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Today's topic No. 650

  2024/06/20


  [追悼、フランク・ウェイクフィールドがパタクセント・レーベルに残した作品]

 伝説のマンドリン・プレイヤー、フランク・ウェイクフィールドが4月26日、ニューヨーク州サラトガスプリングスの自宅で死去。享年89歳。1934年テネシー州エモリー・ギャップ生まれ、オハイオ州デイトンに移住してブルーグラスと出会い、レッド・アレンと活動をスタート、ジミー・マーティン他と共演後、1958年にレッド・アレンとて活動を再開、ワシントンDCで人気を集める。コンビ解消後、ニューヨークのシティ派ブルーグラスバンド、グリーンブライアー・ボーイズに参加、1970年に解散するまで在籍、それからソロ活動をスタート。ジェリー・ガルシア・プロデュースによるチャビー・ワイズ(f)、ドン・レノ(bj)、デビッド・ネルソン(g)とのグッド・オールド・ボーイズ『Pistol Packin' Mama.』でデッドヘッズの支持も得る。モンロー・スタイルを進化させた他の追従を許さない圧倒的なマンドリン・プレイとトーキング・バックワーズを駆使したユニークなキャラクターで狂信的フォロワーを生み、最晩年まで精力的に活動を続けた。


 



●PATUX-050 FRANK WAKEFIELD『Midnite on the Mandolin』CD(\2,650-)\2,915-税込

Midnight on the Mandolin/Faded Memory/Charl /The Convict and the Child/Bluegrass Band No. 1/Alone and Forgotten/The Greek/Affection /Hovanna/Faded Love/Darlin’ Cindy/Countin’ on David

 ブルーグラス・マンドリンの偉大な変革者、フランク・ウェイクフィールド(m,v)の2000年リリースのパタクセントからの第1作。

 ワシントンDCやメリーランド地区のローカルで、レーベル主宰のトム・ミンティと共に活動していたパタクセント・パートナーズのメンバー、マーク・ディレイニー(bj)、ジョン・グリック(f)、 ビクトリア・マクマレン(bs)、ジャック・レイダーマン(g)に加えてデイデイ・ウェイランドがハーモニーで参加。フランクの知的なオリジナルと常人を超えたインパクトの健在振りを示した作品。
 



●PATUX-075 FRANK WAKEFIELD『Don't Lie to Me』 CD(\2,650-)\2,915-税込

El Nino/Don't Lie to Me/Early Morning Train/I Thought I Heard You Calling My Name/Miss Marsha/My Aching Heart/Banks of the Ohio/Two Lonely Hearts/Bluegrass Mandolin/White Silver Sands/Daughter of Midnight/Danny Boy 全12曲

 ブルーグラス・マンドリンの鬼才フランク・ウェイクフィールドの2003年作。ウェイクフィールドといえば、なんといってもその余人には真似のできない発想から生まれるエキセントリックなフレーズがまず思い浮かぶが、ここでもオリジナル・インストにその異彩を放つ演奏をたっぷりと楽しませてくれる。ビル・キース(bj)、ジョン・グリック(f)、ジャック・レイダーマン(g)という気心の知れたメンバーに、マイク・オールドリッジ(d)などをゲストに迎え、実に伸び伸びとしたパフォーマンス、若干リズムの怪しいあたりはご愛嬌ということで、久しぶりのウェイクフィールド節を堪能できる。ヴォーカルも自身のちょっと頼りなげな唄が懐かしい"White Silver Sands"や、ディディ・ワイランド、トム・ミンテなどのクラシックな雰囲気いっぱいのトラッド・スタイルなど、実にいい味を出している。ラストの"Danny Boy"、ウェイクフィールドならではのソロ・マスターピースに仕上げているあたり、まさに面目躍如といったところ。
 



●PATUX-182 FRANK WAKEFIELD『Ownself Blues』CD(\2,650-)\2,915-税込

Ownself Blues/Saratoga Ride/Flying Strings/This is for Bill/Beethoven: Theme and Variations in D/The Runaway Train/The Old Cat Sneezed/New Camptown Races/Bach: Bouree from Lute Suite in E minor/Double Stoppin' the Blues/Sabbatical/Rockville Special/Mandolin Solo #2全13曲

 昔からただ者じゃないことは分かっていたけれど、 やっぱり怪物!という敬称がピッタリ!! マンドリン・グル(導師)、フランク・ウェイクフィールドの2009年作は究極のアート、すごい!! ワシントンDC周辺の20歳前後、まさに75歳の彼にとっては孫世代のスーパー ピッカーたちを得て、そのウキウキとした様子が目に浮かぶようなすばらしいブルーグラス芸術である。ビ ル・モンローよりも「モンローらしい」と言われ、若い頃にはあまりに似ていたのでビルに「自分の道を…」 行くように勧められたフランク。本最新作でもその旺盛な創造力は衰えず、ベートーベンとバッハ各一曲の ほかは、とても分かりやすく馴染みやすいオリジナル・メロディーが、ジョーダン・タイスのリード・ギター、 マイケル・クリーヴランドのフィドルとそしてベテランのマイク・マンフォードのバンジョーによって彩ら れ、オーディ・ブレイロック(g)、ダレル・ミューラー(bs)のソリッドリズムに支えられる。他に若いDCグラ スのリーダー、ネイト・リースや、前途有望な若いマンド奏者テイラー・ベイカーを招いて芸術の伝承にも 配慮されている。一聴するとドンくさいかのような「バタバタバタバタ……」という、その一音ずつに魂が聴 こえるのは晩年のモンローに同じ凄さだ。それに、若い連中がフランクをリスペクトして音を選んで尽くし ている様子が凄い!! 関西滞在時には我が家で世話を させていただいたが、朝一番から寝るまでマンドリンを離さないその無邪気さに、本物のアーティストの姿 を見た。ウェイクフィールド75歳にして、彼の最高作と思わせるに十分な秀作。

 




●PATUX-227 FRANK WAKEFIELD『a Tribute to Bill Monroe』CD(\2,650-)\2,915-税込

When You are Lonely/Rawhide/That's All Right/Bluegrass Breakdown/A Beautiful Life/Letter from My Darling/Panhandle Country/When the Golden Leaves Begin to Fall/Pike County Breakdown/Blue Moon of Kentucky/Blue Grass Stomp/Swing Low Sweet Chariot/Close By/Wheel Hoss/On and On/The One I Love is Gone全16曲

 ビル・モンローのマンドリン・スピリットを完全に習得した最初のひとり、18歳でレッド・アレンと組んで以来、グリスマンをして「師匠」と呼ばせるブルーグラス第一世代の偉大なマンドリン・カリズマ、フランク・ウェイクフィールド(現在86歳)が77歳の時にモンローに捧げた入魂の作品。

 最後のブルー・グラス・ボーイ、トム・ユーイング(g)のボーカル(6曲)に、マイケル・クリーヴランド(f)、マーク・ディレイニー(bj)、マーシャル・ウィルボーン(bs)を核にした歌物10曲とインスト6曲。

 モンロー精神の本質をその見事なトーンを生むピック捌きと縫うように繊細な運指が完璧に表現。モンロー音楽最良の側面、ハイロンサムをしみじみと聴かせる大秀作、必聴モンロー音楽!チョーお勧め!!

 


●PATUX-247 FRANK WAKEFIELD & TAYLOR BAKER『& Friends』CD(\2,650-)\2,915-税込

Echo Blues/Beautiful Dreamer/Ghost Riders in The Sky/Home Sweet Home/Beer Barrel Polka/Under the Double Eagle/Red River Valley/The Girl I Left Behind Me/The Last Thing on My Mind/Red Wing/Bonaparte's Retreat/Golden Slippers/Jesus Loves His Mandolin Player No. 1/Arkansas Traveler/My Old Kentucky Home/When You and I Were Young Maggie/Rockwood 全16曲

 ビル・モンローの初期の時代からのフォロワーでアグレッシブさにおいては最もモンローに近づいた偉大なるマンドリン奏者フランク・ウェイクフィールドと、まるで孫のようなテイラー・ベイカーとの心温まる上質な……つまり、優しくシンプルな音の会話するようなマンドリン好き=楽器好きにはたまらない秀作。

 そのゴツゴツとしたフランクの音楽魂が、フォスター“Beautiful Dreamer”や“My Old Kentucky Home”、フォーク“Red River Valley”や“Home Sweet Home”、フィドルチューン“Golden Slipper”や“Arkansas Traveler”ほか、「双頭の鷲」、「若き日のマギー」、「ビア樽ポルカ」、「赤い翼」ほか、超スタンダードなアメリカンメロディで、「音の本質」をさとすように聴かせてくれる秀作。
 


●PATUX-258 RED ALLEN & FRANK WAKEFIELD『WDON 1963』CD(\2,650-)\2,915-税込

Deep Elm Blues/Somebody Loves You Darling/You'll Always Be My Blue Eyed Darling/Pistol Packin' Mama/Will You Be Satisfied That Way/Old Joe Clark/Give Me the Flowers While I'm Living/I Guess I'll Go on Dreaming/I'm Blue and Lonesome Too/All I want Is You/Poor Ellen Smith/Alone and Forgotten/I Wonder Why You Said Goodbye/I Thought I'd Never Fall in Love Again/Sweet Sunny South/I Wonder If You Feel the Way I Do/Wayfaring Stranger/Little Rosewood Casket/Don't Laugh/Red Apple Rag/I Wouldn't Change You If I Could/Sing, Sing, Sing.

 1950年代のアーリーブルーグラスを胸一杯に吸い込んだレッド・アレン(1930-1993)とフランク・ウェイクフィールド(1934-)。ケンタッキー州ハザードというアパラチアのもっとも濃い文化が澱のように溜まっているイースタンケンタッキー出身のレッドが17歳の天才少年フランクと出会ったのは1951年という。

 翌年から3年間、オハイオ州デイトンのバーを本拠地に活躍、バンジョーにはノーア・クレースという伝説的ピッカーだ。

 レッド・アレンとフランク・ウエイクフィールドのブルーグラスが、何故これほどに伝説化されるのか?

 それは1960年代、レッドはデル・マッカーリー同様に、ローカルな活動ながら、生身のハイロンサムを体現できる数少ないシンガーであったから、そしてフランクはビル・モンロー以上にモンローらしいマンドリンを弾くからなのだが、それ以上に、商業的な成功も大きな脚光を浴びることもなかったからでもあるだろう。

 レッドはフランクとの3年間の活動ののち、1956年オズボーンブラザーズのMGM社でのメジャーデビューに参加、人気を得るが1958年にデイトンに戻り、ジミー・マーティンのバンドに参加したり自身のシングル盤“New Camptown Races”(1957)の発表で高い評価を受けていたフランクと再コンビを組んでいる。

 しかし商業的な成功は収められず、フランクは1959年暮、あたらしい可能性を求めてフォークブームのただ中、首都ワシントンDC地区へ移住、翌1960年にはレッドも追いかけていく。そこで生まれたのがレッド・アレン、フランク・ウェイクフィールド&ケンタッキアンズ。そしてフォークウェイズの名盤『Bluegrass』(1964)だ(現在はレッド・アレン名義のCD『The Folkways Years 1963-1984』\2,695-として発表されている)。
 本作はちょうどその頃、ブルーグラス アンリミテッド誌の発行者で編集長でもあるピート・カイケンダルのバンジョーと、バンジョーのコンバージョンやセットアップ、リペアーなどのパイオニア、トム・モーガンを従えてDC郊外の街、メリーランド州ウィートンのWDON局の15分番組のために、カイケンダル家の地下にあるウィンウッドスタジオで録音されたもの(カントリージェントルメンの大名盤『Folk Session Inside』も同じ1963年、ここで録音されている)。

 フラット&スクラッグスで病欠のレスター・フラットのトラを務めることもあったというレッド、しかしその活躍の多くはオハイオ/ミシガン、そしてワシントンDCなど、アパラチアからの移住者が多い都会であったという。そこでレッドは、アパラチアの伝統を背負ったトラディショナルシンガーであり、同時にモンローのハイロンサムを理解した数少ないひとりだった。
 その上、レスターのファンなのだから、ブルーグラスシンガーとして言うことはない。

 一方のフランクは、スタンレーブラザーズやジミー・マーティン、グリーンブライアーボーイズに参加するも、あまりある才能は数々のソロ作品を生み、コードやアルペジオを基本に組み立てる数々のオリジナルは、すでに1963年のシングルでクラシック的な発想の“Rondo”という曲を発表、1970年代にはフラットピックと指の腹を利用した“Jesus Loves His Mandolin Player”というクラシックのソロマンドリンをシリーズで発表、交響楽団との共演もして21世紀の現在のブルーグラスマンドリン界の志向を先取りしている。

 その天才性と先鋭性、先駆性はデビッド・グリスマンが師と仰ぐことで知られている凄いマンドリン奏者なのだ。

 1962年12月にはカーネギーホールでフラット&スクラッグスがニューヨーカーを相手にコンサートを大成功させ(ブルーグラスライブの大名盤を生んだその知られざるリポートはムーンシャイナー誌2013年12月号と1月号参照)、そのときのF&S東部ツアーでのアールとの出会いがもとでビル・キースがビル・モンローのブルーグラスボーイズに都会人として1963年に参加、そのキースは翌1964年にレッドとフランクのアルバムに参加、前述のように日本(とくに関東地方)の学生に人気を博したカントリージェントルメンの大名盤もレッドとフランクの目の前で完成……、というように1963年は、ちょうどブルーグラスが都会を巻き込んで行った時代になる。

 そんなホットな大都会、米国首都ワシントンD.C.で、こんなに濃い田舎のソウルを演じていたという、その強烈なギャップが今も昔もブルーグラス最大の特徴であり、その強さのバックボーンである。

 ……音楽の感性なんて、みーんな想像の産物で、聴く人の自由なものなんだから、何が本物で偽物かなんて、ありゃしない。で、そんなことは百も承知で、これが「本物」のブルーグラス!……なぁーんて!? (渡辺三郎)
 


●PATUX-283 FRANK WAKEFIELD & LEON MORRIS CD(\2,650-)\2,915-税込

You're the One/Blue Monday/My Endless Love/Find 'em Fool 'em and Leave 'em Alone/Made Up My Mind/Lena/Here Today and Gone Tomorrow/I Don't Believe You'd Do Me Wrong/I Hear a Sweet Voice Calling/Musician's Waltz/Play Me the Waltz of the Angels/Never Fall/Sitting Here Waiting for You/Rondo

 イントロのマンドリンの音色(1923年2月8日、ロイド・ロアー署名)が、フランク・ウェイクフィールドの存在を強烈にアピールする。

 1957年にシングル盤が発売されたフランク作のラブバラード“You're the One”を1曲目に、ワシントンDCエリアで1960年代から活躍をつづけてきたリオン・モリスとの2016年リリースの初のコラボアルバムである。

 1947年頃から演奏活動をはじめたマルチミュージシャンであり、1960年代には「ワシントンDCグラスの父」と呼ばれるバズ・バスビーとコンビを組み活躍してきたリオン・モリス(フランクと同年代と思われる)だが、その素晴らしいバランス感覚とボーカルにも拘わらず、ローカルでの活躍にとどまっている。

 しかしここでは、強烈なオーラを発するフランクのマンドリンをキッチリと受け止め、とくにホンキートンク系のカントリーバラッドが素晴らしい。DC地区のユニークなバンジョイスト、マーク・ディレイニーとオールドタイムもよくするブッ飛びフィドラー、ネイト・リースが脇を固め、ダニー・ナイスリーのギターにダン・ペイズリーがテナーで参加、いわゆるトラッドグラスの神髄を追求する布陣となって、81歳にしてなお健全なフランクのブルーグラス魂(毒気!?)をうまく軟着陸させている。

 本作の主、フランクリン・デラノ・ルーズベルト・ウェイクフィールドは1934年、東テネシーのエモリーギャップ出身、プロテスタントのペンタコスタル派(毒蛇を使うことで知られる)教会で音楽を身に付けたというものの農場で育ち、学校には行かず、読み書きは28歳のときに学んだいうアパラチア深部の出身。

 1950年、16歳のとき家族とともに仕事を求めてオハイオ州デイトンに移住、その頃からマンドリンをはじめたという。1952年にレッド・アレンと出会いブルーリッジマウンテンボーイズとして3年間活動している。

 1957年、マービン・コッブとともにチェインマウンテンボーイズとして初のシングル盤を録音、B面に収められた“New Camptown Races”は、ブルーグラスで初めて和声を意識して創られたと思われる「Bフラット」のキーの名曲。

 本作にも収められている1963年発表の“Rondo”とともにフランクの非凡さ、というか天才を示す好例だろう。

 1958年には再びレッド・アレンとコンビを組みケンタッキアンズで活躍、残された数々の録音は真正ブルーグラスとして高い評価を持つ。

 1964年にグリーンブライアーボーイズに参加、1972年から自身のバンドやソロで活躍、その間、ジミー・マーティンやスタンレーブラザーズにも参加している。

 1975年にはジェリー・ガルシアの肝煎りでドン・レノやチャビー・ワイズらとのグッドオールボーイズでも活躍、グレイトフルデッドのオープニングアクトなどを努めている。

 1999年に発表され、グラミーノミネートもされたデビッド・グリスマン制作『Bluegrass Mandolin Extravaganza』では、当代一級マンドリニスト8人の中に、特別な礼を持って招かれている。

 モンロースタイルマンドリンの元祖であるフランク・ウェイクフィールド。彼を通してデビッド・グリスマンがモンローの偉大さにひれ伏し、さらには1960年代の半ばからニューヨークのグリーンブライアーボーイズに参加すると同時にクラシックのソナタを作曲するようになり、1967年にはその革新的なスタイルが認められてレナード・バーンスタインのニューヨークフィルと共演、1968年にはボストンポップスに招かれてゲスト出演している。

 「フランクはブルーグラスマンドリンの原子を分裂させました。われわれの何人かは、明らかに、そのときから元に戻れなくなりました」とグリスマンが絶賛するように、モンローやボビー・オズボーン、ジェシー・マクレイノルズらが開拓してきたブルーグラスマンドリンの世界に、クラシックにも通じるヨーロッパ和声の概念を持ち込み、モンロー由来のアフリカンリズムとブルースが合体した革新的なマンドリン奏法を開拓したパイオニアであると、わたしは思う。

 ちなみに私事で恐縮だが、1976年、わがレッドクレイから発表した『Red Allen & Frank Wakefield』、そのジャケットデザインをウキウキとしながらその英文すべてを切り貼りしたことが思い出される。大変だったけど、楽しかったなぁ……。そしてフランクが来日したときはわが家に泊まり、必ずするという早朝からマンドリンのスケール練習がはじまったのには参ったなぁ……。40年近く続けているわがバンド、モンローズウォークの重要なレパートリーには、本作にも含まれているフランクの初期の名曲“Musician's Waltz”を含めて2曲がどっしりと鎮座している……。

 なお本作でフランクの心に沁みるスモーキーなボーカルは、その曲と唯一のソロ“Never Fall”のみだ。

 ブルーグラスの、そしてマンドリンの歴史を創った偉大な第一世代ミュージシャンがこうして新作を発表してくれる。

 ……ブルーグラス音楽界の若さをありがたいと、心から思う。(渡辺三郎)
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