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Today's topic No. 326 2019/10/24 |
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[バーゲン商品] 在庫限り (第二、第三希望も合わせてお知らせください) |
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*ブルーグラス | ||
Fire in the Canyon/Cold and Lonely/Ode to the Simple Man/The Photograph/You'll Be a Lost Ball 他全12曲 まだ20代前半のクリス・シーリやコディ・キルビーら、 ユース・オールスターOBと同じ世代ながら、ファミリー・ バンドという枠の中での活動ゆえに、個人のスーパーぶりが伝わることが少ないものの、その素晴らしいアルバ ムで確実に人気バンドの仲間入りをしつつあるザ・チャップマンズ、最新第4作である。ステュアート・ダ ンカンとオウブリー・ヘイニーのフィドルに、ロブ・アイクスのドブロをゲストに迎え、完璧な今風ブルーグラ ス・アンサンブルを聴かせる(ほかに、ソニヤ・アイザッ クス、ロン・ブロック、アンディ・レフトウィッチらのゲスト)。長兄ジョンのボーカルとギターはますます味わ い深く、次男ジェレミーの抜群マンドリンとテナー、三 男ジェイソンのベースとバリトン、そして父ビルは息子たちに励まされながら驚くべき成長を遂げ!?バンド・サ ウンドにマッチしたレイドバックするバンジョー・ロールを物にしている。本作では、ジョンとジェレミーの歌 唱力に焦点をあて、ベッキー・ビューラーやキム・フォッ クス、スティーブンス・シスターズら、女性ブルーグラス・ソングライターの作品をしっとりと、しかしブルー グラスらしくあっさりと気持ちよく聴かせる。優秀なパブリシストも雇い、プロモ・ビデオも好評だという彼ら、 次のステージにステップアップを狙う彼ら(ムーンシャイナー誌2002年8月号参照)。…もちろん、ジェレミー 作のインスト、軽快な今風ブルーグラス、そして最後にキングの"You'll Be a Lost Ball"できつーいブルーグラスも決めてくれる。 |
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●PC-1148 WILDFIRE『Rattle of the Chains』CD(本体\909-) \1,000-売り切れ Can't Have One without Other/Grapes on the Vine/Ballad of Forty Dollars/Sweetest Love 他全12曲 アパラチア山麓、東テネシーのドリー・パートンのアミューズメントパーク『ドリウッド』のレギュ ラーとして活躍する、中堅ワイルドファイアー最新第3作。J.D.クロウのニュー・サウスだった彼 らが、J.D.の仕事ペースにあわせて分離、結成されただけに、いずれも百戦錬磨のつわもの達、東テ ネシーの才人ダレル・ウェッブ(m)、チキン・ピッキン風アコギ・フラットピッキンのロバート・ヘイ ル(g)、趣味の良いロールで知る人ぞ知るバリー・クラブトゥリー(bj)、ベテランのカート・チャップ マン(bs)、そして昨秋のIBMAでセンセーションを起こしたフィル・レッドベター(d)、80〜90年代 にさまざまなバンドで名を目にした連中が、ゲイリー・スクラッグスとショーン・キャンプ作の1曲 目から、ラルフ・スタンレーの12曲目まで、スティーブ・ジレット、トム・T.ホール、ダリル・ ウォーリー、ハーリー・アレンらの作品をシュアなソリッドグラスで聴かせてくれる。 |
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Lonesome Wind/Powderfinger/Take Me Back to Old Kentucky/Foggy Mountain Special/Cold Wind 他全 J.D.クロウのニュー・サウスでギター/ボーカル、サード・タイム・アウトでフィドルを担当した スーパーピッカー、グレッグ・ラックをリードに据えたあたらしいバンド、サーキット・ライダーズの デビュー作。ほかのメンバーはチャーリー・ウォーラー最後のカントリー・ジェントルメンを支えた ダーリン・オルドリッジ(ソロ作品『Call It A Day』PC-6506 \2,573-)、グレッグ・コーベット、ビリー・ジー、そして強力なドブロ奏者ジャレッ ト・カーター(注目だ)の5人組。バリバリのテンションがかかったノース・カロライナ人脈で結成 されたソリッドなブルーグラスは、ニール・ヤングの"Powderfinger"や、日本でも流行りそうなブ ルー・ムーン・ライジングの"Take Me Back to Old Kentucky"、そして最後の曲、ロイ・マクミラン作でジョー・バルの名唱で懐かしい"Cold Wind"で決めてくれる。レベルの高い活きのいいブルーリッ ジ系バンドの登場だ。 |
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Dirt Road Heartache/Long Hard Road/Rocky Road Blues/Ghost in This House/Next To You 他全12曲 1989年から1996年まで人気カントリーグループ、シェナンドーで数々のヒットを飛ばしたマーティ・レイボンが古巣のブルーグラスに戻って『Full Circle』(2003年)を発表してからもう10年になる。昨年ガンのために療養したが、今年はツアーにも復帰、最新作として既発の9曲に、ケニー・スミス(g)、スーパーマルチプレイヤーのジャスティン・モーゼス(bj)、グレン・ギブソン(d)、マーク・フェイン(bs)での新録3曲の合計12曲。シャド・コッブ(f)やデビッド・タルボット(bj)、ブライアン・サットン(g)らを擁した旧録音からはビル・モンローの超スピード"White House Blues"や"Rocky Road Blues"、そしてアイドルだったというジミー・マーティンの"Home Run Man"や"Prayer Bells of Heaven"そしてジミー調に今風ドライブをかけたフラット&スクラッグスの"Down the Road"など、ブルーグラス・スタンダードやコンテンポラリーなブルーグラスに加え、カントリーヒットの常連だった経歴を思わすキャッチーなカントリーサウンドも取り混ぜたバラエティを聴かせる。カントリーのヒットシンガーとはどんな実力なのか……、好みはさまざまだが、マーティを聴いているとその説得力の豊かさにはうならされる。 |
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The Ballad of Charlie Dill/Detroit City Chill/This Drinkin' Will Kill Me/I Wish You Knew/Church Upon the Hill/Sunday Morning Coming Down 他全12曲 生死をさまよう交通事故から生還したアーニー・サッカー、16歳でラルフ・スタンレーのクリンチ・マ ウンテン・ボーイズのマンドリニストとなり、18歳で ラルフのリードシンガーとして高い評価を得たアーニーの最新作。キース・ウィットリー、ハンク・ウィ リアムズとエルビス・プレスリーがアイドルというアーニーの定評のある深いボーカルと、無名ながらベ テランのディック・ローチ(bj)と故ガーランドの遺児ブランドン・シュッピング(m)、そしてゲストのジョ ン・リグスビー(f)のフレットのすみずみを心得たミュージシャンに囲まれて歌心満点のトラッド・ブ ルーグラスを聴かせてくれる。ルービン〜ジム&ジェシー名曲のほか、ドワイト・ヨーカムやクリス・クリ ストファーソンらの作品とオリジナルをバランスよく配した秀作である。 |
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●COMP-4714 MOUNTAIN HEART『Soul Searching』CD(本体\909-) \1,000- In the Ground/More Than I Am/Restless Wind/No Complaints/Curly Headed Woman/You Can't Hide a Broken Heart/Amicalola Falls/Your Love Won't Let Me Go/Stars/Festival/Soul Searching全11曲 1990年代の終わりに登場してメインストリーム・ブルーグラスで一世を風靡したマウンテン・ハート、メンバーチェンジを繰り返して、現在は幅広い音楽性でブルーグラスから大きく飛躍、ジャム・バンド、アメリカーナ・シーンで一躍人気を集めている。 ニューグラス・ムーブメントを通じてサム・ブッシュが蒔いた種が、ここでも育ってる。 |
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Bend in the River/Solid Ground/If You're Ever in Oklahoma/Tanbled Uo in Blue/Lonesome Road/Rainmaker/Memories of Mother and Dad 他全11曲 アメリカでは『オー・ブラザー』現象に続き、『シャムグラス』現象が吹き荒れそうな勢いだ。ジャ ムグラスとはニューグラスとジャムバンドが合体したもので、つまり、基本的にロックのリズム・グルー プをベースにし、ジャンルを超えた、若いヒッピー系ファンへの「弾きまくり」大会。ドリュー・エ ミットはそんなジャムバンドの老舗、レフトオーバー・サーモンのマンドリニスト。もちろん、バリ バリのブルーグラス出身なので、ラストの曲はピーター・ローワンとバッサー・クレメンツを迎えての モンローのハイロンサム曲。バックはジョン・カウワン・バンド(JCB)を基本に、自らのマンドリン・ ヒーロー、サム・ブッシュやロニー・マッカーリーが加わる超豪華版でのニューグラス大会。JCBのス コット・ベスタルとジェフ・オウトリーのスーパーピッキンはもとより、ルーク・ブラとケーシー・ド リーセンら若い才能も光っている。全編に明るく、思いっきり楽しめるジャムグラス、否、本家JCBより もストレートな「ニューグラス」だ。 |
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●RCSI-1020 BILLY BOONE SMITH『Live From The Moose Lodge』CD(本体\909-) \1,000- ビリー&テリー・スミスとしてレッド・クレイから2枚のアルバムをリリース、ブルーグラス系のトップ・ソングライターとしてロンサム・リバー・バンドを初めとして有名バンドに楽曲を提供してきたビリーがここにビリー・ブーン・スミスとして自らのバントを率いてマディ・サンシャインからデビュー。 |
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Little Pink/Blue Missouri Shadows /Mind Your Own Business/Babylon Is Fallen /Long Lonesome Night Without End/Can't Wait /Homesick/A Place We Left Behind /Asleep in the Briny Deep/Heaven Was There/I'm Gonna Settle Down/Trouble Ain't Nothing But The Blues 自著「ブルーグラス」が邦訳されたことで日本でも知名度が高いボブ・アーティス率いるアレゲニー・ドリフターズの第二作。ボブ(m)&カレン(bs)・アーティス夫妻を中心にバーニー・カニンガム(g,v)のセンス良いボーカルとキース・ビーバーのシュアなバンジョー。マイケル・クリーブランド(f)が火の出るような弓さばきでゲスト参加、コマーシャル化が進んだブルーグラスとは対極の、グラス・ルーツ魂のこもった良質のローカル・ブルーグラスが楽しめる。 |
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カーター・ファミリーの影響色濃い作風で知られるブルーグラス・ソングライターで、今年の2月に80歳で亡くなったデキシー・ホールが長年待ち望んでいたプロジェクト。オザーク・ブルーグラスの雄、フランク・レイ(m)率いるシダー・ヒルによるトムT & デキシー・ホール作品集。安心のオールドスタイルのブルーグラス。 |
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Tupelo County Jail/On The Road/Rose Colored Glasses/Pine Mountain/Come and Sit By The River/Clinch Mountain Backstep/Love, Please Come Home/Hard Game of Love/Observation/Fickle Wind/Wild Wild Rose/I'm Leavin'/Will You Miss Me J.D.クロウ・トリビュート『Croweology』をリリースしたリック・ワッソンのレーベルからの新人バンド。オハイオをベースにニューサウスやケンタッキー・マウンテン・ボーイズを髣髴させるブルーグラスが魅力。 |
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益々元気で枯れることを知らないボビー・オズボーンの2012年作。全盛期に比べれば声の衰えは否めないが、キャッチーな選曲、グレン・ダンカンの全面参加、マイケル・トッピンズの6弦バンジョーを大フィーチャーして、従来のオズボーン・サウンドを進化させているという印象。スローなナンバーでは息切れしそうでハラハラするが、気持ちは若いときと同じなんだろうなと思う。ビル・モンローの最晩年同様、歌い続け引き続けるところに凄みを感じる。長年のファンの方々、覚悟を持って最後まで付き合ってもらいたい。 |
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Mountain Fever/Rocky Top/Pain in My Heart/Ruby/Memories/Man from Rosine/Memories of Yeasterday/Up This Hill and Down/Bobby Van Waltz 他全14曲 ボビー・オズボーン、ブルーグラス第一世代の偉大なマンドリン奏者/シンガーの2010年作は、ラッセル・ムーアやパティ・ラブレス、デビッド・グリスマンやロニー・マッカーリー、サミー・シーラーやオウディ・ブレイロック、そしてなんと!!三味線の国本武春らをゲストに迎え、充実のオズボーン節炸裂、60周年記念作品である。1949年にロンサム・パイン・フィドラーズで発表した自作の"Pain in My Heart"ほか、出世曲"Rubeeeeee"、そしてテネシー州歌にもなった"Rocky Top"をはじめ、ボビーの美しくかつダイナミックなカントリーバラッド等々。いまやボビーのサウンドクリエーターでもあるグレン・ダンカンが縦横無尽のフィドル、曲調によってはスティール・ギターやドラムスも加えた大胆なアレンジで新バンド、ロッキー・トップ・エクスプレスを引っ張っていく。グリスマンを迎えてマンドリン奏法のパイオニアとしてのすばらしいインスト2曲とともに、第一世代にある種共通の音楽に対する抑えがたい衝動が堪能できる秀作である。 |
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数々の新人トラッド/ソウルグラスを発掘してきた ラウンダーレコードのケン・アーウィンのお眼鏡にかなったのはティム・シェルトンの強力ボーカリストを 中心に、オハイオの濃いトラッドグラス伝統を踏まえた新進ハードコア・ブルーグラス、ニューファウンド・ ロード。これまでゴスペル一途だった彼らが、世俗テーマに挑んだ最新ラウンダー第2弾。最近のソングライ ター作品が主だが中盤以降、スタンレーの"I Am the Man Thomas"からカーターの"Lonesome River"にいたるあたりで実力勝負だ。ご多分にもれない今どきの スーパーピッカーを制御するのはジム・バン・クリーブ、マウンテンハートのフィドラーである。 |
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東テネシーから登場した、ブランド・ニュー・ストリングスのデビュー作。ブルー・ムーン・ライジングやゴスペル・バンドのニュー・ロードといったバンドで活躍していたベテランたちにロン・スチュワートのすごいフィドルをゲストに迎え、現在ブルーグラスの典型的なパターンをさまざまに、グラム・パーソンズの"Wheel"やトミー・コリンズのカントリー・クラシック"High on a Hilltop"ほか、ソリッドサウンドを聴かせてくれる。 |
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●PC-1163 DIXIE BEE-LINERS『Ripe』CD(本体\909-) \1,000- マロ川端&サミー・シーラーのブルーグラス・エクスチェンジで来日した女性フィドラー、レイチェル・ジョンソンを含むディキシー・ビーライナーズの全米デビュー作。メインボーカリストの女性、ブランディ・ハートのユニークなソングライティングに独自のアレンジを施し、どの曲も新鮮なサウンドを提示する。ケンタッキー生まれのブランディとニューヨークのオルタナ・カントリーで名を売ったバディ・ウッドワードがニューヨークで結成、その後アパラチアのど真ん中、ブリストル近郊に本拠を移し、ETSUを卒業したレイチェルのほか、サム・モロー(bj)らのメンバーに、マーク・フェイン(bs)、アンディ・レフトウィッチ(m)、ディブ・タルボット(bj)、アンディ・ファルコ(g)らがサポート。ストーリー性のある女性ブルーグラス秀作。 |
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Virginia Bound/Daddies Don't Cry/Destination Heartaches/A Lovin' Man/One Step Forward/Cold As Ice/Bluegrass and Me/Hillbilly Girl 他全13曲 イースタン・ケンタッキーから、その名もコールタウン(炭鉱町)というバンドを率いてのデビュー作はジョッシュ・スローン。力強いバリトン・ボイスで粘っこいリズムをリードしていくジョッシュを軸に、オリー・ライズナーかクリス・ラズネイクのバンジョーに超ベテランのジェラルド・エバンズ(マリンズ親子のトラディショナル・グラスなどで活躍、昨年4月10日、50歳で他界)かロン・スチュワートのフィドル、マット・デイペインかキム・ガードナーのドブロ、ジョン・バンディバーのマンドリンを配したコールタウン。文字通り、オシャレな都会やグローバリゼーションから取り残されたアパラチアの田舎、炭鉱町の生活風景を歌う。 |
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Poor Old Man/Never Say Never Again/West Virginia Ground/Goodbye My Friend/Blue Eyed Boston Boy/Logan'S Crossroads/Pathway Of My Savior/Lost River/Time Of Our Lives/Don'T Break My Heart Again/He Never Turned Away/Little Bessie/My Heart Loves You More/Goin' Across The Sea J.D.クロウ&ニューサウスのマンドリン&テナーとして活躍中、ドワイト・マッコールの2枚目のソロ・プロジェクト、リッキー・スキャッグス、ドン・リグスビーの影響色濃いハイテナーボーカルが魅力。アラン・バイビー(m)、スティーブ・ガリー、ランディ・コーアズ(d)、ハロルド・ニクソン(bs)、ブライアン・スティーブンス、ロン・スチュアート、リック・ワッソン等がゲスト。 |
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●PC-1164 BETH STEVENS & EDGE『Strong Enough』CD(本体\909-) \1,000- If I Knew Then What I Know Now/Back to Back Heartaches/Demons and Angels/Close By 他全13曲 フィドラーである父の影響で幼くしてバンジョーを 弾き始め、12歳からファミリーバンドで活躍、そののち妹のエイプリルとともにスティーヴンズ・シスター ズとしてラウンダーから2枚のアルバムを発表したベス・スティーブンスが自身のバンド、エッジを率いて のデビュー作。女性とは思えないパンチの効いたバンジョープレイ同様に、アパラチア直系のストレートで 硬質なヒルビリー・ボイスが気持ちいい。父親ダグラスをギター/ボーカルに、マット・レッドベターのす ばらしいドブロ(父フィルもドブロ奏者)、ゲイリー・ロウズ(bs)のメンバーに、いつも目一杯弾いてくれる ストリングダスターズのジェシ・コッブ(m)、シュアーなスティーブ・トーマス(f)を基本セットに、スティー ブ・ガリー、デイル・アン・ブラッドリーらをゲストボーカルに迎えたスコット・ベスタルの制作。東テネ シーで生まれ育ち、ETSUバンドではアダム・ステッフィーやティム・スタッフォード、ケニー・チェズニー らと活躍、アパラチア伝統を背負ったすばらしい女性ブルーグラッサーである。 |
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Katie's Winter Love/Shoot the Moon/Appalachian Queen/Sugar Coated Love 他全12曲 ブーン・クリーク、クイックシルバー、サードタイムアウトを渡り歩き、いわゆるコンテンポラリー・ソリッド・ブルーグラス=日本での分類ではあるが、言い得て妙である=コンポラ・ソリッドの生みの親の一人とされるテリー・バウカム。その端正なビートを生み出すバンジョーに、マンドリンのスーパーピッカーとして知られるアラン・バイビー、テナー・ボイスに定評のランディー・グラハム(bs)、ソングライターとして活躍するウェイン・ウィンクル(g)の4人が組んだブルーリッジ、1999年のデビュー作。折り目正しいステリング・バンジョーのイントロに続いてお決まりのGラン(リード・ギターも聴かせる)、そしてコブシの効いたボーカルからハーモニー、そして売り物のマンドリンのスーパーピッキンとフィドルのゲストにはロニー・ステュアート。Sugar Coated Love以外は新しいソングライターらの曲を中心に取り上げ、コンポラ・ソリッド・グラスの典型を聴かせる。アパラチアの生活や意識を背景にした彼らのサウンドや歌詞は80年代以降、メインストリーム・ブルーグラスとして定着した。 |
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●MFS-10430 BUBBA CHANDLER『Somebody To Sing To』CD(本体\909-) \1,000- ブルーリッジの若いブルーグラッサーに絶大の影響を与えたロスト&ファウンドの全盛期を支えたマイルドなボーカリスト、ブバ・チャンドラーが、シンガーソングライター系のカバーとオリジナルで、オールドタイム/ブルーグラス/カントリーが生まれたアパラチアの70年代を懐かしむような、ジャンルを越えた作品。ジョン・デンバー"Matthew"、アレン・ミルズ(v,bs)、ジーン・パーカーを迎えた"Rabbit Song"、ゴードン・ライトフット"If You Could Read My Mind"、クリス・クリストファーソン"Casey's Last Ride"等、70年代シンガーソングライターの作品を取上げている。サミー・シーラーのテレキャスター・ソロが炸裂する"Everybody's Got Stories"他、最近、充実したブルーグラス&アメリカーナ作品をリリースするマウンテン・フィーバー・レコードの初期のリリース。 |
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●PC-6506 CD DARIN ALDRIDGE『Call It A Day』CD(本体\909-) \1,000- Pretty Words/How Could You Go/Coast Of Colorado/Call It A Day/Driving Nails/I Don't Worry About You Anymore/Where I Am Bound/Broken Chains/Stain Glass Tears/WIll You Be Ready/Abigails Reel/Late In The Day/Crying Holy 全13曲 嫁のブルック・アル土リッジがIBMAの最優秀女性ボーカルを受賞して大ブレークしたダリン・アルドリッジのデビューソロ・アルバム。地元でのダリン・アルドリッジ・バンドとしての自主制作盤に続くこのアルバムでは、ティム・スタッフォード(g)、ジェイソン・バールソン(bj)、グレッグ・ラック(f)などいまをときめく顔ぶれに、元同僚ジャレット・カーター(d)を加え、ショーン・レーンやアマンダ・スミス、ルー・リードなどのハーモニーを伴って、CGでは表に立つことのなかったハスキーなテナー・ヴォイスで、アマンダのハーモニーが印象的なゴスペルなど随所に本場仕込みのトラッド・ブルーグラスへの愛情を窺わせながら、すっきりとしたコンテンポラリー・ブルーグラスに仕上げている。コンポラ、トラッドのいずれにも精通した自身のオリジナル曲を主体に、ヴィンス・ギルやスキップ・ユーイングのカントリー・ヒットのカヴァーなど。 |
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●ACD-61 OLD SCHOOL FREIGHT TRAIN『Run』CD(本体\909-) \1,000- デビッド・グリスマンの目に留まり、2000年にナショナ ル・デビューを飾った21世紀ブルーグラス、オールド・スクール・フレイト・トレイン。2009年にバンドは解散してしまったがメンバーのネイト・リースはパタクサント・レコードから独自の解釈による2枚のオールドタイム・フィドル・アルバムをリリースした他、プロデューサーとしても活躍。本作のメロディーや詩の世界は、みずみずしい感性に溢れて、新鮮に響いてくる。 |
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Custom Coach/Come Back to Me in My Dreams/How Great Thou Art/If I Had Left It Up to You/That's How I Can Count on You/Voice of My Savior 15曲 これはすばらしい!!…いわゆるトラッドグラスの正しい作品である。ジム&ジェシー、ラリー・ステーブンソン・バンド、クィックシルバー等を渡り歩き、現ラジオランブラーズのフィドラー、ジェイソン・バリー が2008年に発表したデビュー作。バンジョーのスティーブ・ディリングやボーカルにティム・マッシーほか、楽器はほ とんど本人が担当。サイドマンがその本領を発揮できるパインキャッスルのミュージシャン・シリーズなればこその好企画、好結果。多くのすばらしく優秀なミュージシャン達はそのソウルのあり方と表現方法を自分なりに「考え」なければならない。ジェイソン・バリーの考えついた先はビル・モンロー、しかもその音楽的な美学の抽出によって、自らの中に伝統的なソウルを定着させている。それは決して目を見張るテクニックでもなければ、人の耳をそばだてる ボーカルや詞でもない。自分の範囲の中でミュージシャンとして最大限の表現が可能なようにコントロー ルすることなのだ。オリジナル以外はモンローソングとマール・ハガードのド・カントリー、そしてジミー・ マーティン。全編すばらしく美しい、幸せになれるトラッドグラス作品。 |
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Blue Train/Snowbird/Blackberry Blossom/Luxury Liner/Air Mail Special/Bye Bye Blackbird 他14曲 ドクター・バンジョーこと、ピーター・ワーニックの新ユニット、フレキシグラスのデビュー作は、 ジャズコンボ・セットにドライブのかかったブルーグラスを持ち込み、ノンディこと、ジョアン・ ワーニックの味のある女性ボーカルをメインにした超ユニークなアンサンブルだ。メチャうまの若 きヴィブラフォン奏者グレッグ・ハリスと、ノスタルジックなスウィング感を持ったビル・ポンタレ リのクラリネットとバンジョーが見事に違和感なく溶け合う。ポピュラーな「スノウバード」をはじ め、スタンダードを随所に散らせながら、ピートのトラッドグラス曲が炸裂、ジャンルの壁など感じ る必要のない自然なアンサンブルに仕上がった秀作だ。ジャズグラスというレベルを離れ、まったく 違和感のないブルーグラスとジャズの爽快なサウンドが快適だ。 |
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映像作品『ジェネレーション・ブルーグラス』にも登場兄ゼブと小学生の妹サマンサ、ふたりのギター/マンドリンとフィドル/ボーカルを中心に、父バド(bs)のトリオ、スナイダー・ファミリー。7曲がインスト、6曲の歌物でティーンエイジャー兄妹のスーパーピッキンを堪能する。 |
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●MRR-1017 SNYDER FAMILY BAND『Building Bridges』CD(本体\909-) \1,000- 脅威のティーンエイジャー・ピッカー兄妹を擁するファミリー・バンド。大注目です。 |
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リチャード・グリーンとのコラボレーションでいきなり登場して話題になったポール(m)とロレイン(g)のバートン兄弟によるベイカーズフィールド産ブルーグラス。ドウグ寄りのサウンドからストレイトなブルーグラスまで卓越したテクニックを武器に上質の今風西海岸ブルーグラスを聞かせてくれる。 |
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イーストテネシーを本拠地に全米規模でツアーをはじめたブルームーン・ライジングの最新第6作目。セルダムシーンのデビュー作『ACT 1』で知られるポール・クラフトの“Raised By the Railroad Line”をカバーしていることでも知れるように、セルダムシーンのDCサウンド的モダンさを感じさせてくれるバランスのいいブルーグラスだ。 |
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●BCK-841 ERIC UGLUM/ CHRISTIAN WARD/ AUSTIN WARD『Old Road to Jerusalem』CD(本体\909-)
\1,000- Love Has No Pride/Old Blue/Life's Railway to Heaven/Pretty Little Miss/Edelweiss 他全12曲 シエラと全国ツアーするクリスチャン・ワードはカ リフォルニアのトラッドグラス伝統の直系二世。本作は彼らの創ったすばらしい大人のブルーグラス!! 昨 年のニューズレターで最新作としての紹介には、以下のような解説がある。……あのロン・ブロックが本気 でブルーグラス・バンジョーを聴かせてくれるのも当然、ウェアリー・ハーツで知られる大ベテランのエリッ ク・ユーグラム(g,m)とふたりの義理の息子オースティン(bs)&クリスチャン(f)・ワード、トラッドグラ ス一直線からエリック・カズやジェイムズ・テイラー&マーク・オコナー等々、隅々にまで気配りがされた 緻密で見事な作品に仕上げている。エリックの円熟の極みにあるボーカルやギターの音色に、ふたりの子供 たちが見事に応える。アパラチアから遠く離れたカリフォルニアで、深く深く掘り下げられたブルーグラス の本流、ロンやステュアート・ダンカン、そしてニッケル・クリークやチェリーホームズらを生んだ南カリ フォルニア、本場を凌いでカリフォルニアで父母から子供たちに伝えられるブルーグラス伝統のすばらしい 果実、すばらしいトラッドグラス作品だ!! |
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*オールドタイム、ヒルビリー、フォーク、カントリー、その他 | ||
Georgia On My Mind/California Girls/Good Vibrations/Sweet Georgia Brown/Here, There & Everywhere/Temptation Rag/Here Comes the Sun 他全20曲 フィンガーピッキン・ギタリスト、リック・ラスキンが2002年に発表したソロ・ギター作品(数曲で ルイス・ロスとのギター・デュオあり)。これまでのアルバム6枚から選んだトラッドからガーシュイン やジャズ・スタンダード、ビーチ・ボーイズやビートルズ、イーグルス曲、そしてオリジナルなどバラエ ティーに富んだ楽しい全20曲集。2曲のオリジナル曲"Lost in the Desert"と"Repeat After Me"のタブ譜がオマケで付いている。 |
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●RCSI-1139 MICHAEL MONROE GOODMAN『The Flag,The Bible & Bill Monroe』CD(本体\909-)
\1,000- Wretched Woman/I'm Just Country/Tinkerbell Love Song/It Never Rains/The Flag, The Bible, & Bill Monroe/If She Knew/Yay! Friday/Concerts in My Underwear/Drunk Again/She Was Mine/Let It Ride/Rosine I Cry/Maple Inn 両親がビル・モンローと友達(自分の子供のミドルネームにモンローとつけるほどの)だった事から幼少の頃よりモンローと交流があったというケンタッキー生まれのカントリー・シンガー、マイケル・モンロー・グッドマンの2枚目のアルバム。アルバム・カバーの裏面のストローハットを被せて貰って、モンローに抱きかかえられる本人の写真にぐっとくる。ケンタッキー・フライド・ホンキー・トンクと称されるメジャーでは聞かれなくなった正統派カントリー。ビル・モンロー賛歌"Rosine I Cry"ではハイロンサム・サウンドによるブルーグラスも聞ける。両親がビルと同じ教会に通う友人だったという。そのミドルネームもさることながら、タイトルは「国旗と聖書とビル・モンロー……」と歌う愛国ソング。音楽はちょっとブルーグラス風もあるが、ペダルスティールをメインにした、いわゆるホンキートンクカントリー作品。 |
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近年珍しいデキシーランド・ジャズとジャグ・バンドのハッピーな合体サウンド。ラッパ群のリードに絡み付くフィドルやハーモニカ、テナー・バンジョーとジャグ、ウォッシュタブ・ベース、ウォッシュボード等が創るリズムにノスタルジックなボーカルが1920年代のスタンダード・チューンを運んでくれる。 |
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いわばオルタナ・カントリー・ロックン・グラスとも言えそうなニューヨーク・ボストン方面の非常にユニークなアンサンブル、ラスト・ファームのデビュー作。例えばド・ホンキー・トンクがニューヨークの風景=ジョークと重なっていく様な怪しさ、かつてのカントリー・クッキングの現代版とも言えそうな、都会のインテリや若者をターゲットにしたクールな音楽だと思うのだが…、先月はブルーグラス新入荷の項所で紹介して、あまり反応がなかったので今回はこっちでやってみよう。ブルーグラスやアコースティック界で知られ、有田純弘との絶妙のコンビでも知られるジョン・ミゲーン(g)のプロデュースで、全曲クリス・ムーア(m)のオリジナルをジム・ウィットニー(bs)、ビル・マッギリブレイ(drums)等と演ずる。ジョンのアコギはもちろん、エレキやペダル・スチールも流石!!不思議な新しいアンサンブルだ。(歌詞付き) |
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Merlin's Gate/Old Crow/Dynamic Duo/Twin Maple/Ghetto Rag/Harvest King/Tooth and Tail 他全12曲 カナダのトロントを中心に活躍する若いアコースティック弦楽カルテットの最新第2作は、あのトッド・ フィリップスをミキサーとマスタリングに起用した意欲作。アンドリュー・コリンズのマンドリン、ブラッド・ ケラーのフラットピッキン・ギター、日系人ブライアン・ コバヤカワのベースにジョン・ショウマンのフィドルで、各自が3曲ずつの全12曲、それぞれの特徴を生か しながら手の込んだオリジナル曲とアンサンブルを聴かせる。フィドル・チューン、ブルーグラス、ニュー・エ イジ、ジャズ、クラシックなど、さまざまな音楽の要素を取り入れながら、各人ともに申し分ないテクニック を基礎に、若い感性でスリリングな音作りに挑んでいる。ザ・ダックスをはじめ、カナダの若いストリングバ ンドが注目だ。 |
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Allegro Assai/Tha Cat, the Mouse and the Kitchen/Gankino/Santa Morena/Dec. 29th 他全18曲 ブルーグラスからドーグ、ジャズを極め、ブラジル音楽やクラシックの世界で活躍するマンドリン天才マイク・マーシャルの最新作は、女性クラシック・マンドリニストのカテリーナ・リッテンバーグとの繊細なデュオ作品。クラシックのバッハ(1685-1780)からルクレール(1697-1764)、ショーロのジャコブ・ド・バンドリン(1918-1969)、新進作曲家ホセ・アントニオ・ザンブラノ(1965-)、そしてマイク・マーシャル(1957-)自身の作品やブルガリアのトラッドなどをフラットマンドリンと丸胴テイターバッグ・マンドリンの音色の違いを際立たせながら繊細に演じるマンドリン音楽の新世界である。 |
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