| HOME PAGE|前のTopic |次のTopic |メールでのご注文はこちらからどうぞ|

Today's topic No. 398
  2020/7/01

 
   今年のIBMAブルーグラス名誉の殿堂入りと功労賞の受賞者、 iBMAアワードの最終ノミネートが発表されました。




2020

2020年IBMAアワード、ブルーグラス・ホール・オブ・フェイム関連取扱商品
(在庫の無い物は少し時間頂きますが、取り寄せ可能です) 
 第31回IBMAブルーグラス・ミュージック・アワードのノミネーションと2020年のブルーグラス・ホール・オブ・フェイム、名誉の殿堂入り3組と功労賞の受賞者が6月26日にナッシュビルのIBMA本部から発表がありました。例年はノース・キャロライナ州ローリーで開催されるワールド・オブ・ブルーグラス(WOB)の最大のイベントとして開催されるアワードショーはコロナ禍の影響でWOBの全てのコンサート、セミナー等と同様に、バーチャル・イベントとしてオン・ラインで執り行われる予定です。
 [2020年 IBMAブルーグラス・ミュージック・アワード・ノミネーション]
 *バルサム・レンジ
年間最優秀エンターテイナー/年間最優秀ボーカルグループ/年間最優秀ゴスペル録音""Angel Too Soon"
  ●MH-1726 BALSAM RANGE『Aeonic』 CD(本体\2,450-)\2,695-

The Girl Who Invented the Wheel/Tumbleweed Town/The Rambler/Get Me Gone/Hobo Blues/Help Me To Hold On/Let My Life Be a Light/My Cross To Bear/Graveyard Blues/Angel Too Soon/If I Needed Someone全11曲

 2018年IBMAアワードの最高賞『年間最優秀エンターテイナー』をはじめ『年間最優秀男性ボーカル』(バディ・メルトン)『年間最優秀ベース』(ティム・サレット)を獲得したバルサム・レンジの最新作。メロディアスで耳に残る印象的な曲の数々をバディ・メルトンの万人受けするボーカルとハーモニー、ブルーグラス楽器による完璧なアンサンブルで聞かせる。ダレル・ニッカーソンの迫力満点のマンドリンのチョップによるリフとマーク・プルエットのロック・ソリッドなバンジョー・ロールに乗ってメルトンの伸びやかなボーカルが映える"The Girl Who Invented the Wheel"がチャート上昇中も納得。ドブロとベースを担当するティム・サレット、トニー・ライスばりのリード・ギターをバリバリ弾くカレブ・スミス、硬軟合わせた選曲と完璧なアンサンブルとコーラス、完成度の高いブルーグラス。
  ●MH-1673 BALSAM RANGE『Mountain Voodoo』CD(本体\2,450-)\2,695-

Something 'Bout That Suitcase/Blue Collar Dreams/Voodoo Doll/Eldorado Blue/The Girl From The Highlands/I Hear The Mountains/Chain Gang Blues/Rise And Shine/Spring Hill/Hello Heartache/Lines In The Sand/Don'T Walk Away/Wish You Were Here全13曲

 ノース・カロライナ州ヘイウッド・カウンティをベース、2007年のデビュー以来、メインストリーム・ブルーグラスのヘッドライナーに登りつめたバルサム・レンジ、2014年の『Five』(MH-1533CD\2,695-)に続く最新6枚目の作品。2014年のIBMA年間最優秀男性ボーカルに選ばれたバディ・メルトン(f)のクリアで力強いテナー・ボイス、伝説のビーンブロッサムのライブ盤ではジェームス・モンローのバンドで参加、リッキー・スキャッグスの初期シュガーヒル盤やブルーグラス界復帰作『Bluegrass Rules』でもシュアなバンジョーを聞かせたベテラン、マーク・プルエット(bj)、サザン・ゴスペル・シーンでも活躍、ここではベースとドブロを担当するティム・サレット(bs,d)、トニー・ライスの影響色濃いリード・ギターにも定評あるカレブ・スミスという面々でスムースで見ざわりの良いコーラス、モダンな曲調、洗練されたアレンジ等々、歌良し、演奏良し、選曲良しの三拍子揃った今、一番受け入れられているブルーグラスを聞かせてくれる。各楽器の音の粒立ち、コーラスの溶け具合、録音の良さも特筆すべき。
 *ビリー・ストリングス
年間最優秀エンターテイナー/年間最優秀アルバム『Home』/年間最優秀ギター/年間最優秀インストルメンタル録音"Guitar Peace"
  ●ROU-00638 BILLY STRINGS 『Home』CD(本体\2,450-)\2,695-

 昨年のIBMAアワード、最優秀新人とギター・プレイヤーのダブルで受賞したビリー・ストリングスの2枚目となるスタジオ録音盤で、ラウンダーからのデビュー作。ミシガン州生まれで、現在はのナッシュビルを拠点としてアクティブに活躍。従来のブルーグラスの領域を広げてパンク、カントリー、フォークロックの要素で再構築、オリジナルなサウンドを創り上げています。モリー・タトルと並んで最も注目されるブルーグラス・シーンから登場した素晴らしい才能です。
 *デル・マッカリー・バンド
年間最優秀エンターテイナー/年間最優秀男性ボーカル/年間最優秀マンドリン(ロニー・マッカリー)/年間最優秀フィドル(ジェイソン・カーター)
  ●ARH-9030 DEL McCOURY『I Wonder Where You Are Tonight』CD(本体\2,250-)\2,475-

Hey Hey, Bartender/Willie Roy/Prisoner's Song/I'm Coming Back But I Don't Know When/I Wonder Where You Are Tonight/Fire On The Mountain/You're A Flower In The Wildwood/Used To Be/Dreams/Whose Shoulder Will You Cry On/Sweetheart You Done Me Wrong/Roll In My Sweet Baby's Arms/Blue Yodel/A Beautiful Life全14曲
今やオーブリーのメンバーとしても活躍する名実共にブルーグラス・ボーカルの最高峰、デル・マッカリーが1967年に発表した歴史的デビュー作『Sings Bluegrass』のCD化。1960年代後半、フォーク・リバイバルが終わりロッ ク時代がはじまっていたにもかかわらず、ナッシュビルやロサンゼルスの商業音楽を見上げながら自分の音楽を信じていたトラッドグラス信奉者たちがいた。アール・テイラーやマック・マーティン、レッド・アレン、そしてデル・マッカーリーたち。当時、彼らは自分の信じるブルーグラスを小さなレーベルに残した。今年IBMAブルーグラス・ホール・オブ・フェイムの殿堂入りを果たしたビル・エマーソン(bj)、今も現役てパタクサントレーベルからアルバムをリリースしているビリー・ベイカー(f)、ウエイン・イエーツ(m)らとともに残した歴史的デビュー作『Sings Bluegrass』のCD化。68年発表のステレオLPよりもオリジナル録音の音質に近 づけているという。68年発表のステレオLPよりもオリジナル録音の音質に近づけているというトラッドグラス大名盤。80歳を迎えて、益々,意気軒昂、ブルーグラス界トップの大御所となったデル、エマーソン の華麗なバンジョーが美しい。"I'm Coming Back But I Don't Know When"と"Sweetheart You Done Me Wrong"がLP未収録のボーナス音源。
  ●MCM-0002 DEL MCCOURY BAND『The Company We Keep』CD(本体\2,450-)\2,695-

Nothin' Special/Never Grow Up Boy/Mountain Song/Seventh Heaven/Fathers and Sons/When It Stops/When Fall's Coming Down/I Never Knew Life 他全14曲

 IBMA(国際ブルーグラス音楽協会)アワードで不動 の最優秀エンターテイメント・バンドを連続受賞記録更新中、また一方、何千人ものロック観客を前に、若 者たちを狂喜させてきたジャムバンドの師匠役でもあるデル・マッカーリー・バンドの最新作。1960年代か らトラッド&ソリッドグラス一筋の頑固さが、息子2人を含む20代(今や30代だが)のバック・ミュージ シャンを得たことで、すべてうまく作用したのだろう、ブルーグラス・スピリッツを強烈に漂わせながらも、無 用な田舎くささを感じさせない完璧なアンサンブルは、まさしく彼らが目指した「現代のフラット&スクラッ グス」の完成である。現在最高のブルーグラス・バンドとしてソリッドグラス一直線でメジャーバンドにま で成長したDMB、不動のメンバー、ロニー&ロブ・マッカーリー、ジェイソン・カーター、マイク・バブでの 最後の作品(バブが6月に脱退!!)。デルの可愛さ!?を吐露するような自伝的"Never Grow Up Boy"にはニンマリする人も多いかな。本作からのプロモ・ビデオ 第1弾は"She Can't Burn Me Now"、ムーンシャイナー誌7月号の写真(小さいけど)でデルにすがる女 性…、またロブとロニーが語っていたオリジナルRB-75やロイド・ロアーF-5は、ここで登場しているのでしょ うか…?
  ●MCM-0015 PRESAVATION HALL JAZZ BAND & DEL McCOURY BAND『American Legacies』CD(本体\2,450-)\2,695-

 ジャズとブルーグラスという、アメリカのもっとも大きな伝統文化の流れの中にある音楽が正面から対峙した話題作、デル・マッカーリー・バンドとプリザベーション・ホール・ジャズ・バンドの共演作である。ニューオーリンズの街中で生まれた黒人たちによるジャズの原形とアパラチアの山で育まれ、1946年に偶然の才能が集まることによって生まれた白人たちによるブルーグラス、このふたつの音楽が、その双方の伝説的ミュージシャンたちによっていかに料理され、混ぜ合わさるのか……!? 興味津々のコラボレーションである。
  ●MCM-0003 DEL McCOURY BAND『The Promised Land』CD(本体\2,450-)\2,695-
I'm Bound for the Land of Canaan/Five Flat Rocks/Don't Put Off Until Tomorrow/Led by the Master's Hand/Ain't Nothing Going to Come Up Today 他全14曲
まぎれもなく、現在最高のトラッドグラス・バンドとして君臨するデル・マッカーリー・バンド、 昨年の『The Company We Keep』(MCM-0002 \2,695-)につづき、早々と発表したのは待望のゴスペル集。 ロブ・マッカーリーのすばらしいグラナダ・バンジョーが見事なトーンを聴かせる1曲目から最後 まで、1930年代に作られた古い曲からオリジナルまで、抜群の選曲であたらしいトラッド・ブルー グラス・ゴスペルのスタンダードを示してくれる。ベースがマイク・バブからアラン・バートラムに 変わったが、ロニーとロブ・マッカーリー兄弟、ジェイソン・カーターという鉄壁のメンバー。モ ンロー、フラット&スクラッグス、スタンレーズらがそうであったように、そのバンドの実力をう かがい知ることができる、ブルーグラスのあらゆる音楽要素が詰まったゴスペル。DMBは彼らブルー グラスを創ってきた偉大な先人たちの精神とノウハウをなぞりながらも、21世紀にふさわしいあた らしいトラッドグラス・ゴスペルのかたちを聴かせてくれる秀作だ。67才のデル、絶好調だ。
  ●MCM-0014 DEL McCOURY BAND『Family Circle』CD(本体\2,450-)\2,695-(歌詞付)

Sweet Appalachia/Barbaric Splendor/Hello Lonely/Delma Blue/I Remember You/Break Up 他全14曲

 現在ブルーグラス・バンドの最高峰、デル・マッカーリー・バンド(DMB)の最新作である。人間国宝といってもいい今年70歳のデルを中心に、ふたりの息子ロニー(m)とロブ(bj)、少年時代からバンドに参加したジェイソン・カーター(f)、そしてアラン・バートラム(bs)という望むべく最高のミュージシャンを擁して、鉄壁のバンドサウンドを聴かせる。"I've got that sweet mountain soul in bones,"と歌うアパラチア賛歌にはじまり、ジョー・ニューという作者のすばらしい2曲(要チェックだよ)ほか、ビリー&テリー・スミスやロニー・ボウマンらとの共作、マーク・ノップラーのカバーなどを含み、ハッとするようなポップな感覚を散りばめながら、そして今秋のIBMAアワード・ショウのトリで聴かせてくれた最後のチャーリー・リッチ曲"Break Up"のブギウギまで、全曲でソリッドなブルーグラスを守りながら随所にお洒落なアレンジ、また自然に出てくるのだろう抜群のグルーヴを捉まえる各楽器のインプロバイズ、そしてデルのリズム・ギターが快感だ。昔のデル・イメージとはぜんぜん違う、数々のビッグステージを経てきて、今やメジャーアーティストの一角にいるDMB、デルの強烈な説得力でアルバムを通して大満足のブルーグラスを聴くべし!
   ●MCM-0020 DEL MCCOURY『Del McCoury Still Sings Bluegrass』CD(本体\2,450-)\2,695-
Hot Wired/That Ol Train/Letters Have No Arms/First One Back in Town/Build It Up/Bottom Dollar/Deep Dark Hollow Road/Ace of Hearts/To Make Love Sweeter for You/Joe/Love Love Love/I'll Be on My Way/You Could Be Me/I Fell in Love全14曲
ブルーグラス・シンガーの最高峰、デル・マッカリーがデビュー作『Del McCoury Sings Bluegrass』(ARH-5006)をリリースしたのが1968年、それから50年目の最新作『Del McCoury Still Sings Bluegrass』。
1963年にビル・モンロー&ブルーグラス・ボーイズにバンジョー弾きとして参加。ビル・キース(bj)の加入を機にギターに転向、ジャック・クック直系のハイロンサムを体現するテナー・ボーカルとリズム・ギター・プレイで大きく貢献、独立後はペンシルバニアでローカル・シーンで活躍の後、息子達と共にナッシュビルに進出、ブルーグラスのスタイルを踏襲しながらもリチャード・トンプソン等、新たなレパートリーを取り入れ、斬新なアレンジでブルーグラスの幅を大きく広げて、アメリカーナやジャムバンドのシーンでも大きな影響力を持つアーティストに成長、79歳の現在も第一線で活躍している。
最高のブルーグラス・サウンドでサポートするのはロニー(m)&ロブ(bj)・マッカリー、ジェイソン・カーター(f)、アラン・バートラム(bs)という鉄壁のバンド・メンバー、加えて孫のヘブン・マッカリーがショーン・キャンプ作"Hot Wired"でホットなエレキ・ギターを披露、ジェリー・リー・ルイスの"To Make Love Sweeter for You"ではピアノをフィーチャーして切々と歌い上げる異色の2曲も印象的。
 *ドイル・ローソン&クィックシルバー
年間最優秀エンターテイナー/年間最優秀ボーカルグループ/年間最優秀ソング"Living Like There's No Tomorrow"/年間最優秀アルバム 『Live In Prague、 Czech Republic』/年間最優秀ゴスペル録音"I'm Going To Heaven"/年間最優秀インストルメンタル録音"Shenandoah Breakdown"/
  ●BBR-1051 DOYLE LAWSON & QUICKSILVER『Live In Prague Czech Republic』 CD(本体\2,450-)\2,695-

 ドイル・ローソン&クィックシルバー、チェコ共和国プラハに於けるライブ・アルバム。8回のIBMAの年間最優秀ボーカル・グループ受賞他、輝かしい経歴を持つドイル・ローソン&クイックシルバーを迎えて、聴衆の期待の高さとミュージシャンの想いの相乗効果が伝わる。ハードにドライブするバンジョーに導かれて分厚いコーラスと卓越した楽器のソロ回しが続く"Driving It Home"、、ジミー・マーチンを髣髴させるソリッドなブルーグラスに仕上げた"Back In My Baby's Arms Again"、最も人気の高い"Julie Ann"まで鉄壁の演奏を繰り広げる。
  ●MH-1461 DOYLE LAWSON & QUICKSILVER『Roads Well Traveled』CD(本体\2,450-)\2,695-

 現在ブルーグラス界のトップに君臨するドイル・ローソン&クイックシルバー、今春発表の最新作。音楽生活50年を迎えたドイル、34年間率いてきた絶好調のクイックシルバーサウンドはキャッチーなブルーグラスと厳選されたカントリーバラッドを散りばめ、なによりも申し分のない、すばらしいアコースティックアンサンブルを聴かせる。ジョッシュ・スウィフトのすごいドブロ、ジョー・ディーンのロン・ブロックを思わせるバンジョー、そのマルチプレイヤーぶりとセンスのいいブルーグラス解釈で注目したジェイソン・バリーのフィドル、そして次々とどーしてこんなに歌のうまいのが……と感心するマイク・ロジャーズ(g)とコリー・ヘンズリー(bs)の6人組。ドイルの見事な差配で創り出す完璧なブルーグラス/アコースティック・アンサンブルをお楽しみ下さい。
  ●MH-1573 DOYLE LAWSON & QUICKSILVER『In Session: 33 Strings +6 Pickers + 6 Voices = Reading, 'Riting & Rhythm』CD(本体\2,450-)\2,695-

 この驚くべき完成度の高いブルーグラス! 70年のブルーグラス史上、最強のアンサンブルを創ることに成功したドイル・ローソンの40作目最新作。そのタイトルも、まさに黒板に書かれたように「33の弦+6人のピッカー+6人の声=読み、書き、そしてリズム」。まさに完璧に、33本弦が鳴り、6人のセンスの塊ピッカー、どこで見つけるのか素晴らしいシンガーたち。オズボーンブラザーズの音楽性とジミー・マーティン由来のソリッドグラスが見事に現代的なポップ感覚と相まって素晴らしいクイックシルバーサウンドを創り上げていく。チャーリー・モンロー名曲“Weep and Cry"(クライングタイムの大西一由や広田みのりでも)とビル・モンロー・インスト“EveningPrayer Blues"をドブロとマンドリンでやってしまうほか、書き下ろしの新曲を中心にウキウキブルーグラス。多くの人に音楽としての完成度の高さを味わっていただきたいブルーグラス、ひとつの究極!!強力お薦め!
  ●SH-3949 DOYLE LAWSON & QUICKSILVER『Hard Game Of Love』CD(本体\2,450-)\2,695-

Blue Train(of the Heartbreak Line)/Hard Game Of Love/Oak Ridge Rendezvous/We Missed You/Nightingale/Standing Room Only/Poor Boy Working Blues/In My Dreams/A Thing Of The Past/My Trust In You/Hand Made Cross/As Long As The World Stands 全12曲

 このところゴスペル・アルバムに専念していた感のあるドイル・ローソン&クイックシルヴァー、95年の『Never Walk Away』(SH-3842\2,695)以来実に7年ぶりとなるセキュラー・アルバム。ドイルをして久々にその気にさせた"Blue Train(of The Heartbreak Line)"のキックオフから一気にクイックシルヴァー流ソリッド・ブルーグラスの世界にひきずりこんでしまうその腕の冴えは、さすが、ケンタッキー・マウンテン・ボーイズ、サニー・マウンテン・ボーイズで鍛えられた筋金入りのソリッド・ブルーグラッサー。常にメンバー・チェンジを繰り返しながら一貫してハイ・レヴェルのコンテンポラリー・ブルーグラスを作り続け、80年代末以降の流れの規範となってきたクイックシルヴァー、ここでも、デイル・ペリー、ハンター・ベリーらの2001年ヴァージョンでのナッシュヴィル録音7曲と、バリー・アバーナシー、ジミー・ヴァン・クリーヴらを擁した97年ヴァージョンでのドゥービー・シー・スタジオでの5曲という構成は、文句無しにコンポラ・グラスの最高峰。手垢のついたスタンダードを一切排した、ロバート・ゲイトリー、ビリー&テリー・スミスら、現在第一線のソングライターの新鮮なブルーグラス感覚が素晴らしい。クイックシルヴァーでは極めて稀なインストも収録されている。
  ● SH-3842 DOYLE LAWSON & QUICKSILVER "Never Walk Away" CD\2,750-

Sweet Rosie Jones/I've Kissed You for the Last Time/Let Me Live/Again/Jealous/Your Crazy Heart/Falling, Falling, Falling/Back in My Baby's Arms Again 全14曲

  今年のIBMAファン・フェスで最もカッコ良く決めてくれたバンド、ドイル・ローソン&クイックシルバーの最新作である。何が、と言えばマイク、無指向性のマイク1本をデンと構え、50年代のバンドの様にスムーズに流れるステージングは見ものだった。もうひとつの感動は、バンジョーのバリー・アバナシー。彼は左手のない障害者なのだが、このCDでも聴ける通り、そのハンディは全く問題としない。ネックの上から押えるのだが、それが普通の奏法であるかのように自然だった。もうひとつのアメリカの凄さを見た思いだ。ところでこの作品、古巣のシュガー・ヒルに戻り、抜群のバランスでコンポラ・ソリッド・グラスを聴かせる。ドイルの素晴らしいマンドリン、新ボーカリスト、スティーブ・ガリーのクリスタル・クリアなテナー・ボイス、オウエン・サウンダースのトラッドなフィドル等々、完璧なハーモニーと共に、よりトラッド色を増した素晴らしいクイックシルバー・サウンドを堪能させてくれる。
 *シスター・セイディ
年間最優秀エンターテイナー/年間最優秀ボーカルグループ/年間最優秀女性ボーカル(ディル・アン・ブラッドレィ)/年間最優秀バンジョー(ジーナ・ブリット)/年間最優秀コラボレーション録音"On & On"(ジーナ・ブリット)/年間最優秀フィドル(デニー・リチャードソン)
  ●PC-1223 SISTER SADIE『Sister Sadie II』CD(本体\2,450-)\2,695-

"Losing You Blues/No Smoky Mountains/Something To Lose/Raleigh's Ride/Since I Laid My Burden Down/Jay Hugh/It's You Again/I'm Not a Candle in the Wind/900 Miles/Morning Sky/Love Has No Pride/I Washed My Face in the Morning Dew全12曲

ナッシュビルのステーションインのセッションがきっかけで誕生したベテラン女性ブルーグラッサーによるスーパー・バンド、トニー・ライスの持ち曲"Little Sadie"にインスパイアされて命名されたというシスター・セイディの第二作。ディル・アン・ブラッドレー(g)、ティナ・アデア(m,g)、ジーナ・ブリット(bj)、ディニー・リチャードソン(f)、ベス・ローレンス(bs)という面々。ティナのハイ・ロンサム感漂う凄みのあるボーカルによる"Losing You Blues"、哀愁漂う"900 miles"、ボニー・レイットやリンダ・ロンシュタットで知られる"Love Has No Pride"他全4曲、ディルの優しく心に染みる望郷ソング"No Smoky Mountains"、ダン・フォーゲルバーグ作でクリス・ヒルマンのブルーグラス・バージョンで知られる"Morning Sky"他全5曲、エンジェリック・ボイスで歌い上げるジーナによる"Something To Lose"他1曲と3人のリード・ボーカルとジーナのペンによるインスト曲という構成。 
  ●PC-1200 SISTER SADIE CD(本体\2,450-)\2,695-

 ベテラン女性ブルーグラスのスーパーグループ、シスターセーディ登場! IBMA最優秀女性ボーカルを5度受賞したいるデールアン・ブラッドリー(gt)、1993年に瀬戸大橋で4か月を過ごしたトップクラスのバンジョー奏者ジーナ・ブリット(bj)、その歌唱力はアリソン・クラウスの再来としてシュガーヒルから1997年にデビューしたティナ・アデア(md)、そしてチーフタンズとともに2012年に来日もしているナッシュビルフィドル界育ちのディーニー・リチャードソン、そしてべス・ローレンス(bs)、という5人編成のバラエティに富んだ楽しい女性ブルーグラス集。
  ●PC-1215 DEANIE RICHARDSON『Love Hard, Work Hard, Play Hard』CD(本体\2,450-)\2,695-

 13歳でグランド・オール・オーブリーに登場、パティラブレスやチーフタンズのツアー・メンバーとして又、熊本カントリー・ゴールドにホリー・ダン、最近ではチーフタンズと来日、シスター・セイディのメンバーとしても活躍中、ディーニー・リチャードソンのソロ名義としては初のアルバム。テキサス・スタイルからホーダウン、オールドタイム、デイル・アン・ブラッドレイを迎えた典型的なカントリー・フィドル、アイリッシュ等々、彼女のバーサタイルなスタイルを窺い知れる。長年、ナッシュビルの音楽シーンでセッション・ミュージシャンとして様々なスタイルをこなしてきた彼女のショーケース的に内容のみならず、ブルーグラス・コミュニティの中で培ってきた人脈をバランス良く配して、とても暖かみの有る手作り感も味わえる、丁寧に創り上げられた作品。
  ●PC-1230 GENA BRITT 『Chronicle: Friends And Music』 CD(本体\2,450-) \2,695-

 女性ブルーグラッサーのリトル・セイディーのメンバーとして活躍中のジーナ・ブリット(bj)のパインキャッスルから、自身のプロデュースによるデビュー・ソロは長年の活動で培ってきた交友関係を通じて集まってきた才能溢れるミュージシャン達とのコラボレーション。リトル・セイディのメンバーとして2枚のアルバムをリリース、満を持してのソロ・プロジェクト。IBMAアワード・ウィナーのブルック・オルドリッジとフラットロンサムのチャーリー・シューラーとジーナのトリオでモンロー・クラシック"on and On"、マーティ・レイボンの存在感が際立つ"Daddy's Shoes"、ラジオ・ランブラーズのデュエイン・スパークスを迎えてジョー・ディフィーの反戦歌のブルーグラス・アレンジ。ジーナのビッグ・バンジョーをフィーチャーした"Big Country"他、2曲のインストも秀逸。編年史のタイトルに相応しい自身の歩んできた道を関ってきた友人と共に創り上げた秀作。
 *スペシャル・コンセンサス
年間最優秀エンターテイナー/年間最優秀ソング"Chicago Barn Dance"/年間最優秀アルバム 『Chicago Barn Dance』/年間最優秀コラボレーション録音"Chicago Barn Dance"
  ●COMP-4756 SPECIAL CONSENSUS 『Chicago Barn Dance』CD(本体\2,450-)\2,695-

Chicago Barn Dance/Lake Shore Drive/East Chicago Blues/My Kind of Town/Looking Out My Back Door/I Hope Gabriel Likes My Music/City of New Orleans/I Am the City/Won't That Be a Happy Time/Sweet Home Chicago/Chicago Barn Dance - Reprise

 結成45周年、2018年のIBMAアルバムオブザイヤーを受賞、グラミーにもノミネートされた『Rivers and Roads』(COMP-4709)に続くスペシャル・コンセンサスの最新作。バンドの創設者のグレッグ・ケイヒルの故郷であるシカゴに因んだタイトル曲はベッキー・ブラー、ミッシー・レインズ、プロデューサーのアリソン・ブラウンによって書かれ、人気ラジオ番組だったWLSバーン・ダンスのストーリーを伝え、ベッキーとマイケル・クリーブランドのツイン・フイドルをフィーチャー、元メンバーでアメリカーナのシーンで大成したロビー・ファルクスはビル・モンローがケンタッキーからシカゴの製油所で働いたエピソードをモチーフにしたオリジナル"East Chicago Blues"で参加、フランク・シナトラの"My Kind of Town"をアリソンとグレッグのツイン・バンジョーとマイク・バーネットとパトリック・マカビニュのツイン・フィドルをフィーチャーしたインスト曲に仕立てている。"Lake Shore Drive"は70年代のアリオッタ・ヘインズ・ジェレミアのポップ・ヒットのブルーグラス・アレンジ。ネイト・バリー(m)とダン・ユーバンクス(bs)をフィーチャーした"City of New Orleans"、ロブ・アイクス(d)を迎えた"Looking Out My Back Door"等々。  
  ●COMP-4668 SPECIAL CONSENSAS『Long I Ride』CD(本体\2,450-)\2,695-

 1975年から活躍をはじめて40年、大好評だった前作『Country Boy: A Bluegrass Tribute to John Denver』につづく2016年作もアリソン・ブラウンのプロデュースで、アリソンとのツイン・バンジョー、ロブ・アイクス(d)で軽快に聞かせる"Fire Ball"リッキー・スキャッグスのヒット“Highway 40 Blues"をデラメイとの素晴らしいコラボを聴かせるほか、全編に1970年代人間に心地よいブルーグラスに仕上げている。
  ●COMP-4541 SPECIAL CONCENSUS『35』CD(本体\2,450-)\2,695-

 スペシャル・コンセンサスの35周年記念作。前半6曲を現在のメンバーによる最新録音、後半6曲を1983年から1998年までの録音で埋めている。新録音では3曲にステュアート・ダンカンを迎え、リードボーカルのライアン・ロバーツ(g)の上質な現代ブルーグラス。旧録音では、クリス・ジョーンズ、ダラス・ウェイン、ダレン・ウィルコックス、デニス・ホワイト、クリス・ワッツ、ポール・クレイマー……6人6様のボーカルを、それぞれの時代のブルーグラス・サウンドとともに楽しめる。
  ●PC-1142 SPECIAL CONSENSUS『Everything's Alright』CD(本体\2,450-)\2,695-

What Will Become Of Me/Can't Go Back/How Many Times/Two Minus One/The Lights Are On/Beginners Luck/Lord Show Me The Righteous Pathway/Everythings Alright/She's Walking Through My Memory/Old Town Ceili/Carolina Smokey Mountain Home/Today Has Been A Lonesome Day 全12曲

  グレッグ・ケイヒル(bj)のリーダーシップのもと、30年にわたってオリジナリティ溢れるブルーグラスを作りつづけているシカゴのヴェテラン・バンド、スペシャル・コンセンサスの200年作。ソングライターとしても名をあげてきたロン・スピアーズ(m)、ジャスティン・カーボーン(g)、トレス・ニュージェント(bs)と、メンバーを一新、ロンとジャスティン、ふたりのそれぞれに個性的なハイ・リードを軸にしたトリオ・コーラスを、ランディ・コーアズ(d)、アンディ・レフトウィッチ(f)をゲストに迎えたタイトなアンサンブルで、以前のスペシャル・コンセンサスとはひとあじ違う、シンプル&ストレートなアレンジが爽やかな、きっちりとした端正なブルーグラスに仕立て上げている。ロンとジャスティンのオリジナルを中心に、カール・ジャクソン、ピート・ゴーブルなどトップ・ソングライター作品を加え、グレッグ得意のスウィング・スタイルやケルト調インストなど、ヴァラエティに富んだ構成も素晴らしい。
 *ブルー・ハイウェイ
年間最優秀ボーカルグループ/年間最優秀ソング"Both Ends Of The Train"
  ●ROU-00620 BLUE HIGHWAY『Somewhere Far Away - Silver Anniversary』 CD(本体\2,450-)\2,695-

 IBMAアワードを始めとして数々の受賞歴を誇るブルー・ハイウェイ自身のプロデュースによる最新作『Somewhere Far Away:Silver Anniversary』。ティム・スタッフォード(g)、ウェイン・テイラー(bs)、ショーン・レイン(m,f)、ジェイソン・バールソン(bj)という創立メンバー(ロブ・アイクスのみ2015年に脱退)が25年の歳月をかけて創り上げたオリナル・サウンドの集大成。本作では西部をテーマとした12曲のオリジナル曲。
 *ラッセル・ムーア&サード・タイム・アウト
年間最優秀ボーカルグループ/年間最優秀男性ボーカル
  ●BAS-2015 RUSSELL MOORE & IIIrd TYME OUT『It's About Tyme』CD(本体\2,450-)\2,695-

 IBMA最優秀男性ボーカルに最高の5度選出されラッセルムーアのバックを固めるのは、スーパーピッカー、ウェイン・ベンソン(md)に、典型的な現代ブルーグラスフィドルを聴かせるジャスティン・ヘイズ(fd)、バランスの整ったキース・マッキンノン(bj)、ブレイク・ジョンソン(bs)。カーター・ファミリーの“Are You Tired of Me My Darling"やカントリージェントルメン“River Bottom"ほか、絶対に期待を裏切らない完璧なサウンドを聴かせる。
 *マイケル・クリーブランド&フレイムキーパー
年間最優秀インストルメンタルグループ/年間最優秀アルバム 『Tall Fiddler』/年間最優秀インストルメンタル録音"Tall Fiddler"/年間最優秀フィドル
  ●COMP-4737 MICHAEL CLEVELAND『Tall Fiddler』CD(本体\2,450-)\2,695-

祝グラミー獲得、IBMAアワード年間最優秀フィドラー11回受賞としいう快挙を遂げたマイケル・クリーブランド、最近、ドキュメンタリー映画『Flamekeeper:The Michael Cleveland Story』も公開されて乗りに乗っている彼の最新作。現メンバーのフレイムキーパーによる、文字通り火を吹くような"Arkansas"を皮切りに、トラベリン・マッカリーズを迎えてピーター・ローワンのビル・モンロー賛歌"High Lonesome Sound"、ティム・オブライエンを迎えてジョン・ハートフォードのノスタルジックな"Old Time River Man"、デル・マッカリーをテナー・ボーカルに迎えてデルのラウンダー時代の十八番"Beauty of My Dreams"ではフレイムキーパーの面々の張り切りぶりが好印象。ギターの達人で最近はブルーグラスとの共演も多いトミー・エマニュエルとのタイトル曲他、サム・ブッシュ、ベラ・フレック等々、豪華なゲストを迎えて幅広いレンジの選曲で聞かせる意欲作。
  ●ROU-0659 MICHAEL CLEVELAND & FLAMEKEEPER『Fired Up』CD(本体\2,450-)\2,695-

Dixie Special/Big Wide Strum/I'm Your/I'm Gonna Ride Taht Steamboat/Goin' Up Dry Branch/I've Got the Railroad Blues/Slowly 他全14曲

 2007年から4年連続IBMA最優秀インストバンドに輝く彼ら、これでもか!のストレートブルーグラス・ボーカル作品。超スピードの1曲目からブギウギ調の2曲目、3曲目にはフォービート・シャッフル・カントリー調オリジナル、そしてフラット&スクラッグス名盤『Hear the Whistle Blow』に収められた4曲目、そしてバディ・スパイカーが1966年にジミー・マーティンと録音した隠れた名演インストの5曲目……ほか、メンバーのオリジナルを軸にデルモア・ソングやウェッブ・ピアースらの名曲アレンジ等々、それぞれにライナーで紹介される曲に関するストーリーが活き活きとしてくるほどにドライブ一杯!! ちょうどムーンシャイナー誌の5月号で元ジューンアップル編集長の本間正敏氏が思いっきり持ち上げているマイケル・クリーブランドとフレームキーパー。本間氏が連載リポートの最初に書いていたようにマイケル、とにかく相手かまわずどこでもジャム、そんな山ほどのジャムから学んだアグレッシブなアーリー・ブルーグラスの魂をまっつぐ表現する。バンジョーには現在はシエラ・ハル経由でドイル・ローソンのクイックシルバーに移った10代のスクラッグス/レノ流ジェシー・ベイカー(ソロ『Yes, Sir!』は必聴!)、マンドリンがジェシー・ブロック(2009年IBMA最優秀マンドリン!)、マーシャル・ウィルボーン(2009〜10年IBMA最優秀ベース奏者)、そしてバンジョーが弾けなくなってギターに転向したトム・アダムズのすばらしいボーカルと作曲/選曲でこれ以上ないホットなドライブがかかった、さすが、すばらしい演奏の連続。「ブルーグラスらしさ!」という同じゴールに向かってバンドがまっしぐらなのが快感だ。
 *リッキー・スキャッグス&ケンタッキーサンダー
年間最優秀インストルメンタルグループ/年間最優秀ギター(ジェイク・ウォークマン)
  ●SKFR-1013 RICKY SKAGGS & KENTUCKY THUNDER『Music To My Ears』CD(本体\2,450-)\2,695-

  1曲目、ビル・モンローの"Blue Night"から、自身のクロウハンマーでドン・ストーバー"Things in Life"、そしてビル・モンローを歌ったオリジナルのストレートブルーグラス"You Can't Hurt Ham"へ、トンとんトンと3曲のトラッドグラスをつづけ、ベッキー・ブラーとマーク・サイモスの書いたユニバーサルなゴスペル、つづいてピアノから始まるポップ調、……かと思えばふたたびモンロー調マウンテンマイナー名曲"Jerusalem Ridge"に影響されたマンドインスト"New Jerusalem"、そしてなんと!ギネスがポール・マッカートニーに次ぐソングライターと認めるビージーズのバリー・ギブが登場、昔からのブルーグラスファンだという彼の新曲"Soldier's Son"、そしてリッキーのドックを偲ぶナレーションが入りドックに捧げた"Tennessee Stud"やスタンレー・ブラザーズの濃い"Loving You Too Well"等々……。何の気負いも、てらいもなく、充実したメンバーとともに「自分の耳に聴こえてくる音楽」をさまざまな角度から創る余裕にあふれたリッキー。そのメンバー、アンディ・レフトウィッチ(f)とコディ・キルビー(g)、ジャスティン・モーゼズ(bj)とバリー・ベイルズ(bs)を加えた完璧なブルーグラス・アンサンブルが創るサウンド。ナッシュビル・ギタリストでソングライター、1997年のエリック・クラプトン"Change the World"の作者として知られるのゴードン・ケネディとの共同プロデュースで自身の音楽観を広げる2012年リリースの秀作。
  ●SKFR-5004 RICKY SKAGGS & BRUCE HORNSBY『Live: Cluck Ol' Hen』CD(本体2,450-)\2,695-

 2007年に最初の共演作をリリースしたふたりのメジャーアーティストによる2013年リリースの強烈ライブ作品。リッキーはブルーグラスから1981年、カントリースーパースターとなり、そしてまたブルーグラスに戻り、現在トップエンターテイナーとして、またビル・モンローのブルーグラスを継承する第一人者として活躍。一方ブルースは、1984年に自身のザ・レインジでルーグラスフェスの情景をロマンチックに描いた“Mandolin Rain"などでポップヒットを飛ばして以来、ロック、ジャズ、ブルーグラスを行き来する即興演奏家としてボブ・ディラン、ロビー・ロバートソン、クロスビー、スティルス&ナッシュ、ベラ・フレック、ボニー・レイットなど協演、地位を確立している。トップブルーグラスバンドのライブ、その揺るぎない圧倒的なアンサンブル(ドライブとフレージングが絡み合う様は究極の至福!)の中でトラッドブルーグラスとインプロバイズミュージックが見事に響き合う、ふたたびリッキーがやりたくなったのも無理からぬ刺激的なライブ!
  ●REB-1504 KEITH WHITLEY & RICKY SKAGGS『Second Generation Bluegrass』CD(本体\2,450-) \2,695-

Don't Cheat In Our Hometown/Dream Of A Miner's Child/Memories Of Mother/Poor Monroe/Daybreak In Dixie/All I Ever Loved Was You/My Deceitful Heart/Son Of Hobert/Sea Of Regret/Those Two Blue Eyes/Wildwood Flower/This Weary Heart You Stole Away全12曲

 リッキー・スキャッグスとキース・ウィットリーが1971年に発表したトラッドグラス作品。昨年、カントリーとブルーグラス、同時に名誉の殿堂入りを果たしたリッキーと片やメジャー・デビュー後、たった2枚のアルバムをリリースしただけで33歳で夭逝したキース、対照的な二人が高校生を卒業したばかりの頃に時にラルフ・スタンレーとクリンチ・マウンテン・ボーイズをバックに録音したオリジナル・テープからデジタル・リマスター、12頁のブックレット付。80年代に大スターとしてブレイクする2人の、10代の初々しい、絶妙なボーカル。 ドワイト・ヨーカムやパティ・ラブレスらにも影響を与えた、イースタン・ケン タッキーの伝統音楽を全身に浴びて育ったシンガーのルーツをお楽しみください。
  ●JW-2019 JAKE WORKMAN『Landmark』CD (\2,450-)\2,695-

 リッキー・スキャッグス&ケンタッキー・サンダーのリード・ギタリスト、ジェイク・ワークマン、待望のソロアルバム。ジェイクをサポートするのはスチュアート・ダンカン(f)、シエラハル(m)、ラス・カーソン(bj)、ジャスティン・モーゼス(d)、リッキー・スキャッグスやジョン・ジョーゲンソンとのツアーに参加しているジェフ・ピッカー(bs)、ボスのリッキー・スキャッグス(m)、ホイッスルとアコーディオンにジェフ・テイラー、奥さんのレベッカ・ワークマン(f)も参加。豪華なオールスターミュージシャンによる素晴らしい演奏。典型的なブルーグラスを中心に、アイリッシュ、スウィング等、素晴らしいパフォーマンスが楽しめる。
 *マイル・トゥエルブ
年間最優秀インストルメンタルグループ/年間最優秀新人
  ●DTT-0045 MILE TWELVE『City On A Hill』CD(本体\2,450-)\2,695-

own Where the Drunkards Roll/City That Drowned/Jericho/Liberty/Rialto/Barefoot in Jail/Good Times Every Night/Innocent Again/Journey's End/Where We Started

 2018年の3月に来日した新進気鋭のブルーグラス・バンド、マイル・トゥエルブのセカンド・アルバム。今回はプロデュースにブライアン・サットンを迎えてエンジニアはミッシー・レインズの夫のベン・サレットを迎えて、前作同様に伝統的なブルーグラスのノウハウを踏まえたメンバーによるオリジナル・ブルーグラス。ボストンのフォーク・シーンでソングライターとしての腕を磨き、その後、ニューヨーク在住期間にでマイケル・デイブスの下でブルーグラスを学んだというエバン・マーフィー(g)、バージニア州シャーロッツビル出身で16歳で奨学金を受けてバークリーで学んだという才女、2014年にはウィンフィールド、2015年にフレッシュ・グラスのフィドル・チャンピン、現在は母校の講師を務めるというブロンウィン・キース=ハインズ(f)、同じくバークリーでベースと声楽を学びソングライター、アレンジャーとしても多才なネイト・サバト(bs)、ニュージーランド出身で2015年のフレッシュグラスのバンジョー・チャンピオンのキャサリン・BB・バウネス(bj)、サウス・キャロライナ出身でマット・フリナーの下でマンドリンを学びミッシー・レイズ&ニューヒップに参加後、ボストンにやってきたデビッド・ベネディクト(m)という面々。
 *サム・ブッシュ・バンド
年間最優秀インストルメンタルグループ/年間最優秀マンドリン/年間最優秀バンジョー(スコット・ベスタル)
  ●SH-00011 SAM BUSH『Storyman』CD(本体\2,450-)\2,695-

Play By Your Own Rules/Everything Is Possible/Transcendental Meditation Blues/Greenbrier/Lefty's Song/Carcinoma Blues/Bowling Green/Handmics Killed Country Music/Where's My Love/It's Not What You Think/I Just Wanna Feel Something.

 祝ニューグラス・リバイバル名誉の殿堂入り、サム・ブッシュの新境地! 自分の育った町、ボーリンググリーンでの父母との生活や、妻リンとの出会いなど、ガイ・クラークやジョン・ランドールらとの共作で自身のストーリーを歌う。1971年にニューグラスリバイバルを結成、以来、新しいブルーグラスというコンセプトでロックやジャズなどをどん欲に取り入れ、それをあくまでもブルーグラス楽器で表現することに人生をかけてきたサム・ブッシュ、われらがアイドル、サムのすばらしい2016年作。
  ●PC-1243 SCOTT VESTAL『Bluegrass 2020』CD(本体\2,450-)\2,695-

Foggy Mountain Chimes/Five & Dime/Kentucky Mandolin/Pipeliner Blues/Sunday Drive/Shenandoah Breakdown/Storm and Desire/Vanleer/Valley Forge/By Stealth全10曲

 1995年に1枚目がリリースされた、有名インストルメンタル曲を超一級プレイヤーがガンガン弾きまくるパインキャッスル社の人気シリーズ、25周年を記念した最新盤。今回はプロデュースも務めるスコット・ベスタル(bj)、パトリック・マカベニュー(f)、コディ・キルビー(g)、ドミニク・レスリー(m)、カーティス・ベスタル(bs)という面々。先行シングルの"Five & Dim"は乗りの良いフィドルにギター、バンジョーが絡むパトリックのオリジナル、ベスタルによる"By Stealth"等のオリジナル、新趣向のムーン・マリカンの"Pipeliner Blues"他、スクラッグス"Foggy Mountain Chimes"、モンロー"Kentucky Mandolin"、ビル・キース"Shenandoah Breakdown"の有名曲を演じている。インストファンに強力お勧め。
 *トラベリン・マッカリーズ
年間最優秀インストルメンタルグループ/年間最優秀マンドリン(ロニー・マッカリー)/年間最優秀フィドル(ジェイソン・カーター)
  ●MCM-0021 TRAVELIN MCCOURYS CD(本体\2,450-)\2,695-

Let Her Go/Lonesome, On'ry and Mean/I Live on a Battlefield/The Hardest Heart/Borderline/Crowhop/The Shaker/Natural to Be Gone/Cumberland Blues/Days I Wish I Had/Southbound/Freedom Blues/Loser/Travelin'全14曲

 デル・マッカリー・バンドのデルを除くロニー(m)&ロブ(bj)・マッカリー、ジェイソン・カーター(f)、アラン・バートラム(bs)に元リッキー・スキャッグス&ケンタッキー・サンダーのコディ・キルビー(g)が加わって結成されたトラベリン・マッカリーズ、ツアーを開始して10年目のにして、満を持してのデビュー作。
ブルーグラス編成でLet Her Go(パッセンジャー)、Lonesome, On'ry and Mean(ウェロン・ジェニングス)、I Live on a Battlefield(ニック・ロウ)、Natural to Be Gone(ジョン・ハートフォード)、Cumberland Blues(グレイトフル・デッド)、Southbound(ドック・ワトソン)、Loser(グレイトフル・デッド)等々、'70年代〜80年代のロックの名曲のカバーと6曲のメンバーによるオリジナル。ブルーグラスより大きなマーケットを視野に入れて、卓越したテクニシャンたちがアコースティックの特性を見事に活かした楽器アレンジと、精細で複雑ななコーラスを施した、今のブルーグラスを象徴するようなサウンド。 
 *アパラチアン・ロードショー
年間最優秀新人/年間最優秀アルバム『Tribulation』/年間最優秀ゴスペル録音"Little Black Train"/年間最優秀インストルメンタル録音"The Appalachian Road" /年間最優秀ベース(トッド・フィリップス)
  ●BBR-1323 APPALACHIAN ROAD SHOW 『Tribulation』(本体\2,450-)\2,695-

The Spirit of Appalachia/Don't Want to Die in the Storm/Goin' To Bring Her Back/Sales Tax on the Women/Wish the Wars Were All Over/Wars. Torn Asunder/Goin' Across the Mountain/The Appalachian Road/Gospel Train/The Old World & New Sounds/Beneath That Willow Tree/99 Years and One Dark Day/Hard Times Come Again No More/Hardship, Hope, and the Enduring Spirit of Appalachia/(Rev. Jasper Davis) Old Time Preaching on Tribulations/Tribulations

  アパラチアの豊かな音楽的遺産を昇華し、新たに再構築して次の世代に引き継いでいくというビジョンで2018年に結成された新ユニット。ドイル・ローソン&クイックシルバーからマウンテン・ハートの創立メンバー、左手にハンディキャップを持ちながらも豪快なバンジョー・プレイを聞かせるバリー・アバナシーと凄腕フィドラーのジム・バン。クリーブ、J.D.クロウ&ニューサウス、ロンサム・リバー・バンド、ロンダ・ビンセント&レイジを渡り歩いたダレル・ウェッブ、伝説のデビッド・グリスマン・クィンテットやトニー・ライス・ユニット、ブルーグラス・アルバム・バンド等で知られるベテラン・ベーシスト、トッド・フィリップス、ゼブ・スナイター(g)という面々で2018年に結成されたアパラチアン・ロード・ショーの2作目。リリースに前後して今般のコロナ禍が起きたという、「試練」と題された本作ではブルーグラスのフォーマットを基本に、ビル・モンローの出身地でもあるイースタン・ケンタッキーやウエスト・バージニアに伝わる炭鉱の唄、教会の行事てもあるキャンプ・ミーティング・ソングやゴスペル、ミンストレル・ショー、南北戦争、黒人起源のバラッド等々、アパラチアの厳しい生活の中から生まれた歌の数々を真摯に演じる。「嵐の中で死にたくない」とアカペラで訴えかけるイントロに続いてハイロンサムな演奏が繰り広げられる“Don't Want to Die in the Storm"。一転してモンローの"It's Mighty Dark"を髣髴されるホットなマンドリンから始まる"Goin' To Bring Her Back"、ハードにドライブにするバンジョー、切り込むフィドル、ホットなフラットピッキング・ギターが堪能できる。ニューロストシティランブラーズも取上げていたディクソン・ブラザーズ、1936年録音の"Sales Tax on the Women" 、アイリッシュの香りもするバラッド"Wish the Wars Were All Over"、ブルーグラスではドライ・ブランチ・ファイア・スクワッド、フォークではピート・シーカーが取上げていた"Goin' Across the Mountain"、クレジットされてるフランク・プロフィットはアパラチアのオールドタイマーでフォーク・リバイバルの時代に"Tom Dooley"を現在の形で伝えたことでも知られる。"The Appalachian Road"はジミー・バン・クリーブ作のホットなインスト曲。黒人起源のゴスペル“The Gospel Train"。"99 Years and One Dark Day"はサンフランシスコ・ベイ目ブルースの作者として知られるブルース・シンガーのジェシー・フラー作、ホットライズによってブルーグラスのスタンダードとなった。スティーブン・フォスターの"Hard Times Come Again No More"、ラストはバージニアのフィンガーピッキングのギタリストのE.C.ボール作でマリア・マルダーも取上げていた"Tribulations"という練りに練った選曲、原曲の意味をきちっと咀嚼して、今のブルーグラスまーのスタイルで伝えようとする姿勢が窺える作品。
  ●BBR-0760 APPLACHIAN ROAD SHOW 『Presented By: Barry Abernathy and Darrell Webb』CD(本体\2,450-)\2,695-

Intro/Little Black Train/Dance, Dance, Dance/Broken Bones/Milwaukee Blues/Georgia Buck/Piney Mountains/Old Greasy Coat/Anna Lee/Oh Lovin' Bab/I Am Just a Pilgrim全11曲

 ドイル・ローソン&クイックシルバーからマウンテン・ハートの創立メンバー、左手にハンディキャップを持ちながらも豪快なバンジョー・プレイを聞かせるバリー・アバナシーとJ.D.クロウ&ニューサウス、ロンサム・リバー・バンド、ロンダ・ビンセント&レイジを渡り歩いたダレル・ウェッブががっぷり四つに組んだ期待の新ユニット、アパラチアン・ロード・ショーのデビュー作。
 *キャロライナ・ブルー
年間最優秀新人
  ●PC-1226 CAROLINA BLUE『I Hear Bluegrass Calling Me』CD(本体\2,450-)\2,695-

 バディ・パウエル(g)とティム・ジョーンズ(m)を中心に2007年に結成、キャロライナ・ブルーの『SOUNDS OF KENTUCKY GRASS』(PMR-000)に続く、パインキャッスル移籍第1作。リース・コム(bs)、ジェームス・マクドウェル(bj)、今回から参加の紅一点、エインズレイ・ポチャック(f)に加えて、ベテランのデビッド・ジョンソン(f)が7曲で参加、ビル・モンロー&ブルーグラス・ボーイズの70年代頃のサウンドを髣髴させるツイン・フィドルを披露。ティムとボビーのペンによる正統派ブルーグラスの作法に則ったオリジナルの数々。IBMA年間最優秀女性ボーカルに輝くブルック・オールドリッジを迎えて強力なデュオによる"Mary Do You Wonder"、ラジオ・ランブラーズのジョー・マリンズのハイ・ロンサムなテナーを迎えた"Dark Mountainside"、ティムのダウンストロークを多用したプレイも聞き物。オズボーンの"Bluegrass Melodies"他、オーセンティックなブルーグラス・ファンの琴線に触れる演奏の数々が楽しめる。
 *ハイ・フィディリティ
年間最優秀新人
  ●REB-1874 HIGH FIDELITY『Banjo Player's Blues』CD(本体\2,450-)\2,695-

 トラッド・ブルーグラスの継承者、ハイフィディリティ、2016年リリースのセルフタイトルによる自主制作、2018年の『Hills and home』(REB-1864,\2,695-)に続く第三作。ドン・レノ・スタイルのバンジョーの名手でゴスペルの名門、チャックワゴンギャングのメンバーとしても活躍したジェレミー・スティーブンス(g,bj,vとデビット・ピーターソンやクリス・ヘンリー等との活動を通してオーセンティックなブルーグラス・フィドルとボーカルを披露した&コリーナ・ローズ・ログストン(f,v)夫妻を中心にカート・スティーヴンソン(bj,g,v)、ダニエル・エイミック(m,g,v)、ビッキー・ヴォーン(bs,v)という布陣。カートのドン・レノを髣髴させるプレイに導かれてレノ&スマイリーの"Old Home Place"で軽快にスタート。ポール&ロイandテネシー・リバー・ボーイズ(BACM-417 \2,695-)の"You Made The Break"、ジム&ジェシーのキャピトル録音から"Tears Of Regret"やエピック録音から"The South Bound Train"。ルービン・ブラザーズ"Take My Ring From Your Finger"、古いゴスペル・クァルテット曲"His Charming Love"、カーター・ファミリー"The Picture On The Wall"、スチュアート・ファミリー"Dear God"、2曲のインストはコリーナのフイドルとダニエルのギターとツイン・バンジョーをフィーチャーした"Turkey In The Straw"とアーサー・スミスとドン・レノの"Feudin' Banjos"ではオリジナルを尊重してテナーと5弦バンジョーの掛け合いで演じている。タイトル曲はチャーリー・モンローのJ.D.クロウ(bj)をフィーチャーしたレムコ録音からという練りに練った選曲で素晴らしいオーセンティックなブルーグラスを聞かせてくれる。
 *マール・モンロー
年間最優秀新人
  ●PC-1231 MERLE MONROE 『Back To The Country』 CD(本体\2,450-)\2,695-

Movin' On/Back Where It's At/Whippoorwill/Beautiful Kentucky/Blessed City/Hungry Eyes/Singing Crazy (Like Patsy Cline)/Dad/I'll Follow You/He Will Roll You Over the Tide/The Kindest Man/This Town全12曲

 ブルーグラスの父、ビル・モンローと男性カントリー歌手の最高峰、マール・ハガードに因んで名付けられたマール・モンローのデビュー作。メジャー・カントリーで活躍するシェナンドーのリードボーカリストで兄のマーティとレイボン・ブラザーズとして活動していたティム・レイボンと、マーティ・レイボンのブルーグラス・バンドのバンジョー・プレイヤー、ダニエル・グラインドスタッフを中心に誕生したニューバンド。先行シングルの"This Town"はオズボーン・ブラザーズを髣髴させるハード・ドライビング・ナンバー。
 *グラスカルズ
年間最優秀ソング"Haggard"/年間最優秀バンジョー(クリスティン・スコット・ベンソン)
  ●MH-1758 GRASCALS 『Straighten the Curves』CD(本体\2,450-)\2,695-

 2004年結成、ドリー・パートンのツアーに同行して鳴り物入りでデビューしたザ・グラ スカルズ、創立メンバーのテリー・エルドレッジ(g)脱退後初、通算11枚目となる最新アルバム。テリー・スミス(bs)、ダニー・ロバーツ(m)のオリジナル・メンバー、2009年から参加で2018年にはバンジョーの分野で著しい活躍をしたプレイヤーに贈られるスティーブ・マーチン賞を獲得したクリスティン・スコット・ベンソン(bj)、メルビン・ゴーインズやジェームス・キング、グラスタウン等を渡り歩き2013年から参加のアダム・へインズ(f)、2015年から参加で祖父がドック・ワトソンの従兄弟というジョン・ブライアン(f)、テリー・エルドレッジに替わって新加入のクリス・デイビス(g)という布陣。ベッキー・ブラーの"My Virginia Mama"を皮切りにエディ・ラビットの80年代のカントリーヒット"Drivin 'My Life Away"、マンドリンのリフによるキックオフが印象的なタイトル曲、ダニーのクリアで力強いピッキングとクリスティンのタイトなロールによるインスト曲"AndiWayne"他。 
  ●MH-1390 THE GRASCALS『Life Finds A Way』CD(本体\2,450-)\2,695-

Hello Mr.Lonesome/Mystery Train/Bartender/Pass It On/Sweet Baby James/Eleven Eleven 他全13曲

 テリー・エルドレッジとジェミー・ジョンソンというすばらしいテナー系の2枚看板ボーカリストに、90年代のニューグラスバンドとして名高かったニュートラディションで活躍したダニー・ロバーツ(m)、若手スーパーフィドラーのジェレミー・アブシャイアー、そして4年連続IBMA最優秀バンジョー受賞の名誉が効いたのか、ハッとさせてくれる技に磨きのかかった紅一点クリスティン・スコット・ベンソン、そして見事にハーモニーに溶け込むバリトンとベースでバンドを絞めるテリー・スミスというザ・グラスカルズ。ラウンダーから新レーベル、マウンテンホームに移籍第一弾は最近2作の企画ものとは違い、バンドとしての直球勝負。彼らの目標と同じく、ブルーグラスの芯を持ちながらのカントリーフレイバーでより幅広いファン層を狙う。すばらしいテリーの歌うジェイムズ・テイラーのカウボーイ子守唄"Sweet Baby James"、エルビスの"Mystery Train"ほか、メンバーのオリジナルやビリー・スミスやハーリー・アレン作品など全力投球作品だ。
 *ポーランブリンボーイズ
"Hickory, Walnut & Pine" /年間最優秀アルバム年間最優秀ソング『Toil,Tears & Trouble』
  ●ROU-610065 PO' RAMBLIN BOYS 『Toil Tears & Trouble 』CD(本体\2,450-)\2,695-

Next Train South/Hickory, Walnut & Pine/Cold Hard Truth/Toil, Tears & Trouble/Ice Covered Birches/Old New Borrowed and Blue/Bidding America Goodbye/Don't Kneel at My Graveside/Ice On The Timber/Widow Mae/Searching For a Soldier's Grave/Longing For The Ozarks全12曲

 ミズーリ州をベースに黄金時代のブルーグラスを再現したようなワンマイクを駆使したオールド・ファッションなスタイルでトラッド・ブルーグラス・ファンのみならず、そのエネルギッシュなパフォーマンスで、若いプログレッシブなストリングバンド音楽ファンからも支持されているというポーランブリン・ボーイズのラウンダー・デビュー盤。エンジニアにはアリソン・クラウスやサラ・ジャローズも担当したゲイリー・パチョーザ。先行シングルの"Next Train Southがチャートを賑わせていて待ちに待ったアルバム発売。
タイトル曲はコニー&ジョーのバックウッズ・ボーイズの古いスターディ録音から、ラウンダー社の創立者の一人、ケン・アーウィンが、ポーランブリン・ボーイズが一時バックバンドを務めていたことも有る、ジェームス・キングがこの曲を録音するときに作者のコニー・ゲイトリーに新たに3番の歌詞を依頼したと言う曰く付き。タニヤ・タッカーの"Bidding America Goodbye"、オースチンのシンガーソングライター=スレイド・クリーブスの"Hickory, Walnut & Pine"、80年代にオケーンズとしてヒットを飛ばしたジェイミー・オハラ作でジョージ・ジョーンズで知られる"Cold Hard Truth"、イリノイのフォーク・デュオ=ゴードンズの"Widow Mae"、ケン・アーウィンの強い勧めで取上げたバリー&ホリー・タシアンの"Don't Kneel At My Graveside"、レボナ社から2枚のアルバムを残したパイン・ヒル・ランブラーズのレパートリーから"Ice Covered Birches"ではアラスカ在住の作者のカール・ホフマンを尋ねて3番の歌詞を新たに加えた。ロイ・エイカフ作でハンク・ウィリアムスやスタンレーも取上げていた"Searching For a Soldier's Grave"、オザーク・ブルーグラスの先達、シダーヒルのレパートリーから"Ice on the Timber"という選りすぐりの選曲で聞かせる。 
 *ラリー・スパークス
年間最優秀アルバム『New Moon Over My Shoulder』/年間最優秀男性ボーカル
  ●REB-1870 LARRY SPARKS『New Moon Over My Shoulder』CD(本体\2,450-)\2,695-

ラリー・スパークス、ロンサム・ランブラーズ結成50年記念の5年ぶりのスタジオ新録音によるニューアルバム。 兄カーターを亡くして失意の中にいたラルフ・スタンレーの復帰を助けた後に自らのロンサム・ランブラーズを率いて50年の長きにわたって第一線で活躍、デイブ・エバンス、マイク。リリー&ウェンディ・ミラーからデイブ・ハーベィ、ステュアート・ダンカン等々、多くのミュージシャンを輩出、60枚以上のアルバムをリリース、キング・オブ・ブルーグラス・ソウルと称されている。本作ではビル・モンローのグラミー受賞作『Southern Flavor』に参加していたマイク・フィーガン(f)、ラルフ・スタンレーを髣髴させるボーカルで2枚のソロ作をリリースしているジェフ・クレア(m)、エバン・ウィルソン(m)、マシュー・マッデン(bs)、バンジョーとセカンド・フィドルにロン・ステュアート(bj,f)という面々。ジミー・デイビス作でテックス・リッターで有名になったタイトル曲とロイ・エイカフのコロンビア録音から"Down in Union County"ではツイン・フィドルとラリーお得意のリード・ギターもフィーチャー。先行シングルとしてリリースされた"Take Me Back to West Virginia"は"Tennessee 1949""Blue Virginia Blues"を髣髴させる、お得意のご当地望郷ソング。97年にマウンテンホームからリリースされたゴスペル・アルバムタイトル曲となった"New Highway等 、ゲイリー・ファーガソンやダニエル・クラブトリー他、気鋭のソングライターによる新しい曲とスタンレー・ソング"I Only Exist"や"Green Pastures in the Sky"お馴染みのセルフ・カバー、マイク・フィーガンと自身のリードギターをフィーチャーしたインス"Peacock Rag"等、新しいレパートリーを増やしながらも、従来のファンにも配慮したバランスの良い選曲で安心して楽しめる。
  ●REB-1654 LARRY SPARKS『Silver Reflection』CD(本体\2,450-)\2,695-

Tennessee 1949/Kentucky Girl/Please Don'T Wake Me/Don'T Neglect The Rose//Natural Thing To Do/I Wonder Why You Said Goodbye/Blue Virginia Blues他全12曲

 昨年、自身のロンサム・ランブラーズ結成50年記念『New Moon Over My Shoulder』(REB-1870\2,450-)をリリース、最も正統派のトラッド・ブルーグラスを忠実に聞かせてくれる男=ラリー・スパークスのブルーグラス歴、25周年を記念して1987年に録音された入魂の名盤がデジパックで再発売。このアルバムから"Tennessee 1949""Blue Virginia Blues""Kentucky Girl""Don'T Neglect The Rose"等のヒット曲が生まれた。彼のディープなソウル・ブルーグラスとでも形容すべきボーカルと、凄じいリード・ギター、ドロ臭いオハイオ・ブルーグラスのシーンから登場して、ブルーグラス・ボーカルの最高峰に登り詰めたラリー・スパークスのマイルストーン的名作。デッビッド・ハーベィ(m)、ランディ・ジョーンズ(m)、バリー・クラブトリー(bj)、グレン・ダンカン(f)、アート・スタンパー(f)、ティム・サージェント(d)、ラリー・D・スパークス(bs)。素晴らしいトラディショナル・ブルーグラス作品。
  ●MCM-0004 LARRY SPARKS『The Last Suit You Wear』(本体\2,450-)\2,695-(歌詞付)

The Old Coal Mine/Casualty Of War/For Your Love/Lazarus And The Rich Man/I'm Country And Nothing More/Pretty Girls/The Last Suit You Wear/Goodbye Little Darlin'/Follow The Star/Larro/Hand In Hand/Those Blue Eyes Don't Sparkle Anymore)全12曲

 米国ブルーグラス界のボーカル至宝、ラリー・スパー クス、2007年リリース作品は、同じくブルーグラス至宝と並び称せられるデル・マッカーリーのレーベルから初の外部アーティストとしてのアルバム。J.D.クロウやデルをゲストに、ジャック・キンケード(m)、ジョッシュ・マクマー レイ(bj)、息子ラリー・D.スパークス(bs)のロンサム・ランブラーズ、そしてステュアート・ダンカン(f)とロン・スチュワート(バンジョーとフィドルの双方)が大活躍して、それまでの作品とはひと味違う、きちんと創り込まれた作品になっている。…ラリーやデルが至宝と尊敬される理由は、ピーター・ローワンやティム・オブライ エンとは違う、ふたりの持っている体臭のようなものだと思う。それはブルーグラスだけで純粋培養された、 しかも決して周囲の状況に動かされない頑固さを持つヒトだけに漂う信念、…というより本作の曲にある "I'm Country and Nothing More"の通り、正真正銘の「田舎」者=自然や風土に同化したかっこいい単純 (シンプル)さ、から生まれる「トゥルー・ソング」の力ではないだろうか。"Banks of the Ohio"や"Little Girl Of Mine in Tennessee"(得意の超早で)を思わせる新曲などのこれぞブルーグラス!や、イラク兵士 の母子悲劇を歌う曲などのコンテンポラリーながら田舎の情感をことさらに歌い込むバラッドなど、ラリー の独壇場である。ラリーの声に、そしてあのリード・ギターに、まさしくブルーグラスの誇りが詰まっている。 彼もまた、スタンレー経由であるものの、フラット&スクラッグスっ子であることを隠さない。亡くなった人に着せるスーツにポケットは要らないと歌ったタイトル曲はハーガス・ピッグ・ロビンスの優雅なピアノをフィーチャーして切々と歌われる。
 *ディル・アン・ブラッドレィ
年間最優秀女性ボーカル/年間最優秀ゴスペル録音"Because He Loved Me"
  ●PC-1229 DALE ANN BRADLEY『Hard Way』CD(本体\2,450-)\2,695-

 4度のIBMAアワードの年間最優秀女性シンガーに選ばれ、『Pocket Full Of Keys』(2015)、『Sister Sadie II』(2018)と二度のグラミー賞ベスト・ブルーグラス・アルバムにノミネート、という輝かしい経歴のデイル・アン・ブラッドレー、通算11作目で、パインキャッスル復帰後の3作目。ジム・クロウチ"Hard Way Every Time" 、ボビー・ジェントリー "Ode To Billie Joe"、グレイトフル・デッドの"Ripple,"等のカバーを収録。
 *アラン・バイビー&グラスタウン
年間最優秀ゴスペル録音"Gonna Rise And Shine"/年間最優秀マンドリン
  ●PC-1183 ALAN BIBEY & WAYNE BENSON『Mandolin Chronicles』CD(本体\2,450-) \2,695-

Owensboro Train/Sweet Dixie/Black Friday/Waltz For Pamela/Wintergrass/Another Night/Surfside/Pilgrim'S Knob/Now'S The Time/Wilkes County Breakdown/Crazy Creek全11曲

 アラン・バイビーとウェイン・ベンソンという当代随一の超テクニシャンによるコラボレーション。サポートはロン・スチュアート(f,bj)、ハロルド・ニクソン(bs)、ワイアット・ライス(g)。 モンロー・フレーズをモチーフに掛け合いが楽しい二人の共作を皮切りにオリジナルからモンローの未発表曲、チャーリー・パーカーのカバー他、10曲のインストと1曲のボーカル物"Another Night"ではサードタイムのラッセル・ムーアを迎えて。バイビーの'23年7月9日のフラワーポット・インレイのロイド・ロアとベンソンのファーン・パターンのポスト・ロアのビンテージ・マンドリンの聞き比べも楽しめる。
  ●BRC-5005 ALAN BIBEY 『Bluegrass Mandolin Method: A Guide To Melodic Improvisation And Soloing』DVD118分 (本体\2,750-)\3,025-

 絶テクニックを武器にニュー・クィックシルバー、サード・タイム・アウトを皮切りにメインストリーム・ブルーグラス・シーンを歩み続けて来たアラン・バイビーによるマンドリン教則DVD。"Blue Ridge Mountain Home"のイントロ、フィルイン、リズム・チョップ、間奏他、"Cincinatti Rag"と"Daybreak in Dixie"他。
  ●MGM-190524 ALAN BIBEY AND GRASSTOWNE『'Gonna Rise and Shine』CD(本体\2,450-) \2,695-

Born Again/When Jesus Swings the Wrecking Ball/Nobody's Fault But Mine/Bloodstained Bible/Gonna Rise and Shine/Stormy Waters/Keep Your Eyes on the Prize/I'll Live In Glory/I'd Rather Have Jesus/In the Sweet By and By/New Life/He's Right There

 超絶マンドリン・テクニックを武器にニュー・クィックシルバー、サード・タイム・アウトを皮切りにメインストリーム・ブルーグラス・シーンを歩み続けて来たアラン・バイビーがリーダーを務めるグラスタウンの最新ゴスペルアルバム。
 *ジェシー・マクレイノルズ
年間最優秀インストルメンタル録音"Soldier's Joy"
 
 *ジーナ・ブリット
年間最優秀バンジョー/年間最優秀コラボレーション録音"On & On"
  ●PC-1230 GENA BRITT 『Chronicle: Friends And Music』 CD(本体\2,450-) \2,695-

 女性ブルーグラッサーのリトル・セイディーのメンバーとして活躍中のジーナ・ブリット(bj)のパインキャッスルから、自身のプロデュースによるデビュー・ソロは長年の活動で培ってきた交友関係を通じて集まってきた才能溢れるミュージシャン達とのコラボレーション。リトル・セイディのメンバーとして2枚のアルバムをリリース、満を持してのソロ・プロジェクト。IBMAアワード・ウィナーのブルック・オルドリッジとフラットロンサムのチャーリー・シューラーとジーナのトリオでモンロー・クラシック"on and On"、マーティ・レイボンの存在感が際立つ"Daddy's Shoes"、ラジオ・ランブラーズのデュエイン・スパークスを迎えてジョー・ディフィーの反戦歌のブルーグラス・アレンジ。ジーナのビッグ・バンジョーをフィーチャーした"Big Country"他、2曲のインストも秀逸。編年史のタイトルに相応しい自身の歩んできた道を関ってきた友人と共に創り上げた秀作。
 *ベッキー・ブラー
年間最優秀コラボレーション録音"The Barber's Fiddle"/年間最優秀フィドル/年間最優秀バンジョー(ネッド・ルベレッキ)
  ●RCSI-1166 BECKY BULLER『Crepe Paper Heart』CD(本体\2,450-)\2,695-

 2018年のIBMAアワードで年間最優秀レコード・イベント、年間最優秀ゴスペル曲"Speakin' to That Mountain" 、2016年の年間最優秀女性ボーカルと年間最優秀フィドラーのダブル受賞という快挙を成し遂げたベッキー・ブラー、待望の最新作はサム・ブッシュ・バンドのギター&ボーカルとして活躍中のスティーブ・モージンが主宰するダーク・シャドー・レコーディングスからのリリース。
 *ジェイソン・バリー
年間最優秀コラボレーション録音"I'm So Lonesome I Could Cry"
  ●BBR-1010 JASON BARIE『Pieces』CD(本体\2,450-)\2,695-

Waiting on Isaac/I'm So Lonesome I Could Cry/Sarah Jo/We'll Be Sweethearts in Heaven/Adalynn's Lullaby/Two Left Shoes/Beyond the Sunset for Me/Sassafras/Diary of My Mind/Oak Grove Shuffle/Blue Eyed Darlin'/The Rapido Kid/Ashokan Farewell - Live from the Cedarville Opry House

 ドイル・ローソン&クィックシルバー卒業生でジョー・マリンズ&ラジオ・ランブラーズのフィドラーとして活躍するジェイソン・バリー、自らをランブリン・フィドラーというキャラクターに扮して演じるビリー・ブルー・レコードからの第一弾。自身のフィドルとマンドリンに加えて、バンジョーにクリスティン。スコット・ベンソン、ジェイソン・デイビス、ジョー・ディーン、ジョー・マリンズ他、ドイル・ローソン(m)、ジョッシュ・スイフト(d)、ランディ・バーンズ(bs)他による鉄壁のバックで8曲のフィドルメインストと5曲の練りに練った選曲によるボーカル曲。デル・マッカリーとポール・ウィリアムスのレジェンド二人のデュオによるハンク・ウィリアムス"I'm So Lonesome I Could Cry"、マール・ハガードとビル・モンローにあやかったマール・モンローのイーライ・ジョンストンとグレッグ・ウェルティの『Community』にもクレジットされていたマイケル・ロジャースとの素晴らしいデュオによる、リッキー・スキャッグスとキース・ホィットリーがクリンチ・マウンテン・ボーイズ時代に取上げていた"We'll Be Sweethearts in Heaven"、クィックシルバーがアカペラで取上げていた"Beyond the Sunset for Me"、ここではダリン・ビンセントとポール。ウィリアムスのデュオで聞かせる。ジェイソン・デイビスのバンジョーが素晴らしい。ロンサム・リバー・バンドのブランドン・リックマンを迎えてジミー・マーチン&ボビー・オズボーンの初期の名曲"Blue Eyed Darlin'"。クィックシルバー卒業生のコリー・へんズレィはジョージ・ジョーンズの"Diary of My Mind"切々と歌い上げる。ラストのライブ・バーションによる"Ashokan Farewell"が美しい。
 *ロニー・ボウマン
年間最優秀男性ボーカル
  ●EMG-10225 RONNIE BOWMAN CD(本体\2,450-)\2,695-

Alabam (with Del McCoury & Bobby Bare)/Hey Lord It's Me/Hit Parade Of Love/I'd Rather Be A Memory/Looking For A Reason/Love Of The Mountains/Matterhorn/Gonna Be Raining When I Die/Simple Man/Music Of The Mountains/Truck Driver's Queen/You Cut The Ties全12曲

 90年代のブルーグラス・シーンを席巻したロンサム・リバー・バンドのリード・ボーカリストとして又、カントリーのメジャーヒットも手掛けるソングライターとしても知られるロニー・ボウマンの最新作。
アコースティック・カントリーといつた趣の自作曲と渋めのブルーグラス曲カバーという構成がオーセンティック・ブルーグラスにも嬉しい。
5度進行のカウボーイ・コパスの"Alabam"はオウブリー・ヘイニーのご機嫌なフィドルのイントロに導かれてカントリーの大御所ボビー・ベアとデル・マッカリーとのボーカルを分け合うのに加えてダン・ティミンスキー(m)、ワイアット・ライス(g)、スコット・ベスタル(bj)、ジミー・スチュアート(d)が楽器のバトルを繰り広げる。
デルとダン・ティミンスキーとのコーラスでジミー・マーチンの"Hit Parade Of Love"。上記のメンバーにジェフ・テイラーのアコーディオンとスティーブ・ブリュースターの趣味の良いスネアによる美しい"Hey Lord It's Me"、ステュアート・ダンカン(f)とオーブリーのマンドリンの掛け合いが美しい"I'd Rather Be A Memory"、ショーン・キャンプとの共作"Looking For A Reason"ではロブ・マッカリー(bj)とフラット&スクラッグスを髣髴させるメロディが秀逸。
ロスト&ファウンドのアレン・ミルズ作でラリー・スパークスの名唱が印象深い"Love Of The Mountains"ではデル・マッカリーとガーネットのコーラスとロブのJ.D.クロウを髣髴させるソリッドなバンジョーが魅力。エマーソン=ローソン時代のカントリー・ジェントルメンの雰囲気を湛えた"Matterhorn"、ピート・ゴーブル&ボビー・オズボーン作の"Gonna Be Raining When I Die"てはスティル・ドライバーのメンバーからソロに転向して大成功を収めたクリス・ステープルトンを迎えて、ワイアット・ライスのトニーと見紛うギターも冴える。
同じくクリスとのデュオでジョン・ジャービス(piano)、チャド・クロムウェル(drums)といった超一流スタジオ・ミュージシャンを迎えた"Simple Man"、スコット・ベスタル(bj)、オウブリー・ヘイニーの好演が光る。
クロウハンマーを加えた牧歌的な自作曲"Music Of The Mountains"、オールド・ファンには嬉しいムーア&ネピアの"Truck Driver's Queen"。
しっとりとした曲調でメジャーヒットを狙えるような"You Cut The Ties"もブルーグラス・ミュージシャンが良い仕事をしている。
超一級プレイヤーを従えたお馴染みのブルーグラス・スタンダードの素晴らしさもさることながら、バラエティに富んだ曲調を見事に唄い分けるオリジナル曲も素晴らしい。
 *ダニー・ペイズリー
年間最優秀男性ボーカル
  ●PATUX-311 DANNY PAISLEY & THE SOUTHERN GRASS 『That's Why I'M Lonesome』CD(本体\2,450-)\2,695-

 父親ボブ・ペイズリー&サザングラスを引き継いでトラッド・ブルーグラス一直線、ダニー・ペイズリーのパタクセント移籍第2作目。パタクセント移籍第3弾となる最新作。2016年にIBMAアワード年間最優秀男性ボーカルに選ばれたマウンテン・ソウルたっぷりの歌いっぷりは益々、円熟味を増している。ゲストにロンダ・ビンセント、ダドリー・コンネル。最近はベラ・フレック(bj)、ジェリー・ダグラス(d)、ステュアート・ダンカン(f)、シェラ・ハル(m)、マーク・シャッツ(bs)というスーパーピッカーと共にツアー、ブルーグラス・ボーカルの真髄を届けている。
 *ブルック・オールドリッジ
年間最優秀女性ボーカル
  ●MH-1664 DARIN AND BROOKE ALDRIDGE『Faster and Farther』CD(本体\2,450-)\2,695-

 2018年のIBMAアワードで.年間最優秀女性女性ボーカルを獲得したブルック・オルドリッジとカントリー・ジェントルメンの後期のメンバーでビンス・ギルにも通じる甘いテナー・ボイスで知られる夫のダリンによるユニットの7作目は90年代にスージー・ボガスでヒットしたイアン・タイソンの名曲"Someday Soon"カバーに加えて、ナッシュビルの気鋭のソングライターの作品を集めた意欲作。
パット・フリンとジョン・コーワンを迎えてニューグラス・リバイバルがメジャーデビューした当時を髣髴させるパット作の"Kingdom Come"、"Lila"、ジョン作"This River""Cumberland Plateau"、ブルックのパワフルなボーカルとジョンの掛け合いが見事。
カール・ジャクソン作のコブシの効いた"Fit For A King"、カーター・ファミリーの香りのする"Highway Of Heartache"はブルックに絡むダリンとビンス・ギルのコーラスが圧巻。ケンタッキー出身のリサ・シェイファーの作品が2曲。パティ・ラブレスとビンス・ギルを髣髴させる二人の力強いデュオを支えるアコースティック・カントリー寄りのブルーグラス。 
 *アマンド・スミス
年間最優秀女性ボーカル
  ●FBR-1005 KENNY AND AMANDA SMITH 『With You』(本体\2,450-)\2,695-

Change/Song For A Sailor/I've Not Forgotten You/I Wish You Loved Me/Norman Rockwell World/Brand New Road/Home/It Takes A Lot Of You For Me/Feeling Of Falling/Johnson City Blues/How Many Rivers/Like A Shadow/Too Often Left Alone全13曲

 2001年に自主制作のアルバムでデビュー、2003年にはIBMAの年間最優新人、2014年にアマンダが年間最優秀女性ボーカルに選ばれる等、数々のアワードを受賞、20年近くに亘り活動を続ける彼らの通算8枚目となる最新作は楽器の響きを活かした非常に洗練されたアレンジでボーカル・ハーモニー、インストルメンテーション共に上質のブルーグラス。
コリー・ピアット(m)、カイル・パーキンス(bs)、ジャスティン・ジェンキンス(bj)、ウェイン・ウィンクル(harmony vocals)という面々。
"Too Often Left Alone" では軽快なブルーグラス・ビートに乗ってケニーのアグレッシブなアプローチのギター・ソロが冴える。
"Feeling Of Falling"の抑えた中にもギターの響きを活かしてマンドリンやバンジョーの絡むアンサンブルが魅力。"Like A Shadow"では美しいメロディを切々と歌い上げるアマンダのボーカルを包み込むケニーのギターの豊かな響きが聞き物。
ケンタッキーのストレート・アヘッドなブルーグラス・シンガー、ゲイリー・ブリューワー作の"Johnson City Blues"ではケニーがリード・ボーカルを披露。
ケニーはコリングスと並んで河内長野が世界に誇る須田ギターのエンドーサーでも有る。ジャケットの愛娘アナベルとの写真も印象的。
 *モリー・タトル
年間最優秀女性ボーカル/年間最優秀ギター
  ●COMP-4727 MOLLY TUTTLE『When You're Ready』CD(本体\2,450-)\2,695-

 モリー・タトル待望の初のフル・アルバム。去年と一昨年、2年連続IBMAの年間最優秀ギターに選ばれたモリー、ここではソングライターとしての才能を遺憾なく発揮したボーカル作品。グラミーの最優秀アメリカーナ・アルバム受賞、ルーツ・ロック系で最も注目のシンガー&ソングライター=ジェイソン・イズベルを迎えた"Million Miles"、唄に絡むモリーのギターとシェラ・ハルのマンドリンとさりげないストリングスが心地良く響く。クロウハンマーのテクニックを取り入れたフラットピッキングでマウンテン・マイナーのモーダルな雰囲気を湛えた"Take The Journey"、アコースティク・ギターのリフやデイストーションの掛かったエレキギターに70年代ロックの香りがする"Make My Mind Up"、ブリタニー・ハース(f)とグレン・ウルフ(bs)を迎えたフォークタッチの"The High Road"、ピアノ。ハモンド、ウーリッツァー等、キーボードを上手く使い分けてサウンドに彩を与えているのが印象的。
 *ロンダ・ビンセント
年間最優秀女性ボーカル
  ●UM-013D RHONDA VINCENT『Bluegrass Legends/Live At The Ryman』 DVD(本体\2,950-)\3,245-

 ブルーグラス界の女帝、ロンダ・ビンセントがオズボーン・ブラザーズ、マック・ワイズマンを迎えてライマン公会堂で行ったライブ映像作品がCDと同時発売。ジミー・マーチンの当たり曲を皮切りに貫禄のステージを魅せるロンダ・ビンセント&レイジの面々、ロンダの娘でフィドルのハンターベリーの妻であるサリーも登場。久々に人前に登場したソニー(コーラスのみ)とボビーを迎えてオズボーン・サウンドを再現。マック・ワイズマンは十八番をメドレーで、ジェシー・マクレイノルズも昔と変わらぬアグレッシブなプレイを聞かせる。
 
 *クリスティン・スコット・ベンソン
年間最優秀バンジョー
  ●MH-1660 KRISTIN SCOTT BENSON『Stringworks』CD(本体\2,450-)\2,695-

昨年の年間最優秀インストルメンタル曲、年間最優秀バンジョー2部門ノミネート。ロン・ブロック『Hogan's House of Music』とロブ・マッカーリー『The 5 String Flame Thrower』、それぞれのブルーグラス愛に溢れたバンジョー作品や、アリソン・ブラウンのポップな『The Song of the Banjo』に負けじとグラスカルズのクリスティンの最新第4作は、夫のウェイン・ベンソン(md)をはじめ、コディ・キルビー(gt)、ジム・バンクリーブ(fd)、同僚のアダム・ヘインズ(fd)、ティム・サレット(bs)といった基本メンバーで聴かせるインストと歌ものが6曲ずつ半々、1997年の自費制作品を含め4枚目、前作『Second Season』から8年ぶりの最新ソロ作品。 
 *ジナ・ファタード
年間最優秀バンジョー
  ●MH-1820 GINA FURTADO PROJECT『I Hope You Have a Good Life』CD(本体\2,450-)\2,695-

The First Pebble/Airplane Ride/A Man Like That/Shame/Try/Princess And The Pea/Story Of An Artist/I Knew What To Do/Take Your Time (I'll Be Fine)/Dancin' To Your Tune/Can You Picture That?全12曲

 バージニア州フロント・ロイヤル出身、クリス・ジョーンズ&ナイト・ドライバーを離れて、自らのユニットで活動を始めた女性バンジョー・プレイヤーで瑞々しい感性のシンガー&ソングライターとしても才能を発揮するジーナ・ファタード(旧姓クロウズ)の新プロジェクト。
前作『True colors』(MH-1700 \2,695-)同様、ジャンルに囚われない、多才でバラエティに富んだ内容を支えるのは彼女の確かなテクニックに裏付けされたバンジョーと心にすっと入ってくる素朴で明るい歌声。
バックを務めるのはフランク・ソリバン&ダーティ・キッチンのクリス・ルケット(g)、オールド・スクール・フレイト・トレイン『Run』(ACD-61 \2,695-)やパタクセントからのソロ・アルバムでブルーグラス、オールド・タイム、ジャズ等、バーサタイルな才能を発揮するネイト・リース(f)、デビッド・ブロムバーグとの来日経験有り、最近はオートハープのブライアン・バワーズ・バンド『Woodland Dream』(PATUX-329 \2,695-)に参加していたダニー・ナイスリー(m)、リッキー・スキャッグス&ケンタッキーサンダーのメンバーとして又、プロデューサーとしても活躍するマーク・フェイン(bs)等、名うてのメンバーが支える。
溌剌としたボーカルが魅力の"The First Pebble"の皮切りに、各楽器のソロをたっぷりフィーチャーしたドライブ感溢れる“Shame"やエキゾチックな風味のユニークなインスト曲“Princess And The Pea,"、ラス・バレンバーグの"Cowboy Calypso"を髣髴させる軽やかなリズムに乗った"Try"等々、キャッチーなメロディ満載のオリジナルの数々。 
 *ネッド・ルベレッキ
年間最優秀バンジョー
  ●DSR-20102 NEDSKI & MOJO 『Nothing More』-CD(本体\2,450-)\2,695-

 ベッキー・ブラー・バンドのバンジョーのネッド・ルベレッキとサム・ブッシュ・バンドのギターでダーク・シャドウ・レコーディングを主宰するモジョことステーブン・モージンのデュオ。
 *スコット・ベスタル
年間最優秀バンジョー
  ●PC-1243 SCOTT VESTAL『Bluegrass 2020』CD(本体\2,450-)\2,695-

Foggy Mountain Chimes/Five & Dime/Kentucky Mandolin/Pipeliner Blues/Sunday Drive/Shenandoah Breakdown/Storm and Desire/Vanleer/Valley Forge/By Stealth全10曲

1995年に1枚目がリリースされた、有名インストルメンタル曲を超一級プレイヤーがガンガン弾きまくるパインキャッスル社の人気シリーズ、25周年を記念した最新盤。今回はプロデュースも務めるスコット・ベスタル(bj)、パトリック・マカベニュー(f)、コディ・キルビー(g)、ドミニク・レスリー(m)、カーティス・ベスタル(bs)という面々。先行シングルの"Five & Dim"は乗りの良いフィドルにギター、バンジョーが絡むパトリックのオリジナル、ベスタルによる"By Stealth"等のオリジナル、新趣向のムーン・マリカンの"Pipeliner Blues"他、スクラッグス"Foggy Mountain Chimes"、モンロー"Kentucky Mandolin"、ビル・キース"Shenandoah Breakdown"の有名曲を演じている。インストファンに強力お勧め。

 
 *バリー・ベイルズ
年間最優秀ベース
  ●1166100425 THE EARLS OF LEICESTER 『Live at the CMA Theater in the Country Music Hall of Fame』CD(本体\2,450-)\2,695-

現在のブルーグラスシーンのトップ・ミュージシャンによるフラット&スクラッグスカバーバンドの三作目となるライブアルバム。ジェリー・ダグラス(d)の音頭取りでスクラッグス・スタイルを知り尽くしたチャーリー・クシュマン(bj)と父親ポール直系のフィドル・スタイルを引き継ぐジョニー・ウォーレン(f)、レスター・フラット役を務めるショーン・キャンプ(g)、バリー・ベイルズ(bs)、カーリー・セクラー役を務めるジェフ・ホワイト(m)という面々で全盛期のフォギー・マウンテン・ボーイズのサウンドを現代によみがえらせる。超一級ミュージシャンの高級な遊びを超えて、聴衆に迫る物がある。特にジョニー・ウォーレンのフィドリングはまさに一子相伝のお家芸といった趣でチャーリー・クシュマンの産み出すグループに乗って、時空を超えて1963年のカーネギーホールに誘う。
 *マイク・パブ
年間最優秀ベース
  ●RC-112 THE SIDEMEN "Almost Live at the Station Inn" CD(本体\1,980-)\2,178-(価格改定)

 ビル・モンロー、ラルフ・スタンレー、オズボーン、ジム&ジェシーといった第一世代が健在で、毎週末、何処かのフェスに出掛けていけば何時でも生の演奏に触れることが出来た贅沢な時代に、ブルーグラスで一旗揚げようとナッシュビルを目指し、パイオニアたちのバンド・メンバーとして、直接の薫陶を受けながら切磋琢磨していた連中が週末のフェス・サーキットから戻った毎週火曜日にステーション・インのレギュラー・バンドを勤めていた、その名もザ・サイドメンがレッドクレイ・レコード、1994年リリースした唯一の作品。現在も第一線で活躍するマイク・バブ(bs)、テリー・エルドレッジ(g)、ロニー・マッカリー(m)、彼岸へと旅立ったジーン・ウーテン(d)、ジミー・キャンベル(f)、エド・ダイ、隠遁生活を送る??ラリー・パーキンス(bj)という面々、当時、90年代のフラット&スクラッグスを目指していた彼らが若くて夢を追いかけていた時代の溌剌とした希望に満ちた瑞々しい演奏が新鮮に甦る超一級ブルーグラス。
 *トッド・フィリップス
年間最優秀ベース
●COMP-4342 PHILLIPS, GRIER & FLINNER『Looking Back』CD(本体\2,450-)\2,695-

 つぎつぎと凄いフラットピッカーが登場する昨今、それでもわたしはデビッド・グリアが一番すごいと思う。その自由な発想とブルーグラスの深い理解が相まって、言いようのないスリルと感動をもたらしてくれる。本作はトッド・フィリップス(bs)と、昨年バリンジャーファミリーと来日したマット・フリナー(m)とのトリオで、ビル・モンローからビートルズ、ジミ・ヘンドリックスからビル・モンローまで、さまざまなカバー曲集。ベストセラーです。同メンバーのオリジナル曲集『Todd Phillips, David Grier & Matt Flinner』(COMP-4279 \2,695-)もある。 
 *ミッシー・レインズ
年間最優秀ベース
  ●COMP-4715 MISSY RAINES『Royal Traveller』 CD(本体\2,450-)\2,695-

 IBMA年間最優秀ベースに7度選出されているミッシーレインズのボーカリストとして又、ソングライターとしての才能が発揮されたコンパスからの3枚目となる最新作。プロデュースも務めるアリソン・ブラウン(bj)、モリー・タトル(g)、ベッキー・ブラー(f)、シェラ・ハル(m)というアワード・ウィナーの女性ブルーグラッサーを揃えた先行シングル"Swept Away"(ローリー・ルイス作)が見事、年間最優秀レコード・イベントを射止めた。90年代にブルーグラス、アコースティック・カントリーのシーンで異彩を放ったブラザー・ボーイズのエド・スノッドリーとの共作によるタイトル曲他、全11曲中5曲が彼女のオリジナル。ティム・オブライエンとのデュエットでボニー・レイットの"Fearless Love"、リンダ・ロンシュタットのサポートで知られるダン・ダグモア(lap steel)を迎えて、バーズやフライング・ブリトー、イーグルス等々を聞いて育った世代は共感を覚えるだろう。ステュアート・ダンカン(f)、デビッド・ベネディクト(m)、イーサン・バリンジャー(g)、クリスチャン・セドルマイヤー(f)他、"Little Darlin', Pal of Mine"ではアリソン・ブラウン(bs)とミッシー、マイク・バブ、トッド・フィリップスを迎えて三者三様のベース・ソロを披露する好企画。(ムーンシャイナー誌レビューより)
 *マーシャル・ウィルボーン
年間最優秀ベース
  ●PC-1094 MARSHALL WILBORN『Root 5』CD(本体\2,450-)\2,695-

 リン・モリス・バンドのベース奏者であり、リンのベターハーフでもあるマーシャル・ウィルボーン初のソロ・アルバムは、実にユニークなベース&バンジョーのデュエットを中心にした異色作。アール・スクラッグスとジェイク・ターロックのバンジョー&ベースで知られる様に、1950年代のバンドのベーシストのショウアップとして知られるこの手法、アコースティック・ベースの様々なテクニックと同時に、バンジョーの細かいタッチが楽しめる。登場するバンジョイストは、ロン・ステュアート、クレイグ・スミス、トム・アダムス、ピート・ワーニック、リン・モリス、トニー・ファータド、デビッド・マクラフリン(4弦)、スコット・ベスタル、そしてアラン・マンデ。各人各様のバンジョーがデリケートに聴けるのも楽しい。
 *ジェイソン・カーター
年間最優秀フィドル
  ●MCM-0021 TRAVELIN MCCOURYS CD(本体\2,450-)\2,695-

Let Her Go/Lonesome, On'ry and Mean/I Live on a Battlefield/The Hardest Heart/Borderline/Crowhop/The Shaker/Natural to Be Gone/Cumberland Blues/Days I Wish I Had/Southbound/Freedom Blues/Loser/Travelin'全14曲

 デル・マッカリー・バンドのデルを除くロニー(m)&ロブ(bj)・マッカリー、ジェイソン・カーター(f)、アラン・バートラム(bs)に元リッキー・スキャッグス&ケンタッキー・サンダーのコディ・キルビー(g)が加わって結成されたトラベリン・マッカリーズ、ツアーを開始して10年目のにして、満を持してのデビュー作。
ブルーグラス編成でLet Her Go(パッセンジャー)、Lonesome, On'ry and Mean(ウェロン・ジェニングス)、I Live on a Battlefield(ニック・ロウ)、Natural to Be Gone(ジョン・ハートフォード)、Cumberland Blues(グレイトフル・デッド)、Southbound(ドック・ワトソン)、Loser(グレイトフル・デッド)等々、'70年代〜80年代のロックの名曲のカバーと6曲のメンバーによるオリジナル。ブルーグラスより大きなマーケットを視野に入れて、卓越したテクニシャンたちがアコースティックの特性を見事に活かした楽器アレンジと、精細で複雑ななコーラスを施した、今のブルーグラスを象徴するようなサウンド。
 *ステュアート・ダンカン
年間最優秀フィドル

●SONY973855 STUART DUNCAN,YO-YO MA,EDGAR MEYER,CHRIS THILE『Not Our First Goat Rodeo』 CD(本体\2,450-)\2,695-近日入荷
  ●COL-84118 YO YO MA, CHRIS THILE, EDGER MEYER, STUART DUNCAN『Goat Rodeo Sessions』CD(本体\2,450-)\2,695-

 2011年リリースのグラミー賞最優秀フォークアルバム受賞作品。クラシック界のセレブ、ヨーヨー・マとエドガー・マイヤーがクリス・シーリとステュアート・ダンカンを迎えて創ったブルーグラス室内楽。マ自身が「ブルーグラスアルバム」という本作、クルキッド・スティルのイーファ・オドノバンをゲストに、大胆にして繊細なアンサンブルを聴かせるアコースティック大秀作。ムーンシャイナー2012年2月号にカバーストーリー。凄いよ!!
 *デニー・リチャードソン
年間最優秀フィドル
  ●PC-1215 DEANIE RICHARDSON『Love Hard, Work Hard, Play Hard』CD(本体\2,450-)\2,695-

 13歳でグランド・オール・オーブリーに登場、パティラブレスやチーフタンズのツアー・メンバーとして又、熊本カントリー・ゴールドにホリー・ダン、最近ではチーフタンズと来日、シスター・セイディのメンバーとしても活躍中、ディーニー・リチャードソンのソロ名義としては初のアルバム。テキサス・スタイルからホーダウン、オールドタイム、デイル・アン・ブラッドレイを迎えた典型的なカントリー・フィドル、アイリッシュ等々、彼女のバーサタイルなスタイルを窺い知れる。長年、ナッシュビルの音楽シーンでセッション・ミュージシャンとして様々なスタイルをこなしてきた彼女のショーケース的に内容のみならず、ブルーグラス・コミュニティの中で培ってきた人脈をバランス良く配して、とても暖かみの有る手作り感も味わえる、丁寧に創り上げられた作品。 
 *ジェリー・ダグラス
年間最優秀リゾフォニック・ギター
  ●SH-3875 JERRY DOUGLAS『Restless on the Farm』CD(本体\2,450-)\2,695-

 ジェリー・ダグラス、1998年リリースの7枚目のソロ・アルバム。ティム・オブライエンのボーカルによるドン・ストーバー作"Things In Life"から一転してラップスチールをフィーチャーしたエキゾチックな"Turkish Taffee"のふり幅の大きさに度肝を抜かれた話題作。アイルランドの歌姫、モーラ・オコンネルによる"Follow On"(P.ブラディ作)、宝塚がまさかのスペルミスの"Takarasaka"、エロル・ガーナー作の小粋なジャズ曲"Like It Is"等々、バーサタイルなドブロ音楽が堪能できる一枚。  
  ●SH-3797 JERRY DOUGLAS『Slide Rule』CD(本体\2,450-)\2,695-

 ジェリー・ダグラスの1992年作品はブルーグラス・ドブロのさまざまなパターンを詰め込んだ作品。 スコット・ナイガード(g)、アダム・ステッフィ(m)、クレイグ・スミス(bj)、ステュアート・ダンカン(f)、 マーク・シャッツ(bj)が基本バンドで、ジョッシュ・グレイブスへの"When Papa Played the Dobro"やハイパー"Shenandoah Valley Breakdown"まで、アリソン・クラウス他のゲスト・ボーカルも聞き物。
 *アンディ・ホール
年間最優秀リゾフォニック・ギター
  ●COMP-4678 THE INFAMOUS STRINGDUSTERS 『Laws of Gravity』CD(本体\2,450-)\2,695-

 2007年のデビュー以来、ブルーグラスの最先端、カッティング・エッジをひた走るインファマス・ストリングダスターズ、コンパス移籍第2弾、通算7作目のスタジオ録音盤。アンディ・ホール(d)、ジェレミー・ギャレット(f)、クリス・パンドルフィ(bj)、アンディ・ファルコ(g)、トラビス・ブック(bs)というほぼデビュー以来、苦楽を共にするメンバー、共同プロデュースのビリー・ヒュームのクリアでビビッドなアコースティック・サウンドも特筆すべき。
 *ロブ・アイクス
年間最優秀リゾフォニック・ギター
  ●COMP-4736 ROB ICKES & TREY HENSLEY『World Full Of Blues』CD(本体\2,450-)\2,695-

ブルーハイウェイの創立メンバーの一人で15回のIBMA年間最優秀ドブロ受賞という輝かしい経歴を持つロブ・アイクスが退団後、2015年に超絶テクニックのギタリスト&シンガーのトレイ・ヘンズリーとのデュオ結成以来、コンパスからの3作目。ジャッズを見出したことで知られるナッシュビルの大物=ブント・メーハーのプロデュースの下、ビンス・ギルとタジ・マハールをゲストに迎え、ハモンド・オルガンやホーン・セクションを加えた意欲作。ボトムを支えるマイク・バブのナッシュビルの伝統に則ったベースが素晴らしい。
  ●COMP-4669 ROB ICKES & TREY HENSLEY『The Country Blues』CD(本体\2,450-)\2,695-

 祝年間最優秀ドブロ・ノミネート、超速弾きフラットピッキンのトレイ・ヘンズリーと、ドブロ巨匠のロブ・アイクスがアンディ・レフトウィッチやオウブリー・ヘイニー(fd)らのスーパーフィドルに、マイク・バブ(bs)とジョン・アルビー(drums)が骨太のリズムを抑える。ハンク・ウィリアムズの正統ホンキートンクから超スーパーピッキンブルースまでトレイ・ヘンスリーの強烈ギターとボーカルで様々なカバーを楽しませる南部田舎音楽の美味しいアコースティックカントリー系コラボ作品。
 *フィル・レッドベター
年間最優秀リゾフォニック・ギター
  ●PC-1236 FLASHBACK『Blues Around My Cabin』CD(本体\2,450-)\2,695-

 J.D.クロウ&ニューサウスの1995年リリースでグラミー賞にノミネートされた名作『Flashback』のリリース20周年の際に録音当時のメンバー、J.D.(bj)、リチャード・ベネット(g)、ドン・リグスビー(m)、フィル・レッドベター(d)、カート・チャップマン(bs)でリユニオン、その後、J.D.の引退を受けてスチュアート・ワイリック(bj)を加えてフラッシュバックとしてバンドをスタート、『Foxhounds & Fiddles』(2017)、『Denver Snow』(2018)に続く3作目。IBMAアワードのドブロ部門で2005年と2014年と2019年に獲得のフィル・レッドベター(d)、トニー・ライス・クローンの一人でシンガー&ソングライターとしても有能なリチャード・ベネット(g)、ロンサム・リバー・バンドとその残党によるバド・オブ・ルークス他、日本でもお馴染みのドン・リグスビー(m)、J.D.クロウの引退を受けてニュー・サウスから派生したワイルド・ファイアのメンバーとしても活躍したカート・チャップマン(bs)、J.D.クロウ、ビル・エマーソンに通じる端正なロールが持ち味、『East Tennessee Sunrise』(rur-1134 \2,695)をリリースしたステュアート・ワイリック(bj)というメンバーに加えて、 カントリーポップ・バンド、エグザイルのJ.P.ぺニントンを迎えて1983年のヒット曲"Take Me To The River"、ジム・へファーナンのペダル・スチールを加えてJ.D.クロウ好みのカントリー・サウンドに仕立てた"Queen Of The Bar Room"、先行シングルとしてリリースされた"John Henry Holliday"は西部開拓時代、OK牧場の決闘に登場するドク・ホリデーをモチーフにしたリチャード・ベネットのオリジナル他。
  ●PC-1192 PHIL LEADBETTER『The Next Move』CD(本体\2,450-)\2,695-

 2度目のIBMAアワード最優秀ドブロを獲得したフィル・レッドベター(55)の3枚目のソロアルバムは超豪華なドリカム作品。2011年、ホジキンリンパ腫と診断され入院したときに共演したいリストを作成、1年半後に復帰したときから録音をはじめたという本作、ジョン・カウワンのボーカルにサム・ブッシュのチョップが煽る、まさにニューグラスリバイバル!の1曲目から次々と大物ゲストとの共演。インストではドブロ曲“Just Joshin'"でジェリー・ダグラスとロブ・アイクスとのトリプルドブロ! またスウィング定番“Sweet Georgia Brown"ではベラ・フレックとバック・ホワイトといった「えっ!」と驚きの嬉しい共演など、押し出しの強いカントリー系ボーカル(マーティ・レイボン&ジョー・ディフィ、スティーブ・ウォーリナー、ケン・メロンズ、コン・ハンリーら新旧のカントリースターたちやスティーブ・ガリー&デイル・アン・ブラッドリーやショーン・キャンプ)に囲まれながら、楽しい作品に仕上がっている。
 *ジャスティン・モーゼス
年間最優秀リゾフォニック・ギター
  ●DGR-001 JUSTIN MOSES『Dusty Roads』CD(本体\2,450-) \2,695-

 シェラ・ハルとの強烈なマンドリン・デュオがネット上で話題となったジャスティン・モージズ、2006年発表の唯一のソロ・プロジェクト。フィドルもバンジョーも凄いテクニック。リッキー・スキャッグスが自身のケンタッキー・サンダーに招き入れた理由が窺い知れる。全12曲中7曲はボーカルやハーモニーも含んですべて自分ひとりの録音というスーパーマルチプレイヤー。2000年、ブルー・ムーン・ライジングに参加、2005年にシエラ・ハルのハイウェイ111の創立メンバーとして活躍、ニューファウンド・ロードなどを経て2009年のダン・ティミンスキ・バンドに参加後、ッキー・スキャッグスのケンタッキー・サンダーのバンジョー奏者として活躍、現在は再びシェラ・ハルとのコラボレーションで活躍中。何を弾かせても超一級、完全に脱帽です。
 
 *トレイ・ヘンズレィ
年間最優秀ギター
  ●COMP-4736 ROB ICKES & TREY HENSLEY『World Full Of Blues』CD(本体\2,450-)\2,695-

  ブルーハイウェイの創立メンバーの一人で15回のIBMA年間最優秀ドブロ受賞という輝かしい経歴を持つロブ・アイクスが退団後、2015年に超絶テクニックのギタリスト&シンガーのトレイ・ヘンズリーとのデュオ結成以来、コンパスからの3作目。ジャッズを見出したことで知られるナッシュビルの大物=ブント・メーハーのプロデュースの下、ビンス・ギルとタジ・マハールをゲストに迎え、ハモンド・オルガンやホーン・セクションを加えた意欲作。ボトムを支えるマイク・バブのナッシュビルの伝統に則ったベースが素晴らしい。
  ●COMP-4669 ROB ICKES & TREY HENSLEY『The Country Blues』CD(本体\2,450-)\2,695-

 祝年間最優秀ドブロ・ノミネート、超速弾きフラットピッキンのトレイ・ヘンズリーと、ドブロ巨匠のロブ・アイクスがアンディ・レフトウィッチやオウブリー・ヘイニー(fd)らのスーパーフィドルに、マイク・バブ(bs)とジョン・アルビー(drums)が骨太のリズムを抑える。ハンク・ウィリアムズの正統ホンキートンクから超スーパーピッキンブルースまでトレイ・ヘンスリーの強烈ギターとボーカルで様々なカバーを楽しませる南部田舎音楽の美味しいアコースティックカントリー系コラボ作品。
 *ブライアン・サットン
年間最優秀ギター
  ●SH-4105 BRYAN SUTTON『Into My Own』CD(本体\2,450-)\2,695-

 今回で9度目の受賞のブライアン・サットン最新作。サム・ブッシュ、ノーム・ピケルニー、ステュアート・ダンカン、グレッグ・ギャリソンという基本にトラベリング・マッカーリーズやビル・フリーゼルを迎えての至福のブル―グラス音曲集。
 *ジェイク・ウォークマン
年間最優秀ギター
  ●JW-2019 JAKE WORKMAN『Landmark』CD (\2,450-)\2,695-

 リッキー・スキャッグス&ケンタッキー・サンダーのリード・ギタリスト、ジェイク・ワークマン、待望のソロアルバム。ジェイクをサポートするのはスチュアート・ダンカン(f)、シエラハル(m)、ラス・カーソン(bj)、ジャスティン・モーゼス(d)、リッキー・スキャッグスやジョン・ジョーゲンソンとのツアーに参加しているジェフ・ピッカー(bs)、ボスのリッキー・スキャッグス(m)、ホイッスルとアコーディオンにジェフ・テイラー、奥さんのレベッカ・ワークマン(f)も参加。豪華なオールスターミュージシャンによる素晴らしい演奏。典型的なブルーグラスを中心に、アイリッシュ、スウィング等、素晴らしいパフォーマンスが楽しめる。
 *ジェシ・ブロック
年間最優秀マンドリン
  ●PC-6501 JESSE BROCK『Kickin' Grass』CD(本体\2,450-)\2,695-

 2017年IBMA年間最優秀マンドリン・プレイヤーに輝くジェシー・ブロック、2002年発売の唯一のソロ・アルバム。ワシントンDCグラスの系譜を引くハッキリくっきりマンドリンが信条のとても気分スッキリのマンドリン集。ロン・スチュワート、ジェイソン・カーター、トム・アダムズ、ロブ・アイクスらとの“Red Rooster (She'll Coming 'Round the Mountain)"、“Home Sweet Home"(key of D)、“New Camptown Races"、歌モノでは“She's No Angel"、“The Girl in the Blue Velbet Band"などのスタンダードなど、聴きやすい選曲。現在はギブソン・ブラザーズで活躍中。性格が伺えるとても几帳面で生真面目なすばらしいマンドリン作品。
 *シェラ・ハル
年間最優秀マンドリン
  ●ROU-00579 SIERRA HULL『25 Trips』CD(本体\2,600-) \2,860-

Beautifully Out Of Place/Middle Of The Woods/How Long/25 Trips/Ceiling To The Floor/The Last Minute/Escape/Poison/Waiting/Everybody's Talking/Envy/Less/Father Time全13曲

ブルーグラスからスタートして革新的なマンドリン・スタイルをボーカルを武器に新たな音楽をクリエイトし続けるシエラ・ハル、グラミーにノミネートされた前作『Weighted Mind』(ROU-9166)に続くラウンダーからの第4作。
共作含む全曲オリジナル。
自身のプロデュースでボーカル&マンドリンに加えてエレキ・マンドリン、ギター、テナー・ギター、マンドラ、オクターブ・マンドリン、ツアーを共にするイーサン・ジョズィウィック(bs)、マイク・シール(g)、アレックス・ハーグリーブス(f)、クリスチャン・セドルマイヤー(f)等、同世代のミュージシャンに加えて、夫でマルチ・インストルメンタリストのジャスティン・モーズ、ステュアート・ダンカン(f)、ビクター・クラウス(bs)、ブライアン・サットン(g)、ポール・フランクリン(pedal steel)、モリー・タトル、ロニー・ボウマン、ロン・ブロック他がゲスト参加。
アコースティックの響きを活かした広がりのある音世界に加えて、パーカションを加えた創造力溢れる展開も魅力。
「このアルバムがどのカテゴリーに属するのかは本当にわかりませんが、ジャンルの重要性がますます減っていると思います。私にとって本当に重要なことは、自分が自分であると自分自身を信じることと、自分の声と心を可能な限り誠実な方法でそこに置くことです。」
(シェラ・ハル談)彼女の多様な音楽性を目の当たりにした。
 
 [2020年ブルーグラス名誉の殿堂]
 *ニュー・グラス・リバイバル
  ●SH-3745 NEW GRASS REVIVAL『On the Boulvard』CD-(本体\2,750-)\3,025-
1983年、ベラ・フレック(bj)とパット・フリン(g)に交代した新生ニュー・グラス・リバイバルの第1作。ベラは「NGR作品の中で、今でも一番好きなアルバム」と言う、ブルーグラス、 R&B、レゲェ、ゴスペル等々、メジャー移籍前の妥協のないニュー・グラス・サウンド。LPには含まれなかった2曲がボーナス。 
 *ジョンソン・マウンテン・ボーイズ
●ROU-0260 JOHNSON MOUNTAIN BOYS『Old Schoolhouse』CD-(本体\2,750-)\3,025-在庫限り

Black Mtn. Blues/Long Journey Home/Bluest Man in Town/John Henry/Unwanted Love/Sweetest Gift/With Body and Soul/Don't You Call My Name/Orange Blossom Special 他全23曲

 1980年代のネオ・トラッド志向の最高峰、ジョンソン・マウンテン・ボーイズの、しかもその絶頂期の凄いライブ2枚組LPがCD1枚に。ダドリー・コンネル(g)の強烈ボーカルを軸に、IBMA最優秀バンジョー受賞者のトム・アダムス(bj)、モンロー・スタイルをコンプトンとは対照的に昇華したデビッド・マクラフリン(m)、そして50年代の最良の切り込みフィドルを体得したエディ・スタッブス(f)、マーシャル・ウィルボーン(bs)の5人が創る完璧なトラッド・ソリッド・サウンド。 解散後はワシントンDC系人脈のため、ナッシュビル系の人達のような派手な活躍はないが、忘れられない凄いバンドだ。
 *J.T. グレイ
  ●SI-101 J.T.GRAY"It's About Time"CD-(本体\2,750-)\3,025-在庫限り

1974年の創立以来、ナッシュビルのブルーグラッサーの拠所として又、数々の素晴らしい音楽を提供しているステーション・インのオーナーで自らもブルーグラス・ミュージシャンとして活躍中のJ.T.グレイがステイション・インとも縁の有る名うてのミュージシャンと作り上げた作品。ハイ・ロンサムな典型的なJ.Tのボーカルを支えるのはテリー・エルドレッジ(bs)、ボビー・ニコラス(g)、痒いところに手の届く抜群のプレイが魅力のデイブ・タルボット(bj)、天才的な閃きを随所に垣間見せるシャッド・コブ(f)、売出し中のアンディ・ホール(d)他。ルービンの作品から"You're Running Wild""Are You Missing Me""Give This Messege To Your Heart"、ジム&ジェシーの"Hard Hearted"、ムーア&ネピアの"Truck Drivers Queen"、J.D.クロウ&ケンタッキー・マウンテン・ボーイズの"Please Search Your heart"等々、オーセンティック・ファンには堪らない選曲で趣味の良いブルーグラスを聞かせてくれる。 
 [2020 功労賞]
 *ダリル&ジュディ・アトキンス
  ●RUR-1094 V.A.『MACC Life Goes On』CD2枚組(本体\2,450-)\2,695-

 オハイオ州フロンティアランチのブルーグラス・クラシック・フェスは現在、小児ガンと闘う子供たちを援助するボランティア・フェスとなっており、本作は2006年発表の第一作につづく、小児ガン寄付のライブ2枚組である。現在、南部系ブルーグラスの第一線で活躍する139アーティストによる全39曲は、第一作発表後、2006年から2011年までに録音されたもの。一枚目はジョンソン・マウンテン・ボーイズのリユニオンを皮切りに、マイケル・クリーブランド&フレームキーパー、ジョッシュ・ウィリアムズ・バンド、ギブソン・ブラザーズ、ブランドン・リックマン、クレイ・ヘス、スティールドライバーズ、グラスカルズ、ジュニア・シスク、ロンサム・リバー・バンド、ロンダ・ビンセント&レイジ、ロスト&ファウンド、J.D.クロウ&ニューサウスほか。二枚目にはトニー・ライス"Manzanita"を皮切りに、シエラ・ハル&ハイウェイ111、ドイル・ローソン&クイックシルバー、サードタイム・アウト、ブルーハイウェイ、ダドリー・コンネル、ケニー&アマンダ・スミス、ジェイムズ・キング、ダニー・ペイズリー、マーティ・レイボンほか、トップアーティストがずらり。その上、このフェス名物の特別企画による珍しい顔合わせによるスタンダード曲などのお楽しみが一杯。2000年、小児ガンで娘マンディを亡くしたプロモーターのダレル・アドキンスがはじめた非営利フェスMACC(Musician Against Children Cancer)は2012年の時点で、合計59万ドルがテネシー州メンフィスの聖ジュード小児病院やYMCAなどに贈られている。南部系ブルーグラス・トレンドを一望できるライブ秀作。
  ●SKFR-9001 V.A.『Celebration of Life:Musicians Against Childhood Cancer』』CD2枚組(本体\3,200-)\3,520-

 IBMA最優秀アルバムを受賞したオールスター・キャストの子供癌基金チャリティー・アルバム。 今のブルーグラスを一覧することが出来るライブ37曲。セルダムシーン、ニューサウスからグラスカルズ、ロン ダ・ビンセント、チェリーホームズからトニー・ライスまで総勢136人、受賞に100人以上がステージに並んだ 様は壮観だった。
 *ダロル・アンガー
  ●COMP-4275 DAROL ANGER『Diary of a Fiddler』CD(本体\2,450-)\2,695-

 永遠のフィドル小僧、ダロル・アンガーが各分野、最高のフィドラーを集めての1対1勝負。ナタリー・ マクマスター、マーティン・ヘイズ、ステュアート・ダンカン、バッサー・クレメンツ、リチャード・グ リーン、マット・グレイザー、ブルース・モルスキー、ケーシー・ドリーセン他、トップフィドラー 達のスタイルの違いが楽しい。
  ●AMA-1086 DAROL ANGER『e-and'a』CD-(本体\2,750-)\3,025-

 永遠のフィドル小僧、ダロル・アンガーがやってくれました!楽しい楽しい若手を集めたブルーグラスフィドル集!! デラ・メイのコートニー・ハートマン(g)、ギブソンブラザーズのジョー・ウォルシュ(m)、アンクル・アールやピーター・ローワン&トニー・ライス・カルテットで知られるシャロン・ギルクリスト(bs)、そしてブルーグラスとクロウハンマー双方を見事にこなすバークリー音楽院2012年卒、注目のルーカス・プール(bj)というメンバーで、ケニー・ベイカーやジョン・ハートフォード作をはじめ、さまざまなタイプのフィドルチューンを縦横無尽なアレンジで聴かせる、楽器好きな人にはたまらない楽しい音遊び。 
  ●COMP-4296 DAROL ANGER & MIKE MARSHALL BAND『Brand New Can』CD(本体\2,450-)\2,695-

Coal Burnin' Grease Fire/Around Here/Goodnight Manatee/The Fall/Emu's Blues 他全10曲

 スーパーピッカー2人、フィドルのダロル・アンガーとギター&マンドリンのマイク・マーシャ ルのユニット、アンガー/マーシャル・バンドの最新第2作。デレック・ジョーンズのベースと アーロン・ジョンストンのドラムスというカルテットを基本に、広がりのあるアコースティッ ク・フュージョン音楽を堪能させてくれる。アンガーが4曲、マーシャルが5曲、そしてジョーン ズの1曲、全曲がDA/MMバンドのオリジナルである。前衛的な曲構成とアドリブの展開はアコー スティックなギター、マンドリン、フィドルの果てしない可能性を見せてくれる。カルテットの充 実に伴い、前作よりも明確で分かりやすい方向性と統一感で、2人の音楽や凄いテクニックがより 鮮明に表れている。頭を柔らかくしてくれる刺激的でホットな「音の洪水」が堪らなく楽しい。1 曲目のブルーグラス・フュージョンにはアリソン・ブラウンがゲスト参加。!
 *ジャック・タトル
 *ウェイン・ライス
 *ノーマン&ジュディ・アダムス
   | HOME PAGE|前のTopic |次のTopic |メールでのご注文はこちらからどうぞ|