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●RHY-1033 MOUNTAIN HEART『Live; Road That Never Ends』CD(\1,500-)\1,650-税込
I'm Just Here to Ride the Train/The Gospel Train/Whipping Post/#6 Barn
Dance 他全12曲
物凄いです、圧倒的なバカテクとド・パワーで聴く者をひれ伏させるマウンテン・ハートの最新 作は、そのまんまライブ!! スティーブ・ガリーに代わる新メンバーのボーカリスト、ジョッシュ・
シリングが凄い!! アダム・ステッフィ、クレイ・ジョーンズ、ジム・バンクリーブの圧倒的な信じ 難いハイテクに、障害(左指がない)をものともせずバンジョーは右手という真実を教えてくれるバ
リー・アバーナシー、ベーシストの家系というジェイソン・ムーアがワイアレス・マイクを楽器に仕 込みステージせましと暴れまわるライブ。
「ブルーグラスがキライだなんて言ってる場合じゃない!!」 と評論家を叩きのめした楽器の弾き殴りとボーカル・エンターテイメント。
IBMAのキッズ・ショウ ケースで子供たちが好きなバンドに上げるのは決まって彼らの名前、私自身も彼らを観るときは開 いた口がふさがらない。
ま、いっぺん彼らのライブ、聴いてみなはれ…!! |
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●RHY-1051 LOU REID & COROLINA『My Own Set of Rules』CD(\1,500-)\1,650-税込(歌詞付き)
堂々としたブルーリッジ系ブルーグラスの粋を聴かせてくれるルー・リード&カロライナの最新作。現在もセルダム・シーンのメンバーとして活躍する一方で自身のバンド、カロライナを立ち上げたルー。
ナッシュビル産のカントリー寄りブルーグラスとは一線を画し、70年代の「ハッピー・ミディアム」な軽快ブルーグラスを聴かせる。
全編にロン・スチュワートのフィドルをゲストに、カーター・スタンレーの"She's More Pitied"などを女性ボーカルで決めたり、モンローの"In
Despair"をツインフィドルのミディアム・テンポで歌い上げたり、そのほかアカペラやコンテンポラリーな素材にもベテランらしい手堅く落ち着いたサウンドが心地よい。 |
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●RHY-1057 BRAND NEW STRINGS『No Strings Attached』CD(\1,000-)\1,100-税込
イースト・テネシーから登場した期待の新バンドのルーラル・リズムからのデビュー作、バンド名に因んで弦のパッケージを模したジャケットがユニーク。
コンテンポラリーなブルーグラス・ゴスペル・バンドで活躍したマイク・ラムジー(m)、スチュアート・ワイリック(bj)、同様にノックスビル・ベースでロンサム・ディ・レコードから素晴らしい作品を発表しているブルー・ムーン・ライジングから移籍のティム・ティプトン(bj)、ランディ・マッセンギル(g)、ロンサム・リバー・バンド等で活躍のマット・レッドベター(d)、因みに父親のフィルもアワード・ウィナーのドブロの名手である。
元マウンテン・ハート、現グラスタウンのスティーブ・ガリーがオーナーのスタジオで録音、プロデューサーも務める。ハイロンサムなブルーグラスから情感たっぷりのカントリー・ナンバーまでオリジナルとカバーが半々、ヒルマン=パーソンの"Wheel"のアレンジはJ.D.クロウとケンタッキー・マウンテン・ボーイズを髣髴させる。ゴスペル・マーケットで鍛えた際立った個性のボーカルを軸に、ロンサム・リパー・バンド、マウンテン・ハート、デル・マッカリー・バンド等々、現在のメイン・ストリーム・ブルーグラスのエッセンスを吸収して自らのサウンドに仕上げている。(ムーンシャイナー誌レビューより)
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●RHY-1040 LONESOME RIVER BAND『No Turning Back』CD(\1,500-)\1,650-税込
Them Blues/Like a Train Needs a Track/One Little Teardrop/Molly/I'd Worship
You/Flowers 他全14曲
今春もマロ川端とともに全国ツアーをしたサミー・ シーラーが率いるロンサム・リバー・バンドの最新作は、90年代に一世を風靡したタテノリのコンポラ・ソ
リッド・サウンドからトラッドにややシフトしながらも、その圧倒的な影響力を持つサミー・シーラーのバ ンジョー・リズムに乗って軽快なブルーリッジ系ブルーグラスを聴かせる。
今春ベーシストとしてやって きたアンディ・ボールも、ここではすばらしいマンドリンとボーカル(ピアノも披露)を聴かせる。
ギター /ボーカルのブランドン・リックマンのオリジナルやラリー・コードルらのほか、ラルフ・スタンレー曲や ジンジャー・ボートライトの"Somebody's
Missin' You"、また、元ロスト&ファウンドのジーン・パーカー(bj)の"Struttin' to Ferrum"を取り上げ、ブルーリッジ系コンポラソリッドの元祖へのリスペクトが嬉
しい。
ブランドンというすばらしいシンガー/ソングライターを得て、ブルーリッジ系ブルーグラスの王道 を聴かせる。 |
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●RHY-1030 RANDY KOHRS『Old Photograph』CD(\1,000-)\1,100-税込
歌とドブロの才能を授かったランディー・コーアズ、1曲目から今風ブルーグラス特有のスリルを目一杯に楽しませてくれ、今の若いブルーグラッサーのレベルの高いミュージシャンシップが堪能できる秀作。
ドブロ・インスト作品ではないが、ドブロの音選びとトーンはもちろん、どの曲でも、楽器ひとつずつが何を弾いているか、完璧にコントロールされた見事なアンサンブルにもランディの非凡さを強く感じる秀作だ。
ムーンシャイナー07年7月号(MS-2409 \525-)特集参照。 |
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●RHY-1066 STEVE GULLEY & TIM STAFFORD『Dogwood Winter』CD(\1,500-)\1,650-税込(歌詞付)
東テネシー州立大学バンド同窓のアダム・ステッフィとバリー・ベイルズとともにアリソン・クラウスのユニオン・ステーション(AKUS)に参加、今に至るAKUSサウンドの基礎を創り、そののちブルー・ハイウェイを結成、音作り/曲作りとフラットピッキンに高い評価を持つティム・スタッフォード(g)。
ドイル・ローソンのクイックシルバーで全米デビューののち、マウンテン・ハートからグラスタウンでその力強いボーカルで高い評価を持つスティーブ・ガリー(bs,g)。
そのふたりが書いたオリジナルを、アダム・ステッフィ(m)、ロン・スチュワート(bj)、ジャスティン・モーゼズ(db,f)ら、ブルーグラス美学を信奉する現在のトップ・ミュージシャンたちによる2010年の作品。 |
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●RUR-1076 GRASSTOWNE『Kickin' Up Dust』CD(\1,000-)\1,100-税込
Blue Rocking Chair/I Don't Worry About You Anymore/Old Time Way/Run/Waves
of Sorrow 他全12曲
クイックシルバーやマウンテンハートの一時代をリードしてきたスティーブ・ガリー(g)の強力ボーカルをメインに、アラン・バイビー(m)と、見るからに20代そこそこといったジャスティン・ジェンキンズ(bj)、アダム・ヘインズ(f)、キャメロン・ケラー(bs)らの若いスーパーピッカーたちがテンション一杯ドライブかけまくりのヘビー級メインストリーム・ブルーグラスを演じる。
創立メンバーのドブロ、フィル・レッドベターが病気療養のため、5人編成となったグラスタウンのホットな最新作。
メチャクチャメリハリの効いたビートとボーカルにパリパリのマンドリン/バンジョー/フィドルが絡むスリルは、ナンツーカ20世紀のアメリカのエネルギー=蒸気機関車を思わせる明快さだ。さすが南部!! |
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●RUR-1083 CUMBERLAND RIVER『The Life We Live』CD(\1,000-)\1,100-税込
Harlan Man/Lonely Road/Cold and Withered/Train of Sorrow/Miner's Prayer/Justified 他全13曲
石炭の産地として、貧しいイースタン・ケンタッキーのアパラチアど真ん中として、数多くの歌に登場するケンタッキー州ハーラン郡出身の今風おにぃちゃん5人組。
ケンタッキー東部アパラチアは米国の大麻の大生産地だとか、貧しさと昔からのムーンシャイナー伝統!?でGメン(FBI)との対立がいまだにつづくのだという。そんな土地柄で、自分たちの身の回りに起こった事柄やキャンプファイアー物語などを題材にしたオリジナルをスティーブ・ガリーのプロデュースでまとめ上げたコンポラソリッドグラス作品。 |
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●RUR-1088 CAROLINA ROAD『Back To My Roots』CD(\1,000-)\1,100-税込
これまでの5枚とは異なり、女性リーダーのロレーン・ジョーダン(m)の冠を外し、男性ボーカルとストレートなバンドサウンドを意図、選曲もレノ&スマイリーやルービンズなどのトラッドグラス一筋。
コブシを無理に作らないサラッとしたトミー・ロング(g)の歌、折り目正しいロールのベン・グリーン(bj)というベテランに、2001年夏ETSUバンドで来日したスーパーフィドラー、ジョッシュ・ゴーフォースらが、バランスの良く演じる。
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●RUR-1073 V.A.『All-Star Jam: Live at Graves Mountain』CD(\1,500-)\1,650-税込
More Pretty Girls Than One/Hold Whatcha Got/Lonesome River/Ground Speed/When
I Stop Dreaming/Home Sweet Home/Roll In My Sweet Baby's Arms 他全12曲
ワシントンDCの南、バージニア州グレイブス・マウンテンで毎年開かれるマーク・ニュートン主宰のフェスに、米国ブルーグラスの中堅どころ、ロンサム・リバー・ボーイズ、ルー・リード&カロライナ、オウディ・ブレイロック&レッドライン、クロウ・ブラザーズらに、特別ゲストとしてサード・タイム・アウトのラッセル・ムーアや、ソングライターとしてのカール・ジャクソン、マンドリンのウェイン・ベンソン、元気な女性ボーカルのキャリー・ハスラーらを招いて、全曲をスタンダード曲にして特別企画のジャムとして構成されたフェス・ライブ。
ルーとラッセルのすごいハーモニーを得たオウディとか、ここで特別にそのすばらしい呼吸を持ったバンジョーを2曲披露するカールとか、ややもするとはみ出しそうになるウェインとか、立場上重鎮としてサウンドをキープしようとするサミー・シーラーとか……、ライブならではのスリルや意外性が楽しめる作品だ。 |
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●RUR-1094 V.A.『MACC Life Goes On』CD(\2,750-)\3,025-税込
Six Feet Under the Ground/Goin Across the Sea/Highway of Sorrow/Fraulein/Rain
& Snow/Panhandle County/Water Is Wide/Hard Times 他全39曲
アール・スクラッグスをカムバックさせたことでも知られるオハイオ州フロンティアランチのブルーグラス・クラシック・フェスは現在小児ガンと闘う子供たちを援助するボランティア・フェスとなっており、本作は2006年発表の第一作『Celebration of Life』(SKFR-9001)につづく最新ライブ2枚組である。
現在、南部系ブルーグラスの第一線で活躍する139アーティストによる39曲は、第一作が発表された2006年から2011年までに録音されたもの。一枚目はジョンソン・マウンテン・ボーイズのリユニオン"Goodbye to the Blues"を皮切りに、マイケル・クリーブランド&フレームキーパー、ジョッシュ・ウィリアムズ・ハンド、ギブソン・ブラザーズ、ブランドン・リックマン、クレイ・ヘス、スティールドライバーズ、グラスカルズ、ジュニア・シスク、ロンサム・リバー・バンド、ロンダ・ビンセント&レイジ、ロスト&ファウンド、J.D.クロウ&ニューサウスほか。
二枚目はトニー・ライス"Manzanita"を皮切りに、シエラ・ハル&ハイウェイ111、ドイル・ローソン&クイックシルバー、サードタイム・アウト、ブルーハイウェイ、ダドリー・コンネル、ケニー&アマンダ・スミス、ジェイムズ・キング、ダニー・ペイズリー、マーティ・レイボンほか、現在のトップアーティストがずらり。
その上、このフェス名物の特別企画による珍しい顔合わせなど、ライブ至上主義のブルーグラスらしい楽しみがいっぱいだ。
2000年、小児ガンのために娘マンディを亡くしたプロモーターのダレル・アドキンスがはじめた非営利フェスMACC(Musician Against
Children Cancer)は現在までに、合計59万ドルがテネシー州メンフィスの聖ジュード小児病院やYMCAなどに贈られている。 |
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●RUR-1095 VARIOUS ARTISTS『God Didn't Choose Sides: Civil War True Stories about Real People』CD(\1,000-)\1,100-税込
I'm Almost Home (Steve Gulley)/A Picture of Three Children (Russell Moore)/The
Legend of Jennie Wade (Lonesome River Band )/Christmas In Savannah (Dale
Ann Bradley)/Providence Spring (Tim Stafford)/Old John Burns (Rickey Wasson)/The
Lady In Gray (Ronnie Bowman)/Last Day At Vicksburg (Bradley Walker)/Rebel
Hart (Brad Gulley)/Carrie's Graveyard Book (Carrie Hassler)/The River Man
(Dave Adkins)/God Didn't Choose Sides (Marty Raybon)/There Is A Fountain
(Dale Ann Bradley, Steve Gulley, Don Gulley, Vic Graves) 全13曲
現在ブルーグラス主流の第一線ミュージシャンとボーカリストたちによる書き下ろし企画集『神は敵味方を別けない、南北戦争における庶民の真実』。
バックアップの基本バンドにはボックスカーズのロン・スチュワート(bj,f)とアダム・ステッフィ(m)、ブルーハイウェイのティム・スタッフォード(g)、ドイル・ローソンのクイックシルバーではバンジョーを担当するマルチプレイヤーのジャスティン・モーゼズ(d)、リッキー・スキャッグスのケンタッキーサンダーからマーク・フェイン(bs)、そしてグラスタウンのアラン・バイビー(m)ら。
そしてボーカルにはラッセル・ムーア、デイル・アン・ブラッドリー、スティーブ・ガリー、ロニー・ボウマン、マーティ・レイボン、リッキー・ワッソンほか。
第一次と第二次、二度の世界戦争の米軍犠牲者の合計50万を上回る60万人を失ったという南北戦争(1861-1865)がいかに米国にとって大きな出来事か、そしてその戦いの多くがメイソン・ディクソン線より南、すなわちブルーグラスの故郷で行われたかを知れば、南北戦争とブルーグラスやアパラチアが結びつく。
発売元のルーラルリズム・レコードはサイトを設け、一曲ごとの解説のほか、13曲中8曲にはそれぞれのビデオを制作、曲の背景をソングライターが語っている。
ビル・モンローが後進に説きつづけたブルーグラスソングの真髄「トゥルーソング」の捉え方のひとつであろう。 |
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●RUR-1127 STEVE GULLEY & NEW PINNACLE CD(\1,000-)\1,100-税込
Leaving Crazy Town/Hello Goodbye/You're Gone/It's A Long, Long Way To The Top Of The World/She's A Taker/Mattie's Run/Don't You Ever Get Tired Of Hurting Me/That Ground's Too Hard To Plow/You Can't Take Jesus Away/Every Time You Leave/Not Fade Away/Take A Look.
ドイル・ローソンのクイックシルバー(1995-1998)で稀代のソウルフルなリードボーカリーストとして大評判となったスティーブ・ガリー、98年にアダム・ステッフィとバリー・アバナシーとともにマウンテンハートを創立、そののちグラスタウン(2006-2011)やデイルアン・ブラッドリーらと活躍、ソロアルバムやティム・スタッフォードとの企画アルバムを経て2013年に結成した新バンド「ニューピナクル」、デビュー作である。
そう、父のドン・ガリーは70年代、日本盤も発表されたピナクルボーイズの創立メンバーという、そんな伝統を引き継いだわけだ。
スティーブのソウルフルなボーカルが引き立つような硬質でクリスプなサウンド作りにまい進するのはマット・クラビー(bj)、ゲイリー・ロビンソン(md)、ブライアン・ターナー(bs)という無名の、しかしすごいピッカーたち。
曲によってティム・クロウチのすごいフィドルとフィル・レッドベターのドブロが助っ人。
特にジム&ジェシーで知られる“It's a Long, Long Way to the Top of the World”やハンク・コクラン作のレイ・プライス曲“Don’t You Ever Get Tired Of Hurting Me”、そしてアマンダ・スミスをゲストに迎えたルービンブラザーズ“Every Time You Leave”などにおけるフィドルとスティーブの素晴らしいこと……(わたしふだん、カントリーとは距離を置いてますが、ホンマにくさいのは好きなんです)。
稀代のソウルフルなブルーグラスシンガーと言われるスティーブ・ガリーのボーカル、ごゆっくりお楽しみください。 |
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●RHY-1140 STEVE GULLEY & NEW PINNACLE『Time Won't Wait』 CD(\1,500-)\1,650-税込
Drowned In Sorrow/Time Won't Wait/You'll Cry For Me/The Road Back To You/I'm
Alright/I Can Almost See Houston From Here/Congratulations Anyway/You Can't
Help Who You Love/Leaving Sounds Pretty Good To Me/G-Force/Safe In His
Arms/Hold Your Horses全12曲
クィックシルバー、マウンテン・ハート等のリード・ボーカルを務めたスティーブ・ガリーが自身のバンドを立ち上げて3作目。スティーブ・ガリー自身のオリジナルとデュオ・アルバムも発表しているブルーハイウェイのティム・スタッフォードとの共作。
郷愁を誘うカール・ジャクソン節がブルーグラス・ファンの琴線に触れる"The Road Back to You,"、ジム&ジェシーのエピック時代の録音から"Congratulations Anyway"、ゲイリー・ロビンソンJr.作のインスト、カール・ジャクソンがジョン・スターリングとの共演盤で取上げた"Hold Your Horses"、ペダル・スチールとティム・クロウチによるストリングスをフィーチャーしたロニー・ミルサップの"I Can Almost See Houston From Here" ではステーブ・ガリーの卓越したボーカルテクニックが味わえる。
王道ブルーグラス・サウンドを貴重にますますま円熟味を増したボーカルが魅力。ブライアン・ターナー(bs)、マシュー・クラビー(bj)、ゲイリー・ロビンソンJr.(m)に加えてゲストのティム・クロウチのフィドルが素晴らしい。 |
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●RUR-1139 FELLER & HILL『Brothers and Heroes』CD(\1,500-)\1,650-税込
Hammer Down/Childish Love/Atlanta Is Burning/Rebecca Of New Orleans/The
Bugler/Back In Baby'S Arms/Love Is A Stranger/Wake Up Little Susie/Lord
Help Me Decide/Duncan And Brady/Be A Good Girl/Jerry'S Breakdown/Tennessee
Hound
Dog全13曲
バック・オウエンスをブルーグラス・スタイルでカバーしたバッカルー・ブルーグラスで一躍注目を集めたフェラー&ヒルの最新作。
南北戦争のラッパ手の物語を歌った"The Bugler" や"Atlanta Is Burning"等、親戚筋のボーイズ・フロム・インディアナに所縁ある曲、ルービン"Childish Love"やオズボーン"Tennessee Hound Dog"、エバリー・ブラザーズ"Wake Up Little Susie"等のブルーグラス・アレンジで。
ラリー・スティーブンソンをゲストにビル・ハレル作"Love Is A Stranger"やジュニア・シスクを迎えてジョンソン・マウンテン・ボーイズ"Duncan And Brady"、チェット・アトキンスとジェリー・リードの共演盤から"Jerry'S Breakdown"等々。
14才でブルーグラスのPAを一手に引き受けていたレッド・ウィングのジェリー・ウィリアムソンに弟子入りしてサウンドマンとしてのスキルを磨き、ラリー・スティーブンソン・バンドにも在籍、マルチ・ミュージシャンとしても才能豊かなトム・フェラー(bs,g,m,bj)とカール・シフレットのところでのスタイリッシュなプレイとテナー・ボイスが魅力のクリス・ヒルのコンビに多彩なゲストが参加。
マイケル・クリーブランド、グレン・ダンカン、スティーブ・トーマスと実力派のフィドラー、グレン・ギブソン(d)、白眉はボビー・オズボーン(v)参加の"Tennessee Hound Dog"ではボビーJr.、ウィン(bj)&ロビー(drums)も加わり、エバリー・ブラザーズの"Wake Up Little Susie"と共にオズボーン・サウンドを再現。
"Childish Love"ではトムのジェシー・マクレイノルズを彷彿させるクロス・ピッキングが聞かれる。パッツイ・クラインの"Back In Baby'S Arms"、クリスのスムースなボーカルをフィーチャーしたビル・ハレルの"Love Is A Stranger"ではグレン・ダンカン(f)のダブル・ストップが冴える。
ジュニア・シスクを迎えてトムとリードボーカルを分け合う、ジョンソン・マウンテン・ボーイズの当り曲"Duncan And Brady"等々、良くプロデュースされた作品。
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●RUR-1104 DARRELL WEBB BAND『Breaking Down the Barriers』CD(\1,000-)\1,100-税込
The Coal Miner's Son/Goodbye to the Sun/False Idols/This Old Town/Pistol and Pen 他全11曲
19歳でロンサム・リバー・バンドに加入以来、J.D.クロウのニューサウス、ロンダ・ビンセントのザ・レイジ、マイケル・クリーブランド&フレームキーパーズなど、高校卒業後から数々のメジャーバンドを経験した東テネシーをベースにする、すばらしいテナーボイスの持ち主でマルチプレイヤー(メインはマンドリン!!)ダレル・ウェッブ。
自らのバンドを率いて2010年のデビュー作『Bloodline』(RHY-1064 \2,573-)につづく最新第2作。
2005年にドリー・パートンをゲストに迎えて発表した『Behind the Scenes』(LDR-006 \2,573-)で、フラット&スクラッグス、トム・パクストンやマール・ハガードらをバランスよく配したいやみのないボーカルで、ちょっとティム・オブライエンのアパラチア版のようなスマートさを聴かせてくれる。
自身が愛用するマンドリンの製作者、ウィル・パーソンズの書いたマイナーズソング、故ハーリー・アレンのカントリーバラッド、プロデューサーでもあるジム・バンクリーヴ(f)のブルーグラスなど、バラエティに富んだ選曲で、クリス・ウェイド(bj)、ジェイコブ・ジョインズ(d)、ジャレッド・ヘンズリー(g)ら若手がバックを固める。 |
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●RUR-1100 AUDIE BLAYLOCK & REDLINE『Hard Country』CD(\1,500-)\1,650-税込
A Real Good Way to Lose/Home Is Where the Heart Is/Philadelphia Lawyer/A
Natural Thing 他全10曲
「これでもか!」とばかりのソリッドグラスとアーリーブルーグラスのおいしいレパートリーで高い評価を得た、バンドとしてのデビューCD作『Audie
Blaylock & Redline』(RUR-1081 \2,573-、これメチャお勧めでついついムーンシャイナー2009年2月号のカバーストーリーにしてしまったほどだよ!!)以来、前作のビル・モンロー曲集CD『I'm
Going Back to Old Kentucky: A Bill Monroe Celebration』(RHY-1042 \2,573-)など、ブルーグラスの王道を高らかに謳うオウディ・ブレイロックとレッドラインの最新作。
若いメンバー、パット・マカビニュー(f)とラス・カーソン(bj)のトラッドグラス一辺倒に、ジェシ・ブロック(m)、ジェイソン・ムーア(bs)、ゲストにロンサム・リバー・バンドのジョッシュ・シリング(g)らを迎えた本作、レッド・アレンの息子でヒットメーカーだった故ハーリー・アレンの2曲を含んで「ハードドライブなブルーグラスを軸にしているけれど、カントリー音楽のソウルとも言うべきバラッドタイプの曲も取り入れて、このバンドの多様性をアピールしている」とオウディは言う。
ところで、本作にも収められたトラッド曲"Philadelphia Lawyer"、長らく聴いたこともなかったのに、今年に入ってラリー・スティーブンソンがサム・ブッシュとのデュオでやってたし、何かあるのかなぁ……!? |
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●RHY-1068 RODNEY DILLARD『I Wish Life was Like Mayberry』CD(\1,500-)\1,650-税込
Darlin' Boys/There Is A Time/Wicker Rocking Chair/Dooley/Doug's Tune/Salty
Dog Blues 他全14曲
すごい!! さすが第一世代最後、というか第二世代のトッパナというか……、ぜんぜんレベルの違う存在感と表現手法で耳に飛び込んでくるすばらしいロドニー・ディラードの最新作だ。
そのうえ、1960年代の名曲"Dooley"、"There Is A Time"、"Evo Walker"などをリバイバル、なおそのうえダグのバンジョーで知られる"Doug's Tune"や"Banjo in the Hollow"をやっちゃう!!
バンドの支えとなっているこのスティーブ・ブッシュというバンジョーほかのマルチピッカー(ミズーリのベテラン)が、よくディラーズを理解しているサウンド作り(もちろん、同じじゃない)、すばらしいアルバムに仕上げている(オーケストラとのバンジョー共演も秀逸)。ザ・ディラーズが全米で名を上げた大ヒットTVシリーズ『アンディ・グリフィス・ショウ(邦題『メイベリー110番』)』でのダーリン兄弟という立場に擬しながら、50年というキャリアロドニーの歌唱力、感性、創作能力、……エルトン・ジョンがほれ込んで、初の全米ツアーの前座に指名したというロドニーの才能は緩んでいないぞ!!
昨年IBMA名誉の殿堂入り(そのときにライマン公会堂が一体になって"Old Home Place"を歌った感動は忘れ得ない=ムーンシャイナー誌2009年10月〜11月号参照)、けれど今年、仲間のミッチ・ジェインを失うという経験もしたロドニー、今年のIBMAアワード・ショウではアリソン・クラウスとともに最高賞のアワード・プレゼンターとしても登場(ムーンシャイナー最新11月号参照)、偶然ホテル部屋がお向かいだったのだが、切れのいいジョークと身軽な身のこなしで元気だったことを報告しておこう。 |