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Today's topic No. 098 2017/12/11 |
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ブルーグラス・ヴォーカリスト -SHIME- 文/吉田恒星 皆さんは「SHIME」というシンガーソングライターをご存知でしょうか? 「当たり前でしょう!」という方がほとんどだとばかり思っていたのですが、去る10月14〜15日、山梨の八ヶ岳南麓で開催された「ポール・ラッシュ祭」に来られたブルーグラス愛好者の中に、「初めて聴きました」という声が多く聞かれたことは、これまで「SHIME」を日本ブルーグラス界の宝と思いつづけてきた僕にとっては意外なことでした。 「SHIME」こと、中嶋栄男氏は熊本生まれの56歳。メジャーのBMGビクターからアルバムをリリースしたこともあるロック系のプロミュージシャンですが、そのキャリアのスタートはブルーグラスからといって差し支えないでしょう。 ソロ活動もさることながらわれわれ、ブルーグラス好きにとっては西海 孝さん、奥沢明雄さんとのトリオ『テキーラサーキット(Tequila Circuit)』や、ケイコ・ウォーカーさんとのユニット『ブロークンアッシェズ(Broken Ashes)』の活動でも知られる実力派シンガーです。ビートルズで音楽に目覚めたということですから、ジャンルにこだわらず好きな音楽をプレイするというスタイルに至ったのは、ごく自然な成り行きだったのでしょう。 「SHIME」の魅力をあげると、まずその力強いヴォーカルと英語カバー曲の素晴らしさが上げられるかと思います。「原曲を超えている!」と感じられるレパートリーも1曲や2曲ではありません。きっと彼がカバーしたことによって、初めてその曲の良さを理解できたという方が大勢いらっしゃるのではないでしょうか? 僕個人としては、ライブで本気モードになったときのティム・オブライエンの歌い方にとても近いという印象を持っていますが……、どうでしょう。 デビューまでの経歴を簡単に紹介すると、学生時代からのバンド、『ブルーグラス若旦那』に続いて、ロックバンド『アンビリーバブルワールド(Unbelievable World)』(以下アンビリ)で1989年、伝説のTV番組『いかすバンド天国(通称イカ天)』に出場。当時の番組の頂点「イカ天キング」に挑戦したものの惜しくも敗れます。 相手は、石垣島出身『ビギン(Begin)』でした。バラードで勝負していたら絶対にアンビリが勝っていた……、今でも僕の中にはそんな思いがあります(決勝での選曲はロックナンバーでした)。 音楽カメラマンだった僕は、なんとか「SHIME」をメジャーからデビューさせたいと考え、レコード会社のディレクターやプロデューサー、音楽雑誌の編集長やライターにアンビリのデモテープを送ったり聴かせたりしてお節介をやいた時期があります。 が、如何せんフリーのカメラマン。途中で行き詰まってしまい、当時は己の無力さを痛感したものでした。それだけに「SHIME」がビクターからデビューという噂を風の便りで聞いたときには快哉を叫んだものです。 話しを「ポール・ラッシュ祭」に戻しましょう。約20年ぶりに再会した「SHIME」に、同じくポール・ラッシュ祭のゲストで、大阪から来てもらっていた「千日前ブルーグラスアルバムバンド」と、「せっかくの機会だからセッションして貰えないだろうか?」と頼んでみたところ快諾してくれ、ここ八ヶ岳の地で東西の両雄による夢の共演が実現したというわけです。 「SHIME」がセレクトした曲は、ビル・モンローのハイロンサムソング、“Can't You Hear Me Calling”と、われわれの世代にはニッティグリティダートバンドでなじみ深く、大団円ではよく使われる葬送曲、カーターファミリー“Will the Circle Be Unbroken”の2曲です。 千日前BGアルバムバンドの見事なバックコーラスを得て、天国の御大に聴かせたいほどのヴォーカルを披露してくれました。そのときの動画がYouTubeで観られます。百聞は一見にしかず、以下ぜひご覧ください。 https://youtu.be/-gz3NDhcIbY ■1月26日、「SHIME」@大阪ミナミ! 嬉しいことに……、ご縁は繋がったようです。1月26日(金)に大阪千日前の「アナザードリーム」で開催される『大阪ブルーグラスナイト』の“スペシャルイベント”として、「SHIME」のライブが決定したという知らせが届きました。バックを務めるのは彼とは気心の知れたギタリストの古橋一晃さん、ベーシストの林 孝明さん。サプライズとして、千日前BGアルバムバンドの久永雅史さん、小野田こうじさん(Bj)、秋元慎さん(M)と一緒に、ポール・ラッシュ祭でのハイロンサム・サウンドが再現される模様です。 関西にお住まいのブルーグラスファンの皆さん、YouTubeを観たらきっと生で聴きたくなるはずです。お見逃しのないように。 おっと、大事なことを書き忘れていました…。「SHIME」はカッコいいです!(^_^ 吉田恒星プロフィール 1984年に来日したビル・モンローの写真集で知られるカメラマン、ビデオ制作家としてメジャーな仕事が本職だ。近年、八ヶ岳マウンテンボーイズで活躍、同地方を本拠にブルーグラスサークルのボランティアにも尽力、毎年10月の「ポール・ラッシュ祭」のバンドの世話役も務めているという。 http://www15.plala.or.jp/kohsei/ (ムーンシャイナー誌より) 前売り券取り扱い中!! テキーラサーキットで御なじみのシンガー&ソングライター、シメがアナザードリームに帰ってきます。 千日前ブルーグラス・アルバム・バンドの久永(g)小野田(bj)秋元(m)とのブルーグラス・セッションも予定されています。 ★1月26日(金) 大阪ブルーグラス・ナイト・プレゼンツ 『SHIME with林孝明(bs)古橋一晃(g)and久永雅史(g)小野田こうじ(bj)秋元慎(m)』 18時30分 開場 19時30分 開演 チケット 3,500円 (ドリンク代別途) 全席自由 アナザードリーム(06-6211-5759) 大阪市中央区千日前1-9-7 レッドルーフプラス大阪難波 B1 (ホテル名が変わりました。) 前売り券のお求めは ☆☆ビー・オー・エム・サービス TEL 0797-87-0561:FAX 0797-86-5184 E-MAIL order@bomserv.com お名前、メールアドレス、住所、電話番号、購入希望枚数、メッセージをお送り下さい。 請求書と振込用紙とチケットの引換え票をお送りします。(取扱手数料\100申受けます) |
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