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Today's topic No. 094 2017/12/01 (2020/02/07 up date) |
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来年3月に来日が予定されているボストンの新進気鋭のブルーグラス・バンド、マイル・トゥエルブ、2015年のミニ・アルバムに続く初のフル・アルバム。 2曲を除いて全曲、伝統的なブルーグラスのノウハウを踏まえたメンバーによるオリジナル・ブルーグラス。サム・ブッシュ・バンドのスティーブ・モージンをプロデュースに迎えて録音はベッキーブラーで御なじみのダーク・シャドウ・レコーディングス。 |
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●DTT-0044 MILE TWELVE 『Onwards』CD(本体\2,450-)\2,695- Onwards/Call My Soul/Sunny Side of Town/The Margaret Keene/Soldiers and Sailors/Wickwire/The Day You Left/Ace of Hearts/In the Shade/You Don't Even Know It Yet/Old Tom/Settle Down BluesAce of Hearts 来年3月に来日が予定されているボストンの新進気鋭のブルーグラス・バンド、マイル・トゥエルブ、2015年のミニ・アルバムに続く初のフル・アルバム。いきなりハードにドライブするタイトル曲、メロディに自然な流れで巧く変拍子を取り入れ、コーラス、楽器の掛け合い等、捻りの効いたアレンジがワクワクした気分にさせてくれる。2曲を除いて全曲、伝統的なブルーグラスのノウハウを踏まえたメンバーによるオリジナル・ブルーグラス。サム・ブッシュ・バンドのスティーブ・モージンをプロデュースに迎えて録音はベッキーブラーで御なじみのダーク・シャドウ・レコーディングス。ボストンのフォーク・シーンでソングライターとしての腕を磨き、その後、ニューヨーク在住期間にでマイケル・デイブスの下でブルーグラスを学んだというエバン・マーフィー(g)、バージニア州シャーロッツビル出身で16歳で奨学金を受けてバークリーで学んだという才女、2014年にはウィンフィールド、2015年にフレッシュ・グラスのフィドル・チャンピン、現在は母校の講師を務めるというブロンウィン・キース=ハインズ(f)、同じくバークリーでベースと声楽を学びソングライター、アレンジャーとしても多才なネイト・サバト(bs)、ニュージーランド出身で2015年のフレッシュグラスのバンジョー・チャンピオンのキャサリン・BB・バウネス(bj)、サウス・キャロライナ出身でマット・フリナーの下でマンドリンを学びミッシー・レイズ&ニューヒップに参加後、ボストンにやってきたデビッド・ベネディクト(m)という面々。デビッドの繊細なタッチのマンドリンによるイントロに導かれる"Call My Soul"の洗練されたサウンドはアリソン・クラウス&ユニオン・ステーションを彷彿させる。"Sunny Side of Town"はデル・マッカリーばりのハイロンサム・サウンド。"The Day You Left"はシャッフルのリズムが心地よいホンキートンク・カントリーの雰囲気。超高速の3パートのコーラス・ナンバー"Ace of Hearts"はアラン・ジャクソンのカントリー・ヒッツのブルーグラス・アレンジ。女性コーラスをフィーチャーしてスゥインギーな"You Don't Even Know It Yet"、ジョン・ライシュマンを彷彿させるサスティーンの効いたマンドリンの音色が美しいインスト"Old Tom"(先頃、上梓されたライシュマンの『Up In The Woods』 (1999)のタブ・ブックはベネディクトの仕事)。ラストはモンローの伝統を引き継ぐブルーヨーデル・ナンバー"Settle Down BluesAce of Hearts"。少し毛色の違った"in the shade"以外は様々なパターンのブルーグラスを良く学んで、伝統的なスタイルに則ったインテリジェンスの感じられる曲作りが魅力。演奏技術は文句なし。若さゆえの線の細さは否めないが、才気が邪魔にならない素直なサウンドが魅力。2018年3月、久々のフル編成のブルーグラス・バンドの来日に備えて充分に予習して置いて頂きたい。 |
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