のアルバムから セレクトされた12曲集。特にこの時期の最高作と目される『Sawmill』からの曲を中心に選ばれている。 ジョー・バルのニュー・イングランド・ブルーグラス・ボーイズでも知られる玄人好みのポール・シル ビウスのソリッド・バンジョーを軸に、若きロニー・マッカーリー(m)、東海岸で異彩を放つジョン・グ リック(f)のシュアーなサポートで、ハイ・テンションなソリッド・ブルーグラスが楽しめる。廉価盤での 発売。

REB-1775 RALPH STANLEY II『Stanley Blues』CD\2,750

Stanley Blues/We'll Be Sweethearts In Heaven/Ruby Don't Take Your Love To Town/Jealousy/Homeward Bound/Tennessee Truck Driving Man 他全12曲

ラルフ・スタンレー二世の最新作。恐らく、父のバンド、クリンチ・マウンテン・ボーイズを継承し ていく事になるのだろう彼、故キース・ウィットリーをアイドルにしつつ、自分自身のスタイルを創りつつ ある「お世継ぎ」である。確かに、何とか二世という存在に我々は身構えてしまう。親の長所短所をい かに継承したのか？少なくとも二世には基本情報量は多いわけで、要はそれを表現する才能があるのか？と いった危惧だろう、なにせ一生、同じ名前で語られるのだから……。バンドはジェイムズ・プライス、 スティーブ・スパークマン、ジェイムズ・アラン・シェルトン、ジョン・リグスビーなど、父譲りの現 クリンチ・マウンテン・ボーイズ、恐らく最強のスタンレー・サウンドを創り出す面々と、リッキー・ スキャッグスからマーク・フェイン(bs)を迎え、サウンドを重たくしている。ゲストにテリー・エルドレッ ジが３曲、父親のラルフが２曲、テナーで参加している。しこうして彼の実力は……それを判断する楽し みを野次馬的に持ちたい。もちろん、歌は上手いし、音楽的には素晴らしいのだから。

BMG-92476 JOHN HARTFORD『Looks at Life/Earthwords & Music』CD\2,450-

I Reckon/Today/Tall Tall Grass/Front Porch/Corn Cob Blues/Love Song in 2/4 Time/There Are No Fools In Heaven/Gentle On My Mind 他全25曲

多くのブルーグラス・ファンが（私も含めて）接する事がなかった1960年代後半、RCAというメ ジャーから発表されたジョン・ハートフォード・ミュージックが、ようやくイギリスからCD化シリー ズ再発売（３枚）、日の目を見る事になった。ジョンの存命中は、LP時代を含めて再発がなく、70年代 『エアロプレイン』以降のファンはコレクターでもない限り触れる事がなかった貴重な音源だ。本作は当時 30才、1967年のデビュー・アルバムと第２作の２枚『Looks at Life』と『Earthwords & Music』を収めている。20世紀を代表するポピュラー・ソン グの一つとなる"Gentle On My Mind"他、"Washing Machine"や"No End of Love"等も含みながら、愛するバンジョーを手に、ジョン自身とその偉大な才能 がメジャーという音楽消費最前線のシステムと闘い、かつ妥協した結果だ。昔は全く分らなかった、ジョ ン・ハートフォードという偉大な愛を感じながら聴くと、その歌と詩に、その人間と才能がすでに完全に開 花している事が分る。ただし、ジョンの音楽を知らない人には70年代以降の作品を最初に聴かれる事をお勧 めする。ジョン・ハートフォードという偉大な20世紀のミュージシャン・詩人についてはムーン・シャイ ナー誌９月号（生涯ディスコグラフィー含む）から12月号までの追悼連載（各\500-）を、是非読んでい ただきたい。70年代を生きた同志、生涯本物のヒッピーを通したジョンは、ブルーグラスの宝物である。 今後順次、このRCA再発シリーズは紹介したい。

REB-1771 PAUL WILLIAMS & CLIFF WALDRON『Higher Ground』CD\2,750

My Lord Grows Sweeter Each Day/Will You Meet Me Over Yonder/Where Will You Build/What The Lord Has Done In Me/Higher Ground 全12曲

1970年前後にニューグラス・ムーブメントの先陣を切ったクリフ・ウォルドロンと、1950年代からジ ミー・マーティン＆サニー・マウンテン・ボーイズ最盛期のテナー＆マンドリンとして知られるポール・ ウィリアムスが組んだ、ストレートなブルーグラス・ゴスペル集。クリフのややダミ声に近いながら味わい 深いリードと、ポールのクリスタル・クリアーなテナーが絶妙のブレンドを醸し出し、非常に落ち着いた トラッド・デュエット作品となっている。数曲にサリー・ジョーンズのハイ・バリトンとビル・イエイ ツのバス、またビリー・ウィーラー(bj)とパット・ホワイト(f)の手堅いバックにマイク・オルドリッジがゲ スト。クリフの決して美声とか、歌の巧さとかとは言い難いボーカルにポールが絡む事で、質の良いト ラッドグラスらしさが一段と増す、アンサンブルの妙が楽しめる。ゴスペルらしい誠実な作品だ。

CR-1121 ERNIE THACKER & RALPH STANLEY『Holding On』CD\2,750-

Don't Ask Why/I Think I'll Go Away/Weary Heart You Stole Away/Gonna Paint the Town 他全10曲

アーニー・サッカーがラルフ・スタンレー＆クリンチ・マウンテン・ボーイズにいた1990年のカセット がCD化である。何と！75才にしてグラミー初受賞の栄冠を得たラルフ・スタンレー、今やアメリカ音楽 の重鎮に祭り上げられつつある。そんなラルフとバンドがカーター亡き後の25年間守っていた自身のバン ジョーとテナー、故カーリー・リイ・クラインのフィドル、そしてジャック・クック(bs)といった布陣で 創った最後期の作品と思われる。ここで聴かれる若い（恐らく高校卒業直後か）アーニーの素晴らしいカー ター節ボーカルが、故キース・ウィットリーのカントリー・ヒットと急死による伝説化で、先月紹介した キース節に変わるアーニー・サッカー＆ルート23での最新作『Backbone Job』(CR-1117 CD\2,750-)とを聴き比べながら、その過程を想像するのも楽しい。

なんと！75才にして初のグラミー受賞、しかも最優秀男性カントリー・ボーカルとは片腹痛いが、何十 年もラルフ、そしてスタンレー兄弟の音楽に心酔してきた我々としては、この際、ラルフ自身と同様、素 直に喜びたい。そう言えばモンローのグラミー受賞も1989年、最晩年だった。音楽産業とは、そういっ たものだ。

さて、そのラルフ、兄カーターが亡くなってから、特に1970年以降は「スタンレー・サウンド」と呼 ばれる新境地を開拓、「ブラザーズ」時代とは全く違うサウンドを創り、現在もなお、後継者たちを取 り込んで、最高の音楽を創っている。それは、東テネシー、西バージニア、南東ケンタッキーに囲まれ た地域、ルート23に点在する集落、クリンチ河や山々に囲まれた「マウンテン・フォークス」の生活 からにじみ出た文化そのものの素晴らしい音楽だ。

が、いかんせん、その発表枚数が多すぎる。サウンド確立が鉄壁のためでもあるのだが、スタジオに入 ると１日でアルバムを仕上げてしまう荒業!?も、その多産の大きな理由だ。

そんな中、近年は超話題の企画作品や、『オー・ブラザー！』便乗ながら、秀逸なコンピレーションが 発売されている。ラルフのグラミー受賞を記念して、お勧め作品を紹介しよう。

REB-1126 RALPH STANLEY & CLINCH MOUNTAIN BOYS『Man of Constant Sorrow』CD\2,750-

500万枚という驚異的な売り上げを記録しつつある映画サントラ『オー・ブラザー！』の便乗企画。と言っ ても、こちらが本家なのだから、重さが違う。しかも、1970年以降の「スタンレー・サウンド」を生 んだレベル・レコード録音からの見事な13曲集。

REB-1770 RALPH STANLEY & Friends『Clinch Mountain Sweetheart』CD\2,750-

ラルフ・スタンレーが昨年発表した女性シンガーとの共演集。ジョーン・バエズ"Weeping Willow"、ルシンダ・ウィリアムス"Farther Along"、ドリー・パートン"Loving You Too Well"、マリア・マルダー"Memory of Your Smile"、ギリアン・ウェルチとは話題の"Oh Death"、アイリス・ディメント"Riding That Midnite Train"、サラ・エバンス"Are You Tired Me My Darling"他、ラルフを尊敬する女性達がゲスト。女性ブルーグラッサーにとっても誇らしい 作品だろう。

REB-5001 RALPH STANLEY & FRIENDS『Clinch Mountain Country』CD２枚組\4,900-

ボブ・ディランとの"Lonesome River"他、アリソン・クラウス、ティム・オブライエン、ロンダ・ビ ンセント、クレア・リンチ、リッキー・スキャッグスらブルーグラス界、ビンス・ギル、ジョージ・ ジョーンズ、BR5-49、ポーター・ワゴナー、コニー・スミスらのカントリー界のトップ・アーティストたち と、ラルフの代表曲を中心にした超強力な全36曲集。

CM-2007 PAUL BREWSTER『Everybody's Talkin'』CD\2,750-

ポール・ブルースター、東テネシーのノックスビル・グラスから、オズボーンズ、ドリー・パート ン、そして現在はリッキー・スキャッグス＆ケンタッキー・サンダーで、そのコーラス・ハーモニーのカ ナメとなった抜群に響く「美声」の持ち主が、見事な「大人のブルーグラス｣を聴かせる。ドリー・パー トンやリーアン・ウォーマック、リッキー・スキャッグス等をゲストに、アダム・ステッフィ(m)、ステュ アート・ダンカン(f)、ブライアン・サットン(g)、ジム・ミルズ(bj)、トミー・ホワイト(steel g,pedalbro)、ケニー・マローン(percussion)等、申し分ないミュージシャンに囲まれ、タイトルの「真 夜中のカウボーイ」テーマをはじめ、モンローの"Kentucky Waltz"（アダムとステュアートが聞き物！）、オズボーン"Roll Muddy River"他、聴きやすいブルーグラスとアコースティック・カントリーの 絶妙なバランス。さわやかでシュアーなサウンドが実に爽快な「春」を感じさせてくれる。（歌詞付き）

REB-1759 V.A.『The Acutab Sessions』CD\2,750-

2001年のIBMA最優秀インスト・アルバム受賞作品。各種マスター・アーティストのタブ譜集や教則 ビデオなどで知られるアキュタブ社、その関係者が一堂に会した豪華企画アルバム。ギターではティム・ス タッフォードとケニー・スミス、マンドリンではウェイン・ベンソン、アラン・バイビー、そしてアダ ム・ステッフィーが、そしてバンジョーではテリー・バウカム、サミー・シーラー、ジョー・マリンズ、 スコット・ベスタル、トニー・トリシュカ、ピーター・ワーニック、アラン・マンデ、フィドルに はこの人＝ロン・スチュワート、ドブロはロブ・アイクス等々、現在最高のブルーリッジ系!?を中心にし たスーパーピッカーが繰り広げる、全ての楽器の面白さがバランス良く伝わる抜群の企画作品。ロニー・ボ ウマン、アラン・オブライアン、マーク・ニュートン、ティム・スタッフォードによるボーカル曲、 ギター・デュオのフォスター曲、定番"Golden Slippers"のマンドリン・トリオなどが散りばめられ、聴 き易さも考えられた素晴らしい作品だ。

COMP-4292 ALISON BROWN『Fair Weather』CD\2,750-

３月末に来日、アリソンのミュージシャンシップはもちろん、１stセットをすべて日本語で通した才女ぶ り、穏やかで優しい物腰など、彼女に魅了された人も多かったようだ。これは昨年、一昨年を通じB.O.M. で最も売れたアルバムで、昨年のグラミー賞も獲得した秀作。バンジョー集ながら、凄いゲスト（サム・ ブッシュ、クレア・リンチ、ビンス・ギル、ティム・オブライエン）らのボーカル付きで、現在最高 のブルーグラスが楽しめる。ムーンシャイナー３月号(MS-1905 \500-)の特集もお楽しみ下さい。超お勧め作品！

RC-117 CHRIS SHARP『Good "Fa-air" Side』CD\2,750-

２月末から２ヶ月以上に渡って日本に滞在中のクリス・シャープ。先のグラミー賞では３部門で受賞し たものの、式典よりも日本旅行を選んだ!?レスター・フラットをアイドルにする28才の若者。ジョン・ ハートフォードの全面協力で（ジョンのストレート・ブルーグラスも珍しい。そして、バンジョー・イン スト"Foggy Mountain Landscape"は感動モノ）、アール・スクラッグスやケニー・ベイカーらをゲス トにしたクリス唯一のアルバム。憧れのフラット＆スクラッグス・サウンドだ。どこか出会えば、声をか けて下さいネ。

（様々なスタイルの標準となる作品）

CMH-9011 OSBORNE BROTHERS『Bluegrass Collection』CD\2,750-

1970年代後半のオズボーン・ブラザーズ絶頂期に発表したブルーグラス・スタンダード全24曲集。文 句無しの正しいブルーグラス!?集である。

CMH-9022 JIM & JESSE『24 Greatest Hits』CD\2,750-

ジム＆ジェシーのレパートリーから、彼らのあたり曲24曲を網羅したジム＆ジェシーのベスト集。

KCD-7001 RENO & SMILEY『1951-1959』CD４枚組\9,000-

レノ&スマイリーがキング・レコードに残した最初期1951年から59年までを完全収録した全115曲集。 ブルーグラス御三家から一歩だけ遅れた彼らだが、ドン・レノの凄まじいバンジョーとフラットピッキン・ ギター、そしてテナー・ボーカルがビンビンと伝わる素晴らしい音楽は、時代を超えて永遠のブルーグラ ス・スタンダードである。

■トラディショナル・ブルーグラス

HHH-1352 BILLY JOE FOSTER & SPECIAL EDITION『Before the Prairie Met the Plow』CD\2,750-

カントリー・ガゼットで世に出て、ビル・モンローの最晩年のフィドラーを努めたビリー・ジョー・フォ スター。希有なセンスに恵まれたマルチプレイヤーでもあった彼が、地元のオクラホマに戻り、ローカル・ ミュージシャンらと自分の好きな音楽を自分のやりたい方法で表現した作品だ。"Dixie in My Eye"や"Jerusalem Ridge"、"I Wonder Why You Said Goodbye"などのスタンダード他を、アラン・マンデ曰く「他に選びようのない彼らのやり方」でストレー トに演じる。

FRC-668 YATES BROTHERS『It's Never Really Over』CD\2,750-

カントリー・ジェントルメンでの長年の活躍で知られるビル(bs)とウェイン(m)のイエーツ兄弟が、人生の晩 年を迎えて初めて残すアルバムは、メロディーの美しい曲を淡々と歌う、ごくさりげない年寄りのトラッド グラスだ。旧友ビル・エマーソン(bj)とレオン・モリス(g)という懐かしい名前に、エモリー・レスター(m)、 パット・ホワイト(f)他が、老兄弟をいたわりながらの演奏。そのキャリアと歴史（レッド・アレンとのメ ロディオン・アルバムが印象深い）を想いつつホノボノとした気分になるトラッドグラス作品である。

■コンテンポラリー・ブルーグラス

SH-3944 V.A.『Cool, Blue and Lonesome』CD\1,980-

シュガー・ヒル・レコードのカタログからの、テーマ別コンピレーション『Cool Blue』シリーズの第２弾。前作のロック名曲のブルーグラス・アレンジを 集めた『Cool Blue Rocks』(SH-3930 CD\1,980-)に続き、今回は「歌」永遠のテーマ、失恋、悲し み、失望を唄った数限りない名曲からの18曲集。出演は今秋来日が決まったロンサム・スタンダード・タ イムを１曲目に、NBB、ブーン・クリーク、ダン・ティミンスキ、ローリー・ルイス＆キャシー・キャ リック、ピーター・ローワン、トニー・ライス、アラン・バイビー、ドン・リグスビー他、近年の ブルーグラスの傾向を知ることも出来るお徳用廉価盤としてオススメ。

ROU-0489 BLUE HIGHWAY『Still Climbing Mountains』CD\2,750-

ティム・スタッフォード(g)率いる東テネシーに本拠を置くブルー・ハイウェイ最新作。70年代のニュー グラス・ムーブメントの現代版「ハッピー・ミディアム」なサウンドに、ティム、ショーン・レーン (m)、ロブ・アイクス(d)、ジェイソン・バールソン(bj)、ウェイン・テイラー(bs)のスーパーピッキンと ３人のリード・ボーカル、完璧なバンド・アンサンブルが心地良いコンポラお勧め作。（歌詞付き）

SP-1001 LARRY CORDLE & LONESOME STANDARD TIME『Murder on Music Row』CD\2,750-

メインストリーム・カントリー界を痛烈に批判、アラン・ジャクソンとジョージ・ストレイトがカバー して大ヒットしたタイトル曲を含むラリー・コードルとロンサム・スタンダード・タイム、2000年の最 近作。他の曲が良いのよ。

DAR-3032 RUST FARM『Rust Farm』CD\2,750-

先月、最新作『Snows of March』(LBR-0058 CD\2,750-)を紹介したジョン・ミゲーン(g)とクリス・ムーア(m)のラスト・ファーム（ムーンシャイ ナー３月号に特集）。本作はドラムやエレキを導入、ニューヨーク系のややキレかかったメロディーと、 ジョンのエレキを含む様々なギターが聴きもののジャムバンド系、オルタナ・カントリーといった趣の作 品。（歌詞付き）

SH-3917 SAM BUSH『Ice Caps』CD\2,750-

拝啓サム様、あなたは今月50才を迎えられるとの事、誰が信じましょうか？この2000年の最近作ライ ブを聴いていると、あなたの感性とエネルギーは30年前にニュー・グラス・リバイバルを結成された頃 の「向こう見ずな若造」と何ら変わりがないようですね。ご同慶の至りです。私もあなたのアルバムを 聴きながら、体力の続く限り頑張ります。50回目のお誕生日、おめでとう！

REB-1103 SELDOM SCENE『Live at Cellar Door』CD\2,750-

第１期セルダム・シーン（ダッフィ、スターリング、エルドリッジ、オルドリッジ、グレイ）が最 も充実していた時の２枚組ライブLPがCDに。故ジョン・ダッフィのショーマンぶりと完璧なアンサンブル で、都会の大人向けブルーグラスを完成させた究極のライブ。

SF-40133 COUNTRY GENTLEMEN『On the Road, and More』CD\2,750-

初期カントリー・ジェントルメンの絶頂期、ダフィ、アドコック、ウォーラー、グレイの1962年 から63年にかけてのライブ盤に、未発表だった幻のカーネギーホール・ライブ(1961年)の６曲をプラスし たオールド・ファン狂喜のCD化発売。

SF-40064 BILL MONROE & DOC WATSON『Off the Record Vol.2, 1963-1980』CD\2,750-

20世紀アメリカ音楽界の巨人２人、ビル・モンローとドック・ワトソンの貴重なデュエット・ライブ17 曲集。とてもロウでラフに録音された２人の巨人の「音の魂」から何を感じるか？本物の音楽（コマー シャルに対して）の根本がある。

ROU-0487 IIIRD TYME OUT『Back to the MAC, Live at Mac II』\2,750-

　サード・タイム・アウトの最新作は、大ベストセラー、98年の前々作『Live at MAC』(ROU-0413 \2,750-)の続編、極め付けのストレート・ブルーグラス・ライブ！スタンダード曲を中心に、IBMA最優 秀ボーカル・グループを７年間続けてきた圧倒的な「唄」の巧さと「ハーモニー」、現代風テクニック とシュアーなビートが生む鉄壁のストレート・ブルーグラス・アンサンブル!!

TR-5092 KATHI & KELLIE HINTON『Pickin' with the Boys』CD\2,750-

キャシとケリーのヒントン姉妹が、ロニー・マッカーリー(m)、グレン・ダンカン(f)、ラリー・マク ミラン(bj)、ロイ・ハスキーJr.(bs)と、名プロデューサーのジミー・キャップス(g)の制作で仕上げた1994 年作品。キャッチーなオリジナル曲を中心に、ボニー・レイットやパッツィ・クライン、ピーター・ ローワンの曲など、典型的なブルーグラス・バンドで女性ボーカルを活かしたユニークな作品。

KCP-1002 KATHY CHIAVOLA『The Harvest』CD\2,750-

昨夏来日した女性ブルーグラス・シンガー、キャシー・キアボラの1995年作品。ビル・モンローや チェット・アトキンスをはじめ、エミルー・ハリス、ベラ・フレック、ビンス・ギル、トニー・ライス 他と、僚友ランディ・ハワード(f)で創られた豪華にして素晴らしい内容の作品。オペラも極めたキャシーの ボイス・トレーニング法など、興味深い彼女の特集記事はムーンシャイナー01年７月号(MS-1809 \500-)を読んでクレェー！

RHR-153 NORMAN BLAKE & PETER OSTROUSHKO『Meeting on Southern Soil』CD\2,750

Blackberry Blossom/President Richard Milhous Nixon's Hornpipe/Blake's Railroad Blues/Muddy Creek/Little Bessie/Oh, Death/Mandolin Medley 他全16曲

やはり出来上がったミュージシャンの力は凄い、引き込まれる様に聴き入ってしまう。ますます仙境に 至ったノーマン・ブレイクが、楽器職人ピーター・オストルーシュコを迎えて、ボーカルとインストが 半々、共に満足させてくれる。何と言っても美しいメロディーラインが秀逸で、やさしく暖かい心に染み入 るようなトラッドな響きを持つアメリカ南部のオールドタイム・フィドル・チューンからブルース等々、ギ ター＆フィドル、マンドリン＆マンドラ、ギター＆マンドラ等の組み合わせに時折チェロを加えた、実に味 わい深いトラッド・アコースティック・サウンドに仕上がっている。独自の感性によるアメリカン・トラッ ド・フォークの奥深い味を噛み締めていただきたい。ヴィンテージ楽器には人一倍こだわるノーマン、 1934年製マーティン0040-Hと、1929年製ギブソン・カスタムL1ギターや、1913年製ギブソンF4マ ンドリンなど、その「音」も楽しんでいただきたい。体全体が癒される幽玄な音世界だ。

TDGD-01 龍降器奏楽団 CD\2,000-

Dream Glider/大陸情歌/A-suke Wink & Fire/賽馬.

我々の愛すべきバンジョーが、また新しい音楽を創った。バンジョーの原さとしが、中国の胡弓（山平憲 嗣）とアフリカのパーカッション＝ジャンベ（池田正博）とのトリオで創った新しい異種楽器格闘団＝ 「りゅうこう・きそうがくだん」の限定デビュー作である。ブルーグラスのスリーフィンガーロールから、 メロディック奏法、シングル・ストリング奏法、そして原が開発した「ドラミング・スタイル」など、 様々なテクニックでバンジョーの持つ新しい可能性を聴かせてくれる。幽玄な胡弓とホットなジャンベ、そし て池田のギターとベースを加え、多分に東洋的ではあるが、単なる民族音楽趣味を越えてホットな独自のア ンサンブルを志向する彼らには、他の異種楽器コラボレーションにはない、我々に共通する心地よいビート が感じられる。1989年のストレング・イン・ナンバーズ以降、自由になったブルーグラス楽器が様々な アンサンブルに居場所を見出している。原がバンジョーで、素晴らしい音楽を創っている。

BUF-106 HOT CLUB OF COWTOWN『Hot Jazz』CD\2,200-

Tchavolo Swing/Wildcat/When I Lost You/Somebody Loves Me/Wild Dog/Star Dust/Mission to Moscow 他全16曲

若さをむき出しに突っ込んでくる攻撃的なフィドル（エラナ・フレマーマン＝女性）とギター（ウィッ ト・スミス）、若いながらもノスタルジックなボーカル（エラナとウィット）、アグレッシブなギター とベース（ジェイク・アーウィン）のビート。何ともアンバランスな魅力に溢れた、私の大好きな弦楽 器トリオ、ホット・クラブ・オブ・カウタウンのジャズ曲集。楽器技術にはラフさがあるが、それが かえってアーリー・ジャズに対する勉強熱心さがうかがえる一途さ、そして気に入った音楽に対する若い情 熱のエネルギーとなり、爽快なのである。この作品はこれまで発表のアルバムから、アーリー・ジャズ のスタンダードをインストとボーカルもので演じた曲を日本編集したもの。彼らのもう一面、「ウェスタ ン・スウィング集」も同時発売（ロック、カントリー新入荷の項参照）されている。５月末の来日に 合せ、ムーンシャイナー５月号でも特集予定。

DREAD-9801 DAVID GRIER『Hootenanny』CD\2,750-

５月に来日予定、現在フラットピッキン・ギターの最高峰、デビッド・グリア（予定とインタビューは ５月号で予定）の最近自費制作盤。ダーク・パウェルとティム・オブライエンらによるオールドタイムや ケイジャンなど、フラットピッキンではあまり聴かれなかったグルーヴを取り入れ、その驚異的なギターを 聴かせる。デビッドの凄さは、意表を突きつつも決してメロディーをはずさない抜群のセンスだ。

AMR-1015 RAPHAEL FAYS『Voyages』CD\2,800-

バイオリンのピエール・ブランチャードと共に、激しいフラットピッキン・ギターを聴かせるラファエ ル・フェイの1991年作品。今日的なジャズ・ギター作品ではあるものの、多分にジャンゴ・ラインハル トの血の騒ぎと、セルマー・ギターから発せられる独特の響きが、アコースティック・ストリングバン ド共通の興奮を味わわせてくれる。ジャズ・バイオリン・ファンにもお勧め！

PC-1102 JIM HURST & MISSY RAINES『Two』CD\2,750-

フィンガーピッキンでブルーグラスから、フォークやカントリーなど、どんなスタイルも弾きこなしてしま うジム・ハーストと、女性ながらベテランの域に達したベーシスト、ミッシー・レインズの二人で創る素晴 らしいデュオ・アルバム。ジムのフィンガーピッキンは、情緒的なインスト主流の日本のフィンガーピッ カーにも刺激を与えてくれるのではないだろうか？

RHR-17 PETER OSTROUSHKO『Buddies of Swing』CD\2,750-

マンドリンのスーパーピッカー、ピーター・オウストルーシュコが、ジェスロ・バーンズやジョニー・ ギンブルをゲストに、ディーン・マグロー(g)やブッチ・トンプソン(piano)ら「プレイリー・ホーム・ コンパニオン」（関東地方で日曜夕方FENより放送中）の仲間たちと創った、ゴキゲンなアコースティッ ク・スウィング集。テキサス・フィドル・チューンやファッツ・ウォーラー・メロディーから、ミュ ゼット曲"Indifference"、ショーロ曲"Tico-Tico"等々、音楽って楽しいね、といった秀作。

REB-1728 LOU REID & CAROLINA CD\2,750-

Blue Kentucky Wind/God Loves His Children/Handsome Molly/I'd Miss You/Her Memory's Bound to Ride 他全12曲

REB-1691 IIIrd TYME OUT CD\2,750-

Moundsville Pen/Love Gone Cold/Phone Call Away/Thanks a Lot/Blue Ridge Mountain Girl/Separating Hearts 他全12曲

マンドリン・スーパーピッカーとして米国ミュージシャンの間で良く知られるアラン・バイビー。上記２ 枚、カロライナは1996年、サード・タイム・アウトは1991年、共にそのデビュー作にバイビーが参加 している。また、それぞれ上記した曲がアキュタブ社のタブ譜集『Transcrirtion』(AB-Tab Book \3,800-)に収められており、典型的なコンポラ・ソリッド・ スタイルのマンドリン奏法も同時に学べるだろう。独特の「キメ」が気持ちいいバイビーのコンポラ・ス タイルを合わせてみませんか？

RGP-001 RICHARD GREENE & BERYL MARRIOTT『Hands Across the Pond』CD\2,950-

　リチャード・グリーン、久々のアルバムは自身のフィドルとベリル・マリオット女史のピアノによる 「英国諸島系アメリカ人伝統の感傷を呼び起こすメロディー」集。リチャードのしなやかでフレキシブルな アメリカ的感覚が、スコットランドのエアーやイングランドのダンス曲、アイルランドのリールから、カナ ダやアメリカで収集された同系列のフィドル・チューンを美しく演じる。フィドル＆ピアノの特上デュオだ ぞ。

CMH-5911 V.A.『World's Greatest Country Fiddlers』CD\1,980-

フィドル・アルバムのベストセラー。とにかく、良い悪いを超えて詰め込まれた有名フィドラーたちによ る36曲集。その上、別売りながらアルバムに添った楽譜集(MB-96652 Book\1,600-)もある超お値打ち企画作品。

STR-104 BUDDY SPICHER『Rags to Waltzes』CD-R\2,750-

なんて良いんだろう、バディ・スパイカー。彼はフィドル・チューンを見事に歌って聞かせてくれるの だ。オールドタイム、アイリッシュ、テキサス、ワルツ、ポルカ、スウィング、ブルーグラス等々、何 のこだわりもなく、実に幸せそうにフィドルが歌うのだ。極めてシンプルなバックの、恐らく一発録りな のも、フィドルに対する愛情がジカに伝わって来る。"Faded Love"や"OBS"、"Maiden's Prayer"や"Down Yonder"をはじめ、超有名曲が多いのも嬉しい最新自費自家制作CD-Rの一つ。

COL-86355 BELA FLECK & FLECKTONES『Live at the Quick』CD\2,750-

遂にクラシック部門のグラミーも獲得、これでポップ／ロック、ジャズ、カントリーの各部門のグラミー を制覇してしまったベラ・フレック。最新作は自身のフレックトーンズのライブだ。収録曲がほぼ同じの ビデオ(COL-54058V VHS\3,500-)も出ている。モンゴルのホーミーやインドのタブラまで登場する凄いバ ンジョー音楽だ。

CCS-100 FLATT & SCRUGGS『Foggy Mountain Banjo』CD\2,750-

ブルーグラス・バンジョーのバイブルです。バンジョーを志す人が、いつかは手に入れる、最も有名 なアール・スクラッグスのバンジョー・アルバムです。この多くの曲を収めたアール・スクラッグスの 教則本『Earl Scruggs & 5 String Banjo』(ES-BOOK \3,000-)もある。その他、大明神グッズは「ナンヤ・カンヤ」にて。

SH-3929 CARL JACKSON『Songs of the South』CD\2,750-

アール・スクラッグスの"Foggy Mountain Banjo"に捧げたカール・ジャクソンの名盤アルバム『Banjo Man』からの曲を中心に、カーター・ファミリー曲などのボーカル物を加え、昨年再発表された作品。若 い頃からメロディック＆クロマティック奏法で知られるカールが、愛情を込めてスクラッグス・スタイルに捧 げた深いバンジョーが聴き物。大物ソングライターとして活躍するものの、希有な極上ミュージシャン、 カール・ジャクソンの「本気」をお楽しみ下さい。

SH-3780 MIKE AULDRIDGE『Treasures Untold』CD\1,980-（価格改定）

マイク・オルドリッジの1990年作品が廉価盤となった。トニー・ライス、ジョン・スターリング、ドッ ク・ワトソンらをゲストに、ジョッシュ、ジェリーと並ぶ３大ドブロ・パイオニアの一人、マイクのソ フトで暖かいタッチを堪能できる。

GM-206 SWANEE『Music of Stephen Foster』CD\2,750-

Oh,Susanna/Old Black Joe/Camptown Races/Little Annie/My Old KY Home/Beautiful Dreamer 他16曲

圧倒的な人気のスティーブン・フォスター曲、それをアパラチアン・オールドタイムとブルーグラス・ ハイロンサムのノウハウとフィーリングで料理すれば、そりゃNHKの名曲集より気持ちいいワナ。「ス ワニー」というプロジェクト名の今作は、西海岸＋ニューヨーク人脈で企画アルバムをモノにする ジョー・ウィードの素晴らしい人選。マーティ・アトキンソンの歌うジェイムズ・テイラー風アレンジの １曲目「オー・スザンナ」ではジョン・ライシュマン(m)の最上のトーン、「オールド・ブラック・ ジョー」は西海岸女性女性シンガーで健康が心配されるサラ・エリザベス・キャンベル（彼女はいい ゾ）、また圧倒的な存在感と歌の巧さのローリー・ルイスは「ジェントル・アニー」からA.P.カーター 作「リトル・アニー」とフォーク音楽の伝承のされ方の一例を示す他に「ハード・タイムズ」や最後の 「ビューティフル・ドリーマー」など、サスガの感動的な歌心を聴かせる。ティム・オブライエンの 「草競馬」や「金髪のジニー」等々。バックアップにはトッド・フィリップス(bs)、ロブ・アイクス (d)、ノートン・バッファロー(harmonica)、ジョー・ウィード(f,g)らを基本セットに、トニー・トリシュ カ(bj)、ジェイ・アンガー(f)＆モリー・メイソン(g)、ジョー・クレイブン(m)、デビッド・レンジャーズ (g,m)他、申し分ない。見事なアレンジと感傷的なノスタルジーを十分に満足させてくれるアコースティッ ク・フォスターの決定版だ。

SYJY-005 坂庭省悟『Hobo's Lullaby』CD\2,857-

500 Miles/さすらい/遠い街/夏の雲/夜汽車/Bill Cheatham/初恋/Gentle on My Mind/2月のうた/Hobo's Lullaby.

はしだのりひことクライマックス、高石ともやとナターシャセブン、笠木透とフォークス、サム（with 赤木一孝＆松崎博彦）等を経て、最近はソロで活躍する坂庭の最新作は、お得意のトラッド・フォーク 曲のカバー（訳詞は中川イサト、笠木透、高石ともや、谷山真生ら）を中心に、２曲のオリジナルも含 め、独特のテナー・ボイスとギター、マンドリン、ベース、そしてドラムスとマルチプレイヤーぶりを発 揮しつつ、気持ち良さそうなアコースティックの聴きやすいサウンドに仕上げている。ゲストには城田じゅ んじの他、宮崎勝之、松田幸一、有山じゅんじ、五十川清ら、坂庭の音楽を良く知る友人らに囲まれ、ソ ロとなった坂庭、彼らしいマイペースな作品だろう。1999年、音楽生活30年を記念した２枚組ライブ『ラ イブ、この想い』(SYJY-001 CD\3,619-)もある。

RHR-152 TOM PAXTON『Your Shoes, My Shoes』CD\2,750

大ベテラン・フォーク・シンガー、トム・パクストンの2002年最新作は、この手の作品ならおまか せ、お馴染みキャシー・フィンクとマーシー・マークサーのコンビがプロデュースしたチルドレン・ソン グ15曲集。キャシーのバンジョーとギター、マーシーのマンドリンにふたりのハーモニー、マーク・ シャッツのベースを軸に、子供たちのコーラスが加わってハッピーなシング・アロング・パーティといっ た趣き。フォークはもちろん、ジャグバンド風あり、ジャズあり、ラグタイムあり、カントリーあり、何 が出るかは聴いてのお楽しみの、大人も楽しめる「音楽玉手箱」。

APPLE-1046 ROGER McGUINN『Treasures from the Folk Den』CD\2,750-

1960年代のザ・バーズから現在まで、常にフォーク、フォーク・ロックの中心で活躍を続けてきたロ ジャー・マッギンが、フォーク・スタンダードと真正面から向き合った意欲作。自身のホームページで積 み重ねたフォーク・ルーツとの出会いを集約し、ピート・シーガー、ジョーン・バエズ、ジュディ・コ リンズなどアメリカン・フォークを代表するシンガーを迎え、トミー・メイクムとのアイリッシュ・ルー ツにまで踏み込んで、彼の立場で伝承を実践したフォークを見事なアコースティック・セットで聴かせ てくれる秀作。今年のグラミー賞最優秀フォーク・アルバム候補。

RHR-153 NORMAN BLAKE & PETER OSTROUSHKO『Meeting on Southern Soil』CD\2,750

インストとボーカルが半々、アメリカン・トラッド・フォークの仙人、ノーマン・ブレイクが楽器職 人のピーター・オストルーシュコと共に紡ぎ出した優しく暖かい極上のトラッド・サウンド。詳細はイン スト新入荷の項参照。

RC-118 三津谷組『まいど、おおきに、Y'all come back an' see us, y'hear!』CD\2,750-

　リロイ・トロイに衝撃を受けてクロウハンマーを始 めたというトーチャン(bj)を軸に、大阪はミナミの三津谷家＝チーコ夫人(v)、タッキー(g)、リノ(f)＝と、友 人である渡辺ヒサシ(m＝B.O.M.社長の息子)と細谷ヒロシ(bs＝B.O.M.社員)を加えた６人組ストリングバンド音 楽。家族一丸の、大阪ミナミらしい、明るく楽しいオールドタイム音楽集は一家に一枚!!

TR-5081 THE CANTRELLS『A New Language』CD\2,750-

エミリー・キャントレルのモダン・フォーク時代を思い出させる美しいメロディーとさわやかな歌声を、 アル・キャントレルがマンドリンとフィドルでフォローする。マーク・シャッツ(bs)、ジェリー・ダグ ラス(d)、ジョン・マグニー(accordion)、ティム・オブライエン(m)らも参加するが、PPMファンにも聞 いていただきたいメロディーラインとフォークな雰囲気。（歌詞付き）

SIG-1240 V.A.『Live at the Iron Horse』CD\2,750-

米国北部マサチューセッツのライブ・ハウス、アイアン・ホースで収録された「今」のフォークシンガー たちの「ナマ」な様子である。日本のギター弾き語りキッズにもぜひ聴かせてあげたい幅広い音楽性が聴 き取れる米国フォーク界。メアリー・チェイピン・カーペンター、モーラ・オコンネル、ティッシュ・ ヒノホサ、パティ・ラーキン、リチャード・トンプソン、デイブ・マレット、ジミー・デイル・ギ ルモア他、13組の13曲。

PR-9901 V.A.『Prestige/Folklore Years Vol.1; All Kinds of Folks』CD\2,750-

PR-9902 V.A.『Prestige/Folklore Years Vol.2; New City Blues』CD\2,750-

PR-9901 V.A.『Prestige/Folklore Years Vol.3; Roots & Branches』CD\2,750-

PR-9901 V.A.『Prestige/Folklore Years Vol.4; Singing Out Loud』CD\2,750-

1960年代初頭のフォーク･ブーム真っ只中を収めたプレステッジ・レコードの貴重なコレクションから、(1) と(2)はランブリン・ジャック、トム・ラッシュ、デイブ・バン・ロンクら、フォーク・ブームの核と なった人達の各19曲と18曲、(3)はリリー・ブラザーズやチャールズ・リバーらのブルーグラスを含むブ ルース等の全22曲、(4)は1962年のフィラデルフィア・フォーク・フェスのライブから、ピート・シー ガーやマイク・シーガー＆ソニー・ミラーらの全17曲。アメリカン・フォークの原点を一望できる秀作 シリーズである。

BUF-107 HOT CLUB OF COWTOWN『Hot Western』CD\2,200-

I Had Someone Else/Red Bird/Devil's Dream/Little Liza Jane/My Confession/Draggin' the Bow/Way Down Yonder in the Cornfield/Sally Goodin/Ida Red/O.B.S.他全19曲

インスト新入荷の項で同時発売されたもう１枚『Hot Jazz』(BUF-106 CD\2,200-)を紹介している女性フィドルのエラナ・フレマーマンと、ジャンゴば りギターのウィット・スミス、とベースという弦楽器トリオ、ホット・クラブ・オブ・カウタウンの、 こちらはウェスタン・スウィング系の作品を集めた、５月末の来日を直前にした日本編集のベスト19曲集。 カントリーやロカビリーの原形ともなったテキサスのホットな音楽、そして若い彼らの古い音楽に対する愛 情と、同時に攻撃的な若いエネルギーを楽しんで欲しい。ジョニー・ギンブルもゲストに、おじさんも若 者も、共に踊って楽しめるゴキゲンな「今」のテキサス＝ウェスタン音楽である。

JASMD-3551 DINNING SISTERS『Back in Country Style』CD\1,980

Turn Your Radio on/You Are My Sunshine/Bury Me Not on the Lone Prairie/I Wonder Where You Are Tonight/Home on the Range 他全26曲

メチャ素晴らしい！戦後の焼け跡に流れた、「辛い時なんだけど、なんかウキウキする明るいメリケン女 性のジャズ・コーラス」、そう、あの雰囲気。1940年代後半、ポピュラー／ジャズ・シーンで、ボズウェ ル・シスターズやアンドリュース・シスターズなど、続々と生まれたシスターズ・チームと同じ線上にあり つつ、カウボーイ＆ウェスタンやカントリー、ゴスペル等の有名曲を、見事に音楽的、かつ情緒的に料 理している。ジャズ・ギターの大物、ジョージ・バーンズの参加も大きいが、何よりも完璧にメロディーを フォローする姉妹の女声ハーモニーのお手本のようなトリオ・コーラスがノスタルジーと共に、活力を与 えてくれる。きっと、ペティ・ブーカやパフィーも（基本的には）時代や音楽的技量こそ違え、こんな 線なのだろう。ゴキゲンな気分にさせてくれる、お勧めのとてもキュートな音楽だ。

VAR-66323 WILMA LEE & STONEY COOPER『The Very Best of Wilma Lee & Stoney Cooper』CD\2,750-

I Want To Be Loved/Tramp on the Street/Home Sweet Home/Come Walk with Me/Six More Miles 他全19曲

1940年代から、クリンチ・マウンテン・クランというバンドを率いた人気夫婦デュオ、ウィルマ・リー ＆ストーニー・クーパーの、50年代半ばから60年代にかけてのヒッコリー録音からのベスト19曲集。ロー ズ・マドックスなどと同系統のアクの強い女性ヒルビリーボイスと、ドブロやマンドリン、ときにはス リー・フィンガー・スタイルのバンジョーをも多用した、カントリー、オールドタイム、ブルーグラスが 混在した時代の、古きよきサウンドで人気を集め、チャート・ヒットも数多い彼らのベスト。ヒッコリー に残したシングルと３枚のアルバムからの編集。

JASMD-3552 V.A.『Yodeling Mad!:The Best of Country Yodel Vol.1』CD\1,980

I Want to Be a Cowboy's Sweetheart/That's How the Yodel Was Born/Cattle Call 他全21曲

カウボーイ・ソング、カントリーの世界で、最近は殆ど聴かれなくなったヨーデル、いわゆるウェスタ ン・ヨーデルの黄金時代、古きよき時代のオール・スターを集めた実に楽しいコンピレーション。ウェス タン・ヨーデルの大スター、エルトン・ブリットやスリム・ホイットマン、ケニー・ロバーツ、カウ ボーイ・ソングのロイ・ロジャースやジーン・オートリー、パッツィ・モンタナ、さらにはジミー・ロ ジャースのブルー・ヨーデルとその流れを汲むアーネス・タブ、ハンク・スノウなどなど。ヨーデルの 楽しさを満喫できるジャスミン・レコードのヒット企画。スリム・ホイットマンの"I'm Casting My Lasso Towards the Sky"では若き日のジェスロとチェットの悶絶プレイをフィ−チュアした、のちのカントリー・ オールスターズの演奏が凄い。

JASMD-3528 SONS OF THE PIONEERS『Memories of the "Lucky U" Ranch』CD\1,980

カウボーイ・コーラスの名門サンズ・オヴ・ザ・パイオニアーズのラジオ音源発掘。先に発売された 『Symphonies of the Sage』(BS-20808 CD\2,750)は40年代後半のシカゴ録音だったが、今作はその数 年後、50年代初頭にハリウッドで録音され、ABCネットワークでウィークデイに帯で放送されたラジ オ・ショウ『The Lucky U Ranch』からのコンピレーション。ハリウッドで制作されたこと、リード・ シンガーがボブ・ノーラン、ティム・スペンサーからロイド・ぺリマン、ケン・カーティスに代わった ことなどから、シカゴ時代に比べてより洗練されたコーラスになっているが、ファー兄弟を中心としたス ウィンギーなバックアップは以前と変わることなく絶好調、ホンモノのカウボーイ・ソング、古きよき時 代のウェスタン音楽を満喫できる。もちろん、ヒュー・ファーの鮮烈なスウィング・フィドルをフィ −チュアしたインストも含まれる。

UNI-170280 GEORGE STRAIT『The Best of George Strait:Millenium Collection』CD\1,980

Famous Last Words/Ace in the Hole/Easy Come, Easy Go/All My Ex's Live In Texas 他全12曲

メインストリーム・カントリーの王道を行くベテラン、ジョージ・ストレートの初期ベスト集。テキサ ス・スウィング・トラディションとホンキー・トンクを融合させた独自のスタイルで、デビュー当初から 連発したナンバー・ワン・ヒット12曲、1983年から93年のベスト・セレクション。

BNA-67043 V.A.『Totally Country』CD\2,750-

最近のシングル・チャートを賑やかに飾ったヒット17曲集。レーベルの壁を越えたコンピレーション。ブ レイク・シェルトン、タミー・コクラン、サラ・エバンス、ローンスターなど今を時めく旬のスターが 勢揃い。

RE-89044 V.A.『Forever Country』CD\2,950-

上記と似た趣きのコンピレーション。こちらはもう少 し年代が広がったセレクション17曲。ビンス・ギル、クリント・ブラック、マーク・チェスナット、ラン ディ・トラビス、スティーブ・ウォリナーなど。上記と共に、現在のカントリー・シーンを知る好企画。

CURB-77972 Steve Holy『Blue Moon』CD\2,750-

メインストリーム・カントリーの新人。ビンス・ギルを想わせる高音から、キース・ウィットリーもど きのバリトンで、ホンキー・トンクの王道からロッカバラードまでカントリーのいろんなスタイルをこな している。

CURB-78728 Hank III『Lovesick, Broke & Driftin'』CD\2,750-

カントリーの名門ウィリアムス家の三代目、ハンクIII の第２作。初代、二代目と夫々余りに偉大な家系のプレッシャーを越えて成長しました。

SH-1068 ROBIN & LINDA WILLIAMS『Visions of Love』CD\2,750-

素晴らしい！おしどり夫婦＝ロビン＆リンダ・ウィリアムスの最新作は、カーター・ファミリー、ジ ミー・ロジャーズ、モリー・オデイ、ハンク・ウィリアムス、マール・ハガード、コンウェイ・トゥ イッティ＆ロレッタ・リン、ブルース・スプリングスティーンら、アメリカ音楽史を辿る名曲の見事なア コースティック・カバー13曲集。

BUDD-99829 SKEETER DAVIS『RCA Country Legends』CD\2,250-

"The End of the World"で世界的なヒットを飛ばしたスキーター・デイビス、初期のデイビス・シスター ズからソロとなり、同曲を含む全盛期の16曲。何故か彼女のハスキーなアメリカン・ボイスがキュート で、好きなのよね。

SH-3942 V.A.『From Hell to Breakfast』CD\2,750-

カントリーやフォークのもう一つの震源地、テキサス。その地で高い評価を得ているシンガー・ソング ライター達が一望に聴ける素晴らしい企画作品。様々なサウンドと同時に、テキサンらしいガッツをお楽し み下さい。ガイ・クラーク、リー・ロイ・パーネル、ロドニー・クロウェル、タウンズ・バン・ザ ント他、知っておいて欲しい。

HP-006 HANDPICKED『Way Out There』CD\2,750-

90年代に、東京ディズニーランドやシェラトンなどで営業活動をした３人組、ハンドピックドのアルバ ム。日本人の（米国人も同じだけど）ウェスタン・イメージを駆り立てる有名曲（「ラレードの通り｣ 「ハイ・ヌーン」「エルパソ」他）に、ちょっとウェストコーストしている自身らのオリジナルも含め た「本気」アルバムだ。ブルーグラス界で今も活躍するジェイソン・トーマス(f,m)、ブレント・キンサー (g,bj)、マーク・マコンネル(bs)のアコースティック・トリオ。

REB-9003 KARL SHIFLETT & BIG COUNTRY SHOW VHS\4,500-

Salty Dog Blues/I Don't Care Anymore/Bluegrass Breakdown/Home's Across Blue Ridge Mt 他全12曲

ブルーグラス界のビシュアル系!?バンド、カール・シフレットの44分、つまりショウのワンセットが キッチリと収められたビデオです。1950年代の古き良きブルーグラスを殊更に強調した動きとショウ運 び、結構です、どうぞお笑い下さい。彼らの売りはこのコミカルな動きと、カールの時代錯誤な一徹さに あります。もちろん、バックは超一流、特にジェイク・ジェンキンスのスクラッグス・バンジョーの扱 いにもヨダレをどうぞ。トラッドグラスの醍醐味を笑いと共に堪能させてくれるブルーグラス・ビデオ秀作 である。

HHH-1004V MELVIN GOINS『50 Years of Mountain Music and Bluegrass』VHS\4,500-(57分)

1949年のデビュー以来50年、ロンサム・パイン・フィドラーズからスタンレーズ、そしてゴーインズ と、トラッドグラス一筋の大ベテラン、メルビン・ゴーインズが歌手生活50年を記念して発表したライ ブ・ビデオ作品。レスター・フラットをアイドルにする第１世代ブルーグラッサーらしい選曲と、知る人 ぞ知るデイブ・バンダープール(bj)、ジョン・リグスビー(f)、ジョン・キース(m)らによるスタンダード中 心のトラッドグラス・ライブ・ビデオの秀作です。

ART-12225 V.A.『Down from the Mountain』VHS\4,800-

超話題の『オー・ブラザー！』サントラ盤の出演者達が2000年５月に行ったライブを収録した素晴らし い音楽ドキュメント・ビデオ作品。ジョン・ハートフォードの遺作であるのみならず、エミルー・ハリ ス、アリソン・クラウス、ギリアン・ウェルチの３人娘!?、ザ・ホワイツ、ユニオン・ステーションに 重鎮ラルフ・スタンレー、そして忘れてはいけない、マイク・コンプトンとクリス・シャープ！ジャンルを 問わず皆さんにお勧め！

HL-690261 CARTER FAMILY『Collection』Book \4,500-

カーター・ファミリーの代表曲32曲の、フレッド・ソコロウによる130頁の楽譜とギター・タブ譜と歌詞 が収められた楽譜集。 カーター・ファミリー・ピッキンに関しては、マイク・シーガーがジャネット・ カーターを迎えて創った教則（素晴らしい演奏付き！）ビデオ『Guitar Styles of the Carter Family』(VDSEG-CF01 VHS\6,500-)は、カーター・ファミリー・ファンへ絶対のお勧めですゾ!!

TAB-A4 南澤大介『アニメ＆特撮、ソロ・ギター』Book+CD\2,800-

ベストセラーの第１作『懐かしのアニメ＆特撮ソング』(TAB-A3 Book+CD\2,800-)に引き続き企画の勝利というべきか、音楽ジャンルは関係なく楽しめる フィンガーピッキン教則物。第１作の出浦勢太郎に代わって今回は南澤大介、曰く「思い出に残るあのテー マソングの数々を、アコースティック・ギター１本で弾いてみませんか！」と。……グンジ！バンジョー版 を頼むぜ!?

MB-94585 MARK O'CONNOR『The Champion Years, 1975-1984』Book\2,350-

　天才フィドラー、マーク・オコナーの14才からの10年間、フィドル・コンテストでチャンピオンを続 けていた時代の40曲が詰まった同名CD(CMF-015 CD\2,750-）から、素晴らしいインタビューとテキサス・スタイルのコード進行付き楽譜集だ。現代ブ ルーグラスの音の基礎であるテキサス・フィドル名曲のノウハウが完璧に詰った秀作で、楽器の種類を問わ ず、レベルアップを目指すには必須の「音並び」である。

MISC-GOODT"DEERING GOOD TIME BANJO"\67.500
米国ディーリング社製、廉価モデル・バンジョー。映画「オー・ブラザー」効果を受けて、入門者モデルのバンジョー、マンドリンがアメリカでは爆発的に売れていると聞く。オープンバックでシンプルなスペックの割には、しつかりした音に驚かされる。初心者のみならず、アウトドア用のセカンド・バンジョーにも最適。

MISC-C2900 バンジョー・ライトケース \8,100-

日頃、重たい思いをしているバンジョー・ピッカーに朗報です。マンドリン用、ギター用と御好評頂い ているライトケース、バンジョー用が新発売されました。硬質のスチロール材の構造体をキャンバス地で覆 いジッパーで開閉します。ポケット付。ショルダー・ストラップ付きですので背中に担げます。(数量限定再 入荷)

MISC-0027 SCRUGGS RUBEN CAPO \2,000-

泣く子も黙る！スクラッグス大明神ご謹製「スクラッグス・ルーベン」カポです。また、スクラッ グス御用達のギブソン製バンジョー弦(MISC-0036 \960-)もあります。ただし、本人はミディアムとライトのゲージは気にせずお使いだとか（そんなモンで すよね!?）、オーダーの際にはお好みのゲージを指定下さい。「これであなたもスクラッグス」、てな訳 に……行くもんか！

（以下の３誌は英語版で、共にバックナンバーも豊富 に取り揃えています。）

■バンジョー・ニューズレター誌 各\500-

最新１月号（BNL-02/01）は ジミー・マーティン・スタイル・バンジョー特集をメインに、タブ譜 はジミーの名曲"Sunny Side of the Mountain"（オリジナルはマイク・ミラーだってネ）、ベラ・フレッ ク"Dawg's Dew"、他、初心者コーナー、メロディック・クロウハンマー、バックアップなど、様々なス タイルのタブが満載。バンジョー・フリークには1冊丸ごと楽しめる情報＆タブ譜誌、40頁！

■ブルーグラス・アンリミテッド誌 各\500-

　米国のブルーグラス月刊専門誌、最新２月号(BU-02/02)は、ニッケル・クリークのカバーストーリー 他、女性フラットピッカー特集、北西部のバンドサム・ヒルなどの他、ブルーグラスに関するあらゆる 情報満載の72頁。

■オールドタイム・ヘラルド誌 各\900-

　アリス・ジェラードが主宰するオールドタイム音楽 専門誌の2002年冬号(OTH-0802)は、アパラチアの女性とアメリカの最初の楽器（バンジョー）との歴 史、カーター・フォールド近くの学校のオールドタイム教室リポート、テキサス・コンテスト・スタイ ル・フィドル特集等に、ニュース、レコード紹介（バスコの紹介あり）、ワークショップ他。非常に内容 の濃いオールドタイム情報が満載の56頁。その他のバックナンバーはお問い合せ下さい。オールドタイ ム・ファン必読！

　発行19年目、1983年11月の創刊以来、毎月発行を続ける日本唯一のブルーグラス月刊専門誌。

■定期購読：１年￥6,000-半年￥3,300-

　お申込はお葉書やお電話で、ご希望の開始時期を（バックナンバーも含めて、いつからでも可能で す）、自由にご指定下さい。

■バックナンバー：各￥500-。

　お気に入りアーティストや知りたい事項などをお知 らせ下さい。掲載号を探してお送りします。

MS-1906 2002年４月号（通巻222号）

恒例「2001年発売レコード総括」、NGDBの歴史的名盤『Will the Circle Be Unbroken』から30年、大阪ブルーグラス・ナイトと千日前音楽賞、きたむ らいずみCD『Sweet Grass』、グラディ・マーティン追悼(4)、レスター・フラットのギター奏法などの 特集他、連載中の「ブルーグラスとは何か」(5)、笹部益生回想録(4)、ニュース、CDチャート＆レ ビュー、コンサート情報等々。

MS-1905 2002年３月号（通巻221号）

来日目前のアリソン・ブラウン特集、ロッキートップの小柳和興さん追悼、ゴローショーの25年、 『Down from the Mountain』ツアー、ジョン・ミゲーン・インタビュー、デイブ・バン・ロンク追 悼、フィドル・チューンとバックアップ・ギター、グラディ・マーティン(3)、リッキー・スキャッグス・ ディスコグラフィー、笹部益生回想録(3)、ブルーグラスとは何か(4)の特集。

（春です。外へ出ましょう、楽器を持って！）