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Today's topic No. 231
  2019/1/23

 ローリー・ルイスと並ぶ西海岸女性ブルーグラス、キャシー・キャリック・バンドの最新作。アニー・ステにネックのフィドルもたっぷり聞ける気持ちの良いブルーグラス。]


 





●LOR-620 KATHY KALLICK BAND『Horrible World』 CD(本体\2,450-)\2,646-

Ride AwayPockets Full of Rain/(It’s A) Horrible World/Cascade Blues/Dark as the Night, Blue as the Day/Solid Gone/My Honey Lou/Boot Heel Drag/The Sunday Road/Cotton Eyed Joe/Nothin' so Bad (It Can’t Get Worse)/Edale/This Beautiful World全13曲

 ローリー・ルイスと並ぶ西海岸女性ブルーグラス、キャシー・キャリック・バンドの最新作。

 70年代からバーン・ウィリアムスやフランク・ウェイクフィールドと云った第一世代のホンモノの立ちの薫陶を受けて、グッド・オールド・パーソンズ(ジェンダー・フリーを意識したバンド名)で、男性中心だったブルーグラス界での女性の地位を確固たる物として功績は大きい。

  ブルーグラスの本質をしっかりと捉えて、インテリジェンス溢れる都会的なセンスを加味した精神性の他界西海岸ブルーグラスの伝統を築き上げる事に大きく貢献した。ここでも第一世代のブルーグラス・フィドルを深く学んだアニー・スタニネック、モンロー・スタイルを軸にジョン・ライシュマン、トム・ロザムにも通じるバーサタイルなプレイが聞けるトム・べクニー(m)、ビル・エマーソンに師事してバンジョーを弾き始め、後にドブロに転向一年目にロッキーグラスのコンテストで優勝という経歴を持つグレッグ・ブース(bj,d)、ローリー・ルイスやブラザース・フォーとの来日経験を持つケアリー・ブラック(bs)という鉄壁の面々によるアンサンブルも聞き物。

 アニーの一音入魂のキックオフで軽快に始まる"Ride Away"他、様々な表情を持つキャシーのオリジナルが6曲。

 アニーのフィドルがたっぷり聞ける"Cotton Eyed Joe"、ビル・モンローのブルーズィな"Dark as the Night, Blue as the Day"、ここではナッシュビル・ブルーグラス・バンドのパット・エンライトの影響が見られる。

 グレッグ・ブースのドブロをフィーチャーしたスゥイギーなボブ・ウィルス"Boot Heel Drag"他、フイドル、マンドリンをフィーチャーしたインストが各1曲。ラストはジョン・ライシュマンとキャシーの共作による美しいワルツ曲。全曲歌詞付き、添えられた解説も興味深い。

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